JP3397577B2 - 加速度検出回路および坂道発進補助装置の制御ユニット - Google Patents

加速度検出回路および坂道発進補助装置の制御ユニット

Info

Publication number
JP3397577B2
JP3397577B2 JP13024996A JP13024996A JP3397577B2 JP 3397577 B2 JP3397577 B2 JP 3397577B2 JP 13024996 A JP13024996 A JP 13024996A JP 13024996 A JP13024996 A JP 13024996A JP 3397577 B2 JP3397577 B2 JP 3397577B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
acceleration sensor
vehicle
control unit
slope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13024996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09311137A (ja
Inventor
ゆう一 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP13024996A priority Critical patent/JP3397577B2/ja
Publication of JPH09311137A publication Critical patent/JPH09311137A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3397577B2 publication Critical patent/JP3397577B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型の加速度セン
サをその加速度センサの出力信号の処理を行う電子回路
と一体的に取付ける装置に利用する。本発明は、加速度
センサに生じる重力加速度の影響を小さくするための改
良に関する。本発明は、自動車に搭載される装置として
利用するに適する。本発明は、自動車に搭載される坂道
発進補助装置の制御入力となる加速度検出回路として開
発されたものであるが、その他の用途にも広く利用する
ことができる。
【0002】
【従来の技術】中型あるいは大型の自動車に、坂道発進
補助装置を装備する技術が普及した。坂道発進補助装置
は、自動車が坂道の途中に停車した状態から発進を行う
ときに、運転者はブレーキ解放操作に伴って、クラッチ
操作およびアクセル操作のタイミングを微妙に連係させ
ることが必要であるところ、この運転の負担を軽減する
ために利用される補助制御装置である。すなわち、ブレ
ーキペダルを踏んだ状態で車速が零になった場合、坂道
発進補助装置の電子装置はこれを検出し、ブレーキペダ
ルが解放されてもクラッチペダルの踏み代が所定位置ま
で浅くなるまでブレーキシリンダの圧力を保持状態とす
るものである。したがって、運転者は坂道発進に際し
て、クラッチペダルを踏み、ギヤを投入した後はブレー
キペダルから足を離しても、車が坂道をずり落ちること
を心配しなくともよいことになり、運転操作がきわめて
楽になる。
【0003】このような坂道発進補助装置は、実用車に
搭載され好評を得て、さまざまな改良が行われた。特
に、積荷の多少により運転の状態を変更しなければなら
ない貨物自動車では、急速に普及することになった。そ
して、この坂道発進補助装置は、単に勾配の急な坂道を
発進するときだけでなく、平地の渋滞道路を運転すると
きに、発進および停止を繰り返すような運転状況でも利
用され、運転者の疲労を軽減することになった。
【0004】このような改良に伴い、車両が停止状態に
あるときに、それが坂道にあるのか平地にあるのか、坂
道にあるならその勾配はどの程度か、ということが制御
を行うために必要になった。すなわち、急な勾配の坂道
を発進するときには、クラッチペダルが十分に浅い踏み
代に達するまでブレーキ圧力を保持することがよく、平
坦な道を発進するときには、クラッチペダルがまだ深く
踏まれている状態でブレーキ圧力を解放することがよい
ことになる。このために、坂道発進補助装置のセンサ入
力として車両の傾きを検出する加速度センサを利用する
ことが考えられた(特開平7−40811号公報参
照)。そして、自動車の車体に車両の傾きを検出するた
めの加速度センサが取付けられることになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に加速度センサ
は、ばねにより平衡的に支持された重りを備え、その重
りの位置が変化することにより加速度を検出する構造で
ある。このため加速度センサは比較的重量のある大きい
部品であり、部品自体が高価であるとともに、取付けの
ためのスペースを必要とする。
【0006】一方、近年加速度センサとして小型の部品
が開発された。これは、一例として20mm×15mm
