JP3379784B2 - 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼 - Google Patents

繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼

Info

Publication number
JP3379784B2
JP3379784B2 JP07144793A JP7144793A JP3379784B2 JP 3379784 B2 JP3379784 B2 JP 3379784B2 JP 07144793 A JP07144793 A JP 07144793A JP 7144793 A JP7144793 A JP 7144793A JP 3379784 B2 JP3379784 B2 JP 3379784B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
life
bearing
fatigue life
rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07144793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06279935A (ja
Inventor
聡 安本
俊幸 星野
明博 松崎
虔一 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP07144793A priority Critical patent/JP3379784B2/ja
Publication of JPH06279935A publication Critical patent/JPH06279935A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3379784B2 publication Critical patent/JP3379784B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ころ軸受あるいは玉軸
受といった転がり軸受の要素部材として用いられる軸受
鋼に関し、とくに繰り返し応力負荷によって転動接触面
下に発生するミクロ組織変化(劣化)に対する遅延特性
に優れた軸受鋼について提案する。 【0002】 【従来の技術】自動車ならびに産業機械等で用いられる
ころがり軸受としては、従来、高炭素クロム軸受鋼(JI
S:SUJ 2)が最も多く使用されている。一般に軸受鋼と
いうのは、転動疲労寿命の長いことが重要な性質の1つ
であるが、この転動疲労寿命に与える要因としては、鋼
中の硬質な非金属介在物の影響が大きいと考えられてい
た。そのため、最近の研究の主流は、鋼中酸素量の低減
を通じて非金属介在物の量, 大きさを制御することによ
って軸受寿命を向上させる方策がとられてきた。 【0003】例えば、軸受の転動疲労寿命の一層の向上
を目指して開発されたものとしては、特開平1−306542
号公報や特開平3−126839号公報などの提案があり、こ
れらは、鋼中の酸化物系非金属介在物の組成, 形状ある
いは分布状態をコントロールする技術である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非金属
介在物の少ない軸受鋼を製造するには、高価な溶製設備
の設置あるいは従来設備の大幅な改良が必要であり、経
済的な負担が大きいという問題があった。また、本発明
者らが行った最近の研究によれば、転動寿命を決めてい
る要因としては、従来から一般に論じられてきた現象;
すなわち、熱処理時に生じる“脱炭層”(低C濃度領
域)や上述した“非金属介在物”の存在以外の要因もあ
るということが判った。というのは、従来技術の下で単
に脱炭層や非金属介在物を減少させても、軸受の転動疲
労寿命, 特に高負荷あるいは高温といった過酷な条件下
での軸受寿命の向上には大きな成果が得られないという
ことを多く経験したからである。このことから、特有の
軸受寿命を律する他の要因の存在を確信したのである。 【0005】そこで、本発明者らは、転がり軸受の剥離
の発生原因について調査を行った。その結果、軸受の内
・外輪と転動体との回転接触時に発生する繰り返し剪断
応力により、図1(a)に示すような、転動接触面下層部
分(表層部)に帯状の白色生成物と棒状の析出物からな
るミクロ組織変化層が発生し、これが転動回数を増すに
つれて次第に成長し、終いにはこのミクロ組織変化部か
ら、図1(b)に示すような疲労剥離が生じて軸受寿命に
つながることがわかった。さらに、軸受使用環境の苛酷
化すなわち,高面圧化(小型化),使用温度の上昇は、
これらミクロ組織変化が発生するまでの時間を縮め、著
しい軸受寿命の低下を招くことになるということをつき
とめた。すなわち、過酷な状況下での軸受寿命は、従来
技術のような、単に脱炭層や非金属介在物を制御するだ
けでは不十分である。例えば、単に非金属介在物を低減
させただけでは、上述した転動接触面下で発生するミク
ロ組織変化が発生するまでの時間を遅延させることはで
きない。その結果として、軸受寿命の今まで以上の向上
は図り得ないということを知見したのである。 【0006】そこで、本発明の目的は、過酷な使用条件
の下での転動疲労寿命特性を向上させるために、高負荷
