JP3375858B2 - 端末装置及びコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

端末装置及びコンピュータ読取可能な記録媒体

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JP3375858B2
JP3375858B2 JP23310297A JP23310297A JP3375858B2 JP 3375858 B2 JP3375858 B2 JP 3375858B2 JP 23310297 A JP23310297 A JP 23310297A JP 23310297 A JP23310297 A JP 23310297A JP 3375858 B2 JP3375858 B2 JP 3375858B2
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純一 平位
雅弘 大蘆
隆志 垣内
雄規 楠見
義幸 宮部
郁夫 南方
雅之 小塚
義祐 三村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】デジタル衛星放送及びデジタ
ルCATV等の通信サービスにおいて用いられる端末装
置及び端末装置における再生方法、記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の衛星放送、CATVにおける放送
波の多チャネル化に伴い、視聴者獲得のための放送会社
間の競争は更に激しさを増す傾向にある。"対話性を有
するTV放送"の登場は、視聴者獲得競争において優位
に立とうとする放送会社が熱望しているものであり、そ
の実現のための研究開発が急務になっている。ここでい
う対話性とは、テレビ受像器に表示されている映像が操
作者の操作に応じて別の映像に切り換わることをいう。
例えば、各映像に複数のアイコンが配置されており、そ
れらのアイコンに次に表示されるべき映像が対応づけら
ているものとする。この場合、アイコンに対する操作に
応じて、端末装置が個々のアイコンに対応する映像を表
示させると、操作者は、自分の選択意思に応じて、意思
通りの映像が表示されているように感じる。このような
対話性は、片方向のみの放送が常識であったTV放送の
歴史において画期的なものであり、次世代TV放送の標
準スタイルになる可能性を有する。
【0003】対話性を有するTV放送をどのようにして
実現するがであるが、これには端末装置が視聴を望む映
像情報を送信する旨の送信要求を発し、放送局はこれに
応じた映像情報を送信すればよい。即ち、放送局は対話
的に選択される映像情報を多数記憶装置に記憶させてお
き、このうち送信要求にて端末装置から要求されたもの
を送信するのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記説明したような端
末装置が送信要求を発する方法は、端末装置を設置する
所帯数が増大する程、その実現が困難となる。何故な
ら、送信要求や映像情報を個別に伝送するための回線を
多数設置せねばならず、また、余りにも多くの送信要求
が放送局に殺到すると、放送局側の送信処理がパンクし
てしまい、読出要求及び映像情報を個別に伝送するため
の回線がオーバーフローしてしまうからである。これら
の原因により、読出要求を発してから再生までの時間が
余りにも長いと、視聴者を苛立たせてしまい、視聴が敬
遠されてしまう恐れがある。
【0005】本発明の目的は、数メガbpsという伝送容
量により膨大な数の映像情報が送信される場合でも、膨
大数の映像情報のうち、操作者が視聴を望んだものをす
ぐさま表示させることができる端末装置及びその再生方
法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の端末装置は、複数の対話画面を構成するm本
のプレゼンテーションデータと、n本のナビゲーション
データとを含んでいて、各ナビゲーションデータに切換
先対話画面を構成するプレゼンテーションデータ及びナ
ビゲーションデータを示すリンク情報が複数記述されて
おり、各プレゼンテーションデータが動画データを有し
ているストリームが繰り返し放送されるシステムに用い
られる端末装置であって(ここでm,nは1以上の整数)m
本のプレゼンテーションデータ及びn本のナビゲーショ
ンデータのうち、1つの対話画面を構成するプレゼンテ
ーションデータ及びナビゲーションデータの組みを受信
する受信手段と、受信された組みにより構成される対話
画面を再生する再生手段と、再生中の対話画面を構成す
るナビゲーションデータのリンク情報に示されているs
本のプレゼンテーションデータと(1≦s≦m)、t本のナビ
ゲーションデータと(1≦t≦n)を予め受信手段に受信さ
せる先読み手段と、受信されたt本のナビゲーションデ
ータを格納するナビゲーションキャッシュ手段と、プレ
ゼンテーションキャッシュ手段と、それぞれのプレゼン
テーションデータを受信した時点において、プレゼンテ
ーションキャッシュ手段は、それらプレゼンテーション
データを格納し得る空き領域を有しているか否かを判断
する判断手段と、格納のための空き領域がプレゼンテー
ションキャッシュ手段に存在すると判断されたプレゼン
テーションデータについては、それに含まれる動画デー
タをプレゼンテーションキャッシュ手段に書き込み、格
納のための空き領域が存在しないと判断されたプレゼン
テーションデータについては、動画データのフレーム部
分のみをプレゼンテーションキャッシュ手段に書き込む
書込手段とを備えることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)多くの所帯に普及した端末装置に対し
て対話性のあるTV放送を実現するには、映像情報の送
信要求を端末装置に使用させない方法が理想的である。
本実施形態における『送信要求を使用しない対話性放
送』とは、放送局が対話的に選択され得る複数の映像情
報を送信し、端末装置はこれらの複数の映像情報を取捨
選択して受信するという形態である。
【0008】本形態で放送システムを実現する際、放送
局宛に送信要求を送信するという処理が必要でなくなる
ので、放送局から端末装置へと向かう片方向の伝送さえ
可能であれば対話性を実現することができる。その反
面、対話的に表示させるべき映像情報を全て送信するの
で、送信すべき映像情報の数が非常に多くなる。送信さ
れてくる映像情報の本数が余りにも多数であると、それ
につれ次に表示すべき映像情報を受信して、これを再生
するまでの時間が長くなる。
【0009】図1は、衛星放送サービスとして実現され
た本放送サービスの概要を模式的に示した図である。図
1において放送局100は、破線h1に示すように、放送
衛星200に向けて放送波を送信している。放送衛星2
00は、このように送信された放送波を破線h2,h3,h4に
示すように、地上の広い地域に送信する。放送局100
及び放送衛星200はこのような送信を数分単位の送信
周期で何度も繰り返し行うので、地上のあらゆる場所に
設置された端末装置はこれらの放送波を確実に受信する
ことができる。
【0010】ここでいう放送波とは、QPSK(Quadrature
Phase Shift Keying)によりトランスポートストリ
ームを搬送波に変調したものをいう。トランスポートス
トリームとは、伝送すべき様々種別のデータを多重して
なるストリームであり、その詳細はMPEG(Motion Pictu
re Expert Group)に規定されている。トランスポート
ストリームは膨大な数のトランスポートパケットからな
る。トランスポートパケットとは、データ伝送の信頼性
が保証された最小単位であり、誤り検出及び誤り訂正用
コードを含む伝送用データをいう。
【0011】トランスポートストリームの構成を図2に
示す。図2上段に示す横長の長方形は、トランスポート
ストリームを示し、その中の小さな升目はトランスポー
トパケットを示す。本図のようにトランスポートストリ
ームは、膨大な数のトランスポートパケットにより構成
される。この膨大数のトランスポートパケットは、転送
されるデータの内容によって複数の系統に分類される。
【0012】図2下段は、トランスポートパケットを系
統毎に横方向に配置した図である。トランスポートスト
リームの系統には、映像部分を構成するビデオエレメン
ト系統(図中では、"VE"と略記している。)と、映像の
音声部分を構成するオーディオエレメント系統(図中で
は、"AE"と略記している。)と、ナビゲーション情報テ
ーブル系統(Navigation Information Table(以下NVTと
略す。図中のNVT[1]、NVT[2]、NVT[3]・・・・参照))と、
ビデオエレメントとオーディオエレメントとの間の同期
を確立するためのPCR系統(Program Clock Reference)
と、プログラムアソシエーションテーブル系統(Progra
m Association Table(PAT))と、プログラムマップテー
ブル系統(Program Map Table(以下PMTと略記す))と、
トランスポートストリームがどの衛星により中継されて
転送されているか(どのネットワークに属するか)を示
すネットワーク情報テーブル系統(Network Informatio
n Table)、このトランスポートストリームによりどの
ような番組が放送されるか(どのようなサービスに属す
るか)を示すサービス記述テーブル系統(Service Desc
ription Table)、その組みがどのようなチャネルであ
るか(どのようなイベントに属するか)を示すイベント
情報テーブル系統(Event Information Table)等があ
る。
【0013】以上の情報の詳細については、ETS 300 46
8規格(DVB-SI規格)、ISO/IEC 13818 -1(MPEG2システ
ム規格)に詳細が記載されているので、これらを記載し
た文献を参照されたい。図2に示すトランスポートパケ
ットは、このように何種類ものデータを多重して、転送
していることがわかる。
【0014】ビデオエレメント及びオーディオエレメン
トに属する各トランスポートパケットは、自身がオーデ
ィオエレメント、ビデオエレメントのうち、何れに属す
るかを明示するためのパケット識別子(Packet Ideftif
ier(PID))を有する。上記のオーディオエレメント、ビ
デオエレメント、PCRは、プレゼンテーションストリー
ムという単位でグル−プ化される。プレゼンテーション
ストリームは、映像のワンシーンを構成するオーディオ
エレメント、ビデオエレメント、PCRをグル−プ化して
構成される。
【0015】図2におけるプレゼンテーションストリー
ム[1]、プレゼンテーションストリーム[2]・・・がどのよ
うなオーディオエレメント、ビデオエレメント、PCRか
ら構成されるかを図3〜図6に示す。プレゼンテーショ
ンストリーム[1]は、0x201のPIDを有するオーディオエ
レメント[1]と、0x202のPIDを有するビデオエレメント
[1]とを含む。このようなビデオエレメント[1]を復号し
て得られる映像は、放送会社のアナウンサーが挨拶する
様子を示す約2分長の実写映像であるものとする。また
オーディオエレメント[1]は、『対話チャネルのご案内
A放送を御視聴頂きありがとうございます。本日の放送
では、以下の情報を御用意しております。どうぞごゆっ
くり、お楽しみ下さい。』というナレーションであるも
のとする。
【0016】プレゼンテーションストリーム[2]は、0x3
01のPIDを有するオーディオエレメント[2]と、0x302のP
IDを有するビデオエレメント[2]とを含む。これらのス
トリームの内容を図4に示す。ビデオエレメント[2]は
近日公開予定の新作映画の予告編集であり、オーディオ
エレメント[2]は、『近日公開予定の新作映画ご案内府
内の各映画館では、以下の新作映画の上映を予定してお
ります。』というナレーションであるものとする。
【0017】プレゼンテーションストリーム[12]及びプ
レゼンテーションストリーム[43]の内容を図5及び図6
に示す。これらの図に示すように、プレゼンテーション
ストリーム[12]及びプレゼンテーションストリーム[43]
は、固有の実写映像と、ナレーションを有している。図
2において注意を要するのは、ISO/IEC 13818-1に準拠
したプライベートセクションに属する情報として『NV
T』が記載されている点である。プライベートセクショ
ンに属するデータは、table_id_exetensionというテー
ブル識別子を別途付することができる。図中のNVT[0]、
NVT[1]、NVT[2]、NVT[12]には、共通して0x0082の識別
子が付されているが、NVT[0]には、0x0000のtable_id_e
xetensionが付され、NVT[1]には、0x0001のtable_id_ex
etension、NVT[2]には0x0002のtable_id_exetension、N
VT[12]には0x0012のtable_id_exetensionが付されてい
る。これらのことから、ビデオエレメント及びオーディ
オエレメントは、自身がどのような内容であるかを明示
するのにPIDを用いており、NVTは、自身がどのような内
容であるかを明示するのにtable_id_exetensionを用い
ていることがわかる。
【0018】次にナビゲーション情報テーブルについて
説明する。ナビゲーション情報テーブルとは、アイコン
を表示させると共に、操作者との対話によりこれらアイ
コンを挙動させるためのナビゲーション情報をグル−プ
化したものをいう。本明細書においてアイコンとは、図
柄、文字、色彩の何れか或はこれらの組み合わせを用い
て切換先映像の内容を操作者に紹介するものであり、選
択肢として用いられるものをいう。アイコンの挙動の代
表的なものはカーソル移動がある。ここでいうカーソル
とは、対話画面上に配置された複数のアイコンのうち、
描画色が変化しており、操作者を注目させるものをいう
(このように描画色が変化しているアイコンをフォーカ
ス状態のアイコンという。)。カーソル移動とは、操作
者の操作に伴って、現在フォーカス状態のアイコンを通
常状態に切り換えると共に、別のアイコンをフォーカス
状態に変更することをいう。このようにフォーカス状態
となるアイコンを切り換えると、操作者の注目対象が他
のアイコンに移動することになる。
【0019】図2に示したNVT[1]の内容を図7に示し、
図2に示したNVT[2]の内容を図8に示す。NVT[12]の内
容を図9に示す。NVTのデータ構造について説明する。N
VTは、ビットマップテーブル301、オブジェクト定義
テーブル302、ハンドラ定義テーブル303、ハイパ
ーリンクテーブル304から構成される。これらのテー
ブルは、複数の欄を有しており、1,2,3,4というindexが
付されている。オブジェクト定義テーブル302〜ハイ
パーリンクテーブル304のうち、共通のindexにより
関連付けられたものの組みがナビゲーション情報に相当
する。
【0020】図7においてNVT[1]に含まれているビット
マップテーブル301は、アイコン『新作映画情報』と
して用いられるビットマップ1と、アイコン『インタネ
ット最新情報』として用いられるビットマップ2と、
『イベント情報』のアイコンとして用いられるビットマ
ップ3と、『番組予告』のアイコンとして用いられるビ
ットマップ4と、これら一群のビットマップのコピーで
あってハイライトを付したビットマップ101〜104とを有
する。
【0021】NVT[2]に含まれているナビゲーション情報
index[5]〜ナビゲーション情報index[8]は、アイコン
『大竜巻の恐怖(AAA社配給)』として用いられるビット
マップ5、アイコン『大恐竜復活(BBB社配給)』として用
いられるビットマップ6、アイコン『スポーツウォーズ
(AAA社配給)』として用いられるビットマップ7、アイコ
ン『戻る』として用いられるビットマップ8と、これら
一群のビットマップのコピーであってハイライトを付し
たビットマップ105〜108とを有する。
【0022】NVT[1]及びNVT[2]が有するビットマップ
は、3、4本程度であるが、中には10本ものビットマップ
を有しているものもある。図9に示すNVT[17]はその一
例であり、10本ものビットマップを有する。オブジェク
ト定義テーブル302は、同じNVTに含まれているアイ
コンにオブジェクトとしての性質を与えるオブジェクト
定義情報をグル−プ化して得られたテーブルである。オ
ブジェクト定義情報は、『index』、オブジェクトタイ
プ『type』、座標情報、ハンドラポインタ『HANDLE
R』、通常状態ポインタ『Normal_Bitmap』、フォーカス
状態ポインタ『Focused_Bitmap』という情報要素を有す
る。
【0023】『index』は、オブジェクト定義テーブル
302において各行に付された識別子である。オブジェ
クトタイプ『type』は、オブジェクト定義テーブル30
2の各行の記載内容をどのような種類のオブジェクトと
して挙動させるかを示す。オブジェクトタイプ『type』
は"ボタン"と記載されているので、オブジェクト定義テ
ーブル302により挙動するアイコンは、ボタンとして
の性質を有する。
【0024】座標情報『X座標』『Y座標』は、映像が表
示されている画面上のどの座標にオブジェクトを配置す
べきかを示す。図7に示すナビゲーション情報index[1]
の座標情報は、x=50、y=50であり、ナビゲーション情報
index[2]の座標情報は、x=50、y=100である。これらの
座標情報は、対話画面左上を原点として表されている。
ナビゲーション情報index[1]の座標情報がx=50、y=50で
あるため、図7に示したナビゲーション情報index[1]が
指示するアイコン『新作映画情報』は、画面上において
左上に配置される。
【0025】ナビゲーション情報index[2]の座標情報が
x=100、y=50であるため、図7に示したナビゲーション
情報index[2]が保有するアイコン『インターネット情
報』は、画面上において右上に配置される。ハンドラポ
インタ『HANDLER』は、当該ビットマップに対して確定
操作がなされた際、ハンドラ定義テーブル303内に記
載されたどのスクリプトを用いてアイコンを挙動させ、
どの対話画面にリンクすべきかを示す。ここで『リン
ク』とは、ビットマップに対応するアイコンの確定操作
により映像及びビットマップからなる対話画面を切り換
えようとする場合、切換先対話画面の映像と、対話画面
に必要な全ての情報とをどこから取得すべきかを示す。
【0026】ナビゲーション情報index[1]におけるHD_i
ndex[1]は、ナビゲーション情報index[1]に対応するビ
ットマップ1に対応するアイコン『新作映画情報』の確
定操作により対話画面を切り換えようとする場合、ハン
ドラ定義テーブルにおいてHD_index[1]により指示され
たスクリプト『goto_contents(HL_index)』に切換先対
話画面のビデオエレメントとオーディオエレメントのコ
ンポーネントタグと、切換先のNVTのテーブル識別子と
を取得させるべき旨を示す。
【0027】通常状態ポインタ『Normal_Bitmap』は、
通常状態において当該アイコンをどのようなビットマッ
プにて描画すべきかを示し、フォーカス状態ポインタ
『Focused_Bitmap』は、フォーカス状態において当該ア
イコンをどのようなビットマップにて描画すべきかを示
す。ハンドラ定義テーブル303は、複数のスクリプト
をHD_indexを付して記述したテーブルである。図7にお
いてスクリプトは、全てgoto_contents文が記述されて
いる。goto_contents文は、ハンドラ定義テーブル30
3内において括弧()内に記述された識別子で指定される
ハイパーリンク情報を取り出し、取り出したハイパーリ
ンク情報により指示されるビデオエレメント、オーディ
オエレメント、NVTを受信する旨を端末装置に指示す
る。
【0028】ハイパーリンクテーブル304は、複数の
ハイパーリンク情報をHL_Indexを付して記載したテーブ
ルである。ここでハイパーリンクテーブル304は、一
つの切換先を指定するためにorig_nw_id〜NE_id_EXTと
いう十一個の情報要素を有している。これはハイパーリ
ンク情報は、デジタル放送システムにおいて放送される
膨大な数の情報のうち、どれを切換先として特定するか
を詳細なレベルにまで網羅するためである。
【0029】『orig_nw_id』は、切換先NVT、ビデオエ
レメント、オーディオエレメントがどの衛星により中継
されて転送されているか(どのネットワークに属する
か)を示す。『ts_id』は、どのトランスポートストリ
ームにより切換先が転送されるかを示す。
【0030】『VE_svc_id』は、放送される複数のTV番
組のうち、切換先のビデオエレメントがどの番組の一部
であるか(どのサービスに属するか)を示す。『VE_eve
nt_id』は、切換先ビデオエレメントを含んでいる放送
番組が、どの放送チャネルに属するか(どのイベントに
属するか)を示す。『VE_comp_tag』は、トランスポー
トストリームにおいて、切換先ビデオエレメントにはど
のコンポーネントタグが付されているかを示す。コンポ
ーネントとは、MPEG2規格における一つのPIDで識別され
るストリームである。本実施形態では、各ビデオエレメ
ント及びオーディオエレメントにそれぞれ固有のPIDが
付与されているので、ビデオエレメント及びオーディオ
エレメントは、それぞれ一本の完結したコンポーネント
になるが、複数のビデオエレメント及びオーディオエレ
メントに共通のPIDが付与される場合、それら共通のPID
が付与された複数のビデオエレメント及びオーディオエ
レメントが一本のコンポーネントタグにグル−プ化され
る。
【0031】『AE_svc_id』は、放送される複数のTV番
組のうち、切換先のオーディオエレメントがどの番組の
一部であるか(どのサービスに属するか)を示す。『AE
_event_id』は、切換先オーディオエレメントを含んで
いる放送番組が、どの放送チャネルに属するか(どのイ
ベントに属するか)を示す。『AE_comp_tag』は、トラ
ンスポートストリームにおいて、切換先オーディオエレ
メントにはどのコンポーネントタグが付されているかを
示す。
【0032】『NE_svc_id』は、放送される複数のTV番
組のうち、切換先のNVTがどの番組の一部であるか(ど
のサービスに属するか)を示す。『NE_event_id』は、
切換先NVTを含んでいる放送番組が、どの放送チャネル
に属するか(どのイベントに属するか)を示す。『NE_i
d_EXT』は、トランスポートストリームにおいて、切換
先NVTにはどのtable_id_exetensionが付されているかを
示す。
【0033】図中に『rank』と略記されているランク付
け情報は、例えば、表示される頻度に基づいて、放送局
がリンク先となるビデオエレメント、オーディオエレメ
ント、NVTをランク付けした情報である。図7の一例に
おいては、HL_index[1]のランク付け情報が1であるた
め最も高く、HL_index[2]、HL_index[3]、HL_index[4]
のランク付け情報がこれに続いている。このようなラン
クは、放送局が独自に行ったアンケート調査や近年にお
ける流行、話題性等に基づいて決定されている。
【0034】図10は、PMTの記述内容を示す図であ
る。PMTは、各コンポーネントタグを記述しているスト
リーム記述子と、PIDとを対応づけている。コンポーネ
ントタグ0x0002を有するストリーム記述子『stream_ide
ntifier_descritor』は、PID0x0302に対応づけられてい
る。コンポーネントタグ0x0003を有するストリーム記述
子『stream_identifier_descritor』は、PID0x0303に対
応づけられている。これらストリーム記述子『stream_i
dentifier_descritor』による対応づけは、端末装置が
ハイパーリンクテーブル304から切換先ビデオエレメ
ント及び切換先オーディオエレメントのコンポーネント
タグを取得した際、それら切換先ビデオエレメント及び
切換先オーディオエレメントを受信するには、どのPID
が付されたトランスポートパケットを選択すればよいか
を端末装置に知らせるためである。
【0035】NVT内のハイパーリンク情報及びPMTにより
切換先NVT、ビデオエレメント、オーディオエレメント
がどのように特定されるかを以下にまとめてみた。 <切換先NVTの特定>NVT内のハンドラポインタ『HAND
LER』からハンドラ定義テーブル303に記述されてい
る何れか一つのスクリプトを特定し、そのスクリプトに
よりハイパーリンクテーブル304内の何れか一つのハ
イパーリンク情報と、NE_id_EXTとを特定させ、リンク
先NVTに一意に付与されたテーブル識別子を得る。
【0036】−(1) NVT[1]のアイコン『新作映画情
報』の確定時 HL_Index[1]→NE_id_EXT[0x0002]→テーブル識別子0x00
02を有するNVT[2] −(2) NVT[1]のアイコン『インタネット最新情報』
の確定時 HL_Index[2]→NE_id_EXT[0x0003]→テーブル識別子0x00
03を有するNVT[3] −(3) NVT[1]のアイコン『イベント情報』の確定時 HL_Index[3]→NE_id_EXT[0x0004]→テーブル識別子0x00
04を有するNVT[4] −(4) NVT[1]のアイコン『番組予告』の確定時 HL_Index[4]→NE_id_EXT[0x0005]→テーブル識別子0x00
05を有するNVT[5] <ビデオエレメントの特定>NVT内のハンドラポイン
タ『HANDLER』からハンドラ定義テーブル303に記述
されている何れか一つのスクリプトを特定し、そのスク
リプトによりハイパーリンクテーブル304内の何れか
一つのVE_comp_tagを特定させ、リンク先ビデオエレメ
ントに対応するコンポーネントタグを得る。PMTのスト
リーム記述子からそのコンポーネントタグと対応づけら
れているPIDを得る。
【0037】−(1) NVT[1]のアイコン『新作映画情
報』の確定時 HL_Index[1]→VE_comp_tag[0x0002]→PID[0x0302]を有
するVE[2] −(2) NVT[1]のアイコン『インタネット最新情報』
の確定時 HL_Index[2]→VE_comp_tag[0x0003]→PID[0x0303]を有
するVE[3] −(3) NVT[1]のアイコン『イベント情報』の確定時 HL_Index[3]→VE_comp_tag[0x0004]→PID[0x0304]を有
するVE[4] −(4) NVT[1]のアイコン『番組予告』の確定時 HL_Index[4]→VE_comp_tag[0x0005]→PID[0x0305]を有
するVE[1] <オーディオエレメントの特定>NVT内のハンドラポ
インタ『HANDLER』からハンドラ定義テーブル303に
記述されている何れか一つのスクリプトを特定し、その
スクリプトによりハイパーリンクテーブル304内の何
れか一つのAE_comp_tagを特定させ、リンク先オーディ
オエレメントに対応するコンポーネントタグを得る。PM
Tのストリーム記述子からそのコンポーネントタグと対
応づけられているPIDを得る。
【0038】以上に説明したNVT[1]は、NVT[2]、VE
[2]、AE[2]を切換先に規定している。このように一つの
NVTを切換元とした場合に切換先として規定されるNVT、
ビデオエレメント、オーディオエレメントの組みはcont
entと呼ばれる。このcontent内のNVTがリンク先を有す
ることにより、『content間のリンク』が形成される。
本実施形態では、『contentのリンク』を連鎖すること
により、図11に示すツリー構造がNVT、content間に形
成されるものとする。図11に示されている複数の矢印
は、NVT、content間のリンクを示し、これら矢印にて示
されているリンクによりツリー構造が形成されている
(尚、ツリー構造の根幹部に位置するcontentをルートc
ontentと呼ぶ。)。
【0039】図11においてcontent[1]は、VE[1],AE
[1](図中では、VE_AE[1]と略記している。以降一つのc
ontent[]に含まれるVE、AEの組みの表記には、VE_AEと
いう略記を用いる),NVT[1]とを含んでいる。これはビ
デオエレメント[1]及びオーディオエレメント[1]により
プレゼンテーションストリーム[1]を映像『放送会社の
アナウンサーが挨拶する様子の実写映像』に復号する
際、NVT[1]に含まれているビットマップ群をその映像に
合成すべき旨を示している。
【0040】図11においてcontent[2]は、VE[2],AE
[2](図中のVE_AE[2]),NVT[2]を含んでいる。これは、
VE[2]及びAE[2]によりプレゼンテーションストリーム
[2]を映像『近日公開予定の新作映画の予告編』に復号
する際、NVT[2]に含まれているビットマップ群をその映
像に合成すべき旨を示している。プレゼンテーションス
トリームを用いて描かれた映像上にアイコンを合成して
得られる合成映像を対話画面といい、そのサンプルを図
30、図31、図32、図33に示す。図30は、ビデ
オエレメント[1]及びオーディオエレメント[1]にて指示
されるプレゼンテーションストリーム[1]上にNVT[1]に
含まれているアイコンを合成して得られる対話画面であ
り、図31は、VE[2]及びAE[2]にて指示されるプレゼン
テーションストリーム[2]上にNVT[2]に含まれているア
イコンを合成して得られる対話画面である。図32は、
VE[12]及びAE[12]にて指示されるプレゼンテーションス
トリーム[12]上にNVT[12]に含まれているアイコンを合
成して得られる対話画面であり、図33は、VE[43]及び
AE[43]にて指示されるプレゼンテーションストリーム[4
3]上にNVT[43]に含まれているアイコンを合成して得ら
れる対話画面である。
【0041】以上のように構成されたトランスポートス
トリームの送信は、図1に示した放送局100により何
度も繰り返しなされるので、端末装置は上記のストリー
ム、テーブルのうち必要なものを入手することができ
る。但し入手するまでに上記の送信周期に相当する受信
待機を行う必要がある。続いて、このように放送される
トランスポートストリームによる放送を視聴するための
視聴システムについて説明する。図12は本視聴システ
ムの外観を示す図であり、パラボラアンテナ1と、端末
装置2と、テレビ受像器3と、ハンディリモコン4とか
らなる。
【0042】パラボラアンテナ1は、放送衛星が送信す
る上記トランスポートストリームの搬送波を受信するた
め、屋外に取り付けられる。端末装置2は、パラボラア
ンテナ1が受信した搬送波からトランスポートストリー
ムを取り出し、これをNTSC方式或はPAL方式の映像信号
