JP3388600B2 - 転てつ装置 - Google Patents

転てつ装置

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JP3388600B2
JP3388600B2 JP03449393A JP3449393A JP3388600B2 JP 3388600 B2 JP3388600 B2 JP 3388600B2 JP 03449393 A JP03449393 A JP 03449393A JP 3449393 A JP3449393 A JP 3449393A JP 3388600 B2 JP3388600 B2 JP 3388600B2
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芳文 菊地
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Nippon Signal Co Ltd
Kyosan Electric Manufacturing Co Ltd
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Kyosan Electric Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直接鎖錠方式の転てつ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、転てつ装置としては、間接鎖
錠方式と直接鎖錠方式の2つのタイプが知られている。
間接鎖錠方式は電気転てつ機に用いられ、例えば、特開
昭63−41602号公報等で知られている。直接鎖錠
方式は、主に外国において用いられているもので、代表
例としてフィッシュテール方式が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
転てつ装置のうち、間接鎖錠方式の転てつ装置は、鎖錠
桿が所定のストロークだけ移動した状態で鎖錠するた
め、転てつ機と基本レールとの相対位置の変動等によ
り、鎖錠杆とロックピースとの間に位置ズレを生じ、最
悪の場合には転換不能となることがある。
【0004】上述のような転換不能を生じないようにす
るためには、高精度の検出技術を用いて、鎖錠杆とロッ
クピースとの間の相対位置関係を検出することが必須で
あ。このため、構成が複雑化すると共に、コスト高にな
る。しかも、鎖錠杆とロックピースとの間のずれが、実
質的に、使用を妨げる程度に大きくなった場合には、現
場において、両者間の位置ずれ調整作業を行う必要があ
り、保守作業の煩わしさを招く。
【0005】直接鎖錠方式には、間接鎖錠方式の上述し
た問題点はない。しかしながら、直接鎖錠方式は、基本
レール側に固定された鎖錠機構をトングレールに機械的
に結合させて鎖錠する構成であり、鎖錠機構が基本レー
ルとトングレールとを跨ぐ状態で配置される。このた
め、鎖錠機構の固定位置とトングレールとの間に距離が
生じ、転てつ棒から鎖錠機構に伝えられるねじりモーメ
ントが大きくなる。この大きなねじりモーメントのため
に、トングレール先端部と基本レールとの間に異物がは
さまった場合等に、トングレールが捻じれる「小返り現
象」を発生し、実際にはトングレールと基本レールとが
離れているにもかかわらず、鎖錠してしまう異常動作を
引き起こす。かかる誤鎖錠は、列車運行上、脱線等極め
て重大な事故を引き起す。上述した従来技術には「小返
り現象」を防止する手段が開示されていない。
【0006】そこで、本発明の第1の課題は、外部的要
因による転換不能等を招くことなく確実に鎖錠し得る転
てつ装置を提供することである。
【0007】本発明の第2の課題は、構造が簡単で、コ
ストが安価であり、しかも保守点検作業の容易な転てつ
装置を提供することである。
【0008】本発明の第3の課題は、「小返り現象」に
よる誤鎖錠を防止し得る転てつ装置を提供することであ
る。
【0009】本発明の第4の課題は、鎖錠時に転てつ棒
