JP3386005B2 - シートコイル部品 - Google Patents

シートコイル部品

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JP3386005B2
JP3386005B2 JP12741799A JP12741799A JP3386005B2 JP 3386005 B2 JP3386005 B2 JP 3386005B2 JP 12741799 A JP12741799 A JP 12741799A JP 12741799 A JP12741799 A JP 12741799A JP 3386005 B2 JP3386005 B2 JP 3386005B2
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copper plate
sheet
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敏和 浦田
文昭 中尾
克夫 山田
智嗣 大田
知行 赤谷
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エフ・ディ−・ケイ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性材料より成る
コアに銅板、またはプリント基板からなるシート状のコ
イルを重ね合わせて形成されるトランスやチョークコイ
ル等のシートコイル部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のシートトランスの構造を
示す分解組立図である。図示するように、この種のシー
トトランス20は、銅板を打ち抜いて形成した銅板コイ
ル22やコイル導体24が印刷された基板コイル23
を、間に絶縁シート21を介在して樹脂製のベース26
に重ね合わせてコイル部25を形成し、その上下より磁
性材料より成る、例えば、E型コア28とI型コア30
を組み合わせて閉磁路を形成することにより構成されて
いる。尚、前記銅板コイル22は肉厚・幅広であり電流
容量を多くできることから、主に電流の多く流れる巻線
に使用し発熱を抑え、電流が少なく巻数の多いコイルに
は主に基板コイル23が使用され、薄型、軽量化が図ら
れる。
【0003】ここで、前記した各コイル22、23は、
それぞれ接続部22a、23aがベース26のコイル接
続用のピン端子27に半田付けされながら1枚ずつ積層
されていく。また、絶縁シート21の前記ピン端子27
に対応する位置にピン孔21aが配設されており、これ
らピン孔21aをピン端子27に差し込むことにより絶
縁シート21がベース26に装着・固定されるようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記銅板コ
イル22は、打ち抜きによる1ターンコイルであるた
め、複数巻の銅板コイルを形成する場合は、この1ター
ンコイルをベース26ピン端子27に1枚づつ半田付け
しながら順次繋いで行く必要がある。この際、各々銅板
コイル22の間には絶縁シート21を介在することにな
り、図6に示す絶縁シート21と銅板コイル22の組み
合わせが所定ターン数になるまで繰り返されることにな
るが、これでは絶縁シート21と半田接続部22aの重
なり部分が厚く盛り上がってしまい、重ね上げたコイル
部25の高さがその分高くなってしまう。これは、近年
の電子部品の軽薄短小化傾向への妨げとなるものであ
る。
【0005】また、部品点数が多くなる程ピン端子27
への半田付けの際に銅板コイル22が位置ズレを起こし
易くなり、コアとの絶縁距離を安定して確保できないと
いった問題が発生する。絶縁距離を常に一定に保つには
各銅板コイル22を1枚づつ正確に位置合わせしながら
半田付けをしていく必要があるが、これでは、組立に時
間がかかりコスト高になってしまう。
【0006】本発明は、上記問題に鑑みて成されたもの
であって、薄型で性能が良く、且つ安価なシートコイル
部品を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記
載の本発明では、端部にピン端子を設けた樹脂製のベー
スに、間に絶縁シートを介在して銅板コイルまたは基板
コイルを重ね合わせてコイル部を形成すると共に、当該
コイル部を磁性材より成るコアにて挟み込んで構成され
るシートコイル部品において、前記絶縁シートの各コイ
