JP3389194B2 - ベータアルミナ固体電解質管の製造システム - Google Patents

ベータアルミナ固体電解質管の製造システム

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JP3389194B2 JP2000080378A JP2000080378A JP3389194B2 JP 3389194 B2 JP3389194 B2 JP 3389194B2 JP 2000080378 A JP2000080378 A JP 2000080378A JP 2000080378 A JP2000080378 A JP 2000080378A JP 3389194 B2 JP3389194 B2 JP 3389194B2
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alumina solid
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、ナトリウム−硫
黄電池に用いられるベータアルミナ固体電解質管の製造
過程で適用されるベータアルミナ固体電解質管の製造シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】 ナトリウム−硫黄電池に用いられるベ
ータアルミナ固体電解質管は、最近では、例えば特開平
7−272749号公報に開示されている通り、ベータ
アルミナ仮焼体を製造する工程を省略し、直接アルミナ
原料、アルカリ原料種、マグネシウム原料種等の各種原
料を混合・粉砕し、造粒した後、成形し、次いで焼成す
ることによりベータアルミナ固体電解質管を製造する方
法がとられてきた。
【0003】 ベータアルミナ固体電解質管を製造する
にあたり、粉砕・混合工程で製造されたスラリー中の粗
大粒子の除去、酸化鉄などの異物の除去については従来
から、その重要性が知られており、各々対策が講じられ
てきた。
【0004】 本発明者らは当初、粉砕・混合工程で製
造されたスラリーを目開き45μmの有機繊維篩で2段
階濾過して粗粒を除去し、次いで、湿式脱鉄した後、造
粒工程に運び、スプレードライヤー方式の造粒工程で得
られた顆粒粉末を二次乾燥機によって顆粒粉末の含水率
を調整し、所定の含水率の顆粒粉末をバッチごとにビニ
ール袋に詰め、必要に応じて所定量を揺動混合機に投入
し、混合された顆粒粉末を再びビニール袋に詰め、成形
機に運び、バッチ投入して成形機によりベータアルミナ
固体電解質管を成形していた。
【0005】 この得られた成形体を研磨加工した後、
焼成してベータアルミナ固体電解質管を製造してきた。
この様にして製造したベータアルミナ固体電解質管を用
いて組み立てた単電池は、電池として作動した場合、充
放電サイクルが400〜500サイクル程度で寿命に達
する不良単電池が約2%程度発生していた。
【0006】 そこで、本発明者らは故障単電池の故障
原因を詳細に調査・解析した結果、ベータアルミナ固体
電解質管内部に原料中又は製造工程中に混入した有機繊
維の焼失によって形成されるピンホールが残存し、ベー
タアルミナ管の内壁にピンホールの先端が開口している
ピンホールが特に電池作動中にベータアルミナ固体電解
質管を破損に至らしめる主要因であると推定した。
【0007】 その破損に至るメカニズムについては、
繰返しの充放電によって、ピンホールに金属ナトリウム
が進入し、ピンホールの先端に電界集中が発生し、マイ
クロクラックを生じる。充放電サイクルの増加に伴って
クラックは進展し、遂にベータアルミナ管の外表面側に
達した時、陽極の硫黄、多硫化ナトリウムとクラック中
のナトリウム金属の直接反応が起こり、その反応熱によ
る熱衝撃によって加速度的にクラックが増加し、進展
し、ベータアルミナ固体電解質管を破損に至らしめたも
のと発明者らは推定した。
【0008】 そこで、本発明者らは、有機質繊維を含
有しないベータアルミナ固体電解質管を製造することが
重要と考え、ベータアルミナ固体電解質管の製造ライン
を設置した室を清浄な空気で区画させたクリーンユニッ
トとし、作業者には防塵服を着用させ、クリーンユニッ
ト内を外気に対し正圧として外気からの異物、有機繊維
の侵入を防止し、更に粉砕・混合工程で製造されたスラ
リーを目開き45μmの有機繊維篩で2段階濾過し、有
機繊維の混入防止および除去対策を講じた結果、故障単
電池の発生を0.001%まで下げることができた。
【0009】 しかしながら、ナトリウム硫黄電池は、
多数の単電池を直並列に接続したモジュール電池として
組み立て、300℃前後の温度で作動運転して使用する
ため、高い信頼性が求められている。この程度の不良発
生率ではまだ不充分である。尚、上述の単電池は全てベ
ータアルミナ固体電解質管の静水圧テスト、単電池の電
気テストなど品質管理テストで合格と判定されたもので
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、上述した
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、有機繊維を成形体中に含有しない高い信頼性を
有するベータアルミナ固体電解質管の製造システムを提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば、清浄
な室に区画されたクリーンユニット内に設けられたベー
タアルミナ固体電解質管の製造システムにおいて、原料
粉末を粉砕・混合してスラリーを製造する粉砕・混合装
置と、スラリーから顆粒粉体を製造する造粒装置と、一
定の含水率に調整した顆粒粉体を混合・貯蔵する混合・
貯槽と、顆粒粉体からベータアルミナ固体電解質管を成
形する成形装置とを合成樹脂製の配管で順次接続し、粉
砕・混合装置から造粒装置へスラリーを移送する配管に
はスラリーの流れを少なくとも1回以上屈曲させる濾過
膜篩を設け、造粒装置から成形装置への顆粒粉体の移送
を篩で濾過した空気によって移送し、各装置および各配
管に設けられた篩が全て金属製濾過膜篩であることを特
徴とするベータアルミナ固体電解質管の製造システムが
提供される。
【0012】 本発明の製造システムにおいては、合成
樹脂製の配管が軟質または硬質の塩化ビニール製である
ことが好ましい。また、スラリーの流れを少なくとも1
回以上屈曲させる濾過膜篩が綾畳織された濾過膜篩であ
ることが好ましく、金属製濾過膜篩がステンレス製であ
ることが好ましい。
【0013】 又、本発明の製造システムにおいては、
顆粒粉体を空気移送する空気を濾過する篩が目開き2μ
mのステンレス製の濾過膜篩であることが好ましい。
又、粉砕・混合装置から造粒装置へスラリーを移送する
配管に設けられた篩が綾織された網、綾畳織された網、
綾織された網の順で積層された多層篩であって且つステ
ンレス製であることが好ましく、更に、多層篩が複数設
けられていることが好ましい。
【0014】 又、本発明の製造システムにおいては、
製造システムにおいて用いられている全てのパッキンが
金属製又はウレタンゴム製であることが好ましく、クリ
ーンユニット内の空気が目開き0.3μmの金属製のヘ
パフィルターで濾過された空気であることが好ましい。
【0015】 又、本発明の製造システムにおいては、
クリーンユニット内の空気が大気に対して正圧であるこ
とが好ましく、粉砕・混合に加えられる水が目開き2μ
mのステンレス製の濾過膜篩で濾過された超純水である
ことが好ましい。
【0016】 又、本発明の製造システムにおいては、
粉砕・混合装置がスラリーを循環する循環系の配管を有
すると共に循環系の配管に目開き45μmのステンレス
製の濾過膜篩を設けたことが好ましく、粉砕・混合装置
と造粒装置を接続する配管途中に湿式脱鉄機と分級用の
篩とスラリー移送用ポンプとスラリー貯蔵タンクを設け
ていることが好ましい。
【0017】 又、本発明の製造システムにおいては、
造粒装置に投入される熱風が目開き2μmのステンレス
製の濾過膜篩で濾過された空気であることが好ましく、
造粒装置と混合・貯槽を接続する配管途中に二次乾燥機
を設けていることが好ましい。
【0018】 又、本発明の製造システムにおいては、
混合・貯槽が圧縮空気による粉体分散方式の混合・貯槽
であることが好ましく、混合・貯槽に送入する圧縮空気
が目開き2μmのステンレス製の濾過膜篩で濾過された
空気であることが好ましい。
【0019】 又、本発明の製造システムにおいては、
混合・貯槽と成形装置を接続する配管途中に目開き12
5μmのステンレス製の濾過膜を取り付けた振動篩と乾
式脱鉄機と目開き150μmのステンレス製の濾過膜を
設けていることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態につ
いて説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定され
るものでないことはいうまでもない。
【0021】 本発明者らが、ベータアルミナ固体電解
質管の製造工程で有機繊維が混入する要因について徹底
的に調査した結果を列挙すると、1.アルミナ等の原料
およびバインダーなどに混入している有機繊維異物。
2.設備内の有機繊維系フィルター、パッキン、金属フ
ィルターなどに付着している有機繊維異物。3.洗浄
水、調合水、圧縮空気内の有機繊維異物。4.人体の衣
服、体毛。5.清掃道具(雑巾、モップ)マット。6.
室内空気中に浮遊する有機繊維異物。7.ビニル袋、容
器製作時に付着した有機繊維異物。8.ダンボール、印
刷用紙、ノートなどの紙類。9.配管保温材、断熱材。
10.メンテナンス、洗浄等設備保全時。など極めて多
岐にわたる。
【0022】 本発明のベータアルミナ固体電解質管の
製造システム(以下、本発明の製造システムという。)
を図1に示す。本発明の製造システム1は、清浄な室に
区画されたクリーンユニット2内に設置されており、ク
リーンユニット2は、外気より空気を取り入れる際、目
開き0.3μmのヘパフィルターで濾過すると共に外気
より正圧にして、外気から有機繊維や鉄分、シリカなど
の異物が侵入するのを防止した清浄な室である。
【0023】 本発明の製造システム1の特徴は、かか
る清浄なクリーンユニット内に設けられていると共に原
料粉末の粉砕・混合工程から成形工程に至る全ての系を
合成樹脂製の配管、好ましくは軟質または硬質塩化ビニ
ール製の配管で接続し、クリーンユニット2内の清浄な
空気からも遮断して有機繊維の混入を確実に防止してい
る点にある。
【0024】 本発明の製造システム1は粉末を扱う大
規模な製造システムであるため、クリーンユニット内の
粉末を完全に除去する所謂クリーンルームとすることは
大変なコスト高となる。本発明の構成であるクリーンユ
ニット2は有機単繊維の混入防止に主眼を置いたもので
あり、半導体部品などに採用されているクリーンルーム
とは異なる。
【0025】 又、本発明の製造システム1の特徴は、
粉砕・混合装置3と造粒装置4とを接続する第1配管7
の途中にスラリーの流れを少なくとも1回以上屈曲させ
てスラリー中に混在する繊維状異物を確実に捕捉する点
にある。
【0026】 スラリーの流れを少なくとも1回以上屈
曲させる濾過膜としては、図2に示すような、綾畳織さ
れた網33が具体例として挙げられる。綾畳織33と
は、畳織を綾織とした織り方で、網目を構成する縦線3
4と横線35のうち横線35のみが相接触して並列さ
れ、かつ、縦線34と横線35が相互に少なくとも2本
づつ乗り越している織方を言う。
【0027】 綾畳織の網は、横線35が相接して2重
に重なる構造であるため、網目を通過する際にスラリー
の流れが少なくとも1回以上屈曲される。従って、当該
屈曲時にスラリー中に混在する繊維状異物を確実に捕捉
して、除去することが可能である。綾畳織の網の目開き
は32μm以下が好ましい。
【0028】 これに対し、図3に示した平織りされた
網36のように、スラリーの流れが屈曲せず直線的に通
過するような濾過膜では、極めて短繊維の異物を捕捉す
ることは困難である。本発明の構成であるスラリーの流
れを少なくとも1回以上屈曲させる濾過膜としては、綾
織された網37と綾畳織された網33と綾織された網3
7とを順次三層に積層された複層膜を濾過膜とした多層
篩を用いることが好ましい。第1配管7の途中にこの多
層篩を少なくとも1箇所に備えていれば足りるが、繊維
状異物を確実に捕捉除去するため複数箇所に備えている
ことが好ましい。このような多層篩によれば、繊維状異
物の除去が確実にできるのみならず濾過による圧力抵抗
が少ないため濾過速度も速くなるとの利点がある。
【0029】 尚、綾織された網37は図4に示す如
く、網目を構成する縦線34と横線35が一定の間隔を
保ち、相互に少なくとも2本づつ乗り越している織方を
いう。また、これら篩は全てスラリーを汚染しないステ
ンレス製のものを用いるのが好ましい。
【0030】 又、本発明の製造システム1の特徴は、
造粒装置4と造粒装置4で製造された顆粒粉体を混合・
貯蔵する混合・貯槽5とを第2配管8で接続し、混合・
貯槽5と成形装置6とを第3配管9で接続し、造粒装置
4で製造された顆粒粉体を金属製濾過膜篩13で濾過し
た空気によって空気移送する点にある。
【0031】 造粒装置4で製造された顆粒粉体は成形
装置6までクリーンユニット内の空気に触れずに移送さ
れるから繊維の混入が確実に防止される。従前の方法で
は、造粒工程で製造された顆粒粉末をビニール袋に入
れ、揺動混合機に投入しているから、ビニール袋自体に
繊維異物が付着しており、顆粒粉末中への繊維異物の混
入が避けられない。
【0032】 顆粒粉末を空気輸送する空気輸送装置1
2は第2配管8および第3配管9の夫々に設けられてい
ることが滑らかな空気輸送にできる点で好ましい。又、
金属製濾過膜篩13は目開き2μmのステンレス製の濾
過膜篩が空気中の短繊維をも確実に捕捉除去できるから
好ましい。
【0033】 更に、本発明の製造システム1の特徴
は、各装置および各配管に設けられた篩が全て金属製濾
過膜篩である点である。スラリーを濾過する篩、例えば
第1多層篩10、第2多層篩11、移送用空気の濾過篩
13など全ての篩が金属製濾過膜篩であって、有機繊維
濾過膜篩を用いていないから、濾過膜繊維からの繊維異
物の混入が皆無となる。
【0034】 以下、各工程別に好ましい、実施態様に
ついて説明をする。粉砕・混合工程では、粉砕・混合装
置3として攪拌槽型攪拌ミル(例えば、商品名;アトラ
イタ(三井三池化工機(株))等)を用い、アルミナ原
料、アルカリ原料種、マグネシウム原料種、バインダー
等を投入し、超純水を加えて混合・粉砕してスラリーを
製造する。超純水製造機15で製造される水の中にも短
繊維が混在している場合があり、粉砕・混合装置3に注
入する前に金属製濾過膜篩16で濾過することが好まし
い。金属製濾過膜篩16としては目開き2μmのステン
レス製濾過膜篩が好ましい。
【0035】 又、これら粉末原料中にも多量の繊維異
物が混在している。特に、2次粒子の状態にあって、繊
維状異物が2次粒子内に咬合されている場合もある。粉
砕・混合装置3にスラリーを循環する循環系配管17と
この配管17の途中に金属製濾過膜篩18およびスラリ
ー循環用ポンプ19を取り付けて、粉砕・混合装置3で
混合・粉砕されるスラリーが循環系配管17を経由して
循環し、その途中の金属製濾過膜篩18で濾過されなが
ら混合・粉砕が行われることが好ましい。
【0036】 粉末原料中に単独で或いは付着状態で混
在している繊維異物は粉砕が進まないうちに金属製濾過
膜篩18で捕捉除去される。又、2次粒子内に咬合され
ている繊維異物も粉砕時に2次粒子から離脱すると共に
金属製濾過膜篩18で捕捉除去されるから好ましい。
【0037】 この循環系配管17の途中に取り付けら
れた金属製濾過膜篩18は目開き45μmのステンレス
製の濾過膜篩が繊維異物を確実に捕捉除去できるから好
ましい。また、ステンレス製であるから、スラリーを汚
染することもないので好ましい。
【0038】 混合・粉砕装置3と造粒装置4を接続す
る第1配管7の途中には、粉砕混合装置3で製造された
スラリーを移送する送液ポンプ20、スラリー中に混在
する鉄分を除去する湿式脱鉄機21、分級用の第1、第
2金属製濾過膜篩(22、23)、スラリーを一旦貯蔵
するタンク24およびスラリーの流れを少なくとも1回
以上屈曲させる濾過膜(10、11)を少なくとも1以
上設けていることが好ましい。
【0039】 スラリー中の粗粒および繊維異物を捕捉
する分級用の第1、第2金属製濾過膜篩22、23は目
開き45μmと目開き20μmのステンレス製の濾過膜
篩とすることが好ましい。造粒装置4には粒子径20μ
m以下のスラリーが噴入される。配管の接続、各装置に
部材の接合などに使用されるパッキンは全て金属製又は
ウレタンゴム製であることが繊維異物の混在を防止し、
好ましい。
【0040】 造粒装置4はスプレードライヤー方式で
あって、ガスバーナー25からの熱風は金属製濾過膜篩
26で濾過されてから装置内に送入される。金属製濾過
膜篩26は目開き2μmのステンレス製の濾過膜篩が好
ましい。
【0041】 造粒装置4で製造された顆粒粉末は造粒
装置4と混合・貯槽5とを接続する第2配管8の途中に
設けられた2次乾燥機27によって顆粒粉末の含水率が
所定の範囲に入るよう乾燥調整される。
【0042】 所定の含水率に調整された顆粒粉末は混
合・貯槽5に空気移送される。混合・貯槽5は圧縮空気
による粉体分散方式であって、コンプレッサー28から
の圧縮空気を金属製濾過膜篩29で濾過した後、混合・
貯槽5内に間欠的に吹込み、顆粒粉末を浮動状態にしな
がら混合・貯蔵する。金属製濾過膜篩29は目開き2μ
mのステンレス製の濾過膜篩が好ましい。
【0043】 混合・貯槽5から成形装置6への顆粒粉
末の供給は、空気輸送によって第3配管9中を移送させ
て行われる。第3配管9の途中には振動篩の金属製濾過
膜篩30、乾式脱鉄機31および金属製濾過膜篩32が
設けられていることが好ましい。
【0044】 第3配管9の途中で管の内壁に顆粒粉末
が付着し、乾燥された状態で堆積し、所定の含水率より
乾燥し、管壁からはがれて顆粒粉末中に混入する粗大化
した顆粒も異物であって、ベータアルミナ固体電解質成
形体に混在した場合は、焼成後も欠陥としてベータアル
ミナ固体電解質管に残留する。そのため、金属繊維濾過
膜篩30および金属製濾過膜篩32を成形装置6前に設
けてその様な異物顆粒を除去することが好ましい。
【0045】 又、振動篩の金属製濾過膜篩30は目開
き125μmの金属製濾過膜篩とし、金属製濾過膜篩3
2を目開き150μmの金属製濾過膜篩とすることが好
ましい。金属製濾過膜篩30を目開き150μm、金属
繊維濾過膜篩32を目開き320μmの金属繊維濾過膜
篩した時に較べ、得られるベータアルミナ固体電解質管
の密度及び強度が約10%程度向上するからである。
【0046】 いずれの金属製濾過膜篩もステンレス製
とすることが顆粒粉末を汚染しないので好ましい。又、
顆粒粉末を空気移送する配管、各装置などに使用される
パッキンは全て金属製又はウレタンゴム製であることが
繊維異物の混在を防止し、好ましい。
【0047】 更に、二次乾燥機27、振動篩30、湿
式脱鉄機21および乾式脱鉄機31は内部清掃を分解す
ることなく清掃できる構造とすることが設備保全時など
で繊維異物が混入することを防止するため好ましい。
【0048】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明のベータ
アルミナ固体電解質管の製造システムによれば、繊維異
物の焼失によって形成されるピンホールを全く残存しな
いベータアルミナ固体電解質管が得られる。このベータ
アルミナ固体電解質管を組み立てて製造した単電池から
なるナトリウム硫黄電池は不良単電池の発生率が皆無で
あって、著しく信頼性を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のベータアルミナ固体電解質管の製造
システムを示す図である。
【図2】 綾畳織された網の構造を示す概略図であっ
て、(a)は上面図、(b)はA−A’の概略断面図で
ある。
【図3】 平織りされた網の構造を示す概略図であっ
て、(a)は上面図、(b)はA−A’の概略断面図で
ある。
【図4】 綾織された網の構造を示す概略図であって、
