JP3396241B2 - 過渡回折格子分光法 - Google Patents
過渡回折格子分光法Info
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/17—Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
- G01N21/1717—Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated with a modulation of one or more physical properties of the sample during the optical investigation, e.g. electro-reflectance
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- G01N21/62—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
- G01N21/63—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
- G01N21/636—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited using an arrangement of pump beam and probe beam; using the measurement of optical non-linear properties
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- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、過渡回折格子分光法
に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、反
応過程における反応中間体を経過時間において解析する
上で有用な、過渡回折格子分光法と化学反応過程の解析
方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術とその課題】従来より、各種物質の創製や
その応用の過程等においては、その反応過程を経過時間
に沿って高精度に解析することが重要な課題になってい
る。このため、化学反応過程の解析のための方法につい
ては、これまでにも様々な工夫がなされてきており、た
とえば、蛍光分光を用いる方法や吸光分光を用いる方法
が知られている。 【0003】そしてまた、近年では、試料厚みがマイク
ロメートル程度あるいはそれ以下に薄い薄膜や界面層等
において、その光化学反応過程を時間経過とともに解析
することが検討されてもいる。しかしながら、このよう
な薄膜や界面層等における反応過程の解析は極めて困難
である。その理由は、化学反応過程において、生成され
る反応中間体の存在個数が、薄膜や界面層等においては
極端に少なくなるからである。 【0004】これまでのところ、このような薄膜や界面
層等における場合でも、反応中間体が蛍光を発する場合
に限り、時間相関単一格子計測法を利用した時間分解蛍
光法による解析が可能となっている。また、数100ナノ
メートルから数10ナノメートルオーダーの薄膜や界面層
等における光化学反応過程に関しても、全反射現象を利
用した時間分解全反射蛍光分光法により、ピコ秒の時間
スケールで反応過程の解析が可能となってもいる。 【0005】だが、一般的に、反応過程において生成す
る反応中間体には無蛍光性のものが多く、反応中間体と
しての多くのラジカルやイオン種は、蛍光発光しないこ
とが知られている。このため、これらの無蛍光性の反応
中間体の場合には、従来の蛍光分光法では反応過程を解
析することはできない。一方、前記の吸収分光法の場合
には反応中間物質の蛍光発光性に関係なく、経過時間に
おける反応過程の解析が可能ではあるが、感度が低いた
めに、反応中間体物質の濃度が比較的高くなければ測定
は極めて困難となる。このため、薄膜や界面層等におけ
る測定には、吸収分光法の適用は実際上は不可能であ
る。 【0006】以上の通り、従来の技術では、薄膜や界面
層において、反応過程を解析することは困難であるた
め、これまでとは異なる新しい視点からの反応過程の解
析を可能とする方法の実現が望まれていた。このような
状況において、反応過程を分光解析することが可能な方
法が提案され注目されている。K.A.Nelson, R.Casaleng
o, R.J.D.Miller, M.D.Fayer, J.Chem. Phys., 77 (198
2) 1144.,IEEE J. Quantum Electron., Special issue
ondynamics gratings and four-wave mixing, QE-22(1
986) ed. by H.J.Eichler (1986)により提唱されてい
る過渡回折格子分光法である。 【0007】この方法は、たとえば図1に例示したよう
に、複数の励起光を同位相で試料の特定の領域に同時に
ある角度θで照射し、パルスが重なっている領域に、干
渉縞を発生させるものである。この干渉縞の山では、 1)光化学反応が起こり反応中間体が生成する、 2)光化学反応や無輻射遷移によって熱を発生する、 3)光の電場により分子の分子分極が変化したり、配向
が変化する(光Kerr効果)、等の種々の現象が生じる。 【0008】このような現象は試料に屈折率変化を誘起
させるので、屈折率の変化した格子縞(回折格子)が励
起光により過渡的に生成する。従って、ここに別のプロ
ーブ光を照射すればプローブ光が回折を受けることにな
る。この過渡回折格子は化学反応とともに生成または消
滅していくので、回折光強度の時間変化から反応の時間
的変化を測定することが可能となる。 【0009】しかしながら、これまでに提案されている
過渡回折格子分光法の場合には、プローブ光として単一
波長のレーザ光を使用しているため、レーザ発振する波
長の範囲内のみでプローブ波長をわずかにしか変化させ
ることができないという欠点がある。そのため、反応中
間体のスペクトル情報を時間解析することは非常に困難
であって、実際的には、ほとんど不可能であった。 【0010】この発明は以上の通りの事情に鑑みてなさ
れたものであり、過渡回折格子分光法の特長を生かしつ
つ、しかも従来法の欠点を解消し、たとえ無蛍光性の反
応中間体を含有する薄膜や界面層においても、高精度で
光化学反応過程を時間解析することが可能な、新しい過
渡解析格子分光法を提供することを目的としている。 【0011】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、全反射条件で複数の励起光を同
時に試料に照射して干渉縞を発生させ、この干渉縞に対
してフェムト秒白色プローブ光を照射し、フェムト秒白
色プローブ光の回折光強度から試料の反応中間体のスペ
クトル情報を得ることを特徴とする過渡回折格子分光法
を提供する。 【0012】すなわち、この発明は、従来の過渡回折格
子分光法の場合の単一波長レーザ光からなるプローブ光
とは異なって、プローブ光に白色光を用い、さらには全
反射条件を採用する等によって、高精度で薄膜や界面層
の反応中間体のスペクトル情報の取得を可能としてい
る。この発明に用いることのできる過渡回折格子分光装
置の一例を示したものが図2である。 【0013】たとえばこの図2に例示したように、レー
ザシステムとしては、フェムト秒色素レーザを三段アン
プしたものを用いることができる。励起光は複数、具体
例としては2分割し、ある角度で試料セルに入射し、過
渡回折格子を生成させる。プローブ光は、通常のHe-Ne
レーザ、定常光のXe-ランプ、あるいは倍波をとった残
りのフェムト秒レーザパルスなどを水(1cmセル)に集
光し、得られたフェムト秒白色光を用いることができ
る。この場合、数十ナノ秒からマイクロ秒領域の時間分
解測定においては、He-Neレーザ光、あるいは、Xeラン
プ光を用い、回折光は分光器で分光した後、光電子増倍
管およびデジタルストレートオシロスコープ、あるいは
ゲート付きマルチチャンネル検出器を用いて検出し、マ
イクロコンピュータにデータ転送する。また、ピコ秒領
域の時間分解測定では、フェムト秒白色光をプローブ光
として用い、光学遅延装置によりポンプ光との時間差を
距離の差に変換し、回折光強度の経時変化測定する。 【0014】さらに、この発明では、励起光を全反射さ
せることにより、薄膜や界面層等における光化学反応過
程の解析を行なうことを可能としている。これは数 100
ナノメートル〜10ナノメートルの界面層の反応過程を解
析するのに有効である。すなわち、たとえば屈折率の高
いサファィヤなどのプリズムから屈折率の低い試料に励
起光が入射するとき、ある入射角度以上では、レーザ光
は全反射する。この角度は臨界角とよばれている。この
臨界角以上で励起光が入射し、全反射した場合でも、励
起光は試料中に、エバネッセント波として波長オーダ分
だけしみこんでおり、このエバネツセント波により、試
料を励起することが可能となる。 【0015】そこで、全反射条件で複数の励起光を照射
すると、干渉した電場がエバネッセント波となり試料に
しみこむため、波長オーダの厚みをもった界面層で過渡
回折格子が生成する。従って、そこにプローブ光を入射
し、その回折光強度の経過時間に対する変化を調べるこ
とにより、より薄い薄膜や界面層等における種々の反応
過程を精度よく解析することが可能となる。 【0016】以下具体例を示し、さらにこの発明につい
て詳しく説明する。 【0017】 【実施例】実施例1 この発明の過渡回折格子分光法を用いて、実際に薄膜の
試料を解析した。分光装置のレーザシステムは、図2に
例示したフェムト秒色素レーザを三段アンプしたものを
用い、パルス幅は150fs、出力は720nmで400μJ、倍波
(360nm)で約35μJものを用いた。また、試料セルのプ
リズムにはサファィヤを用いた。プローブ光としては、
通常のHe-Neレーザ、定常光のXe-ランプ、および、倍波
をとった残りのフェムト秒レーザパルスを水(1cmセ
ル)に集光し、得られたフェムト秒白色光を用いた。 【0018】そして、数十ナノ秒からマイクロ秒領域の
時間分解測定においては、He-Neレーザ光、あるいは、X
eランプ光を用い、また、ピコ秒領域の時間分解測定で
は、フェムト秒白色光をプローブ光として用いた。試料
は、ベンゾフェノンを10wt%含んだ厚み約4μmのポリス
チレン薄膜である。このベンゾフェノン/ポリスチレン
薄膜は、無蛍光性の試料であるので、時間分解蛍光分解
法が適用できない試料である。 【0019】過渡回折格子分光法による結果を示したも
のが図3である。励起後1psの時間の初期では、過渡回
折スペクトルは575nm付近にピークを持つが、時間が経
過すると530nm付近にピークがシフトする。この変化
は、ベンゾフェノンがポリスチレン薄膜中で励起一重項
状態から、励起三重厚状態に変化(項間交差)したこと
を表わしている。 【0020】また、図4に示したように、この項間交差
の速度定数は解析の結果、約10psであった。これと同じ
励起光強度条件で測定したベンゾフェノン/ポリスチレ
ン薄膜の励起後100psにおける過渡吸収スペクトルは図
5に示した通りであった。この図5から明らかなように
吸収分光法を用いた場合、4μm程度の薄膜中では反応
中間体物質の濃度が低く、過渡吸収スペクトルとしては
測定できないことを示している。 【0021】以上の通り、この発明の過渡回折格子分光
法は通常の吸収分光法で測定できないような薄い試料で
あっても、その反応過程の解析にきわめて有効であるこ
とが確認された。実施例2 この発明の過渡回折格子分光法を用いて、全反射条件下
で4−シアノ-4' −ヘキシルビフェニルの液晶薄膜をマ
イクロ秒領域において測定した。 【0022】その結果を示したものが図6である。この
図6から明らかなように、バルク薄膜の場合に比べ界面
層(厚み 0.2μm)の方が明らかに立ち上がりが遅くなっ
ている。シアノビフェニル液晶の場合、マイクロ秒の時
間領域では回折光を与える原因となるのは寿命の比較的
長い励起三重項状態の吸収による項か、あるいは、励起
三重項状態から基底状態への無輻射遷移による熱の発生
のよる項かどちらかであると思われる。He-Neレーザの
波長領域では、シアノビフェニル液晶の三重項状態によ
る吸収の影響はきわめて小さい(吸収係数が小さい)た
め、この図6の結果は、無輻射遷移の項を観測している
ものと考えられる。このことはシグナルに立ち上がりが
見られることと矛盾しない。 【0023】以上の通り、この発明の全反射過渡回折格
子分光法を用いると、サブマイクロメートルから数十ナ
ノメートルの界面層における反応過程を解析することが
可能となる。 【0024】 【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明で
は、光強度の差をとるのではなく、回折された光強度の
みを測定すればよい絶対法検出を行っているので、弱い
吸収に対応するものでもS/N比はよく、高いダイナミッ
クレンジで測定が可能となる。したがって、この発明に
より、薄膜や界面層等においても、高精度で時間経過に
対しての反応過程を解析することが可能となる。
に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、反
応過程における反応中間体を経過時間において解析する
上で有用な、過渡回折格子分光法と化学反応過程の解析
方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術とその課題】従来より、各種物質の創製や
その応用の過程等においては、その反応過程を経過時間
に沿って高精度に解析することが重要な課題になってい
る。このため、化学反応過程の解析のための方法につい
ては、これまでにも様々な工夫がなされてきており、た
とえば、蛍光分光を用いる方法や吸光分光を用いる方法
が知られている。 【0003】そしてまた、近年では、試料厚みがマイク
ロメートル程度あるいはそれ以下に薄い薄膜や界面層等
において、その光化学反応過程を時間経過とともに解析
することが検討されてもいる。しかしながら、このよう
な薄膜や界面層等における反応過程の解析は極めて困難
である。その理由は、化学反応過程において、生成され
る反応中間体の存在個数が、薄膜や界面層等においては
極端に少なくなるからである。 【0004】これまでのところ、このような薄膜や界面
層等における場合でも、反応中間体が蛍光を発する場合
に限り、時間相関単一格子計測法を利用した時間分解蛍
光法による解析が可能となっている。また、数100ナノ
メートルから数10ナノメートルオーダーの薄膜や界面層
等における光化学反応過程に関しても、全反射現象を利
用した時間分解全反射蛍光分光法により、ピコ秒の時間
スケールで反応過程の解析が可能となってもいる。 【0005】だが、一般的に、反応過程において生成す
る反応中間体には無蛍光性のものが多く、反応中間体と
しての多くのラジカルやイオン種は、蛍光発光しないこ
とが知られている。このため、これらの無蛍光性の反応
中間体の場合には、従来の蛍光分光法では反応過程を解
析することはできない。一方、前記の吸収分光法の場合
には反応中間物質の蛍光発光性に関係なく、経過時間に
おける反応過程の解析が可能ではあるが、感度が低いた
めに、反応中間体物質の濃度が比較的高くなければ測定
は極めて困難となる。このため、薄膜や界面層等におけ
る測定には、吸収分光法の適用は実際上は不可能であ
る。 【0006】以上の通り、従来の技術では、薄膜や界面
層において、反応過程を解析することは困難であるた
め、これまでとは異なる新しい視点からの反応過程の解
析を可能とする方法の実現が望まれていた。このような
状況において、反応過程を分光解析することが可能な方
法が提案され注目されている。K.A.Nelson, R.Casaleng
o, R.J.D.Miller, M.D.Fayer, J.Chem. Phys., 77 (198
2) 1144.,IEEE J. Quantum Electron., Special issue
ondynamics gratings and four-wave mixing, QE-22(1
986) ed. by H.J.Eichler (1986)により提唱されてい
る過渡回折格子分光法である。 【0007】この方法は、たとえば図1に例示したよう
に、複数の励起光を同位相で試料の特定の領域に同時に
ある角度θで照射し、パルスが重なっている領域に、干
渉縞を発生させるものである。この干渉縞の山では、 1)光化学反応が起こり反応中間体が生成する、 2)光化学反応や無輻射遷移によって熱を発生する、 3)光の電場により分子の分子分極が変化したり、配向
が変化する(光Kerr効果)、等の種々の現象が生じる。 【0008】このような現象は試料に屈折率変化を誘起
させるので、屈折率の変化した格子縞(回折格子)が励
起光により過渡的に生成する。従って、ここに別のプロ
ーブ光を照射すればプローブ光が回折を受けることにな
る。この過渡回折格子は化学反応とともに生成または消
滅していくので、回折光強度の時間変化から反応の時間
的変化を測定することが可能となる。 【0009】しかしながら、これまでに提案されている
過渡回折格子分光法の場合には、プローブ光として単一
波長のレーザ光を使用しているため、レーザ発振する波
長の範囲内のみでプローブ波長をわずかにしか変化させ
ることができないという欠点がある。そのため、反応中
間体のスペクトル情報を時間解析することは非常に困難
であって、実際的には、ほとんど不可能であった。 【0010】この発明は以上の通りの事情に鑑みてなさ
れたものであり、過渡回折格子分光法の特長を生かしつ
つ、しかも従来法の欠点を解消し、たとえ無蛍光性の反
応中間体を含有する薄膜や界面層においても、高精度で
光化学反応過程を時間解析することが可能な、新しい過
渡解析格子分光法を提供することを目的としている。 【0011】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、全反射条件で複数の励起光を同
時に試料に照射して干渉縞を発生させ、この干渉縞に対
してフェムト秒白色プローブ光を照射し、フェムト秒白
色プローブ光の回折光強度から試料の反応中間体のスペ
クトル情報を得ることを特徴とする過渡回折格子分光法
を提供する。 【0012】すなわち、この発明は、従来の過渡回折格
子分光法の場合の単一波長レーザ光からなるプローブ光
とは異なって、プローブ光に白色光を用い、さらには全
反射条件を採用する等によって、高精度で薄膜や界面層
の反応中間体のスペクトル情報の取得を可能としてい
る。この発明に用いることのできる過渡回折格子分光装
置の一例を示したものが図2である。 【0013】たとえばこの図2に例示したように、レー
ザシステムとしては、フェムト秒色素レーザを三段アン
プしたものを用いることができる。励起光は複数、具体
例としては2分割し、ある角度で試料セルに入射し、過
渡回折格子を生成させる。プローブ光は、通常のHe-Ne
レーザ、定常光のXe-ランプ、あるいは倍波をとった残
りのフェムト秒レーザパルスなどを水(1cmセル)に集
光し、得られたフェムト秒白色光を用いることができ
る。この場合、数十ナノ秒からマイクロ秒領域の時間分
解測定においては、He-Neレーザ光、あるいは、Xeラン
プ光を用い、回折光は分光器で分光した後、光電子増倍
管およびデジタルストレートオシロスコープ、あるいは
ゲート付きマルチチャンネル検出器を用いて検出し、マ
イクロコンピュータにデータ転送する。また、ピコ秒領
域の時間分解測定では、フェムト秒白色光をプローブ光
として用い、光学遅延装置によりポンプ光との時間差を
距離の差に変換し、回折光強度の経時変化測定する。 【0014】さらに、この発明では、励起光を全反射さ
せることにより、薄膜や界面層等における光化学反応過
程の解析を行なうことを可能としている。これは数 100
ナノメートル〜10ナノメートルの界面層の反応過程を解
析するのに有効である。すなわち、たとえば屈折率の高
いサファィヤなどのプリズムから屈折率の低い試料に励
起光が入射するとき、ある入射角度以上では、レーザ光
は全反射する。この角度は臨界角とよばれている。この
臨界角以上で励起光が入射し、全反射した場合でも、励
起光は試料中に、エバネッセント波として波長オーダ分
だけしみこんでおり、このエバネツセント波により、試
料を励起することが可能となる。 【0015】そこで、全反射条件で複数の励起光を照射
すると、干渉した電場がエバネッセント波となり試料に
しみこむため、波長オーダの厚みをもった界面層で過渡
回折格子が生成する。従って、そこにプローブ光を入射
し、その回折光強度の経過時間に対する変化を調べるこ
とにより、より薄い薄膜や界面層等における種々の反応
過程を精度よく解析することが可能となる。 【0016】以下具体例を示し、さらにこの発明につい
て詳しく説明する。 【0017】 【実施例】実施例1 この発明の過渡回折格子分光法を用いて、実際に薄膜の
試料を解析した。分光装置のレーザシステムは、図2に
例示したフェムト秒色素レーザを三段アンプしたものを
用い、パルス幅は150fs、出力は720nmで400μJ、倍波
(360nm)で約35μJものを用いた。また、試料セルのプ
リズムにはサファィヤを用いた。プローブ光としては、
通常のHe-Neレーザ、定常光のXe-ランプ、および、倍波
をとった残りのフェムト秒レーザパルスを水(1cmセ
ル)に集光し、得られたフェムト秒白色光を用いた。 【0018】そして、数十ナノ秒からマイクロ秒領域の
時間分解測定においては、He-Neレーザ光、あるいは、X
eランプ光を用い、また、ピコ秒領域の時間分解測定で
は、フェムト秒白色光をプローブ光として用いた。試料
は、ベンゾフェノンを10wt%含んだ厚み約4μmのポリス
チレン薄膜である。このベンゾフェノン/ポリスチレン
薄膜は、無蛍光性の試料であるので、時間分解蛍光分解
法が適用できない試料である。 【0019】過渡回折格子分光法による結果を示したも
のが図3である。励起後1psの時間の初期では、過渡回
折スペクトルは575nm付近にピークを持つが、時間が経
過すると530nm付近にピークがシフトする。この変化
は、ベンゾフェノンがポリスチレン薄膜中で励起一重項
状態から、励起三重厚状態に変化(項間交差)したこと
を表わしている。 【0020】また、図4に示したように、この項間交差
の速度定数は解析の結果、約10psであった。これと同じ
励起光強度条件で測定したベンゾフェノン/ポリスチレ
ン薄膜の励起後100psにおける過渡吸収スペクトルは図
5に示した通りであった。この図5から明らかなように
吸収分光法を用いた場合、4μm程度の薄膜中では反応
中間体物質の濃度が低く、過渡吸収スペクトルとしては
測定できないことを示している。 【0021】以上の通り、この発明の過渡回折格子分光
法は通常の吸収分光法で測定できないような薄い試料で
あっても、その反応過程の解析にきわめて有効であるこ
とが確認された。実施例2 この発明の過渡回折格子分光法を用いて、全反射条件下
で4−シアノ-4' −ヘキシルビフェニルの液晶薄膜をマ
イクロ秒領域において測定した。 【0022】その結果を示したものが図6である。この
図6から明らかなように、バルク薄膜の場合に比べ界面
層(厚み 0.2μm)の方が明らかに立ち上がりが遅くなっ
ている。シアノビフェニル液晶の場合、マイクロ秒の時
間領域では回折光を与える原因となるのは寿命の比較的
長い励起三重項状態の吸収による項か、あるいは、励起
三重項状態から基底状態への無輻射遷移による熱の発生
のよる項かどちらかであると思われる。He-Neレーザの
波長領域では、シアノビフェニル液晶の三重項状態によ
る吸収の影響はきわめて小さい(吸収係数が小さい)た
め、この図6の結果は、無輻射遷移の項を観測している
ものと考えられる。このことはシグナルに立ち上がりが
見られることと矛盾しない。 【0023】以上の通り、この発明の全反射過渡回折格
子分光法を用いると、サブマイクロメートルから数十ナ
ノメートルの界面層における反応過程を解析することが
可能となる。 【0024】 【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明で
は、光強度の差をとるのではなく、回折された光強度の
みを測定すればよい絶対法検出を行っているので、弱い
吸収に対応するものでもS/N比はよく、高いダイナミッ
クレンジで測定が可能となる。したがって、この発明に
より、薄膜や界面層等においても、高精度で時間経過に
対しての反応過程を解析することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】過渡回折格子分光法の原理を示した模式構成図
である。 【図2】この発明の装置の一例を示した構成概略図であ
る。 【図3】この発明の実施例として、波長と回折光強度と
の関係を示した図である。 【図4】この発明の実施例として、時間と回折光強度と
の関係を示した図である。 【図5】この発明の実施例である図3との比較として、
励起後 100psにおける波長と吸光度との関係を示した図
である。 【図6】この発明の励起光の全反射条件における実施例
として、時間と回折光強度との関係を示した図である。
である。 【図2】この発明の装置の一例を示した構成概略図であ
る。 【図3】この発明の実施例として、波長と回折光強度と
の関係を示した図である。 【図4】この発明の実施例として、時間と回折光強度と
の関係を示した図である。 【図5】この発明の実施例である図3との比較として、
励起後 100psにおける波長と吸光度との関係を示した図
である。 【図6】この発明の励起光の全反射条件における実施例
として、時間と回折光強度との関係を示した図である。
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フロントページの続き
(72)発明者 増原 宏
大阪府東大阪市南鴻池町2−4−16
(56)参考文献 特開 昭64−59018(JP,A)
特開 平4−143638(JP,A)
K.A.Nelson,Laser−
induced excited st
ate and ultrasonic
wave gratings:Amp
litude and phase g
rating contributio
ns t,J.Chem.Phys1
Aug.1982,Vol.77,No.3,
Page.1144−1152
H.J.Eichler,Intro
duction to the Spe
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Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 全反射条件で複数の励起光を同時に試料
に照射して干渉縞を発生させ、この干渉縞に対してフェ
ムト秒白色プローブ光を照射し、フェムト秒白色プロー
ブ光の回折光強度から試料の反応中間体のスペクトル情
報を得ることを特徴とする過渡回折格子分光法。
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