での軸受使用中に発生が予想されるミクロ組織変化を遅
延させることができ、ひいては軸受寿命の著しい向上を
もたらす軸受鋼を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】さて、本発明者らは、上
述した知見に基づき軸受寿命として新たに“ミクロ組織
変化遅延特性”というものに着目し、それの向上を図る
には、当然そのための新たな合金設計(成分組成)が必
要であり、このことの実現なくして軸受のより一層の寿
命向上は図れないという認識に立って、さらに種々の実
験と検討とを行った。その結果、Siとともに多量のCrを
適正量添加すれば、繰り返し応力負荷による転動接触面
下に生成する上述したミクロ組織変化を著しく遅延でき
ることを見い出し、本発明軸受鋼を開発した。 【0008】すなわち、本発明軸受鋼は、以下の如き要
旨構成を有するものである。(1) C:0.5〜1.5wt%,Si:1.0〜2.5wt%,Cr:2.5超
6.0wt%未満,O:0.0020wt%以下を含有し、さら
に、Mn:0.05〜2.0wt%,Ni:0.05〜1.0wt%,Cu:0.05
〜1.0wt%,B:0.0005〜0.01wt%,Al:0.005〜0.07wt
%及びN:0.0005〜0.012wt%のうちから選ばれるいず
れか1種または2種以上を含み、残部がFeおよび不可避
的不純物からなる、繰り返し応力負荷によるミクロ組織
変化の遅延特性に優れた軸受鋼。 【0009】 【作用】以下に、上記合金設計になる本発明軸受鋼に想
到した背景につき、本発明者らが行った実験結果に基づ
いて説明する。まず、実験に当たり、 SUJ 2 ( C:1.02wt%, Si:0.25wt%, Mn:0.45wt
%, Cr:1.35wt%, Ni:0.0040wt%, O:0.0012wt%)
と、Siと多量のCrとを複合添加した2種の材料 (C:1.00wt%, , Si:1.28wt%, Mn:0.46wt%,
Cr:3.51wt%, O:0.0009wt%, N:0.0046wt%) (C:1.00wt%, , Si:1.32wt%, Mn:0.48wt%,
Cr:7.23wt%, O:0.0008wt%, N:0.0052wt%) についての供試鋼材を作製した。ついで、これらの供試
材を焼ならし、球状化焼ならし、焼入れ焼もどしの各処
理を施したのち、それぞれの供試材から12mmφ×22mmの
円筒型の試験片を作製した。 【0010】次に、これらの試験片をラジアルタイプ型
の転動疲労寿命試験機を用い、ヘルツ最大接触応力:60
0kgf/mm2, 繰り返し応力数 46500 cpmの負荷条件の下で
転動疲労寿命の試験を行った。試験結果は、ワイブル分
布確立紙上にプロットし, 材料強度の上昇による転動疲
労寿命の向上を示す数値と見られるB10(10%累積破損
確率) と高負荷転動時の繰り返し応力負荷によるミクロ
組織変化発生を遅延させることによる転動疲労寿命の向
上を示す数値と見られるB50(50%累積破損確率)とを
求めた。 【0011】その結果、表1に示すように、Si−Cr複合
添加材については、前記B10値についての改善はそれほ
ど大きくないが、B50値については著しく高い数値を示
し、軸受平均寿命はSUJ 2 に比べてB10値で約2倍、B
50値で約30倍もの改善を示すことが認められた。とく
に、Siと多量のCrの複合添加は、高負荷転動中に生成す
るミクロ組織変化の遅延特性に対して顕著な効果を示
し、その分破損(寿命)を遅延させることが期待でき
る。 【0012】 【表1】【0013】図2は、上記実験結果をまとめたものであ
って、非金属介在物に起因する軸受寿命とミクロ組織変
化に起因する寿命の変化との関係を示す模式図である。
この図に明らかなように、従来のように累積破損確率10
%のB10値で示される軸受寿命(以下、これを「B10
動疲労寿命」という)によれば、Siとともに多量のCrを
複合添加してもその効果は期待した程には顕れない。し
かし、これをB 50値でみると、このSi, Crの複合添加の
効果は極めて顕著なものとなり、ミクロ組織変化生成環
境の下での軸受寿命(累積破損確率50%のB50転動疲労
寿命) を意識する限り、かかるB50転動疲労寿命に優れ
ているということが明らかとなった。 【0014】そこで、本発明においては、繰り返し応力
負荷によるミクロ組織変化遅延特性の改善を図るという
観点から、以下に説明するような成分組成の範囲を決定
した。 【0015】C: 0.5〜1.5 wt% Cは、基地に固溶してマルテンサイトの強化に有効に作
用する元素であり、焼入れ焼もどし後の強度確保とそれ
による転動疲労寿命を向上させるために含有させる。そ
の含有量が0.5 wt%未満ではこうした効果が得られな
い。一方、 1.5wt%超では被削性, 鍛造性が低下するの
で、 0.5〜1.5 wt%の範囲に限定した。 【0016】Si:1.0〜2.5wt% Siは、鋼の溶製時の脱酸剤として用いられる他、基地に
固溶して焼もどし軟化抵抗の増大により焼入れ,焼もど
し後の強度を高めて転動疲労寿命を向上させる元素とし
て有効である。しかしながら、本発明においてこのSi
は、上記の作用に加え、とくに1.0wt%以上添加した場
合には、繰り返し応力負荷の下での上述したミクロ組織
変化の遅延をもたらして転動疲労寿命を著しく向上させ
る効果がある。しかし、その含有量が2.5wt%を超える
と、その効果が飽和する一方で加工性や靱性を低下させ
るので、ミクロ組織変化遅延特性のより一層の向上のた
めには、1.0〜2.5wt%を添加することが有効である。 【0017】Mn:0.05〜2.0 wt% Mnは、鋼の溶製時に脱酸剤として作用し、鋼の低酸素化
に有効な元素である。また、鋼の焼入れ性を向上させる
ことにより基地マルテンサイトの靱性, 硬度を向上さ
せ、転動疲労寿命の向上に有効に作用する。しかし、こ
の添加量が0.05wt%に満たないと効果が顕れないし、2.
0 wt%を超えると被削性と鍛造性が低下するので、0.05
〜2.0 wt%の範囲に限定する。 【0018】Cr:2.5超〜6.0wt%未満 Crは、一般的には、焼入れ性の向上と安定な炭化物の形
成を通じて、強度の向上ならびに耐磨耗性を向上させ、
ひいては転動疲労寿命を向上させる成分である。しかし
ながら、本発明においてこのCrは重要な役割を担う元素
であり、とくに、このCrを、2.5wt%を超えて多量に添
加した場合には、Siとの複合添加によって上述した繰返
し応力負荷によるミクロ組織変化を遅延せしめて、この
面での転動疲労寿命を向上させるのに有効である。そし
て、この目的のため添加したCrの効果は、6.0wt%以上
となると飽和するのみならず、却って焼入れ時の固溶C
量の低下を招いて強度が低下する。従って、Crは、2.5
超〜6.0wt%未満の範囲内で添加する。 【0019】Ni:0.05〜1.0 wt%, 1.0 超〜3.0 wt% Niは、焼入れ性の増大により焼入れ焼もどし後の強度を
高め靱性を向上させるとともに、転動疲労寿命を向上さ
せるので、この目的のためには0.05〜1.0 wt%の範囲内
で添加する。さらに、このNiは、 1.0wt%を超えて添加
した場合には、転動時のミクロ組織変化を遅らせ、それ
により転動疲労寿命を向上させる。しかし、この場合で
も3wt%を超えて添加すると、多量の残留γを析出して
強度の低下ならびに寸法安性を害することになる他、コ
ストアップになるため、この作用効果を期待する場合に
は、1.0 超〜3.0 wt%の範囲内で添加することが必要で
ある。 【0020】Cu:0.05〜1.0 wt% Cuは、焼入れの増大により焼入れ焼もどし後の強度を高
め、転動疲労寿命を向上させるために添加する。この目
的のために添加するときは、0.05〜1.0 wt%の範囲で十
分である。 【0021】B:0.0005〜0.01wt% Bは、焼入れ性の増大により焼入れ焼もどし後の強度を
高め、転動疲労寿命を向上させるので、0.0005wt%以上
を添加する。しかしながら、0.01wt%を超えて添加する
と加工性を劣化させるので、0.0005〜0.01wt%の範囲に
限定する。 【0022】Al:0.005 〜0.07wt% Alは、鋼の溶製時の脱酸剤として用いられると同時に、
鋼中Nと結合して結晶を微細化して鋼の靱性向上に寄与
する。また、焼入れ焼もどし後の強度を高めることによ
る転動疲労寿命の向上にも有効に作用する。このような
作用のためにAlは、0.005 〜0.07wt%添加することが有
効である。 【0023】N:0.0005〜0.012 wt% Nは、窒化物形成元素と結合して結晶粒を微細化すると
共に、基地に固溶して焼入れ焼もどし後の強度を高め、
転動疲労寿命を向上させる。この目的のためには0.0005
〜0.012 wt%の範囲内で添加する。 【0024】P≦0.025 wt% Pは、鋼の靱性ならびに転動疲労寿命を低下させること
から可能なかぎり低いことが望ましく、その許容上限は
0.025 wt%である。 【0025】S≦0.025 wt% Sは、Mnと結合してMnSを形成し、被削性を向上させ
る。しかし、多量に含有させると転動疲労寿命を低下さ
せることから、0.025 wt%を上限としなければならな
い。 【0026】O:0.0020wt%以下 Oは、硬質な非金属介在物を形成するので、たとえ他の
成分の制御によって繰り返し応力負荷によるミクロ組織
変化の遅延が得られたとしても、転動疲労寿命の低下を
招くことがあるから、可能なかぎり低いことが望まし
い。しかし、0.0020wt%以下の含有量であれば許容でき
る。 【0027】以上、繰り返し応力負荷によるミクロ組織
変化を遅延させることによる転動疲労寿命を改善すると
共に、強度の上昇を通じて転動疲労寿命を改善するため
の主要成分(Si, CrおよびMn, Ni, Cu, B, Al, N,
O)およびC,P,Sの限定理由について説明したが、
本発明ではさらに、Zr, Ta, HfおよびCoのうちから選ば
れるいずれか1種または2種以上を添加することによ
り、高負荷時の転動疲労寿命を改善させるようにしても
よい。 【0028】上記各元素の好適添加範囲と添加の目的、
上限値、下限値限定の理由につき、表2にまとめて示
す。 【表2】 【0029】なお、本発明においては、被削性を改善す
るために、S,Se, Te, REM, Pb,Bi, Ca, Ti, Mg, P,
Sn, As等を添加しても、上述した本発明の目的である繰
り返し応力負荷によるミクロ組織変化による遅延特性を
阻害することはなく、容易に被削性を改善することがで
きるので、必要に応じて添加してもよい。 【0030】 【実施例】表3, 表4に示す成分組成の鋼を常法にて溶
製し、得られた鋼材につき1240℃で30h の拡散焼鈍の後
に65mmφの棒鋼に圧延した。次いで、焼ならし−球状化
焼なまし−焼入れ−焼もどしの順で熱処理を行い、ラッ
ピング仕上げにより12mmφ×22mmの円筒型転動疲労寿命
試験片を作製した。そして、上記各試験片について、軸
受平均寿命であるB50転動疲労寿命の試験を行った。こ
のB50転動疲労寿命試験は、ラジアルタイプの転動疲労
寿命試験機を用いて、ヘルツ最大接触応力:600 kgf/mm
2 , 繰り返し応力数約46500 cpm の条件で行ったもので
ある。試験結果は、ワイブル分布に従うものとして確率
紙上にまとめ、鋼材No.1 (従来鋼である SUJ2) の平均
寿命 (累積破損確率:50%における、剥離発生までの総
負荷回数) を1として、その他の鋼種のものを対比して
評価した。その評価結果も、表3、表4にそれぞれ示し
た。 【0031】 【表3】 【0032】 【表4】【0033】表3,4に示す結果から明らかなように、
鋼中C量が本発明範囲外である鋼材No.3,鋼中Cr量が
本発明範囲外である鋼材No.4,ならびに鋼中O量が本
発明範囲外である鋼材No.5の平均寿命は、いずれも従
来鋼(鋼材No.1)に比べて低い。ただし、Siについて
は、Crを含有する限り、条件外れの場合でもB50値が優
れた値を示している。これに対し、参考例である鋼材N
o.6,7の平均寿命は、従来鋼(鋼材No.1)に比較し
て24〜32倍も優れている。すなわち、軸受鋼へのSi,Cr
の複合添加がミクロ組織変化を著しく遅延し、その結果
転動疲労寿命の向上に有効に作用したことが窺える。 【0034】なかでも、Si,Crに加えてMn,Mo,Zr,T
a,Hf,Ni,Cu,Co,O,Nなどの転動寿命改善成分の
いずれか1種以上を所定量、積極的に加えた発明例およ
び参考例である鋼No.8〜34の場合には、上記平均寿命
(B50転動疲労寿命)は、より一層向上することが確か
められた。 【0035】 【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
基本的には2.5超〜6.0wt%未満の高Crと1.0〜2.5wt%の
Siを複合添加した軸受鋼とすることにより、繰り返し応
力負荷に伴うミクロ組織変化の遅延をもたらすことによ
る転動疲労寿命の向上を達成して、高寿命の軸受用の鋼
を提供することができる。従って、従来技術の下では不
可欠とされていた、より一層の鋼中酸素量の低減あるい
は鋼中に存在する酸化物系非金属介在物の組成,形状,
ならびにその分布状態をコントロールするために必要と
なる製鋼設備の改良あるいは建設が不必要でなる。ま
た、本発明にかかる軸受鋼の開発によって、転がり軸受
の小型化ならびに軸受使用温度のより以上の上昇が可能
となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】(a),(b)は、繰り返し応力負荷の下に、
発生するミクロ組織変化のようすを示す金属組織の顕微
鏡写真。 【図2】介在物に起因する軸受寿命とミクロ組織変化に
起因する軸受寿命とに及ぼすSi−Crの影響を示す説明
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 虔一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 技術研究本部内 (56)参考文献 特開 平4−198417(JP,A) 特開 平3−122255(JP,A) 特公 昭54−41014(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】【請求項1】 C:0.5〜1.5wt%,Si:1.0〜2.5wt%,C
    r:2.5超〜6.0wt%未満,O:0.0020wt%以下を含有
    し、さらに、Mn:0.05〜2.0wt%,Ni:0.05〜1.0wt%,
    Cu:0.05〜1.0wt%,B:0.0005〜0.01wt%,Al:0.005
    〜0.07wt%及びN:0.0005〜0.012wt%のうちから選ば
    れるいずれか1種または2種以上を含み、残部がFeおよ
    び不可避的不純物からなる、繰り返し応力負荷によるミ
    クロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼。
JP07144793A 1993-03-30 1993-03-30 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼 Expired - Fee Related JP3379784B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07144793A JP3379784B2 (ja) 1993-03-30 1993-03-30 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07144793A JP3379784B2 (ja) 1993-03-30 1993-03-30 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06279935A JPH06279935A (ja) 1994-10-04
JP3379784B2 true JP3379784B2 (ja) 2003-02-24

Family

ID=13460823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07144793A Expired - Fee Related JP3379784B2 (ja) 1993-03-30 1993-03-30 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3379784B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018103080A1 (zh) * 2016-12-09 2018-06-14 张康 一种高碳铬轴承钢热处理工艺
WO2018107316A1 (zh) * 2016-12-12 2018-06-21 马飞 一种超高碳型轴承钢的热处理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06279935A (ja) 1994-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3411086B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受部材
JP3379784B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3411088B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受部材
JP3379789B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3379781B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3383348B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3243366B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受部材
JP3379788B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3233725B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3411087B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受部材
JP3379780B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3411085B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受部材
JP3233726B2 (ja) 熱処理生産性ならびに繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3379782B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3233719B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3243326B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3243322B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3383352B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3379783B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3383345B2 (ja) 熱処理生産性ならびに繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3233727B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3383351B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3383350B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3233718B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼
JP3383349B2 (ja) 繰り返し応力負荷によるミクロ組織変化の遅延特性に優れた軸受鋼

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071213

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111213

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121213

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees