JP3382856B2 - 食パンスライス用改良フィンガーおよびそれを用いた食パンスライス法 - Google Patents

食パンスライス用改良フィンガーおよびそれを用いた食パンスライス法

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JP3382856B2 JP19693898A JP19693898A JP3382856B2 JP 3382856 B2 JP3382856 B2 JP 3382856B2 JP 19693898 A JP19693898 A JP 19693898A JP 19693898 A JP19693898 A JP 19693898A JP 3382856 B2 JP3382856 B2 JP 3382856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1斤当たりの重量を平
均化した食パンに係わる方法および装置に関する。より
詳細には本発明は、帯状のエンドレスブレード(以下、
「バンドブレード」ということもある。)を使って食パ
ンを所望の厚みにスライスする食パンスライサーにおけ
る、当該バンドブレードと係合してそれを平行に保持す
るためのフィンガー、そのフィンガーを用いた食パンを
一斤当たりの重量が平均化するようにスライスする食パ
ンスライサー、ならびに、食パンのスライス方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】焼きあがったパンを定めた厚さに切る装
置で、一般に食パン用スライサーは三種類のタイプがあ
る。量産用のバンドスライサー(帯状のエンドレスブ
レードによる連続スライス方式)レシプロタイプ(俗
にいう一本切りスライサーで、棒状の刃の往復運動によ
るスライス)一枚切りスライサー(店頭などで主に使
用される円板状の刃によるスライス)に分けられる。
【0003】量産工場でのバンドスライサーは、ブレッ
ドクーラーからのコンベアーに接続され、2斤棒、3斤
棒を所定の巾にスライスする。スライサーに自動振分装
置を連結することによってスライス後に一斤ずつ振分け
て包装機へ送りこむことができる。パンのスライス厚
は、サンドイッチ用の薄切りから厚切りまで自在に変更
できる。能力は最大およそ毎時3300個(一斤)でス
ライスされた両端の耳取り装置もつけられる。バンドス
ライサーの利点は、スライス面が美しく、スライス厚の
変更が容易でオンライン化が可能などである。
【0004】通常、食パンは焼きあげた後、一斤当たり
4枚、6枚、8枚などの所定の厚さにスライスして包装
し商品とする。従来の食パンスライサーで使われている
フィンガーは、その厚みの中心線であるいフィンガー芯
とブレード案内溝の中心線であるブレード芯とが一致す
るフィンガー(標準型フィンガー)である。この形式の
フィンガーは例えば三斤棒を一斤当たり4枚、6枚、8
枚などの所定の厚さにスライスするためのものであり、
正確さが求められるのは厚さであって、所定の重量にな
るように一斤ごと厚さを変えてスライスすることは意図
していない。
【0005】例えば三斤棒は、中の一斤と両側の各一斤
とは密度が異なっており、等幅の一斤にスライスする
と、一般的に中央部の重量が軽くなる。すなわち、等幅
の8枚にスライスすると、中央部の一斤の重量が両側の
各一斤より軽くなる。各一斤ごとに厚さを調整してスラ
イスする場合、従来のバンドスライサーをそのまま使用
することはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、1斤の重量
が平均化された食パンを提供することを目的としてい
る。それゆえ、本発明は、一斤当たりの重量が所定の重
量になるように食パンをスライスすることを課題として
いる。本発明は、一斤当たりの重量が平均化した重量に
なるように、1斤単位ごとにスライスするスライス厚を
変えて4枚、6枚、8枚などの所定の枚数にスライスす
ることを目的としている。本発明は、従来の食パンスラ
イサーであるバンドスライサーを用いそのブレードの間
隔を簡単に調整して一斤当たりの重量が所定の範囲にな
るようにスライスする方法および装置を提供することを
課題としている。すなわち、本発明は、従来のバンドス
ライサーをそのまま使用して、そのブレードの間隔の調
整を簡単に行うことを課題とするものであり、より詳し
くは、従来のバンドスライサー(後述参照)の装置全体
の構成を変えることなく、フィンガーの構成を変えるだ
けで、すなわち、フィンガーのブレード案内溝の位置を
変化させるだけでブレードの間隔を調整しようとするも
のである。本発明は一斤当たり平均化した重量になるよ
うに1斤単位ごとにスライスする1枚の厚さを変えて4
枚、6枚、8枚などの所定の枚数にスライスするための
フィンガー2個以上で構成される食パンスライサー用フ
ィンガー、その改良したフィンガー2個以上のフィンガ
ー群を持つ食パンスライサー、ならびに、そのブレード
の間隔を簡単に調整して一斤当たりの重量が所定の範囲
になるようにスライスする方法を提供することを課題と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】焼き上げた食パンは全体
が均一な密度ではなく、一斤当たり4枚、6枚、8枚な
どの所定の枚数にスライスした場合、すなわち等幅の1
斤にスライスした場合、一般に中央部の重量が軽くな
り、1斤当たりの重量にはばらつきがみられる。本発明
者は、一斤当たり4枚、6枚、8枚など同じ所定の枚数
にして、かつ、一斤当たりの重量を一定にするために
は、1斤当たりの重量の許容範囲を狭くして1斤当たり
の重量のばらつきを限りなく小さくしなければならない
こと、すなわち平均化すべきことに気が付いた。