または鎖錠機構が破断しても、直ちには解錠されること
のない安全性の高い転てつ装置を提供することである。
【0010】本発明の第5の課題は、基本レールに対す
るトングレールの密着を向上させた転てつ装置を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、転てつ棒と、鎖錠機構と、連結機構と
を有する転てつ装置であって、前記転てつ棒は、鎖錠及
び解錠動作に応じて往復動作するものであり、前記鎖錠
機構は、基本レールとトングレールとの間に設けられ、
前記転てつ棒の動作に応動して前記基本レールと前記ト
ングレールとを直接に拘束しまたは開放するものであ
り、前記連結機構は、前記鎖錠機構と前記トングレール
側との間に設けられ、第1結合部材と、第2結合部材
と、連結部とを含み、前記第1結合部材が前記トングレ
ールと一体化され、前記第2結合部材が前記鎖錠機構の
出力を前記第1結合部材及びトングレールに伝達する経
路を構成し、前記連結部が、少なくとも、前記トングレ
ールの方向にとられた軸の周りに自由度を有して前記第
1結合部材と前記第2結合部材とを連結している。
【0012】好ましい実施例では、前記転てつ棒は、第
1の突起部と、第2の突起部とを有し、前記第1の突起
部及び前記第2の突起部が動作方向に互いに間隔をおい
て設けられており、前記鎖錠機構は、鎖錠部と、ロック
バーとを含んでおり、前記鎖錠部は、基本レール側に支
持され、ガイド面と、段部とを有し、前記ガイド面が前
記転てつ棒の動作方向に沿って設けられ、前記段部が前
記ガイド面から落ち込むようにその後端側に設けられて
おり、前記ロックバーは、支点部と、第1の掛止部と、
第2の掛止部と、第3の掛止部とを有し、前記支点部が
トングレール側に回転自在に軸止めされ重力方向と交差
する主回転平面を構成し、前記第1の掛止部が前記第1
の突起部の前方においてその動作領域内に前記突出して
設けられ、前記第2の掛止部が前記第2の突起部によっ
て前記鎖錠部の方向に押圧駆動され得るように、前記第
2の突起部の動作領域内に突出して設けられ、前記第3
の掛止部がガイド面上をスライドし前記段部に着脱し得
る位置に突出して設けられている。
【0013】更に、前記転てつ棒は、第3の突起部を含
み、前記第3の突起部が鎖錠時に前記トングレールに係
合する。
【0014】
【作用】転てつ棒は、鎖錠及び解錠動作に応じて往復動
作するものであり、鎖錠機構は、基本レールとトングレ
ールとの間に設けられ、転てつ棒の動作に応動して基本
レールとトングレールとを直接に拘束しまたは開放する
から、直接鎖錠方式の転てつ装置が得られる。このた
め、外部的要因による転換不能等を招くことなく、確実
に鎖錠し得る。また、従来の電気転てつ機と異なって、
ロック狂い検出装置等は全く不要であり、構造が簡単
で、コストが安価であり、保守点検作業も容易になる。
【0015】連結機構は、鎖錠機構とトングレール側と
の間に設けられ、第1結合部材がトングレールと一体化
され、第2結合部材が鎖錠機構の出力を第1結合部材及
びトングレールに伝達する経路を構成し、連結部が少な
くともトングレールの方向にとられた軸の周りに自由度
を有し第1結合部材と第2結合部材とを連結しているか
ら、転てつ棒から鎖錠機構に伝えられた力は、連結部の
位置でトングレールに作用する。連結部の位置は、鎖錠
機構の固定位置よりはトングレール側に位置するから、
トングレールに作用するねじりモーメントが著しく小さ
くなる。このため、トングレール先端部と基本レールと
の間に異物がはさまった状態で、転てつ棒が鎖錠方向の
動作をした場合、トングレールの捻じれ量が少なくな
り、鎖錠できない。このため、いわゆる「小返り現象」
による誤鎖錠が防止される。
【0016】連結部は、トングレールまたは基本レール
の高さ内、望ましくはトングレールの高さ方向の中心部
付近に設定する。連結部をトングレールの高さ方向の中
心部付近に設定した場合、転てつ棒から鎖錠機構に伝え
られた力は、トングレールの高さ方向の中心部付近に設