×3mmほどの小さい平板状の部品であり、その内部に
は表面に電極を持つ小さい板状の重りが板ばねにより支
持されていて、その両側を電極によりはさまれている。
その重りの位置は両側電極との間の静電容量のわずかな
変化により検出される構造のものである。
【0007】このような加速度センサは、従来の加速度
センサのように、自動車の車体に個別に取付ける必要が
なく、その加速度センサの出力信号の処理を行うための
電子回路と一体的に装置内部に実装することが可能であ
る。とくに、坂道発進補助装置の場合には、制御を行う
電子装置(コンピュータ装置)と一体的に実装して、全
体として小型の弁当箱程度あるいはそれより小型の装置
として構成することができる。このような装置は、例え
ば自動車の運転席天井に、運転席バックミラーの近傍
に、あるいはダッシュボード内部に取付けることが可能
になる。
【0008】発明者は、このような構成にすることによ
り、全体の装置が小型化されるとともに、装置価格や取
付けのための工数も著しく低減することができるものと
考えた。発明者はこのような装置を試作し、試験を行っ
たところ、次のような問題に当面した。
【0009】すなわち、自動車の坂道発進補助装置とし
ては、検出すべき加速度の方向は自動車の進行方向であ
り、制御に必要な検出すべき加速度の最小値は重力加速
度の百分の1単位である。このような小さい加速度を検
出するには、加速度センサの感応方向を正しく自動車の
走行方向に向けて、重力加速度の影響を可能なかぎり排
除することが必要である。上述のような小型部品である
加速度センサを電子装置の回路基板あるいはシャーシ
に、金属L型金具のような取付け部品を用いて、ついた
てのように取付けても、その回路基板が装置として箱の
内部に実装され、さらにその箱が運転席の天井に取付け
られると、加速度センサはその加速度検出方向が必ずし
も自動車の走行方向とは一致しないことになる。とく
に、重力加速度の影響を大きく受けてしまって、必要な
精度のある加速度の検出を行うことができなくなること
がわかった。
【0010】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、加速度センサをその出力信号の処理を行う電子
回路の一つの部品と同等に、電子装置の内部に実装する
ことができる装置を提供することを目的とする。本発明
は、電子装置の内部に加速度センサを実装しても、重力
加速度の影響その他を簡単に除くことができる装置を提
供することを目的とする。本発明は、電子装置を自動車
その他被検出体に取付ける場合にも、その取付け位置お
よび角度に自由度を持たせることができる装置を提供す
ることを目的とする。本発明は、小型で安価な加速度検
出回路を提供することを目的とする。本発明は小型で安
価であり、その取付け工数を小さくすることができる坂
道発進補助装置の制御ユニットを提供することを目的と
する。本発明は、車両への取付け作業にばらつきがあっ
てもそれを吸収することができる坂道発進補助装置の制
御ユニットを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、加速度センサ
が受ける重力加速度の影響を排除し、自動車の走行方向
に向けて感応方向を正しく設定することができる構造を
特徴とする。
【0012】すなわち、本発明の第一の観点は、加速度
センサがその出力信号の処理を行う電子回路と前記電子
回路とが実装されたケースの内部にそのケース壁面に対
して角度を有する折り曲げ部を設け、その折り曲げ部に
加速度センサを取付け、前記角度はその電子回路が被検
出体に取付けられたときにその加速度センサに加わる重
力加速度が微小になるように設定されたことを特徴とす
る。一般に回路基板はガラス・エポキシ基板であり、ケ
ースは金属板により形成される。前記折り曲げ部はその
ケースの一部が切り欠き形成され、あるいはケースまた
は回路基板に折り曲げ部を有する部材が取付けられる。
前記電子回路には、前記加速度センサに検出されている
小さい重力加速度の影響を零設定するソフトウェア手段
を含むことが望ましい。
【0013】市販されている加速度センサは、前述した
ように、一例として、20mm×15mm×3mm程度
の小型化されたものである。この加速度センサの出力信
号の処理を行う電子回路は車体に固定するためのケース
に取付けられる。本発明は、その基板の一部をケース底
面(または壁面)に対してある特定の角度になるように
折り曲げて取付け、この折り曲げ部に加速度センサを取
付ける構造にする。これにより、板ばねによって支持さ
れている重りを重力の作用する方向に懸架させることが
でき、基板を被検出体である車体に取付けたときに加速
度センサに加わる重力の加速度の影響を微小にすること
ができる。
【0014】加速度センサの車体への取付けには複数の
構造的な誤差の影響を受ける。例えば、折り曲げ部の角
度をケースの取付け面に対して加速度センサの重りが重
力の方向に懸架される状態に設定しても、車体に取付け
たときに車体側の構造誤差によって必ずしも一致しな
い。そこで、加速度センサに検出されている小さい重力
加速度の影響を零設定する手段を電子回路に設ける。こ
の零設定する手段はソフトウェア手段として実現するこ
とがよい。すなわち、全ての取付けが完了した後に車両
を水平定板上に置き、そのときに加速度センサに検出さ
れている重力加速度を零として回路を設定する。これに
より、折り曲げ部の角度の手作業による微細な調節が不
要となり、ばらつきの小さい零設定を自動的に行うこと
ができる。
【0015】本発明の第二の観点は、自動車の車体の一
部に取付けられ、坂道発進補助動作を制御する坂道発進
補助装置の制御ユニットにおいて、前記加速度検出回路
を内蔵したことを特徴とする。
【0016】本発明による加速度検出回路の取付け構造
は、前述したようにその取付け位置および角度の自由度
が拡大するために、検出すべき加速度の方向を自動車の
進行方向になるように高い精度で取付けることができ
る。したがってこの加速度検出装置を坂道発進補助装置
の制御ユニットに内蔵すれば、きわめて小さい加速度で
も高い精度で検出することができる。
【0017】これにより、車両の傾きがわずかであって
も検出が可能となり、勾配の急な坂道を発進するときだ
けでなく、平地の渋滞道路を運転するときの発進および
停止の繰り返しに坂道発進補助装置を利用することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】
【0019】
【実施例】次に、本発明実施例を図面に基づいて説明す
る。本実施例は加速度検出回路が坂道発進補助装置の制
御ユニットに実装されたものとして説明する。図1は本
発明実施例における坂道発進補助装置の制御ユニットの
一例を示す斜視図、図2は本発明実施例における基板の
折り曲げ部を説明する図1に示すA矢方向部分断面図で
ある。
【0020】本発明実施例は、加速度センサ1の出力信
号の処理を行う電子回路が実装された制御ユニット2の
ケース3の一部にそのケース3の壁面に対して角度を有
する折り曲げ部4が形成され、その折り曲げ部4に加速
度センサ1が取付けられる。前記角度は制御ユニット2
が被検出体に取付けられたときに加速度センサ1に加わ
る重力加速度が微小になるように設定される。ケース3
は金属であり、折り曲げ部4はその金属製のケース3の
一部が切り欠き形成される。電子回路には、加速度セン
サ1に検出されている小さい重力加速度の影響を零設定
する手段が含まれる。
【0021】加速度センサ1が取付けられた制御ユニッ
ト2のケース3は、運転席天井、運転席バックミラーの
近傍、あるいはダッシュボード内部に取付けられる。
【0022】図3は本発明実施例に使用される加速度セ
ンサの要部の構造を示す分解斜視図、図4は本発明実施
例に使用される加速度センサの図3に示すB−B断面
図、図5(a)は本発明実施例に使用される加速度セン
サの外観形状を示す平面図、(b)はその側面図であ
る。
【0023】加速度センサ1は、絶縁体で形成された第
一の枠体11が絶縁体で形成された第二の枠体12およ
び第三の枠体13により挟持される。第一の枠体11に
は板ばね14により支持された重り15が内蔵され、こ
の重り15の両面に可動電極が形成される。さらに、第
二の枠体12および第三の枠体13の可動電極に対応す
る位置に固定電極16が備えられ、重り15の両面と第
二の枠体12および第三の枠体13との間にはそれぞれ
空隙が設けられる。この加速度センサは図4に示す矢印
方向の加速度に対して感応する。
【0024】この種の加速度センサは静電容量形として
すでに市販されていてその一例として図5に示す形態の
ものがあり、外周に複数の端子17が備えられ、背面に
は取付け金具18が設けられる。
【0025】本発明の特徴とするところは、この種の加
速度センサを用いて、自動車の進行方向の加速度を検出
することができ、かつ加速度センサに加わる重力加速度
が微小になるように設定できる構造にしたところにあ
る。すなわち、加速度センサ1を制御ユニット2のケー
ス3に取付け、制御ユニット2を被検出体である車体、
例えば運転席の天井に取付けたときに、重り15を支持
する板ばね14が垂直になるように折り曲げ部4の角度
を図2の矢印で示すように曲げを与えることにより調節
しておくことによって重力加速度の影響をいっさい排除
することができ、微小な加速度であっても高い精度で検
出することができる。
【0026】図6は本発明実施例における加速度センサ
の検出原理を説明する図である。車両が発進または停車
するとき、あるいは坂道にあるときには、重り(可動電
極)15が矢印方向に移動し、重り(可動電極)15と
固定電極16との間隙dが変化する。この間隙dの変化
により誘電率が変化する。この誘電率の変化を電気信号
として取込み、その処理を行うことによって重加速度の
1%単位の微小な加速度を検出することができる。
【0027】次に、本実施例にかかわる坂道発進補助装
置について説明する。図7は本発明実施例にかかわる坂
道発進補助装置の要部の構成を示すブロック図である。
【0028】この坂道発進補助装置は、加速度センサ1
と、クラッチ油圧スイッチ101と、ブレーキ・センサ
102と、クラッチ・センサ103と、車速およびまた
はエンジン回転速度を検出する回転センサ105と、変
速レバーのニュートラルを示すニュートラル・スイッチ
106とが備えられ、さらに、ブレーキ・ペダル111
が解放されても制御信号にしたがってブレーキ圧力を保
持する制御弁109と、前記各センサの出力を入力とし
前記制御信号を送出するプログラム制御回路100とが
備えられる。このプログラム制御回路100は、ブレー
キ・センサ102の出力が制動状態を示し車速が零であ
るときに、制御弁109に対してブレーキ圧力を保持さ
せるための制御信号を送出する第一制御手段と、この第
一制御手段によりブレーキ圧力が保持された状態で、前
進発進位置もしくは後退位置を示し、クラッチ・センサ
103が所定のストロークを検出したときに、ブレーキ
圧力を解除するための制御信号を送出する第二制御手段
と、加速度センサ1の出力が車両発進を検出したときに
は、前記第二制御手段の送出する制御信号のいかんにか
かわらず前記ブレーキ圧力を解除させる制御手段とが備
えられる。
【0029】運転席には、運転者が運転しながら操作を
行うことができる位置に図1および図7に示す制御ユニ
ット2が設けられる。この制御ユニット2には、メイン
スイッチ21、7セグメント表示器22、解除調整スイ
ッチ23、および初期調整スイッチ24が設けられてい
る。
【0030】メインスイッチ21は、本装置への電源供
給の開閉を行うもので、この例ではスイッチノブを上げ
れば閉状態となって装置を駆動し、下げれば停止状態と
なる。7セグメント表示器22はデシマル・ポイント2
5付きの7セグメント数字表示器であって調整の過程で
数字が表示される。
【0031】ここで、本発明実施例加速度検出回路によ
る小さい重力加速度の影響を零設定する動作について説
明する。図8は本発明実施例加速度検出回路の零設定動
作の流れを示す流れ図である。
【0032】ケース3の折り曲げ部4に加速度センサ1
が取付けられた制御ユニット2が車体に実装され、その
車体が水平定盤上に乗せられると、制御ユニット2が加
速度センサ1からの出力信号を取込み、零に対する差分
(δ)をデータとして記録する。この差分(δ)がその
車両における加速度の補正値となるので、車両が移動し
たときに検出された現加速度(αC )を取込む都度、α
C −δの演算を行い真の加速度αを電気信号としてプロ
グラム制御回路100に送出する。プログラム制御回路
100はこの出力信号にもとづき坂道発進補助動作の制
御を行う。
【0033】車両を定盤上に乗せたときに、零に対する
差分が誤差の累積によって許容値以内に入らないことが
生じることがあるが、このような場合は車体から基板を
取外し、折り曲げ部4の角度を機械的に補正することに
よって重力加速度の影響を取り除くことができる。
【0034】次に、本発明実施例にかかわる坂道発進補
助装置の動作について説明する。図9は本発明実施例に
かかわる坂道発進補助装置のプログラム制御回路による
ブレーキ保持動作の流れを示す流れ図である。
【0035】プログラム制御回路100は、ブレーキ・
センサ102からの出力を取込み、あらかじめ設定され
た踏み込み量の値を越えているか否かを判定する。設定
値を越えていなければ制動により停車した状態ではない
ので制御弁109への制御信号の送出を禁止して坂道発
進の補助動作を停止する。設定値を越えている場合は車
速センサ105からの出力を取り込み車速が零であるか
否かを判定する。車速が零でなければ車両は走行してい
るので、制御弁109への制御信号の送出を禁止し坂道
発進の補助動作を停止する。
【0036】車速が零である場合は加速度センサ1から
の出力を取り込み、現在の勾配が設定された所定値Sを
越えているか否かを判定する。勾配が所定値Sを越えて
いる場合は、坂道発進補助能力の及ばない路上にあるも
のとして、制御弁9への制御信号の送出を禁止し補助動
作を停止する。所定値Sを越えていなければ坂道発進補
助が可能な路上にあるものとして制御弁9に制御信号を
送出し、制御弁9を駆動してブレーキバルブ12を動作
させ坂道発進の補助動作を実行する。
【0037】次に、ブレーキ解除動作について説明す
る。図9は本発明実施例にかかわる坂道発進補助装置の
プログラム制御回路によるブレーキ解除動作の流れを示
す流れ図である。
【0038】車両が坂道でブレーキ保持状態にあるとき
にクラッチ・センサ103からの出力を受けると、クラ
ッチが踏み込まれてギヤが前進発進位置(ローまたはセ
カンド)あるいは後退の位置に設定されたか否かを判定
する。
【0039】クラッチが踏み込まれギヤが発進状態に設
定された場合には、クラッチ・センサ103の出力から
あらかじめ設定された所定ストローク以下になったか否
かを判定する。所定ストローク以下になったときには発
進が行われるものとして、制御弁109への制御信号の
送出を禁止しブレーキを解除する。
【0040】アクセルが踏まれず、あるいはギヤが発進
状態に設定されていなく、もしくはクラッチの踏み込み
量が所定ストローク以上である場合は、制御弁109へ
の制御信号の送出を継続しブレーキ保持状態を維持す
る。
【0041】クラッチが踏まれギヤが前進あるいは後退
に入っている状態で、加速度センサ1が車両の発進を検
出したときには、クラッチが所定ストローク以下になっ
