JP3396477B2 - 集積光導波回路 - Google Patents

集積光導波回路

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JP3396477B2 JP2002121379A JP2002121379A JP3396477B2 JP 3396477 B2 JP3396477 B2 JP 3396477B2 JP 2002121379 A JP2002121379 A JP 2002121379A JP 2002121379 A JP2002121379 A JP 2002121379A JP 3396477 B2 JP3396477 B2 JP 3396477B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信および光情
報処理用の光部品に用いられる集積光導波回路に関し、
さらに詳しくは、光パワースプリッタとアレイ導波路回
折格子型光波長合分波器とを集積化した集積光導波回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信システムの高度化に対応す
るため、あるいは光通信システムの応用範囲を広げるた
めに様々な光導波回路部品が研究開発されている。特
に、シリコン基板上にガラス導波路を作製して構成され
た平面光波回路(PlanarLightwave C
ircuits)は、その光損失が小さいため実用的な
光部品として注目を集めている。その代表的な回路とし
てアレイ導波路回折格子型光波長合分波器やスラブ導波
路展開部を用いたN×Mスターカプラ型光パワースプリ
ッタなどがある。
【0003】それぞれ、A.R.Vellekoop
and M.K.Smit,“Four−Channe
l Integrated−Optic Wavele
ngth Demultiplexer with W
eak Polarization Dependen
ce”,J.Lightwave Technol.v
ol.9 pp310−314(1991)、および、
C.Dragoneet al.“Efficient
Multichannel Integrated
Optics Star Coupler on Si
licon”,IEEE Photonic Tec
h. Lett.vol.1 pp.241−243
(1989)に詳細に開示されている。
【0004】図15は、従来のアレイ導波路回折格子型
合分波器の構成図で、アレイ導波路回折格子型光波長合
分波器は複数本の入力光導波路301と、その光を複数
の導波路に分岐させるための展開用のスラブ光導波路4
01、その後段に配置された長さの異なる複数本のアレ
イ導波路302、このアレイ導波路302から放射され
た光を互いに干渉させるためのスラブ光導波路402お
よび複数の出力光導波路308から構成されている。
【0005】その機能は、ある任意の光導波路から入力
された光をその光の波長に応じて分波し、各出力光導波
路に出力することである。また、入力側と出力側を反対
に用いることによって異なる波長の光を合波することも
可能である。このような光波長合分波の機能は、光通信
システムの中で波長多重や光波長を用いたルーティング
を行う際に非常に有効となる。
【0006】図16は、N×Mスターカプラ型光パワー
スプリッタの構成図である。N×Mスターカプラ型光パ
ワースプリッタはN本のどの入力光導波路304から入
射した光に対しても入射された光は、その波長に依存せ
ずM本の各出力光導波路309に分配される。このため
多数の光の分波を必要とするシステムにおいて重要とな
る。その構成は、複数本の入力光導波路304とそのチ
ャンネル導波路に閉じ込められていた光を展開するため
のスラブ光導波路406とその展開された光を受けて出
力するための出力光導波路309とから構成される。
【0007】以上、要約するとアレイ導波路回折格子は
入力される光の波長に応じて、出力される光導波路が選
択される。一方、スターカプラ型パワースプリッタは光
の波長に依存せずに、各出力光導波路に入力された光を
分配する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述の通り、入力光の
波長に依存して出力光導波路が選択される波長合分波器
と、入力光の波長に依存せずに全ての出力光導波路に分
配される光パワースプリッタは存在したが、この両者の
機能を合わせ持つ光集積回路は従来知られていなかっ
た。
【0009】そこで、本発明の目的は、2つの機能を合
わせ持つ集積光導波路回路、すなわち、任意の入力ポー
トから入射した光は、波長に依存せずに各出力光導波路
に分配され、別の入力ポートから入射した光は波長に依
存して特定の出力光導波路から出力されるという新たな
機能を合わせ持った集積光導波回路を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、一本あ
るいは並列に並べられた複数本の入力光導波路、第1の
スラブ光導波路、並列に並べられた長さの異なる複数本
のアレイ光導波路、第2のスラブ光導波路および並列に
並べられた複数本の出力光導波路を縦列に接続すること
によって構成された光波長合分波器と、一本あるいは並
列に並べられた複数本の入力光導波路、スラブ光導波路
および並列に並べられた複数本の出力光導波路を縦列に
接続することによって構成された第1および第2の光パ
ワースプリッタとが同一の二次元平面上に形成され、か
つ前記光波長合分波器の前記第1のスラブ光導波路と前
記第1の光パワースプリッタのスラブ光導波路とが共有
され、前記光波長合分波器の前記入力光導波路と前記第
1の光パワースプリッタの出力光導波路とが共有され、
かつ前記第2のスラブ光導波路と前記第2の光パワース
プリッタのスラブ光導波路とが共有され、前記光波長合
分波器の前記出力光導波路と前記第2の光パワースプリ
ッタの出力光導波路とが共有されていることを特徴とす
る。(図7に対応)また、請求項2に記載の発明は、一
本あるいは並列に並べられた複数本の入力光導波路、第
1のスラブ光導波路、並列に並べられた長さの異なる複
数本のアレイ光導波路、第2のスラブ光導波路および並
列に並べられた複数本の出力光導波路を縦列に接続する
ことによって構成された光波長合分波器と、光パワース
プリッタ入力用光ファイバが接続された光パワースプリ
ッタ入力用光ファイバ挿入溝、スラブ光導波路および並
列に並べられた複数本の出力光導波路を縦列に接続する
ことによって構成された光パワースプリッタとが同一の
二次元平面上に形成され、かつ前記光波長合分波器の前
記第2のスラブ光導波路と前記光パワースプリッタの前
記スラブ光導波路とが共有され、かつ前記光波長合分波
器の前記出力光導波路と前記光パワースプリッタの前記
出力光導波路とが共有されており、かつ前記光パワース
プリッタ入力用光ファイバ挿入溝が、前記第2のスラブ
光導波路と前記並列に並べられた長さの異なる複数本の
アレイ光導波路との境界付近の中央部に設けられている
ことを特徴とする。(図8に対応)また、請求項3に記
載の発明は、一本あるいは並列に並べられた複数本の第
1の入力光導波路、第1のスラブ光導波路、並列に並べ
られた長さの異なる複数本のアレイ光導波路、第2のス
ラブ光導波路および並列に並べられた複数本の第1の出
力光導波路を縦列に接続することによって構成された光
波長合分波器と、一本あるいは並列に並べられた複数本
の第2の入力光導波路、スラブ光導波路および並列に並
べられた複数本の第2の出力光導波路を縦列に接続する
ことによって構成された光パワースプリッタとが同一の
二次元平面上に形成され、かつ前記光波長合分波器の前
記第2のスラブ光導波路と前記光パワースプリッタの前
記スラブ光導波路とが共有されて前記第2のスラブ導波
路は、前記複数本のアレイ光導波路、前記第2の入力導
波路、前記第1の出力光導波路、第2の出力光導波路と
接続されており、第1の波長帯の光は反射し、第2の波
長帯の光は透過する波長フィルタを備え、前記波長フィ
ルタは前記複数本のアレイ光導波路から入射した第1の
波長帯の光を透過して前記第1の出力光導波路へ結合
し、前記第2の入力光導波路から入射した第2の波長帯
の光を反射して前記第1の出力光導波路へ結合するよう
に前記第2のスラブ導波路に配置したことを特徴とす
る。(図10に対応)また、請求項4に記載の発明は、
入力光導波路、Y分岐回路、位相シフタ、並列に配置さ
れた2つの第1のスラブ光導波路、該並列に配置された
2つの第1のスラブ光導波路に接続された長さの異なる
複数本のアレイ光導波路、第2のスラブ光導波路および
並列に並べられた複数本の出力光導波路を縦列に接続す
ることによって構成され光波長合分波器と、入力光導
波路、スラブ光導波路および並列に並べられた複数本の
出力光導波路を縦列に接続することによって構成された
光パワースプリッタとが同一の二次元平面上に形成
れ、前記第2のスラブ光導波路と前記光パワースプリッ
タの前記スラブ光導波路とが共有され、かつ前記光波長
合分波器の前記複数本の出力光導波路と前記光パワース
プリッタの前記複数本の出力光導波路とが共有され、
つ前記光パワースプリッタ用入力光導波路が、前記Y分
岐回路と前記第1のスラブ光導波路を接続する1本の光
導波路と交差しており、前記光パワースプリッタの入力
導波路が、前記2つの第1のスラブ光導波路の間に配
置され、かつ前記第2のスラブ光導波路と前記並列に並
べられ た長さの異なる複数本のアレイ光導波路との境界
付近の中央部に接続されていることを特徴とする。(図
12、13に対応)このように、アレイ導波路回折格子
とスターカプラ型光パワースプリッタとを、互いのスラ
ブ光導波路および入出力光導波路を共有させて集積化し
たことによって、従来不可能であった光波長に依存して
出力光導波路が選択される波長合分波機能と、光波長に
依存せず一定の割合で光を分配する光パワースプリッタ
の機能とを同一の光集積回路で実現することができるよ
うになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。
【0012】[実施例1]図1は、本発明の第1の実施
例に係る光波長合分波器および光パワースプリッタの集
積光導波回路の平面図で、図2は、図1に示した集積光
導波回路のA−A′線における拡大断面図、図3は、図
1に示した集積光導波回路のB−B′線における拡大断
面図である。
【0013】ここで、1は基板、2はクラッド層、3は
入力光導波路のコア部、301はアレイ導波路回折格子
の入力光導波路、302はアレイ導波路回折格子のアレ
イ光導波路で長さの異なる複数本の光導波路が並列に並
べられている。303はアレイ導波路回折格子および光
パワースプリッタの出力光導波路、304は光パワース
プリッタの入力光導波路、401および402はそれぞ
れスラブ光導波路である。
【0014】その構成はアレイ導波路回折格子と、その
出力側のスラブ光導波路402および出力光導波路30
3を共有する光パワースプリッタとが集積されたものと
なっている。光パワースプリッタの入力光導波路304
から入射された波長λ の光は各出力光導波路に一定
の割合、もしくは適当なパワー比で分配される。
【0015】一方、アレイ導波路回折格子のアレイ導波
路302は各光導波路の長さが異なるため光の波面が傾
き、入力光導波路301とは異なる別の出力導波路30
3に結合する。ここで波面の傾きは光波長によって変化
するために、光波長を変化させると出力光導波路303
のなかで異なる出力光導波路に光が出力されることにな
る。こうしてアレイ導波路回折格子は光波長合分波器と
して機能する。
【0016】すなわち、アレイ導波路回折格子のある入
力光導波路301に、例えば、波長λ−j,…,λ
の光を多重して入射すると、アレイ導波路回折格子は合
分波機能を持つため出力光導波路303にはそれぞれの
波長の光が分波されて出力される。
【0017】シリコン基板上に光導波路を作製して図1
に示す回路を作製した。作製方法については、河内正夫
“石英系光導波路と集積光部品への応用”(光学、第1
8巻、第12号、1989年)に詳しく示されている。
すなわち、シリコン基板上に火炎堆積法でガラス層を形
成し、これをフォトリソグラフィ技術と反応性イオンエ
ッチング法で任意のパターンに加工することによって図
1に示す回路を作製した。ただし、出力光導波路303
の数は8本とした。この時、光パワースプリッタの光挿
入損失が最も小さく、かつその出力光導波路への分配比
が一定になるように光導波路の設計を行った。
【0018】すなわち、光パワースプリッタの入力光導
波路304からスラブ光導波路402に入射された光は
ガウス分布に従って広がる。この光を出力光導波路30
3に集分配するために出力光導波路303のスラブ光導
波路402側の入口を図4に示すようにラッパ状にして
その幅を中央部で狭く、周辺部で広くとった。光パワー
スプリッタの挿入損失の特性図を図5に、アレイ導波路
回折格子の中央の入力光導波路から光が入射されたとき
の各出力光導波路への挿入損失を波長に対して示した特
性図を図6に示す。
【0019】光パワースプリッタの原理的な分配損失が
9dBであるため図5より過剰損失は、1ないし2dB
であることが解る。この値は、1.3〜1.55μmの
光の波長に対してほぼ一定であった。図6からアレイ導
波路回折格子の各出力光導波路の最大透過波長における
挿入損失は5dB程度であることが解る。
【0020】[実施例2]図7は、光波長合分波器およ
び光パワースプリッタの集積光導波回路の他の実施例を
示す図である。ここで、305はアレイ導波路回折格子
の入力光導波路および光パワースプリッタの出力光導波
路である。
【0021】この構成は実施例1の集積光導波回路とほ
ぼ同じであるが、本実施例の集積光導波回路ではアレイ
導波路回折格子の入力側のスラブ光導波路401にも出
力側と同様に光パワースプリッタを作製した。その結
果、光パワースプリッタの入力光導波路304Aに波長
λ の光を入射して、アレイ導波路回折格子の入力光
導波路305にそれぞれλ の波長の光を出力させる
ことが可能になった。
【0022】[実施例3]図8は、光波長合分波器およ
び光パワースプリッタの集積光導波回路の他の実施例を
示す図である。図9は、光パワースプリッタ入力用光フ
ァイバとスラブ光導波路との接続部の一部を拡大して示
した斜視図である。
【0023】ここで、4はコア層であり、図3のスラブ
光導波路401の一部に当る。ただし、その周囲を囲む
クラッドは示されていない。5は光パワースプリッタ入
力用光ファイバ、6は光パワースプリッタ入力用ファイ
バ挿入溝である。
【0024】この構成も実施例1の集積光導波回路とほ
ぼ同じであるが、本実施例の集積光導波回路では、光パ
ワースプリッタの入力として光導波路ではなく光ファイ
バを用いている。この構成の特徴は、アレイ導波路回折
格子の挿入損失を増加させることなく光パワースプリッ
タの挿入損失を最小にすることができることにある。
【0025】この集積光導波回路の作製は、実施例1に
示した方法で行った。光パワースプリッタ入力用ファイ
バ挿入溝6はフォトリソグラフィ技術と反応性イオンエ
ッチング法により作製し、光ファイバの固定は、コアの
屈折率と同じ屈折率を有する紫外線硬化樹脂を用いた。
【0026】光パワースプリッタの挿入損失は、図5に
示した挿入損失よりもわずかに大きくなり約12dB程
度であった。これは入力用光ファイバとスラブ光導波路
との接続損失が2dB程度あるためと考えられる。アレ
イ導波路回折格子の挿入損失は各出力光導波路の最大透
過波長において約3dBとなり、実施例1の集積光導波
回路の挿入損失よりも良好な値を示した。何故ならば、
本実施例においては、光パワースプリッタの入力を光フ
ァイバで行っているため、アレイ導波路回折格子の形状
は光パワースプリッタの形状によらず最適化できるから
である。
【0027】[実施例4]図10は、本発明の第4の実
施例としての光波長合分波器および光パワースプリッタ
の集積光導波回路を示す図である。
【0028】404は波長フィルタ7の挿入されたスラ
ブ光導波路である。図11は、波長フィルタ7の挿入部
の拡大斜視図である。ここで、波長フィルタ7は例えば
ポリイミド樹脂からなる高分子薄膜フィルム表面にSi
およびTiO を多層に堆積することによって作
製される。8は波長フィルタ7を挿入するための溝であ
る。本実施例では、波長フィルタ7としては1.3μm
帯の光は反射し、1.55μm帯の光は透過するものを
用いた。また、波長フィルタ7の挿入用溝はフォトリソ
グラフィと反応性イオンエッチング法で作製し、波長フ
ィルタ7の固定は、コアと同じ屈折率を有する紫外線硬
化樹脂12を溝8中に充填して行った。
【0029】本実施例が実施例1の集積光導波回路と異
なる点は、アレイ導波路回折格子の出力側スラブ光導波
路404に波長フィルタ7を挿入している点である。こ
の特徴は、薄膜の波長フィルタ7に、例えば、1.3μ
m帯の光と1.55μm帯の光を分離する機能を持たせ
ることによって、波長の分波と波長に依存しないパワー
スプリッタとを同時に実現できる点である。また、薄膜
の波長フィルタ7がスラブ光導波路中に挿入されている
ため、チャンネル光導波路の途中に挿入されている場合
に比べて、波長フィルタ7で反射した光も効率よく出力
光導波路に結合することができる。
【0030】具体的な機能を説明する。まず、図10に
示したように、光パワースプリッタ用に入力光導波路3
04を通してλ として1.3μm帯の光を、またλ
として1.55μm帯の光を、それぞれ入射させ
る。これらの光はアレイ導波路回折格子の出力側スラブ
光導波路404中の薄膜の波長フィルタ7により1.3
μm帯の光は反射され、1.55μm帯の光は透過する
ことにより分離される。その結果、λ は第1の出力
側の各出力光導波路303Aに分配される。同様に、
1.55μm帯の光は第2の出力側の各出力光導波路3
03Bに分配される。
【0031】一方、アレイ導波路回折格子の任意の入力
光導波路301から1.3μm帯の例えばλ′ とし
て100GHz間隔で並べられたいくつかの波長の光
と、例えばλ として1.55μm帯のいくつかの波
長の光を多重して入射すると、光パワースプリッタの時
と同様に出力側スラブ光導波路404中の薄膜フィルタ
7で1.3μm帯の光と1.55μm帯の光が分離され
る。さらに1.3μm帯のいくつかの波長の光は第2の
出力側の各出力光導波路303Bに波長に依存して分配
される。同様に、1.55μm帯の光は第1の出力側の
各出力光導波路303Aに波長に依存して出力される。
【0032】[実施例5]図12は、光波長合分波器お
よび光パワースプリッタの集積光導波回路の他の実施例
を示す図である。ここで、9は薄膜ヒータを用いた熱光
学位相シフタ、10はアレイ導波路回折格子への入力光
を2つに分離するためのY分岐である。
【0033】この構成について実施例1と異なる点は、
光パワースプリッタの挿入損失を最小に保ったままアレ
イ導波路回折格子の挿入損失も小さくするために、光パ
ワースプリッタの入力光導波路304をアレイ導波路3
02の中央に配置した点にある。このため、アレイ導波
路回折格子の入力側のスラブ光導波路を左右の2つに分
離して各々のスラブ光導波路401,401でアレイ導
波路への光の分配を行った。熱光学位相シフタ9は2つ
に分離したアレイ導波路回折格子への入力光がお互い
に、ある相対位相条件を満たすように調整するために設
けてある。
【0034】[実施例6]図13は、光波長合分波器お
よび光パワースプリッタの集積光導波回路の他の実施例
を示す図である。ここで306はアレイ導波路回折格子
および光パワースプリッタへの入力光導波路、11は非
対称マッハツェンダ干渉計による波長合分波器を示す。
【0035】この構成について実施例5の集積光導波回
路と異なる点は、アレイ導波路回折格子への入力光と光
スプリッタへの入力光とを同じ入力光導波路306から
入射できるよう熱光学位相シフタ9の前に非対称マッハ
ツェンダ干渉計11による波長合分波器を入れた点であ
る。この非対称マッハツェンダ干渉計11による波長合
分配器は、例えば、1.3μm帯の光と1.55μm帯
の光を分離する機能を持つ。
【0036】[実施例7]図14は、光波長合分波器お
よび光パワースプリッタの他の実施例としての集積光導
波回路を示す図である。
【0037】この光導波回路はアレイ導波路回折格子の
中央部で回路を切断し、そこに例えばSiO とTi
からなる誘電体多層膜反射フィルタ501を形成
することによって、反射型の光波長合分波器を構成した
ものである。ここでアレイ導波路回折格子の入力光導波
路301に入射された光は、スラブ光導波路405で回
折されて複数本のアレイ光導波路307に分配される。
その後これらの光は誘電体多層膜フィルタ501で反射
され、再びスラブ光導波路405に放射される。
【0038】このとき各アレイ光導波路の長さが異なる
ため光の波面が傾き、入力光導波路301とは異なる別
の出力光導波路303に結合する。ここで波面の傾きは
光波長によって変化するために、光波長を変化させると
出力光導波路303のなかで異なる出力光導波路に光が
出力されることになる。こうして本光導波回路は反射型
の光波長合分波器として機能する。
【0039】ここで誘電体多層膜フィルタ501は基板
1の端面を鏡面研磨した後に真空蒸着法によって形成し
た。本実施例ではこの誘電体多層膜フィルタで1.3μ
m帯の光は透過し、1.55μm帯の光は反射するよう
に設計した。よってこのアレイ導波路回折格子は1.5
5μm帯の光に対して反射型の光波長合分波器として機
能する。
【0040】一方、アレイ光導波路307の中央付近の
導波路端面から光ファイバを用いて誘電体多層膜フィル
タ501が透過として機能する1.3μm帯(λ
の光を直接結合(バットジョイント)して入射すると、
この光はスラブ光導波路405で回折されて出力光導波
路303に分配される。よって本光導波回路は光パワー
スプリッタとしても機能する。このときアレイ導波路回
折格子の入力光導波路301に分配された光は戻り光と
して悪影響を及ぼす可能性がある。それを防ぐためには
入力光導波路301あるいはこれに入射する光ファイバ
の途中に1.3μm帯カットフィルタを挿入することで
防ぐことができる。
【0041】本発明の各実施例では、シリコン基板上の
ガラス導波路を用いて光波長合分波器および光パワース
プリッタの集積光導波回路を実現したが、この回路はそ
の他の光導波回路部品でも同様に実現できるものであ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、波
長に依存せず各出力光導波路に光の分配が行われる光パ
ワースプリッタと波長に依存して出力光導波路が選択さ
れる波長合分波器の機能を共に有するという機能を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例1の光波長合分波器およ
び光パワースプリッタの集積光導波回路の平面図であ
る。
【図2】図1のA−A′線の拡大断面図である。
【図3】図1のB−B′線の拡大断面図である。
【図4】図1におけるアレイ導波路回折格子の出力光導
波路とスラブ光導波路との界面の拡大図である。
【図5】本発明における実施例1の光パワースプリッタ
の挿入損失を示す特性図である。
【図6】本発明における実施例1のアレイ導波路回折格
子の挿入損失の特性図である。
【図7】本発明における実施例2の光波長合分波器およ
び光パワースプリッタの集積光導波回路の平面図であ
る。
【図8】本発明における実施例3の光波長合分波器およ
び光パワースプリッタの集積光導波回路の平面図であ
る。
【図9】光パワースプリッタ入力用光ファイバとスラブ
導波路との接続部の拡大斜視図である。
【図10】本発明における実施例4の光波長合分波器お
よび光パワースプリッタの集積光導波回路の平面図であ
る。
【図11】図10に示した波長フィルタの挿入部の拡大
斜視図である。
【図12】本発明における実施例5の光波長合分波器お
よび光パワースプリッタの集積光導波回路の平面図であ
る。
【図13】本発明における実施例6の光波長合分波器お
よび光パワースプリッタの集積光導波回路の平面図であ
る。
【図14】本発明における実施例7の光波長合分波器お
よび光パワースプリッタの集積光導波回路の平面図であ
る。
【図15】従来のアレイ導波路回折格子型光波長合分波
器の平面図である。
【図16】従来のN×Mスターカプラ型光パワースプリ
ッタの平面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 クラッド層 3 コア部 5 光パワースプリッタ入力用光ファイバ 6 光パワースプリッタ入力用光ファイバ挿入溝 7 多層膜波長フィルタ 8 多層膜波長フィルタ挿入用溝 9 熱光学位相シフタ 10 Y分岐 11 マッハツェンダ干渉計型波長合分波器 12 紫外線硬化樹脂 301 アレイ導波路回折格子への入力光導波路 302 アレイ導波路回折格子のアレイ光導波路 303 アレイ導波路回折格子および光パワースプリッ
タの出力光導波路 304 光パワースプリッタの入力光導波路 305 アレイ導波路回折格子への入力光導波路および
光パワースプリッタの出力光導波路 306 アレイ導波路回折格子への入力光導波路および
光パワースプリッタへの入力光導波路 307 アレイ光導波路 308 アレイ導波路回折格子の出力光導波路 309 光パワースプリッタの出力光導波路 401,402,403,404,405,406 ス
ラブ光導波路 501 誘電体多層膜フィルタ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/12 - 6/14 G02B 6/28 - 6/34 H04J 14/00 - 14/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一本あるいは並列に並べられた複数本の
    入力光導波路、第1のスラブ光導波路、並列に並べられ
    た長さの異なる複数本のアレイ光導波路、第2のスラブ
    光導波路および並列に並べられた複数本の出力光導波路
    を縦列に接続することによって構成された光波長合分波
    器と、一本あるいは並列に並べられた複数本の入力光導
    波路、スラブ光導波路および並列に並べられた複数本の
    出力光導波路を縦列に接続することによって構成された
    第1および第2の光パワースプリッタとが同一の二次元
    平面上に形成され、 かつ前記光波長合分波器の前記第1のスラブ光導波路と
    前記第1の光パワースプリッタのスラブ光導波路とが共
    有され、前記光波長合分波器の前記入力光導波路と前記
    第1の光パワースプリッタの出力光導波路とが共有さ
    れ、 かつ前記第2のスラブ光導波路と前記第2の光パワース
    プリッタのスラブ光導波路とが共有され、前記光波長合
    分波器の前記出力光導波路と前記第2の光パワースプリ
    ッタの出力光導波路とが共有されていることを特徴とす
    る集積光導波回路。
  2. 【請求項2】 一本あるいは並列に並べられた複数本の
    入力光導波路、第1のスラブ光導波路、並列に並べられ
    た長さの異なる複数本のアレイ光導波路、第2のスラブ
    光導波路および並列に並べられた複数本の出力光導波路
    を縦列に接続することによって構成された光波長合分波
    器と、光パワースプリッタ入力用光ファイバが接続され
    た光パワースプリッタ入力用光ファイバ挿入溝、スラブ
    光導波路および並列に並べられた複数本の出力光導波路
    を縦列に接続することによって構成された光パワースプ
    リッタとが同一の二次元平面上に形成され、 かつ前記光波長合分波器の前記第2のスラブ光導波路と
    前記光パワースプリッタの前記スラブ光導波路とが共有
    され、かつ前記光波長合分波器の前記出力光導波路と前
    記光パワースプリッタの前記出力光導波路とが共有され
    おり、 かつ前記光パワースプリッタ入力用光ファイバ挿入溝
    が、前記第2のスラブ光導波路と前記並列に並べられた
    長さの異なる複数本のアレイ光導波路との境界付近の中
    央部に設けられて いることを特徴とする集積光導波回
    路。
  3. 【請求項3】 一本あるいは並列に並べられた複数本の
    第1の入力光導波路、第1のスラブ光導波路、並列に並
    べられた長さの異なる複数本のアレイ光導波路、第2の
    スラブ光導波路および並列に並べられた複数本の第1の
    出力光導波路を縦列に接続することによって構成された
    光波長合分波器と、一本あるいは並列に並べられた複数
    本の第2の入力光導波路、スラブ光導波路および並列に
    並べられた複数本の第2の出力光導波路を縦列に接続す
    ることによって構成された光パワースプリッタとが同一
    の二次元平面上に形成され、 かつ前記光波長合分波器の前記第2のスラブ光導波路と
    前記光パワースプリッタの前記スラブ光導波路とが共有
    されて前記第2のスラブ導波路は、前記複数本のアレイ
    光導波路、前記第2の入力導波路、前記第1の出力光導
    波路、第2の出力光導波路と接続されており、 第1の波長帯の光は反射し、第2の波長帯の光は透過す
    る波長フィルタを備え、 前記波長フィルタは前記複数本のアレイ光導波路から入
    射した第1の波長帯の光を透過して前記第1の出力光導
    波路へ結合し、前記第2の入力光導波路から入射した第
    2の波長帯の光を反射して前記第1の出力光導波路へ結
    合するように前記第2のスラブ導波路に配置したことを
    特徴とする集積光導波回路。
  4. 【請求項4】 入力光導波路、Y分岐回路、位相シフ
    タ、並列に配置された2つの第1のスラブ光導波路、
    並列に配置された2つの第1のスラブ光導波路に接続さ
    れた長さの異なる複数本のアレイ光導波路、第2のスラ
    ブ光導波路および並列に並べられた複数本の出力光導波
    路を縦列に接続することによって構成され光波長合分
    波器と、 入力光導波路、スラブ光導波路および並列に並べられた
    複数本の出力光導波路を縦列に接続することによって構
    成された光パワースプリッタとが同一の二次元平面上に
    形成され、 記第2のスラブ光導波路と前記光パワースプリッタの
    前記スラブ光導波路とが共有され、かつ前記光波長合分
    波器の前記複数本の出力光導波路と前記光パワースプリ
    ッタの前記複数本の出力光導波路とが共有され、かつ前記光パワースプリッタ用入力光導波路が、前記Y
    分岐回路と前記第1のスラブ光導波路を接続する1本の
    光導波路と交差しており、 前記光パワースプリッタの入力導波路が、前記2つの
    第1のスラブ光導波路の間に配置され、かつ前記第2の
    スラブ光導波路と前記並列に並べられた長さの異なる複
    数本のアレイ光導波路との境界付近の中央部に接続され
    ていることを特徴とする集積光導波回路。
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