JP3354649B2 - 浄水器 - Google Patents

浄水器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は安全でおいしい水を得る
ための浄水器に関する。更に詳しくは、吸着剤を限定す
ることにより、安全性やおいしさを損う原因となる化合
物を除去できる浄水器に関する。
【0002】
【従来の技術】水道水中に含まれる残留塩素を除くこと
を主目的とした活性炭浄水器が数年前に発売され使用さ
れたが、厚生省の調査により、長時間使用しなかった場
合に活性炭中に雑菌が発生し、好ましくないことが明ら
かとなった。この雑菌の流出を抑えるために多孔質中空
糸膜等の膜濾過を利用した浄水器が発売され、最近では
このタイプが主流となっている。まだ数量的に多くはな
いが、逆浸透膜を用いた浄水器や天然石、セラミック等
を濾材として使用した浄水器も上市されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような浄水器に
於て、多孔質中空糸膜等の膜濾過を行っていないもの
は、長時間使用しないと雑菌が繁殖し水道水の初流に流
出してしまうという問題点があった。このような問題点
を解決すべく、多孔質中空糸膜や平膜による精密濾過を
行う浄水器や活性炭に銀を添着する等の方法により抗菌
性を持たせた浄水器が開発され、上市されるようになっ
てきた。活性炭に銀を添着したものは、溶出する銀の量
によって抗菌性が異なり、又銀が多量に流出しても良く
ないので若干不安定である。膜濾過による方法は膜の使
用法、固定法等に間違いがなければ雑菌等を除去するに
は充分な性能を有している。
【0004】活性炭を使用していれば、その使用量、性
能にもよるがトリハロメタン、農薬等の微量溶解してい
る危険性のある有機物を除去することは可能である。然
し乍ら、鉛等の重金属の陽イオンや硝酸性窒素及び亜硝
酸性窒素等の陰イオンで溶解性のものは活性炭、膜濾過
によって取り除くことは難しく、殆んど除去できていな
いのが現状であった。
【0005】これらのイオンを取り除くために、逆浸透
膜を用いた浄水器も開発されているが、飲用水のおいし
さという点でミネラル分を全て取り除いてしまうので、
水が不味くなり、安全でおいしい水という面では難点が
あった。
【0006】又多様な種類の不純物を有する水源に用い
られる浄水器として、耐圧容器に収納したフィルタ、活
性炭、イオン交換樹脂の順に水道水を流すものが提案さ
れている(特開昭61−257282号公報)。
【0007】上記のような浄水器に於ては濾過体の吸着
限界がきても、極端な変化がないと味、臭い、色等によ
り判断しにくい状況にある。本発明者らは、このような
状況に鑑み、安全でおいしい水を得るために検討した結
果本発明に達したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の要旨
は、陽イオン交換樹脂及び活性炭からなる第一の浄水
槽、並びに多孔質中空糸膜からなる第二の浄水槽よりな
る浄水器に於て、第二の浄水槽と吐水口の間に水温によ
り流路を変更する素子(A)を設け、第一の浄水槽と第
二の浄水槽をつなぐ配水管に分岐を設けて素子(A)と
連結し、40℃以上の温水により第二の浄水槽側の流路
を塞ぎ、第一の浄水槽を通過した温水を直接吐水口から
吐水する浄水器にある。
【0009】本発明は陽イオン交換樹脂、活性炭及び多
孔質中空糸膜で構成されることを必須としている。陽イ
オン交換樹脂や活性炭のみでは上述したように雑菌の発
生があった場合に浄水器からの初流に雑菌が流出してし
まい安全面から見て好ましくない。
【0010】活性炭と多孔質中空糸膜のみでは鉛等の重
金属の溶解性陽イオンは取り除くことが難しいという問
題点がある。更に陽イオン交換樹脂と多孔質中空糸膜の
みの場合はトリハロメタン、農薬等が吸着できない他、
残留塩素も充分に除去できないので好ましくない。
【0011】本発明の陽イオン交換樹脂、活性炭及び多
孔質中空糸膜のうち、第二の浄水槽にある多孔質中空糸
膜は浄水器の最終段に存在することが必要である。陽イ
オン交換樹脂及び活性炭は陽イオン交換樹脂、活性炭の
順、活性炭、陽イオン交換樹脂の順或は両者を混合して
用いても構わない。
【0012】抗菌活性炭として銀添着活性炭を用いた場
合は、銀の流出による陽イオン交換樹脂の交換容量の減
少を招くので、先に活性炭、その後に陽イオン交換樹脂
のタイプや活性炭と陽イオン交換樹脂を混合することは
好ましくない。これらの理由から陽イオン交換樹脂、活
性炭、多孔質中空糸膜の順に濾過していくことが好まし
い。
【0013】本発明で用いる陽イオン交換樹脂は除去し
たい物質に対応するものであれば、強酸性陽イオン交換
樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂の何れも用いることがで
きる。実際に水道水に使用する場合は、配水管に用いら
れている鉛管から溶出し、有害物質として含まれる可能
性が高い鉛等の重金属陽イオンが多く、また中性塩とし
て溶解している可能性が高いので、中性塩を分解吸着で
きる強酸性陽イオン交換樹脂を用いることが好ましい。
【0014】強酸性陽イオン交換樹脂は一般にナトリウ
ム塩として販売されているが、イオン交換によりナトリ
ウムが流出し、飲用に供すると血圧の上昇等の問題が発
生することがあり余り好ましくない。ナトリウムを流出
させないために酸型の強酸性陽イオン交換樹脂を用いる
と溶出液のpHが4以下になってしまうので、水道水質
基準から外れ、刺激も強くなるので余り好ましくない。
【0015】強酸性陽イオン交換樹脂を用いる場合は、
溶出イオンが水のおいしさを向上し、健康面でも日本人
が不足しがちなカルシウム塩型とすることが好ましい。
このように水道水を安全でおいしく飲む為には、陽イオ
ン交換樹脂として、カルシウム塩型の強酸性陽イオン交
換樹脂を用いるのが最も好ましい。
【0016】本発明で使用する活性炭は、残留塩素を還
元する能力、トリハロメタンや農薬等の有害物を吸着す
る能力を持っていれば特に限定されるものではなく、形
態的には粉末状、粒状、繊維状、成形炭等の活性炭が使
用でき、原料的にも特に限定されるものではなくヤシガ
ラ活性炭、骨炭、木炭系のもの等の天然物系活性炭、ピ
ッチ系、石油コークス系等の合成活性炭等が使用でき
る。賦活方法についても特に限定されず、水蒸気賦活、
化学的賦活等の賦活法が用いられる。
【0017】浄水器として用いた場合に、通水する水の
活性炭内の通過速度が通常の活性炭の使用法に比べて非
常に大きいので嵩密度の大きいものが好ましく、水道水
圧との関連から圧力損失は小さいものが好ましい。吸着
物質は比較的分子量の小さいものが多く、コスト面を含
めると水蒸気賦活した粒状ヤシガラ活性炭が現状では最
も好ましい。
【0018】本発明の活性炭は抗菌性を付与する為に銀
等の重金属を添着したものでも構わないが、余り大量の
重金属が溶出するものは好ましくない。抗菌性を付与し
たものは比較的好ましく用いられる。
【0019】本発明では多孔質中空糸膜を用いなければ
ならない。多孔質平膜を用いた場合は充分な濾過膜面積
を得られない場合があるので好ましくない。本発明の多
孔質中空糸膜は雑菌等の微小物質が除去できれば特に限
定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン系、ポリスルホン系等の多孔質中空
糸膜が用いられる。これらの多孔質中空糸膜は、通水性
能を向上する為に例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体
(=エチレン−ビニルアルコール系共重合体)等で親水
化されていることが好ましい。
【0020】本発明は陽イオン交換樹脂、活性炭を充填
した第一の浄水槽と多孔質中空糸膜を収めた第二の浄水
槽を組み合わせた形のものであり、第一の浄水槽の流出
水が第二の浄水槽に流入する形となる。
【0021】本発明では、第二の浄水槽と吐水口の間に
水温により流路を変更する素子を設け、第一の浄水槽と
第二の浄水槽をつなぐ配水管に分岐を設けて該水温によ
り流路を変更する素子と連結し、40℃以上の温水によ
り第二の浄水槽側の流路を塞ぎ、第一の浄水槽を通過し
た温水を直接吐水口から吐水しなければならない。
【0022】水温により流路を変更する素子として、4
0℃で作動するものであれば特に限定されるものではな
いが、例えばセンサーにより温度検知し、その温度によ
りバルブを切り替えたり、形状記憶合金により流路を切
り替える方法等を用いることができる。
【0023】水温により流路を変更する素子は、低温時
には第一の浄水槽から直接吐水口へ水が流出しないよう
に流路を塞ぎ、40℃以上の水が水温により流路を変更
する素子を通過した場合には第二の浄水槽側の流路を塞
ぎ、第一の浄水槽から直接吐水口への流路を開放し、浄
水器外へ温水を流出させるものであり、本素子を組み入
れることにより、浄水器に例えば60℃以上の温水を流
