JP3397610B2 - 振動波モータを駆動源とする装置 - Google Patents

振動波モータを駆動源とする装置

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JP3397610B2 JP35041896A JP35041896A JP3397610B2 JP 3397610 B2 JP3397610 B2 JP 3397610B2 JP 35041896 A JP35041896 A JP 35041896A JP 35041896 A JP35041896 A JP 35041896A JP 3397610 B2 JP3397610 B2 JP 3397610B2
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動体に発生させた
振動波により移動体を摩擦駆動するいわゆる振動波モー
タの被駆動装置への固定手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器、FA機器分野におい
て、駆動機構の位置決め、および速度制御などの高精度
化が求められている。通常、パルスモータ等の回転出力
をギア、ベルトなどの減速機構を用いて減速し、高分解
能、高トルクな駆動を行うのが一般的であるが、ギアに
よる減速機構を用いると、歯形誤差、ピッチ円誤差など
で伝達精度が悪化してしまい、精度を上げるにはギア等
級をあげる、あるいは精密研削を施すなど、高価になる
原因となる。さらに、バックラッシによる非線形性から
制御性が悪化するため、ノンバックラッシ歯車を用いる
などの対策が必要になる。また、ベルトによる減速機構
を用いた場合、プーリの偏心、真円度などによる伝達精
度の低下、またベルトの伸縮、曲げ振動による伝達剛性
の低下から、制御性も低下しているのが現状である。
【0003】これに対し、ギヤ、ベルトなどによる減速
機構を用いずに低速度、高トルクを発生できるモータを
用いてモータ軸を直接被駆動部材に取り付けて駆動す
る、ダイレクト駆動とするのが有効な手段であり、上記
の伝達機構による精度の低下や、バックラッシ、伝達系
における剛性の低下を防ぐことができ、高精度な駆動が
可能である。
【0004】振動波モータは低速度から安定してトルク
がでるため、上記ダイレクト駆動に適したモータであ
る。振動波モータは、弾性材製の振動体の片面に、電気
−機械エネルギ変換素子(圧電素子、磁歪素子など)を
接合し、これら圧電素子に交流電圧を印加して上記振動
体に進行性振動波を発生させ、振動体に加圧接触してい
る移動体を摩擦駆動するように構成されたものである。
これに高分解能な角度検出手段を組み合わせることによ
り、高精度、高剛性、高分解能な駆動が可能となる。
【0005】図8はシート搬送に用いるローラ駆動装置
の従来例である。
【0006】ローラはその一方を装置の筐体に玉軸受け
で回転自在に支持され、もう一方を装置に固定されたモ
ータの出力軸に固定されている。このような構成をとる
ことにより、従来ギアまたはベルト駆動を用いて減速し
ていた場合に生ずる伝達誤差を排除することができてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ギア、ベルト駆動を行
う場合、被駆動体と伝達機構の取付け精度は多少の誤差
を生じても伝達機構で吸収できる。たとえば、ギアが偏
心したことによる軸間距離の変化は、伝達精度の低下に
はなるが、ギアの変位がギア間で吸収されるため、被駆
動体、またはモータには各伝達部材の誤差によって生ず
る余分な負荷がかかることはない。ベルト駆動も同様
に、各部品精度、取付け誤差はベルトの線速度に変換、
または伸縮によって吸収されることにより、モータにか
かる負荷は少なくてすむ。
【0008】しかしながら、ダイレクト駆動を行う場
合、被駆動体の回転軸の少なくとも一端が軸受けによっ
て支持されている場合、モータ内の2個の軸受けと被駆
動体の軸受けの3点で支持することとなり、モータ軸と
被駆動体の結合部の傾き、または軸ずれを吸収する場所
がないため、各軸受けに多大な負荷を与え、軸受け寿命
の低下、ラジアルふれ増大による精度の悪化、また、負
荷によるモータのトルク損失が生じてしまう。
【0009】例えば図8(a)は被駆動体であるローラ
2のモータ1を結合したのと反対側の端に適度な予圧を
かけた深溝玉軸受5を配置している。
【0010】モータ1の構成を説明する。ベース11に
ビスで固定されたステータ12は金属などの弾性材を用
いた振動体の裏面に圧電素子が固着され、そのもう一方
の面には摩擦材料が接着されている。ロータ13は、回
転軸14に焼嵌めされたディスク15に内径を固定され
た加圧ばね16によってステータ12に加圧接触されて
おり、回転軸はベースに外輪を固定した一対の深溝玉軸
受17−1,17−2によって回転自在に支持され、ロ
ータをステータに適切な力で加圧接触させるための加圧
ばねの加圧変位量だけ、回転軸をステータ側へ押し込ん
だ状態で、回転軸の溝に装着したスナップリング18に
よって軸受17−1の内輪に支持される。軸受17−2
はディスク15によってその内輪に適切な予圧をかける
ことでがたを排除し、回転軸のラジアルふれを抑え、内
蔵したエンコーダ6の精度を保証している。
【0011】ここでコネクタ・フレキ19を介して圧電
素子へ駆動電圧を給電することにより、ステータに進行
性の振動波を起こし、これに加圧接触されたロータを駆
動することにより、回転軸から回転を取り出す。
【0012】モータとローラの結合には、ローラに設け
た穴24にモータ軸14を軽圧入し、さらに横から止め
ねじ25で固定している。
【0013】この例では、3個すべての軸受に予圧を施
してあるため、各軸受けのがたが取り除かれ、ラジア
ル、スラスト方向ともに高剛性な構成となっている。
【0014】ここでローラとモータの結合部でローラと
モータ軸に傾きを生じた場合、3つの軸受、または結合
部、モータ軸、ローラのいずれかが変形することによっ
て回転時の変位を吸収しなければならない。
【0015】この変形は、モータの駆動に大きな負荷と
なり、停止精度や速度制御性を悪化させるだけでなく、
各軸受に大きなラジアル荷重が生ずることから寿命を低
下させることとなる。
【0016】さらにモータ軸が振れ回ると、加圧ばねが
振れ回るため、ロータ13をステータ12に圧接する圧
力が回転と共に変化するため、一定した発生トルクが得
られない。
【0017】また、図8(b)は、上述の点を考慮し
て、ゴム製のマウント7を用いてモータを被駆動装置筐
体に固定している。モータに曲げ力が加わるとマウント
が変形して変位を吸収することによって、モータ、ロー
ラの軸受けに余計な負荷がかからない。しかしながら、
この場合は、ねじり方向(ローラ回転方向)にもマウン
トが変形し、モータ筐体ごと回転変位する。上記エンコ
ーダ6で示したような角度検出機構(ロータリエンコー
ダ)を備えるモータでは、マウントのねじり変形による
回転変位がエンコーダから検出されないが、この角変位
はローラには生じているため、エンコーダがローラの角
変位を正確に検出できなくなる。
【0018】さらに、負荷トルクに対してモータ筐体の
ねじり剛性が低いため、応答性が低下し、制御性が悪化
する。
【0019】上述した例は、ダイレクト駆動について述
べたが、減速、伝達手段を備えている場合でも、バック
ラッシを取り除いたり、また、剛性の高いスチールベル
トを用いるなどして伝達の精度、剛性をあげる場合には
同様の問題が生じることとなるため、上述した問題はダ
イレクト駆動に限ったことではない。
【0020】上記の様に、精度の向上のため、モータ筐
体はねじりに対しては剛性が高く固定されていることが
必要であり、かつ、ダイレクト駆動、または高剛性な伝
達系を用いた場合には、加工公差、組み立て公差によっ
て生ずる誤差に対しては柔軟に支持されていることが必
要である。
【0021】本出願に係る発明の目的は、モータを駆動
される装置に固定する固定部材を備え、固定部材はモー
タの回転方向を拘束し、傾斜には自由に支持することに
より、ダイレクト駆動、または高剛性な伝達系を用いた
場合に加工公差、組み立て公差によって生ずる各部品へ
の負荷をモータの傾斜によって吸収し、かつ、回転方向
に対しては高剛性に支持することによって高精度で、高
剛性で制御性の良い駆動を可能にした振動波モータを駆
動源とする装置を提供する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本出願に係る発明の目的
を実現する第1の構成は、電気−機械エネルギ変換素子
を固着した振動体と、回転する移動体と、該移動体を回
転自在に支持する支持手段と、該移動体を押圧して該振
動体に加圧接触させる加圧手段とを備え、該電気−機械
エネルギ変換素子に交番信号を印加することにより該弾
性体に曲げ進行波を生じさせ、移動体を摩擦駆動する振
動波モータで被駆動体を駆動する振動波モータを駆動源
とする装置において、前記振動波モータを装置取付部に
対して、モータの回転方向は拘束し、かつ傾斜方向には
自由に支持する機能を備えた固定部材を介して固定する
ようにしたものである。
【0023】本出願に係る発明の目的を実現する第2の
構成は、前記固定部材は、薄板バネで形成されているも
のである。
【0024】本出願に係る発明の目的を実現する第3の
構成は、前記固定部材は、モータ筐体と一体に形成され
ているものである。
【0025】本出願に係る発明の目的を実現する第4の
構成は、前記振動波モータは前記被駆動体を直接駆動す
るものである。
【0026】図6および図7は、本発明の作用を説明す
る図である。図6(a)はローラとモータ軸に傾きを生
じた場合のローラ・モータユニット図である。図6
(b)は固定部材を用いない場合の変形を示した図、図
6(c)は固定部材を用いた例である。図6(a)の様
に、ローラとモータ軸接続部に傾きを生じた場合、モー
タ筐体とローラ軸受を直接装置筐体へ固定すると、傾き
を吸収する方向にモータ軸へ曲げモーメントが働く(図
6(b))。モータ軸を支持する一対の玉軸受けは振動
子と移動体を加圧接触させている力の反力をスラスト荷
重として受けているため、ローラから受ける曲げモーメ
ントによって生ずるラジアル荷重を受けることによって
負荷トルクが増すとともに、寿命も早めてしまう。さら
にモータ軸が振れ回ると、加圧ばねが振れ回るため、ロ
ータをステータに圧接する圧力が回転と共に変化してし
まい、発生トルクするにむらが生ずる。
【0027】ここで、図6(c)に示したように回転方
向に高剛性で、傾斜させるのが容易な固定部材を用いて
モータを装置取付部に固定することによって、各部品の
変形や、モータ軸への曲げモーメントを軽減し、高精度
で、高剛性で制御性の良い駆動が可能になる。
【0028】図7(a)〜(c)はモータ軸とローラ軸
中心が不一致の場合の本発明の作用を示した図である。
図7(a)はローラ・モータユニット図、図7(b)は
固定部材を用いない場合の変形を示した図、図7(c)
は固定部材を用いた例である。ローラとモータ軸に傾き
を生じた場合と同様に、モータとローラ軸受を直接装置
取付部へ固定する(図7(b))と、傾きを吸収する方
向にモータ軸へ曲げモーメントが働くが、図7(c)に
示すように固定部材を用いてモータを装置取付部に固定
することにより、モータへの曲げモーメントを軽減する
ことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
を示す。
【0030】1は振動波モータ、2は被駆動体であるロ
ーラ、3は被駆動装置の筐体側板である。本実施の形態
の振動波モータ1の構成を以下に説明する。ベース11
にビスで固定されたステータ12は金属などの弾性材製
の振動体の裏面に圧電素子が固着され、そのもう一方の
面には摩擦材が接着されている。移動体としてのロータ
13は、回転軸14に焼嵌めされたディスク15に内径
を固定された加圧ばね16によってステータ12に加圧
接触されており、回転軸はベースに外輪を固定した一対
の深溝玉軸受17−1,17−2によって回転自在に支
持され、ロータをステータに適切な力で加圧接触させる
ための加圧ばねの加圧変位量だけ、回転軸をステータ側
へ押し込んだ状態で、回転軸の溝に装着したスナップリ
ング18によって軸受17−1の内輪に支持される。軸
受17−2はディスク15によってその内輪に適切な予
圧をかけることでがたを排除している。
【0031】ここでコネクタ・フレキ19を介して電気
−機械エネルギ変換素子としての圧電素子へ交番信号で
ある駆動電圧を給電することにより、ステータに進行性
の振動波を起こし、これに加圧接触されたロータを駆動
することにより、回転軸から回転を取り出す。
【0032】ローラ2は、パイプ状のローラ本体21
と、両端に圧入または焼嵌めしたフランジ22,23に
よって構成されている。フランジ22には軸受5を配置
して、装置筐体側板3に回転自在に支持されており、フ
ランジ23にはモータの回転軸を挿入する穴24とセッ
トビス25を備えている。
【0033】モータ1を装置に固定して回転軸14をフ
ランジ23に固定することにより、ローラはモータ回転
軸と一体となって直接的に駆動可能となる。
【0034】モータ1は固定部材4を備えており、これ
を介して装置筐体側板にビスで固定されている。
【0035】固定部材4は、金属製の薄板でできてお
り、モータ固定部41からモータ回転軸を中心に縦方向
に対向した1対のヒンジ部42でつながった中間部43
と、中間部からモータ回転軸を中心にヒンジ部42と9
0°ずれて対向したもう一対のヒンジ部44を備えてお
り、装置固定部45につながっている。
【0036】モータ固定部41にはモータを固定するた
めのタップ穴があり、ここにビスでモータのベース11
が固定されている。装置固定部45には固定用の穴があ
り、ビスで装置側板3に固定されている。
【0037】次に、本実施の形態における固定部材4の
機能について説明する。
【0038】図1の(b)において、紙面内縦方向を回
転軸とする曲げモーメントが加わった場合、ヒンジ部4
2にねじりが生じることによってモータ固定部のみ傾斜
する。また、紙面内横方向を回転軸とする曲げモーメン
トが加わった場合には、ヒンジ部44にねじりが生じる
ことによってモータ固定部41、中間部43が傾斜す
る。
【0039】紙面鉛直方向を回転軸とする曲げモーメン
トが加わった場合は、薄板の面内のねじりとなり、大き
な剛性をもつため、ねじり変形は微小となる。
【0040】以上の機能により、固定部材4は、モータ
回転方向にはモータの運動を拘束し、傾斜(曲げ)に対
しては柔軟な支持が可能となる。
【0041】このように、本実施の形態では、薄板製の
固定部材を用いることにより、加工公差、組み立て公差
によって生ずる各部品への負荷をモータの傾斜によって
吸収し、各部品の変形や、モータ軸への曲げモーメント
を軽減し、高精度で、高剛性で制御性の良いダイレクト
駆動が可能になっている。
【0042】(第2の実施の形態)図2は本発明の第2
の実施の形態を示す。
【0043】軸受17−1,17−2は軸受ハウジング
20に外輪を固定され、軸受ハウジング20はステータ
12と共に金属板をプレス加工したベース11にビスで
固定されており、ベース11はその外周に固定手段4を
備えている。固定手段4はモータ固定部41からモータ
回転軸を中心に縦方向に対向した1対のヒンジ部42で
つながった中間部43と、中間部からモータ回転軸を中
心にヒンジ部42と90°ずれて対向したもう一対のヒ
ンジ部44を備えており、装置固定部45につながって
いる。装置固定部45には固定用の穴があり、ビスで装
置側板に固定されている。
【0044】ベース11にはモータケース用の嵌合部が
あり、リブとしての効果も持っており、外周の固定手段
4の変形を遮断できるため、その内側部分ではモータの
ベースとして機能する。
【0045】本実施の形態の構成とすることにより、装
置への組み込みが容易となり、さらに小型化できる利点
がある。
【0046】(第3の実施の形態)図3は本発明の第3
の実施の形態を示す。
【0047】本実施の形態は、被駆動装置の側板3に、
モータ嵌合穴31と、その外周に円弧状の穴32を設け
ることにより、上記した第1、第2の実施の形態で示し
た2対の互いに90°ずれたヒンジ部分33を形成して
いる。モータ筐体を円弧状の穴より内側にビス等で固定
することにより、モータを回転方向に拘束し、傾斜には
柔軟に支持することができる。
【0048】本実施の形態では、モータの位置決め嵌合
穴が側板上でとれるため、精度もよく、さらに部品点数
も少なくてすむ利点がある。
【0049】(第4の実施の形態)図4は本発明の第4
の実施の形態を示す。
【0050】1は振動波モータ、2は被駆動体であるロ
ーラ、3は被駆動装置の筐体側板である。モータ1は固
定部材4を備えており、これを介して装置筐体側板にビ
スで固定されている。
【0051】本実施の形態の固定部材4は、金属製の薄
板製で、内側にモータを嵌合するための嵌合部46を持
ち、その外側に、四角形のばね部47があり、一対の対
向する頂点でモータ嵌合部とつながり、その近傍にモー
タ固定用の2個のタップ穴48を備えている。もう一対
の対向する頂点には、装置固定用のタップ穴49が設け
られている。
【0052】次に、本実施の形態における固定部材4の
機能について説明する。
【0053】中心線Xを回転軸とする曲げモーメントが
加わった場合、ばね部に曲げ変形が生じることによって
モータのみ傾斜する。中心線Yを回転軸とする曲げモー
メントが加わった場合も同様であり、2つの変形の合成
により、紙面内に回転軸を持つすべての曲げモーメント
に対して柔軟に傾斜することができる。モータ回転軸を
中心とするねじりに対しては、薄板の面内のねじりとな
り、大きな剛性をもつため、ねじり変形は微小となる。
【0054】上記した第1〜第3の実施の形態がヒンジ
部のねじりを用いたのに対し、本実施の形態では4本の
梁の曲げを用いることにより、ばね部に生ずる応力が少
なく、設計の自由度が高い。
【0055】(第5の実施の形態)図5は第5の実施の
形態を示す。
【0056】本実施の形態の形態は上記した第4の実施
の形態の変形例で、装置側板3に、L字型の穴34を4
個設けて4本の梁を側板上に形成し、2つの頂点に設け
たモータ固定用タップ穴36でモータを固定する。すな
わち上記した第4の実施の形態の固定部材の機能を装置
側板にもたせたものである。
【0057】上記した第3の実施の形態と比べ、梁の曲
げを用いるため発生応力が小さく、装置筐体の材料とし
て通常用いられている限界応力が小さい鋼板でも自由度
の高い設計が可能である。
【0058】なお、上記した各実施の形態におけるロー
ラは種々に適用でき、たとえばプリンターのプラテンロ
ーラ、あるいは複写機の転写ローラ、帯電ローラ、ある