とステレオ方式の音声信号とに復号する(映像信号と音
声信号の組みを以降AV信号という。)。
【0043】テレビ受像器3は、端末装置2が再生した
AV信号を表示する。ハンディリモコン4は、テレビ受像
器3がAV信号を表示している間、操作者によりなされる
操作を受け付けて、操作内容を示す赤外線信号を端末装
置2に出力する。図13は、ハンディリモコン4のキー
レイアウトを示す図である。ハンディリモコン4は、カ
ーソル移動操作を受け付けるための十字キー41、番号
選択用の数値入力を受け付けるためのテンキー42、確
定操作を受け付けるためのEnterキー43が備えつけら
れている。
【0044】図14を参照しながら端末装置の内部構成
について説明する。端末装置は、復調器10と、TSデコ
ーダ11と、AVデコーダ12と、AVデコーダ制御部13
と、ナビゲーションキャッシュ部14と、プレゼンテー
ションキャッシュ部15と、操作検出部16と、キャッ
シュマネージャ17と、統計表記憶部18と、モード管
理部19と、キャッシュ表記憶部20と、キャッシュ処
理部21と、入力切替部22と、グラフィック記憶部2
3と、グラフィック表示部24と、ブラウザー25とか
らなる。
【0045】復調器10は、放送局が送信した搬送波を
CSアンテナが受信するとこれを復調し、トランスポート
パケットを得てTSデコーダ11に出力する。TSデコーダ
11は、復調器10が出力したトランスポートパケット
のうちストリーム系統に属するものを分離して、AVデコ
ーダ12が位置する入力切替部22側に出力する。その
一方、ブラウザー25からテーブル識別子が指示される
と、トランスポートストリームに含まれているテーブル
系統の複数トランスポートパケットのうち、そのテーブ
ル識別子を有するもののみをブラウザー25が位置する
キャッシュ処理部21側に出力する。
【0046】AVデコーダ12は、入力切替部22からス
トリーム系統のトランスポートパケットが出力され、PI
DがAVデコーダ制御部13により指示されると、PIDが指
示されたトランスポートパケットをビデオエレメント系
統、オーディオエレメント系統を、PCRを用いて同期を
取りながらAV信号に復号する。AV信号への復号の際、ブ
ラウザー25からNVTに含まれているビットマップが出
力され、映像とビットマップとの合成をAVデコーダ制御
部13により命じられると、復号された映像と、ブラウ
ザー25から出力されたビットマップとを合成し、合成
映像をAV信号としてテレビ受像器3のAV端子に出力す
る。
【0047】AVデコーダ制御部13は、ブラウザー25
がPIDと、そのPIDに対応するビデオエレメント、オーデ
ィオエレメント、PCRを再生する旨を出力すると、当該
ビデオエレメント、オーディオエレメント、PCRを復号
するようAVデコーダ12を制御する。ブラウザー25が
ビデオエレメント、オーディオエレメント、PCRからな
る映像に、ビットマップを合成する旨を出力すると、当
該ビデオエレメント、PCRからなる映像にビットマップ
を合成するようAVデコーダ12を制御する。ブラウザー
25がナビゲーション情報に含まれている処理プログラ
ムを実行すると、処理プログラムの実行に応じて、表示
中の一部ビットマップの描画色を変化させるようAVデコ
ーダ12を制御する。
【0048】ナビゲーションキャッシュ部14は、高速
アクセスが可能なメモリで構成され、トランスポートス
トリームに含まれている複数のNVTのうち、その内部の
ビットマップが表示される可能性があると予測された全
てのものと、これまでに表示された経緯のあるものとを
備蓄する。ナビゲーションキャッシュ部14内の格納用
領域にはナビゲーションキャッシュ部14内の先頭アド
レスに近い順に1、2、3、4、5、6という連番が付されて
おり、個々の格納用領域に格納されたNVTのビットマッ
プが表示されたか否かを示す(ヒットしたかミスしたか
を示す)表示経緯マークが付されている。
【0049】NVT[1]のビットマップを含む対話画面が表
示された状態において、ナビゲーションキャッシュ部1
4がどのようなNVTを格納しているかを図15(a)を
示す。"NVT[1]のビットマップを含む対話画面"とは、図
30に示す対話画面であり、アイコン『新作映画情
報』、アイコン『インタネット最新情報』、アイコン
『イベント情報』、アイコン『番組予告』が映像上に合
成され、操作者によるカーソル移動操作、確定操作を待
機している。図15(a)を参照すると、図30の対話
画面が表示されている状態においてナビゲーションキャ
ッシュ部14は現在表示中のNVT[1]にマークを付して格
納しているのが判る。それと共にNVT[2]、NVT[3]、NVT
[4]、NVT[5]を既に備蓄していることも判る。NVT[2]〜N
VT[5]は、NVT[1]のハイパーリンク情報が指定しているc
ontent[2]〜content[5]に含まれているNVTであり、アイ
コン『新作映画情報』、アイコン『インタネット最新情
報』、アイコン『イベント情報』、アイコン『番組予
告』の何れかに確定操作がなされると、これらの何れか
の表示が必要となることは明白である。
【0050】このようにNVT[1]の表示中において、ナビ
ゲーションキャッシュ部14は次に表示される可能性が
あるNVT[2]〜NVT[5]を既にナビゲーションキャッシュ部
14は格納している。NVT[2]のビットマップを含む対話
画面が表示された状態において、ナビゲーションキャッ
シュ部14がどのようなNVTを格納しているかを図15
(d)を示す。"NVT[2]のビットマップを含む対話画面"
とは、図31に示す対話画面であり、アイコン『大竜巻
の恐怖(AAA社配給)』、アイコン『大恐竜復活(BBB社配
給)』、アイコン『スポーツウォーズ(AAA社配給)』が映
像上に合成され、操作者によるカーソル移動操作、確定
操作を待機している。図15(d)を参照すると、図3
1の対話画面が表示されている状態においてナビゲーシ
ョンキャッシュ部14は現在表示中のNVT[2]と、既に表
示されたNVT[1]とにマークを付して格納しているのが判
る。それと共にNVT[11]、NVT[12]、NVT[21]を既に備蓄
していることも判る。NVT[11]、NVT[12]、NVT[21]は、N
VT[1]のハイパーリンク情報が指定しているcontent[1
1]、content[12]、content[21]に含まれているNVTであ
る。即ち、図31の表示時点で次に表示される可能性が
あるNVT[11]、NVT[12]、NVT[21]を既にナビゲーション
キャッシュ部14は格納している。
【0051】NVT[12]のビットマップを含む対話画面が
表示された状態において、ナビゲーションキャッシュ部
14がどのようなNVTを格納しているかを図16(c)
を示す。"NVT[12]のビットマップを含む対話画面"と
は、図32に示す対話画面である。図16(c)を参照
すると、図32の対話画面が表示されている状態におい
てナビゲーションキャッシュ部14は現在表示中のNVT
[12]にマークを付して格納しているのが判る。それと共
にNVT[41]、NVT[42]、NVT[43]、NVT[44]を既に備蓄して
いることも判る。NVT[41]〜NVT[44]は、NVT[12]のハイ
パーリンク情報が指定しているcontent[41]〜content[4
4]に含まれているNVTである。即ち、図32の表示時点
でナビゲーションキャッシュ部14は次に表示される可
能性があるNVT[41]〜NVT[44]を既にナビゲーションキャ
ッシュ部14は格納している。尚、図15(a)、図1
5(d)、図16(c)において備蓄されたNVTがどの
ような過程を経て格納されたかについては後述する。
【0052】プレゼンテーションキャッシュ部15はナ
ビゲーションキャッシュ部14同様、高速可能なメモリ
であって、トランスポートストリームに含まれている複
数のプレゼンテーションストリームのうち、AV信号に再
生される可能性があると予測された全てのものと、これ
までに再生された経緯のあるものとを備蓄している。プ
レゼンテーションキャッシュ部15内の格納用領域は、
プレゼンテーションキャッシュ部15内部の先頭アドレ
スに近い順に1、2、3、4、5、6という連番が付されてお
り、個々の格納用領域毎に当該領域に格納されたプレゼ
ンテーションストリームのビットマップが表示されたか
否かを示すマークを格納している。ヒットしたがミスし
たかを示す)。また個々の格納用領域に、映像情報がど
のように格納されているか(動画像全体が格納されてい
るか、先頭フレームのみが格納されているか)を示す識
別情報を格納している。
【0053】プレゼンテショーンストリーム[1]が表示
された状態において、プレゼンテーションキャッシュ部
15がどのようなプレゼンテショーンストリームを格納
しているかを図17(a)を示す。プレゼンテショーン
ストリーム[1]は、図30に示すように表示されるプレ
ゼンテショーンストリームであり、アイコン『新作映画
情報』、アイコン『インタネット最新情報』、アイコン
『イベント情報』、アイコン『番組予告』が映像上に合
成され、操作者によるカーソル移動操作、確定操作を待
機している。図17(a)を参照すると、図30の対話
画面が表示されている状態においてプレゼンテーション
キャッシュ部15は現在表示中のプレゼンテショーンス
トリーム[1]にマークを付して格納しているのが判る。
それと共にプレゼンテショーンストリーム[2]、プレゼ
ンテショーンストリーム[3]、プレゼンテショーンスト
リーム[4]、プレゼンテショーンストリーム[5]を既に備
蓄していることも判る。プレゼンテショーンストリーム
[2]〜プレゼンテショーンストリーム[5]は、NVT[1]のハ
イパーリンク情報が指定しているcontent[2]〜content
[5]により、そのPIDが指示されるプレゼンテショーンス
トリームであり、アイコン『新作映画情報』、アイコン
『インタネット最新情報』、アイコン『イベント情
報』、アイコン『番組予告』の何れかに確定操作がなさ
れると、これらの何れかの表示が次に必要となることは
明白である。このようにプレゼンテショーンストリーム
[1]の表示中において、プレゼンテーションキャッシュ
部15は次に表示される可能性があるプレゼンテショー
ンストリーム[2]〜プレゼンテショーンストリーム[5]を
既にプレゼンテーションキャッシュ部15に格納してい
る。
【0054】プレゼンテショーンストリーム[2]が表示
された状態において、プレゼンテーションキャッシュ部
15がどのようなプレゼンテショーンストリームを格納
しているかを図18(a)に示す。プレゼンテショーン
ストリーム[2]は、図31に示すように表示されるプレ
ゼンテショーンストリームであり、アイコン『大竜巻の
恐怖(AAA社配給)』、アイコン『大恐竜復活(BBB社配
給)』、アイコン『スポーツウォーズ(AAA社配給)』が映
像上に合成され、操作者によるカーソル移動操作、確定
操作を待機している。図18(a)を参照すると、プレ
ゼンテショーンストリーム[11]、プレゼンテショーンス
トリーム[12]、プレゼンテショーンストリーム[21]を既
に備蓄していることが判る。これらのプレゼンテショー
ンストリームは、NVT[2]のハイパーリンク情報が指定し
ているcontent[11]、content[12]、content[21]によ
り、そのテーブル識別子が指示されるプレゼンテショー
ンストリームである。
【0055】プレゼンテショーンストリーム[12]を含む
対話画面が表示された状態において、プレゼンテーショ
ンキャッシュ部15がどのようなプレゼンテショーンス
トリームを格納しているかを図19に示す。図19を参
照すると、プレゼンテショーンストリーム[41]、プレゼ
ンテショーンストリーム[42]、プレゼンテショーンスト
リーム[43]、プレゼンテショーンストリーム[44]を既に
備蓄していることが判る。これらのプレゼンテショーン
ストリームは、NVT[12]のハイパーリンク情報が指定し
ているcontent[41]〜content[44]に含まれており、アイ
コンの何れかに確定操作がなされると、これらの何れか
の表示が次に必要となることは明白である。このように
プレゼンテショーンストリーム[12]の表示中において、
プレゼンテーションキャッシュ部15は次に表示される
可能性があるプレゼンテショーンストリーム[41]〜プレ
ゼンテショーンストリーム[44]を既にプレゼンテーショ
ンキャッシュ部15に格納している。尚、図17
(a)、図18(a)、図19において備蓄されたプレ
ゼンテショーンストリームがどのような過程を経て格納
されたかについては後述する。
【0056】操作検出部16は、ハンディリモコン4が
発する赤外線信号を受信して、それに含まれているハン
ディリモコン4に対する操作内容を検出する。操作内容
には、十字キー41押下によるカーソル移動操作、Ente
rキー43押下によるアイコン確定操作があり、これら
を検出すると、操作検出部16はその操作内容をブラウ
ザー25に出力する。
【0057】キャッシュマネージャ17は、操作検出部
16が何れかのアイコンに対しての確定操作を検出する
と、確定されたアイコンにより紹介される対話画面の次
に表示される対話画面を予測する。そして、確定された
対話画面に対して操作検出部16が操作待ちを行ってい
る間に、予測された複数の対話画面を構成するプレゼン
テーションストリーム及びNVTのうち、表示される確率
が上位のものであって、プレゼンテーションキャッシュ
部15及びナビゲーションキャッシュ部14に未格納な
ものをTSデコーダ11に受信させ、受信したプレゼンテ
ーションストリーム側をプレゼンテーションキャッシュ
部15に格納し、受信したNVT側をナビゲーションキャ
ッシュ部14に格納するようキャッシュ処理部21を制
御する。
【0058】次に表示される可能性を有するプレゼンテ
ーションストリームと、NVTとをどのような基準をもっ
て予測するかであるが、キャッシュマネージャ17は、
現在プレゼンテーションストリームに合成されている複
数アイコンがどのcontentを切換先に規定しているかを
参照して、次に表示される可能性を有するプレゼンテー
ションストリームと、NVTとを予測している。
【0059】またこのように予測されたプレゼンテーシ
ョンストリーム及びNVTのうち、表示される確率が上位
のものをどうゆう基準で選別するかであるが、キャッシ
ュマネージャ17は、各プレゼンテーションストリーム
及びNVTの確定操作がこれまでにどれだけの頻度で行わ
れたかを示す統計表(1)、今表示されているビットマッ
プを有するNVTのランク付け情報がどのcontentを高ラン
クに指定しているか(2)、複数アイコンにおいて今フォ
ーカス状態にあるものはどれか(3)を参酌して、当該選
別を行っている。
【0060】このような選別が必要なのは、NVTの中に
は、ナビゲーションキャッシュ部14に入りきらない程
多数のアイコンを有しているものがあり、このような多
数のアイコンを有しているNVTについては、上述の統計
表(1)や各contentのランク付けを参照してナビゲーショ
ンキャッシュ部14及びプレゼンテーションキャッシュ
部15に格納するものを限定しておくことが賢明だから
である。
【0061】例えば、ナビゲーションキャッシュ部14
及びプレゼンテーションキャッシュ部15におけるプレ
ゼンテーション情報及びそれに対応するNVTの格納数は
五本程度が限界であるものとする。この場合、図11に
示したツリー構造において、NVT[1]の切換先となるNVT
[2]〜NVT[5]、プレゼンテーションストリーム[2]〜[5]
については、それら切換先の全てを表示される可能性が
あるものとしてナビゲーションキャッシュ部14及びプ
レゼンテーションキャッシュ部15内の空き領域に格納
しておくことが可能であるが、NVT[12]の切換先となるN
VT[41]〜NVT[49]、プレゼンテーションストリーム[41]
〜[49]については、それら切換先の全てを表示される可
能性があるものとしてナビゲーションキャッシュ部14
及びプレゼンテーションキャッシュ部15に格納してお
くことは、NVT及びプレゼンテーションストリームの数
が多すぎて不可能である。このようにナビゲーションキ
ャッシュ部14及びプレゼンテーションキャッシュ部1
5に収まりきらない数の切換先が存在する場合に備え
て、統計表(1)や各contentのランク付けを参照してナビ
ゲーションキャッシュ部14及びプレゼンテーションキ
ャッシュ部15に格納すべきものを絞るようにしてい
る。
【0062】プレゼンテーションキャッシュ部15及び
ナビゲーションキャッシュ部14に未格納なプレゼンテ
ーションストリーム及びNVTを何故選別するかである
が、これはプレゼンテーションキャッシュ部15及びナ
ビゲーションキャッシュ部14に格納されたプレゼンテ
ーション情報及びそれに対応するNVTのうち、表示され
た経緯のあるものは抹消されずに保存されるからであり
(その詳細は後述する。)、プレゼンテーションキャッ
シュ部15及びナビゲーションキャッシュ部14に既に
格納済みのプレゼンテーション情報及びそれに対応する
NVTを再度TSデコーダ11に受信させるという二度手間
を発生させないようにするためである。
【0063】プレゼンテーションキャッシュ部15及び
ナビゲーションキャッシュ部14に備蓄すべきプレゼン
テーションストリーム及びNVTを何本にするかである
が、これはそれらプレゼンテーションストリーム及びNV
Tを全てを備蓄するのにどれだけの時間が必要であるか
を参照して決定せねばならない。何故なら、繰り返し送
られて来るプレゼンテーションストリーム及びNVTのう
ち、必要なものを受信するには、その繰り返し周期に相
当する単位の待ち時間が発生する。当該待ち時間はプレ
ゼンテーションストリーム及びNVTの受信本数に比例し
て大きくなるので、プレゼンテーションキャッシュ部1
5及びナビゲーションキャッシュ部14に備蓄すべきプ
レゼンテーションストリーム及びNVTの本数を大きくし
過ぎると、プレゼンテーションストリーム及びNVTがい
つまでたっても完了しないという現象が現れるからであ
る。操作検出部16が操作待ちを行っている時間の予測
値を算出しておき、備蓄すべきプレゼンテーションスト
リーム及びNVTの本数をこの予測時間内で受信できる本
数に留めておくことが望ましい。
【0064】統計表記憶部18は、各プレゼンテーショ
ン情報及びそれに対応するNVTが過去どの程度の頻度で
確定操作がなされたかの統計を示す統計表を記憶する。
図20は統計表記憶部18が記憶している統計表の一例
を示す図である。統計表記憶部18は本図に示すよう
に、NVTと、プレゼンテーションストリームのPIDの組み
の一つにつき、それらの組みからなる対話画面が過去の
確定操作によりどの程度の頻度で表示されたかを示すカ
ウント値を統計値として記憶している。尚、本実施形態
では、単純にカウント値にて統計表を作成しているが、
所定日時当たりのカウント値の平均値や標準偏差を計算
して、統計表を作成してもよい。
【0065】モード管理部19は、キャッシュマネージ
ャ17がキャッシュ表を作成する際、統計表(1)、ラン
ク付け情報(2)、複数アイコンのフォーカス状態(3)の何
れの基準を用いるかを示すキャッシュモードを管理し、
端末装置の状態に応じてキャッシュモードを切り換え
る。このように復調器10が端末装置の状態に応じてキ
ャッシュモードを切り換えることにより、統計表(1)、
ランク付け情報(2)、複数アイコンのフォーカス状態(3)
のうち、最良のものによりキャッシュ表が作成される。
【0066】キャッシュ表記憶部20は、キャッシュマ
ネージャ17により作成されたキャッシュ表を記憶す
る。キャッシュ表とは、キャッシュマネージャ17によ
り予測されて表示される可能性があるプレゼンテーショ
ン情報及びそれに対応するNVTのうち、表示される確率
が特に高いものを列挙した表である。キャッシュマネー
ジャ17によるプレゼンテーション情報及びそれに対応
するNVTの選別は、統計表(1)、各contentのランク(2)、
アイコンのフォーカス状態(3)を参酌して行われる。NVT
[12]のリンク先情報についてキャッシュマネージャ17
がプレゼンテーション情報及びそれに対応するNVTを選
別した結果を示すキャッシュ表を図21(a)〜図21
(c)に示す。
【0067】図21(a)は、統計値を参酌してNVT[1
2]のリンク先情報の表示可能性を評価した場合、上位の
順位が与えられたリンク先情報contentを列挙してい
る。ここで参酌した統計表は、図20の一例のものであ
る。図21(b)は、各contentのランクを参酌してNVT
[12]のリンク先情報の表示可能性を評価した場合、上位
の順位が与えられたリンク先情報contentを列挙してい
る。ここで参酌した各contentのランクは、図7の一例
のものである。
【0068】アイコンのフォーカス状態を参酌しての切
換先NVTの選別(カーソル位置優先の選別ともいう)と
は、現在の表示画面に複数のアイコンが表示されている
場合において、フォーカス状態のアイコンに最も高い値
を重み付け、フォーカス状態に設定されたアイコンの近
傍に位置するアイコンに当該最高値に準ずる値を重み付
ることにより、表示されている各アイコンに対応するリ
ンク先の表示可能性を評価するものである。図21
(c)に列挙された複数のcontentは、NVT[12]に含まれ
ている複数のアイコンが表示された際、表示可能性が高
く評価されたものを列挙している。
【0069】図21(a)では、content[41]、content
[42]、content[43]、content[44]、content[45]がキャ
ッシュ表内に存在するのに対して図21(b)では、co
ntent[45]、content[47]、content[46]、content[43]、
content[44]がキャッシュ表内に存在する。このように
統計表(1)、各contentのランク(2)の何れかを用いてキ
ャッシュ表を作成すると、キャッシュ表に登録されるco
ntentが豹変する場合があることがわかる。
【0070】キャッシュ処理部21は、プレゼンテーシ
ョンキャッシュ部15及びナビゲーションキャッシュ部
14の内部の個々の分割領域の先頭アドレス、終了アド
レスを管理している。そして、プレゼンテーションスト
リーム及びNVTを格納する際に分割されたそれらの領域
に過不足が生じた場合は、分割領域のサイズを増減させ
る等の領域管理処理を行う。それと共に、書込処理、読
出処理、ガーベッジコレクション処理を行う。
【0071】書込処理においてキャッシュ処理部21
は、TSデコーダ11からNVTが出力され、入力切替部2
2からプレゼンテーションストリームが出力されると、
NVT及びプレゼンテーションストリームをナビゲーショ
ンキャッシュ部14及びプレゼンテーションキャッシュ
部15内の空き領域のうち、先頭により近い領域に書き
込む。
【0072】また読出処理においてキャッシュ処理部2
1は、キャッシュマネージャ17から何れかの読出要求
が出力されると、ナビゲーションキャッシュ部14に格
納されているNVT及びプレゼンテーションキャッシュ部
15に格納されているプレゼンテーションストリームの
うち、当該読出要求にて要求されたものを読み出し、NV
Tについてはブラウザー25に出力し、プレゼンテーシ
ョンストリームについては入力切替部22へと読み出
す。
【0073】ガーベッジコレクション処理においてキャ
ッシュ処理部21は、プレゼンテーションキャッシュ部
15内部及びナビゲーションキャッシュ部14内部に格
納されているプレゼンテーション情報及びそれに対応す
るNVTのうち、予測がヒットしたものにマークを付す。
そして、予測ミスであったプレゼンテーションストリー
ム、NVTが占めている領域については、これらを空き領
域に解放し、ここに別のデータを書き込めるようにす
る。解放した結果、複数空き領域が虫食い状に発生すれ
ば、空き領域が連続させる。虫食い状とは、予測ミスで
あったプレゼンテーション情報及びそれに対応するNVT
が占めていた領域の間に、予測ヒットであったプレゼン
テーション情報及びそれに対応するNVTが介在している
ことをいい、空き領域間に介在している予測ヒットであ
ったプレゼンテーション情報及びそれに対応するNVTを
別領域にコピーすることにより、二つの空き領域は連続
に配置させられる。
【0074】入力切替部22は、TSデコーダ11が受信
したストリーム系統のトランスポートパケットをAVデコ
ーダ12へと転送する。キャッシュマネージャ17がス
トリーム系統のトランスポートパケットをプレゼンテー
ションキャッシュ部15に先読みする旨の切換指示を発
すると、AVデコーダ12に転送されるべきストリーム系
統のトランスポートパケットをプレゼンテーションキャ
ッシュ部15に転送する。
【0075】またキャッシュマネージャ17が先読みさ
れたストリーム系統のトランスポートパケットを利用す
る旨の切換指示を発すると、AVストリーム供給元をTSデ
コーダ11からプレゼンテーションキャッシュ部15に
切り換え、プレゼンテーションキャッシュ部15から読
み出されたストリーム系統のトランスポートパケットを
AVデコーダ12に転送する。
【0076】グラフィック記憶部23は、表示の中断を
操作者にアナウンスするビットマップを記憶している。
当該ビットマップは『しばらくお待ちください』という
内容の文字フォント列である。グラフィック表示部24
は、表示させるべきビットマップを含むNVTが存在しな
い場合、グラフィック記憶部23に記憶されている『し
ばらくお待ちください』という内容の文字フォント列を
AVデコーダ12に出力させる。
【0077】ブラウザー25は、TSデコーダ11がNVT
系統に属するトランスポートパケットをキャッシュ処理
部21に出力した際、これに含まれているビットマップ
を処理プログラムを用いて展開してAVデコーダ12に出
力するとともに、当該ビットマップと、映像とを合成す
るよう命じる。ブラウザー25は、ナビゲーション情報
に含まれている処理プログラムを実行する。この実行に
より、ナビゲーション情報に含まれているビットマップ
を表示用に展開する。更に画面上にビットマップが複数
配置された状態で操作者によりカーソル移動操作がなさ
れると、ブラウザー25はカーソル移動をどう行わせる
かを記述したバイトコードに従って、アイコンの描画色
を変化するようAVデコーダ制御部13を制御する。
【0078】以上のようにして構成された端末装置内の
構成要素の処理内容はソフトウェアにて実現される部分
が大半である。そのうちキャッシュマネージャ17及び
ブラウザー25の処理内容は重要な意味合いを持つの
で、図22〜図25のキャッシュマネージャ17のフロ
−チャ−トと、図26〜図29のブラウザー25のフロ
−チャ−トとを参照して詳細に説明する。
【0079】端末装置が起動されると、キャッシュマネ
ージャ17は図22のステップS51において変数pに
ルート番号を設定する。ここで変数pとは、複数のNVTの
うち、先読みすべきものを指示する変数である。ルート
番号とは、PAT及びPMTにより一意に規定されるツリー構
造の根部に相当するNVTの番号であり、図11の一例で
は"1"と規定されている。
【0080】このように設定されると変数pは"1"となっ
てステップS52に移行する。ステップS52では、プ
レゼンテーションストリーム[p]及びNVT[p]を復調器1
0及びTSデコーダ11にそれぞれ受信させて、プレゼン
テーションキャッシュ部15及びナビゲーションキャッ
シュ部14に格納する。ステップS53には、図23の
フロ−チャ−トの先頭へと分岐するための分岐命令が存
在しており、図23のステップS60へと分岐する。図
23〜図25のフロ−チャ−トは、キャッシュマネージ
ャ17の処理のうち、content[p]より一世代下のconten
tについて先読み処理の処理内容を示すフロ−チャ−ト
である。
【0081】『content[p]より一世代下』とは、リンク
関係によりNVT間に形成されるツリー構造において、NVT
[p]のリンク先側に位置するcontentをいう。ここで変数
pは『1』であるので、content[1]より一世代下のconten
tには、content[2]、content[3]、content[4]、content
[5]が存在する。またcontent[11]、content[12]、conte
nt[21]、content[22]、content[23]、content[32]のよ
うにcontent[2]、content[3]、content[4]、content[5]
のリンク先側に位置するcontentを『content[1]より二
世代下』といい、またcontent[41]、content[42]、cont
ent[43]、content[44]、content[44]、content[45]、co
ntent[46]、content[47]、content[48]、content[49]の
ようにcontent[11]、content[12]、content[21]のリン
ク先側に位置するcontentを『content[1]より三世代
下』という。
【0082】ステップS60では、index、キャッシュ
終了フラグの初期設定を行う。indexとは、キャッシュ
表に記載された個々のcontentを指示するための変数で
ありステップS60において"1"に設定される。キャッ
シュ終了フラグとは、『1』でナビゲーション情報及び
プレゼンテーションストリームの備蓄が完了した旨を示
し、『0』でナビゲーション情報及びプレゼンテーショ
ンストリームの備蓄が未完である旨を示すフラグであ
り、ステップS60において"0"に設定される。NVTの中
の複数のナビゲーション情報をNVT[].NAVI[]と表記す
る。
【0083】ステップS61には、図24のフロ−チャ
−トの先頭へと分岐するための分岐命令が存在してお
り、図24のステップS77へと分岐する。ステップS
77では、キャッシュマネージャ17はモード管理部1
9により管理されているキャッシュモードを取得する。
次のステップS78及びステップS79では、取得した
キャッシュモードに応じてステップS80、ステップS
81、ステップS82を選択的に起動する。
【0084】キャッシュモードが統計値優先に設定され
ている場合を考える。統計値優先モードでは、ステップ
S78がYesとなりステップS80に移行する。ステッ
プS80では、NVT[p].NAVI[START].リンク先情報にて
指示されるcontentから、NVT[p].NAVI[END].リンク先情
報にて指示されるcontentまでのうち、統計値が上位の
ものをキャッシュ表に登録する。
【0085】キャッシュモードがランク優先に設定され
ている場合は、ステップS78がNoとなるがステップS
79がYesとなりステップS81に移行する。ステップ
S81では、NVT[p].NAVI[START].リンク先情報にて指
示されるcontentから、NVT[p].NAVI[END].リンク先情報
にて指示されるcontentまでのうち、NVT[p]により上位
にランク付けられるものをキャッシュ表に登録する。
【0086】キャッシュモードがカーソル位置優先に設
定されている場合は、ステップS78がNoとなりステッ
プS79がNoとなってステップS82に移行する。ステ
ップS82においてフォーカス状態にあるアイコンを有
するナビゲーション情報のリンク先を順位1に設定し、
フォーカス状態にあるアイコンの左右に位置するアイコ
ンを有するナビゲーション情報のリンク先を順位2に設
定し、フォーカス状態にあるアイコンの上下に位置する
アイコンを有するナビゲーション情報のリンク先を順位
3に設定し、フォーカス状態にあるアイコンの斜め方向
に位置するアイコンを有するナビゲーション情報のリン
ク先を順位4に設定したキャッシュ表を作成する。
【0087】尚、端末装置の起動初期の段階では、統計
値優先モード並びにカーソル位置優先モードでは有意義
な順位付けは行えないので、モード管理部19によりキ
ャッシュモードはランク優先に設定されている。そのた
め、ステップS78がNoとなり、ステップS79がYes
となってステップS81に移行する。ステップS81で
は、NVT[p]内の全てのナビゲーション情報のリンク先情
報に規定されているNVT[1].NAVI[1].リンク先情報によ
り示されるcontentからNVT[1].NAVI[4].リンク先情報に
より示されるcontentまでのcontent[2]、[3]、[4]、[5]
のうち、NVT[1]により上位にランク付けられるものを、
その順位に従って、content[2]、content[3]、content
[4]、content[5]の順にキャッシュ表に登録する。この
ようにして四つのcontentがキャッシュ表に登録される
と、図24の処理を終了し、図23のステップS62に
リターンする。
【0088】ステップS62では、キャッシュ表におい
てindex番目に位置するcontent[q]を取得する。ここで
図24のフロ−チャ−トにより作成されたキャッシュ表
には、content[2]、content[3]、content[4]、content
[5]が登録されており、indexは『1』に設定されている
ので、キャッシュマネージャ17はcontent[q]としてco
ntent[2]を取得する。取得後、ステップS63において
変数qを変数pに代入し、ステップS64においてconten
t[p]に含まれている識別子を有するNVT[p]を取得してス
テップS65に移行する。
【0089】ステップS65では、ナビゲーションキャ
ッシュ部14は、NVT[p]を格納するだけの空き領域を有
しているか否かを判定する。ナビゲーションキャッシュ
部14にそれだけの空き領域が存在しない場合は、ステ
ップS67に移行して、マーク有りNVTのうち、最も古
いものが占めている領域にNVT[p]を書き込む。この場
合、変数pは"2"でありナビゲーションキャッシュ部14
にはNVT[p]を格納するだけの空き領域が存在するので、
ステップS66においてNVT[1]をナビゲーションキャッ
シュ部14に格納する。格納後、図25のフロ−チャ−
トのステップS83においてキャッシュマネージャ17
はプレゼンテーションストリーム[p]のオーディオエレ
メント[p]、ビデオエレメント[p]のPIDを取得する。取
得後、取得したPIDをTSデコーダに設定する。このよう
に設定すると、ステップS84において入力切替部22
の出力先をプレゼンテーションキャッシュ部15に切り
換えた後、オーディオエレメント[p]、ビデオエレメン
ト[p]、PCRを分離し、入力切替部22へと出力される。
このようにストリーム系統のトランスポートパケットの
受信が始まると、キャッシュマネージャ17は、ステッ
プS85においてプレゼンテーションキャッシュ部15
内にプレゼンテーションストリーム[p]を格納するだけ
の空き領域が存在するかを判定する。
【0090】この場合、変数pは『2』であり、プレゼン
テーションキャッシュ部15の容量には充分といってい
い程の余裕があるのでステップS85はYesとなりステ
ップS86に移行する。ステップS86においてキャッ
シュマネージャ17は受信したプレゼンテーションスト
リーム[p]をプレゼンテーションキャッシュに格納させ
る。
【0091】尚、プレゼンテーションストリーム[p]全
体を格納するだけの空き領域が存在しない場合は、空き
領域の残量に応じた格納方法を採択する。プレゼンテー
ションストリーム全体が格納されない場合は、ステップ
S95において受信したプレゼンテーションストリーム
[p]の先頭フレームを格納するだけの空き領域がプレゼ
ンテーションキャッシュ部15内に存在するかを判定す
る。もし存在する場合は、ステップS96においてその
先頭フレームをプレゼンテーションキャッシュに格納さ
せてステップS92に移行する。
【0092】その先頭フレームを格納するだけの空き領
域さえも存在しない場合は、ステップS97においてプ
レゼンテーションキャッシュ部15内に格納されている
マーク付きのプレゼンテーションストリームのうち、格
納時期が最も古いものが占めている領域にプレゼンテー
ションストリーム[p]を書き込んでステップS92に移
行する。
【0093】以上の格納方法は、プレゼンテーションキ
ャッシュ部15内の空き領域に相当余裕がある場合はプ
レゼンテーションストリーム全体をプレゼンテーション
キャッシュ部15内に格納するよう努め、徐々に空き領
域が少なくなると、プレゼンテーションストリームのう
ち、先頭フレームのみをプレゼンテーションキャッシュ
部15内に格納することを意味する。
【0094】順位が高いプレゼンテーションストリーム
は、プレゼンテーションキャッシュ部15内の空き領域
に相当余裕があるうちにプレゼンテーションキャッシュ
部15に格納されるので、動画像全体がプレゼンテーシ
ョンキャッシュ部15に格納されることになる。逆にキ
ャッシュ表内の順位が低いプレゼンテーションストリー
ムについては、プレゼンテーションキャッシュ部15内
の空き領域のサイズが残り僅かになってから格納順序が
巡ってくるので、動画像全体のうち、先頭フレームのみ
がプレゼンテーションキャッシュ部15に格納される。
キャッシュ表内の順位が低いプレゼンテーションストリ
ームについて、先頭フレームのみを格納するのは、キャ
ッシュ表内の順位が低いプレゼンテーションストリーム
は表示される可能性が低いため、映像全体をプレゼンテ
ーションキャッシュ部15格納しておく必要はないと考
えているからである。
【0095】プレゼンテーションストリーム[p]がプレ
ゼンテーションキャッシュ部15に格納されると、ステ
ップS92に移行して、indexをインクリメントし、ス
テップS90においてキャッシュ表においてindex番目
に位置するcontentが存在しないかを判定する。存在す
るなら、ステップS93においてキャッシュ終了フラグ
を『1』に設定し処理を終了する。存在しないならば図
23のフロ−チャ−トのステップS62に移行して二巡
目に入る。
【0096】二巡目に入るとキャッシュマネージャ17
はステップS62においてキャッシュ表においてindex
番目に位置するcontent[q]を取得して、キャッシュ表に
おいてそのindex番目のcontentが有しているテーブル識
別子qをステップS63において変数pに代入する。ここ
でindexはステップS92においてインクリメントされ
て『2』になっており、indexはキャッシュ表内のconten
tのうち、2番目のcontentを指示している。キャッシュ
表内には、content[2]、content[3]、content[4]、cont
ent[5]のcontentが登録されているので、二巡目では、
キャッシュ表内において2番目に位置するcontent[3]を
取得し、ステップS64においてcontent[3]が識別子を
指示しているNVT[3]を取得する。NVT[3]はステップS6
6においてナビゲーションキャッシュ部14内の第3番
目の領域に格納される。プレゼンテーションストリーム
[3]は、ステップS86においてプレゼンテーションキ
ャッシュ部15内の第3番目の領域に格納される。その
後、ステップS92においてindexをインクリメントし
てステップS62に再度移行し、三巡目に入る。
【0097】三巡目では、indexが『3』になっているの
で、キャッシュ表内において3番目に位置するcontent
[4]を取得し、ステップS64においてcontent[4]が識
別子を指示しているNVT[4]を取得する。NVT[4]はステッ
プS66においてナビゲーションキャッシュ部14内の
第4番目の領域に格納され、プレゼンテーションストリ
ーム[4]は、その先頭フレームのみがステップS96に
おいてプレゼンテーションキャッシュ部15内の第4番
目の領域に格納される。その後、ステップS92におい
てindexをインクリメントしてステップS62に再度移
行し、四巡目に入る。
【0098】四巡目では、indexが『4』になっているの
で、キャッシュ表内において4番目に位置するcontent
[5]を取得し、ステップS64においてcontent[5]が識
別子を指示しているNVT[5]を取得する。NVT[5]はステッ
プS66においてナビゲーションキャッシュ部14内の
第5番目の領域に格納され、プレゼンテーションストリ
ーム[5]は、その先頭フレームのみがステップS96に
おいてプレゼンテーションキャッシュ部15内の第5番
目の領域に格納される。その後、ステップS92におい
てindexをインクリメントすると、ステップS90がYes
となり、ステップS93に移行してキャッシュ終了フラ
グを『1』に設定し、本フロ−チャ−トの処理を終了す
る。本フロ−チャ−トの終了により図22のフロ−チャ
−トにリターンする。図22のフロ−チャ−トにリター
ンすると、キャッシュマネージャ17はステップS54
において操作待ちが継続して行われているかを監視す
る。
【0099】操作待ちが継続して行われていれば、ステ
ップS55において対話画面に対応するcontent[i]を識
別する。変数iとは、トランスポートストリームに含ま
れている複数のNVT、プレゼンテーションストリームの
うち、現在表示されている対話画面を構成するものを指
示する変数であり、ステップS56において対話画面に
おいてフォーカス状態にあるアイコンに対応するNVT
[i].NAVI[m]を識別する。変数mとは、NVT[i]内のナビゲ
ーション情報のうち、フォーカス状態にあるアイコンを
ふくむものを指示する変数である。ここで図30の対話
画面が表示されており、そのうちアイコン『新作映画情
報』がフォーカス状態にあるものとする。ステップS5
4においてcontents[1]が識別され、ステップS55に
おいてNVT[1].NAVI[1]が識別される。
【0100】識別後、ステップS56では、ナビゲーシ
ョン情報NVT[i].NAVI[m]のリンク先情報にて指示される
切換先content[k]を取得し、ステップS59において変
数kを用いて変数pを更新する。変数pが更新されると、c
ontent[p]より一世代下のcontentについての先読み処理
を行うようステップS53に移行する。ナビゲーション
情報NVT[1].NAVI[1]のリンク先情報にて指示される切換
先content[2]が取得され、ステップS59において"2"
を用いて変数pを更新する。変数pが更新されると、cont
ent[2]より一世代下のcontentについての先読み処理を
行うようステップS53に移行する。content[2]より一
世代下のcontentには、content[11]、content[12]、con
tent[21]が存在するので、上記のステップS53への移
行時には、content[11]、content[12]、content[21]に
ついて先読み処理が行われる。
【0101】次にブラウザー25がどのような処理を行
っているかについて図26から図29までのフロ−チャ
−トを参照して説明する。端末装置が起動されると、ブ
ラウザー25は図26のステップS2において変数iを
ルート番号に設定する。設定後、ステップS3において
content[i]に含まれているNVT[i]のテーブル識別子を取
得し、ステップS4においてプレゼンテーションストリ
ームによる映像と、NVT[i]のビットマップとからなる対
話画面を表示するべく、図27のフロ−チャ−トへと分
岐する。
【0102】図27のフロ−チャ−トにおいてブラウザ
ー25は、プレゼンテーションキャッシュ部15及びナ
ビゲーションキャッシュ部14に格納されたプレゼンテ
ーションストリーム及びNVTを積極的に利用しようと努
めることにより、対話画面を高速に切り換えるように制
御する。そのため、ステップS21では、プレゼンテー
ションストリーム[i]がプレゼンテーションキャッシュ
部15内に存在するかを判定する。もし存在するなら、
ステップS22においてプレゼンテーションキャッシュ
部15からプレゼンテーションストリーム[p]を読み出
すようキャッシュ処理部21を制御する。その後、ステ
ップS23においてAVデコーダ12のストリーム供給元
をプレゼンテーションキャッシュ部15に切り換えるよ
う入力切替部22を制御してステップS24に移行す
る。
【0103】ステップS21においてプレゼンテーショ
ンストリームがプレゼンテーションキャッシュ部15内
に存在しない場合はステップS21がNoになってステッ
プS25に移行する。ステップS25においてプレゼン
テーションストリーム[i]の先頭フレームがプレゼンテ
ーションキャッシュ部15内に存在するかを判定する。
【0104】存在する場合は、ステップS26において
プレゼンテーションキャッシュからプレゼンテーション
ストリーム[i]の先頭フレームを読み出すよう制御し、
ステップS27においてAVデコーダ12のストリーム供
給元をプレゼンテーションキャッシュ部15に切り換え
るよう入力切替部22を制御する。その後、プレゼンテ
ーションキャッシュ部15からプレゼンテーションスト
リーム[i]の先頭フレームを読み出すようキャッシュ処
理部21を制御する。キャッシュ処理部21から先頭フ
レームが読み出されると、オーディオエレメント[i]、
ビデオエレメント[i]、のPIDをAVデコーダ12に向けて
発行するようAVデコーダ制御部13を制御し、プレゼン
テーションキャッシュ部15に格納されていた先頭フレ
ームを表示させる。
【0105】プレゼンテーションストリーム[i]の先頭
フレームがプレゼンテーションキャッシュ部15内に存
在しない場合は、ステップS25がNoとなってステップ
S29に移行して、グラフィック表示部24にグラフィ
ック記憶部23が記憶している『しばらくお待ち下さ
い』という文字フォント列を含むデフォルト画面を表示
させた後、ステップS30に移行する。
【0106】ステップS28及びステップS29からス
テップS30に移行すると、ストリームの供給元をTSデ
コーダ11に切り換えるよう入力切替部22を設定しス
テップS24に移行する。ステップS23及びステップ
S30からステップS24へと移行してきた場合、オー
ディオエレメント[i]、ビデオエレメント[i]のPIDをAV
デコーダ12に向けて発行するようAVデコーダ制御部1
3に指示する。このようにPIDを指示しておくと、プレ
ゼンテーションキャッシュ部15から読み出されたプレ
ゼンテーションストリーム及びTSデコーダ11が受信し
たプレゼンテーションストリームの何れか一方をAVデコ
ーダ12はAVデコーダ制御部13から指示されたPIDを
用いて映像に復号する。
【0107】プレゼンテーションストリームの復号後、
ステップS31に移行すると、NVT[i]がナビゲーション
キャッシュ部14内に存在するかを判定する。NVT[i]が
ナビゲーションキャッシュ部14内に存在するなら、ス
テップS32においてNVT[i]をナビゲーションキャッシ
ュ部14から取り出す。NVT[i]がナビゲーションキャッ
シュ部14内に存在しないなら、ステップS42におい
てグラフィック表示部24向けにアイコン表示命令を発
行する。アイコン表示命令が発行されると、グラフィッ
ク表示部24はグラフィック記憶部23が記憶している
『しばらくお待ち下さい』という文字フォント列を含む
デフォルト画面を表示する。
【0108】表示後、ステップS43においてNVT[i]の
テーブル識別子をTSデコーダに出力する。出力後、ステ
ップS44においてNVT[i]を受信するようTSデコーダを
指示する。指示後、ステップS45においてブラウザー
25は、NVT[i]の受信待ちに入り、NVT[i]が受信される
とステップS46に移行する。ステップS46では、NV
T[i].NAVI_[start]〜NVT[i].NAVI_[end]のそれぞれに含
まれている全ビットマップを処理プログラムを用いて展
開させる。そのようにして展開された全ビットマップを
ステップS47においてAVデコーダに出力し、ステップ
S48において展開された全ビットマップと、復号され
たプレゼンテーションストリーム[i]の映像とをAVデコ
ーダ制御部に合成させる。合成後、ステップS49にお
いてNVT[i]がナビゲーションキャッシュ部14に格納済
みであるかを判定し、格納済みであれば、ステップS1
01においてナビゲーションキャッシュ部14内に既に
存在するNVT[i]にマークを付してステップS102に移
行し、格納済みでなければステップS100においてNV
T[i]にマークを付してナビゲーションキャッシュ部14
に格納した後にステップS102に移行する。
【0109】ステップS102では、プレゼンテーショ
ンストリーム[i]がプレゼンテーションキャッシュ部1
5に格納済みであるかを判定し、格納済みであれば、ス
テップS104においてプレゼンテーションキャッシュ
部15内のプレゼンテーションストリーム[i]にマーク
を付してステップS106に移行するが、未格納であれ
ば、ステップS103においてプレゼンテーションスト
リーム[i]にマークを付した後、プレゼンテーションキ
ャッシュ部15に格納してステップS106に移行す
る。
【0110】ステップS106では、キャッシュ終了フ
ラグを0に設定する。フラグの設定後、ステップS10
7では、変数mを1に設定し、ステップS108では、NV
T[i].NAVI[m]のビットマップをフォーカス状態にさせて
図26のメインフロ−チャ−トにリターンする。このよ
うにしてプレゼンテーションストリーム[p]と、NVT[p]
のビットマップからなる対話画面が表示されると、図2
6のステップS5に移行する。
【0111】ステップS5では、対話画面に対しての操
作が行われるのを待つ。もし操作検出部16が操作を検
出すると、ステップS6にて操作内容が確定操作である
かを判定する。確定操作でないと判定されると、ステッ
プS6がNoとなってステップS7に移行し、ステップS
7での判定がYesとなった場合、ステップS8に移行す
る。ステップS8では、NVT[i].NAVI[m]ナビゲーション
情報のビットマップのフォーカス状態を解除し、ステッ
プS9において移動先アイテム番号をNVT[i].NAVI[m]ナ
ビゲーション情報の処理プログラムに算出させた後、ア
イテム番号mを更新する。アイテム番号mが更新される
と、ステップS10においてNVT[i].NAVI[m]のビットマ
ップをフォーカス状態にさせてステップS5に移行し、
継続して操作待ちを行わせる。
【0112】確定操作が行われるとステップS6がYes
となってステップS11に移行する。ステップS11で
は、NVT[i].NAVI[m]のビットマップを確定状態に設定さ
せ、ステップS12においてNVT[i].NAVI[m]のリンク先
情報にて指示されるリンク先content[k]を取得する。取
得後、ステップS13においてリンク先content[k]に含
まれているNVT[k]を更に取得し、ステップS14におい
て統計表記憶部18のNVT[k]カラムをカウントアップす
る。カウントアップ後、ステップS15では、取得され
たリンク先contentを指示するcontent[k]を変数iに代入
して、ステップS16においてプレゼンテーションキャ
ッシュ部15内のマーク無しプレゼンテーションストリ
ームと、ナビゲーションキャッシュ部14内のマーク無
しNVTとを削除する。削除後、ステップS18において
キャッシュ終了フラグが『1』に変化されるのを待つ。
キャッシュ終了フラグが『1』に変化するのを待つの
は、一世代下のプレゼンテーションストリーム及びNVT
がキャッシュマネージャ17によりプレゼンテーション
キャッシュ部15及びナビゲーションキャッシュ部14
に完全に格納されるのを待つことを意味する。一世代下
のプレゼンテーションストリーム及びNVTの格納待ちの
間にプレゼンテーションストリーム再生が終わってしま
うような場合は、ブラウザー25はプレゼンテーション
ストリームを繰り返し再生したり、最終フレームの再生
を静止する等の処理を行う。プレゼンテーションストリ
ーム及びNVTが完全に格納されれば、再度ステップS4
に移行し、プレゼンテーションストリームと、NVT内の
ビットマップを表示させる。
【0113】図11に示した複数のプレゼンテショーン
ストリーム、NVTに対して以上のフロ−チャ−トの処理
が行われた場合の動作を説明する。content[1]にて指示
されるプレゼンテショーンストリーム[1]及びNVT[1]に
対して、ブラウザー25がステップS4に示した対話画
面切換処理を行うと、図30に示される対話画面が表示
される。この対話画面では、プレゼンテーションストリ
ーム[1]に示されている実写映像がテレビ受像器3に表
示され、その実写映像上にアイコン『新作映画情報』、
アイコン『インタネット最新情報』、アイコン『イベン
ト情報』、アイコン『番組予告』が表示され、アナウン
サーによるナレーションが音声出力される。この間、キ
ャッシュマネージャ17はNVT[1]のリンク先情報にて指
示されるcontent[2]、content[3]、content[4]、conten
t[5]を取得し、これらにより指示されるレゼンテーショ
ンストリーム[2]、プレゼンテーションストリーム[3]、
プレゼンテーションストリーム[4]、プレゼンテーショ
ンストリーム[5]を復調器10及びTSデコーダ11に受
信させ、プレゼンテーションキャッシュ部15に格納す
る。
【0114】同様にこれらのcontentにより指示されるN
VT[2]、NVT[3]、NVT[4]、NVT[5]を復調器10及びTSデ
コーダ11に受信させ、ナビゲーションキャッシュ部1
4に格納する。格納後、図29のステップS101及び
ステップS104において既に表示されているナビゲー
ションキャッシュ部14内のNVT[1]及びプレゼンテーシ
ョンキャッシュ部15内のプレゼンテーションストリー
ム[1]にマークを付す。これら一連の動作により、ナビ
ゲーションキャッシュ部14の格納内容は図15(a)
に示すものとなり、プレゼンテーションキャッシュ部1
5の格納内容は図17(a)に示すものとなる。
【0115】テレビ受像器3に表示された実写映像を見
終った操作者がハンディリモコン4を操作して図30に
示される対話画面が表示されている状態で、アイコン
『新作映画情報』に対して確定操作を行うと、ブラウザ
ー25がステップS4に示した対話画面切換処理を行
う。そうすると、アイコン『新作映画情報』により紹介
されるプレゼンテーションストリーム[2]及びNVT[2]を
プレゼンテーションキャッシュ部15及びナビゲーショ
ンキャッシュ部14から取り出すことにより図31に示
される対話画面が即座に表示される。この際、ナビゲー
ションキャッシュ部14の格納内容は図15(b)に示
すようにNVT[2]に予測がヒットした旨を示すマークが付
され、プレゼンテーションキャッシュ部15の格納内容
にも図17(b)に示すようにプレゼンテーションスト
リーム[2]にも同様にマークが付される。
【0116】表示後、ナビゲーションキャッシュ部14
及びプレゼンテーションキャッシュ部15の格納内容の
うち、マークが付されていないプレゼンテーションスト
リームが占めている領域を解放して空き領域にする。こ
のような解放処理を行うと、ナビゲーションキャッシュ
部14の格納内容は図15(c)に示すものとなり、プ
レゼンテーションキャッシュ部15の格納内容は図17
(c)に示すものとなる。
【0117】図31に示す対話画面では、新作映画の予
告編がその背後に表示され、図30において示したアイ
コン『大竜巻の恐怖(AAA社配給)』〜アイコン『スポー
ツウォーズ(AAA社配給)』が合成される。このような映
像が表示され、操作検出部16が操作待ちを行っている
間、キャッシュマネージャ17はNVT[2]のリンク先情報
にて指示されるcontent[11]、content[12]、content[2
1]を取得し、これらのcontentにより指示されるプレゼ
ンテーションストリーム[11]、プレゼンテーションスト
リーム[12]、プレゼンテーションストリーム[21]をTSデ
コーダ11に受信させ、プレゼンテーションキャッシュ
部15に格納する。これらの動作によりプレゼンテーシ
ョンキャッシュ部15の格納内容は図18(a)に示す
ものとなる。
【0118】同様にこれらのcontentにより指示されるc
ontent[11]のNVT[11]、content[12]のNVT[12]、content
[21]のNVT[21]をTSデコーダ11に受信させ、ナビゲー
ションキャッシュ部14に格納する。これら一連の動作
により、ナビゲーションキャッシュ部14の格納内容は
図15(d)に示すものとなる。新作映画の予告編を見
終った操作者がアイコン『大竜巻の恐怖(AAA社配給)』
に対して確定操作を行ったものとする。そうするとブラ
ウザー25がステップS4に示した対話画面切換処理を
行う。そうすると、アイコン『大竜巻の恐怖(AAA社配
給)』により紹介されるプレゼンテーションストリーム
[12]及びNVT[12]をプレゼンテーションキャッシュ部1
5及びナビゲーションキャッシュ部14から取り出すこ
とにより図32に示される対話画面が即座に表示され
る。この対話画面では、プレゼンテーションストリーム
[12]に示されている新作のダイジェスト映像がテレビ受
像器3に表示され、その実写映像上にアイコンが表示さ
れる。この際、ナビゲーションキャッシュ部14の格納
内容は図16(a)に示すようにNVT[12]にも同様にマ
ークが付され、プレゼンテーションキャッシュ部15の
格納内容は図18(b)に示すようにプレゼンテーショ
ンストリーム[12]に予測がヒットした旨を示すマークが
付される。
【0119】表示後、プレゼンテーションキャッシュ部
15及びナビゲーションキャッシュ部14の格納内容の
うち、マークが付されていないプレゼンテーションスト
リームが占めている領域を解放して空き領域にする。こ
のような解放処理を行うと、ナビゲーションキャッシュ
部14の格納内容は図16(b)に示すものとなり、プ
レゼンテーションキャッシュ部15の格納内容は図18
(c)に示すものとなる。
【0120】図32に示す対話画面では、『大竜巻の恐
怖(AAA社配給)』のダイジェスト映像がテレビ受像器3
上に表示され、図5に示す10個ものアイコンが合成さ
れる。このような映像が表示され、操作検出部16が操
作待ちを行っている間、キャッシュマネージャ17はNV
T[12]のリンク先情報にて指示されるcontent[41]〜cont
ent[49]を取得し、キャッシュ表において上位に位置す
るcontent[41]〜content[44]をTSデコーダ11に受信さ
せ、プレゼンテーションキャッシュ部15に格納する。
この格納の際のプレゼンテーションキャッシュ部15の
格納状態は図18(c)に示すものであり、プレゼンテ
ーションストリーム二本分の空き領域が存在しない。こ
れでは折角受信したプレゼンテーションストリームが格
納しきれないから、ヒットしたプレゼンテーションスト
リームのうち、格納時期が古いものが占めている領域に
プレゼンテーションストリーム[41]及びプレゼンテーシ
ョンストリーム[42]を格納し、空き領域にプレゼンテー
ションストリーム[43]及びプレゼンテーションストリー
ム[44]を格納する。
【0121】同様にこれらのcontentにより指示されるN
VT[41]〜NVT[44]をTSデコーダ11に受信させ、ナビゲ
ーションキャッシュ部14に格納する。この格納の際の
ナビゲーションキャッシュ部14の格納状態は図16
(b)に示すものであり、NVT二本分の空き領域が存在
しない。これでは折角受信したNVTが格納しきれないか
ら、ヒットしたNVTのうち、格納時期が古いものが占め
ている領域にNVT[41]及びNVT[42]を格納し、空き領域に
NVT[43]及びNVT[44]を格納する。格納後のナビゲーショ
ンキャッシュ部14及びプレゼンテーションキャッシュ
部15の内容を図16(c)及び図19に示す。
【0122】尚、図30〜図33の対話画面においてア
イコン『戻る』に対して確定操作がなされた場合につい
て説明する。例えば、図31の対話画面においてアイコ
ン『戻る』に対して確定操作がなされたものとする。ア
イコン『戻る』を構成するビットマップ8は、NVT[2]内
の4つ目のナビゲーション情報index[4]に含まれている
このNVT[2].NAVI[4]のリンク先情報は、content[1]を切
換先に指定している。図30の表示時点におけるナビゲ
ーションキャッシュ部14及びプレゼンテーションキャ
ッシュ部15の格納内容は図15(b)及び図17
(b)であるが、これらの図には、content[1]によりそ
のテーブル識別子が示されるNVT[1]及びプレゼンテショ
ーンストリーム[1]が格納されていることがわかる。こ
のように格納されているのは、一度表示されたためにマ
ークが付されているからである。これらのNVT[1]及びプ
レゼンテショーンストリーム[1]を表示させることによ
り、図30の対話画面が即座に表示される。一方、図3
0の対話画面においてアイコン『新作映画情報』に対し
て確定操作がなさたとする。そうすると、ナビゲーショ
ンキャッシュ部14及びプレゼンテーションキャッシュ
部15には、NVT[2]及びプレゼンテショーンストリーム
[2]にマークが付されたまま保存されているので、これ
らが表示されることにより、図31の対話画面が即座に
表示される。このようにマークが付されたNVT及びプレ
ゼンテショーンストリームをナビゲーションキャッシュ
部14及びプレゼンテーションキャッシュ部15に格納
しておくことにより、アイコン『戻る』に対しての確定
操作時の前対話画面の復帰操作を高速に行うことができ
る。
【0123】以上のように本実施形態によれば、複数の
切換先を紹介する複数アイコンのうち、何れかが確定操
作されると、確定操作された切換先に相当するプレゼン
テーションストリーム及びNVTをプレゼンテーションキ
ャッシュ部15及びナビゲーションキャッシュ部14か
ら取り出すので、即座にプレゼンテーションストリーム
及びNVTからなる対話画面を表示させることができる。
【0124】このような表示と共に、そのNVTがリンク
先に指定している複数のプレゼンテーションストリーム
及びNVTを受信して、プレゼンテーションキャッシュ部
15及びナビゲーションキャッシュ部14に備蓄してお
くよう、制御を行うので、確定操作されたプレゼンテー
ションストリームを操作者に視聴させている間に、次に
表示され得る複数のプレゼンテーションストリーム及び
NVTをプレゼンテーションキャッシュ部15及びナビゲ
ーションキャッシュ部14に備蓄しておくことができ
る。
【0125】操作者に視聴させている間の端末装置の操
作待ち時間を利用してプレゼンテーションストリーム及
びNVTの備蓄を行うので、プレゼンテーションストリー
ム及びNVTが格納されるまでの処理を操作者に意識させ
ないという効果をも伴う。 (第2実施形態)第1実施形態ではビデオエレメントが
動画像であったのに対し、第2実施形態は静止画を含む
ビデオエレメントが放送される場合についての改良に関
する。図34は、第2実施形態において放送されるトラ
ンスポートストリームの内容を示す図である。本図に示
すVET[0]、VET[1]、VET[5]、VET[15]、VET[16]、VET[4
9]・・・・は動画像を含むものである。本実施形態がVEが第
1実施形態と異なるのは、第1実施形態では、個々のビ
デオエレメントにそれぞれ異なるPIDが付されているの
に対して、第2実施形態では、全てのビデオエレメント
にそれぞれ異なるPIDが付されている。これは、第2実
施形態では膨大な種類の静止画を放送させようと意図し
ているからであり、PIDのビット幅では、これら膨大数
のビデオエレメントにユニークな識別子が割り当てられ
ないからである。これらのPIDは共通であるが、『strea
m_id』という識別子が付与されている。
【0126】例えば、図34中のVE[0]には、0x0084と
いうPIDの他に、0xe0というstream_idが付され、VE[1]
には、0x0084というPIDの他に、0xe0というstream_idが
付されている。また第1実施形態のトランスポートスト
リームは、ビデオエレメントが連続して配置されていた
のに対して、ビデオエレメント一つ置きに、第1実施形
態で説明したプライベートセクションに属する情報であ
るビデオエレメントテーブル"VET"が挿入されている。
図34においてVE[0]の直前には、VET[15]が配置され、
VE[1]の直前には、VET[16]が配置され、VE[2]の直前に
は、VET[17]が配置されている。VE[5]の直前には、VET
[20]が配置され、VE[15]の直前には、VET[30]が配置さ
れていることがわかる(尚、図示はしないが、AEの前に
も、オーディオエレメントテーブル"AET"が配置されて
いるものとする。)。
【0127】図35(a)は、図34に示したVE[15]の
内容を示す図である。VET[15]は、0x0083というPIDの共
に、0x0001というユニークなVE_id_exetensionが付与さ
れている。VET[15]の枠内には、first_pts,last_pts,st
ream_id,component_tagが記載されている。このうちstr
eam_id『0xef』は、VET[30]後方に位置するVE[15]に付
与されたstream_idであることがわかる。
【0128】図35(b)は、図34に示したVET[16]
の内容を示す図である。VET[16]は、0x0083というVET[1
5]と共通のPIDの共に、0x0000というユニークなVE_id_e
xetension2547が付与されている。VET[16]の枠内に
は、first_pts,last_pts,stream_id,component_tagが記
載されている。このうちstream_id『0xe1』は、VET[16]
後方に位置するVE[1]に付与されたstream_idであること
がわかる。
【0129】このようにVET[15]は、自身の後方に位置
するVE[15]のstream_idを有しており、VET[16]は、自身
の後方に位置するVE[16]のstream_idを有していること
がわかる。これらのことから各ビデオエレメントの前方
には、そのビデオエレメントにユニークに割り当てられ
たstream_idを有したVETが配置されていることがわか
る。
【0130】図36は、第2実施形態におけるNVTのハ
イパーリンクテーブルの内容を示す図である。図36に
示したハイパーリンクテーブルが図7のハイパーリンク
テーブルと異なるのは、VE_comp_tagに代えてVE_id_exe
tension2547が記載され、AE_comp_tagに代えてAE_i
d_exetensionが記載されている点である。図36におけ
るVE_id_exetension2547の値0x0000、0x0001は、図
36においてVET[16]及びVET[15]に付与されているもの
であり、図36におけるハイパーリンクテーブルは、リ
ンク先としてVETを規定していることがわかる。
【0131】以上のことから、第2実施形態において静
止画を切り換えるためには、以下の提示を『端末装置が
行えばよいことが判る。ハイパーリンクテーブル内のVE
_id_exetension2547→VE_id_exetension2547が
付されたVET→VET内のstream_id→stream_idが付与され
たVE静止画を含むVEがこのように送信されることに鑑み
て、第2実施形態のキャッシュマネージャ17は以下の
ような先読み処理を行う。即ち、何れかのアイコンに対
して確定操作が行われると、そのアイコンに対応するナ
ビゲーション情報に従って、ハンドラ定義テーブル内の
スクリプトを特定し、そのスクリプトによりハイパーリ
ンクテーブルに記載されている複数のハイパーリンク情
報からVEの切換先に関するVE_id_exetension2547を
特定させる。VE_id_exetension2547が特定される
と、トランスポートストリームにおいてVEと共に送信さ
れている複数のVETのうち、当該ハイパーリンクテーブ
ルに記載されたVE_id_exetension2547と同一値の識
別子が付与されたVETを復調器10及びTSデコーダ11
に受信させる。VET内に含まれている識別子のうち、str
eam_idを取り出すと共にコンポーネントタグを取り出
す。続いて取り出したコンポーネントタグに対応するPI
DをPMTから取り出す。その後、当該VETより後に送信さ
れてくるビデオエレメントのうち、当該stream_idとPID
の組みが付与されたVEが送信されてくるのを待つ。その
stream_id及びPIDが付与されたビデオエレメントが送信
されてくると、それを受信させる。
【0132】以上のようにして切換先VEを受信すると、
AEに対して同様の手順を行うとことにより、切換先AEを
受信する。キャッシュマネージャ17は入力切替部22
を制御することにより、受信したVE及びAEをプレゼンテ
ショーンストリームとしてプレゼンテーションキャッシ
ュ部15に備蓄させる。以上のように本実施形態によれ
ば、静止画を含んだVEが送信される場合に、ブラウザー
25はVE間に挿入されているVETを取り出して、これを
参照することにより次に再生され得るVEを特定するの
で、大量の静止画を放送するデジタル衛星システムにお
いても、確定操作された切換先に相当す静止画を用いた
対話画面を表示させることができる。
【0133】尚、上記実施形態に基づいて説明してきた
が、現状において最善の効果が期待できるシステム例と
して提示したに過ぎない。本発明は、その要旨を逸脱し
ない範囲で変更実施することができる。例えば以下
(a)(b)(c)・・・・に示すような変更実施が可能で
ある。 (a)ナビゲーション情報が有するリンク先のランク
は、1が一番高いとしたが、他の値、例えば、8ビット
表示で表される整数値255が一番高いものとしてもよ
い。
【0134】(b)キャッシュマネージャ17中のキャ
ッシュモードはモード管理部19がこれらを管理してい
るものとしたが、操作者からの入力により、他のキャッ
シュモードに変更できるものとしてもよい。また、転送
データ中のNVTにキャッシュモードを入れて送信し、そ
のモードを取得し処理を行ってもよい。 (c)キャッシュ処理部21は、説明の都合上、ナビゲ
ーション情報とプレゼンテーションストリームの両方を
キャッシュすることとしたが、2つの処理部に分割して
も良い。
【0135】(d)キャッシュマネージャ17は、説明
の都合上、キャッシュ完了フラグが1にセットされてい
ない場合、再生を待つように記載したが、待たずに再生
処理を続行しても良い。 (e)キャッシュマネージャ17は、複数NVT及びプレ
ゼンテーションストリームを個別に受信して、ナビゲー
ションキャッシュ部14及びプレゼンテーションキャッ
シュ部15に格納するよう動作したが、トランスポート
ストリームの複数NVT、複数VE、複数AEを一括して復調
器10及びTSデコーダ11に受信させ、複数NVT及び複
数VE、複数AEをナビゲーションキャッシュ部14及びプ
レゼンテーションキャッシュ部15に格納しておいても
よい。
【0136】(f)キャッシュ処理部21は、再生した
ナビゲーション情報とプレゼンテーションストリームを
削除しているが、メモリーに余裕がある場合、削除せず
格納した前記ナビゲーション情報とプレゼンテーション
ストリームを再利用するようにしても良い。 (g)本実施形態では、何れかのアイコンが確定操作さ
れた場合、そのアイコンの一世代下のcontentにより指
示されるプレゼンテーションストリーム及びNVTを先読
みしたが、一世代下、二世代下のcontentにより指示さ
れるプレゼンテーションストリーム及びNVTのうち、表
示される可能性が高いものを先読みしてナビゲーション
キャッシュ部14及びプレゼンテーションキャッシュ部
15に登録しておいてもよい。
【0137】(h)本実施形態では、マークが無いNVT
及びプレゼンテショーンストリームを削除するとした
が、削除する際の要件を緩和してもよい。即ち、過去の
表示回数をカウントしておき、過去の表示回数が一定回
数に満たないものを削除するとしてもよい。 (i)ナビゲーションキャッシュ部14にナビゲーショ
ン情報のみを備蓄させ、プレゼンテーションキャッシュ
部15を排除した構成を用いても良い。
【0138】この構成においてキャッシュマネージャ1
7は、確定操作の操作待ちを行っている際、ナビゲーシ
ョンキャッシュ部14に備蓄されているNVTに基づいて
再生される可能性を有する映像情報に対応づけられNVT
のみを受信して、ナビゲーションキャッシュ部14に備
蓄させる。何れかのアイコンに対して確定操作が行われ
ると、確定されたアイコンのリンク先情報となるナビゲ
ーション情報が、ナビゲーションキャッシュ部14内に
備蓄したNVTの何れかであるかを判定する。
【0139】切換先映像情報に対応するNVTが備蓄され
ているならば、備蓄されているNVTに基づいて切換先映
像情報を受信してナビゲーションキャッシュ部14に備
蓄させ、その映像情報を再生させる。このような構成で
は、NVTを受信してからプレゼンテショーンストリーム
を受信せねばならないので切換先の映像情報が表示され
るまでの時間が遅れてしまうが、プレゼンテーションキ
ャッシュ部15を排除することができる。また、対話画
面がNVTに含まれているビットマップのみにより描画さ
れている場合は、プレゼンテショーンストリームを全く
受信せず、プレゼンテショーンストリームのみを受信し
てナビゲーションキャッシュ部14に備蓄してもよい。
このようにプレゼンテショーンストリームを全く受信し
ない場合は。簡易な構成で、対話画面を即座に表示でき
るという効果を奏する。
【0140】(j)プレゼンテーションキャッシュ部1
5にプレゼンテショーンストリームのみを備蓄させ、ナ
ビゲーションキャッシュ部14を排除した構成を用いて
もよい。 (k)第2実施形態において、静止画を含むVEをstream
_idを用いて識別していたが、別々のPIDを付することに
より識別してもよい。逆に第1実施形態において動画像
を含むVEをPIDを用いて識別していたが、PIDを共通に
し、stream_idを付して識別してもよい。
【0141】(l)キャッシュマネージャ17の手順や
ブラウザー25の手順(図22〜図28のフロ−チャ−
トの手順)等を機械語プログラムにより実現し、これを
記録媒体に記録して流通・販売の対象にしても良い。こ
のような記録媒体には、ICカードや光ディスク、フロッ
ピーディスク等があるが、これらに記録された機械語プ
ログラムは汎用のハードウェアにインストールされるこ
とにより利用に供される。ここでいう汎用ハードウェア
は、パラボラアンテナと接続され、復調器、TSデコー
ダ、AVデコーダを内蔵したパソコンである。このような
パソコンは、インストールした機械語プログラムを逐次
実行して、第1実施形態及び第2実施形態に示した端末
装置の機能を実現するのである。
【0142】(m)第1実施形態においてプレゼンテー
ションキャッシュ部15に動画像全体をなるべく格納す
るよう構成したが、先頭フレーム、或は、代表的なフレ
ームを格納するよう構成してもよい。
【0143】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の端末装
置は、複数の対話画面を構成するm本のプレゼンテーシ
ョンデータと、n本のナビゲーションデータとを含んで
いて、各ナビゲーションデータに切換先対話画面を構成
するプレゼンテーションデータ及びナビゲーションデー
タを示すリンク情報が複数記述されており、各プレゼン
テーションデータが動画データを有しているストリーム
が繰り返し放送されるシステムに用いられる端末装置で
あって(ここでm,nは1以上の整数)m本のプレゼンテー
ションデータ及びn本のナビゲーションデータのうち、1
つの対話画面を構成するプレゼンテーションデータ及び
ナビゲーションデータの組みを受信する受信手段と、受
信された組みにより構成される対話画面を再生する再生
手段と、再生中の対話画面を構成するナビゲーションデ
ータのリンク情報に示されているs本のプレゼンテーシ
ョンデータと(1≦s≦m)、t本のナビゲーションデータと
(1≦t≦n)を予め受信手段に受信させる先読み手段と、
受信されたt本のナビゲーションデータを格納するナビ
ゲーションキャッシュ手段と、プレゼンテーションキャ
ッシュ手段と、それぞれのプレゼンテーションデータを
受信した時点において、プレゼンテーションキャッシュ
手段は、それらプレゼンテーションデータを格納し得る
空き領域を有しているか否かを判断する判断手段と、格
納のための空き領域がプレゼンテーションキャッシュ手
段に存在すると判断されたプレゼンテーションデータに
ついては、それに含まれる動画データをプレゼンテーシ
ョンキャッシュ手段に書き込み、格納のための空き領域
が存在しないと判断されたプレゼンテーションデータに
ついては、動画データのフレーム部分のみをプレゼンテ
ーションキャッシュ手段に書き込む書込手段とを備える
ことを特徴としているので、操作者が視聴を希望した映
像情報を即座に表示させることができる。このように切
換元映像情報を表示している間、その次に表示される可
能性がある切換先映像情報とそれに対応するナビゲーシ
ョン情報をキャッシュ手段に備蓄し始めるので、次の映
像情報の切り換えも、キャッシュ手段に備蓄された映像
情報を用いて高速に行うことができる。何れかのアイコ
ンに対しての確定操作を待機している間に切換先映像情
報の切換先をキャッシュ手段に格納するので、キャッシ
ュ手段への格納を端末装置の待機時間をうまく利用して
行うことができる。
【0144】
【0145】
【0146】
【0147】
【0148】
【0149】
【図面の簡単な説明】
【図1】衛星放送サービスの概要を模式的に示した図で
ある。
【図2】トランスポートストリームと、トランスポート
ストリームを構成するトランスポートパケットがテーブ
ル類、ストリーム類にどのように分類されるかを示す図
である。
【図3】プレゼンテショーンストリーム[1]により表示
される映像情報の先頭フレームと、音声内容とを示す図
である。
【図4】プレゼンテショーンストリーム[2]により表示
される映像情報の先頭フレームと、音声内容とを示す図
である。
【図5】プレゼンテショーンストリーム[12]により表示
される映像情報の先頭フレームと、音声内容とを示す図
である。
【図6】プレゼンテショーンストリーム[43]により表示
される映像情報の先頭フレームと、音声内容とを示す図
である。
【図7】NVT[1]の内容を示す図である。
【図8】NVT[2]の内容を示す図である。
【図9】NVT[12]の内容を示す図である。
【図10】PMTの内容を示す図である。
【図11】NVTが有するハイパーリンク情報と、content
との関係を連鎖して得られるツリー構造図である。
【図12】衛星放送を視聴するための視聴環境の外観を
示す図である。
【図13】ハンディリモコン4のフロントパネルを示す
図である。
【図14】端末装置2の内部構成を示す図である。
【図15】(a)〜(d)ナビゲーションキャッシュ部
14の格納内容の一例を示す図である。
【図16】(a)〜(c)ナビゲーションキャッシュ部
14の格納内容の一例を示す図である。
【図17】(a)〜(c)プレゼンテーションキャッシ
ュ部15の格納内容の一例を示す図である。
【図18】(a)〜(c)プレゼンテーションキャッシ
ュ部15の格納内容の一例を示す図である。
【図19】プレゼンテーションキャッシュ部15の格納
内容の一例を示す図である。
【図20】統計表記憶部18が記憶している統計表の一
例を示す図である。
【図21】(a)統計値優先で作成されたキャッシュ表
の一例を示す図である。 (b)ランク優先で作成されたキャッシュ表の一例を示
す図である。 (c)カーソル位置優先で作成されたキャッシュ表の一
例を示す図である。
【図22】キャッシュマネージャ17による処理内容の
メインフロ−チャ−トである。
【図23】キャッシュマネージャ17による先読み処理
のフロ−チャ−トである。
【図24】キャッシュマネージャ17によるキャッシュ
表作成処理のフロ−チャ−トである。
【図25】キャッシュマネージャ17による先読み処理
のフロ−チャ−トである。
【図26】ブラウザー25による処理内容のメインフロ
−チャ−トである。
【図27】ブラウザー25による対話画面切り換え処理
のフロ−チャ−トである。
【図28】ブラウザー25による対話画面切り換え処理
のフロ−チャ−トである。
【図29】ブラウザー25による対話画面切り換え処理
のフロ−チャ−トである。
【図30】プレゼンテショーンストリーム[1]により表
示される映像情報上にNVT[1]を合成して得られた対話画
面を示す図である。
【図31】プレゼンテショーンストリーム[2]により表
示される映像情報上にNVT[2]を合成して得られた対話画
面を示す図である。
【図32】プレゼンテショーンストリーム[12]により表
示される映像情報上にNVT[12]を合成して得られた対話
画面を示す図である。
【図33】プレゼンテショーンストリーム[43]により表
示される映像情報上にNVT[43]を合成して得られた対話
画面を示す図である。
【図34】静止画を含むビデオエレメントを含むトラン
スポートストリームの内容を示す図である。
【図35】(a)VET[15]の内容を示す図である。 (b)VET[16]の内容を示す図である。
【図36】ハイパーリンクテーブル304の内容を示す
図である。
【符号の説明】
1 パラボラアンテナ 2 端末装置 3 テレビ受像器 4 ハンディリモコン 10 復調器 11 TSデコーダ 12 AVデコーダ 13 AVデコーダ制御部 14 ナビゲーションキャッシュ部 15 プレゼンテーションキャッシュ部 16 操作検出部 17 キャッシュマネージャ 18 統計表記憶部 19 モード管理部 20 キャッシュ表記憶部 21 キャッシュ処理部 22 入力切替部 23 グラフィック記憶部 24 グラフィック表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 7/081 (72)発明者 岡村 和男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 平位 純一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 大蘆 雅弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 垣内 隆志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 楠見 雄規 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 宮部 義幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 南方 郁夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 小塚 雅之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 三村 義祐 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−252123(JP,A) 特開 平6−296267(JP,A) 妹尾宏,加井謙二郎,磯部忠,「マル チメディア情報放送サービスの基本機 能」,画像情報工学と放送技術,日本, 1995年 3月20日,Vol.49,No. 3,p.336−343 磯部忠,「放送におけるマルチメディ アサービス」,1994年電子情報通信学会 秋季大会講演論文集,1994年 9月,S B−9−8,p.633−634 加井謙二郎,妹尾宏,磯部忠,「マル チメディア情報放送サービスにおけるナ ビゲーション」,情報処理学会研究報 告,日本,1995年 9月14日,Vol. 95,No.90,p.9−16 田中功一,齋藤正史,中原昭次郎, 「衛星通信利用データ配布サービスの検 討」,情報処理学会研究報告,日本, 1996年 3月 1日,Vol.96,N o.20,p.67−72 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/025 - 7/088 H04H 1/00 G06F 12/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の対話画面を構成するm本のプレゼ
    ンテーションデータと、n本のナビゲーションデータと
    を含んでいて、各ナビゲーションデータに切換先対話画
    面を構成するプレゼンテーションデータ及びナビゲーシ
    ョンデータを示すリンク情報が複数記述されており、各
    プレゼンテーションデータが動画データを有しているス
    トリームが繰り返し放送されるシステムに用いられる端
    末装置であって(ここでm,nは1以上の整数) m本のプレゼンテーションデータ及びn本のナビゲーショ
    ンデータのうち、1つの対話画面を構成するプレゼンテ
    ーションデータ及びナビゲーションデータの組みを受信
    する受信手段と、 受信された組みにより構成される対話画面を再生する再
    生手段と、 再生中の対話画面を構成するナビゲーションデータのリ
    ンク情報に示されているs本のプレゼンテーションデー
    タと(1≦s≦m)、t本のナビゲーションデータと(1≦t≦
    n)を予め受信手段に受信させる先読み手段と、 受信されたt本のナビゲーションデータを格納するナビ
    ゲーションキャッシュ手段と、プレゼンテーションキャッシュ手段と、 それぞれのプレゼンテーションデータを受信した時点に
    おいて、プレゼンテーションキャッシュ手段は、それら
    プレゼンテーションデータを格納し得る空き領域を有し
    ているか否かを判断する判断手段と、 格納のための空き領域がプレゼンテーションキャッシュ
    手段に存在すると判断されたプレゼンテーションデータ
    については、それに含まれる動画データをプレゼンテー
    ションキャッシュ手段に書き込み、格納のための空き領
    域が存在しないと判断されたプレゼンテーションデータ
    については、動画データのフレーム部分のみをプレゼン
    テーションキャッシュ手段に書き込む書込手段と を備え
    ることを特徴とする端末装置。
  2. 【請求項2】 複数の対話画面を構成するm本のプレゼ
    ンテーションデータと、n本のナビゲーションデータと
    を含んでいて、切換先対話画面を構成するプレゼンテー
    ションデータ及びナビゲーションデータを示すリンク情
    報と、切換先対話画面についてのアイコンとが各ナビゲ
    ーションデータに複数記述されており、各プレゼンテー
    ションデータが動画データを有しているストリームが繰
    り返し放送されるシステムに用いられる端末装置であっ
    て(ここでm,nは1以上の整数) m本のプレゼンテーションデータ及びn本のナビゲーショ
    ンデータのうち、1つの対話画面を構成する、プレゼン
    テーションデータ及びナビゲーションデータの組みを受
    信する受信手段と、 受信された組みにより構成される対話画面を再生する再
    生手段と、 再生されているナビゲーションデータにおける複数リン
    ク情報に示されているs本のプレゼンテーションデータ
    と(1≦s≦m)、t本のナビゲーションデータ(1≦t≦n)の
    うち、t本のナビゲーションデータを予め受信手段に受
    信させる先読み手段と、 受信されたt本のナビゲーションデータを格納するナビ
    ゲーションキャッシュ手段と、 他の対話画面を指定する操作を操作者から受け付ける受
    付手段と、 他の対話画面を指定する操作を受付手段が受け付けれ
    ば、ナビゲーションキャッシュ手段から、切換先対話画
    面を構成するナビゲーションデータを読み出させて、ナ
    ビゲーションデータを再生させる制御手段とを備え、 前記再生手段は、ナビゲーションキャッシュ手段からナ
    ビゲーションデータが読み出された場合、ナビゲーショ
    ンデータに記述される切換先対話画面についてのアイコ
    を表示することを特徴とする端末装置。
  3. 【請求項3】 複数の対話画面を構成するm本のプレゼ
    ンテーションデータと、n本のナビゲーションデータと
    を含んでいて、各ナビゲーションデータに切換先対話画
    面を構成するプレゼンテーションデータ及びナビゲーシ
    ョンデータを示すリンク情報が複数記述されており、各
    プレゼンテーションデータが動画データを有しているス
    トリームが繰り返し放送されるシステムに用いられ、ナ
    ビゲーションキャッシュ手段と、プレゼンテーションキ
    ャッシュ手段とを有するコンピュータが読み取ることが
    できる形式でプログラムを記録している記録媒体であっ
    て(ここでm,nは1以上の整数)、 m本のプレゼンテーションデータ及びn本のナビゲーショ
    ンデータのうち、1つの対話画面を構成するプレゼンテ
    ーションデータ及びナビゲーションデータの組みを受信
    する受信ステップと、 受信された組みにより構成される対話画面を再生する再
    生ステップと、 再生中の対話画面を構成するナビゲーションデータのリ
    ンク情報に示されているs本のプレゼンテーションデー
    タと(1≦s≦m)、t本のナビゲーションデータと(1≦t≦
    n)を予め受信ステップに受信させる先読みステップと、 受信されたt本のナビゲーションデータをナビゲーショ
    ンキャッシュ手段に書き込む第1書込ステップと、それぞれのプレゼンテーションデータを受信した時点に
    おいて、プレゼンテーションキャッシュ手段は、それら
    プレゼンテーションデータを格納し得る空き領域を有し
    ているか否かを判断する判断ステップと、 格納のための空き領域がプレゼンテーションキャッシュ
    手段に存在すると判断されたプレゼンテーションデータ
    については、それに含まれる動画データをプレゼンテー
    ションキャッシュ手段に書き込み、格納のための空き領
    域が存在しないと判断されたプレゼンテーションデータ
    については、動画データのフレーム部分のみをプレゼン
    テーションキャッシュ手段に書き込む第2書込ステップ
    をコンピュータに行わせるプログラムが記録されてい
    ることを特徴とするコンピュータ読取可能な記録媒体。
  4. 【請求項4】 複数の対話画面を構成するm本のプレゼ
    ンテーションデータと、n本のナビゲーションデータと
    を含んでいて、切換先対話画面を構成するプレゼンテー
    ションデータ及びナビゲーションデータを示すリンク情
    報と、切換先対話画面についてのアイコンとが各ナビゲ
    ーションデータに複数記述されており、各プレゼンテー
    ションデータが動画データを有しているストリームが繰
    り返し放送されるシステムに用いられ、ナビゲーション
    キャッシュ手段を有するコンピュータが読み取ることが
    できる形式でプログラムを記録している記録媒体であっ
    て(ここでm,nは1以上の整数)、 m本のプレゼンテーションデータ及びn本のナビゲーショ
    ンデータのうち、1つの対話画面を構成する、プレゼン
    テーションデータ及びナビゲーションデータの組みを受
    信する受信ステップと、 受信された組みにより構成される対話画面を再生する再
    生ステップと、 再生されているナビゲーションデータにおける複数リン
    ク情報に示されているs本のプレゼンテーションデータ
    と(1≦s≦m)、t本のナビゲーションデータ(1≦t≦n)の
    うち、t本のナビゲーションデータを予め受信ステップ
    に受信させる先読みステップと、 受信されたt本のナビゲーションデータをナビゲーショ
    ンキャッシュに書き込む書込ステップと、 他の対話画面を指定する操作を操作者から受け付ける受
    付ステップと、 他の対話画面を指定する操作を受付ステップが受け付け
    れば、ナビゲーションキャッシュ手段から、切換先対話
    画面を構成するナビゲーションデータを読み出させて、
    ナビゲーションデータを再生させる制御ステップとをコ
    ンピュータに行わせ、 再生ステップは、ナビゲーションキャッシュ手段からナ
    ビゲーションデータが読み出された場合、ナビゲーショ
    ンデータに記述される切換先対話画面についてのアイコ
    を表示することを特徴とするコンピュータ読取可能な
    記録媒体。
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磯部忠,「放送におけるマルチメディアサービス」,1994年電子情報通信学会秋季大会講演論文集,1994年 9月,SB−9−8,p.633−634

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