定された連結部の位置でトングレールに作用するから、
トングレールの捻じれ量が極めて少なくなり、「小返り
現象」による誤鎖錠が、より確実に防止される。
【0017】好ましい実施例において、転てつ棒は第1
の突起部が動作方向に設けられており、鎖錠部は基本レ
ール側に支持されガイド面が転てつ棒の動作方向に沿っ
て設けられており、ロックバーは第1の掛止部が第1の
突起部の前方においてその動作領域内に突出して設けら
れているから、解錠動作時に転てつ棒が前方に移動する
と、第1の掛止部が第1の突起部によって前方に押し動
かされる。ロックバーは支点部がトングレール側に回転
自在に軸止めされているから、第1の掛止部が第1の突
起部によって前方に押し動かされると、ロックバーが支
点部を中心にして回転する。ロックバーは第3の掛止部
が第1の掛止部からその後方に間隔を隔てて設けられる
と共に、段部に着脱し得る位置に突出して設けられてい
るから、ロックバーの回転により、第3の掛止部と段部
との係合が解除される。これにより、解錠される。
【0018】解錠状態から鎖錠状態に至るまでの作用に
ついて、鎖錠動作時に、転てつ棒が後方に移動すると、
第2の掛止部が第2の突起部によって後方向に駆動され
る。第3の掛止部が第1の掛止部からその後方に間隔を
隔てて設けられると共に、ガイド面上を後方向にスライ
ドし得る位置に突出して設けられているから、第2の掛
止部が第2の突起部によって後方向に駆動された場合、
第3の掛止部がガイド面に沿って後方に移動する。鎖錠
部は段部がガイド面から落ち込むようにその後端側に設
けられており、ロックバーは第3の掛止部が段部に着脱
し得る位置に突出して設けられているから、第3の掛止
部は、ガイド面に沿って後方に移動した後、最終的に段
部の位置に到達する。ここで、ロックバーは支点部がト
ングレール側に回転自在に軸止めされているから、ロッ
クバーの回転により、第3の掛止部がガイド面から段部
に落ち込み、段部に掛け止められる。第3の掛止部が段
部に落ち込むことにより、第2の掛止部の高さが低くな
る。
【0019】ロックバーは、第2の掛止部が第2の突起
部部によって鎖錠部の方向に押圧駆動され得るように、
第2の突起部の動作領域内に突出して設けられているか
ら、第3の掛止部が段部と係合したために高さの低くな
っている第2の掛止部の端面を、第2の突起部が乗り越
える。この状態で鎖錠される。
【0020】更に、ロックバーは、支点部が重力方向と
交差する主回転平面を構成すること、及び、第2の突起
部が第2の掛止部を押さえ付けていることから、鎖錠部
及びロックバーを介してトングレールが基本レールに鎖
錠された状態で、転てつ棒が破断しても、重力の作用等
による鎖錠状態の解除を生じにくく、従って、トングレ
ールの反転が防止され、少なくとも1列車に対するフェ
ールセーフ性が得られる。
【0021】転てつ棒は、第3の突起部を含み、第3の
突起部が鎖錠時にトングレールに係合するような構成を
含むことができる。かかる構成の場合は、基本レールに
対するトングレールの密着と共に、ロックバーが破断し
ても、転てつ棒によりトングレールの反転が防止され、
フェールセーフ性が得られる。
【0022】
【実施例】図1は本発明に係る転てつ装置の部分破断面
図、図2は図1のA2−A2線上断面図、図3は図2のA
3ーA3線上における断面図である。図において、1は
転てつ棒、2は鎖錠機構、3は連結機構、4は基本レー
ル、5はトングレールである。転てつ棒1は、解錠・鎖
錠動作に応じてa方向またはb方向に往復動する。転て
つ棒1は、アジャスタスイッチ等を介して図示しない転
てつ機に接続される。
【0023】鎖錠機構2は、基本レール4とトングレー
ル5との間に設けられ、転てつ棒1の動作に応動して基
本レール4とトングレール5とを直接に拘束しまたは開
放する。
【0024】連結機構3は、鎖錠機構2とトングレール
5側との間に設けられている。連結機構3は第1結合部
材31と、第2結合部材32と、連結部33とを含んで
いる。図示されていないが、鎖錠機構2の内部に設けら