いは定着装置の加圧、加熱ローラ等に適用することがで
きる。勿論、ローラだけではなく、例えば複写機の感光
ドラム等を被駆動体とすることもできる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
振動波モータは駆動される装置に固定する固定部材を備
え、固定部材はモータの回転方向を拘束し、傾斜には若
干自由となるように支持することにより、ダイレクト駆
動、または高剛性な伝達系を用いた場合に加工公差、組
み立て公差によって生ずる被駆動体とモータ軸の結合の
誤差による各部品への負荷を、モータの傾斜によって吸
収できる。
【0060】これにより、各部材の変形、モータ軸受へ
のラジアル荷重増大による寿命の低下、負荷トルク増大
による精度悪化、およびモータ軸の振れ回りによる加圧
力変化による発生トルクむらを軽減し、高精度で、高剛
性な制御性の良い駆動が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動波モータを駆動源とする装置の第
1の実施の形態を示し、(a)は断面図、(b)は
(a)の側面図。
【図2】本発明の振動波モータを駆動源とする装置の第
2の実施の形態を示し、(a)は断面図、(b)は
(a)の側面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の斜視図。
【図4】本発明の振動波モータを駆動源とする装置の第
4の実施の形態を示し、(a)は断面図、(b)は
(a)の側面図および固定部材の平面図。
【図5】本発明の第5の実施の形態の斜視図と側面図。
【図6】本発明の効果を説明する断面図。
【図7】本発明の効果を説明する断面図。
【図8】従来例の振動波モータを駆動源とする装置の断
面図。
【符号の説明】
1…振動波モータ 2…被駆動体(ローラ) 3…被駆動装置側板 4…モータ固定部材 5…軸受(被駆動体側) 6…角度検出手段 7…ゴム製マウント 11…ベース 12…ステータ 13…ロータ 14…回転軸 15…ディスク 16…加圧ばね 17−1,17−2…軸受 18…スナップリング 19…フレキ・コネクタ 20…軸受ハウジング 21…ローラ本体 22,23…フランジ 24…回転軸嵌合穴 25…セットビス 31…モータ嵌合穴 32…円弧状穴部 33,42,44…ヒンジ部 41…モータ固定部 43…中間部 45…装置固定部 46…モータ嵌合部 47…ばね部 48…モータ固定用タップ穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−75475(JP,A) 特開 平5−252689(JP,A) 実開 平2−91489(JP,U) 実公 平5−34205(JP,Y2) 米国特許3531070(US,A) 米国特許3666219(US,A) 米国特許4531700(US,A) 米国特許5600196(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気−機械エネルギ変換素子を固着した
    振動体と、回転する移動体と、該移動体を回転自在に支
    持する支持手段と、該移動体を押圧して該振動体に加圧
    接触させる加圧手段とを備え、該電気−機械エネルギ変
    換素子に交番信号を印加することにより該弾性体に曲げ
    進行波を生じさせ、移動体を摩擦駆動する振動波モータ
    で被駆動体を駆動する振動波モータを駆動源とする装置
    において、 前記振動波モータを装置取付部に対して、モータの回転
    方向は拘束し、かつ傾斜方向には自由に支持する機能を
    備えた固定部材を介して固定することを特徴とする振動
    波モータを駆動源とする装置。
  2. 【請求項2】 前記固定部材は、薄板バネで形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の振動波モータを駆
    動源とする装置。
  3. 【請求項3】 前記固定部材は、モータ筐体と一体に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の振動波モ
    ータを駆動源とする装置。
  4. 【請求項4】 前記振動波モータは前記被駆動体を直接
    駆動することを特徴とする請求項1、2または3に記載
    の振動波モータを駆動源とする装置。
JP35041896A 1996-12-26 1996-12-27 振動波モータを駆動源とする装置 Expired - Fee Related JP3397610B2 (ja)

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