(a)は上面図、(b)はA−A’の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1…本発明のベータアルミナ固体電解質管の製造システ
ム、2…クリーンユニット、3…粉砕・混合装置、4…
造粒装置、5…混合・貯槽、6…成形装置、7…第1配
管(粉砕・混合―造粒)、8…第2配管(造粒―混合・
貯槽)、9…第3配管(混合・貯槽―成形)、10…第
1多層篩、11…第2多層篩、12…空気輸送装置、1
3…空気輸送装置に備えられた金属製篩、14…外気よ
り空気をクリーンユニット内に取り入れる際に用いられ
る金属製篩、15…超純水製造機、16…超純水濾過用
金属製篩、17…粉砕・混合装置に取り付けられた循環
系配管、18…循環系配管の途中に設けられた金属繊維
濾過膜篩、19…循環用ポンプ、20…スラリ移送用ポ
ンプ、21…湿式脱鉄機、22…分級用第1金属製濾過
膜篩、23…分級用第2金属製濾過膜篩、24…スラリ
ー貯蔵タンク、25…ガスバーナー、26…熱風濾過用
金属製篩、27…二次乾燥機、28…コンプレッサー、
29…圧縮空気濾過用金属製篩、30…振動篩式金属製
濾過膜篩、31…乾式脱鉄機、32…顆粒粉末濾過用金
属製濾過膜篩、33…綾畳織された網、34…網目を構
成する縦線、35…網目を構成する横線、36…平織り
された網、37…綾織された網。
フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−123861(JP,A) 特開 平9−221356(JP,A) 特開 平11−246267(JP,A) 特開 平2−120274(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/39 C04B 35/113

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 清浄な室に区画されたクリーンユニット
    内に設けられたベータアルミナ固体電解質管の製造シス
    テムにおいて、 原料粉末を粉砕・混合してスラリーを製造する粉砕・混
    合装置と、 スラリーから顆粒粉体を製造する造粒装置と、 一定の含水率に調整した顆粒粉体を混合・貯蔵する混合
    ・貯槽と、 顆粒粉体からベータアルミナ固体電解質管を成形する成
    形装置とを合成樹脂製の配管で順次接続し、粉砕・混合
    装置から造粒装置へスラリーを移送する配管にはスラリ
    ーの流れを少なくとも1回以上屈曲させる濾過膜篩を設
    け、造粒装置から成形装置への顆粒粉体の移送を篩で濾
    過した空気によって移送し、各装置および各配管に設け
    られた篩が全て金属製濾過膜篩であることを特徴とする
    ベータアルミナ固体電解質管の製造システム。
  2. 【請求項2】 該合成樹脂製の配管が、軟質または硬質
    塩化ビニール製の配管であることを特徴とする請求項1
    に記載のベータアルミナ固体電解質管の製造システム。
  3. 【請求項3】 スラリーの流れを少なくとも1回以上屈
    曲させる該濾過膜篩が綾畳織された濾過膜篩であること
    を特徴とする請求項1に記載のベータアルミナ固体電解
    質管の製造システム。
  4. 【請求項4】 該金属製濾過膜篩がステンレス製である
    ことを特徴とする請求項1に記載のベータアルミナ固体
    電解質管の製造システム。
  5. 【請求項5】 顆粒粉体を空気移送する空気を濾過する
    該篩が目開き2μmのステンレス製の濾過膜篩であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のベータアルミナ固体電
