JP3375507B2 - マルチビーム光学系 - Google Patents

マルチビーム光学系

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JP3375507B2
JP3375507B2 JP01448497A JP1448497A JP3375507B2 JP 3375507 B2 JP3375507 B2 JP 3375507B2 JP 01448497 A JP01448497 A JP 01448497A JP 1448497 A JP1448497 A JP 1448497A JP 3375507 B2 JP3375507 B2 JP 3375507B2
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淳二 上窪
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の光束を結
像面上にスポットとして形成するマルチビーム光学系に
関し、特に、光束の断面形状を整形するビーム整形光学
系を用いたマルチビーム光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザーから射出される光束は楕
円形のファーフィールドパターンを持つため、従来か
ら、その光束の断面形状を円形に整形するためのビーム
整形光学系が利用されている。従来のビーム整形光学系
は、単一、または2つの楔型プリズムから構成され、そ
の主断面が半導体レーザーから発する楕円断面の光束の
短軸方向に一致するように配置されている。断面楕円形
の光束は、その短径が長径にあわせて拡大される。な
お、楔型プリズムの主断面とは、光束が通過する2つの
屈折面の交線(屈折面が交差しない場合にはその延長面
の交線)である稜線に垂直な面をいう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術のビーム整形光学系を多点発光半導体レーザ
ーを用いるマルチビーム光学系に利用した場合には、半
導体レーザー上の各発光点からの射出光の角度差によ
り、結像面上でのスポットの間隔を一定に保つことがで
きないという問題がある。
【0004】すなわち、多点発光半導体レーザーの発光
点は光束断面の短軸方向と平行に配列しているため、従
来のようにように短軸を拡大する方向でビーム整形光学
系を用いる場合には、発光点がプリズムの主断面に平行
になるよう配置する必要がある。しかしながら、ビーム
整形光学系の主断面内の角倍率は光束の入射角度により
異なるため、ビーム整形光学系への入射時の角度と射出
時の角度とが異なることとなり、上記のようにスポット
間隔が不均等になるという問題を生じさせる。
【0005】この発明は、上述した従来技術の課題に鑑
みてなされたものであり、光源上で等間隔で配列する発
光点から発した複数の光束を結像面上に等間隔で結像さ
せることができるマルチビーム光学系を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるマルチ
ビーム光学系は、上記の目的を達成させるため、発散光
束を発する複数の発光部を有する光源から発する光束を
コリメートレンズにより平行光としてビーム整形光学系
により断面形状を整形するマルチビーム光学系におい
て、光源を、複数の発光部がビーム整形光学系を構成す
る楔型プリズムの主断面と垂直な方向に沿って配列する
よう配置したことを特徴とする。
【0007】発光点が主断面と垂直な方向に沿って配列
している場合、この配列方向に関してはビーム整形光学
系の楔型プリズムは角倍率を持たない平行平面板として
作用するのみであるため、各発光点からの光束のプリズ
ムへの入射角度の差が隣接する発光点間で全て均等であ
れば、結像レンズを介して結像面上に形成されるスポッ
トの間隔も均等になる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかるマルチビ
ーム光学系の実施形態を2例説明する。これらの実施形
態は、発明のマルチビーム光学系をレーザープリンター
等の書き込み光学系として用いられる走査光学系に適用
した例である。2つの実施形態は、共に5本のビームを
同時に走査させるタイプのマルチビームの走査光学系で
ある。
【0009】第1の実施形態の走査光学系は、主走査面
内の配置を示す図1に示されるように、光源である多点
発光半導体レーザー10と、この光源から発する複数の
光束をそれぞれ平行光とするコリメートレンズ20と、
一対の楔型プリズム31,32から構成されてコリメー
トレンズ20を射出した光束の断面形状を整形するビー
ム整形光学系30と、整形された複数のビームを走査対
象面40上に結像させる結像光学系50とを備えてい
る。
【0010】結像光学系50は、ビーム整形光学系30
の側から順に、シリンドリカルレンズ51と、複数の光
束を偏向する偏向器であるポリゴンミラー52と、偏向
された光束により走査対象面40上に等速走査する複数
のスポットを形成する走査レンズとしてのfθレンズ5
3とから構成されている。
【0011】光源である多点発光半導体レーザー10の
複数の射出光は、それぞれ活性層(pn接合の接合面)と
平行な方向に短軸、垂直な方向に長軸をもつ楕円形のフ
ァーフィールドパターンを有する発散光であり、発光点
は短軸方向平行に5つ配列している。各光束の射出方
