JP3380577B2 - データ・ベース検索システムおよび方法 - Google Patents

データ・ベース検索システムおよび方法

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JP3380577B2
JP3380577B2 JP31436792A JP31436792A JP3380577B2 JP 3380577 B2 JP3380577 B2 JP 3380577B2 JP 31436792 A JP31436792 A JP 31436792A JP 31436792 A JP31436792 A JP 31436792A JP 3380577 B2 JP3380577 B2 JP 3380577B2
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正人 寺岡
美智子 山田
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株式会社富士ロジテック
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,データ・ベース検索システム
および方法に関する。
【0002】
【背景技術】データ・ベースは一般にキーワードないし
はキーコードといわれるものを用いて検索される。たと
えば文献の検索においては,文献に現われるその文献の
内容を端的に表現する言葉がキーワードとなる。したが
って,データ・ベース検索システムのユーザは,捜し出
そうとする文献のキーワードと思われるものを一または
複数個入力する。複数の入力されるキーワードはAND
条件で結ばれる場合もあるし,OR条件で結合すること
もできる。
【0003】入力するキーワードが適切であれば比較的
容易に目的とする情報に到達することができる。しかし
ながら,入力するキーワードが適切でないと,多くの無
駄な情報が引き出されるだけでなかなか目的の情報を入
手できない。たとえば,多くのキーワードをOR条件で
結合させて入力すると,きわめて多量の情報が引き出さ
れてしまうであろう。複数のキーワードをAND条件で
組合わせて入力すると,一般には引き出される情報量は
少ないが,見当外れのものとなる可能性がある。
【0004】いずれにしても,キーワード,キーコード
を用いたデータ・ベース検索では,データ・ベースの構
造および内容を充分に理解した人であれば検索は能率的
に行なわれ,かつ適切な情報が得られる可能性がある
が,データ・ベースについて知識のほとんど無い者が検
索を行うと多大な労力をかけても適切な情報が得られな
い場合が多い。
【0005】
【発明の開示】この発明は,データ・ベースの構造や内
容について充分な知識を持たない者であっても,かなり
適切な情報をデータ・ベースから引き出すことができる
ようにすることを目的の一つとする。
【0006】この発明によるデータ・ベース検索システ
ムは,キーコードを用いて対応する情報がアクセス可能
なデータ・ベース,推論ルールを選択するための第1の
推論ルール群と,専門家の知識に基づいて作成された複
数の第2の推論ルール群とがあらかじめ設定され,上記
第1の推論ルール群は,帰結部に上記第2の推論ルール
群を示すデータを記述した推論ルールを含み,上記第2
の推論ルール群は,帰結部にデータベース検索のための
キーコードに対応するデータを記述した推論ルールを含
むものであり,第1の入力に応答して上記第1の推論ル
ール群にしたがう推論処理を実行して次に実行すべき第
2の推論ルール群を決定し,第2の入力に応答して,決
定された第2の推論ルール群にしたがう推論処理を実行
してキーコードに対応する推論結果を得る推論装置,上
記第1の推論ルール群にしたがう推論のための第1の画
面を表示して第1の入力を促し,入力された第1の入力
を上記推論装置に与え,上記推論装置によって決定され
た第2の推論ルール群にしたがう推論のための第2の画
面を表示して第2の入力を促し,入力された第2の入力
を上記推論装置に与える入出力装置,および上記推論装
置による推論結果から上記データ・ベースをアクセスす
るためのキーコードを得,得られたキーコードに基づい
て上記データ・ベースを検索して対応する情報を取出す
第1の検索手段を備えている。
【0007】この発明の一実施態様においては,上記推
論装置は上記第2の推論ルール群にしたがう推論処理に
おいて発生した質問データを上記入出力装置に与え,上
記入出力装置を通して得られる上記質問データに対する
回答データを用いて上記第2の推論ルール群にしたがう
推論処理を実行する。また,上記入出力装置は上記推論
装置から質問データが与えられたときにその質問データ
によって表わされる質問事項を表示して回答入力を促
し,入力された回答データを上記推論装置に与える。こ
の発明の他の実施態様においては,上記推論装置は,上
記第1の推論ルール群にしたがう推論処理を実行して得
られる次に実行すべき上記第2の推論ルール群を示すデ
ータ,または上記第2の推論ルール群にしたがう推論処
理を実行して得られるキーコードに対応するデータを順
次記憶する記憶エリアを推論ルール群ごとに備えてい
る。さらに他の実施態様においては,推論とは別の観点
からのキーコードを入力し,この入力したキーコードと
推論結果とを組合わせたデータベースの検索も可能であ
る。すなわち,上記入出力装置は,上記推論装置による
推論結果から導かれるキーコードと組み合わされるべき
キーコードの入力を促す画面を表示し,入力されたキー
コードを取込む。上記第1の検索手段は上記両キーコー
ドの組合わせに基づいて上記データベースを検索する。
この発明のさらに他の実施態様においては,キーコード
を用いたデータ・ベースの直接的な検索も可能である。
上記入出力装置は,上記データ・ベースを直接に検索す
るためのキーコードの入力を促す画面を表示し,入力さ
れたキーコードを取込むように構成される。また,上記
入出力装置によって取込まれたキーコードに基づいて上
記データ・ベースを検索して対応する情報を取出す第2
の検索手段がさらに備えられる。この場合には,推論処
理を通したデータ・ベース検索を行なわせるために上記
推論装置,入出力装置および第1の検索手段をイネーブ
ルとする第1の検索モードと,キーコードを用いて直接
にデータ・ベース検索を行なわせるために上記入出力装
置および第2の検索手段をイネーブルとする第2の検索
モードとのいずれか一方を選択するための検索モード選
択手段がさらに設けられる。一実施態様では,この発明
のデータ・ベース検索システムは,複数のアドバイス・
ファイルを格納したアドバイス記憶手段,および推論結
果に基づいて上記アドバイス記憶手段に記憶されている
アドバイス・ファイルを読出し,読出したアドバイス・
ファイルによって表わされるアドバイスを表示する手段
をさらに備えている。推論に基づくアドバイスが可能と
なる。
【0008】この発明はまた,データ・ベースをアクセ
スするためのキーコードを生成する装置を提供してい
る。この装置は,推論ルールを選択するための第1の推
論ルール群と,専門家の知識に基づいて作成された複数
の第2の推論ルール群とがあらかじめ設定され,上記第
1の推論ルール群は,帰結部に上記第2の推論ルール群
を示すデータを記述した推論ルールを含み,上記第2の
推論ルール群は,帰結部にデータベース検索のためのキ
ーコードに対応するデータを記述した推論ルールを含む
ものであり,第1の入力に応答して上記第1の推論ルー
ル群にしたがう推論処理を実行して次に実行すべき第2
の推論ルール群を決定し,第2の入力に応答して,決定
された第2の推論ルール群にしたがう推論処理を実行し
てキーコードに対応する推論結果を得る推論手段,上記
第1の推論ルール群にしたがう推論のための第1の画面
を表示して第1の入力を促し,入力された第1の入力を
上記推論手段に与え,上記推論手段によって決定された
第2の推論ルール群にしたがう推論のための第2の画面
を表示して第2の入力を促し,入力された第2の入力を
上記推論手段に与える入出力手段,および上記推論手段
による推論結果から上記データ・ベースをアクセスする
ためのキーコードを得るキーコード生成手段を備えてい
る。生成されたキーコードに基づいて上記データ・ベー
スを検索することができる。この発明によるキーコード
を用いて対応する情報がアクセス可能なデータ・ベース
を検索するための方法は,帰結部に選択すべき推論ルー
ル群を示すデータを記述した推論ルールを含み,推論ル
ールを選択するための第1の推論ルール群と,専門家の
知識を表現したものであり,帰結部にデータベース検索
のためのキーコードに対応するデータを記述した推論ル
ールを含む複数の第2の推論ルール群とをあらかじめ作
成してメモリに格納しておき,上記第1の推論ルール群
についての質問を含む第1の画面を表示装置に表示し,
この第1の画面の表示に基づく入力を用いて上記第1の
推論ルール群に従う推論を行って複数の上記第2の推論
ルール群の中から次に実行すべき第2の推論ルール群を
決定し,決定された第2の推論ルール群にしたがう推論
処理実行のために必要な質問を含む第2の画面を上記表
示装置に表示し,この第2の画面の表示に基づく入力を
用いて上記の決定された第2の推論ルール群にしたがう
推論処理を実行してキーコードに対応する推論結果を
得,得られた推論結果からそれに対応するキーコードを
生成するものである。生成されたキーコードに基づいて
上記データ・ベースを検索して対応する情報を取出すこ
とができる。
【0009】この発明の一実施態様においては,上記第
1の推論ルール群にしたがう推論処理の結果に応じて,
一連の第2の推論ルール群を決定する。この発明の他の
実施態様においては,上記第2の画面には,上記第2の
推論ルール群にしたがう推論処理の開始にあたって表示
される複数の質問を含む既定表示画面と,上記第2の推
論ルール群にしたがう推論処理の過程で発生した質問を
表わす個別質問表示画面とが含まれる。この発明のさら
に好ましい実施態様においては,キーコードを入力して
データ・ベースを直接にアクセスすることもできる。す
なわち,好ましいデータ・ベース検索方法は,推論処理
を通してデータ・ベース検索を行う第1検索モードと,
キーコードを用いて直接にデータ・ベース検索を行う第
2検索モードとをあらかじめ設けておき,第1検索モー
ドの選択に応答して,上記第1の画面の表示,上記第1
の推論ルール群にしたがう推論処理,上記第2の画面の
表示,上記第2の推論ルール群にしたがう推論処理,お
よび推論結果のキーコードへの変換を行い,変換により
得られたキーコードを用いて上記データ・ベースを検索
し,第2検索モードの選択に応答して,上記表示装置に
キーコードの入力を促す画面を表示し,上記入力装置か
ら入力されたキーコードを用いて上記データ・ベースを
検索して対応する情報を取出す。
【0010】この発明によると,データ・ベース検索に
あたって推論処理が行なわれる。この推論処理におい
て,まず質問を含む第1の画面が表示され,この表示に
したがってユーザが回答を入力すると,その回答に基づ
いてユーザの希望する情報検索の方向付けを行う推論処
理が実行される。続いて,さらに詳細な事項についての
質問を含む第2の画面が表示されるので,ユーザはこれ
らについての回答を入力することになる。入力された回
答にしたがって再度推論処理が実行され,データ・ベー
ス検索のために有用な推論結果が得られる。この推論結
果からキーコードが得られる。キーコードに基づいてデ
ータ・ベースの検索が行なわれる。このように,ユーザ
は表示装置に表示される質問に答えるだけでよく,しか
もこれらの質問はデータ・ベースの構造や内容を知らな
くても回答できるものとなっているので,ユーザは適切
に回答することができる。ユーザが適切に回答すれば,
専門家の知識に基づいて作成された推論ルールにしたが
う推論処理により,ユーザの望む情報をアクセス可能な
キーコードにたどりつくことになる。このようにしてユ
ーザは,たとえデータ・ベースに関する知識に乏しくて
も,適切な情報をデータ・ベースから引出すことが可能
となる。この発明の実施態様ではキーコードを入力する
ことにより直接にデータ・ベースの検索も可能であるか
ら,データ・ベースについての知識を持つ者は迅速にデ
ータ・ベースをアクセスすることができる。
【0011】この発明はデータ・ベース検索のためのコ
ードを推論により得る推論装置を提供している。この推
論装置は,帰結部に選択すべき推論ルール群を示すデー
タを記述した推論ルールを含み,推論ルールを選択する
ための第1の推論ルール群と,専門家の知識に基づいて
作成され,帰結部にデータベース検索のためのコードに
対応するデータを記述した推論ルールを含む複数の第2
の推論ルール群とを記憶した記憶手段,上記第1の推論
ルールにしたがう推論のための第1の画面に基づいて入
力された第1の入力に応答して上記第1の推論ルール群
にしたがう推論処理を実行して次に実行すべき第2の推
論ルール群を決定する第1の推論手段,および上記第1
の推論手段によって決定された第2の推論ルール群にし
たがう推論のための第2の画面に基づいて入力された第
2の入力に応答して,上記の決定された第2の推論ルー
ルにしたがう推論処理を実行して,データ・ベースを検
索するためのコードに対応する推論結果を得る第2の推
論手段を備えている。推論結果に含まれるコードを用い
てデータ・ベースの検索が可能となる。この発明による
と,データ・ベースの構造,内容についての知識が少な
い者であっても,かなり適格なデータ・ベース検索が可
能となる。
【0012】この発明は種々の応用が可能であるが,一
例として老人福祉に関するサービスについてのデータ・
ベース検索のために展開される。
【0013】すなわち,この発明によるサービス検索コ
ードに対応して老人福祉に関する提供可能なサービスの
種類をあらかじめ格納したデータ・ベースを検索するた
めの方法であり,次に実行すべき推論ルールを示すデー
タを帰結部に記述した推論ルールを含むインテーク推論
ルールと,少くとも,自助介護力レベルを評価するため
の推論ルール,介護主担者レベルを評価するための推論
ルールまたは介護援助レベルを評価するための推論ルー
ルであって,帰結部に分類コードを記述した推論ルール
を含む介護評価推論ルール群とをあらかじめ作成してメ
モリに格納しておき,推論を通したデータ・ベース検索
の開始にあたって,被介護者のおおまかな身体状況を尋
ねる複数の質問項目を含むインテーク画面を表示装置に
表示し,入力装置を通して入力される上記質問項目に対
する回答を表わすデータに基づいて,上記インテーク推
論ルールにしたがって,上記介護評価推論ルール群の中
から次に推論を実行すべき一または複数の推論ルールを
決定し,決定された一または複数の推論ルールにしたが
う推論処理を,推論処理実行のために必要な質問項目を
含む画面を表示装置に表示し,入力装置を通して入力す
る回答データを取込む動作を繰返しながら実行し,この
推論処理により一または複数の分類コードを得,得られ
た分類コードからそれに対応する一または複数のサービ
ス検索コードを得るものである。得られたサービス検索
コードを用いて上記データ・ベースを検索して対応する
サービスの種類を取出して表示装置に表示することがで
きる。
【0014】一実施態様においては,上記データ・ベー
スに,地域コードに対応して,その地域コードによって
示される地域で提供可能なサービスの種類をサービス検
索コードに関連させてあらかじめ格納しておき,表示装
置に表示された地域入力案内画面にしたがって入力され
た地域コードと,上記の変換されたサービス検索コード
とを用いて,上記データ・ベースを検索し,地域コード
とサービス検索コードの組合せに対応するサービスの種
類を取出すものである。他の実施態様では,推論処理に
より得られた分類コードに対応するアドバイス・ファイ
ルを読出し,読出したアドバイス・ファイルによって表
わされるアドバイスを表示装置に表示する。
【0015】このようにしてこの発明によると,サービ
スの種類という観点からではなく,被介護者自身の状
態,被介護者をとりまく状況という観点から,その被介
護者に適した提供可能なサービスの種類を見付け出すこ
とが可能となる。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【実施例の説明】
(1) データ・ベース検索システムの構成 図1はデータ・ベース検索システムの構成を示すもので
ある。
【0027】データ・ベース検索システムは,大別する
と,入出力コンソール10,推論装置20およびデータ・ベ
ース装置30から構成される。一台のワーク・ステーショ
ン内に入出力コンソール10と推論装置20を組込むことが
できる。この場合には,一または複数台のワーク・ステ
ーションがデータ・ベース装置30と通信回線により接続
される。入出力コンソール10と推論装置20とデータ・ベ
ース装置30とを一台のコンピュータ・システム内に組込
んでもよい。
【0028】入出力コンソール10と推論装置20とを別個
のコンピュータ・システムにより構築することも可能で
ある。この場合には入出力コンソール10と推論装置20と
は通信回線で接続されよう。一台の推論装置20に複数台
の入出力コンソール10を接続してもよい。また,一また
は複数台の入出力コンソール10が一台のデータ・ベース
装置30に接続される。
【0029】後に詳述するようにこのデータ・ベース検
索システムが老人福祉事業情報の検索のために適用され
る場合には,老人福祉に関する政策,考え方,情況等が
地域によって異なることがあるので,データ・ベースお
よびその検索のための推論処理も地域の特殊性に適合さ
せる必要が生じることがある。このような場合には,地
域の特殊性を考慮して推論装置20およびデータ・ベース
装置30が構築され,これらの推論装置20およびデータ・
ベース装置30は地域ごとに設けられる。したがって,こ
のような場合には,複数台の入出力コンソール10のそれ
ぞれが,ネットワークを介して複数台の推論装置20およ
びデータ・ベース装置30のうちの任意のものと接続可能
に構成されよう。
【0030】入出力コンソール10には,入力装置として
マウス11およびキーボード12が,出力装置として表示装
置(たとえばCRT表示装置,液晶表示装置,プラズマ
・ディスプレイ装置等)13およびプリンタ14が設けられ
る。また入出力コンソール10は,これらの入,出力装置
を制御するとともに推論装置20およびデータ・ベース装
置30とデータおよび命令の受渡しまたは電文の交信を行
う入出力制御プロセス15を含んでいる。入出力制御プロ
セス15は,後述する処理手順を記述したプログラムとそ
のプログラムにしたがって動作するCPUとを含む総称
である。
【0031】推論装置20は,推論エンジン・モジュール
21,推論のための知識ベース22,メモリ装置23および推
論インターフェース・モジュール26により構成される。
推論エンジン・モジュール21は後述するデータ・ベース
検索のための推論処理を実行するものであり,推論イン
ターフェース・モジュール26は入出力制御プロセス15と
推論エンジン・モジュール21との間のインターフェース
処理および推論処理の一部を行う。これらの推論エンジ
ン・モジュール21および推論インターフェース・モジュ
ール26もまた,後述する処理のためのプログラムとその
プログラムにしたがって処理を実行するCPUとによっ
て実現される。一台のCPUが推論エンジン・モジュー
ル21と推論インターフェース・モジュール26に共用され
てもよい。入出力コンソール10と推論装置20とが一台の
ワーク・ステーションを構成する場合には,一台のCP
U(または複数台のCPUからなるマルチCPUシステ
ム)が入出力制御プロセス15,推論エンジン・モジュー
ル21および推論インターフェース・モジュール26に共用
されよう。この場合には,入出力制御プロセス15と推論
エンジン・モジュール21および推論インターフェース・
モジュール26とはプログラム間通信を行う。
【0032】知識ベース22は一般には磁気ディスク(ま
たは光ディスク)装置により実現されよう。知識ベース
には多くの推論ルール群(その一部については後述す
る)があらかじめ格納されよう。メモリ装置23は好まし
くはRAMにより実現される。メモリ装置23内にはワー
ク・エリア24と中間結果スプール・エリア25とが設けら
れ,これらのエリアは推論エンジン・モジュール21と推
論インターフェース・モジュール26とによって共用され
る。また,これらのエリアは便宜的に概念上分けられて
いるのであって,これらのエリアを設けるメモリ内の場
所は原則的に任意に決定される。
【0033】データ・ベース装置30は,様々な情報をあ
らかじめ格納したデータ・ベース32と,このデータ・ベ
ース32を与えられる指令(問い合わせ文)に応じて検索
するデータ・ベース・エンジン31とから構成される。デ
ータ・ベース装置30もまたコンピュータ・システムによ
り実現され,データ・ベース・エンジン31はコンピュー
タ・システム内のCPUとその実行プログラムとから主
に構成されることになる。データ・ベース32は磁気また
は光ディスク装置により実現される。
【0034】データ・ベースの検索は2通りの方法で行
うことができる。その1は,推論装置20による推論処理
を経てデータ・ベース検索のための検索キー情報を得る
ものである。この場合には,入出力コンソール10と推論
装置20との間で命令やデータの送,受が行なわれる。入
出力コンソール10の表示装置13の表示画面に種々様々な
質問が表示され,これらの質問に応答する形でユーザが
マウス11およびキーボード12を通して情報(回答)を入
力する。質問はあらかじめ定められているものもある
し,推論装置20が推論の過程で作成するものもある。ユ
ーザによって入力された情報は推論装置20に送られ,推
論処理に役立てられる。
【0035】データ・ベース検索のための前処理として
推論処理を実行するために,入出力制御プロセス15から
推論インターフェース・モジュール26に推論開始要求
が,推論インターフェース・モジュール26から入出力制
御プロセス15に画面表示要求がそれぞれ送信される。ま
た,推論インターフェース・モジュール26は推論エンジ
ン・モジュール21を起動するとともに,推論エンジン・
モジュール21がメモリ装置23をアクセスするためのアド
レス・データを推論エンジン・モジュール21に与える。
必要に応じて推論エンジン・モジュール21は入出力制御
プロセス15と直接に交信する。推論エンジン・モジュー
ル21は入出力制御プロセス15に質問表示要求を送信し,
入出力制御プロセス15はユーザによって入力された回答
を推論エンジン・モジュール21に返す。推論結果および
ポイント(後述する)データは推論インターフェース・
モジュール26から入出力制御プロセス15に与えられる。
【0036】データ・ベース検索のその2は入出力コン
ソール10を通してユーザが直接に検索キー情報を入力す
るものである。これは通常のデータ・ベース検索方法と
同じであるが,後に詳述するように,必ずしも適切な情
報が得られなかったり,適格な情報を得るためにはかな
りの専門的知識を必要とする。
【0037】いずれのデータ・ベース検索方法による場
合も,データ・ベース検索処理においては入出力制御プ
ロセス15から検索キー情報が検索条件スプール・エリア
17に与えられて記憶されるとともに,検索要求がデータ
・ベース検索条件作成プロセス16に与えられる。作成プ
ロセス16はスプール・エリア17の検索キー情報を参照し
ながら問い合わせ文を作成しデータ・ベース・エンジン
31に送信する。データ・ベース・エンジン31はこの問い
合わせ文にしたがってデータ・ベース32を検索し,検索
結果を作成プロセス16に返す。作成プロセス16による問
い合わせとデータ・ベース・エンジン31によるデータ・
ベース検索および検索結果の返信が一回,または一般に
は複数回にわたって行なわれることにより,作成プロセ
ス16は要求に応じた検索結果を得るので,これが入出力
制御プロセス15に送られ,表示装置13によって表示また
はプリンタ14を通して印字される。マウス11またはキー
ボード12からの入力に応答して入出力制御プロセス15は
再び別の検索要求を作成プロセス16に与えるので,上述
の処理が繰返され,再び要求された検索結果が入出力コ
ンソール10上で得られることになる。入出力制御プロセ
ス15からの検索要求は必要に応じて何回か繰返される。
【0038】(2) 推論処理 データ・ベース検索のための前処理としての推論処理に
ついて,老人福祉サービス情報の検索を例にとって詳し
く説明する。
【0039】推論処理を通してデータ・ベースを検索す
る方法の特徴は,老人福祉サービス情報の検索の場合,
被介護者(介護を受ける老人)の置かれている情況(た
とえば,被介護者の身体的状況,介護をする人の有無や
その人の状況等)が考慮されることにある。
【0040】図2から図5は推論インターフェース・モ
ジュール26の処理手順を示している。この図には推論イ
ンターフェース・モジュール26と入出力制御プロセス15
との間の通信,および推論インターフェース・モジュー
ル26と推論エンジン・モジュール21との間のデータのや
りとりも示されている。また,図6および図7は,推論
インターフェース・モジュール26によって起動される推
論エンジン・モジュール21の処理手順を示しており,こ
こには推論エンジン・モジュール21と入出力制御プロセ
ス15との間の通信についても示されている。
【0041】図19に示す初期画面が入出力コンソール10
の表示装置13に表示されているものとする。この初期画
面は,図1に示すデータ・ベース検索システムが起動さ
れたときに表示されるメニューの中から「介護サービス
情報検索」が選択されたときに表示されるものである。
後に詳述することになるが,この初期画面から推論を通
したデータ・ベース検索処理と,推論を通さないで直接
にデータ・ベースを検索する処理とに分岐することがで
きる。
【0042】初期画面の上部には,「区市町村選択」,
「検索実行」,「照会」,「推論選択」,「印刷」,
「終了」等の機能ボタンに相当する文字が表示されてい
る。これらの機能のうちの任意の文字の位置にマウス11
によりカーソルを移動させ,クリックすることによりそ
の文字によって表わされる機能が選択される。以下の説
明では,このような機能の選択操作を,機能ボタンを押
す,というように表現することとする。
【0043】図2を参照して,初期画面において「推論
選択」ボタンが押されると,推論インターフェース・モ
ジュール26と入出力制御プロセス15との間のプログラム
間通信のための初期化処理が行なわれる(ステップ101
)。この初期化処理は,推論インターフェース・モジ
ュール26の起動,通信IDの交換等を含み,入出力制御
プロセス15は通信相手の確定処理を終えると,表示装置
13の画面上において,図20に示すような,推論のための
導入画面を表示する。この画面は,たとえば図19に符号
D20で示される鎖線で囲まれる位置に重ねて表示され
る。
【0044】推論導入画面には,「推論開始」,「推論
に基づく検索実行」,「アドバイス」,「終了」等の機
能ボタンが表示される。この画面においてユーザが「推
論開始」ボタンを押すと,入出力制御プロセス15から推
論インターフェース・モジュール26に推論開始要求が送
られる。この推論開始要求を受信すると(ステップ102
),推論インターフェース・モジュール26は中間結果
スプール・エリア25(および必要に応じてワーク・エリ
ア24)をクリアし(ステップ103 ),中間結果スプール
・エリア25にインテーク処理用推論指示リストを作成し
(ステップ104 ),さらにインテーク画面表示要求を入
出力制御プロセス15に送信する(ステップ105 )。
【0045】インテーク処理とは,詳細かつ具体的な推
論処理に入る前に,被介護者の非常におおまかな身体状
況に基づいて,どのような種類の一連の推論を行なえば
よいかを決定するためのものである。インテーク処理用
推論指示リストの一例が図9に示されている。推論指示
リストは,主に処理すべき推論ルール群を相互にリンク
させたり,推論結果の格納場所を示したりするためのポ
インタの集まりである。各ポインタの意味については後
述する。ここでは,第一番目に実行すべき推論はインテ
ーク推論であること,およびインテーク推論を特定する
推論番号が#1000であること,があらかじめプログ
ラム上で定められていることのみを述べるにとどめる。
【0046】インテーク表示画面の一例が図21に示され
ている。この画面には,被介護者の非常におおまかな身
体状況を問い合わせる質問項目(「健康」,「概ね健
康」,「病弱」,「寝たり起きたり」,「痴呆が心
配」,「身体が不自由」)が表示されている。また,下
段には「確定」ボタンおよび「リセット」ボタンが表示
される。ユーザはマウス11を用いてカーソルを該当する
質問の項目に位置決めし,「確定」ボタンを押すことに
より,これらの質問のうちのいずれか一つまたは複数を
選択して,質問に答えることになる。「リセット」ボタ
ンは既に選択した質問項目を取消すためのものである。
この画面は,たとえば,図19の鎖線D21の位置に重ねて
表示される。
【0047】推論の開始にあたって表示されるこのよう
な多くの質問を含む画面(図21に示すインテーク表示画
面,後に示す図22,23,25,26に示す画面,これらを既
定画面ということにする)は,あらかじめ作成され,入
出力コンソール10のメモリ(図示略)に格納されてい
る。そして,推論インターフェース・モジュール26から
推論番号とともに画面表示要求が与えられたときに入出
力制御プロセス15が表示装置13に表示する。
【0048】インテーク表示画面に表示された質問項目
のうちのいずれか一つまたは複数をユーザが選択する
と,選択された回答(入力項目)が推論インターフェー
ス・モジュール26に通知される(ステップ106 )。入力
項目を受信すると,推論インターフェース・モジュール
26は,インテーク処理用推論指示リストに格納されてい
る推論番号#1000によって指定されるインテーク推
論用のルール群を知識ベース22から読出して,インテー
ク・ルール・リストをワーク・エリア24上に展開する
(ステップ107 )。
【0049】知識ベース22には,図8に示すように,推
論番号に対応して多くの推論ルール群があらかじめ格納
されている。これらの推論ルール群は専門家の知識に基
づいて作成されたものである。推論番号をキーとしてそ
の推論番号に対応する推論ルール群をロードすることが
できる。
【0050】図16はワーク・エリア24上に展開されたイ
ンテーク・ルール・リストを示すものである。インテー
ク推論のためのルール群にはj個(ここではj=6)の
インテーク・ルールが含まれている。各ルールをルール
A1,…,Ajとする。インテーク・ルール・リストに
は,各ルールごとに,ルール指示リスト,条件部リスト
および帰結部リストが作成される。
【0051】推論ルールはいわゆる if, then ルールで
あり,条件部(ifで始まる)と帰結部(then)とから構
成される。条件部に複数の条件命題が含まれることがあ
り,その場合には各条件命題はand (かつ)で結ばれ
る。帰結部にも複数の結論が含まれることがある。
【0052】ルール指示リストは,「前のルール」の先
頭アドレスを示すポインタ,「次のルール」の先頭アド
レスを示すポインタ,そのルールの「条件部」の記述を
格納するエリア(条件部リスト)の先頭アドレスを示す
ポインタ,そのルールの「帰結部」の記述を格納するエ
リア(帰結部リスト)の先頭アドレスを示すポインタ,
および「ポイント」を表わすデータ(ポイント・データ
については後述する)から構成されている。先頭のルー
ルA1の前のルールは存在しないので,ルールA1の指
示リストにおいて,前のルールの先頭アドレスを示すポ
インタとしてNULLが格納される。最後のルールAj
の次のルールは存在しないので,ルールAjの指示リス
トにおいて,次のルールの先頭アドレスを示すポインタ
としてはNULLが設定される。これらの「前のルー
ル」ポインタおよび「次のルール」ポインタにより,各
ルール指示リストが相互にリンクされる。
【0053】条件部リストには条件部の一または複数の
条件命題を表わすデータが,帰結部リストには一または
複数の結論を表わすデータがそれぞれ格納される。
【0054】ステップ107 においてはまた,中間結果ス
プール・エリア25に事実リストおよび非事実リストが作
成され,これらのリストにはステップ106 において受信
した入力項目に基づいて事実および非事実を表わすデー
タが格納される。
【0055】たとえば,図21に示すインテーク画面にお
いて,「寝たり起きたり」という項目が入力されたと仮
定する(入力された項目を図面において「×」印で示
す)。この入力された項目は事実であるから,事実リス
トには「被介護者は寝たり起きたり」ということを表わ
すデータが格納されることになる。また,図21に示すイ
ンテーク画面に表示された質問項目のうちで,「健康」
および「概ね健康」は,入力された「寝たり起きたり」
と明らかに矛盾するので非事実である。このような非事
実項目は非事実リストに格納される。既定画面に表示さ
れた各項目について,その項目に矛盾する非事実リスト
に入れられるべき項目はあらかじめ定められており,推
論インターフェース・モジュール26はこのようなあらか
じめ定められたことにしたがって非事実リストのデータ
の格納処理を行う。
【0056】推論指示リストにおいて,事実リスト・ポ
インタは事実リストの先頭アドレスを示すものであり,
非事実リスト・ポインタは非事実リストの先頭アドレス
を示すものである。また,ルール・リスト・ポインタは
ルール・リストにおける第1番目のルール指示リストの
先頭アドレスを示すものである。推論インターフェース
・モジュール26はインテーク・ルール・リスト,事実リ
ストおよび非事実リストを作成するときに,インテーク
処理用推論指示リストの上記ポインタとして各先頭アド
レス・データを設定する。
【0057】以上の処理ののち,推論インターフェース
・モジュール26は推論エンジン・モジュール21を起動す
る。このとき,推論インターフェース・モジュール26は
作成したインテーク処理用推論指示リストの先頭アドレ
ス(この実施例ではAA00;図9参照)を推論エンジ
ン21に渡す(ステップ108 )。推論エンジン21は受取っ
た先頭アドレスを用いてインテーク処理用推論指示リス
トをアクセスすることができる。このインテーク処理用
推論指示リストには上述のようにインテーク・ルール・
リストにおける第1番目の指示リストの先頭アドレス,
ならびに事実リストおよび非事実リストの先頭アドレス
が含まれており,さらに第1番目のルール指示リストに
は他のルールの指示リストをリンクするための先頭アド
レス・データが,各ルール指示リストには条件部リスト
および帰結部リストの記憶場所を示すポインタがそれぞ
れ含まれているので,推論エンジン・モジュール21はイ
ンテーク・ルール・リストや事実リスト,非事実リスト
をアクセスすることができる。このようにして,推論エ
ンジン・モジュール21と推論インターフェース・モジュ
ール26はメモリ23のワーク・エリア24および中間結果ス
プール・エリア25を共用することができる。
【0058】起動された推論エンジン・モジュール21は
図6および図7に示す手順にしたがって,インテーク・
ルール・リストのルールにしたがう推論処理を実行す
る。既に入力項目が事実リストに入っており,それに矛
盾する項目が非事実リストに入っている。インテーク・
ルールについての推論処理は次のように行なわれる。
【0059】まず,インテーク処理用推論指示リストの
ルール・リスト・ポインタによって示される第1番目の
ルールA1指示リストについて推論処理が開始される
(ステップ131 )。この推論処理は,ルールA1指示リ
ストの「条件部」ポインタC111によって指定される
条件部リストの条件命題と同じものが事実リストにある
かどうかを調べることである(ステップ132 )。条件命
題が事実リストになければ,次にステップ133 以降の処
理を行い(これらの処理については他のルール群の説明
において詳述する),ステップ141 を経てステップ142
に移り,ルールA1指示リストの「次のルール」ポイン
タで示されるルールA2について同じような処理を行
う。このように,各ルールの条件部と事実リストの内容
を比較していく。
【0060】上述したように,事実リストに「被介護者
は寝たり起きたり」という入力項目が入っていたとする
と,ルールA4の処理においてステップ132 における判
断がYESとなる。そこで,そのルールの帰結部リスト
に格納されている結論データを用いて推論中間結果リス
トが作成される。また,そのルールの指示リストにある
ポイント・データが推論指示リストの評価ポイントの欄
に記入される(ステップ139 )(上述したように,ポイ
ント・データについてはさらに後で述べる)。
【0061】インテーク・ルールの帰結部には推論を実
行すべきルール群を示す推論番号が結論として格納され
ている。推論エンジン・モジュール21は中間結果スプー
ル・エリア25の空きのエリアに推論中間結果リストを作
成して,帰結部の推論番号をこの推論中間結果リストに
書込む。また,作成した推論中間結果リストの先頭アド
レス(この例ではBB00)をインテーク処理用推論指
示リストの推論中間結果リスト・ポインタの欄に書込
む。このようにして作成された推論中間結果リストおよ
び推論指示リストの例が図10に示されている。
【0062】最後に推論エンジン・モジュール21は,推
論が正常に終了した旨を推論インターフェース・モジュ
ール26に通知する(ステップ140 )。一般に,インテー
ク・ルール処理では,すべてのルールについてステップ
132 でNOとなることにより,ステップ141 を経て異常
終了(ステップ143 )となることはない。
【0063】再び図2に戻って,推論終了の旨の通知を
受取ると,推論インターフェース・モジュール26は,推
論エンジン・モジュール21が作成した推論中間結果リス
ト(図10)を参照して,今後実行すべきすべての推論に
ついての推論指示リストを中間結果スプール・エリア25
に作成する(ステップ110 )。推論インターフェース・
モジュール26はインテーク処理用推論指示リストの先頭
アドレスAA00を記憶しているので,この推論指示リ
ストの推論中間結果リスト・ポインタBB00に基づい
て推論中間結果リストを容易にアクセスすることができ
る。
【0064】作成されたすべての実行すべき推論につい
ての推論指示リストの例が図11および図12に示されてい
る。これは,上述したルールA4の帰結部の結論に基づ
いて作成されたものである。
【0065】インテーク処理(推論番号#1000)を
除くと,今後実行すべき推論の概要は次のようなもので
ある。 推論番号#100:自立度評価に関する推論(自立度評
価フェーズ) 被介護者のおおまかな身体状況を判断するものである。 推論番号#3500:自助介護力レベル評価に関する推
論(自助介護力レベル評価フェーズ) 被介護者のより詳細な身体状況を判断するものである。 推論番号#200:介護主担者レベル評価に関する推論
(介護主担者レベル評価フェーズ) 被介護者を主として介護する人の有無およびその状況を
判断するものである。 推論番号#300:介護援助レベル評価に関する推論
(介護援助レベル評価フェーズ) 介護主担者以外に介護を援助できる人がいるかどうか,
いる場合にはその程度または状況を判断するものであ
る。 推論番号#800:総合介護力評価に関する推論(総合
介護力評価フェーズ) 上記の推論番号#3500,#200および#300の
結果を総合判定するものである。 推論番号#600:サービス選択評価に関する推論(サ
ービス選択評価フェーズ) 上記の推論番号#800の推論結果および質問に対する
回答に基づいてサービスを受ける条件の範囲を決定する
ものである。 推論番号#2000:老人世帯に関する推論(老人世帯
フェーズ) 老人のみの世帯かどうか,老人の一人暮しかどうか,老
人以外の家庭と同居かどうかなどを判断するものであ
る。
【0066】上記の推論のそれぞれについて推論指示リ
ストが作成され,作成された各推論指示リストに対応す
る推論番号が格納される。推論は上に列挙した順序で行
なわれるので,その順序付けと推論指示リストの相互の
リンク付けのために,「前の指示リストのポインタ」と
「次の指示リストのポインタ」に,各推論指示リストの
先頭アドレスが格納される。「前の指示リストのポイン
タ」には直前に行なわれるべき推論の推論指示リストの
先頭アドレスが,「次の指示リストのポインタ」には直
後に実行されるべき推論の推論指示リストの先頭アドレ
スがそれぞれ設定される。したがって,先頭のインテー
ク処理用(インテーク・フェーズ用)推論指示リストに
おける「前の指示リストのポインタ」および末尾の老人
世帯フェーズ用推論指示リストにおける「次の指示リス
トのポインタ」にはそれぞれデータNULLが格納され
る。
【0067】このような相互にリンクされた推論指示リ
ストにしたがって推論処理が以下に述べるように続行さ
れていく。
【0068】インテーク・フェーズ用推論指示リストに
おける「次の指示リストのポインタ」AA88にしたが
って,自立度評価フェーズ用推論指示リストがアクセス
され,そこに記憶されている推論番号#100が読出さ
れる。図3を参照して,読出された推論番号とともに,
次の推論のための既定画面表示要求が推論インターフェ
ース・モジュール26から入出力制御プロセス15に送信さ
れる(ステップ116 )(ステップ111 〜115 については
後述する)。
【0069】入出力制御プロセス15は伝送された推論番
号に対応する既定画面を表示装置13に表示する。自立度
評価フェーズのための表示画面の例が図22に示されてい
る。この表示画面の質問項目の中からいずれか一つの項
目が選択されると,選択された項目が入出力制御プロセ
ス15から推論インターフェース・モジュール26に送信さ
れる。推論インターフェース・モジュール26は入力項目
を受信すると(ステップ117 ),推論番号を用いて知識
ベースから自立度評価フェーズの推論ルール群をロード
し,ステップ107 と同じように推論ルール・リストを作
成するとともに,受信した入力項目に基づいて事実リス
トおよび非事実リストを作成し,さらに推論指示リスト
の必要なポインタにアドレス・データを書込む(ステッ
プ118 )。
【0070】図4を参照して,この後,推論インターフ
ェース・モジュール26は自立度評価フェーズ推論指示リ
ストの先頭アドレスを渡して推論エンジン・モジュール
21を起動する(ステップ119 )。これに応答して,推論
エンジン・モジュール21は作成された推論ルール・リス
トにしたがって推論処理を実行することになる。
【0071】推論処理が終了して推論エンジン・モジュ
ール21から推論の正常終了または異常終了の旨が通知さ
れるので(ステップ120 ),この通知にしたがって推論
インターフェース・モジュール26は事実リストおよび非
事実リストのコピー処理またはクリア処理を行い(ステ
ップ121 ,122 ),ステップ111 に戻る。ステップ120
〜122 の処理の詳細については,次の自助介護力レベル
評価フェーズにおける推論処理において詳述する。
【0072】この自立度評価フェーズのための推論処理
の結論として推論番号#7000が得られたものとす
る。この推論番号#7000は推論中間結果リスト(先
頭アドレスBB88)に格納される(図13参照)。この
ように,推論処理によって結論として推論番号が得られ
た場合には,推論インターフェース・モジュール26は次
の推論である自助介護力のレベル評価フェーズの推論番
号としてこの推論番号#7000を推論指示リストに書
き込む。自助介護力レベル評価フェーズの先に得られて
いた推論番号#3500は一種のダミーである(図8参
照)。自助介護力レベル評価に関する推論ルール群は8
種類あり(図8の#5500〜#9000),これらの
うちの1つの推論ルール群(推論番号#7000)が自
立度評価フェーズにより選択されたことになる。
【0073】推論インターフェース・モジュール26は,
この推論番号#7000とともに既定表示画面要求を入
出力制御プロセス15に送信する(ステップ116 )。これ
に応答して,入出力制御プロセス15は図23に示すような
画面を表示装置13に表示する。
【0074】ユーザはこの画面をみて,被介護者の身体
状況にあてはまる一または複数の項目を選択入力するの
で,入力された項目が推論インターフェース・モジュー
ル26に送信される。
【0075】入力項目を受信すると(ステップ117 ),
推論インターフェース・モジュール26は,推論番号#7
000の自助介護力レベル評価(その4)に関するルー
ル群を知識ベース22からロードして,図17に示すような
自助介護力レベル評価ルール・リストを作成する(ステ
ップ118 )。また,自助介護力レベル評価フェーズの推
論指示リスト内のルール・リスト・ポインタにアドレス
E100を入れる。
【0076】このステップ118 において推論インターフ
ェース・モジュール26はまた,図18に示すような事実リ
ストおよび非事実リストを作成する。事実リストには,
上述したインテーク推論において得られた事実リスト
(これを図18においてCOPY1で示す),および自立
度評価フェーズの推論において得られた事実リスト(C
OPY2で示す)も含まれている。
【0077】推論インターフェース・モジュール26は,
インテーク・フェーズの推論処理終了後における推論指
示リスト作成処理(ステップ110 )において,次に実行
すべき自立度評価フェーズの推論のための事実リスト・
エリアを決定し(このエリアの先頭アドレスはD800
である:図11参照),インテーク推論で得られた事実リ
スト(先頭アドレスはD000である:図16参照)の内
容を(COPY1の内容)を,この決定した事実リスト
・エリアに転送して書込む(転送に書込むことをこの明
細書ではコピーと表現する)。さらに推論インターフェ
ース・モジュール26は自立度評価フェーズの推論が終了
したときに,次に実行すべき自助介護力レベル評価フェ
ーズのための事実リスト・エリアを決定し(これが図18
に示す先頭アドレスF000をもつエリアである),こ
のエリアに自立度評価フェーズの推論で得られた事実リ
スト(ここにはCOPY1とCOPY2の内容が含まれ
ている)をコピーする(ステップ121 )。非事実リスト
についても全く同様である。
【0078】推論インターフェース・モジュール26は,
入出力制御プロセス15から送信された入力項目(図23に
おいて「×」印が付された項目)を事実リストに書込
む。また,これらの入力項目と矛盾する項目を非事実リ
ストに書込む。このようにして,図18に示す事実リスト
および非事実リストが作成される。
【0079】図23から分るように,「排泄」に関する項
目は全く入力されていない(すなわち「×」印が付され
ていない)。したがって,排泄に関する項目は事実リス
トにも非事実リストにも入っていない。このような入力
されなかった項目については,後に説明するように,推
論エンジンからの質問という処理により補われることに
なる。
【0080】この後,推論エンジン・モジュール21が起
動されることになる。このとき,自助介護力レベル評価
フェーズの推論指示リストの先頭アドレスAB00が推
論インターフェース・モジュール26から推論エンジン・
モジュール21に渡される(ステップ119 )。
【0081】図6および図7のフロー・チャート,なら
びに図17のルール・リストおよび図18の事実リスト,非
事実リストを参照して,推論エンジン・モジュール21に
よる推論処理について詳細に説明する。図17に示す自助
介護力レベル評価ルール・リストには,代表例としてル
ールC1とルールCiが示されている。
【0082】まず第1番目のルールC1について推論が
開始される(ステップ131 )。ルールC1の条件部リス
トにある全項目と事実リストの全内容が比較され,条件
部リストの全項目が事実リストにあるかどうかが判定さ
れる(ステップ132 )。ルールC1の図示された条件部
リストの項目のうちのいくつかのものが事実リストにな
いので,ステップ132 の判定はNOとなる。
【0083】ルールC1の条件部リストの全項目のうち
で事実リストになかった項目がいくつかあるので,この
ような事実リストになかった項目の中で非事実リストに
列挙されているものがあるかどうかが,次に調べられる
(ステップ133 )。たとえば,ルールC1の条件部リス
トにおける第4番目の項目「食事はやや時間がかかって
も介助なしに一人で食事する」は,事実リストには存在
せず,非事実リストに存在する。このことは,ルールC
1の条件部は決して満たされないことを意味する。事実
リストになかった条件部の項目のうちで一つでも非事実
リストにあればその条件をもつルールはもはや推論する
意味のないものである。したがって,ステップ133 でY
ESとなれば,次のルールについての推論処理に移るこ
とになる(ステップ141 を経てステップ142 )。
【0084】同じようにしてルールC2,C3,…が処
理されていく。
【0085】ルールCiについては,条件部リストのい
くつかの項目は事実リストに列挙されたものと一致する
が,他のいくつかの項目は事実リストにはない。したが
って,ステップ132 でNOとなり,次にステップ133 に
進む。
【0086】ルールCiの条件部の項目のうちで事実リ
ストになかった項目は,第6番目の項目「排泄は全面的
に介助を要する」と,第9番目の項目「整容は全面的に
介助を要する」である。これらの項目は非事実リストに
も存在しない。したがって,ステップ133 でNOとな
る。
【0087】このような場合には,条件部の項目のうち
で事実リストにも非事実リストにもなかった項目につい
てそれが事実か,非事実かを調べる必要がある。
【0088】そこで,推論エンジン・モジュール21は,
このような項目についての質問を表示するよう,入出力
制御プロセス15に要求する(ステップ134 ),この質問
表示要求は質問すべき項目の表示データを含む。入出力
制御プロセス15は,この質問表示要求に応答して,要求
された項目について表示装置13の画面に質問文を表示す
る。質問表示の例が図24に示されている。これは上記の
第9番目の項目に関するものである。
【0089】ユーザはこの質問に対して,肯定(はい,
YES)または否定(いいえ,NO)の回答をマウス11
を用いて入力する。この入力された回答を表わすデータ
は入出力制御プロセス15から推論エンジン・モジュール
21に送信される。
【0090】推論エンジン・モジュール21はこの回答を
受取ると,回答が肯定を示していれば質問した内容を事
実リストに,回答が否定を示していれば質問した項目の
内容を非事実リストにそれぞれ追加する(ステップ135
,136 ,137 )。
【0091】この後,ステップ132 に戻って上述の処理
が繰返されることになる。ルールCiについては,条件
部の第6番目と第9番目の項目が質問すべき項目である
から,ステップ132 〜137 の処理が2回繰返されること
になる。
【0092】このようにして,既定画面が表示されたと
きにユーザが入力を忘れた項目や,既定画面には含まれ
てはいないが条件部リストには存在する項目について,
ユーザの回答(身体的状況等についての詳細情報)が得
られることになる。
【0093】上述した第6番目と第9番目のいずれかの
項目についても肯定の回答が得られたと仮定する。これ
らの項目の内容は事実リストに追加されている。そうす
ると,ルールCiの条件部リスト中のすべての項目が事
実リストに存在することになるのでステップ132 でYE
Sとなる。自助介護力レベル評価フェーズの推論中間結
果リストが中間結果スプール・エリア25に作成され(先
頭アドレスはBC00:図13参照)このエリアに,ルー
ルCiの帰結部リストの内容がコピーされる。帰結部の
内容は「対象者分類[0003234]」,「対象者必
要介護機器分類[0501000]」というものであ
る。推論中間結果リストの先頭アドレスは自助介護力レ
ベル評価推論指示リストにセットされる。さらに,ルー
ルCiの指示リストに含まれているポイント・データ
(この例では0.14)が自助介護力レベル評価推論指示リ
ストの評価ポイントとして設定される(ステップ139
)。
【0094】ここでポイントないしは評価ポイントとい
うのは,最終的に総合介護力評価フェーズの推論処理に
おいて数値で表わされた総合介護力を求めるためのもの
である。総合介護力は,自助介護力レベル,介護主担者
レベルおよび介護援助レベルの三つの観点から評価さ
れ,いわば被介護者が現状の状態で(すなわち,老人ホ
ーム,その他の施設の助けを借りずに)どの程度の介護
を得られるかということを示すものである。在宅介護力
と言いかえてもよい。
【0095】ポイント・データは,自助介護力レベル評
価フェーズ,介護主担者レベル評価フェーズおよび介護
援助レベル評価フェーズの各推論のすべてのルールに,
あらかじめ設定されている。このポイント・データは,
数多くの事例に基づき,かつ各ルールに適合させた形態
で専門家が決定した値である。
【0096】以上の処理ののち推論エンジン・モジュー
ル21は推論が正常に終了した旨を推論インターフェース
・モジュール26に通知する(ステップ140 )。
【0097】もし,ルール・リスト中のすべてのルール
についてステップ132 でNOとなった場合には,最後の
ルールのルール指示リストの「次のルール」ポインタの
値はNULLであるからステップ141 でYESとなる。
このような場合にはあてはまるルールが存在しなかった
として異常終了(エラー終了)の旨が推論エンジン・モ
ジュール21から推論インターフェース・モジュール26に
通知される(ステップ143 )。
【0098】再び図4に戻り,推論インターフェース・
モジュール26は推論エンジン・モジュール21から推論が
正常に終了した旨の通知を受取ると(ステップ120 ),
次の推論,すなわち介護主担者レベル評価フェーズの推
論のために事実リストおよび非事実リストのためのエリ
アを決定し(先頭アドレスF800とFC00:図13参
照),先の推論で得られた事実リストおよび非事実リス
ト(先頭アドレスF000とF400のエリアのリス
ト:図18参照)を決定したエリアにコピーする(ステッ
プ121 )。この後,ステップ111 に戻り,次の推論の実
行に移る。
【0099】推論エンジン・モジュール21から異常終了
の旨の通知を受取ったときには,推論インターフェース
・モジュール26は推論エンジン・モジュール21に再度同
じ推論を実行させる。あてはまるルールが存在しなかっ
た原因にユーザの入力誤りがある可能性があるからであ
る。このために推論インターフェース・モジュール26
は,直前に行った推論において事実リスト,非事実リス
トに加入された項目をクリアする(ステップ122 )。た
とえば上述した自助介護力レベル評価フェーズの推論が
異常終了であった場合には,図18に示す事実リストおよ
び非事実リストのうちCOPY1およびCOPY2の項
目を除く項目がクリアされる。この後,ステップ111 に
戻り,ステップ112 〜115 をスキップして(推論番号#
800以外の場合),先に実行した推論の再度の実行の
ためにその推論のための画面表示要求が送出されること
になる(ステップ116 )。
【0100】表示装置13の表示画面に「戻り」ボタンを
表示するようにすることもできる。この「戻り」ボタン
が押され,その旨が入出力制御プロセス15から送られる
と,推論インターフェース・モジュール26は,直前の推
論が正常終了の場合には直前の推論を再度実行させるよ
うに(直前の推論で得られた事実項目,非事実項目をク
リアする),直前の推論が異常終了の場合または推論実
行中の場合にはその一つ前の推論を再度実行させるよう
に(直前の推論または実行中の推論で得られた事実項
目,非事実項目,およびその一つ前の推論で得られた事
実項目,非事実項目をクリアする)制御する。「戻り」
ボタンが2度連続して押された場合には,さらに一つ前
の推論に戻って再推論処理を実行するようにすると,一
層好ましい。このようにして,ユーザは入力誤りがあっ
た場合には自ら「戻り」ボタンを押して推論をやりなお
すことができる。
【0101】続いて介護主担者レベル評価フェーズの推
論が実行される。この推論の既定表示画面の例が図25に
示されている。介護主担者がいるかどうか,いる場合に
はその人の年齢,健康状態,生活状況等に関する項目の
中からユーザによって選択された項目が入力される。
【0102】この推論のルールはたとえば次のようなも
のである。 条件部 介護主担者がいる。介護主担者は60歳代である。介護主
担者は健康である。介護主担者はパート勤務を行なって
いる。 帰結部 介護主担者分類[0104034] このルールがあてはまった場合のポイントは0.15である
(図13参照)。
【0103】同じようにして介護援助レベル評価フェー
ズの推論が行なわれる。この推論の既定表示画面の一例
が図26に示されている。この推論では,介護主担者に代
わる人がいるかどうか,いる場合には1週間のうちに何
日くらい介護できるか,また介護できる時間帯はいつ
か,家族,近隣人,親族等の身近な介護援助者以外に福
祉団体等によるサービスを受けているか,受けていると
すればそれはどのような種類のものか等について,ユー
ザによって選択された項目が入力される。
【0104】この推論ルールの一例は次のようなもので
ある。 条件部 介護主担者に代わる人がいる。介護主担者に代わる人が
昼のみいる。介護主担者に代わる人が週2日いる。 帰結部 介護援助分類[0201012] このルールがあてはまった場合のポイントは0.1 である
(図13参照)。
【0105】以上の推論処理結果を踏まえて総合介護力
評価フェーズの推論処理が行なわれる。この推論の推論
番号は#800である。したがって,図3のステップ11
2 でYESとなる。この場合には,自助介護力レベル評
価フェーズの推論で得られたポイント0.14と,介護主担
者レベル評価フェーズの推論で得られたポイント0.51
と,介護援助レベル評価フェーズの推論で得られたポイ
ント0.1 とが加算され,総合介護力評価ポイントが算出
される。この例では総合介護力評価ポイントは0.14+0.
51+0.1 =0.75となる。この算出されたポイントは総合
介護力評価のための推論の事実リストおよび推論指示リ
ストにストアされる(ステップ113 )。
【0106】推論インターフェース・モジュール26から
入出力制御プロセス15に,算出されたポイントを表わす
データとともにポイント表示要求が送信される(ステッ
プ114 )。これに応答して入出力制御プロセス15は,表
示装置13の画面上に算出されたポイント,必要ならばそ
の説明,および「了解」ボタンを表示する。このポイン
ト表示をみてユーザが「了解」ボタンを押下すれば,そ
の旨が入出力制御プロセス15から推論インターフェース
・モジュール26に伝送される。推論インターフェース・
モジュール26は了解応答を受信すると(ステップ115
),総合介護力評価のための推論処理に進む。
【0107】推論の種類によっては推論処理に先だつ既
定画面の表示が不要なものがある。たとえば総合介護力
評価フェーズ(推論番号#800),サービス選択評価
フェーズ(#600),老人世帯フェーズ(#200
0)などは既定画面表示を伴なわない。このような既定
画面表示を伴なわない推論はその推論番号に基づいて判
断できるので,推論インターフェース・モジュール26は
既定画面表示を伴なわない推論の場合には,ステップ11
6 ,117 の処理をスキップして,ただちに,知識ベース
22からの該当する推論ルールのロードと,その推論ルー
ル・リストの作成に移る(ステップ118 )。
【0108】総合介護力評価フェーズにおける推論は,
算出されたポイントに基づいて,総合介護力分類と支援
レベルとを決定するものである。たとえば,次のような
推論ルールが設定されている。 条件部 0.9 >総合介護力評価ポイント≧0.75 帰結部 総合介護力分類[0303024] 在宅介護要支援レベルC
【0109】事実リストに格納された総合介護力評価ポ
イントにあてはまる条件部に対応する帰結部の内容が推
論中間結果リストに格納されることになる(ステップ11
9 〜122 )。
【0110】支援レベルは総合介護力評価ポイントの値
に応じて一定範囲ごとにあらかじめ定められている。支
援レベルの種類には,在宅介護可能レベル,在宅介護ほ
ぼ可能Aレベル,在宅介護ほぼ可能Bレベル,在宅介護
要支援Aレベル,…,在宅介護要支援Dレベル,在宅介
護難Aレベル,…等がある。
【0111】次のサービス選択評価フェーズにおける推
論ルールの一例は次のようなものである。この推論では
先の総合介護力評価フェーズの推論結果が用いられてい
る。 条件部 在宅介護要支援Cレベル。家に他人を入れてもかまわな
い。費用はかまわない。 帰結部 必要サービス分類[0402015]
【0112】最後の老人世帯フェーズにおける推論ルー
ルの例は次のようなものである。 条件部 介護主担者がいない。介護主担者に代わる人がいない。 帰結部 独り暮らし 条件部 65歳以下の人が一緒に住んでいない。 帰結部 老人世帯
【0113】このサービス選択評価フェーズおよび老人
世帯フェーズにおける推論では既定画面は表示されず
に,先行する推論で得られた事実リストおよび非事実リ
ストの内容に基づいて,必要な場合には推論エンジン・
モジュール21が入出力制御プロセス15に質問表示を要求
して質問に対するユーザの回答を得ることによって(図
6ステップ134 〜137 ),推論が実行されていく。推論
結果は推論中間結果リストに格納される。
【0114】老人世帯フェーズの推論が終了したとき
に,その推論指示リストの次の指示リストのポインタの
欄にはNULLが記入されているから,図3ステップ11
1 でYESとなり,図5に示す推論終了処理に移ること
になる。
【0115】図13および図14は推論が終了したときにお
ける,全推論処理に関する推論指示リストと推論中間結
果リストとを示すものである。
【0116】すべての推論が終了すると,推論終了メッ
セージが推論インターフェース・モジュール26から入出
力制御プロセス15に送信される(ステップ123 )。
【0117】入出力制御プロセス15は推論終了メッセー
ジを受信すると,表示装置13の画面上に,推論が終了し
た旨,および「推論に基づく検索実行」ボタン(図20参
照),その他の機能ボタンを表示する。ユーザが「推論
に基づく検索実行」ボタンを押すと,入出力制御プロセ
ス15は分類名称リストの送信要求を送信する。
【0118】推論インターフェース・モジュール26は分
類名称リスト送信要求を受信すると(ステップ124 ),
図13および図14に示す推論中間結果リストのうち,デー
タ・ベース検索に必要な推論結果(推論番号を除く)を
分類名称リストに書込んでこのリストを作成する。分類
名称リストには,図15に示すように,推論により得られ
た各種分類を示すコードが格納される。分類名称リスト
は中間結果スプール・エリア25に作成されよう。推論イ
ンターフェース・モジュール26はこの分類名称リストを
入出力制御プロセス15に送信する(ステップ125 )。
【0119】入出力制御プロセス15は分類名称リストを
受信すると,後に説明するように検索条件スプール・エ
リア17にこれを書込む。
【0120】(3) データ・ベースの検索処理 この実施例によるデータ・ベース検索システムは上述し
たように老人福祉業務(サービス)情報の検索に関する
ものであるが,ここでいう老人福祉業務情報とは広義の
意味のものである。老人福祉業務情報の検索は,具体的
にいうと,狭義の意味での(後に説明する)老人福祉に
関連してどのようなサービスの提供が可能であるか,老
人のための施設にはどのようなものがあり,そこでどの
ようなサービスが受けられるのか,施設を利用する条件
は何か,医療,保健に関連してどのようなサービスが受
けられるのか,所得補償にはどのようなものがあるの
か,公営のもの以外に私営のものにどのようなサービス
があるのか,という情報の検索を含む。
【0121】上記のサービスに関する情報の体系化され
たデータ・ベースを構築するために,図27に示すように
提供可能なサービスが体系化されている。この体系はサ
ービス項目,サービス区分およびサービス名称によって
構成される。
【0122】サービス項目は最も上位の分類であり,狭
義の老人福祉関連,施設関連,医療・保健関連,所得補
償関連等に分けられており,それぞれに2桁(10進数表
現)の項目コード(図27において[]で示す,以下同
じ)が割当てられている。
【0123】各サービス項目はさらに複数のサービス区
分に分けられる。たとえば,サービス項目「老人福祉関
連」は,在宅福祉・介護支援,その他の行政サービス機
関,住宅,社会参加,就労等のサービス区分に分けられ
る。サービス区分にも2桁の区分コードが割当てられて
いる。
【0124】各サービス区分には一または複数のサービ
ス名称(サービスの種類)が含まれる。たとえば,サー
ビス項目「老人福祉関連」内のサービス区分「在宅福祉
・介護支援」には,家庭奉仕員派遣,自宅入浴サービ
ス,ショート・ステイ,高齢者介護ホーム,緊急通報シ
ステム,日常生活用具給付等々のサービス名称が含まれ
る。サービス名称には3桁のサービス名称コードが割当
てられている。
【0125】特定のサービス項目における特定のサービ
ス区分に含まれる特定のサービス名称は合計7桁のコー
ドによって指定される。この7桁のコードをサービス検
索コードという。たとえば,サービス項目「老人福祉関
連」[01]におけるサービス区分「在宅福祉・介護支
援」[01]に含まれるサービス名称「高齢者介護ホー
ム」[004]は,サービス検索コード[010100
4]によって指定される。なお,上位の分類をサービス
区分,その下位の分類をサービス項目と命名してもよ
く,項目や区分は単に便宜的なものである。
【0126】図28はデータ・ベース装置30に設けられた
データ・ベース32の全体的な構造を示すものである。デ
ータ・ベース32には,分類マスタ,分類/サービス・マ
スタ,サービス・マスタ,社会資源台帳,実施施設マス
タ,施設一次情報マスタ等が設けられている。
【0127】分類マスタおよび分類/サービス・マスタ
は推論に基づく検索処理において用いられるものであ
る。分類マスタは基本的には,推論処理により得られた
分類名称リスト(図15参照)に含まれる分類名称(分類
名称を表わす文字コードの集まり;以下単に分類コード
という)とAIコードとを結びつけるためのものであ
る。分類コードおよびAIコードの意味については後に
述べる。分類/サービス・マスタはAIコードとサービ
ス検索コードとを結びつけるためのものである。
【0128】したがって,これらの分類マスタと分類/
サービス・マスタを通して,推論結果を示す分類コード
とデータ・ベース検索のためのサービス検索コードとが
結びつけられることになる。
【0129】サービス・マスタは地域(都道府県,区市
町村)(地域コード)に対応して,その地域で利用可能
なサービスの種類(サービス検索コード)およびその条
件,説明等をあらかじめ格納しておくものである。指定
された地域で特定のサービス検索コードに対応するサー
ビスが受けられるかどうかを調べるために有用である。
【0130】社会資源台帳は,地域コードおよびサービ
ス検索コードに対応して,そこで実施されているサービ
スに関する情報をあらかじめ格納しておくものである。
指定された地域で指定されたサービス検索コードに対応
するサービスの具体的な実施形態およびその内容を調べ
るために有用である。
【0131】実施施設マスタは,現存するほとんどすべ
ての施設の名称を,地域コード,サービス検索コード等
に対応させて記憶するものである。指定された地域にお
いて指定されたサービスに関連する施設の名称を調べる
のに有用である。
【0132】施設一次情報マスタは,実施施設ごとにそ
の詳細な情報を記憶するものである。
【0133】図29および図30は推論に基づく検索処理手
順の一部を示しており,図29は入出力制御プロセス15の
動作を,図30はデータ・ベース検索条件作成プロセス16
とデータ・ベース・エンジン31の処理をそれぞれ表わし
ている。
【0134】図29を参照して,上述した推論処理に入る
前に,一般にデータ・ベース検索のために最低限必要な
情報の入力が,入出力コンソール10を用いて行なわれ
る。
【0135】データ・ベース検索のために最低限必要な
情報とは,データ・ベース検索の対象地域である。この
対象地域は老人福祉に関する上述の各種サービスを受け
ようとする地域と一致する。地域情報には,都道府県と
区市町村とが含まれる。
【0136】図19の表示画面において,「区市町村選
択」ボタンがユーザによって押されると,この下面の下
半部(たとえば「サービス名称」の欄)に都道府県のリ
ストが表示される。ユーザはこのリストの中から所望の
都,道,府または県を選択入力する。すると,選択され
た都,道,府または県にある区市町村のリストが表示さ
れるので,ユーザはそのリストの中から所望の区,市,
町または村を選択入力する。これにより地域情報の入力
処理が終る。都道府県には2桁の都道府県コードが,区
市町村には3桁の区市町村コードが割当てられている。
都道府県コードと区市町村コードによって構成される5
桁のコードを地域コードという。
【0137】必要に応じて利用者(被介護者)に関する
情報,利用場所に関する情報,利用者の年齢,利用者の
健康状態が入力される(図19参照)。これらの入力情報
もまたコード化されるのはいうまでもない。この実施例
では利用場所に関する情報(「施設」=コード[0
2])のみが入力されたものとする。
【0138】これらの入力された各種情報は,検索キー
情報の一種として,入出力制御プロセス15から検索条件
スプール・エリア17に転送され,その検索条件リスト・
エリアに記憶される(ステップ151 )。
【0139】図31は検索条件スプール・エリア17の構成
例を示している。このスプール・エリア17には,検索条
件リスト・エリアと抽出サービス・リスト・エリアと,
推論結果エリアが設けられている。検索条件リスト・エ
リアには,地域コード,サービス検索コード,利用場所
コード,利用者コード,健康条件コードおよび年齢条件
コードが記憶される。この実施例では,上述のように,
地域コードと利用場所コードが入力されたので,これら
のコードが検索条件リストに挙げられることになる(二
重のハッチングで示す)。もし,利用者,年齢,健康状
態が入力されれば,それらのコードが利用者コード,年
齢条件コード,健康条件コードとして検索条件リストに
挙げられることになる。
【0140】以上の入力処理ののち,「推論選択」ボタ
ンが押されることにより,上述した推論処理が実行され
る。
【0141】上述したように推論処理が終了すると,推
論インターフェース・モジュール26から推論結果として
分類名称リスト(図15)が送信されてくるので入出力制
御プロセス15はこれを受信し(ステップ152 ),検索キ
ー情報の一つとしてこの分類名称リストを検索条件スプ
ール・エリア17の推論結果エリアに格納する(ステップ
153 )とともに,データ・ベース検索条件作成プロセス
16に検索要求を出す(ステップ154 )。
【0142】図30を参照して,データ・ベース検索条件
作成プロセス16は入出力制御プロセス15から検索要求が
与えられると,推論結果エリアに格納されている分類名
称リスト(分類コード)をデータ・ベース・エンジン31
に送信し,分類名称リスト中の各分類コードに対応する
サービス検索コード(一つのみならず複数の場合もあ
る)を問い合わせる(ステップ161 )。
【0143】図32はデータ・ベース32における分類マス
タおよび分類サービス・マスタの詳細を示すものであ
る。分類マスタは分類コードとAIコードとを対応させ
て記憶するものである。分類コードに対応してアドバイ
ス・ファイルのアクセスするためのキー・データ(たと
えばアドレス)も記憶されている。分類/サービス・マ
スタは,AIコードに対応して一または複数のサービス
検索コードを記憶するものである。
【0144】データ・ベース・エンジン31は作成プロセ
ス16からサービス検索コードの問い合わせ文を受信する
と,まず分類マスタを検索して作成プロセス16から与え
られたすべての分類コードに対応するAIコードを取出
し,さらに分類/サービス・マスタを検索して,取出し
たAIコードのそれぞれに対応するすべてのサービス検
索コードを取得し,取得したすべてのサービス検索コー
ドを作成プロセス16に送信する(ステップ171 )。
【0145】作成プロセス16はデータ・ベース・エンジ
ン31から送信されたサービス検索コードを検索条件スプ
ール・エリア17の検索条件リストに加入する(ステップ
162)。検索条件リストに加入されたサービス検索コー
ドが一重のハッチングで示されている。このようにし
て,検索条件リストには,入出力コンソール10から入力
された検索条件(地域コード等)と,推論結果に基づい
て導かれたサービス検索コードが満たされ,検索条件デ
ータが整ったことになる。
【0146】上述したように被介護者の状態および被介
護者をとりまく状況を表わす各種情報が入出力コンソー
ル10から入力され,この入力された情報(項目)に基づ
いて,推論ルールにしたがって推論が行なわれることに
より分類コードが得られる。推論結果である分類コード
に基づいて,AIコードを介在させて,それに対応する
サービス検索コードが取得される。したがって,取得さ
れたサービス検索コードの表わすサービス名称は被介護
者の状態および被介護者をとりまく状況に適したものと
なっている。
【0147】きわめて膨大な数の事例に基づいて,推論
ルールのみならず,推論により得られる分類コードとサ
ービス検索コードとの対応関係が専門家によってあらか
じめ作成されている。分類コードは推論の結論をサービ
ス検索コードに結びつける役割を果たす。
【0148】AIコードは分類コードとサービス検索コ
ードを結びつけるものであるが,図32に示す分類マスタ
および分類/サービス・マスタの構造から分るように,
必ずしも必要なものではなく,場合によっては無くても
よい。
【0149】分類コードに対応するアドバイス・ファイ
ルのキー・データは,必要に応じて,データ・ベース・
エンジン31から作成プロセス16を経て入出力制御プロセ
ス15に送られる。入出力制御プロセス15は,「アドバイ
ス」ボタンの押下に応答して,このキー・データを用い
てアドバイス・ファイルをアクセスし,対応するアドバ
イス文を読出して表示装置13に表示する。たとえば,次
のようなアドバイス文が表示されよう。
【0150】「在宅介護に関するアドバイス」 あなたの在宅介護力ポイントランク 在宅介護要支援Cレベル 在宅介護を続けるためには,在宅サービス・施設サービ
ス等の公私の各種支援サービスの活用が必要と思われま
す。福祉事務所・在宅介護支援センター等に相談される
とよいでしょう。要介護者の状況や家庭の事情にあわせ
て下記メニュー等の利用をお勧めします。 [メニュー1] 週1回(1日2時間位) ボランティアグループへの介護依頼 プラス下記のいずれかを週2回(1日3時間位) 家庭奉仕員 福祉公社ヘルパー 有償ボランティア 1ヶ月 総費用 0〜20,640円
【0151】続いて,作成プロセス16は検索条件リスト
にある地域コード,およびサービス検索コード(および
利用場所コード等があればそれらも)をデータ・ベース
・エンジン31に送信し,地域コードによって指定される
地域に,サービス検索コードによって指定される(およ
び利用場所コード等によって条件付けられる)サービス
があるかどうかを問い合わせる(ステップ163 )。
【0152】データ・ベース・エンジン31はこの問い合
わせ文を受信すると,サービス・マスタをサーチして,
問い合わせのあった地域コードとサービス検索コード
(および利用場所コード等)との組合せを満たすサービ
スがサービス・マスタにあるかどうかをチェックする。
【0153】サービス・マスタの構成例が図33に示され
ている。サービス・マスタには,地域(都道府県,区市
町村)コードごとに,その地域で利用可能なサービスの
種類を示すサービス検索コードが格納され,さらにサー
ビス検索コードに対応してそのサービスについての各種
条件(利用場所,利用者,年齢,健康状態)および説明
文が格納されている。
【0154】データ・ベース・エンジン31は,該当する
地域コードとサービス検索コード(および各種条件のコ
ード)との組合せがサービス・マスタにあれば,それら
のコードの組合せおよび説明文を作成プロセス16に送信
する(ステップ172 )。
【0155】作成プロセス16はデータ・ベース・エンジ
ン31からの検索結果を受信すると,受信した地域コード
とサービス検索コードの組合せを抽出サービス・リスト
に格納する(図31参照)。また,受信したサービス検索
コードに付随する各種条件を検索条件リストに格納する
(ステップ164 )。
【0156】ステップ163 の問い合わせとステップ172
の検索処理は,検索条件リストにあるすべてのサービス
検索コードについて行なわれる。また,データ・ベース
・エンジン31はまず取得したサービス検索コードのみを
作成プロセス16に送信し,次に作成プロセス16から問い
合わせがあったときのみサービスの説明文を送信するよ
うにしてもよい。
【0157】この後,作成プロセス16は入出力制御部15
に対して表示要求を与える。これに応答して入出力制御
プロセス15は検索条件スプール・エリア17内の抽出サー
ビス・リストのデータを取込み,そこに格納されている
サービス検索コードに基づいてそれらの名称の一覧を表
示装置13の表示画面の一部に表示する。サービス名称表
示画面の一例が図37に示されている。ユーザはカーソル
11を用いてウインドウWを上下に移動させることによ
り,所望のサービスを選択することができる。一つのサ
ービスが選択されるとそのサービスについての説明文が
サービス説明の欄に表示される。
【0158】以上で基本的にサービス検索が終了する。
【0159】次にユーザによる入力に応答してデータ・
ベース32内の他のファイルの検索が行なわれることにな
るが,これらについては簡単に説明する。
【0160】ユーザが表示画面上の「照会」ボタンを押
すと,これに応答して入出力制御プロセスは社会資源台
帳の検索要求を作成プロセス16に与えるので,作成プロ
セス16は同検索要求の問い合わせ文を作成してデータ・
ベース・エンジン31に送信する。
【0161】社会資源台帳には,図34に示すように,地
域コードをサービス検索コードに対応して,その地域に
おいてそのサービスを実現する形態に関する情報が記憶
されている。データ・ベース・エンジン31は作成プロセ
ス16から与えられた地域コードとサービス検索コードに
対応する情報を社会資源台帳から取得して作成プロセス
16に送信するので,表示装置13の表示画面には図38に示
すようなサービス情報が表示される。
【0162】ユーザが図38に表示された「実施施設」ボ
タンを押すと,実施施設マスタの検索が行なわれる。実
施施設マスタには,図35に示すように,地域コードとサ
ービス検索コードとの組合せに対応して,その地域にお
いてそのサービスを実施する施設の名称が格納されてい
る。さらに詳しくは,施設区市町村コードと施設検索区
分コードも格納されている。施設区市町村は施設の観点
から規定した地域を示すもので,上述した区市町村と一
致する場合もあるし一致しない場合もある。施設検索区
分コードは施設一次情報マスタを検索するために用いら
れるものである。この実施施設マスタは地域コードとサ
ービス検索コードをキーとして検索される。検索により
得られた情報はたとえば図39に示すように表示される。
【0163】図39に表示された施設リストの中から所望
の施設をウインドウWによりユーザが選択すると,施設
一次情報マスタの検索が行なわれる。施設一次情報マス
タの一例が図36に示されている。このマスタ・ファイル
は,都道府県コードと,実施施設マスタから得られた施
設区市町村コードおよび施設検索コードとをキーとして
検索され,各対応記憶場所にその施設に関する詳細かつ
具体的な情報が格納されている。このマスタ・ファイル
から取得された情報に基づいてたとえば図40に示すよう
な画面が表示される。
【0164】図41は推論処理を行なわずに直接にデータ
・ベースを検索する場合の入出力コンソール10における
処理の手順を示すものである。図29および図30に示すも
のと同一処理には同一符号を付してある。
【0165】ユーザは図19に示す初期画面において,上
述したように,少くとも都道府県および区市町村を入力
しなければならない。必要に応じてユーザはまた,利用
者,利用場所,年齢,健康状態を入力することができ
る。いずれにしても入力されたコードは検索条件スプー
ル・エリア17の検索条件リストに格納される(ステップ
151 )。
【0166】この後,ユーザは「検索実行」ボタンを押
下して(ステップ155 )検索処理に移行させることもで
きるし,サービス検索コードを構成する項目コードを入
力することもできるし,これに続いて区分コードを入力
することもできる。
【0167】ユーザが項目コードを入力するときには,
図19に示す初期画面において項目選択の欄の「老人福
祉」,「施設関連」,「医療・保健」,「所得補償」,
「民間」のうちのいずれかを選択する。すると,選択さ
れた項目コードが検索条件リストに加えられる。また,
選択された項目における次の分類である区分の名称のリ
ストがサービス名称の欄に表示される(ステップ156
)。
【0168】ユーザはこの時点で「検索実行」ボタンを
押してもよいし(ステップ155 ),表示された区分のリ
ストの中から所望のものを選択してもよい。区分が選択
されると選択された区分コードが検索条件リストに加え
られる(ステップ158 )。
【0169】「検索実行」ボタンが押下されると(ステ
ップ155 ),入出力制御プロセス15は検索要求をデータ
・ベース検索条件作成プロセス16に出す(ステップ154
)。
【0170】これに応答して作成プロセス16は,検索条
件リストに格納されている地域コードを,項目,区分が
入力された場合にはそれらを含めて,さらに利用場所等
が入力された場合にはそれらを含めてデータ・ベース・
エンジン31に,該当するサービスの有無を問い合わせる
(ステップ163 A)。
【0171】これ以降の処理は,上述した推論に基づく
データ検索の場合と同じである。
【0172】さて,ユーザが地域コードのみを入力して
サービス・マスタの検索が行なわれた場合には,入力さ
れた地域において利用可能なすべてのサービス名称が得
られることになる。この場合には,一般にはあまりに多
くのサービス名称が取得されることになり,適切なデー
タ・ベース検索が行なわれたことにはならない。多くの
サービス名称の中から所望のサービスをさらに絞り込ん
でいくのに手間と時間がかかることになる。
【0173】地域コードに加えて,項目コードおよび区
分コードを入力すれば,サービス・マスタにおいてほぼ
妥当な検索が達成できる可能性がある。しかしながら,
図27に示すように,サービスの種類は体系化されてお
り,この体系にしたがって項目,区分,サービス名称が
組立てられている。サービスの種類の体系を熟知してい
る専門家であれば妥当な項目,区分の入力が可能である
から,それについて知識の乏しい人は適切なデータ・ベ
ースの検索が困難である。すなわち,専門家しか適切な
データ・ベース検索ができないということになる。
【0174】上述した推論に基づくデータ・ベース検索
においては,ユーザは被介護者の身体状態,被介護者を
とりまく状況を選択入力することができる。これらの事
項は専門家でなくても適切に入力できるものである。そ
して,これらの入力された事項に基づいて推論が行なわ
れ,適切なサービス検索コードが得られる。このサービ
ス検索コードを用いて適切なサービス・ファイルの検索
が可能となる。推論に基づくデータ・ベース検索の利点
は専門家でなくても常に適切なデータ・ベース検索が担
保されることにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】データ・ベース検索システムの構成を示すブロ
ック図である。
【図2】推論インターフェース・モジュールの処理手順
を示すフロー・チャートである。
【図3】推論インターフェース・モジュールの処理手順
を示すフロー・チャートである。
【図4】推論インターフェース・モジュールの処理手順
を示すフロー・チャートである。
【図5】推論インターフェース・モジュールの処理手順
を示すフロー・チャートである。
【図6】推論エンジン・モジュールの処理手順を示すフ
ロー・チャートである。
【図7】推論エンジン・モジュールの処理手順を示すフ
ロー・チャートである。
【図8】知識ベースの構成を示す。
【図9】作成されたインテーク処理用推論指示リストの
構成例を示す。
【図10】インテーク推論処理において作成された推論
中間結果リストおよび推論指示リストの例を示す。
【図11】インテーク推論処理後に作成された,実行す
べきすべての推論についての推論指示リストの例を示
す。
【図12】インテーク推論処理後に作成された,実行す
べきすべての推論についての推論指示リストの例を示
す。
【図13】全推論が終了したときにおける推論指示リス
トおよび推論中間結果リストを示す。
【図14】全推論が終了したときにおける推論指示リス
トおよび推論中間結果リストを示す。
【図15】推論結果を示す分類名称リストを表わす。
【図16】ワーク・エリアに展開されたインテーク・ル
ール・リストならびに中間スプール・エリアのインテー
ク処理用推論指示リスト,事実リストおよび非事実リス
トを示す。
【図17】作成された自助介護力レベル評価ルール・リ
ストの例を示す。
【図18】自助介護力レベル評価フェーズの推論で用い
られる事実リストおよび非事実リストの例を示す。
【図19】初期画面の例を示す。
【図20】推論導入のための画面の例を示す。
【図21】インテーク表示画面の例を示す。
【図22】自立度評価フェーズにおける表示画面の例を
示す。
【図23】自助介護力レベル評価フェーズにおける表示
画面の例を示す。
【図24】推論エンジンからの質問の表示画面の例を示
す。
【図25】介護主担者レベル評価フェーズにおける表示
画面の例を示す。
【図26】介護援助レベル評価フェーズにおける表示画
面の例を示す。
【図27】サービス体系,すなわちサービス項目,サー
ビス区分およびサービス名称を示すものである。
【図28】データ・ベースの全体的構成を示す。
【図29】推論に基づくデータ・ベース検索処理のう
ち,入出力制御プロセスにおいて実行される処理手順の
一部を示すフロー・チャートである。
【図30】推論に基づくデータ・ベース検索処理のう
ち,データ・ベース検索条件作成プロセスおよびデータ
・ベース・エンジンによって実行される処理手順の一部
を示すフロー・チャートである。
【図31】検索条件スプール・エリアの例を示す。
【図32】データ・ベースの分類マスタと分類/サービ
ス・マスタの詳細を示す。
【図33】サービス・マスタの一例を示す。
【図34】社会資源台帳の一例を示す。
【図35】実施施設マスタの一例を示す。
【図36】施設一次情報マスタの一例を示す。
【図37】サービス名称表示画面の一例を示す。
【図38】サービス情報表示画面の一例を示す。
【図39】実施施設名称表示画面の一例を示す。
【図40】施設一次情報表示画面の一例を示す。
【図41】推論処理を行なわずに直接にデータ・ベース
を検索する場合における入出力コンソールにおける処理
手順を示すフロー・チャートである。
【符号の説明】
10 入出力コンソール 11 マウス 12 キーボード 13 表示装置 14 プリンタ 15 入出力制御プロセス 16 データ・ベース検索条件作成プロセス 17 検索条件スプール・エリア 20 推論装置 21 推論エンジン・モジュール 22 知識ベース 23 メモリ 24 ワーク・エリア 25 中間結果スプール・エリア 26 推論インターフェース・モジュール 30 データ・ベース装置 31 データ・ベース・エンジン 32 データ・ベース
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/30 G06F 17/60 G06F 9/44 JICSTファイル(JOIS)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キーコードを用いて対応する情報がアク
    セス可能なデータ・ベース, 推論ルールを選択するための第1の推論ルール群と,専
    門家の知識に基づいて作成された複数の第2の推論ルー
    ル群とがあらかじめ設定され,上記第1の推論ルール群
    は,帰結部に上記第2の推論ルール群を示すデータを記
    述した推論ルールを含み,上記第2の推論ルール群は,
    帰結部にデータベース検索のためのキーコードに対応す
    るデータを記述した推論ルールを含むものであり,第1
    の入力に応答して上記第1の推論ルール群にしたがう推
    論処理を実行して次に実行すべき第2の推論ルール群を
    決定し,第2の入力に応答して,決定された第2の推論
    ルール群にしたがう推論処理を実行してキーコードに対
    応する推論結果を得る推論装置, 上記第1の推論ルール群にしたがう推論のための第1の
    画面を表示して第1の入力を促し,入力された第1の入
    力を上記推論装置に与え,上記推論装置によって決定さ
    れた第2の推論ルール群にしたがう推論のための第2の
    画面を表示して第2の入力を促し,入力された第2の入
    力を上記推論装置に与える入出力装置,および上記推論
    装置による推論結果から上記データ・ベースをアクセス
    するためのキーコードを得,得られたキーコードに基づ
    いて上記データ・ベースを検索して対応する情報を取出
    す第1の検索手段, を備えたデータ・ベース検索システム。
  2. 【請求項2】 上記推論装置は上記第2の推論ルール群
    にしたがう推論処理において発生した質問データを上記
    入出力装置に与え,上記入出力装置を通して得られる上
    記質問データに対する回答データを用いて上記第2の推
    論ルール群にしたがう推論処理を実行し, 上記入出力装置は上記推論装置から質問データが与えら
    れたときにその質問データによって表わされる質問事項
    を表示して回答入力を促し,入力された回答データを上
    記推論装置に与える, 請求項1に記載のデータ・ベース検索システム。
  3. 【請求項3】 上記推論装置は,上記第1の推論ルール
    群にしたがう推論処理を実行して得られる次に実行すべ
    き上記第2の推論ルール群を示すデータ,または上記第
    2の推論ルール群にしたがう推論処理を実行して得られ
    るキーコードに対応するデータを順次記憶する記憶エリ
    アを推論ルール群ごとに備えている,請求項1に記載の
    データベース検索システム。
  4. 【請求項4】 上記入出力装置は,上記推論装置による
    推論結果から導かれるキーコードと組み合わされるべき
    キーコードの入力を促す画面を表示し,入力されたキー
    コードを取込み, 上記第1の検索手段は上記両キーコードの組合わせに基
    づいて上記データベースを検索するものである, 請求項1に記載のデータベース検索システム。
  5. 【請求項5】 上記データ・ベースを直接に検索するた
    めのキーコードの入力を促す画面を表示し,入力された
    キーコードを取込む上記入出力装置,および上記入出力
    装置によって取込まれたキーコードに基づいて上記デー
    タ・ベースを検索して対応する情報を取出す第2の検索
    手段, をさらに備えた請求項1に記載のデータ・ベース検索シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 推論処理を通したデータ・ベース検索を
    行なわせるために上記推論装置,入出力装置および第1
    の検索手段をイネーブルとする第1の検索モードと,キ
    ーコードを用いて直接にデータ・ベース検索を行なわせ
    るために上記入出力装置および第2の検索手段をイネー
    ブルとする第2の検索モードとのいずれか一方を選択す
    るための検索モード選択手段,をさらに備えている請求
    に記載のデータ・ベース検索システム。
  7. 【請求項7】 データ・ベースをアクセスするためのキ
    ーコードを生成する装置であり, 推論ルールを選択するための第1の推論ルール群と,専
    門家の知識に基づいて作成された複数の第2の推論ルー
    ル群とがあらかじめ設定され,上記第1の推論ルール群
    は,帰結部に上記第2の推論ルール群を示すデータを記
    述した推論ルールを含み,上記第2の推論ルール群は,
    帰結部にデータベース検索のためのキーコードに対応す
    るデータを記述した推論ルールを含むものであり,第1
    の入力に応答して上記第1の推論ルール群にしたがう推
    論処理を実行して次に実行すべき第2の推論ルール群を
    決定し,第2の入力に応答して,決定された第2の推論
    ルール群にしたがう推論処理を実行してキーコードに対
    応する推論結果を得る推論手段, 上記第1の推論ルール群にしたがう推論のための第1の
    画面を表示して第1の入力を促し,入力された第1の入
    力を上記推論手段に与え,上記推論手段によって決定さ
    れた第2の推論ルール群にしたがう推論のための第2の
    画面を表示して第2の入力を促し,入力された第2の入
    力を上記推論手段に与える入出力手段,および上記推論
    手段による推論結果から上記データ・ベースをアクセス
    するためのキーコードを得るキーコード生成手段, を備えたデータ・ベース検索のための装置。
  8. 【請求項8】 データ・ベースを検索するためのコード
    を推論により得るための装置であり,帰結部に選択すべき推論ルール群を示すデータを記述し
    た推論ルールを含み, 推論ルールを選択するための第1
    の推論ルール群と,専門家の知識に基づいて作成され
    帰結部にデータベース検索のためのコードに対応するデ
    ータを記述した推論ルールを含む複数の第2の推論ルー
    ル群とを記憶した記憶手段, 上記第1の推論ルールにしたがう推論のための第1の画
    面に基づいて入力された第1の入力に応答して上記第1
    の推論ルール群にしたがう推論処理を実行して次に実行
    すべき第2の推論ルール群を決定する第1の推論手段,
    および上記第1の推論手段によって決定された第2の推
    論ルール群にしたがう推論のための第2の画面に基づい
    て入力された第2の入力に応答して,上記の決定された
    第2の推論ルールにしたがう推論処理を実行して,デー
    タ・ベースを検索するためのコードに対応する推論結果
    を得る第2の推論手段, を備えた推論装置。
  9. 【請求項9】 キーコードを用いて対応する情報がアク
    セス可能なデータ・ベースを検索するための方法であ
    り,帰結部に選択すべき推論ルール群を示すデータを記述し
    た推論ルールを含み, 推論ルールを選択するための第1
    の推論ルール群と,専門家の知識を表現したものであ
    り,帰結部にデータベース検索のためのキーコードに対
    応するデータを記述した推論ルールを含む複数の第2の
    推論ルール群とをあらかじめ作成してメモリに格納して
    おき, 上記第1の推論ルール群についての質問を含む第1の画
    面を表示装置に表示し, この第1の画面の表示に基づく入力を用いて上記第1の
    推論ルール群に従う推論を行って複数の上記第2の推論
    ルール群の中から次に実行すべき第2の推論ルール群を
    決定し, 決定された第2の推論ルール群にしたがう推論処理実行
    のために必要な質問を含む第2の画面を上記表示装置に
    表示し, この第2の画面の表示に基づく入力を用いて上記の決定
    された第2の推論ルール群にしたがう推論処理を実行し
    キーコードに対応する推論結果を得, 得られた推論結果からそれに対応するキーコードを生成
    する, データ・ベース検索のための方法。
  10. 【請求項10】 生成されたキーコードに基づいて上記
    データ・ベースを検索して対応する情報を取出す, 請求項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 サービス検索コードに対応して老人福
    祉に関する提供可能なサービスの種類をあらかじめ格納
    したデータ・ベースを検索するための方法であり,次に実行すべき 推論ルールを示すデータを帰結部に記述
    した推論ルールを含むインテーク推論ルールと,少くと
    自助介護力レベルを評価するための推論ルール,介
    護主担者レベルを評価するための推論ルールまたは介護
    援助レベルを評価するための推論ルールであって,帰結
    部に分類コードを記述した推論ルールを含む介護評価推
    論ルール群とをあらかじめ作成してメモリに格納してお
    き, 推論を通したデータ・ベース検索の開始にあたって,被
    介護者のおおまかな身体状況を尋ねる複数の質問項目を
    含むインテーク画面を表示装置に表示し, 入力装置を通して入力される上記質問項目に対する回答
    を表わすデータに基づいて,上記インテーク推論ルール
    にしたがって,上記介護評価推論ルール群の中から次に
    推論を実行すべき一または複数の推論ルールを決定し, 決定された一または複数の推論ルールにしたがう推論処
    理を,推論処理実行のために必要な質問項目を含む画面
    を表示装置に表示し,入力装置を通して入力する回答デ
    ータを取込む動作を繰返しながら実行し,この推論処理
    により一または複数の分類コードを得, 得られた分類コードからそれに対応する一または複数の
    サービス検索コードを得る, データ・ベース検索のための方法。
  12. 【請求項12】 得られたサービス検索コードを用いて
    上記データ・ベースを検索して対応するサービスの種類
    を取出して表示装置に表示する, 請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 上記データ・ベースに,地域コードに
    対応して,その地域コードによって示される地域で提供
    可能なサービスの種類をサービス検索コードに関連させ
    てあらかじめ格納しておき, 表示装置に表示された地域入力案内画面にしたがって入
    力された地域コードと,上記のサービス検索コードとを
    用いて,上記データ・ベースを検索し,地域コードとサ
    ービス検索コードの組合せに対応するサービスの種類を
    取出す, 請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 推論処理により得られた分類コードに
    対応するアドバイス・ファイルを読出し,読出したアド
    バイス・ファイルによって表わされるアドバイスを表示
    装置に表示する,請求項11に記載の方法。
  15. 【請求項15】 サービス検索コードに対応して老人福
    祉に関する提供可能なサービスの種類をあらかじめ格納
    したデータ・ベースを検索するための装置であり,次に実行すべき 推論ルールを示すデータを帰結部に記述
    した推論ルールを含むインテーク推論ルールと,少くと
    自助介護力レベルを評価するための推論ルール,介
    護主担者レベルを評価するための推論ルールまたは介護
    援助レベルを評価するための推論ルールであって,帰結
    部に分類コードを記述した推論ルールを含む介護評価推
    論ルール群とを格納したメモリ, 推論を通したデータ・ベース検索の開始にあたって,被
    介護者のおおまかな身体状況を尋ねる複数の質問項目を
    含むインテーク画面を表示装置に表示させる表示制御手
    段, 上記質問項目に対する回答を表わすデータを入力するた
    めの入力手段, 上記入力手段を通して入力される上記質問項目に対する
    回答を表わすデータに基づいて,上記インテーク推論ル
    ールにしたがって,上記介護評価推論ルール群の中から
    次に推論を実行すべき一または複数の推論ルールを決定
    する手段,および決定された一または複数の推論ルール
    にしたがう推論処理を,推論処理実行のために必要な質
    問項目を含む画面を表示装置に表示し,入力装置を通し
    て入力する回答データを取込む動作を繰返しながら実行
    し,この推論処理により一または複数の分類コードを
    得,得られた分類コードからそれに対応する一または複
    数のサービス検索コードを得る制御手段, を備えたデータ・ベース検索のための装置。
  16. 【請求項16】 複数のアドバイス・ファイルを格納し
    たアドバイス記憶手段,および推論結果に基づいて上記
    アドバイス記憶手段に記憶されているアドバイス・ファ
    イルを読出し,読出したアドバイス・ファイルによって
    表わされるアドバイスを表示する手段, をさらに備えた請求項1からのいずれか一項に記載の
    データ・ベース検索システム。
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