JP3388992B2 - 舶用荷液タンク内粒子堆積層流動化装置 - Google Patents

舶用荷液タンク内粒子堆積層流動化装置

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JP3388992B2 JP09629296A JP9629296A JP3388992B2 JP 3388992 B2 JP3388992 B2 JP 3388992B2 JP 09629296 A JP09629296 A JP 09629296A JP 9629296 A JP9629296 A JP 9629296A JP 3388992 B2 JP3388992 B2 JP 3388992B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭スラリー輸送
船のごとく荷液タンクの底部に荷液中の粒子の沈降堆積
を生じやすい船舶において、上記粒子の沈降堆積層を流
動化するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭スラリー輸送船の一般的な例では図
4(船体横断面図)および図5(船体縦断面図)に示す
ような船体構造が採用されており、船体1において、バ
ラストタンク5を有する二重船殻で囲まれた荷液タンク
3は、底部中央にウェル7をそなえ、同ウェル7へ下る
ように傾斜したタンク底面を形成されている。そして、
ウェル7には、図示しない荷揚げ用配管が接続されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
な従来の石炭スラリー輸送船では、石炭の粒子と水との
混合物としてのスラリー4を積載して波浪2中を動揺し
ながら航行し目的港に到着すると、タンク底面に石炭粒
子のハードパック化した堆積層6が生じており、これを
取り除く作業と、除去した堆積物の廃棄作業とにかなり
のコストを必要とするほか、荷液タンク積載容積が実質
的に減少し、揚荷量の減少につながるという不具合があ
る。
【0004】本発明は、上述のような船舶の荷液タンク
における荷液内粒子の沈降堆積層を簡素な手段で流動化
して、効率のよい船舶の運航に寄与できるようにした舶
用荷液タンク内粒子堆積層流動化装置を提供することを
課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明の舶用荷液タンク内粒子堆積層流動化装置
は、船内荷液タンクにおける荷液内粒子の沈降堆積層を
流動化すべく、同タンクの底部に傾斜面が形成されると
ともに、同傾斜面の最下部にウェルが設けられ、かつ、
同傾斜面の最上部に溢流堰をそなえて形成されたチャン
バーと、上記ウェル内の残液を吸引するポンプと、同ポ
ンプの吐出部に接続され上記チャンバーへ到る配管とに
より、上記チャンバーの溢流堰から流下する溢流で上記
傾斜面上の沈降堆積層を流動化させる堆積層流動化手段
が構成されており、上記ウェルが上記荷液タンクの底部
中央に形成されるとともに、同ウェルの両側上縁からそ
れぞ れ側方へ上り坂となるように上記傾斜面が形成され
て、上記チャンバーが、上記傾斜面を形成するタンク底
板の側方への延長部と、同延長部上に立設された上記溢
流堰と、上記荷液タンクの下部傾斜側壁と、同傾斜側壁
の外面から下方へ延在する垂直壁とで囲まれるようにし
て形成されたことを特徴としている。
【0006】上述の構成により、船が港に着いて揚荷を
行なう場合、荷液の一部をタンク底部上に残し、これを
タンク底部傾斜面の最下部におけるウェルからポンプで
吸引してタンク底部傾斜面最上部のチャンバーへ流入さ
せ、同チャンバーの溢流堰からタンク底部傾斜面上の荷
液内粒子堆積層に沿って流下させる操作が行なわれる。
このような操作により、タンク底部の堆積層は流動化さ
れるようになり、これに要すれば水を加えてから、荷役
ポンプにより揚荷する作業が行なわれる。
【0007】そして、上記ウェルが上記荷液タンクの底
部中央に形成されるとともに、同ウェルの両側上縁から
それぞれ側方へ上り坂となるように上記傾斜面が形成さ
れて、上記チャンバーが、上記傾斜面を形成するタンク
底板の側方への延長部と、同延長部上に立設された上記
溢流堰と、上記荷液タンクの下部傾斜側壁と、同傾斜側
壁の外面から下方へ延在する垂直壁とで囲まれるように
して形成されているので、上記チャンバーの形成が著し
く簡便に行なわれるようになり、しかも同チャンバーが
タンク下部傾斜側壁の下方に形成されることにより、同