たか否かにかかわらず、プログラム制御回路100は直
ちに割込制御を行い、制御弁109への制御信号の送出
を禁止しブレーキ圧力を解除する。
【0042】クラッチおよびブレーキの初期設定は、運
転者による好み、あるいはブレーキおよびクラッチの摩
耗による変化に適応し任意に行うことができる。設定さ
れたクラッチペダルおよびブレーキ・ペダル111の踏
み込みストロークの値は再設定されるまで保持される。
それぞれの踏み込みストロークがその設定された基準値
を越えていなければプログラム制御回路100は制御弁
109への制御信号の送出を禁止して発進補助動作を停
止し、それぞれの踏み込みストロークがその設定された
基準値を越えていれば発進補助動作を継続する。メイン
スイッチ21をオフ状態にすると装置への電源供給が停
止され発進補助動作は行われない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
速度センサをその出力信号の処理を行う電子回路の一つ
の部品と同等に電子装置の内部に実装することができ
る。実装のための取付け位置および角度には自由度が持
たせられるので、加速度センサが受ける重力加速度の影
響をいっさい排除することができ、微小な加速度を高い
感度で検出することができる。また、市販されている小
型でかつ安価な加速度センサを利用することができるの
で、坂道発進補助装置の制御ユニットに実装しても構造
を大きくすることはなくコストをアップすることはな
い。さらに、制御ユニットを車両に取付けたときの構造
上の誤差や作業のばらつきがあってもそれを吸収し、個
々の車両に対応して要求された検出精度を維持すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例における坂道発進補助装置の制御
ユニットの一例を示す斜視図。
【図2】本発明実施例における基板の折り曲げ部を説明
する図1に示すA矢方向部分断面図。
【図3】本発明実施例に使用される加速度センサの要部
の構造を示す分解斜視図。
【図4】本発明実施例に使用される加速度センサの図3
に示すB−B断面図。
【図5】(a)は本発明実施例に使用される加速度セン
サの外観形状を示す平面図、(b)はその側面図。
【図6】本発明実施例における加速度センサの検出原理
を説明する図。
【図7】本発明実施例にかかわる坂道発進補助装置の要
部の構成を示すブロック図。
【図8】本発明実施例加速度検出回路の零設定動作の流
れを示す流れ図。
【図9】本発明実施例にかかわる坂道発進補助装置のプ
ログラム制御回路によるブレーキ保持動作の流れを示す
流れ図。
【図10】本発明実施例にかかわる坂道発進補助装置の
プログラム制御回路によるブレーキ解除動作の流れを示
す流れ図。
【符号の説明】
1 加速度センサ 2 制御ユニット 3 ケース 4 折り曲げ部 11 第一の枠体 12 第二の枠体 13 第三の枠体 14 板ばね 15 重り(可動電極) 16 固定電極 17 端子 18 取付け金具 21 メインスイッチ 22 7セグメント表示器 23 解除調整スイッチ 24 初期調整スイッチ 25 デシマル・ポイント 100 プログラム制御回路 101 クラッチ油圧スイッチ 102 ブレーキ・センサ 103 クラッチ・センサ 105 車速センサ 106 ニュートラル・スイッチ 109 制御弁 111 ブレーキ・ペダル 112 ブレーキバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 15/00 G01P 15/11 G12B 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度センサおよびその出力信号の処
    理を行う電子回路が実装され金属板により形成された
    ースの内部にそのケース壁面に対して角度を有し前記金
    属板の一部が切り欠き形成された折り曲げ部を設け、そ
    の折り曲げ部に前記加速度センサを取付け、前記角度は
    そのケースが被検出体に取付けられたときにその加速度
    センサに加わる重力加速度が微小になるように設定され
    たことを特徴とする加速度検出回路。
  2. 【請求項2】 加速度センサおよびその出力信号の処理
    を行う電子回路が実装されたケースの内部にそのケース
    壁面に対して角度を有する折り曲げ部を設け、その折り
    曲げ部に前記加速度センサを取付け、前記角度はそのケ
    ースが被検出体に取付けられたときにその加速度センサ
    に加わる重力加速度が微小になるように設定された加速
    度検出回路を内蔵し、自動車の車体の一部に取付けられ
    る坂道発進補助装置の制御ユニット
  3. 【請求項3】 加速度検出回路のケースは金属板により
    形成され、前記折り曲げ部はその金属板の一部が切り欠
    き形成された構造である請求項2記載の坂道発進補助装
    置の制御ユニット