し、活性炭に吸着していたものを脱着させ、活性炭の洗
浄再賦活を可能にすることができる。
【0024】陽イオン交換樹脂に発生する可能性のある
細菌の殺菌も可能となる。更に吐水口外部より細菌が侵
入してしまった場合にも吐水口に流す温水により殺菌さ
れ、いわゆる逆汚染の心配もなくなる。然も、多孔質中
空糸膜を収めている第二の浄水槽に40℃以上の温水が
通水されない為、多孔質中空糸膜及びその固定に用いら
れている樹脂の劣化が避けられるメリットがある。
【0025】本発明では、第一の浄水槽と第二の浄水槽
の間の配水管の水温により流路を変更する素子とつなぐ
ための分岐の二次側に流量計又は定流量弁と圧力スイッ
チの組み合わせを設けることが好ましい。流量センサー
の積算濾過流量又は一定流量で流れていることを検知値
できる圧力スイッチの積算稼動時間により濾過体の寿命
を検知することによって、濾過体の寿命を把握できる
し、温水での洗浄時期を明確化することができる。
【0026】上記の検知手段を第一の浄水槽の一次側に
配した場合、陽イオン交換樹脂、活性炭の圧力損失及び
多孔質中空糸膜の圧力損失がある為、充分な検知が出来
ない可能性があり、又検知手段の耐熱性も問題となり好
ましくない。上記の点に関しては第二の浄水槽の二次側
に配することが好ましいが、多孔質中空糸膜通過後に複
雑な形状で水が滞留し易い部分を作ることは雑菌の発生
上好ましくない。
【0027】多孔質中空糸膜による圧力損失はあるもの
の、第一の浄水槽と第二の浄水槽の間の水温により流路
を変更する素子への分岐の二次側に配することにより熱
的な面でも好ましい。本発明の流量センサー又は圧力ス
イッチからの信号は制御部及び表示部に浄水器の寿命を
知らせる手段をもち、光の点灯や音声により知らせるも
のである。又、本発明の陽イオン交換樹脂、活性炭及び
多孔質中空糸膜以外に一次フィルターやセラミック、天
然石等を同時に用いても構わない。
【0028】図1及び図2により水道水の流れを説明す
る。水道水は入水口(7)より入水し、第一の浄水槽
(2)内の陽イオン交換樹脂(5)、活性炭(3)を通
過し、配水管中の水温により流路を変更する素子(1
6)、流量センサー(8)又は定流量弁(14)と圧力
スイッチ(15)を経由して、多孔質中空糸膜(12)
を収めた第二の浄水槽(11)に入り、多孔質中空糸膜
(12)で濾過された後、浄水吐出口(10)より流出
する。
【0029】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。 〔実施例1〕本発明の実施例の一例の断面図を図1に示
した。陽イオン交換樹脂(5)、活性炭(3)を充填し
た第一の浄水槽(2)と多孔質中空糸膜(12)を収め
た第二の浄水槽(11)は配水管によってつながれ、外
容器(1)に収納されている。
【0030】第二の浄水槽(11)に親水化を施したポ
リエチレン製多孔質中空糸膜(12)を2液型ポリウレ
タン樹脂で固定し、一端を切断、開放したものを用い
た。第一の浄水槽(2)には一次側から150メッシュ
のナイロンメッシュを貼付した樹脂枠(6)を設置し、
陽イオン交換樹脂(5)を300ml充填した。
【0031】陽イオン交換樹脂(5)と活性炭(3)が
混合しないように該樹脂枠と同様に作製した樹脂枠
(4)を挿入した。その上に活性炭(3)を充填し、同
様に作製した樹脂枠(11)を活性炭が流出しないよう
に挿入した。
【0032】第一の浄水槽(2)と第二の浄水槽(1
1)を配水管でつなぎ、その配水管の途中に分岐を設け
て第二の浄水槽(11)と吐水口(10)の間に配置し
た水温により流路を変更する素子(16)とつないだ。
該分岐の二次側に羽根車式の流量センサー(8)を設け
た。流量センサー(8)の出力信号は表示及び制御部
(9)にて流量を積算し、浄水器の寿命表示を行う。
【0033】陽イオン交換樹脂(5)としては、強酸性
陽イオン交換樹脂(オルガノ(株)社製アンバーライト
IR−120B)を下記の方法でカルシウム塩型とした
ものを用いた。市販の樹脂11をガラス漏斗に入れ4N
塩酸水溶液1.5リットル(樹脂の交換容量の約3倍当
量、以下括弧内の当量数は対イオン交換樹脂の交換容
量)を200ml/分の通水速度で通水した。その後イ
オン交換水10リットルを200ml/分の通水速度で
通水洗浄した後、3N水酸化ナトリウム水溶液2リット
ル(約3倍当量)を200ml/分の速度で流し、ナト
リウム塩型とした。更に200ml/分の通水速度でイ
オン交換水10リットルで洗浄し、4N塩酸水溶液1.
5リットル(約3倍当量)通水後イオン交換水10リッ
トルで洗浄した。
【0034】得られた酸型の強酸性陽イオン交換樹脂に
3モル/1塩化カルシウム水溶液1リットル(約3倍当
量)を100ml/分の通水速度で通水した。その後イ
オン交換水10リットルを200ml/分の速度で通水
洗浄した。塩化カルシウム溶液及びイオン交換水通水時
の流出液全てを集めて、キレート滴定法(浄水試験法に
準拠)にてカルシウムイオン濃度を測定し、強酸性陽イ
オン交換樹脂に捕捉されているカルシウム量を逆算した
ところ、1.68当量/1−イオン交換樹脂交換されて
いた。
【0035】活性炭はクラレケミカル社製クラレコール
T−SB48/100を市販のまま用いた。水温により
流路を変更する素子としては、40℃で作用する形状記
憶合金のコイルを用いた弁を採用した。
【0036】こうして得た浄水器の試験結果を以下に示
した。試験に際して、通水速度を4リットル/分とし
た。流量センサーから得た信号の積算流量が8m3 の時
点をカートリッジ寿命として設定した。
【0037】(1)残留塩素除去能力 2.0±0.2ppm残留塩素含有水を通水し、流出水
の残留塩素濃度を測定した。尚、残留塩素はo−トリジ
ン法により測定した。8m3 通水時の流出水の残留塩素
濃度は0.01ppm以下であった。
【0038】(2)除菌能力 Pseudomonas diminuta IFO
14213 1.7×107 ケ/mlを含む水6リット
ルを通水したが、流出水の菌数は0ケ/mlであった。
【0039】(3)鉛除去能力 鉛濃度として150ppbに調製した塩化鉛水溶液を通
水した。8m3 通水時の流出水の鉛濃度は10ppb以
下であった。
【0040】(4)トリハロメタン除去能力 クロロホルムを50ppbに調製した溶液を通水した。
8m3 通水時の流出水のクロロホルム濃度は25ppb
以下であった。
【0041】(5)カートリッジ寿命表示 市販の積算流量計を用いて、本装置のカートリッジ寿命
表示を確認したところ、7984リットルであった。
【0042】(6)熱水通水性 通水する水温を4℃/分の温度上昇速度で25℃から上
げていったところ、40℃で切り替わり吐水口から温水
が流出した。また、60℃の温水をトリハロメタン除去
後の浄水器に通水したところ初流に72ppbのクロロ
ホルムが溶解していた。再度50ppbのクロロホルム
水溶液を通水したところ、浄水器から流出する水には7
ppbのクロロホルムが含まれており、温水通水前に比
較して除去能力が向上した。
【0043】〔実施例2〕本発明の実施例の一例の断面
図を図2に示した。第一の浄水槽(2)と第二の浄水槽
(11)を配水管でつなぎ、その配水管の途中に水温に
より流路を変更する素子(16)につなぐ分岐、定流量
弁(14)と圧力スイッチ(15)を設け、圧力スイッ
チ(15)の出力信号を表示及び制御部(9)にて定流
量での通水時間を積算し、浄水器の寿命表示を行うよう
にした以外は実施例1と同様に作製した。
【0044】こうして得た浄水器の試験結果を以下に示
した。試験に際して、通水速度を4リットル/分とし
た。圧力スイッチから得た信号の積算時間が2000
分、即ち積算流量が8m3 の時点をカートリッジ寿命と
して設定した。
【0045】(1)残留塩素除去能力 2.0±0.2ppm残留塩素含有水を通水し、流出水
の残留塩素濃度を測定した。尚、残留塩素はo−トリジ
ン法により測定した。8m3 通水時の流出水の残留塩素
濃度は0.01ppm以下であった。
【0046】(2)除菌能力 Pseudomonas diminuta IFO
14213 1.7×107 ケ/mlを含む水6リット
ルを通水したが、流出水の菌数は0ケ/mlであった。
【0047】(3)鉛除去能力 鉛濃度として150ppbに調製した塩化鉛水溶液を通
水した。8m3 通水時の流出水の鉛濃度は10ppb以
下であった。
【0048】(4)トリハロメタン除去能力 クロロホルムを50ppbに調製した溶液を通水した。
8m3 通水時の流出水のクロロホルム濃度は25ppb
以下であった。
【0049】(5)カートリッジ寿命表示 市販のストップウォッチを用いて、本装置のカートリッ
ジ寿命表示を確認したところ通水時間は2000分、積
算流量は7860リットルであった。
【0050】(6)熱水通水性 通水する水温を4℃/分の温度上昇速度で25℃から上
げていったところ、40℃で切り替わり吐水口から温水
が流出した。又、70℃の温水をトリハロメタン除去後
の浄水器に通水したところ初流に85ppbのクロロホ
ルムが溶解していた。再度50ppbのクロロホルム水
溶液を通水したところ、浄水器から流出する水には7p
pbのクロロホルムが含まれており、温水通水前に比較
して除去能力が向上した。
【0051】上記のように本発明の浄水器は陽イオン交
換樹脂を充填することにより鉛等の重金属陽イオンをも
除去でき、浄水器のカートリッジ寿命も検知でき、更に
活性炭の吸着能力を温水通水により再賦活できるもので
ある。
【0052】
【発明の効果】本発明は上記のように陽イオン交換樹
脂、活性炭及び多孔質中空糸膜の構成からなる浄水器に
温水により流路を変更する素子、カートリッジ寿命検知
機を取り付け、これまで除去の難しかった溶解イオン性
有害物質を除去でき、又吸着により劣化してしまう活性
炭を再賦活しながら多孔質中空糸膜モジュールの保護も
できる。更に熱水を通水することにより吐水口の逆汚染
も防止し得る。加えてこれまで有害物質が流出しても判
らずに飲用していたが、本発明の浄水器はそれで防ぐこ
とを可能とする画期的な浄水器である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浄水器の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の浄水器の一例を示す断面図である。 1 浄水器外容器 2 第一の浄水槽 3 活性炭 4 6,13 樹脂枠 5 陽イオン交換樹脂 7 水道水流入口 8 流量センサー 9 制御ならびに表示部 10 吐水口 11 第二の浄水槽 12 多孔質中空糸膜 14 定流量弁 15 圧力スイッチ 16 水温により流路を変更する素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 博行 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究 所内 (56)参考文献 実開 平5−51491(JP,U) 実開 平2−133492(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽イオン交換樹脂及び活性炭からなる第
    一の浄水槽、多孔質中空糸膜からなる第二の浄水槽より
    なる浄水器に於て、第二の浄水槽と吐水口の間に水温に
    より流路を変更する素子(A)を設け、第一の浄水槽と
    第二の浄水槽をつなぐ配水管に分岐を設けて素子(A)
    と連結し、40℃以上の温水により第二の浄水槽側の流
    路を塞ぎ、第一の浄水槽を通過した温水を直接吐水口か
    ら吐水する浄水器。
  2. 【請求項2】 第一の浄水槽と第二の浄水槽の間の配水
    管の水温により流路を変更する素子とつなぐための分岐
    の二次側に流量計又は定流量弁と圧力スイッチの組み合
    わせを設けた請求項1記載の浄水器。
  3. 【請求項3】 陽イオン交換樹脂がカルシウム塩型であ
    る請求項1記載の浄水器。
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