れた案内部をも有している。第1結合部材31はトング
レール5と一体化されている。34は第1結合部材31
をトングレール5に固定する結合用ボルトである。第2
結合部材32は鎖錠機構2の出力を第1結合部材31及
びトングレールに伝達する経路を構成している。第2結
合部材32は基本レール4及びトングレール5の下側を
通って、鎖錠機構2の内部に設けられた案内部に沿い矢
印F2の方向に移動する。連結部33は、少なくとも、
トングレール5の長さ方向にとられた軸O1の周りに自
由度F1を有し、第1結合部材31と第2結合部材32
とを連結している。このような連結部33の具体的構造
は、第1結合部材31と第2結合部材32とを、トング
レール5の長さ方向に沿う回転軸体によって結合するこ
とによって実現できる。連結部33は、一般には、トン
グレール5の高さまたは基本レール4の高さ内、望まし
くは、トングレール5の高さ方向の中心部に位置するよ
うに位置決めされる。
【0025】上述したように、転てつ棒1は、鎖錠及び
解錠動作に応じて往復動作するものであり、鎖錠機構2
は基本レール4とトングレール5との間に設けられ、転
てつ棒1の動作に応動して基本レール4とトングレール
5とを直接に拘束しまたは開放するから、直接鎖錠方式
の転てつ装置が得られる。このため、外部的要因による
転換不能等を招くことなく、確実に鎖錠し得る。また、
従来の電気転てつ機と異なって、ロック狂い検出装置等
は全く不要であり、構造が簡単で、コストが安価であ
り、保守点検作業も容易になる。
【0026】連結機構3は鎖錠機構2とトングレール5
側との間に設けられ、第1結合部材31がトングレール
5と一体化され、第2結合部材32が鎖錠機構2と一体
化され、連結部33が、少なくとも、トングレール5の
長さ方向にとられた軸O1の周りに自由度F1を有し第
1結合部材31と第2結合部材32とを連結しているか
ら、転てつ棒1から鎖錠機構2に伝えられた力は、連結
部33の位置でトングレール5に作用する。連結部33
の位置は、鎖錠機構2の固定位置よりはトングレール5
側に位置するから、トングレール5に作用するねじりモ
ーメントが小さくなる。このため、トングレール5の先
端部と基本レール4との間に異物がはさまった状態で、
転てつ棒1が鎖錠方向の動作をした場合、トングレール
5の捻じれ量が少なくなり、鎖錠できない。このため、
いわゆる「小返り現象」による誤鎖錠が防止される。
【0027】連結部33をトングレール5の高さ方向の
中心部付近に設定した実施例では、転てつ棒1から鎖錠
機構2に伝えられた力は、トングレール5の高さ方向の
中心部付近に設定された連結部33の位置でトングレー
ル5に作用するから、トングレール5の捻じれ量が極め
て少なくなり、「小返り現象」による誤鎖錠が、より確
実に防止される。
【0028】実施例において、転てつ棒1は第1の突起
部11と、第2の突起部12とを有する。第1の突起部
11及び第2の突起部12は動作方向に互いに間隔をお
いて設けられている。転てつ棒1は、解錠動作をすると
きに、一定の距離を移動した後に第1の突起部11を第
1の掛止部221に係合させ、ロックバー22を回転さ
せて第3の掛止部224と段部211との係合を解除す
る。鎖錠動作をするときに、一定の距離移動した後に第
2の突起部12を第2の掛止部223に係合さると共
に、第3の掛止部224をガイド面212に沿って移動
させ、第3の掛止部224が段部211と係合するとき
にロックバー22を回転させて第2の突起部12が第2
の掛止部223を乗り越えるようにする。
【0029】鎖錠機構2は鎖錠部21、ロックバー22
を含んでいる。鎖錠部21は、第2結合部材32を介し
て、基本レール4に固定して設けられ、段部211と、
段部211に連なるガイド面212とを有している。ガ
イド面212が転てつ棒1の動作方向aまたはbに沿っ
て設けられ、段部211はガイド面212から落ち込む
ようにその後端側に設けられている。第2結合部材32
はガイド面321を有しており(図3参照)、転てつ棒
