JP3388379B2 - 濾過設備 - Google Patents
濾過設備Info
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Description
いる濾過池や濾過槽等の濾過設備に関し、特に、濾材層
の洗浄を効率よく行うための構造に関する。
示すように、浄水施設は、一般に、河川等から沈砂池1
を介して着水井2に取込んだ水に凝集剤Aや酸化剤Bを
注入し、凝集沈殿池3でフロックを分離した後、さら
に、濾過設備4で水中の懸濁物質を除去し、消毒剤Cを
注入して清浄な水とし、これを配水池5から供給するよ
うに構成されている。
汚濁等が進行している場合には、上記設備に加えて、各
種有機物やアンモニア等を除去するための生物処理設備
や、脱臭,脱色,殺菌及びBODやCODの除去に効果
があるオゾン処理設備、さらに、異臭味等を除去する活
性炭処理設備等の高度浄水処理設備を設けるようにして
いる。
の水質に応じて当初から上記のような高度浄水処理設備
を設置することができるが、既設の浄水施設では、スペ
ース的に上記各種の高度処理設備を付加することが困難
である。
集,沈殿,砂濾過という通常の浄水処理では除去できな
い異臭味原因物質,合成洗剤,フェノール類,トリハロ
メタン及びその前駆物質,トリクロロエチレン等の低沸
点有機塩素化合物,農薬等の微量有害物質,水源域での
事故等により一時的に混入する化学物質,その他の有害
物を除去することができる活性炭を前記着水井2等に投
入し、これらの物質を除去するようにしているが、この
とき用いる活性炭としては、200メッシュ程度のいわ
ゆる粉末活性炭が用いられている。
設をそのままの状態で使用できるだけでなく、活性炭処
理が短期間の場合には経済的であるなどの利点を有して
いるものの、長期的に使用する場合には不経済になり、
また、活性炭を含む黒色のスラッジが発生するため、そ
の廃棄や処理管理に特別な注意を払う必要があった。
の粒状活性炭を用いる場合は、活性炭の再生処理を行う
ことにより繰返して使用することができるため、長期間
の使用でも経済的であり、スラッジの発生もないため、
処理管理も容易であるという利点がある。
は、通常、活性炭専用の濾過槽を別個に設置する必要が
あるため、前述のように既設の浄水施設には対応するこ
とができなかった。すなわち、活性炭濾過設備を既設の
浄水施設に新たに設置する場合は、例えば、既設の濾過
設備(砂濾過池)の半分を活性炭濾過池として利用する
ことになるので、通常の濾過設備の処理能力が半減して
しまい、浄水施設全体の浄水能力が1/2に落ちてしま
うことになる。これは、他の設備部分に活性炭濾過設備
を設置した場合も略同様であり、浄水設備の処理能力を
大幅に悪化させることになる。さらに、ポンプ等の付帯
設備を新設したり、変更したりする必要が生じることが
あり、コスト的な問題も発生する。
れている濾過池や濾過槽等の濾過設備をそのままの状態
で使用しながら活性炭処理を行うことができ、しかも、
粒状活性炭を用いて再生使用することが可能で、濾材層
の洗浄も効率よく行うことができる濾過設備を提供する
ことを目的としている。
ため、本発明の濾過設備は、濾材層の上方から被処理水
を供給し、濾材層の下方から処理水を導出する濾過池あ
るいは濾過槽等の濾過設備において、前記濾材層を、下
方から砂利層、砂層の順に積層し、該砂層の上部に沈降
速度が砂に比べて僅かに遅いか、あるいは同じ程度の粒
状活性炭からなる粒状活性炭層を積層して形成し、前記
砂利層内に、洗浄用空気を導入する空気導入管を略水平
方向に設置するとともに、該空気導入管に、濾材層中に
噴出する洗浄用空気を均等配分するための空気噴出手段
を設けたことを特徴としている。なお、前記粒状活性炭
層に用いる活性炭の粒径は、1.2〜1.5mmの範囲
であることが好ましい。
空気導入管の上部を貫通して設けられたノズルであっ
て、該ノズルは、空気導入管の上部外面に位置する空気
噴出部と、該空気噴出部に連通して管内に延出した空気
流入管とを備え、該空気流入管は、その周壁に、空気流
入用の吸気孔と、その下方の上下方向のスリットを有し
ているもの、あるいは、前記空気導入管の周壁側部に設
けられた上下方向のスリットであること、あるいは、前
記空気導入管の周壁側部に、上下方向に所定の間隔を設
けて穿設された複数の通孔であることを特徴としてい
る。
層で活性炭処理されて異臭味物質等が除去された後、通
常の砂濾過により濾過処理が行われる。また、濾材を逆
流洗浄する際に、逆洗水を供給するとともに、空気導入
管から空気を噴出させることにより、通常の逆洗と空気
洗浄とを行うことができる。特に、既設の濾過池におい
て、砂層の上部を粒状活性炭層に変更する改造を行った
場合は、濾材層の厚さが増して深層濾過の傾向が強まる
ことから、濾材層の洗浄に空気洗浄を行うことにより、
十分な洗浄効果を得ることができる。
てさらに詳細に説明する。図1は、本発明を適用した濾
過設備としての砂濾過池の一実施例を示すもので、図2
は空気噴出手段として用いたノズルを示す断面図であ
る。
過池11は、底部に設けた有孔ブロック形の集水装置1
2の上に、砂利層13,砂層14,粒状活性炭層15を
積層配置するとともに、底部に逆洗水導入管を兼ねる処
理水流出管16を、上部に被処理水流入管18及び逆洗
水排出用の排水トラフ19をそれぞれ設けたもので、砂
利層13内には、空気洗浄用の空気を噴出する複数の空
気導入管20が所定間隔で略平行に設けられている。
浄する際に、該空気導入管20から噴出する空気を濾材
層内に均等配分するための空気噴出手段として、図2に
拡大して示すようなノズル21が用いられている。この
ノズル21は、上記空気導入管20の長手方向に所定間
隔で複数個設けられるもので、空気導入管20の上部に
突出するドーム状の空気噴出部22と、該空気噴出部2
2に連通して空気導入管20内に延出する空気流入管2
3とにより構成されている。
用のスリット22aが多数設けられており、また、上記
空気流入管23には、上部に吸気孔23aが設けられる
とともに、その下方に垂直方向の吸気用のスリット23
bが設けられている。
空気は、その大部分、例えば約7割が上部の吸気孔23
aから空気流入管23内に流入し、残りの約3割の空気
が、その圧力で空気導入管20内の水面を押し下げ、水
面の下降により開口した下部のスリット23bから空気
流入管23内に流入する。
下げ量と、スリット23bから空気流入管23内に流入
する空気量とがバランスした状態となるので、空気導入
管20を水平に設置し、かつ、各ノズル21を同じ状態
で設けることができれば、各ノズル21から噴出する空
気量を一定量にすることができ、僅かにレベル差があっ
ても略均一な噴出量が得られ、さらに、一部にスリット
23bに達しないレベル差が生じた場合でも、上部の吸
気孔23aから流入する空気、例えば約7割の空気は、
確実にノズル21から濾材層内に噴出する。
成した装着孔20aに、ノズル取付用のバンド24を介
して取付けられる。このバンド24は、空気導入管20
の外周に応じた長さの本体部24aと、その両端部の固
定部24b,24bとを有するとともに、前記装着孔2
0aの内径に対応した雌ネジ部材25を有するものであ
って、雌ネジ部材25をOリング25aを介して装着孔
20aに挿入した状態で固定部24bをボルトナット2
6で締め付けてバンド24を止着した後、雌ネジ部材2
5にノズル21をねじ込むことにより、ノズル21を空
気導入管20に装着固定するように形成されている。
を示すもので、前記ノズル21に代えて、空気導入管3
0の周壁側部に垂直方向のスリット27を所定間隔で多
数設けたものである。この空気噴出手段においても、空
気導入管30内に導入された空気が管内の水面を押し下
げる力と、スリット27から噴出する空気量とがバラン
スした状態となるので、空気導入管30が略水平方向に
設置されていれば、各スリット27から噴出する空気量
は略均一になる。
導入管30の周壁側部に、上記スリット27に代えて複
数個の通孔28a,28bを垂直方向に所定の間隔を設
けて形成したものである。この空気噴出手段において
も、空気導入管30内に導入された空気が管内の水面を
押し下げる力と、水面の低下により開口した下部の通孔
28bから噴出する空気量とがバランスした状態とな
り、前記同様に、空気導入管30が略水平方向に設置さ
れていれば、各通孔28a,28bから噴出する空気量
は略均一になる。
導入管20,30内に水が自由に出入りできるように、
該空気導入管20,30の下面には、適当な位置に通水
孔29(図3,図4参照)が設けられている。
通用の孔やスリットの大きさは、管体の強度や空気量等
を考慮して適宜最適な状態となるように設定すればよ
く、また、スリットの方向は、必ずしも垂直方向にする
必要はなく、多少傾斜していてもよい。さらに、図4に
おける通孔28a,28bも、垂直線上に並べる必要は
なく、上下に3個以上の通孔を設けるようにしてもよ
い。
するものであってもよいが、既設の砂濾過池を改造した
ものであってもよい。例えば、粒状活性炭層15が無
く、砂層14が図1に示す状態より多い状態で通常の砂
濾過池として用いられていたものを、砂層14の一部を
取り去って粒状活性炭層15を設けたものでもよい。
材である砂利層13を200mm、砂層14を600〜
700mmの厚さとして用いられていた既設の設備にお
いて、砂層14の砂を200〜300mm抜いて厚さを
400mmにするとともに、該砂層14の上面に粒状活
性炭層15を、700mmの厚さに敷設する。そして、
粒状活性炭層15を設けるための濾材層の改造を実施す
るのに伴い、前記空気導入管20(30)を砂利層13
内に設置するとともに、該空気導入管20(30)を、
別に設けた洗浄用の圧縮空気を供給するための洗浄用空
気供給源、例えばブロアーや空気圧縮機に接続する。
0(30)を設けて洗浄用空気を噴出させることによ
り、砂層14及び粒状活性炭層15からなる濾材層の厚
さが以前に比べて増大しても、逆洗時に処理水流出管1
6から逆洗水を導入するとともに、空気導入管20(3
0)から空気を噴出することにより、砂層14の砂及び
粒状活性炭層15の粒状活性炭を効率よく逆洗すること
ができる。
炭としては、その粒径が1.2〜1.5mmの範囲の粒
状活性炭を用いることが好ましい。この粒径範囲の粒状
活性炭を用いることにより、粒状活性炭の沈降速度を砂
に比べて僅かに遅いか、あるいは同じ程度にすることが
でき、砂層14及び粒状活性炭層15の逆洗の際に適切
な膨張を得ることが可能となる。しかも、処理能力や通
水抵抗も適切な値とすることが可能であり、濾過速度
を、砂濾過池11として適当な範囲である120〜15
0m/日に保つことができる。
度が遅くなり、逆洗水の上昇に伴って活性炭が排水トラ
フ19部分まで上昇してしまい、排水トラフ19から逆
洗水と共に活性炭が流出してしまう。さらに、径が小さ
すぎると、通水抵抗が増加して処理水量にも影響を与え
ることになる。一方、粒径が大きいと活性炭の洗浄時の
膨張が小さくなり、洗浄効果が不十分となる。また、活
性炭の単位容量当たりの能力も低下する。
炭層15を設けることにより、砂濾過池11とは別に活
性炭処理槽を設けることなく、被処理水の活性炭処理を
行うことができる。このとき、粒状活性炭自体も濾材の
一部として作用するので、砂層14の一部を抜いて砂層
自体の厚みが減少した状態でも、砂層14の上面に粒状
活性炭層15が存在するので、砂濾過池11としての濾
過能力はむしろ向上し、活性炭処理と濾過処理とを同時
に行うことができる。
度と空間速度との関係で決定すればよく、排水トラフ1
9の上下位置は、決定した粒状活性炭層15の厚さでの
逆洗による膨張,逆洗速度,濁質の終端速度の関係から
決定すればよい。
11の砂層14の上面に、粒径が1.2〜1.5mmの
粒状活性炭を用いた粒状活性炭層15を所定の厚さで敷
設することにより、濾過処理に加えて活性炭処理も同時
に行うことができ、さらに、空気洗浄を実施可能な構造
にしたことにより、十分な洗浄効果も得られる。また、
新設の浄水施設だけでなく、既設の浄水施設の砂濾過池
においても、砂層14の砂の一部を粒状活性炭に入替え
るとともに、砂利層13内に空気導入管20(30)を
設置し、必要に応じて排水トラフ19の位置を変更する
だけでよく、洗浄ポンプ,流量計等の逆洗用付帯設備は
既設のものをそのまま使用することができ、設備自体を
大幅に変更することなく被処理水の活性炭処理を行うこ
とができる。したがって、僅かなコストで活性炭処理を
追加することが可能となり、被処理水中の異臭味物質等
を容易に除去することができる。
所定の期間毎に該活性炭を取出して再生処理を行うこと
により、活性炭自体を長期間にわたって使用することが
できるとともに、スラッジの発生もないため、維持管理
も容易である。
は、濾材層の上面に粒状活性炭層を敷設したので、別途
活性炭処理設備を設けることなく活性炭処理を行うこと
ができ、既設の濾過設備を、活性炭処理と濾過処理とを
行う設備として容易に転用することができる。また、洗
浄用空気を均等配分するための空気噴出手段を有する空
気導入管を備えているので、濾材層の厚さが増しても十
分な洗浄効果を得ることができる。
造で活性炭処理を行うことができ、しかも、粉末活性炭
を用いずに粒状活性炭を用いているので、連続的に安全
な処理ができ、活性炭の再生処理を行うことにより繰返
して使用することができるため、長期間の処理でも経済
的であり、スラッジの発生もないため、維持管理も容易
である。
ある。
断面図である。
面図である。
断面側面図である。
る。
…砂層、15…粒状活性炭層、16…処理水流出管、1
8…被処理水流入管、19…排水トラフ、20,30…
空気導入管、21…ノズル、22…空気噴出部、22a
…スリット、23…空気流入管、23a…吸気孔、23
b…スリット、24…バンド、27…スリット、28
a,28b…通孔、29…通水孔
Claims (5)
- 【請求項1】 濾材層の上方から被処理水を供給し、濾
材層の下方から処理水を導出する濾過池あるいは濾過槽
等の濾過設備において、前記濾材層を、下方から砂利
層、砂層の順に積層し、該砂層の上部に沈降速度が砂に
比べて僅かに遅いか、あるいは同じ程度の粒状活性炭か
らなる粒状活性炭層を積層して形成し、前記砂利層内
に、洗浄用空気を導入する空気導入管を略水平方向に設
置するとともに、該空気導入管に、濾材層中に噴出する
洗浄用空気を均等配分するための空気噴出手段を設けた
ことを特徴とする濾過設備。 - 【請求項2】 前記粒状活性炭層に用いる活性炭の粒径
は、1.2〜1.5mmの範囲であることを特徴とする
請求項1記載の濾過設備。 - 【請求項3】 前記空気噴出手段は、前記空気導入管の
上部を貫通して設けられたノズルであって、該ノズル
は、空気導入管の上部外面に位置する空気噴出部と、該
空気噴出部に連通して管内に延出した空気流入管とを備
え、該空気流入管は、その周壁に、空気流入用の吸気孔
と、その下方の上下方向のスリットとを有していること
を特徴とする請求項1又は2記載の濾過設備。 - 【請求項4】 前記空気噴出手段は、前記空気導入管の
周壁側部に設けられた上下方向のスリットであることを
特徴とする請求項1又は2記載の濾過設備。 - 【請求項5】 前記空気噴出手段は、前記空気導入管の
周壁側部に、上下方向に所定の間隔を設けて穿設された
複数の通孔であることを特徴とする請求項1又は2記載
の濾過設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06302595A JP3388379B2 (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | 濾過設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06302595A JP3388379B2 (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | 濾過設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08257313A JPH08257313A (ja) | 1996-10-08 |
JP3388379B2 true JP3388379B2 (ja) | 2003-03-17 |
Family
ID=13217386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06302595A Expired - Fee Related JP3388379B2 (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | 濾過設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3388379B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104162297A (zh) * | 2014-09-09 | 2014-11-26 | 王枝宝 | 一种自来水厂过滤池砂石再生方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100805625B1 (ko) * | 2001-11-08 | 2008-02-20 | 주식회사 포스코 | 역세배압이 균일한 여과장치 |
-
1995
- 1995-03-22 JP JP06302595A patent/JP3388379B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104162297A (zh) * | 2014-09-09 | 2014-11-26 | 王枝宝 | 一种自来水厂过滤池砂石再生方法 |
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JPH08257313A (ja) | 1996-10-08 |
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