JP3381371B2 - 遠心分離機 - Google Patents

遠心分離機

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JP3381371B2
JP3381371B2 JP06526494A JP6526494A JP3381371B2 JP 3381371 B2 JP3381371 B2 JP 3381371B2 JP 06526494 A JP06526494 A JP 06526494A JP 6526494 A JP6526494 A JP 6526494A JP 3381371 B2 JP3381371 B2 JP 3381371B2
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rotor
centrifuge
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rotation
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正隆 森田
浩 田山
稔 新江
かほる 高橋
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Koki Holdings Co Ltd
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Hitachi Koki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心力と流れの力を利
用して連続的に試料を大きさ別に分離する、一般にエル
トリエータ細胞分離システムと呼ばれる遠心分離機用ロ
ータを使用する遠心分離機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6、図7、図8、図9に従来のエルト
リエータ細胞分離システムを使用した遠心分離機につい
て示す。
【0003】エルトリエータ細胞分離システムは、回転
している分離チャンバ内のサンプルに遠心力とこれと反
対方向から与えた流れの力を作用させ、両者のつりあう
位置がサンプルの大きさによって異なることを利用して
分離する装置である。このため、常に遠心力と反対方向
に流れの力を作用させなければならないため、ロータ6
に対して常時外部から所定量の液体を流入させなければ
ならない。従って、従来からこの種のシステムは、ロー
タ6に液体を連続的に導入するための導入パイプ8と、
ロータ6から排出された液体を連続的に回収するための
回収パイプ9を有していた。この導入パイプ8と回収パ
イプ9を含む機構部(以下静止部1と呼ぶ)は、当然、
非回転状態に保たなければ液体を連続的に導入及び回収
することは困難であるため、回転状態にあるロータ6と
の接合部分には面シール方式を採用していたが、この面
シール方式では、ロータ6の回転に伴い、静止部1を回
転しようとする力が面シールの摩擦力により発生するた
め、静止部1をその摩擦力よりも大きな力で静止させる
機構が必要であった。
【0004】この静止部1を静止させる機構として、図
6及び図7に示す構成及び図8及び図9に示す構成が従
来から知られていた。
【0005】図6及び図7に示す静止部1の固定方法
は、円筒形をしているチャンバ7の内壁にリング状の固
定バンド10をバンド直径調節ネジ13で固定バンド1
0の直径を徐々に大きくしてチャンバ7に固定し、この
固定バンド10から固定アーム11を出し、固定ネジ1
2で静止部1に固定する方法である。なお、図6に示す
ロータ6は図示していないモータ等の駆動部により高速
回転される。
【0006】また図8及び図9に示す静止部1の固定方
法は、静止部1の上面の回転中心から外れた位置にロー
プ14を取り付け、一方の端をチャンバ7の内壁にある
ロープ保持用部品15に取り付けて静止部1を非回転に
保つ方法である。図8及び図9に示す構成は、図6及び
図7に示す構成とは異なり、所定の位置に静止部1を強
固に固定しようとするものではなく、静止部1がロータ
6により受ける摩擦による力のみに打ち勝つ力を与えて
いるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記した図6及び図7
に示す静止部1の固定方法は、バンドを固定する位置が
限定されている上、微妙な調整が必要になるため、取り
付けしづらく、準備にたいへん手間がかかるものであっ
た。
【0008】また図8及び図9に示す静止部1の固定方
法は、静止部1の位置を固定していないため、ロータの
振動を励振しやすく、また、回転軸に対し片側のみを押
さえているので、ロータ及びシール部に偏荷重をかけて
しまうものであった。
【0009】本発明の目的は、静止部を自動的に固定す
ることで準備にかかる煩わしさを排除し、かつロータの
回転による振動を和らげ、及び偏荷重をかけないものを
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の遠心分離機においては、静止部の上面より
上方に位置するドアに向かい回転防止用突起物を出し、
ドアからもシール部の静止部に向かい、突起物と嵌合す
る溝のあるストッパを出し、静止部がロータと共に回転
しだすと突起物がストッパの溝に入り込むことで静止部
を固定することにより達成される。
【0011】また、前記突起物がストッパの溝以外のと
ころにきて溝に入り込まない時、ストッパが上方向に逃
げ、この状態でロータを回転させると静止部にある突起
物が回転し、ストッパの溝に合った時ストッパが押し出
てくるように構成することにより、静止部を固定するこ
とが可能である。
【0012】
【作用】エルトリエータ細胞分離システムでは、回転し
ている遠心分離機中に連続的に液体をサンプル注入管路
を通して導入するため、回転しているロータの上部に回
転部と静止部が存在し、そこで液体が漏れないように面
シールされている。この静止部に回転防止用突起物を設
け、ドア側にはその突起物と嵌合する溝のあるストッパ
を設けることにより、ロータを遠心分離機の回転シャフ
トにセットし、ロータが回転してもロータ上部の静止部
は回転しない。また、突起物がストッパの溝以外の部分
にきても、ストッパを構成している弾性体が縮むことで
ドアを閉めることができ、その状態でロータを回転させ
ると、最初は静止部とロータが一緒に回転しだすがスト
ッパ部は回転せず、突起物がストッパの溝に合った位置
で、ストッパが押し出してきて嵌合し、静止部はそれ以
上回転できなくなる。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を図1乃至図5を参照し
て説明する。
【0014】エルトリエータ細胞分離システムは、前記
したように回転している分離チャンバ内のサンプルに遠
心力とこれと反対方向から与えた流れの力を作用させ、
両者のつりあう位置がサンプルの大きさによって異なる
ことを利用して分離する装置であるため、常に遠心力と
反対方向に流れの力を作用させなければならなく、図示
していないモータ等の駆動部により回転されるロータ6
に対して常時外部から所定量の液体を流入させなければ
ならない。なお、この所定量の液体はサンプルを含んで
いても、含まないものでも良い。従って、従来からこの
種のシステムは、ロータ6に液体を連続的に導入するた
めの導入パイプ8と、ロータ6から排出された液体を連
続的に回収するための回収パイプ9を有していた。この
導入パイプ8と回収パイプ9を含む機構部(以下静止部
1と呼ぶ)は、非回転状態に保たなければ液体を連続的
に導入及び回収することは困難であるため、静止部1を
回転しようとする力が面シールの摩擦力により発生して
も、その摩擦力よりも大きな力で静止部1を静止させる
機構が必要である。なお、図1において、導入パイプ8
と回収パイプ9は途中までで図を省略しているが、チャ
ンバ7とドア3との間にこれらのパイプを挿通させるた
めの切欠き若しくは穴を設けて、その切欠き若しくは穴
よりチャンバ7の外部にパイプを出すことで、導入パイ
プ8と回収パイプ9はチャンバ7の外部にある図示して
いないシステムに連結されている。なお、導入パイプ8
と回収パイプ9をチャンバ7の外部に出すための構成
は、チャンバ7とドア3との間を挿通させなくとも良
く、例えばドア3やチャンバ7に穴を設け、この穴に導
入パイプ8と回収パイプ9を挿通させてもよい。
【0015】次に本発明に係る静止部1の固定方法につ
いて説明する。図1に全体の側面図を示し、図2にその
上面図、図5に要部側断面図を示す。静止部1には、静
止部1に一体に形成されている回転防止用突起物4を設
ける。図1乃至図5の実施例ではこの回転防止用突起物
4は丸棒状のパイプ状部材から形成され、その最上部が
水平になるよう構成されている。また、ドア3には、ド
ア3を閉めたときに静止部1に設けた回転防止用突起物
4と当接する個所にストッパ5を設ける。ストッパ5
は、係止部材5a、弾性材5b、下側固定部材5c、上
側固定部材5dから構成され、下側固定部材5cと上側
固定部材5dが螺子係合等で一体化され、さらにこれら
一体物がドア3を挟み込むことで、下側固定部材5c及
び上側固定部材5dはドア3に対して非回転状態に一体
化されている。係止部材5aはその下面に、静止部1に
形成した回転防止用突起物4と係合する係合部を有して
おり、さらに下側固定部材5cと上側固定部材5dの内
側に、非回転でかつ上下方向移動可能になるよう配置さ
れている。また係止部材5aが常に下側に位置するよ
う、係止部材5aの上側にはゴムやスプリングによりな
る弾性材5bを配している。なお、図5中、16は回転
部2の回転を許容する軸受であり、17は静止部1と回
転部2との間の面シール部である。
【0016】このように配置された回転防止用突起物4
とストッパ5との関係は次の通りである。まず遠心分離
機内のチャンバ7内にエルトリエータ細胞分離システム
の一部であるロータ6を含む回転部2と静止部1を図示
しない駆動部により回転される駆動軸上に載置する。次
に導入パイプ8と回収パイプ9をドア3を閉めても支障
のない所定の個所に位置するようにし、ドア3を閉め
る。ドア3を閉めると、静止部1と一体に形成された回
転防止用突起物4がドア3に設けられたストッパ5の係
止部材5aに設けられた係合部と係合し、回転防止用突
起物4を経て静止部1の回転方向移動を固定する。
【0017】ここで、仮に回転防止用突起物4と係止部
材5aに設けられた係合部とがうまく噛み合わなかった
場合について図3及び図4により説明する。係止部材5
aは上記したように上下方向移動可能に配置されている
ため、回転防止用突起物4と係止部材5aに設けられた
係合部とがうまく噛み合わなかった場合は、ドア3を閉
めると係止部材5aが図中上方向に弾性材5bを圧縮し
て移動することになる。この状態で回転運転を開始する
と回転部2の回転により面シール部17に発生する摩擦
力により静止部1は回転始めるが、その回転が僅か数度
から数十度で回転防止用突起物4と係止部材5aに設け
られた係合部が係合する位置になり、その位置で弾性材
5bの弾性力により係止部材5aは下方向に下げられ、
回転防止用突起物4と係止部材5aが係合した状態とな
る。本実施例では係止部材5aに設けられた係合部は4
5度間隔で設けられているので、静止部1の回転は45
度以下にすることができ、この程度の回転であれば実質
的な問題はない。このように構成されたことにより、回
転防止用突起物4とストッパ5の位置が、これら2つが
嵌合した際にロータ6の回転軸に対して均等であるため
従来問題であった偏荷重がかからないようになる。
【0018】なお、本実施例の回転防止用突起物4は、
その周囲に弾性体を被覆した丸棒を折り曲げ、曲げ部に
Rを施したもので図示したが、これは、弾性体で被覆す
ることによりロータやシール部への、ドアを閉めた時の
衝撃やロータ回転による振動を和らげることが可能であ
るためであり、また、回転防止用突起物4を角のない材
料で角のない形状に作れば、突起物の取り付け,取り外
しの際に安全であるからである。また、本実施例ではス
トッパ5もゴム等の弾性体で構成しており、これもドア
3を閉めた時の衝撃やロータ回転による振動を和らげる
ことを目的としているものである。なお、回転防止用突
起物4の形状等はこれに限定されるものではなく、基本
的機能として、静止部1と一体であってストッパ5と係
合可能である形状であればどのような形状を選択しても
良い。
【0019】また、本実施例ではストッパ5内にゴムか
ら成る弾性材5bを設けているが、この弾性材5bはゴ
ムの他に通常の圧縮バネでも同様な効果を発揮すること
が可能である。また、係止部材5aに所定以上の自重を
持たせると、この自重により係止部材5a自身が下方向
に移動しようとする力が発生するので、このような場合
は弾性材5bがストッパ5内になくても同様の効果を発
揮することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、静止部の固定にかかわ
る作業が不要となり、自動的に固定でき、準備にかかわ
る煩わしさを排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる遠心分離機の一実施例を示す側面
断面図である。
【図2】図1の遠心分離機の上面図である。
【図3】本発明になる遠心分離機の一実施例を示し、回
転防止用突起物4とストッパ5が噛み合っていない状態
を示す側面断面図である。
【図4】図3の遠心分離機の上面図である。
【図5】本発明になる遠心分離機の要部側断面図であ
る。
【図6】従来の遠心分離機の一例を示す側面断面図であ
る。
【図7】図6の遠心分離機のA−A断面図である。
【図8】従来の遠心分離機の他の例を示す側面断面図で
ある。
【図9】図8の遠心分離機のB−B断面図である。
【符号の説明】
1は静止部、2は回転部、3はドア、4は回転防止用突
起物、5はストッパ、5aは係止部材、5bは弾性材、
5c下側固定部材、5dは上側固定部材、6はロータ、
7は遠心分離機のチャンバ、8は導入パイプ、9は回収
パイプ、10は固定バンド、11は固定アーム、12は
固定ネジ、13はバンド直径調節ネジ、14はロープ、
15はロープ保持用部品、16は軸受、17は面シール
部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−6952(JP,A) 特開 平6−39315(JP,A) 特開 昭57−174166(JP,A) 実開 昭55−163054(JP,U) 実開 昭55−133254(JP,U) 特公 昭39−18685(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B04B 11/02 B04B 1/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動部によって回転されるロータと、該
    ロータ内に液体を連続的に導入するための導入パイプ
    と、該導入パイプから前記ロータに導入され更に遠心分
    離された前記液体を前記ロータ外に連続的に排出するた
    めの回収パイプと、該回収パイプ及び前記導入パイプを
    保持し且つ前記ロータに対して非回転に設けられている
    静止部と、前記静止部及び前記ロータを収容するチャン
    バと、該チャンバを閉塞可能なドアとを備えた遠心分離
    機において、前記静止部に回転防止用突起物を設け、前
    記ドアに該回転防止用突起物と係合するストッパを設
    け、該ストッパと前記回転防止用突起物とを弾性係合さ
    せることを特徴とした遠心分離機。
  2. 【請求項2】 前記ストッパを前記ドアに対して回転不
    能に設けることを特徴とした請求項1記載の遠心分離
    機。
  3. 【請求項3】 前記ドアにより前記チャンバを閉塞した
    際、前記ストッパに形成した放射状の溝に前記回転防止
    用突起物が係合することを特徴とした請求項1又は請求
    項2の何れか記載の遠心分離機。
  4. 【請求項4】 前記回転防止用突起物の周囲に弾性体を
    被覆することを特徴とした請求項1〜請求項3の何れか
    記載の遠心分離機。
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