1に設けられたローラ16がガイド面321上を移動す
る。
【0030】ロックバー22は、第1の掛止部221、
支点部222、第2の掛止部223及び第3の掛止部2
24を有している。第1の掛止部221は第1の突起部
11の前方においてその動作領域内に突出して設けられ
ている。支点部222はトングレール5に回転自在に軸
止によって支承され重力方向と交差する主回転平面、一
般には、水平回転平面を構成している。支点部222は
第2結合部材32に支承されている。第2の掛止部22
3は第1の掛止部221からその後方に間隔を隔てて設
けられると共に、第2の突起部12によって鎖錠部21
の方向に押圧駆動され得るように、第2の突起部12の
動作領域内に突出して設けられている。第3の掛止部2
24は第1の掛止部221からその後方に間隔を隔てて
設けられると共に、ガイド面212を前後方向にスライ
ドし、段部211に着脱し得る位置に突出して設けられ
ている。226、227はリミットスイッチである。リ
ミットスイッチ226は第3の掛止部224と段部21
1とが係合した時に動作して鎖錠信号を出力し、リミッ
トスイッチ227は解錠された時に解錠信号を出力す
る。
【0031】次に、本発明に係る転てつ装置の動作を、
図4〜図8を参照して説明する。図4乃至図6は本発明
に係る転てつ装置がトングレールを解錠転換させる過程
を説明する図である。
【0032】解錠動作において、転てつ棒1がa方向に
移動すると、まず、リミットスイッチ227が解錠信号
を出力する。そして、転てつ棒1が一定の距離を移動し
た後、第1の突起部11が第1の掛止部221に係合す
る。これにより、図4に示すように、第2の突起部12
がロックバー22から外れる。転てつ棒1が更にa方向
に移動すると、第1の掛止部221にモーメントが与え
られ、図5に示すように、ロックバー22がc方向に回
転し、第3の掛止部224と段部211との係合が解除
される。これにより、基本レール4とトングレール5と
の鎖錠が解除される。この状態で転てつ棒1がa方向に
移動した場合、ロックバー22が第2の突起部12に当
たりc方向に回転できないので、ロックバー22は転て
つ棒1に引き連られてa方向に移動するようになる。支
点部222はトングレール5に支承されているので、結
果的にトングレール5が図6に示すように転換される。
【0033】図7及び図8は本発明に係る転てつ装置が
トングレールを転換鎖錠させる過程を説明する図であ
る。図7は転てつ棒1が所定の距離移動して転換を開始
する直前の状態を示す図、図8は鎖錠する直前の状態を
示す図である。
【0034】鎖錠動作において、転てつ棒1は、b方向
に一定の距離移動した後に第2の突起部を第2の掛止部
223に係合させる。これにより、図7に示すように、
ロックバー22がd方向に回転し、第3の掛止部224
がガイド面212に当たる。この状態で転てつ棒1がb
方向に移動した場合、ロックバー22がd方向にこれ以
上回転できないので、ロックバー22は第3の掛止部2
24をガイド面212上を摺動させながらb方向に移動
する。これにより、トングレール5が転換される。転て
つ棒1がb方向に更に移動すると、図8に示すように、
第3の掛止部224が段部211と係合するときに、ロ
ックバー22がd方向に回転する。これにより、基本レ
ール4とトングレール5とが鎖錠される。更に、転てつ
棒1がb方向に移動すると、第2の突起部12が第2の
掛止部223を乗り越え(図3参照)、ロックバー22
のc方向への回転を防止するので、鎖錠状態が維持され
ると共に、リミットスイッチ226から鎖錠信号が出力
される。
【0035】このように、本発明に係る転てつ装置は、
直接鎖錠方式であるから、外部的要因による転換不能等
を招くことなく、確実に鎖錠し得る。また、従来の電気
転てつ機と異なって、ロック狂い検出装置等は全く不要
であり、構造が簡単で、コストが安価であり、保守点検
作業も容易になる。
【0036】更に、鎖錠部21及びロックバー22を介
してトングレール5が基本レール4に鎖錠された状態
で、ロックバー22は支点部222が重力方向と交差す
る主回転平面、代表的には水平回転平面を構成するこ
と、及び、第2の突起部22が第2の掛止部223を押
さえ付けていることから、転てつ棒1が破断しても、重
力の作用等による鎖錠状態の解除を生じにくく、従っ
て、トングレール5の反転が防止され、少なくとも1列
車に対するフェールセーフ性が得られる。
【0037】実施例では、第2の突起部12は、ローラ
で形成されている。ローラ12は、転てつ棒1と一体と
なって動作する図示しない支持体に設けられている。第
2の突起部12をローラとしたので、第2の掛止部22
3の乗り越えが容易になると共に、第3の掛止部224
と段部211との係合もスムーズにできる。
【0038】更に、ロックバー22は、第2の掛止部2
23から第1の掛止部221に向って凹溝225を有
し、凹溝225の端部が第2の掛止部223を形成して
いる。凹溝225で構成したから、機械的強度を維持す
ると共に、ロックバーの小型化ができる。また、凹溝の
側面をローラガイドとしても利用できる。
【0039】図9は本発明に係る転てつ装置の別の実施
例の断面図である。図において、図1及び図2と同一参
照符号は同一性ある構成部分を示している。
【0040】転てつ棒1は、第3の突起部13を含んで
いる。第3の突起部13が鎖錠時にトングレール5に設
けられた第1結合部材31と係合するようになってい
る。このため、基本レール4に対するトングレール5の
密着性が得られると共に、ロックバー22が破断して
も、第3の突起部13がトングレール5に反転防止の保
持力を与えるので、フェールセーフ性が得られる。
【0041】図10は本発明に係る転てつ装置の更に別
の実施例の構成を示す図である。図において、図1と同
一参照符号は同一性ある構成部分を示している。A1、
A2は鎖錠部21とロックバー22を含んだケース、4
1、42は基本レール、51、52はトングレール、6
はタイバー、7は転てつ機である。タイバー6は、トン
グレール51、52を連結し、その両端が基本レール4
1、42の下面に摺接して外部に突出している。このタ
イバー6により、トングレール51、52の浮き上がり
が防止され、転てつ装置の動作が安定する。
【0042】本発明に係る転てつ装置は、電気転てつ機
から独立して用いることもできるし、電気転てつ機と組
み合わせて用いることもできる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下のような効果が得られる。 (a)外部的要因による転換不能等を招くことなく確実
に鎖錠し得る転てつ装置を提供することができる。 (b)構造が簡単で、コストが安価であり、しかも保守
点検作業の容易な転てつ装置を提供することができる。 (c)「小返り現象」による誤鎖錠を防止し得る転てつ
装置を提供することができる。 (d)鎖錠時に転てつ棒または鎖錠機構が破断しても、
直ちには解錠されることのない安全性の高い転てつ装置
を提供することができる。 (e)基本レールに対するトングレールの密着を向上さ
せた転てつ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る転てつ装置の部分破断断面図であ
る。
【図2】図1のA2−A2 断面図である。
【図3】図2のA3−A3線上における断面図である。
【図4】転てつ装置が解錠する直前の状態を示す図であ
る。
【図5】転てつ装置が解錠した状態を示す図である。
【図6】転てつ装置がトングレールを転換させた状態を
示す図である。
【図7】転てつ装置が鎖錠するために転換を開始する直
前の状態を示す図である。
【図8】転てつ装置が鎖錠する直前の状態を示す図であ
る。
【図9】本発明に係る転てつ装置の別の実施例の断面図
である。
【図10】本発明に係る転てつ装置の更に別の実施例の
構成を示す図である。
【図11】従来のフィッシュテール式転てつ装置の構成
を示す図である。
【符号の説明】
1 転てつ棒 11 第1の突起部 12 第2の突起部 21 鎖錠部 211 段部 212 ガイド面 2 鎖錠機構 21 鎖錠部 22 ロックバー 221 第1の掛止部 222 支点部 223 第2の掛止部 224 第3の掛止部 3 連結部 31 第1結合部材 32 第2結合部材 33 連結部 4 基本レール 5 トングレール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯野 弘四郎 埼玉県浦和市上木崎1丁目13番8号 日 本信号株式会社 与野事業所内 (72)発明者 菊地 芳文 埼玉県浦和市上木崎1丁目13番8号 日 本信号株式会社 与野事業所内 (72)発明者 植竹 保介 埼玉県浦和市上木崎1丁目13番8号 日 本信号株式会社 与野事業所内 (56)参考文献 特開 平6−219277(JP,A) 実開 昭62−163501(JP,U) 実開 昭63−151501(JP,U) 西独国特許出願公開2352017(DE, A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61L 5/02 B61L 5/10 E01B 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転てつ棒と、鎖錠機構と、連結機構とを
    有する転てつ装置であって、 前記転てつ棒は、鎖錠及び解錠動作に応じて往復動作す
    るものであり、 前記鎖錠機構は、基本レールとトングレールとの間に設
    けられ、前記転てつ棒の動作に応動して前記基本レール
    と前記トングレールとを直接に拘束しまたは開放するも
    のであり、 前記連結機構は、前記鎖錠機構と前記トングレール側と
    の間に設けられ、第1結合部材と、第2結合部材と、連
    結部とを含み、前記第1結合部材が前記トングレールと
    一体化され、前記第2結合部材が前記鎖錠機構の出力を
    前記第1結合部材及びトングレールに伝達する経路を構
    成し、前記連結部が、少なくとも、前記トングレールの
    方向にとられた軸の周りに自由度を有して前記第1結合
    部材と前記第2結合部材とを連結しており、 前記転てつ棒は、第1の突起部と、第2の突起部とを有
    しており、 前記第1の突起部及び前記第2の突起部が動作方向に互
    いに間隔をおいて設けられており、 前記鎖錠機構は、鎖錠部と、ロックバーとを含んでお
    り、 前記鎖錠部は、基本レール側に支持され、ガイド面と、
    段部とを有し、前記ガイド面が前記転てつ棒の動作方向
    に沿って設けられ、前記段部が前記ガイド面から落ち込
    むようにその後端側に設けられており、 前記ロックバーは、支点部と、第1の掛止部と、第2の
    掛止部と、第3の掛止部とを有し、前記支点部がトング
    レール側に回転自在に軸止めされ重力方向と交差する主
    回転平面を構成し、前記第1の掛止部が前記第1の突起
    部の前方においてその動作領域内に前記突出して設けら
    れ、前記第2の掛止部が前記第2の突起部によって前記
    鎖錠部の方向に押圧駆動され得るように、前記第2の突
    起部の動作領域内に突出して設けられ、前記第3の掛止
    部がガイド面上をスライドし前記段部に着脱し得る位置
    に突出して設けられている 転てつ装置。
  2. 【請求項2】 前記連結部は、前記トングレールまたは
    前記基本レールの高さ内に位置する請求項1に記載の転
    てつ装置。
  3. 【請求項3】 前記転てつ棒は、第3の突起部を含み、
    前記第3の突起部が鎖錠時に前記トングレールに係合す
    る請求項1または2に記載の転てつ装置。
  4. 【請求項4】 タイバーを含み、前記タイバーは一端側
    が前記転てつ棒に連動され、他端側が前記トングレール
    に連結されるものである請求項1、2または3の何れか
    に記載の転てつ装置。
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