【0008】通常、食パンを焼き上げた場合、中心部分
の方が両側部分より膨らみの傾向がやや大きいことは知
られていた。しかし、所定の枚数にスライスした場合、
1斤当たりの重量が一定の範囲に入るようにするために
は、その一定の範囲をかなり広くしなければならないほ
どに不均一に焼き上げられていることまで知られていな
い。また、焼き上げた食パンをスライスする場合、両端
から耳部分をスライスして取り除くことが必要である。
本発明者はこのような食パンをスライスして1斤の重量
が目標とする所定の範囲にはいるようにするためには、
スライス厚を変えて調整する必要があると考え、その考
えを基に鋭意研究して1斤の重量が平均化された食パン
のスライス方法を完成させた。
【0009】1斤の重量が平均化された食パンとは、密
度の小さい部分はスライス厚を大きく、密度の大きい部
分はスライス厚を小さくして、包装し商品としたときは
一斤当たりの重量にばらつきがなく揃っている食パンを
いう。本発明は食パンを焼きあげたのち、一斤当たり所
定の枚数にスライスするに際し、1斤当たりの重量が平
均化するようにスライスすることを特徴とする食パンの
スライス方法およびその装置である。
【0010】本発明は、各フィンガーが、軸方向を平行
にしてフォーク状に配設された2本の係合片を有し、該
2本の係合片の間を食パンをスライスするための帯状の
エンドレスブレードの案内通路とした構造をもち、上下
に間隔を保って平行に配設された2本のドラムに掛け渡
された複数本の帯状のエンドレスブレードのそれぞれと
係合してそれぞれを平行に保持する機能を有するフィン
ガーの2個以上で構成されるフィンガー群であって、そ
の厚みの中心線であるフィンガー芯とブレード案内溝の
中心線であるブレード芯とが一致する標準型フィンガー
と、フィンガー芯に対しブレード芯をずらしている変形
フィンガーとの組合せからなることを特徴とする食パン
スライサー用フィンガーを要旨としている。
【0011】上記変形フィンガーの好ましい態様は、フ
ィンガー芯に対しブレード芯を右側に1mmずらしてい
るもの、フィンガー芯に対しブレード芯を右側に0.5
mmずらしているもの、フィンガー芯に対しブレード芯
を左側に0.5mmずらしているものおよびフィンガー
芯に対しブレード芯を左側に1mmずらしているものか
らなる。したがって本発明は、各フィンガーが、軸方向
を平行にしてフォーク状に配設された2本の係合片を有
し、該2本の係合片の間を食パンをスライスするための
帯状のエンドレスブレードの案内通路とした構造をも
ち、上下に間隔を保って平行に配設された2本のドラム
に掛け渡された複数本の帯状のエンドレスブレードのそ
れぞれと係合してそれぞれを平行に保持する機能を有す
るフィンガーの2個以上で構成されるフィンガー群であ
って、その厚みの中心線であるフィンガー芯とブレード
案内溝の中心線であるブレード芯とが一致する標準型フ
ィンガーと、フィンガー芯に対しブレード芯をずらして
いる変形フィンガーとの組合せからなり、該変形フィン
ガーが、フィンガー芯に対しブレード芯を右側に1mm
ずらしているもの、フィンガー芯に対しブレード芯を右
側に0.5mmずらしているもの、フィンガー芯に対し
ブレード芯を左側に0.5mmずらしているものおよび
フィンガー芯に対しブレード芯を左側に1mmずらして
いるものからなることを特徴とする食パンスライサー用
フィンガーを要旨としている。
【0012】また、本発明は、上下に間隔を保って平行
に配設された2本のドラム、該ドラムに掛け渡された食
パンをスライスするための複数本の帯状のエンドレスブ
レード、2本のフォーク状に配設された係合片と該2本
の係合片の間のブレードの案内溝からなるフィンガーの
2個以上で構成されるフィンガー群、およびこれらフィ
ンガー群のそれぞれを上下にそれぞれ所定のピッチ幅で
支持するフィンガー支持手段を有する食パンスライサー
において、上記フィンガー群を、その厚みの中心線であ
るフィンガー芯とブレード案内溝の中心線であるブレー
ド芯とが一致する標準型フィンガーとフィンガー芯に対
しブレード芯をずらしている変形フィンガーとを組み合
わせて構成し、かつ、これら標準型フィンガーと変形型
フィンガーをブレード相互の間隔を一斤当たりの重量が
平均化するようにフィンガー支持手段に支持させたもの
であることを特徴とする食パンスライサーを要旨として
いる。
【0013】上記変形フィンガーの好ましい態様は、フ
ィンガー芯に対しブレード芯を右側に1mmずらしてい
るもの、フィンガー芯に対しブレード芯を右側に0.5
mmずらしているもの、フィンガー芯に対しブレード芯
を左側に0.5mmずらしているものおよびフィンガー
芯に対しブレード芯を左側に1mmずらしているものか
らなり、したがって本発明は、上下に間隔を保って平行
に配設された2本のドラム、該ドラムに掛け渡された食
パンをスライスするための複数本の帯状のエンドレスブ
レード、2本のフォーク状に配設された係合片と該2本
の係合片の間のブレードの案内溝からなるフィンガーの
2個以上で構成されるフィンガー群、およびこれらフィ
ンガー群のそれぞれを上下にそれぞれ所定のピッチ幅で
支持するフィンガー支持手段を有する食パンスライサー
において、上記フィンガー群を、その厚みの中心線であ
るフィンガー芯とブレード案内溝の中心線であるブレー
ド芯とが一致する標準型フィンガーと、フィンガー芯に
対しブレード芯を右側に1mmずらしている変形フィン
ガー、フィンガー芯に対しブレード芯を右側に0.5m
mずらしている変形フィンガー、フィンガー芯に対しブ
レード芯を左側に0.5mmずらしている変形フィンガ
ーおよびフィンガー芯に対しブレード芯を左側に1mm
ずらしている変形フィンガーとを組み合わせて構成し、
かつ、これら標準型フィンガーと変形型フィンガーをブ
レード相互の間隔を一斤当たりの重量が平均化するよう
にフィンガー支持手段に支持させたものであることを特
徴とする食パンスライサーを要旨としている。
【0014】さらにまた、本発明は、食パンを一斤当た
り所定の枚数にスライスするに際し、食パンをスライス
するための複数本の帯状のエンドレスブレードの相互の
間隔を調整することにより1斤当たりの重量が平均化す
るようにスライスすることを特徴とする食パンのスライ
ス方法を特徴としている。
【0015】上記のブレードの相互の間隔の調整は、該
ブレードと係合してブレード相互の間隔を平行に保持す
る、軸方向を平行にして2本のフォーク状に配設された
係合片と、該2本の係合片の間のブレードの案内溝から
なる各フィンガーの群を、その厚みの中心線であるフィ
ンガー芯とブレード案内溝の中心線であるブレード芯と
が一致する標準型フィンガーと、フィンガー芯に対しブ
レード芯をずらしている変形フィンガーの組合せで構成
し、それらのフィンガーをブレード相互の間隔が一斤当
たりの重量が平均化するように配列することにより行
う。したがって本発明は、食パンを一斤当たり所定の枚
数にスライスするに際し、食パンをスライスするための
複数本の帯状のエンドレスブレードの相互の間隔を、該
ブレードと係合してブレード相互の間隔を平行に保持す
る、軸方向を平行にして2本のフォーク状に配設された
係合片と、該2本の係合片の間のブレードの案内溝から
なる各フィンガーの群を、その厚みの中心線であるフィ
ンガー芯とブレード案内溝の中心線であるブレード芯と
が一致する標準型フィンガーと、フィンガー芯に対しブ
レード芯をずらしている変形フィンガーの組合せで構成
し、それらのフィンガーをブレード相互の間隔が一斤当
たりの重量が平均化するように配列して調整することに
より、1斤当たりの重量が平均化するようにスライスす
ることを特徴とする食パンのスライス方法を要旨として
いる。
【0016】上記の変形フィンガーが、フィンガー芯に
対しブレード芯を右側に1mmずらしているもの、フィ
ンガー芯に対しブレード芯を右側に0.5mmずらして
いるもの、フィンガー芯に対しブレード芯を左側に0.
5mmずらしているものおよびフィンガー芯に対しブレ
ード芯を左側に1mmずらしているものからなり、した
がって本発明は、食パンを一斤当たり所定の枚数にスラ
イスするに際し、食パンをスライスするための複数本の
帯状のエンドレスブレードの相互の間隔を、該ブレード
と係合してブレード相互の間隔を平行に保持する、軸方
向を平行にして2本のフォーク状に配設された係合片
と、該2本の係合片の間のブレードの案内溝からなる各
フィンガーの群を、その厚みの中心線であるフィンガー
芯とブレード案内溝の中心線であるブレード芯とが一致
する標準型フィンガーと、フィンガー芯に対しブレード
芯を右側に1mmずらしている変形フィンガー、フィン
ガー芯に対しブレード芯を右側に0.5mmずらしてい
る変形フィンガー、フィンガー芯に対しブレード芯を左
側に0.5mmずらしている変形フィンガーおよびフィ
ンガー芯に対しブレード芯を左側に1mmずらしている
変形フィンガーの組合せで構成し、それらのフィンガー
をブレード相互の間隔が一斤当たりの重量が平均化する
ように配列して調整することにより、1斤当たりの重量
が平均化するようにスライスすることを特徴とする食パ
ンのスライス方法を要旨としている。
【0017】上記の食パンのスライス方法において、1
斤当たりの重量が平均化するようにスライスする態様
が、食パンの中心部分と両側部分とでスライス厚を変え
て1斤当たりの重量を平均化する態様である方法、3斤
食パンの中心の1斤分と両側の各1斤分とでスライス厚
を変えて、1斤当たりの重量を平均化する態様を好まし
い態様として包含している。なお、本発明で一斤当たり
の重量の平均化とは、厳密な意味での重量の均等化では
なく、一斤当たりの重量の許容範囲を狭くして重量のば
らつきを極力小さくするという意味である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明で対象とする食パンは直捏
法、中種法などどのような製パン法で作られたものでも
よいし、また角型(プルマンタイプ)、山型(ワンロー
フタイプ)、円柱型などどのような形態のものでもよい
が、食パンのクラムのきめが均一で細かく形成される中
種法が、また蓋付きの焼成型を採用する食パンの形態が
好ましい。中種法による製造工程は、まず小麦粉の大部
分にイーストの全量と適量の水を加えて混合して中種を
作り、一定時間発酵させてからミキサーにもどし中種生
地に残りの小麦粉、砂糖、食塩、油脂その他の原料と適
量の水を加えて本捏する方法である。この最初の中種を
作るまでを中種段階、次いで残りの原料全部を始めの中
種に加えて混ぜ、比較的短時間に発酵し、焼成に至るま
でを本捏生地段階と呼んでいる。
【0019】本発明は食パンを焼きあげたのち、一斤当
たり所定の枚数の所定の重量にスライスするに当たり、
食パンの中心部分と両側部分とでスライス厚を変えて1
斤当たりの重量を平均化することを特徴とする食パンの
スライス方法である。例えば、3斤食パン(3斤食パン
棒)は、中心部分の1斤と両側部分の各1斤とは、スラ
イス厚を変える。すなわち115mm,117mm,1
15mmにすることにより、重量の平均化を計る。
【0020】食パンのスライス方法およびその装置につ
いて説明する。本発明は、帯状のエンドレスブレードを
使って食パンを1斤当たりの重量が平均化するようにス
ライスする食パンのスライス方法およびその装置であ
り、例えば、図2および図3に示すような食パンスライ
サーを用いて実施する。図2および図3に示す食パンス
ライサーは、食パンのスライスを自動的に行う従来の食
パンスライサーである。上下に間隔を保って互いに平行
に配設された駆動モーター(5)で駆動する駆動ドラム
(6)、従動ドラム(7)のまわりにたすき掛けにされ
た複数本の帯状のエンドレスブレード(8)を走行さ
せ、それにスライス前食パンを入口コンベア(4)によ
り横方向に移送し、このエンドレスブレード(8)の刃
で食パンを所定枚数にスライスし、スライス後食パンは
出口分割コンベア(9)で移送する。
【0021】各エンドレスブレードを所定間隔に保持す
るために、上刃枠(10)、下刃枠(11)に支持され
た複数本のフィンガ(1)が使われている。フィンガ
(1)のブレード案内溝(4)にエンドレスブレードを
通過させて各エンドレスブレードを所定間隔に保持す
る。図4に示すように、上刃枠(10)および下刃枠
(11)の各刃枠は、基本的に、いわゆるパンタグラフ
機構を応用して当該機構にフィンガー支持バー(12)
を介して設けられた複数のフィンガー(1)が相互に隣
接する同志がその厚みの中心線であるフィンガー芯の間
隔がどこも均等に広狭調整可能なようになるものであ
る。
【0022】パンタグラフ機構は、複数の支軸(16)
を介して支軸を中心として回転可能なように複数のアー
ム(17)が取り付けられている。一つの支軸には、左
右四隅にある支軸を除き、二つのアームが相互に交差す
る状態に、しかも当該支軸を中心として当該二つのアー
ムが回動自在となるように取り付ける。換言すると、二
つのアームをその上部の先端部を各支軸線(B)上の最
上に位置する支軸に回動自在に取り付けたならば、当該
アームを、右及び左斜め下方に配置し、途中位置するす
べての支軸に回動自在に取り付け、アームの下部の先端
部を、前記の最上位置支軸とは斜め下方に位置する最後
の支軸に取り付ける。次に、最下に位置する各支軸(1
6)に一つのアーム(17)の下部の先端部を回動自在
に取り付けたならば、当該アーム(17)をまだアーム
(17)が配置されていない斜め下方へ配置し、途中位
置するすべての支軸(16)に回動自在に取り付け、当
該アーム(17)の先端部を最後の支軸(16)に取り
付ける。このようにして、左右両端の支軸線(B)上に
ある上下の支軸(16)を除いて、ある一つの支軸(1
6)には二つのアーム(17)が相互に交差し、しかも
回動自在に取り付けてある。
【0023】この複数の支軸と複数のアームから構成さ
れるパンタグラフ機構は、各アーム(17)が各支軸を
中心にして回動自在となっているため、中央位置支軸線
(A)に対して垂直の方向に対して広げたり縮めたりす
ることができる。このとき、中央位置支軸線(A)に対
して並行線上にある各支軸線(B)相互の間隔は常に均
等に広狭推移する。このように、中央位置支軸線(A)
に対して並行線上にある各支軸線(B)の相互の間隔を
個別的に調整することなく常に均等の距離で広げたり狭
めたりすることができるのが、パンタグラフ機構の一つ
の特徴である。
【0024】前記の中央位置支軸線(A)に対して並行
線上にある各支軸線(B)上の支軸(16)には、それ
ぞれフィンガー支持バー(12)が各支軸に沿って摺動
可能なように取り付けられている。フィンガー支持バー
(12)には支軸を介して摺動可能な摺動孔(12′)
が形成されていて、ビス等によって支軸に取り付けられ
ている。図5に示すように、フィンガー支持バー(1
2)の一方の端部(上刃枠のフィンガー支持バーにおい
ては下方端部、下刃枠のフィンガー支持バーにおいては
上方端部)にはフィンガー(1)を所定角度で固定する
ことができるようにフィンガー支持部(13)を形成し
てある。フィンガー支持バー(12)のフィンガー支持
部(13)にはフィンガー(1)の基幹部をビス等で固
定する。フィンガー支持バー(12)には、パンタグラ
フ機構のアーム(図5においては図示せず)を介して連
結バー(14)がビス等によって固定されている。
【0025】連結バー(14)には案内ネジバー(1
5)が貫通するネジ切りした穴が設けられている。案内
ネジバー(15)は、各々の連結バー(14)のネジ切
り穴を貫通しており、中心すなわち中央位置支軸線
(A)を境にして右側と左側とはリバーススクリューと
なるようにネジ切りしている。例えば、右側が右ネジ切
りしていれば、左側が左ネジ切りされている。或いは、
その反対である。案内ネジバー(15)を回転すること
によって、案内ネジバー(15)のスクリューに沿って
各連結バー(14)が摺動し、各連結バー(14)と固
定されている各フィンガー支持バー(12)が移動す
る。このとき、上述したパンタグラフ機構の特徴によっ
て、相互に隣接するフィンガー支持バー(12)の厚み
の中心線であるフィンガー芯間の間隔は常に均等に広く
なったり狭くなったりする。案内ネジバー(15)は、
中心を境にして右側と左側とはリバーススクリューとな
るようにネジ切りしているため、案内ネジバー(15)
をある方向に回転させることによって、フィンガー支持
バー(12)は中心から左右に広がったり、中心に向か
って狭くなったりする。
【0026】各刃枠は、スライサーの駆動ドラム(6)
と従動ドラム(7)の間に両ドラム(6)、(7)に、
8の字状にたすきがけされて回動する帯状のエンドレス
ブレード(8)が走行する通路近傍に、上刃枠を上方
に、また下枠を下方に設ける。このとき、各刃枠のフィ
ンガー支持バー(12)が支軸(16)とアーム(1
7)からなるパンタグラフ機構(18)の広狭可動に応
じて支軸に取り付けたフィンガー支持バー(12)が安
定して摺動可能なようにレール(図示せず)を設けるこ
とが望ましい。両刃枠は、上刃枠のフィンガー(1)と
下刃枠のフィンガー(1)の間隔がスライスする食パン
の高さに余裕をもった間隔とし、上下の両フィンガー間
において、両ドラム(6)、(7)の8の字状にたすき
がけされて回動、走行する帯状のエンドレスブレード
(8)が交差する箇所が位置するように配置する。両刃
枠は、スライサー内における食パンの入口コンベアと出
口分割コンベア(9)の間に配置する。
【0027】通常、スライス厚を変えるときは各エンド
レスブレードの間隔を変える必要がある。そのためには
従来案内ネジバーに沿ってフィンガーの位置を変え、エ
ンドレスブレードの相互間隔を調整した。本発明は標準
型フィンガーと変形フィンガーを組み合わせることによ
り、ブレード案内溝の位置を変化させ、エンドレスブレ
ードの相互間隔をさらに調整する。
【0028】すなわち、本発明を実施するための食パン
スライサーはフィンガーを改良した点に特徴を有してい
る。前述のとおり、通常、フィンガーは、上下に間隔を
保って平行に配設された2本のドラムに掛け渡され、帯
状のエンドレスブレードと係合してそれぞれを平行に保
持する手段であり、図1に示されるように、フィンガー
(1)は、軸方向を平行にしてフォーク状に配設された
2本の係合片(2)、(3)を有し、該2本の係合片の
間を食パンをスライスするための帯状のエンドレスブレ
ードの案内溝(4)とした構造をもつ。本発明のフィン
ガー群は、上下に間隔を保って平行に配設された2本の
ドラムに掛け渡された帯状のエンドレスブレードの相互
の間隔を、一斤の重量が平均化するように複数種類のフ
ィンガーを組み合わせ調整した、すなわち、一斤単位ご
とにスライス厚を変えてスライスできるように構成され
たフィンガー群である。また、本発明の食パンスライサ
ーは、これらのフィンガー群を用いる点を特徴点として
いる。これらのフィンガー群を用いることにより、食パ
ンスライサーの帯状のエンドレスブレードの間隔を簡単
に調整することができる。
【0029】
【作用】2本の係合片からなり、それらの間をブレード
の案内通路としたフィンガーであり、2本の係合片の厚
みを変えることにより案内溝の位置を変え一斤当たり平
均化した重量になるようにエンドレスブレードを常時安
定して案内し、食パンスライサーを連続して能率よく稼
働させることができる。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例により説明する。本発明
はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0031】参考例 食パンの焼成 本発明の方法または装置で重量の平均化した食パンをス
ライスするためまず通常の方法〔標準中種法〕で食パン
を焼成した。これは、中種を4時間30分間発酵させる
標準的な食パン製造法であり、以下の実施例4で用いた
食パンの製造のための中種条件と生地条件を表1に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】パンを作る工程の中で常にイーストは活動
している。小麦粉をはじめ、製パン原料が混合され、中
種の発酵はもちろんのこと、フロアータイム(生地混捏
を終わった後、分割されるまでの工程)、分割、丸目、
ベンチタイム、整形、ホイロ、そして焼成の初期に至る
すべての工程で、イーストの発酵が持続されている。フ
ロアータイム工程は食パンで20〜30分の比較的短い
生地発酵のことであるが、製品の品質に影響する重要な
工程である。
【0034】一定の発酵が終わって最適状態に熟成した
生地は、一般に仕上げ工程に入る。ここで生地は一定重
量に分割され、一定の形に整形される。フロアータイム
などで生地発酵を終えた生地はそれぞれ決められた重量
に秤量される。この工程で問題になるのは分割された生
地の重量誤差であり、機械分割の場合は避けることがで
きない。分割された生地は次の工程で球状に丸められ
る。この工程を丸目という。丸目の目的は、不定形をし
ている分割された生地を球状に丸めることにより、後の
整形工程がスムーズに流れることと、丸めるときに生地
の表面がよく引き伸ばされ、うすい膜をつくり、粘着性
が少なくなり、次の工程のベンチで粘着しないことにあ
る。同時にベンチ中にイーストの発生したガスを漏らさ
ず内包することにある。ベンチタイムは、分割機でガス
抜きされ、丸められた生地を10〜20分ほど発酵さ
せ、ガスを含ませ、休ませた後、次の整形工程で生地が
スムーズによく伸びるように整形する工程である。
【0035】ベンチを終え、適度にガスを含んだ生地は
続いてガス抜き(圧延)され整形される。整形の終わっ
た生地をパン焼型に入れる作業を型詰といい、整形した
生地玉の閉じ口を下にして型に入れる。食パンの焼き型
は、一般にケースと呼ばれる。型詰された生地は、この
のち、ホイロから焼成の工程に入り、製品化される。整
形してガス抜きされた生地を、40℃前後の高温多湿な
発酵室に入れ、もう一度ガスを含ませ、製品容積の70
〜80%まで膨張させる工程が焙炉(ホイロ)である。
混捏から焙炉まで、常に発酵し、膨張してきた生地を、
パン焼窯で焼き、形を固定するのが、焼成工程である。
焼成工程における生地の変化は、大別すると、窯伸びに
始まり、次に火通りに移り、最後に生地表面の着色(一
般に焼き色という)である。生地の表面や表面に近い部
分のでん粉が糊化して固まるまでの間の比較的短時間
(3分〜10分)の間に、生地が急激に膨張することを
指す。
【0036】こうした膨張の結果、焼き上げた食パンは
全体が均一な密度ではなく、等幅の1斤にスライスした
場合、恒常的に中央部の重量が小さくなり、1斤当たり
の重量にはばらつきがみられる。食パンを焼き上げた
後、改良前の装置を使ってスライスして、中心部分と両
側部分の密度を調べたところ、例えば、ケースに標準分
割重量492gを3個入れて焼成したものは平均重量1
330gに焼き上がった。冷却後の平均重量は1290
gであった。この三斤棒を通常の方法で等幅の1斤にス
ライスしたところ、右耳重量は32.0g、右1斤重量
は398.0g、中1斤重量377.5g、左1斤重量
423.0g、左耳重量42.0gであった。
【0037】実施例1 以下、本発明のフィンガに特徴を有する食パンスライサ
ーによるエンドレスブレードの間隔調整の態様を図6
(a),(b)に基づいて具体的に説明する。本発明の
食パンスライサー用フィンガーの好ましい態様は、一斤
当たりの重量の平均化を計るために、三斤棒を端から一
斤単位ごとにスライス幅を115mm、117mm、1
15mmにするように構成したフィンガー群であり、図
1に示すように、厚みの中心線であるフィンガー芯と
ブレード案内溝の中心線であるブレード芯とが一致する
標準型フィンガー、フィンガー芯に対しブレード芯を
左側に0.5mmずらしている変形フィンガー、フィ
ンガー芯に対しブレード芯を左側に1mmずらしている
変形フィンガー、フィンガー芯に対しブレード芯を右
側に0.5mmずらしている変形フィンガー、フィン
ガー芯に対しブレード芯を右側に1mmずらしている変
形フィンガーの5種類のフィンガーからなる。詳しく
は、それらのフィンガー群の真中に上記の標準型フィン
ガーを一つ配置し、その左側に上記の変形フィンガー
を、その右側に上記の変形フィンガーを一つずつ配
置し、さらに変形フィンガーの左側に上記の変形フィ
ンガーを、変形フィンガーの右側に上記の変形フィ
ンガーを食パン一斤当たりのスライス枚数により定ま
る所定数ずつ配置する。各フィンガーの数は、標準型フ
ィンガーおよび変形フィンガーと変形フィンガー
を一つずつ使用することは、あらゆるスライス枚数(食
パン一斤当たりの)に共通するが、変形フィンガーと
変形フィンガーの使用数は食パン一斤当たりのスライ
ス枚数により異なり、スライス枚数を2枚増やすごとに
それぞれ三つずつ追加する。図6(b)は、食パン一斤
当たり6枚にスライスするときにおける本発明のフィン
ガー群に関するものである。すなわち、標準型フィンガ
ーおよび変形フィンガーと変形フィンガーの配置
とその数は上述したとおりであるが、その左右にそれぞ
れ変形フィンガーと変形フィンガーを八つずつ配置
する。
【0038】図6(a)に示すように、従来のフィンガー
群は本発明の標準型フィンガーに相当する1種類のフ
ィンガーで構成されており、三斤棒を端から一斤単位ご
とにスライス幅を115mm、115mm、115mm
にするように上刃枠および下刃枠の各刃枠に同一取付ピ
ッチで取り付けられる。いずれのフィンガーもその厚み
の中心線であるフィンガー芯とブレード案内溝の中心線
であるブレード芯とが一致するため、ブレード相互の間
隔も取付ピッチに一致している。
【0039】図6(b)に示すように、本発明の5種類の
フィンガーは三斤棒を端から一斤単位ごとにスライス幅
を115mm、117mm、115mmにするように上
刃枠および下刃枠の各刃枠に同一取付ピッチで取り付け
られる。従来どおり同一取付ピッチで取り付けられてい
るが、フィンガー芯とブレード芯とのずれ幅に基づきブ
レード相互の間隔は調整される。
【0040】実施例2 次に、食パン一斤当たり8枚にスライスするときにおけ
る本発明のフィンガー群および食パンスライサーのエン
ドレスブレードの間隔調整について説明すると、食パン
三斤単位では上記の変形フィンガーおよび上記のフィ
ンガーを三つずつ追加したフィンガー群を上刃枠およ
び下刃枠の各刃枠に取り付けて、各フィンガー間の間隔
を狭く調整する以外には、実施例1と同様である。これ
を詳しく述べると、フィンガー群の真中に上記の標準型
フィンガーを一つ配置し、その左右側にそれぞれフィ
ンガー芯に対しブレード芯を左側に0.5mmずらして
いる変形フィンガー、フィンガー芯に対しブレード芯
を右側に0.5mmずらしている変形フィンガーを一
つずつ配置し、さらにその左右側にそれぞれ変形フィン
ガー、変形フィンガーを十一ずつ配置し、これらの
フィンガー群を上刃枠および下刃枠の各刃枠に取り付け
る。そして食パン三斤棒を端から一斤単位ごとにスライ
ス幅が115mm、117mm、115mmとなるよう
に、各フィンガー間の間隔を案内ネジバーによって調整
する。また、食パン1斤当たり10枚、12枚、…(偶
数枚)…とスライス枚数を増やすときにはさらに上記の
変形フィンガーおよび上記の変形フィンガーを三つ
ずつ追加していくだけでよく、それ以外は上述したとこ
ろと同様である。
【0041】実施例3 今度は、食パン一斤当たり4枚にスライスするときにお
ける本発明のフィンガー群および食パンスライサーのエ
ンドレスブレードの間隔調整について説明すると、食パ
ン三斤単位では上記の変形フィンガーおよび変形フィ
ンガーを三つずつ減少したフィンガー群を上刃枠およ
び下刃枠の各刃枠に取り付けて、各フィンガー間の間隔
を広く調整する以外には、実施例1で述べた食パン一斤
当たり6枚にスライスするときと同様である。これを詳
しく述べると、フィンガー群の真中に上記の標準型フィ
ンガーを一つ配置し、その左側に上記の変形フィンガ
ーを、またその右側に上記の変形フィンガーを一つ
ずつ配置し、さらに変形フィンガーの左側に上記の変
形フィンガーを、変形フィンガーの右側に上記の変
形フィンガーを五つずつ配置し、これらのフィンガー
群を上刃枠および下刃枠の各刃枠にそれぞれ取り付け
る。そして食パン三斤棒を端から一斤単位ごとにスライ
ス幅が115mm、117mm、115mmとなるよう
に、各フィンガー間の間隔を案内ネジバーによって調整
する。
【0042】実施例4 [目的] 食パン1斤の製品重量を平均化するため、3
斤棒から1斤製品へのスライスを現行の115mm・1
15mm・115mm(上記の参考例参照)から115
mm・117mm・115mm(図7)に変更し、それ
ぞれの重量を計化して、その効果を確認する。3斤棒を
等幅の1斤にスライスすると、恒常的に中央部の重量が
小さくなる。その原因として、発酵時及びオーブンスプ
リング時において、パンニングされた生地が、型の外の
方向へ向かって膨張し、型壁部においてその膨張が遮ら
れて、目が詰まり密度が増すためだと想像される(図
8)。この重量分布に基づき、中央部のスライス幅を両
サイドのものより、2mm広くできる様にスライサーの
刃枠フィンガーを改造してテストを行う。 [製品] (A)食パン−6枚切・・・生地分割重量(標準)49
6g/1斤 (B)食パン−4、6、8枚切・・・生地分割重量(標
準)506g/1斤 [テスト条件]ウエイトチェッカーによる重量設定範囲
が−3〜+6であることから、3斤棒の重量差を理論的
に求めると、標準分割重量496gに対し上下で約45
gの範囲があり、3斤の分割重量で135g、製品で1
17g(製品重量の約9%)の重量差が生じてくること
になる。体積分割をしているため、この様な差が生じ
る。 [テスト 方法]上記製品(A)食パン−6,(B)食
パン−4、(B)食パン−6、(B)食パン−8各製品
に対し3斤棒を任意抽出し、現行及び改造刃枠(本発
明)でそれぞれ40サンプルづつ1斤製品にスライスし
て計量を行う。 [結果](A)−6、(B)−4、(B)−6、(B)
−8の3斤棒各40サンプル計160サンプルを1斤に
スライス計量の結果は、図9に示した。図9の製品重量
分布、平均重量比率のグラフが示すとおり、改造刃枠
(本発明)でスライスした製品の重量の方が平均化して
いる。
【0043】実施例5 別のタイプの食パンを焼成した。食パン1斤の製品重量
を平均化するため、(1)3斤棒から1斤製品へのスラ
イスを115mm・117mm・115mmに変更して
実施した場合、1斤の長さ(両側の耳切断後。以下同
様)は347mmであったが、(2)114mm・11
6mm・114mmに変更して実施した場合、1斤の長
さは344mm、(3)113mm・115mm・11
3mmに変更して実施した場合、1斤の長さは341m
mであった。3斤棒を1斤製品にスライスする場合、上
記の(1)では、スライス幅を現行の115mm・11
5mm・115mmから115mm・117mm・11
5mmに変更すると船体で2mm広くなるため、左右の
製品の片側に耳付近の固いクラム部分が残る可能性があ
る。そこで上記の(2)では現行と同じに耳が残らない
ようになる。また、上記の(3)では、船体で2mm狭
くなるため、左右の耳は残らない。また、上記(2)お
よび(3)では、(1)よりも左右の耳の部分を厚めに
切断・除去するため、(1)よりも1斤の重量を平均化
しうる。本発明の方法または装置では、従来の食パンス
ライサーを用いそのブレードの間隔を簡単に調整して一
斤当たりの重量が所定の範囲になるようにスライスする
ことができ、いろいろの種類への対応が簡単にできる。
【0044】
【発明の効果】1斤の重量が平均化された食パンを提供
することができる。一斤当たりの重量が所定の重量にな
るように食パンをスライスすることができる。一斤当た
りの重量が所定の重量になるように、スライス厚を変え
て4枚、6枚、8枚などの所定の枚数にスライスするこ
とができる。従来のバンドスライサーをそのまま使用し
て、一斤当たり平均化した重量になるように1斤単位ご
とにスライスする1枚の厚さを変えて4枚、6枚、8枚
などの所定の枚数にスライスすることができる。従来の
バンドスライサーをそのまま使用して、そのブレードの
間隔の調整を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の食パンスライサー用フィンガー
の上面図である。 (b)本発明の食パンスライサー用フィンガーの正面及
び側面図である。
【図2】本発明のフィンガーを特徴とする食パンスライ
サーの全体図である。
【図3】図2の全体図の内部の一部分を表した図面であ
る。
【図4】図3のA方向から見た上刃枠および下刃枠にフ
ィンガーを取り付けた状態を表した図面である。
【図5】図3のB方向から見た上刃枠および下刃枠にフ
ィンガーを取り付けた状態を表した図面である。
【図6】(a)三斤棒を端から一斤単位ごとにスライス
幅を115mm、115mm、115mmにするように
取り付けた従来例の取付ピッチを表した図面である。 (b)三斤棒を端から一斤単位ごとにスライス幅を11
5mm、117mm、115mmにするように取り付け
た実施例の取付ピッチを表した図面である。
【図7】食パン1斤の製品重量を平均化するため、3斤
棒から1斤製品へのスライスを現行の115mm・11
5mm・115mmから115mm・117mm・11
5mmへの変更を説明する図面である。
【図8】発酵時及びオーブンスプリング時において、M
型パンニングされた生地が、型の外の方向へ向かって膨
張し、型壁部においてその膨張が遮られて、目が詰まり
密度が増す現象を説明する図面である。
【図9】食パン1斤の製品重量を平均化するため、3斤
棒から1斤製品へのスライスを現行の115mm・11
5mm・115mmから115mm・117mm・11
5mmに変更した効果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 フィンガー 2 フィンガーの係合片 3 フィンガーの係合片 4 帯状のエンドレスブレードの案内溝 5 駆動モーター 6 駆動ドラム 7 従動ドラム 8 帯状のエンドレスブレード 9 出口分割コンベア 10 上刃枠 11 下刃枠 12 フィンガー支持バー 13 フィンガー支持部 14 連結バー 15 案内ネジバー 16 支軸 17 アーム 18 パンタグラフ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B26D 1/52 B26D 1/46 B26D 3/28

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各フィンガーが、軸方向を平行にしてフ
    ォーク状に配設された2本の係合片を有し、該2本の係
    合片の間を食パンをスライスするための帯状のエンドレ
    スブレードの案内通路とした構造をもち、上下に間隔を
    保って平行に配設された2本のドラムに掛け渡された複
    数本の帯状のエンドレスブレードのそれぞれと係合して
    それぞれを平行に保持する機能を有するフィンガーの2
    個以上で構成されるフィンガー群であって、その厚みの
    中心線であるフィンガー芯とブレード案内溝の中心線で
    あるブレード芯とが一致する標準型フィンガーとフィン
    ガー芯に対しブレード芯をずらしている変形フィンガー
    との組合せからなることを特徴とする食パンスライサー
    用フィンガー。
  2. 【請求項2】 上記の変形フィンガーが、フィンガー芯
    に対しブレード芯を右側に1mmずらしているもの、フ
    ィンガー芯に対しブレード芯を右側に0.5mmずらし
    ているもの、フィンガー芯に対しブレード芯を左側に
    0.5mmずらしているものおよびフィンガー芯に対し
    ブレード芯を左側に1mmずらしているものからなる請
    求項1の食パンスライサー用フィンガー。
  3. 【請求項3】 上下に間隔を保って平行に配設された2
    本のドラム、該ドラムに掛け渡された食パンをスライス
    するための複数本の帯状のエンドレスブレード、2本の
    フォーク状に配設された係合片と該2本の係合片の間の
    ブレードの案内溝からなるフィンガーの2個以上で構成
    されるフィンガー群、およびこれらフィンガー群のそれ
    ぞれを上下にそれぞれ所定のピッチ幅で支持するフィン
    ガー支持手段を有する食パンスライサーにおいて、上記
    フィンガー群を、その厚みの中心線であるフィンガー芯
    とブレード案内溝の中心線であるブレード芯とが一致す
    る標準型フィンガーとフィンガー芯に対しブレード芯を
    ずらしている変形フィンガーとを組み合わせて構成し、
    かつ、これら標準型フィンガーと変形型フィンガーをブ
    レード相互の間隔を一斤当たりの重量が平均化するよう
    にフィンガー支持手段に支持させたものであることを特
    徴とする食パンスライサー。
  4. 【請求項4】 上記の変形フィンガーが、フィンガー芯
    に対しブレード芯を右側に1mmずらしているもの、フ
    ィンガー芯に対しブレード芯を右側に0.5mmずらし
    ているもの、フィンガー芯に対しブレード芯を左側に
    0.5mmずらしているものおよびフィンガー芯に対し
    ブレード芯を左側に1mmずらしているものからなる請
    求項3の食パンスライサー。
  5. 【請求項5】 食パンを一斤当たり所定の枚数にスライ
    スするに際し、食パンをスライスするための複数本の帯
    状のエンドレスブレードの相互の間隔を、該ブレードと
    係合してブレード相互の間隔を平行に保持する、軸方向
    を平行にして2本のフォーク状に配設された係合片と、
    該2本の係合片の間のブレードの案内溝からなる各フィ
    ンガーの群を、その厚みの中心線であるフィンガー芯と
    ブレード案内溝の中心線であるブレード芯とが一致する
    標準型フィンガーと、フィンガー芯に対しブレード芯を
    ずらしている変形フィンガーの組合せで構成し、それら
    のフィンガーをブレード相互の間隔が一斤当たりの重量
    が平均化するように配列して調整することにより1斤
    当たりの重量が平均化するようにスライスすることを特
    徴とする食パンのスライス方法
  6. 【請求項6】 食パンを一斤当たり所定の枚数にスライ
    スするに際し、食パンをスライスするための複数本の帯
    状のエンドレスブレードの相互の間隔を調整することに
    より、食パンの中心部分と両側部分とでスライス厚を変
    えて、1斤当たりの重量を平均化するようにスライスす
    ることを特徴とする食パンのスライス方法。
  7. 【請求項7】 食パンを一斤当たり所定の枚数にスライ
    スするに際し、食パンをスライスするための複数本の帯
    状のエンドレスブレードの相互の間隔を調整することに
    より、3斤食パンの中心の1斤分と両側の各1斤分とで
    スライス厚を変えて、1斤当たりの重量を平均化するよ
    うにスライスすることを特徴とする食パンのスライス方
    法。
  8. 【請求項8】 上記の変形フィンガーが、フィンガー芯
    に対しブレード芯を右側に1mmずらしているもの、フ
    ィンガー芯に対しブレード芯を右側に0.5mmずらし
    ているもの、フィンガー芯に対しブレード芯を左側に
    0.5mmずらしているものおよびフィンガー芯に対し
    ブレード芯を左側に1mmずらしているものからなる
    求項の食パンのスライス方法。
  9. 【請求項9】 食パンの中心部分と両側部分とでスライ
    ス厚を変えて1斤当たりの重量を平均化する請求項5
    たは8の食パンのスライス方法。
  10. 【請求項10】 3斤食パンの中心の1斤分と両側の各
    1斤分とでスライス厚を変えて、1斤当たりの重量を平
    均化する請求項5または8の食パンのスライス方法。
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