ル導体が対面する部分に刳り貫きあるいは凹部を設けて
成ることを特徴とするものである。
【0008】絶縁シートに孔あるいは凹部を設けること
により巻線間の容量を減少でき、ノイズが低減される。
【0009】また、請求項2に記載の本発明では、前記
絶縁シートの前記コアの中足が挿通する部分に当該中足
と同形状の通孔を設けて成ることを特徴とするものであ
る。
【0010】絶縁シート介在の際に通孔をコアの中足に
填め込むことにより絶縁シートと各コイル板との位置合
わせが行えるため、コイル導体と刳り貫きとの位置決め
が正確に行える。
【0011】また、請求項3に記載の本発明では、前記
絶縁シートがピン端子とコイル導体の接続部分に接触し
ない形で介在されて成ることを特徴とするものである。
【0012】絶縁シート介在の際、その端部が半田接続
部に接触しないようにすることにより端子接続部分の膨
らみを減らすことができるため、その分製品の薄型化が
可能となる。
【0013】また、請求項4に記載の本発明では、前記
絶縁シートの材質がポリプロピレン、あるいはポリカー
ボネート、あるいはフェノールであることを特徴とする
ものである。
【0014】これらは何れも耐熱性の高い材質であるこ
とから、コイル部の発熱に対し確実な絶縁性を維持でき
るものである。
【0015】また、請求項5に記載の本発明では、前記
銅板コイルは、帯状銅板を少なくとも1ターン以上渦巻
状に巻回して成るコイル構造、または、当該渦巻体を複
数枚繋ぎ合わせて成るコイル構造を有することを特徴と
するものである。
【0016】このようなコイル構造であれば、コイル部
の高さを高くすることなく複数巻の銅板コイルを形成で
きるので部品の薄型化に効果的である。また、本構成
は、従来のように1ターンの銅板コイルを何枚も繋ぎ合
わせる必要がないので部品点数を少なくでき、よって組
立工数を削減できる。
【0017】また、請求項6に記載の本発明では、前記
銅板コイルにポリウレタンによる絶縁処理を施して成る
ことを特徴とするものである。
【0018】ポリウレタンは弾性、強靱性、耐摩耗性に
優れることから、可動し易い金属体の絶縁処理材として
好適である。
【0019】また、請求項7に記載の本発明では、銅板
コイルの両端を折り曲げて接続用リードとしたことを特
徴とするものである。
【0020】従来のシートコイル部品は、巻線スペース
の制約や接続性の問題からベースのピン端子を太くでき
ず、このため電流容量を多くできなかったが、本構成の
ように断面積の大きい銅板自体を接続用リードとして利
用することにより、この問題を解決した。
【0021】また、請求項8に記載の本発明では、前記
接続用リードの折曲部分をT字形に潰して成ることを特
徴とするものである。
【0022】図3のように、折曲部をT字形に潰すこと
によって折曲部の剛性が向上する。
【0023】また、請求項9に記載の本発明では、前記
ベースに、前記接続用リードが挿嵌されるコイル位置決
め用の係止部を設けて成ることを特徴とするものであ
る。
【0024】係止部に接続用リードを嵌着することによ
り銅板コイルが自ずと位置決めされるため、コアと銅板
コイルとの絶縁距離が常に安定して確保できる。
【0025】また、請求項10に記載の本発明では、前
記接続用リードに前記係止部と嵌合する突起を設けて成
ることを特徴とするものである。
【0026】係止部に接続用リードを圧入することによ
り、図2(b)に示すように、突起がベース内壁にきつ
く嵌合して銅板コイルはベースにしっかりと固定される
ようになる。
【0027】また、請求項11に記載の本発明では、前
記銅板コイルと前記コアの中足との間に絶縁材料から成
るリングを挿嵌して成ることを特徴とするものである。
【0028】これにより、コアと銅板コイルとの絶縁距
離を安定して確保することができ、且つ、リングの嵌合
により銅板コイルの位置ズレが防止されるから、コイル
の半田付け処理は全てのコイル板を一括して行える。こ
れにより、組立工数が削減できる。
【0029】また、請求項12に記載の本発明では、前
記リングの外周面に前記銅板コイルとの嵌合性を高める
ための凸凹を形成して成ることを特徴とするものであ
る。
【0030】これにより、リングと銅板コイルとの嵌合
性が強化され、銅板コイルの位置ズレ防止効果が強化さ
れる。
【0031】また、請求項13に記載の本発明では、前
記リングと銅板コイルとが接着されて成ることを特徴と
するものである。
【0032】また、請求項14に記載の本発明によれ
ば、前記リングの材質がポリプロピレン、あるいはポリ
カーボネート、あるいはフェノールであることを特徴と
するものである。
【0033】これらは何れも耐熱性の高い材質であるこ
とから、コイル部の発熱に対しても変形し難く、コアと
コイルとの間に常に安定した絶縁距離を確保できるもの
である。
【0034】また、請求項15に記載の本発明によれ
ば、前記リングと前記絶縁シートとが一体化されて成る
ことを特徴とするものである。
【0035】リングと絶縁シートを一体化することによ
り、銅板コイルへのリングの挿嵌が容易となり、組立性
が向上する。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明に係るシートコイル部品の
概略構成は、銅板コイルや基板コイルを間に絶縁シート
を介在して樹脂製のベースに重ね合わせ、その上下よ
り、磁性材料より成る、例えば、E型コアとI型コアを
挟み込んで構成されるもので、その基本的構成は図6に
示した従来型と略同様である。
【0037】従って、以下、本発明の実施形態の説明
は、図6を参考にしながら図1〜図5に基づいて行うも
のとする。
【0038】図1は、本発明の絶縁シートの形状を示し
ている。本実施形態の絶縁シート1は、図6に示した従
来の絶縁シート21と相違し、各コイル導体(例えば、
図6に示す銅板コイル22や基板コイル23の導体コイ
ル24)が対面する位置に、この形状と同じような刳り
貫き2あるいは凹部2を設けて絶縁シート1の裏側に位
置するコイル導体を露出させると共に、絶縁シート1の
中央部にコア28の中足29と同形状の通孔3が設けて
ある。
【0039】また、本絶縁シート1は、シート介在時に
その端部が下側のピン端子27とコイルの接続部分22
a、23aに接触しないようにピン端子27方向に寸法
を短くしてある。また、材質はポリプロピレン、あるい
はポリカーボネート、あるいはフェノール等の耐熱性の
高いものを使用することにより、コイル部25の発熱に
対して確実な絶縁性を確保できるようになっている。
【0040】組立は従来品と同様で、ピン端子27を設
けたベース26に銅板コイル22や基板コイル23を重
ね合わせ、各コイル板の間にコイル導体の位置する部分
に刳り貫き2あるいは凹部2を設けた絶縁シート1を重
ねていく。絶縁シート1に孔あるいは凹部を設けること
により、E型コア28とI型コア30の組み合わせで形
成される閉磁路の見かけ上の誘電率を下げることがで
き、これによりコイル間の容量を減少できる。
【0041】また、絶縁シート1を重ねる際に各銅板コ
イル22や基板コイル23の接続部分22a、23aと
ピン端子27とを半田付けするが、この時、図1に示す
ように絶縁シート1の端部が各ピン端子27の内側に位
置するので半田接続部分の近傍が部分的に厚く膨れ上が
ることはない。絶縁シート1はE型コア28の中足29
にこれと形状を同じくした通孔3をきっちりと填め込む
形で装着されることから、コアと絶縁シート1の位置合
わせは容易であり、上下のコイル導体と刳り貫き2との
位置決めも正確に行えるものである。
【0042】次に、本発明の銅板コイルの実施形態を説
明する。図2は、本発明の銅板コイル4の形状を示し、
(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図であ
る。従来の銅板コイル22が打ち抜き加工により形成さ
れた1ターン構造のコイルであるのに対し、本銅板コイ
ル4は細長い帯状の銅板を扁平且つ渦巻状に複数巻回し
たコイル構造を有するものである。この渦巻体を単体で
使用しても良いし、ターン数が不足の場合に、半田付け
等によりこれを複数個直列に繋ぎ合わせて使用すること
も勿論可能である。
【0043】本実施形態は一体形成の単体品を示してお
り、正面図(b)のように銅板コイル4を高さ方向(図
2(c)では左右方向)にコイル4a、コイル4bの2
段構成としたものである。本実施形態では、各コイル4
a、4bが扁平状に巻回されているため、かような2次
元的コイル構造であってもコイル部品の高さを低く抑え
ることができる。
【0044】また、表面にポリウレタン等による絶縁処
理が施されているから、渦巻き導体間の接触に対する安
全性が確保されている。元来、ポリウレタンは弾性、強
靱性、耐摩耗性に優れることから、本銅板コイル4のよ
うな弾性可動で相互に接触し易い形状の金属体における
絶縁処理材として好適である。
【0045】また、前記銅板コイル4は、両端を直角に
折り曲げて接続用リードとしてあるため、取付に際して
は、一方に前記基板コイル23の接続部23aを半田付
けするピン端子27を、そして、もう一方に本発明の銅
板コイル4の接続用リード5が挿嵌される係止部9を設
けた図4に示すような形状のベース8が使用される。接
続用リード5の両側縁にはツブシ等による突起6が形成
されていて、接続用リード5をきつく圧入できる構造に
なっている。これにより、従来のような半田付け処理に
依らずに基板コイル4をベース8にきちんと位置決めし
た状態で装着できる。この係止部9は導体幅の角孔とし
ても良いが、図4(b)に示すような切欠9としても良
い。また、前記係止部9を角孔とした場合、突起6は接
続用リード5の平面側に形成しても良い。尚、図2
(b)の部分拡大図に示すように、接続用リード5の先
端部は係止部9を貫通してベース8の裏側に突出し、そ
の突出部分が実装用のリードとして使用される構造であ
るので、ピン端子27に比べて断面積を大きくでき、電
流を多く流すことができる。
【0046】また、接続用リード5の折曲部分7は単に
直角に折り曲げるのではなく、図3に示すようにT字形
に潰した形状にすることにより、折曲部分7の剛性を向
上できるので、係止部9に圧入する際の押力で折曲部7
が破線に示すように外側もしくは内側に変形し難くな
る。これにより、銅板コイルの位置決め精度も改善され
る。
【0047】次に、本発明の別の特徴を説明する。
【0048】本実施形態では、ベースに銅板コイルを重
ね合わせる際にE型コアの中足と銅板コイルの間に絶縁
性のリングを填め込むようにした。図5はその状態を示
しており、(a)は平面図、(b)はA−A断面図であ
る。
【0049】図5中、符号1は絶縁シート、符号22は
銅板コイルである。ここに図示したものは従来型の銅板
コイルであるが、本発明の銅板コイル4も勿論適用可能
である。符号29は銅板コイル22(4)の中空部11
を貫通するE形コア28の中足29で、この中足29と
銅板コイル22(4)の中空部11との隙間に前記絶縁
性のリング10が填め込まれている。
【0050】このリング10は銅板コイル22(4)と
略同じ厚みを有し、材質は下側の絶縁シート1と同じ耐
熱性に優れ熱変形の少ないポリプロピレン、あるいはポ
リカーボネート、あるいはフェノール等が使用され、且
つコイル内側面との嵌合性を高めるために外周面10a
を凸凹状に荒らしてある。また、嵌合性を高める別の方
法として、挿嵌後に両者を接着剤で接着しても良い。
【0051】また、このリング10は必ず絶縁シート1
上に載置されるものであるから、接着材等でリング10
と絶縁シート1とを予め一体化しておくことによって組
立性を一層向上させることができる。
【0052】上記構成により、コア28の中足29と銅
板コイル22(4)との絶縁距離を常に安定して確保す
ることができると共に、リング10の嵌合性により銅板
コイル22(4)のズレを意識せず他の銅板コイルとプ
リント板コイルを重ね合わせた後に半田槽にて一括して
半田付けが行えるため、作業性が向上し組立時間の大幅
な短縮が可能となる
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明によれば、端部にピン端子を設けた樹脂製のベー
スに、間に絶縁シートを介在して銅板コイルまたは基板
コイルを重ね合わせてコイル部を形成すると共に、当該
コイル部を磁性材より成るコアにて挟み込んで構成され
るシートコイル部品において、前記絶縁シートの各コイ
ル導体が対面する部分に刳り貫きあるいは凹部を設けた
ので、巻線間の容量を減少することができ、れによりノ
イズが低減される。
【0054】また、請求項2に記載の本発明によれば、
前記絶縁シートの前記コアの中足が挿通する部分に当該
中足と同形状の通孔を設けたので、通孔をコアの中足に
填め込むことにより絶縁シートと各コイル板との位置合
わせが容易に行えるため、コイル導体と絶縁シートの刳
り貫きあるいは凹部との位置決めが正確に行える。
【0055】また、請求項3に記載の本発明によれば、
前記絶縁シートをピン端子とコイル導体の接続部分に接
触しない形にしたので、端子接続部分の膨らみを減らす
ことができ、その分製品の薄型化が可能となる。
【0056】また、請求項4に記載の本発明では、前記
絶縁シートとして耐熱性の高いポリプロピレン、あるい
はポリカーボネート、あるいはフェノール材を使用した
ので、コイル部の発熱に対して絶縁シートが劣化・破損
し難く、よって確実な絶縁性を維持でき、コイル部品の
信頼性が向上する。
【0057】また、請求項5に記載の本発明では、前記
銅板コイルは、帯状銅板を少なくとも1ターン以上渦巻
状に巻回したコイル構造、または、渦巻体を複数枚繋ぎ
合わせたコイル構造としたので、コイル部の高さを高く
することなく複数巻の銅板コイルを形成できるようにな
り、コイル部品の薄型化が可能となる。また、従来のよ
うに1ターン構造の銅板コイルを何枚も渦巻き状に接続
する必要がなくなるので、部品点数も少なくでき、組立
工数を削減できるので大幅なコスト低減が可能となる。
また、請求項6に記載の本発明では、前記銅板コイルに
ポリウレタンによる絶縁処理を施した。ポリウレタンは
弾性、強靱性、耐摩耗性等に優れることから、本発明の
銅板コイルのように弾性可動して相互に接触し易い金属
体であっても絶縁性を確実に維持できる。
【0058】また、請求項7に記載の本発明では、銅板
コイルの両端を折り曲げて接続用リードとしたので、リ
ード部の断面積を大きくすることができ、従来のピン端
子に比べて電流容量を増大することができる。
【0059】また、請求項8に記載の本発明では、前記
接続用リードの折曲部分をT字形に潰した形状としたの
で、折曲部の剛性が向上し、係止部に圧入する際の押力
による折曲部の変形が防止できる。従って、銅板コイル
の位置決めも正確に行える。
【0060】また、請求項9に記載の本発明では、前記
ベースに銅板コイルの接続用リードが挿嵌される係止部
を設けたので、従来のように半田付けに依らず銅板コイ
ルの位置決めが可能となり、組立工数が削減できると共
に、コアと銅板コイルとの絶縁距離も常に安定して確保
できる。
【0061】また、請求項10に記載の本発明によれ
ば、前記接続用リードに前記係止部と嵌合する突起を設
けたので、係止部に接続用リードを圧入することによ
り、突起がきつく嵌合するため銅板コイルはベースにし
っかりと固定されるようになる。
【0062】また、請求項11に記載の本発明によれ
ば、銅板コイルとコアの中足との間に絶縁材料から成る
リングを挿嵌したので、コアと銅板コイルとの絶縁距離
を安定して確保することができ、且つリングの嵌合によ
り銅板コイルの位置ズレが防止されるから、コイルの半
田付け処理は全てのコイル板を一括した状態で行えよう
になり、組立工数が削減できる。
【0063】また、請求項12に記載の本発明によれ
ば、前記リングの外周面に凸凹を形成したので、リング
と銅板コイルとの嵌合性が強化され、銅板コイルの位置
ズレ防止に極めて効果的である。
【0064】また、請求項13に記載の本発明によれ
ば、前記リングと銅板コイルを接着したので、リングと
銅板コイルとの嵌合性がより一層強化される。
【0065】また、請求項14に記載の本発明によれ
ば、前記リングの材質をポリプロピレン、あるいはポリ
カーボネート、あるいはフェノールとした。これらは何
れも耐熱性の高い材質であることから、コイル部の発熱
に対して変形し難く、よってコアと銅板コイルとの間に
常に安定した絶縁距離を確保できる。
【0066】さらに、請求項15に記載の本発明によれ
ば、前記リングと前記絶縁シートとを一体化したので、
銅板コイルへのリングの挿嵌が容易となり、組立性が向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る絶縁シートの形状を示す平面図で
ある。
【図2】本発明に係る銅板コイルの形状を示す図で、
(a)は平面図、(b)は正面図(c)は側面図であ
る。
【図3】図2の銅板コイルの接続用リードの形状を示す
側面図である。
【図4】本発明に係るベースの外観斜視図で、(a)は
全体図、(b)は要部を示す図である。
【図5】本発明に係るリングが挿嵌されたシートコイル
部品を示し、(a)は平面図、(b)はそのA−A断面
図である。
【図6】従来のシートコイル部品の構成を示す分解斜視
図である。
【符号の説明】
1、21 絶縁シート 2 刳り貫きあるいは凹部 3 通孔 4、22 銅板コイル 5 接続用リード 6 突起 7 折曲部 8、26 ベース 9 係止部 10 リング 23 基板コイル 25 コイル部 27 ピン端子 29 コアの中足 28 E型コア 30 I型コア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大田 智嗣 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (72)発明者 赤谷 知行 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−120063(JP,A) 特開 平7−263254(JP,A) 特開 平6−283361(JP,A) 特開 平10−125545(JP,A) 特開 平4−329614(JP,A) 特開 平9−149575(JP,A) 実開 平5−50708(JP,U) 実開 平5−53227(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 27/32 H01F 41/12 H01F 37/00 H01F 30/00 H01F 38/02 H01F 17/00 H01F 27/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部にピン端子を設けた樹脂製のベース
    に、間に絶縁シートを介在して銅板コイルまたは基板コ
    イルを重ね合わせてコイル部を形成すると共に、当該コ
    イル部を磁性材より成るコアにて挟み込んで構成したシ
    ートコイル部品において、 前記絶縁シートの各コイル導体が対面する部分に刳り貫
    きあるいは凹部を設けて成ることを特徴とするシートコ
    イル部品。
  2. 【請求項2】 前記絶縁シートの前記コアの中足が挿通
    する部分に、当該中足と同形状の通孔を設けて成ること
    を特徴とする請求項1に記載のシートコイル部品。
  3. 【請求項3】 前記絶縁シートが、ピン端子とコイル導
    体との接続部分に接触しない形で介在されて成ることを
    特徴とする請求項1から請求項2の何れかに記載のシー
    トコイル部品。
  4. 【請求項4】 前記絶縁シートの材質がポリプロピレ
    ン、あるいはポリカーボネート、あるいはフェノールで
    あることを特徴とする請求項1から請求項3に何れかに
    記載のシートコイル部品。
  5. 【請求項5】 前記銅板コイルは、帯状銅板を少なくと
    も1ターン以上渦巻状に巻回して成るコイル構造、また
    は、当該渦巻体を複数枚繋ぎ合わせて成るコイル構造を
    有することを特徴とする請求項1から請求項4までの何
    れかに記載のシートコイル部品。
  6. 【請求項6】 前記銅板コイルに、ポリウレタンによる
    絶縁処理を施して成ることを特徴とする請求項5に記載
    のシートコイル部品。
  7. 【請求項7】 前記銅板コイルの両端を折り曲げて接続
    用リードとしたことを特徴とする請求項5、または請求
    項6の何れかに記載のシートコイル部品。
  8. 【請求項8】 前記接続用リードの折曲部分をT字形に
    潰して成ることを特徴とする請求項7に記載のシートコ
    イル部品。
  9. 【請求項9】 前記ベースに、前記接続用リードが挿嵌
    されるコイル位置決め用の係止部を設けて成ることを特
    徴とする請求項7または請求項8の何れかに記載のシー
    トコイル部品。
  10. 【請求項10】 前記接続用リードに前記係止部と嵌合
    する突起を設けて成ることを特徴とする請求項9に記載
    のシートコイル部品。
  11. 【請求項11】 前記銅板コイルと前記コアの中足との
    間に絶縁材料から成るリングを挿嵌して成ることを特徴
    とする請求項1に記載のシートコイル部品。
  12. 【請求項12】 前記リングの外周面に前記銅板コイル
    との嵌合性を高めるための凸凹を形成して成ることを特
    徴とする請求項11に記載のシートコイル部品。
  13. 【請求項13】 前記リングと前記銅板コイルとが接着
    されて成ることを特徴とする請求項11に記載のシート
    コイル部品。
  14. 【請求項14】 前記リングの材質がポリプロピレン、
    あるいはポリカーボネート、あるいはフェノールである
    ことを特徴とする請求項11から請求項13までの何れ
    かに記載のシートコイル部品。
  15. 【請求項15】 前記リングと前記絶縁シートとが一体
    化されて成ることを特徴とする請求項11から請求項1
    4の何れかに記載のシートコイル部品。
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