    解質管の製造システム。
  6. 【請求項6】 該粉砕・混合装置から該造粒装置へスラ
    リーを移送する配管に設けられた該濾過膜篩が綾織され
    た網、綾畳織された網、綾織された網の順で積層された
    多層篩であって且つステンレス製であることを特徴とす
    る請求項1に記載のベータアルミナ固体電解質管の製造
    システム。
  7. 【請求項7】 該多層篩が複数設けられていることを特
    徴とする請求項5に記載のベータアルミナ固体電解質管
    の製造システム。
  8. 【請求項8】 該製造システムにおいて用いられている
    全てのパッキンが金属製又はウレタンゴム製であること
    を特徴とする請求項1に記載のベータアルミナ固体電解
    質管の製造システム。
  9. 【請求項9】 該クリーンユニット内の空気が目開き
    0.3μmの金属製のヘパフィルターで濾過された空気
    であることを特徴とする請求項1に記載のベータアルミ
    ナ固体電解質管の製造システム。
  10. 【請求項10】 該クリーンユニット内の空気が大気に
    対して正圧であることを特徴とする請求項1に記載のベ
    ータアルミナ固体電解質管の製造システム。
  11. 【請求項11】 粉砕・混合に加えられる水が目開き2
    μmのステンレス製の濾過膜篩で濾過された超純水であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のベータアルミナ固
    体電解質管の製造システム。
  12. 【請求項12】 該粉砕・混合装置がスラリーを循環す
    る循環系の配管を有すると共に循環系の配管に目開き4
    5μmのステンレス製の濾過膜篩を設けたことを特徴と
    する請求項1に記載のベータアルミナ固体電解質管の製
    造システム。
  13. 【請求項13】 該粉砕・混合装置と該造粒装置を接続
    する配管途中に湿式脱鉄機と分級用の篩とスラリー移送
    用ポンプとスラリー貯蔵タンクを設けていることを特徴
    とする請求項1に記載のベータアルミナ固体電解質管の
    製造システム。
  14. 【請求項14】 該造粒装置に投入される熱風が目開き
    2μmのステンレス製の濾過膜篩で濾過された空気であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のベータアルミナ固
    体電解質管の製造システム。
  15. 【請求項15】 該造粒装置と該混合・貯槽を接続する
    配管途中に二次乾燥機を設けていることを特徴とする請
    求項1に記載のベータアルミナ固体電解質管の製造シス
    テム。
  16. 【請求項16】 該混合・貯槽がフラシュブレンダー方
    式の混合・貯槽であることを特徴とする請求項1に記載
    のベータアルミナ固体電解質管の製造システム。
  17. 【請求項17】 該混合・貯槽に送入する圧縮空気が目
    開き2μmのステンレス製の濾過膜篩で濾過された空気
    であることを特徴とする請求項1に記載のベータアルミ
    ナ固体電解質管の製造システム。
  18. 【請求項18】 該混合・貯槽と該成形装置を接続する
    配管途中に目開き125μmのステンレス製の濾過膜を
    取り付けた振動篩と乾式脱鉄機と目開き150μmのス
    テンレス製の濾過膜を設けていることを特徴とする請求
    項1に記載のベータアルミナ固体電解質管の製造システ
    ム。
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