JP13024996A 1996-05-24 1996-05-24 加速度検出回路および坂道発進補助装置の制御ユニット Expired - Fee Related JP3397577B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13024996A JP3397577B2 (ja) 1996-05-24 1996-05-24 加速度検出回路および坂道発進補助装置の制御ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13024996A JP3397577B2 (ja) 1996-05-24 1996-05-24 加速度検出回路および坂道発進補助装置の制御ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09311137A JPH09311137A (ja) 1997-12-02
JP3397577B2 true JP3397577B2 (ja) 2003-04-14

Family

ID=15029729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13024996A Expired - Fee Related JP3397577B2 (ja) 1996-05-24 1996-05-24 加速度検出回路および坂道発進補助装置の制御ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3397577B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003227844A (ja) 2002-02-04 2003-08-15 Pioneer Electronic Corp センサ装置及び移動体用電子機器
JP4871338B2 (ja) * 2008-09-30 2012-02-08 パイオニア株式会社 センサ装置及び移動体用電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09311137A (ja) 1997-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3384236B2 (ja) 車両用前照灯光軸方向自動調整装置
EP0799755A3 (en) Method for determining steering position of automotive steering mechanism
EP0925967A3 (en) Vehicular slope determination apparatus and vehicle height adjust control apparatus and method using the same
US7058490B2 (en) Vehicle speed sensor failure detection apparatus and method for an electronic control system
JP3397577B2 (ja) 加速度検出回路および坂道発進補助装置の制御ユニット
JP2839960B2 (ja) ストップランプ点灯法及び点灯装置
JP4101455B2 (ja) 車両のロールオーバ防止装置
JP3443651B2 (ja) 加速度センサのデータ収録方法
JP3343878B2 (ja) 車両用加速度検出回路の故障検出装置
JP2001239917A (ja) 車両でのマニュアル入力用の装置及び車両でのマニュアル入力の処理方法
JP3970533B2 (ja) 車両のロールオーバ防止装置
JP2000018938A (ja) 車載型距離測定装置
JPH07242112A (ja) 車両制御装置
JPH09311140A (ja) 加速度検出回路
JPH04161827A (ja) 車両の荷重検出装置
JPH0372491B2 (ja)
JP3210418B2 (ja) 推定車体速度演算装置
JP3497669B2 (ja) 停車検出装置
EP2033862A2 (en) Brake force control apparatus
JP2785390B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
EP3693748B1 (en) Mounting direction determination device and mounting direction determination method of acceleration sensor
KR100227912B1 (ko) 자동차의 운행정보 기록장치
JP2013238448A (ja) 移動体の傾斜角検出装置
KR100311154B1 (ko) 에이비에스제어장치및방법
JP2006044454A (ja) ロールオーバ判定装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080214

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090214

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees