JP3391857B2 - 浄水器 - Google Patents
浄水器Info
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
- Water Treatment By Sorption (AREA)
Description
ための浄水器に関する。更に詳しくは、吸着剤を限定す
ることにより、安全性やおいしさを損う原因となる化合
物を除去できる浄水器に関する。
を主目的とした活性炭浄水器が数年前に発売され使用さ
れたが、厚生省の調査により、長時間使用しなかった場
合に活性炭中に雑菌が発生し、好ましくないことが明ら
かとなった。この雑菌の流出を抑えるために多孔質中空
糸膜等の膜濾過を利用した浄水器が発売され、最近では
このタイプが主流となっている。まだ数量的に多くはな
いが、逆浸透膜を用いた浄水器や天然石、セラミック等
を濾材として使用した浄水器も上市されている。
於て、多孔質中空糸膜等の膜濾過を行っていないもの
は、長時間使用しないと雑菌が繁殖し水道水の初流に流
出してしまうという問題点があった。このような問題点
を解決すべく、多孔質中空糸膜や平膜による精密濾過を
行う浄水器や活性炭に銀を添着する等の方法により抗菌
性を持たせた浄水器が開発され、上市されるようになっ
てきた。活性炭に銀を添着したものは、溶出する銀の量
によって抗菌性が異なり、又銀が多量に流出しても良く
ないので若干不安定である。膜濾過による方法は膜の使
用法、固定法等に間違いがなければ雑菌等を除去するに
は充分な性能を有している。
能にもよるがトリハロメタン、農薬等の微量溶解してい
る危険性のある有機物を除去することは可能である。然
し乍ら鉛等の重金属の陽イオンや硝酸性窒素及び亜硝酸
性窒素等の陰イオンで溶解性のものは活性炭、膜濾過に
よって取り除くことは難しく、殆んど除去できていない
のが現状であった。
膜を用いた浄水器も開発されているが、飲用水のおいし
さという点でミネラル分を全て取り除いてしまうので、
水が不味くなり、安全でおいしい水という面では難点が
あった。
られる浄水器として、耐圧容器に収納したフィルタ、活
性炭、イオン交換樹脂の順に水道水を流すものが提案さ
れている(特開昭61−257282号公報)。
限界がきても、極端な変化がないと味、臭い、色等によ
り判断しにくい状況にある。本発明者らは、このような
状況に鑑み、安全でおいしい水を得るために検討した結
果本発明に達したものである。
ン交換樹脂及び活性炭からなる第一の浄水槽並びに多孔
質中空糸膜からなる第二の浄水槽よりなる浄水器に於
て、第一の浄水槽と第二の浄水槽の間に水温により流路
を変更する素子を設けると共に、該素子の二次側に流量
計又は、定流量弁と圧力スイッチを設けた浄水器にあ
る。
孔質中空糸膜で構成されることを必須としている。陽イ
オン交換樹脂や活性炭のみでは上述したように雑菌の発
生があった場合に浄水器からの初流に雑菌が流出してし
まい安全面から見て好ましくない。
金属の溶解性陽イオンは取り除くことが難しいという問
題点がある。更に陽イオン交換樹脂と多孔質中空糸膜の
みの場合はトリハロメタン、農薬等が吸着できない他、
残留塩素も充分に除去できないので好ましくない。
孔質中空糸膜のうち、第二の浄水槽にある多孔質中空糸
膜は浄水器の最終段に存在することが必要である。陽イ
オン交換樹脂及び活性炭は陽イオン交換樹脂、活性炭の
順、活性炭、陽イオン交換樹脂の順或は両者を混合して
用いても差し支えない。
合は、銀の流出による陽イオン交換樹脂の交換容量の減
少を招くので、先に活性炭、その後に陽イオン交換樹脂
のタイプや活性炭と陽イオン交換樹脂を混合することは
好ましくない。これらの理由から陽イオン交換樹脂、活
性炭、多孔質中空糸膜の順に濾過していくことが好まし
い。
したい物質に対応するものであれば強酸性陽イオン交換
樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂の何れも用いることがで
きる。実際に水道水に使用する場合は、配水管に用いら
れている鉛管から溶出し、有害物質として含まれる可能
性が高い鉛等の重金属陽イオンが多く、また中性塩とし
て溶解している可能性が高いので、中性塩を分解吸着で
きる強酸性陽イオン交換樹脂を用いることが好ましい。
ム塩として販売されているが、イオン交換によりナトリ
ウムが流出し、飲用に供すると血圧の上昇等の問題が発
生することがあるので余り好ましくない。ナトリウムを
流出させないために酸型の強酸性陽イオン交換樹脂を用
いると流出液のpHが4以下になってしまうので、水道
水質基準から外れ、刺激も強くなるので余り好ましくな
い。
溶出イオンが水のおいしさを向上し、健康面でも日本人
が不足しがちなカルシウム塩型とすることが好ましい。
このように水道水を安全でおいしく飲む為には、陽イオ
ン交換樹脂として、カルシウム塩型の強酸性陽イオン交
換樹脂を用いるのが最も好ましい。
元する能力、トリハロメタンや農薬等の有害物を吸着す
る能力を持っていれば特に限定されるものではなく、形
態的には粉末状、粒状、繊維状、成形炭等の活性炭が使
用でき、原料的にも特に限定されるものではなくヤシガ
ラ活性炭、骨炭、木炭系のもの等の天然物系活性炭、ピ
ッチ系、石油コークス系等の合成活性炭等が使用でき
る。賦活方法についても特に限定されず、水蒸気賦活、
化学的賦活等の賦活法が用いられる。
活性炭内の通過速度が通常の活性炭の使用法に比べて非
常に大きいので嵩密度の大きいものが好ましく、水道水
圧との関連から圧力損失は小さいものが好ましい。吸着
物質は比較的分子量の小さいものが多く、コスト面を含
めると水蒸気賦活した粒状ヤシガラ活性炭が現状では最
も好ましい。
等の重金属を添着したものでも構わないが、余り大量の
重金属が溶出するものは好ましくない。抗菌性を付与し
たものは比較的好ましく用いられる。
ならない。多孔質平膜を用いた場合は充分な濾過膜面積
を得られない場合があるので好ましくない。本発明の多
孔質中空糸膜は雑菌等の微小物質が除去できれば特に限
定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン系、ポリスルホン系等の多孔質中空
糸膜が用いられる。これらの多孔質中空糸膜は、通水性
能を向上する為に例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体
(=エチレン−ビニルアルコール系共重合体)等で親水
化されていることが好ましい。
した第一の浄水槽と多孔質中空糸膜を収めた第二の浄水
槽を組み合わせた形のものであり、第一の浄水槽の流出
水が第二の浄水槽に流入する形となる。
の間に水温により流路を変更する素子を設けなければな
らない。水温により流路を変更する素子として、50〜
70℃で作動するものであれば特に限定されるものでは
ないが、例えば温度センサーにより温度検知し、その温
度によりバルブを切り替えたり、形状記憶合金により流
路を切り替える方法等を用いることができる。
には第二の浄水槽へ向かう流路に接続し、高温時には浄
水器外へ温水を流出させるものであり、本素子を組み入
れることにより、浄水器に60℃以上の温水を流し、活
性炭に吸着していたものを脱着させ、活性炭の洗浄再賦
活を可能にすることができる。
細菌の殺菌も可能となる。然も、多孔質中空糸膜を収め
ている第二の浄水槽に温水が通水されない為、多孔質中
空糸膜及びその固定に用いられている樹脂の劣化が避け
られるメリットがある。
槽の間の水温により流路を変更する素子の二次側に流量
計又は定流量弁と圧力スイッチの組み合わせを設ける。
流量センサーの積算濾過流量又は一定流量で流れている
ことを検知値できる圧力スイッチの積算稼働時間により
濾過体の寿命を検知することにより、濾過体の寿命を把
握できるし、温水での洗浄時期を明確化することができ
る。
配した場合、陽イオン交換樹脂、活性炭の圧力損失及び
多孔質中空糸膜の圧力損失がある為、充分な検知が出来
ない可能性があり、又検知手段の耐熱性も問題となり好
ましくない。上記の点に関しては第二の浄水槽の二次側
に配することが好ましいが、多孔質中空糸膜通過後に水
が滞留し易い部分を作ることは雑菌の発生上好ましくな
い。多孔質中空糸膜による圧力損失はあるものの、第一
の浄水槽と第二の浄水槽の間の水温により流路を変更す
る素子の二次側に配することにより熱的な面でも好まし
い。
らの信号は制御部及び表示部に浄水器の寿命を知らせる
手段をもち、光の点灯や音声により知らせるものであ
る。本発明の陽イオン交換樹脂、活性炭及び多孔質中空
糸膜以外に一次フィルターやセラミック、天然石等を同
時に用いても構わない。
れを説明する。水道水は入水口7より入水し、第一の浄
水槽2内の陽イオン交換樹脂5、活性炭3を通過し、配
水管中の水温により流路を変更する素子8、流量センサ
ー10または定流量弁16と圧力スイッチ17を経由し
て、多孔質中空糸膜15を収めた第二の浄水槽14に入
り、多孔質中空糸膜15で濾過された後、浄水吐水口1
3より流出する。
る。 〔実施例1〕本発明の一例の断面図を図に示した。図1
に示す浄水器により以下の実験を行った。陽イオン交換
樹脂5、活性炭3を充填した第一の浄水槽2と多孔質中
空糸膜15を収めた第二の浄水槽14は配水管によって
つながれ、外容器1に収納されている。
チレン製多孔質中空糸膜15を2液型ポリウレタン樹脂
で固定し、一端を切断、開放したものを用いた。第一の
浄水槽2には一次側から150メッシュのナイロンメッ
シュを貼付した樹脂枠6を設置し、陽イオン交換樹脂5
を300ml充填した。陽イオン交換樹脂5と活性炭3
が混合しないように該樹脂枠と同様に作製した樹脂枠4
を挿入した。その上に活性炭3を充填し、同様に作製し
た樹脂枠11を活性炭が流出しないように挿入した。
管でつなぎ、その配水管の途中に水温により流路を変更
する素子8及び羽根車式の流量センサー10を設けた。
流量センサー10の出力信号は表示及び制御部12にて
流量を積算し、浄水器の寿命表示を行う。
オン交換樹脂(オルガノ(株)社製アンバーライトIR
−120B)を下記の方法でカルシウム塩型としたもの
を用いた。市販の上記樹脂1lをガラス漏斗に入れ4N
塩酸水溶液1.5l(樹脂の交換容量の約3倍当量、以
下括弧内の当量数は対イオン交換樹脂の交換容量)を2
00ml/分の通水速度で通水した。その後イオン交換
水10lを200ml/分の通水速度で通水洗浄した
後、3N水酸化ナトリウム水溶液2l(約3倍当量)を
200ml/分の速度で流し、ナトリウム塩型とした。
更に200ml/分の通水速度でイオン交換水10lで
洗浄し、4N塩酸水溶液1.5l(約3倍当量)通水後
イオン交換水10lで洗浄した。
3モル/l塩化カルシウム水溶液1l(約3倍当量)を
100ml/分の通水速度で通水した。その後イオン交
換水10lを200ml/分の速度で通水洗浄した。塩
化カルシウム溶液及びイオン交換水通水時の流出液全て
を集めて、キレート滴定法(浄水試験法に準拠)にてカ
ルシウムイオン濃度を測定し、強酸性陽イオン交換樹脂
に捕捉されているカルシウム量を逆算したところ、1.
68当量/l−イオン交換樹脂交換されていた。
T−SB48/100を市販のまま用いた。水温により
流路を変更する素子としては、形状記憶合金のコイルを
用いた弁を採用した。
した。試験に際して、通水速度を4l/分とした。流量
センサーから得た信号の積算流量が8m3 の時点をカー
トリッジ寿命として設定した。
の残留塩素濃度を測定した。尚、残留塩素はo−トリジ
ン法により測定した。8m3 通水時の流出水の残留塩素
濃度は0.01ppm以下であった。
14213 1.7×107 ヶ/mlを含む水6lを通
水したが、流出水の菌数は0ヶ/mlであった。
水した。8m3 通水時の流出水の鉛濃度は10ppb以
下であった。
8m3 通水時の流出水のクロロホルム濃度は25ppb
以下であった。
表示を確認したところ、7984lであった。
げていったところ、40℃から温水吐水口9から温水が
流出した。又60℃の温水をトリハロメタン除去後の浄
水器に通水したところ初流に72ppbのクロロホルム
が溶解していた。再度50ppbのクロロホルム水溶液
を通水したところ、浄水器から流出する水には7ppb
のクロロホルムが含まれており、温水通水前に比較して
除去能力が向上した。
の実験を行った。第一の浄水槽2と第二の浄水槽14を
配水管でつなぎ、その配水管の途中に水温により流路を
変更する素子8、定流量弁16と圧力スイッチ17を設
け、圧力スイッチ17の出力信号を表示及び制御部12
にて定流量での通水時間を積算し、浄水器の寿命表示を
行うようにした以外は実施例1と同様に作製した。
様に行ったところ次のようであった。 (1)残留塩素除去能力:8m3 通水時の流出水の残留
塩素濃度は0.01ppm以下であった。 (2)除菌能力:流出水の菌数は0ヶ/mlであった。 (3)鉛除去能力:8m3 通水時の流出水の鉛濃度は1
0ppb以下であった。 (4)トリハロメタン除去能力:8m3 通水時の流出水
のクロロホルム濃度は25ppb以下であった。 (5)カートリッジ寿命表示:市販のストップウォッチ
を用いて、本装置のカートリッジ寿命表示を確認したと
ころ通水時間は2000分、積算流量は7860lであ
った。
9から温水が流出した。又70℃の温水をトリハロメタ
ン除去後の浄水器に通水したところ初流に85ppbの
クロロホルムが溶解していた。再度50ppbのクロロ
ホルム水溶液を通水したところ、浄水器から流出する水
には7ppbのクロロホルムが含まれており、温水通水
前に比較して除去能力が向上した。
換樹脂を充填することにより鉛等の重金属陽イオンをも
除去でき、浄水器のカートリッジ寿命も検知でき、更に
活性炭の吸着能力を温水通水により再賦活できるもので
ある。
脂、活性炭及び多孔質中空糸膜の構成からなる浄水器に
温水により流路を変更する素子更にはカートリッジ寿命
検知機を取り付けることにより、これまで除去の難しか
った溶解イオン性有害物質を除去でき、又吸着により劣
化してしまう活性炭を再賦活しながら多孔質中空糸膜モ
ジュールの保護もできる。更にこれまでは有害物質が流
出しても判らずに飲用していたが、本発明の浄水器はそ
れを予め防ぐことを可能とする画期的な浄水器である。
Claims (2)
- 【請求項1】 陽イオン交換樹脂及び活性炭からなる第
一の浄水槽並びに多孔質中空糸膜からなる第二の浄水槽
よりなる浄水器に於て、第一の浄水槽と第二の浄水槽の
間に水温により流路を変更する素子を設けると共に、該
素子の二次側に流量計又は、定流量弁と圧力スイッチを
設けた浄水器。 - 【請求項2】 前記陽イオン交換樹脂がカルシウム塩型
である請求項1記載の浄水器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22587793A JP3391857B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 浄水器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22587793A JP3391857B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 浄水器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0780447A JPH0780447A (ja) | 1995-03-28 |
JP3391857B2 true JP3391857B2 (ja) | 2003-03-31 |
Family
ID=16836267
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22587793A Expired - Lifetime JP3391857B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 浄水器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3391857B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP22587793A patent/JP3391857B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0780447A (ja) | 1995-03-28 |
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