JP3387893B2 - 金属表面へのポリマー材料の接着性改良方法 - Google Patents

金属表面へのポリマー材料の接着性改良方法

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JP3387893B2 JP2000155736A JP2000155736A JP3387893B2 JP 3387893 B2 JP3387893 B2 JP 3387893B2 JP 2000155736 A JP2000155736 A JP 2000155736A JP 2000155736 A JP2000155736 A JP 2000155736A JP 3387893 B2 JP3387893 B2 JP 3387893B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷回路に関し、特
に多層印刷回路の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1以上の回路内層をもつ印刷回路が、電
子部品の重量と容積の低下要求が大きくなるにつれ多く
用いられるようになっている。多層印刷回路の代表的な
形成方法では、銅箔誘電基材をレジストで所望の回路パ
ターンの正像にパターン化する方法でまずパターン化し
た回路内層をつくり、次いで露出した銅をエッチング除
去する。レジストを除去すると所望の銅回路パターンが
残る。
【0003】適宜のタイプの回路パターンの1以上の回
路内層を、グランド面と粉末面を構成しうる回路内層と
同様、回路内層間に1以上の部分的に硬化させた誘導基
材層(いわゆる「プリプレグ」層)をはさんで多層回路
に組立てて回路内層と誘電基材とが交互に積層した複合
体をつくる。この複合体を次いで加熱加圧して部分硬化
基材を硬化させてそれらへの回路内層の接合を達成す
る。かくして硬化させた複合体はそれを貫通させた多数
の貫通孔をもたせ、次いで金属化して全回路層を導電的
に接続する手段を付与する。貫通孔金属化工程では、多
層複合体の外側表面層上に所望の回路パターンを形成し
うる。
【0004】多層印刷回路の別の形成方法として付加又
は表面層状回路技術がある。これらでは非導電性基体を
用いその上に回路要素を付加的にメッキする。さらなる
層はこの回路上にイメージ化しうる塗膜を繰返し塗布
し、その上にさらに回路要素をメッキすることによって
達成される。
【0005】回路内層の銅金属と硬化プリプレグ層、又
は他の非導電性塗膜の間に形成した接着接合の強さは、
硬化多層複合体又は塗膜がその後の処理及び/又は使用
中に剥離するという結果をもたらしうる点で重要であ
る。この問題の解決手段として(プリプレグ層と組合せ
て多層複合体の形成する前の)回路内層の銅表面に、銅
表面の化学酸化等によって、酸化銅の層を形成する方法
が知られている。この点に関する最初の試み(いわゆる
「ブラックオキサイド接着促進剤」)は、酸化銅を伴わ
ないで得たものに比し、最終多層回路中の回路内層と誘
電基材との接合が幾分向上させた。ブラックオキサイド
法の次の改良は、まず銅表面上にブラックオキサイド膜
をつくり、次いで15%硫酸でこのブラックオキサイド
沈着物を後処理して接着促進剤として機能する「レッド
オキサイド」をつくる方法であり、これは1984年8
月発行のPC Fab.の著「内層内のレッドオキサイ
ドの別製法」に記載されている。またレッドオキサイド
接着促進剤の直接形成を含む種々の別法も知られてお
り、種々の程度の成功を収めている。この分野では最も
注目すべき改良はLandauの米国特許第4,40
9,037号及び4,844,981号に開示されてお
り、そこでは相対的に高い亜塩素酸塩/相対的に低い苛
性の銅酸化性組成物から酸化物をつくり実質的に改良さ
れた回路内層接着を得ている。
【0006】前記したように、組立てられ、硬化された
多層回路複合体には貫通孔が設けられ、次いで回路の回
路層の導電的接続のための手段として機能させるために
金属化が行われる。貫通孔の金属化は孔表面の樹脂の脱
油分処理、触媒活性化、無電解銅デポジット、電解銅デ
ポジット等の工程をもつ。これら工程の多くでは貫通孔
に又はその近くにさらされている回路内層部上の酸化銅
接着促進剤膜を溶解しうる酸等の媒体を用いる。この酸
化銅の局部溶解は、ピンク環又は円光が貫通孔のまわり
に形成する(下層の金属銅がさらされてピンク色を示す
ことによる)ことによってわかるが、これは多層回路の
局部剥離をもたらす。
【0007】これは「ピンク環」現象としてよく知られ
ており、これらの局部剥離を受けない多層印刷回路の形
成方法の確立が求められている。提案されている1の方
法は単純に存在する酸化銅の全体容積によって次の工程
での溶解を遅延させるように接着促進酸化銅を厚い膜に
する方法である。しかし厚い酸化物膜は接着促進剤とし
ての効果に劣るのでこの方法は本質的に非生産的であ
る。多層複合体を組立てるための押圧/硬化条件の最適
化に関する他の提案もわずかな成功を収めるにとどま
る。
【0008】この問題に関する別の方法は回路内層とプ
リプレグ層を多層複合体に組立てる前に酸化銅接着促進
剤膜を後処理する方法である。たとえばCordani
の米国特許第4,775,444号には回路内層の銅表
面にまず酸化銅膜を付与し次いで回路内層を多層に組立
てる前にクロム酸水溶液と接触させる方法が開示されて
いる。この処理は次の工程(たとえば貫通孔の金属化)
での酸性媒体への溶解に対し酸化銅膜を安定化し及び/
又は保護し、それによってピンク環/剥離の可能性を最
小にするものである。
【0009】アカボシ等の米国特許第4,642,16
1号、ナカソ等の米国特許第4,902,551号及び
カジハラ等の米国特許第4,981,560号、及びそ
れらに引用されている多くの刊行物は、回路内層を多層
回路に組立てる前に、回路内層の銅表面をまず処理して
接着促進酸化銅の表面膜をもたらす方法を開示してい
る。このようにして形成した酸化銅を特定の還元剤と条
件を用いて金属銅に還元する。その結果、これらの回路
内層を用いた多層組立体は、局部溶解用の酸化銅が存在
しないためピンク環の形成は認められず、また次の貫通
孔加工で、下層の銅が局部露出される。しかし他の方法
と同様、このタイプの方法は誘電基材層と金属銅回路内
層間の接着性の点で問題がある。これらの還元方法では
回路接着面が金属銅であるだけでなく層の境界に沿って
分離/剥離を起こしやすい異なる層(即ち(1)銅箔の
銅とその上の(2)酸化銅の還元による銅)中に金属銅
が存在することから、上記は還元方法では特にそうであ
る。
【0010】Adler等の米国特許第4,997,7
22号及び4,997,516号にも同様に、回路内層
の銅表面上に酸化銅膜を形成し次いで特定の還元剤溶液
で処理して酸化銅を金属銅に還元する方法が開示されて
いる。この酸化銅のある部分は外見上すべてが金属銅に
還元されるのではなく(その代りに水和酸化第1銅又は
水酸化第1銅に還元される)、そしてこれらの種はその
後既に金属銅に還元したその部分を攻撃したり溶解した
りしない非酸化性の酸に溶出される。これらの回路内層
を用いた多層組立体は次の貫通孔処理で、局部的溶解の
ための酸化銅が存在せず、下層の銅が局部露出するの
で、ピンク環の形成は認められない。しかし、第1に接
合表面が金属銅であり、第2に層の境界に沿って分離/
剥離を起こしやすい異なる層(即ち(1)銅箔の銅とそ
の上の(2)酸化銅の還元による銅)中に金属銅が存在
することから、前記と同様誘電層と金属銅回路内層間の
接着性に問題がある。
【0011】Ferrier等の米国特許第5,28
9,630号には回路要素上に酸化銅の接着促進層をつ
くり次いで局所形態に悪影響を与えないように実質量の
酸化銅を溶解除去する方法が開示されている。McGr
atinのPCT出願公開WO96/19097(米国
特許第5,800,859号に関連)には金属表面への
ポリマー材料の接着性改良方法が開示されている。この
方法では過酸化水素、無機酸、腐食防止剤及び4級アン
モニウム界面活性剤からなる接着促進組成物と金属表面
を接触させている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は金属表面、特
に銅又は銅合金表面へのポリマー材料の接着性改良方法
を提供する。本発明方法は特に多層印刷回路の製造に有
用である。本発明は金属表面とポリマー表面(即ち回路
と中間絶縁層)間の最適な接着をもたらし、ピンク環を
排除又は最小化し、従来のいずれの方法よりも経済的に
操作しうる方法を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は金属表面、特に
銅及び銅合金へのポリマー材料の接着性の改良方法を提
供する。この方法は(a)金属表面に、酸化剤、
酸、腐食防止剤、水素基よりも強い電子引抜き力を
もつ電子引抜き性基を1−位にもつベンゾトリアゾール
及び任意成分として、モリブデン酸塩、タングステン
酸塩、タンタル酸塩、ニオブ酸塩、バナジン酸塩、モリ
ブテン、タングステン、タンタル、ニオブ及びバナジウ
ムの各イソポリ酸及びヘテロポリ酸からなる群から選ば
れる少なくとも1の接着強化種の源、からなる接着促進
組成物と接触させ、(b)次いで該金属表面にポリマー
材料を接合することを特徴とする金属表面へのポリマー
材料の接着方法である。本発明者は上記方法が金属表面
のポリマー材料への接着性を改良し、特に金属表面が銅
又は銅合金からなるときにその効果が顕著であることを
見出した。本発明は特に多層印刷回路版の製造に適して
いる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明者は金属表面にポリマー材
料を接合する前に金属表面を接着促進組成物と接触させ
ることによって金属表面とポリマー材料間の接着が強化
されることを見出した。従って、本発明は金属表面への
ポリマー材料の接着性の増大方法であり、該方法は
(1)金属表面に、a)酸化剤、b)酸、c)腐食防止
剤、d)水素基よりも強い電子引抜き力をもつ電子引抜
き性基を1−位にもつベンゾトリアゾール、e)任意成
分として、モリブデン酸塩、タングステン酸塩、タンタ
ル酸塩、ニオブ酸塩、バナジン酸塩、モリブテン、タン
グステン、タンタル、ニオブ及びバナジウムの各イソポ
リ酸及びヘテロポリ酸からなる群から選ばれる少なくと
も1の接着強化種の源、及びf)任意成分として、水溶
性ポリマー、からなる接着促進組成物と接触させ、
(2)次いで該金属表面にポリマー材料を接合すること
を特徴とする金属表面へのポリマー材料の接着方法であ
る。
【0015】本発明者は上記接着促進組成物が金属上に
微細粗面化変換膜化表面を生成することを見出した。生
成した表面は未処理金属表面に比し顕著に増大した接着
性が得られ特にポリマー材料との接合に適している。ま
たこの変換膜化(処理した)表面は長時間増大した接着
性を維持し金属とポリマー材料間に望ましくない反応が
生起する可能性を長時間減少させる。
【0016】本発明方法は特に多層印刷回路版の製造に
適している。それ故、この使用では内層の金属回路(通
常銅)を本発明の接着促進組成物で処理する。処理後、
水洗いし、この内層をプリプレグや像化可能な誘電体等
のポリマー材料と接合し、多層印刷回路版をうる。
【0017】処理すべき金属表面は銅、銅合金、ニッケ
ル、鉄等の種々の金属からなっていることができる。し
かし本発明方法は金属表面が銅又は銅合金からなるとき
に最も好ましい結果をもたらす。ポリマー材料としても
種々のポリマー材料を用いることができ、たとえばプリ
プレグ材料、像化しうる誘電体、フォト像化しうる樹
脂、ハンダマスク、接着剤又はポリマーエッチレジスト
等がある。
【0018】接着促進組成物に用いる酸化剤は接着促進
組成物のマトリックス中で金属表面を酸化しうる適宜の
酸化剤でありうる。本発明者は過酸化水素と過硫酸塩が
本発明方法に用いる特に好ましい酸化剤であり、過酸化
水素が最も好ましいことを見出した。接着促進組成物中
の酸化剤の濃度は2−60g/リットル、特に3−30
g/リットルが好ましい。
【0019】接着促進組成物に用いる酸はマトリックス
中で安定な適宜の酸でありうるが、本発明者は鉱酸が特
に好ましいことを見出した。接着促進組成物中の酸の濃
度は5−360g/リットル、特に20−110g/リ
ットルが好ましい。
【0020】接着促進組成物に用いる腐食防止剤は金属
表面と効果的に反応して保護錯体層を形成する化合物で
ある。好ましい腐食防止剤はトリアゾール、ベンゾトリ
アゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール及びそれ
らの混合物から選ばれる。ベンズイミダゾールが特に好
ましい。接着促進組成物中の腐食防止剤の濃度は0.2
−20g/リットル、特に1−12g/リットルが好ま
しい。
【0021】本発明者は水素基よりも強い電子引抜き力
をもつ電子引抜き性基を1−位にもつベンゾトリアゾー
ルを加えると、生成膜の均一性が増大し接合後の接着性
に優れることを見出した。本発明者は電子引抜き性基は
ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、ニトリル基、ス
ルホネート基、カルボキシレート基、ハライド基、メル
カプタン基及び不飽和アルキル基(即ち不飽和)脂肪族
炭化水素基から好ましくは選ばれることを見出した。最
も好ましい電子引抜き性基はヒドロキシル基であり、そ
してこの点で最も好ましい物質は式:
【0022】
【化3】
【0023】をもつヒドロキシベンゾトリアゾールであ
る。腐食防止剤と1−位に電子引抜き性基をもつベンゾ
トリアゾールは同じ化合物でありうる。たとえば、1−
ヒドロキシベンゾトリアゾールには腐食防止剤と1−位
に電子引抜き性基をもつベンゾトリアゾールの両方の機
能をもつ。
【0024】後記する接着強化種の源を接着促進組成物
の前記特質と共に用いると、前記の物質の使用で得られ
る効果がより顕著になる。本発明者はこれらの組合せが
相乗効果をもつことを見出した。1−位に電子引抜き性
基をもつベンゾトリアゾールの濃度は0.2−20g/
リットル、特に0.5−5g/リットルが好ましい。
【0025】接着強化種の源はモリブデン酸塩、タング
ステン酸塩、タンタル酸塩、ニオブ酸塩、バナジン酸
塩、モリブテン、タングステン、タンタル、ニオブ及び
バナジウムの各イソポリ酸及びヘテロポリ酸からなる群
から選ばれる供給種である適宜の物質でありうる。これ
らの源の例としてはモリブデン酸、タングステン酸、ニ
オブ酸又はバナジン酸のアルカリ金属塩及びそれらの混
合物、たとえばナトリウム(又はカリウム)バナデー
ト、タングステート、ニオベート又はバナデート、及び
モリブデン、タングステン、タンタル、ニオブ又はバナ
ジウムのヘテロポリ酸又はイソポリ酸がある。従ってリ
ン、ケイ素、コバルト、マンガン及びタングステン等の
ヘテロ原子をもつモリブデン酸塩又はタングステン酸塩
が好ましい。好ましい源の例にはモリブデン、タングス
テン、ニオブ、バナジウムのイソポリ酸及びヘテロポリ
酸及びそれらの混合物、たとえばモリブデン酸、バナジ
ン酸及びタングステン酸がある。最も好ましい接着強化
種の源はモリブデン酸である。接着促進組成物中の接着
強化種の濃度は1−500mg/リットル(接着強化イ
オン含量基準)、特に5−200mg/リットルが好ま
しい。接着強化種は1−位に水素引抜き性基をもつベン
ゾトリアゾールと共に又はそれなしで用いうる。
【0026】所望により、本発明の接着促進組成物は水
溶性ポリマーを含有しうる。水溶性ポリマーを用いる場
合それは好ましくは湿潤剤や界面活性剤ではなく、低分
子量の水溶性モノマーの水溶性ホモポリマー又はコポリ
マーであることが好ましい。最も好ましい水溶性ポリマ
ーはエチレンオキサイドのポリマー、エチレンオキサイ
ド−プロピレンオキサイドコポリマー、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール又はポリビニルア
ルコールである。これらのなかでもユニオンカーバイド
社からCoarbowaxの商標で市販されているエチ
レンオキサイドのポリマー又はポリエチレングリコール
が好ましい。本発明者はCarbowax 750とC
arbowax MPEG 2000が特に好ましいこ
とを見出した。BASF社がPluronicなる商標
で市販しているエチレンオキサイドポリマー又はエチレ
ンオキサイド−プロピレンオキサイドコポリマーも特に
有用である。接着促進組成物中の水溶性ポリマーの濃度
は1−15g/リットル、特に3−6g/リットルが好
ましい。
【0027】従って、本発明の接着促進組成物は酸、酸
化剤及び腐食防止剤を含有すべきである。好ましい組成
物はまた前記したように1−位に電子引抜き性基をもつ
ベンゾトリアゾールを含有するか又は腐食防止剤が1−
位に電子引抜き性基をもつベンゾトリアゾールであるも
のである。いずれの場合も、組成物は、1−位に電子引
抜き性基をもつベンゾトリアゾールを用いた場合もそう
でない場合も、前記した接着強化種を含有することが好
ましい。
【0028】金属表面は浸漬、スプレー又はフラッドを
含む種々の方法で本発明の接着促進組成物で処理でき
る。処理中の接着促進組成物の濃度は80−150°
F、特に90−120°Fが好ましい。処理時間は温度
と処理方法で異なるが、10秒−15分、特に1−2分
が好ましい。
【0029】
【実施例】次に本発明を実施例で例証するが、本発明は
これらによって制限されるものではない。次のサイクル
をすべての実施例で銅クラッドパネル及び銅箔の処理に
用いた: 時間(分) 5%硫酸、70°F 1 冷水リンス 1 メテックス・ブラス・ソーク・クリーナー 2 S−426、150°F 冷水リンス 2 予備浸漬(ベンゾトリアゾール 1 2g/リットル、50%H22 1v/v%、70°F) テスト溶液 1 冷水リンス 1 強制空気乾燥 1
【0030】実施例1−15:硫酸(98重量%)2容
量%、50重量%過酸化水素0.75容量%、ベンゾト
リアゾール4g/L及び水残部からなるベース接着促進
溶液をつくった。各例用に表1に示す量のヒドロキシベ
ンゾトリアゾールとモリブデン酸を前記ベース溶液に加
え、銅箔とパネルを、前記の標準サイクルにて各例につ
いて示して温度で、各例の特定のテスト溶液で、処理し
た。各例で達成した外観を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】処理後パネルと箔を30分間230°Fで
熱処理してから、NELCO N4205−2Bステー
ジ(FR−4)(NELCO社から市販)を、350°
F及び200ポンド/平方インチ圧にて45分間積層し
た。上記のBステージは1080ガラス2枚の間に1枚
の7628ガラスをはさんだものである。積層に続いて
パネルを像処理して1インチ幅の細片をつくり、過剰の
銅を除いた。このパネルを230°Fで2時間熱処理し
てから0.10及び20秒間、550°Fのハンダ浴に
浸漬した。樹脂から箔片をはがすことによって、銅−樹
脂接合力を測定した。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】これらの例は本発明方法によって外観と接
着性に効果を示すことを明瞭に裏付けている。
【0035】比較例:テスト溶液中のベンゾトリアゾー
ルの濃度を4g/リットルから7g/リットルに増加し
た以外は実施例1を繰返した。実施例1に示したよう
に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール又はモリブデン
酸は用いなかった。結果は均一なピンク外観を示した。
剥離強度は550°Fのメッキ浴にて、0秒、10秒、
20秒でそれぞれ2.8 lb/in、2.5 lb/
in及び2.5 lb/inであった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−141826(JP,A) 特開 昭52−134686(JP,A) 特開 昭61−15980(JP,A) 特開 昭61−15981(JP,A) 特開 昭63−8466(JP,A) 特開 昭47−16538(JP,A) 特開2001−158972(JP,A) 特開2001−59181(JP,A) 特開2001−11649(JP,A) 特開 平11−61054(JP,A) 特開 昭50−149551(JP,A) 特開 平11−21517(JP,A) 特開2000−104177(JP,A) 特開2000−234084(JP,A) 特表2000−502518(JP,A) 欧州特許出願公開1158843(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 4/00 - 201/10 H05K 3/38 - 3/46

Claims (38)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)金属表面に、酸化剤、酸、
    腐食防止剤、水素基よりも強い電子引抜き力をもつ電
    子引抜き性基を1−位にもつベンゾトリアゾール及び
    任意成分として、モリブデン酸塩、タングステン酸塩、
    タンタル酸塩、ニオブ酸塩、バナジン酸塩、モリブテ
    ン、タングステン、タンタル、ニオブ及びバナジウムの
    各イソポリ酸及びヘテロポリ酸からなる群から選ばれる
    少なくとも1の接着強化種の源、からなる接着促進組成
    物と接触させ、(b)次いで該金属表面にポリマー材料
    を接合することを特徴とする金属表面へのポリマー材料
    の接着方法。
  2. 【請求項2】 酸化剤が過酸化水素及び過硫酸塩から選
    ばれる請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 電子引抜き性基がヒドロキシル基、アミ
    ノ基、ニトロ基、ニトリル基、スルホネート基、カルボ
    キシレート基、ハライド基、メルカプタン基及び不飽和
    脂肪族炭化水素基から選ばれる請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 接着強化種がモリブデートイオンをもつ
    請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 腐食防止剤がトリアゾール、ベンゾトリ
    アゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール及びテト
    ラゾールから選ばれる請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 電子引抜き性基をもつベンゾトリアゾー
    ルが式: 【化1】 をもつヒドロキシベンゾトリアゾールである請求項1の
    方法。
  7. 【請求項7】 金属表面が銅からなる請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 金属表面が銅からなる請求項6の方法。
  9. 【請求項9】 接着促進種が存在し且つそれがモリブデ
    ートイオンをもつ請求項8の方法。
  10. 【請求項10】 腐食防止剤がトリアゾール、ベンゾト
    リアゾール、イミダゾール、テトラゾール及びベンズイ
    ミダゾールから選ばれる請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 酸が鉱酸であり、酸化剤が過酸化水素
    及び過硫酸塩から選ばれる請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 (a)金属表面に、酸化剤、酸、
    腐食防止剤、水素基よりも強い電子引抜き力をもつ
    電子引抜き性基を1−位にもつベンゾトリアゾール及び
    任意成分として、モリブデン酸塩、タングステン酸
    塩、タンタル酸塩、ニオブ酸塩、バナジン酸塩、モリブ
    テン、タングステン、タンタル、ニオブ及びバナジウム
    の各イソポリ酸及びヘテロポリ酸からなる群から選ばれ
    る少なくとも1の接着強化種の源、からなることを特徴
    とする金属表面にポリマー材料を接合する前に金属表面
    を処理するに有用な組成物。
  13. 【請求項13】 酸化剤が過酸化水素及び過硫酸塩から
    選ばれる請求項12の組成物。
  14. 【請求項14】 電子引抜き性基がヒドロキシル基、ア
    ミノ基、ニトロ基、ニトリル基、スルホネート基、カル
    ボキシレート基、ハライド基、メルカプタン基及び不飽
    和脂肪族炭化水素基から選ばれる請求項12の組成物。
  15. 【請求項15】 接着強化種がモリブデートイオンをも
    つ請求項14の組成物。
  16. 【請求項16】 腐食防止剤がトリアゾール、ベンゾト
    リアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール及びテ
    トラゾールから選ばれる請求項15の組成物。
  17. 【請求項17】 電子引抜き性基をもつベンゾトリアゾ
    ールが式: 【化2】 をもつヒドロキシベンゾトリアゾールである請求項16
    の組成物。
  18. 【請求項18】 酸化剤が過酸化水素及び過硫酸塩から
    選ばれ、酸が鉱酸である請求項17の組成物。
  19. 【請求項19】 金属表面に、(a)酸化剤、(b)
    酸、(c)1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及び
    (d)任意成分として、モリブデン酸塩、タングステン
    酸塩、タンタル酸塩、ニオブ酸塩、バナジン酸塩、モリ
    ブテン、タングステン、タンタル、ニオブ及びバナジウ
    ムの各イソポリ酸及びヘテロポリ酸からなる群から選ば
    れる少なくとも1の接着強化種の源、からなることを特
    徴とする金属表面にポリマー材料を接合する前に金属表
    面を処理するに有用な組成物。
  20. 【請求項20】 腐食防止剤がトリアゾール、ベンゾト
    リアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール及びテ
    トラゾールから選ばれる請求項19の組成物。
  21. 【請求項21】 組成物が1−ヒドロキシベンゾトリア
    ゾール以外の腐食防止剤も含有する請求項19の組成
    物。
  22. 【請求項22】 接着促進種が存在し且つそれがモリブ
    デートイオンを有する請求項20の組成物。
  23. 【請求項23】 酸が鉱酸であり、酸化剤が過酸化水素
    及び過硫酸塩から選ばれる請求項22の組成物。
  24. 【請求項24】 (a)酸化剤、(b)酸及び(c)水
    素基よりも強い電子引抜き力をもつ電子引抜き性基を1
    −位にもつベンゾトリアゾールからなることを特徴とす
    る金属表面にポリマー材料を接合する前に金属表面を処
    理するに有用な組成物。
  25. 【請求項25】 電子引抜き性基がヒドロキシル基、ア
    ミノ基、ニトロ基、ニトリル基、スルホネート基、カル
    ボキシレート基、ハライド基、メルカプタン基及び不飽
    和脂肪族炭化水素基から選ばれる請求項24の組成物。
  26. 【請求項26】 ベンゾトリアゾールが1−ヒドロキシ
    ベンゾトリアゾールである請求項24の組成物。
  27. 【請求項27】 (a)金属表面に、酸化剤、酸及
    び水素基よりも強い電子引抜き力をもつ電子引抜き性
    基を1−位にもつベンゾトリアゾールからなる接着促進
    組成物と接触させ、(b)次いで該金属表面にポリマー
    材料を接合することを特徴とする金属表面へのポリマー
    材料の接着方法。
  28. 【請求項28】 電子引抜き性基がヒドロキシル基、ア
    ミノ基、ニトロ基、ニトリル基、スルホネート基、カル
    ボキシレート基、ハライド基、メルカプタン基及び不飽
    和脂肪族炭化水素基から選ばれる請求項27の接着方
    法。
  29. 【請求項29】 ベンゾトリアゾールが1−ヒドロキシ
    ベンゾトリアゾールである請求項27の接着方法。
  30. 【請求項30】 (a)酸化剤、(b)酸、(c)腐食
    防止剤及び(d)モリブデン酸塩、タングステン酸塩、
    タンタル酸塩、ニオブ酸塩、バナジン酸塩、モリブテ
    ン、タングステン、タンタル、ニオブ及びバナジウムの
    各イソポリ酸及びヘテロポリ酸からなる群から選ばれる
    少なくとも1の接着強化種の源、からなることを特徴と
    する金属表面にポリマー材料を接合する前に金属表面を
    処理するに有用な組成物。
  31. 【請求項31】 腐食防止剤が水素基よりも強い電子引
    抜き力をもつ電子引抜き性基を1−位にもつベンゾトリ
    アゾールである請求項30の組成物。
  32. 【請求項32】 腐食防止剤が1−ヒドロキシベンゾト
    リアゾールである請求項30の組成物。
  33. 【請求項33】 腐食防止剤がトリアゾール、ベンゾト
    リアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール及びテ
    トラゾールから選ばれる請求項30の組成物。
  34. 【請求項34】 (a)金属表面に、酸化剤、酸、
    腐食防止剤及びモリブデン酸塩、タングステン酸
    塩、タンタル酸塩、ニオブ酸塩、バナジン酸塩、モリブ
    テン、タングステン、タンタル、ニオブ及びバナジウム
    の各イソポリ酸及びヘテロポリ酸からなる群から選ばれ
    る少なくとも1の接着強化種の源、からなる接着促進組
    成物と接触させ、(b)次いで該金属表面にポリマー材
    料を接合することを特徴とする金属表面へのポリマー材
    料の接着方法。
  35. 【請求項35】 腐食防止剤が水素基よりも強い電子引
    抜き力をもつ電子引抜き性基を1−位にもつベンゾトリ
    アゾールである請求項34の方法。
  36. 【請求項36】 腐食防止剤が1−ヒドロキシベンゾト
    リアゾールである請求項34の方法。
  37. 【請求項37】 腐食防止剤がトリアゾール、ベンゾト
    リアゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール及びテ
    トラゾールから選ばれる請求項34の方法。
  38. 【請求項38】 金属表面が銅からなる請求項34の方
    法。
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