チャンバーの形成に伴って荷液タンク内に粒子堆積を招
くこともない。
【0008】また、本発明の舶用荷液タンク内粒子堆積
層流動化装置では、上記配管を接続される上記チャンバ
ーの接続口が同チャンバーの底部に設けられるととも
に、同接続口の一側から上記溢流堰の上縁部へ到るチャ
ンバー傾斜壁が設けられたことを特徴としている。この
ようなチャンバー傾斜壁が設けられると、同傾斜壁に沿
う流れが生じるため、チャンバー自体の内部に荷液内粒
子の堆積層が生じるのを予防することができる。
【0009】さらに、本発明の舶用荷液タンク内粒子堆
積層流動化装置において、上記荷液が、石炭粒子と水と
を混合した石炭スラリーである場合、前述の各作用は適
切に行われるようになり、石炭粒子堆積層の流動化が的
確に行なわれるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の一実施
形態としての舶用荷液タンク内粒子堆積層流動化装置に
ついて説明すると、図1は本装置を装備された石炭スラ
リー輸送船の船体横断面図、図2は図1のA部の拡大断
面図、図3は図1の船舶の荷液タンク底部の配管図であ
る。
【0011】図1に示すように、船体1において、バラ
ストタンク5を有する二重船殻で囲まれた荷液タンク3
は、その底部中央にウェル7(図1,3参照)を形成さ
れており、同ウェル7へ下るようにタンク底部には傾斜
面8が形成されている。すなわち、傾斜面8の最下部に
ウェル7が形成されており、同傾斜面8の最上部には両
舷において、図1,2に示すように、溢流堰10を有する
チャンバー12が設けられている。
【0012】そして、ウェル7内の残液をウェル底部接
続口14およびバルブ15を経て吸引するポンプ17と、同ポ
ンプ17の吐出部からバルブ16を経てチャンバー12の底部
の接続口13へ到る配管18(図3参照)とが設けられてい
る。チャンバー12は、 図2に示すように、傾斜面8を形
成するタンク底板の側方への延長部と、同延長部上に立
設された溢流堰10と、荷液タンク3の下部傾斜側壁9
と、同傾斜側壁9の外面から下方へ延在する垂直壁11と
で囲まれるようにして形成されており、これによりチャ
ンバー12の形成が簡便に行なわれるようになっている。
【0013】このようにして、溢流堰10を有するチャン
バー12と、ポンプ17と、配管18とにより、溢流堰10から
流下する溢流でタンク底部傾斜面8上の石炭粒子沈降堆
積層6を流動化させる手段が構成されている。
【0014】上述のような荷液タンク内粒子堆積層流動
化装置をそなえた石炭スラリー輸送船では、船が港に着
いて揚荷を行なう場合、荷液の一部としての残液4aを
タンク底部上に残し、これをタンク底部傾斜面8の最下
部におけるウェル7からポンプ17で吸引してタンク底部
傾斜面最上部のチャンバー12へ流入させ、同チャンバー
12の溢流堰10からタンク底部傾斜面8上の荷液内粒子堆
積層6に沿って流下させる操作が行なわれる。このよう
な操作により、タンク底部の堆積層6は流動化されるよ
うになり、これに要すれば水を加えてから、荷役ポンプ
により揚荷する作業が行なわれる。
【0015】本実施形態では、前述のようにチャンバー
12の形成が著しく簡便に行なわれるようになるほか、同
チャンバー12がタンク下部傾斜側壁9の下方に形成され
ることにより、同チャンバー12の形成に伴って石炭粒子
の堆積を招くこともない。
【0016】また、本実施形態の装置では、前述のよう
にチャンバー傾斜壁10aが設けられるので、同傾斜壁10
aに沿う流れが生じるようになり、これによりチャンバ
ー12自体の内部に石炭粒子の堆積層が生じるのを予防す
ることができる。
【0017】さらに、本実施形態の場合のように、上記
荷液が石炭粒子と水とを混合した石炭スラリーである
と、前述の各作用は適切に行なわれるようになり、石炭
粒子堆積層の流動化が的確に行なわれるようになるが、
本発明の装置は、荷液が他のスラリーや原油などの場合
にも適用しうるものである。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の荷液タン
ク内粒子堆積層流動化装置によれば次のような効果が得
られる。 (1) 荷液タンクの底部傾斜面最下部のウェル内からポン
プで吸引した残液を、タンク底部傾斜面最上部のチャン
バーにおける溢流堰から流下させることにより、タンク
底部傾斜面上の堆積層を効率よく流動化させることがで
、荷液タンク底部への荷液内粒子の沈降堆積を抑制し
て、効率のよい船舶運航の実現に寄与することができ
る。そして、上記チャンバーが、タンク底部傾斜面を形
成するタンク底板の側方への延長部と、同延長部上に立
設された溢流堰と、上記荷液タンクの下部傾斜側壁と、
同傾斜側壁の外面から下方へ延在する垂直壁とで囲まれ
るようにして形成されるので、同チャンバーの形成が簡
便に行なわれるほか、同チャンバーが上記荷液タンク下
部傾斜側壁の下方に形成されるため、同チャンバーの形
成に伴って荷液タンク内に粒子堆積を招くこともない。 (2) 上記チャンバーの底部における配管接続口の一側か
ら上記溢流堰の上縁部へ到るチャンバー傾斜壁が設けら
れることにより、同傾斜壁に沿う流れが生じるため、チ
ャンバー自体の内部に堆積層が生じるのを予防すること
ができる。 (3) 上記荷液が石炭粒子と水とを混合した石炭スラリー
の場合は、タンク底部における堆積層の流動化が一層的
確に行なわれるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての装置を装備された
石炭スラリー輸送船の船体横断面図である。
【図2】図1のA部の拡大断面図である。
【図3】図1の船舶の荷液タンク底部の配管図である。
【図4】従来の石炭スラリー輸送船の船体横断面図であ
る。
【図5】図4の船舶の船体縦断面図である。
【符号の説明】
1 船体 2 波浪 3 荷液タンク 4 荷液 4a 残液 5 バラストタンク 6 堆積層 7 ウェル 8 タンク底部傾斜面 9 荷液タンクの下部傾斜側壁 10 溢流堰 10a チャンバー傾斜壁 11 垂直壁 12 チャンバー 13 接続口 14 ウェル 15, 16 バルブ 17 ポンプ 18 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−201382(JP,A) 特開 平5−185985(JP,A) 特開 昭58−36792(JP,A) 特開 昭53−21410(JP,A) 特開 平8−142981(JP,A) 実開 昭56−131292(JP,U) 実開 昭59−89796(JP,U) 特公 昭63−66715(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63B 25/02 101 B65D 88/72

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船内荷液タンクにおける荷液内粒子の沈
    降堆積層を流動化すべく、同タンクの底部に傾斜面が形
    成されるとともに、同傾斜面の最下部にウェルが設けら
    れ、かつ、同傾斜面の最上部に溢流堰をそなえて形成さ
    れたチャンバーと、上記ウェル内の残液を吸引するポン
    プと、同ポンプの吐出部に接続され上記チャンバーへ到
    る配管とにより、上記チャンバーの溢流堰から流下する
    溢流で上記傾斜面上の沈降堆積層を流動化させる堆積層
    流動化手段が構成されており、上記ウェルが上記荷液タ
    ンクの底部中央に形成されるとともに、同ウェルの両側
    上縁からそれぞれ側方へ上り坂となるように上記傾斜面
    が形成されて、上記チャンバーが、上記傾斜面を形成す
    るタンク底板の側方への延長部と、同延長部上に立設さ
    れた上記溢流堰と、上記荷液タンクの下部傾斜側壁と、
    同傾斜側壁の外面から下方へ延在する垂直壁とで囲まれ
    るようにして形成されたことを特徴とする、舶用荷液タ
    ンク内粒子堆積層流動化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の舶用荷液タンク内粒子
    堆積層流動化装置において、上記配管を接続される上記
    チャンバーの接続口が同チャンバーの底部に設けられる
    とともに、同接続口の一側から上記溢流堰の上縁部へ到
    るチャンバー傾斜壁が設けられたことを特徴とする、舶
    用荷液タンク内粒子堆積層流動化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の舶用荷液タン
    ク内粒子堆積層流動化装置において、上記荷液が、石炭
    粒子と水とを混合した石炭スラリーであることを特徴と
    する、舶用荷液タンク内粒子堆積層流動化装置。
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