向、すなわち中心軸は互いに平行である。ここで中央の
発光点から発する光束の中心線を基準光線とする。光学
系は、基準光線が光軸に一致するよう配置されている。
なお、主走査面は、ポリゴンミラー52により反射、偏
向された基準光線が含まれる面であり、コリメートレン
ズ20の光軸とfθレンズ53の光軸とを含む。また、
fθレンズ53の光軸と垂直な面内で主走査面と平行な
方向を主走査方向、垂直な方向を副走査方向とする。
【0012】多点発光半導体レーザー10は、走査対象
面40上に副走査方向に離れたスポットを形成するため
に、発光点が副走査方向と平行に配列するよう、すなわ
ち、活性層が副走査方向と平行になるよう配置されてい
る。図1、およびその光源部分の拡大図である図2にお
いては、活性層が紙面と垂直になっている。したがっ
て、コリメータレンズ20を射出した時点では、それぞ
れの光束は活性層に平行な方向の半径が垂直な方向の半
径より小さい楕円形の断面形状を有し、長短軸方向が一
致した5つの楕円光束が、その短軸方向に沿って並列す
る状態となっている。また、各発光点からの光束は、コ
リメータレンズ20を介し、基準光線に対して所定の角
度を持つ平行光束としてビーム整形光学系30へ向か
う。
【0013】ビーム整形光学系30のプリズム31,3
2は、それぞれ主断面が主走査面と平行になるように配
置されており、コリメートレンズ20により平行光束と
された5本の光束のそれぞれ長径を縮小することにより
楕円形の光束断面を円形に変換する。プリズムの主断面
は、基準光束と平行であるため、中心以外の4つの光束
は主断面に対して斜めに入射するスキュー光線となる。
図1、図2では、プリズムの主断面は紙面と平行な方向
に位置している。第1の実施形態では、ビーム整形光学
系30への入射光と射出光とが平行になるようプリズム
の各面の角度が定められている。
【0014】この例では、発光点が主断面と垂直な方向
に沿って配列しているため、この配列方向に関してはビ
ーム整形光学系の楔型プリズムは角倍率を持たない平行
平面板として作用するのみであり、光束の広がり角が均
等であれば、結像レンズを介して結像面上に形成される
スポットの間隔も均等になる。
【0015】シリンドリカルレンズ51は、副走査方向
にのみパワーを有し、ポリゴンミラー52の反射面の近
傍に主走査方向に延びる線像を形成する。fθレンズ5
3は、ポリゴンミラー52側から順に、主走査、副走査
方向共に正のパワーを持つ第1、第2レンズ53a,5
3bと、主走査方向にはほとんどパワーを持たず副走査
方向に強い正のパワーを有する第3レンズ53cとから
構成されている。
【0016】次に、上記の第1の実施形態にかかる走査
光学系の具体的な数値構成について説明する。光源であ
る多点発光半導体レーザー10は、発光波長780nm
で50μm間隔で5つの発光点(発光部)を有する。以下
の説明では、コリメータレンズの光源側の面を第1面S
1として、光源側から順に面番号を付してコリメータレ
ンズ、ビーム整形プリズム、シリンドリカルレンズ、f
θレンズの構成を表1〜表4に示す。表中の記号rは光
軸回りに回転対称な各面の曲率半径(単位:mm)、dは
面間の距離(単位:mm)、nはレンズ、プリズムの媒質
の波長780nmにおける屈折率である。なお、シリンドリ
カル面、トーリック面は、主走査方向の曲率半径ry
と、副走査方向の曲率半径rzとにより示される(回転対
称面の場合はry=rzなので記載省略)。
【0017】コリメートレンズ20は、表1に示される
ように第1面S1から第9面S9で表される4群5枚構成
である。fcはコリメータレンズの焦点距離、d0は半導
体レーザーの発光点とコリメータレンズの第1面との間
の距離である。なお、発光点と第1面との間には、厚さ
0.25mmのカバーガラス(図示せず)が配置されている。
【0018】
【表1】
【0019】ビーム整形光学系30は、図3及び表2に
示されるように、第10面S10と第11面S11とから構
成される第1プリズム31と、第12面S12と第13面
S13とから構成される第2プリズム32とから構成され
る。各面は平面であるため、曲率半径rの値はすべて∞
となる。記号αは、プリズム面の隣り合う2面の角度で
あり、光源側の面を基準として次の面との間で形成され
る鋭角を図中時計回りをプラス、反時計回りをマイナス
として表している。また、面間の距離は、コリメートレ
ンズの光軸に沿って第10面に垂直に入射する基準光線
に沿って測った距離である。d9は、コリメータレンズ
の最終面(第9面)とビーム整形光学系の第1プリズムの
光源側の面(第10面)との間隔である。
【0020】
【表2】
【0021】シリンドリカルレンズ51の構成は、以下
の表3に示される。d13は第2プリズム32の射出側の
面(第13面S13)からシリンドリカルレンズ51の入射
側の面(第14面S14)までの基準光線に沿った距離であ
る。
【0022】
【表3】 d13=5.000 面番号S ry rz d n 14 ∞ 30.000 4.000 1.51072 15 ∞
【0023】シリンドリカルレンズ51の射出側の面
(第15面S15)からポリゴンミラー52の偏向点までの
距離は66.400mm、偏向点からfθレンズ53の第1レン
ズ53aの入射側の面(第16面S16)までの距離は61.2
10mm、ポリゴンミラー52に入射する基準光線とfθレ
ンズ53の光軸とのなす角度は80度である。fθレンズ
53の構成は、表4に示されるとおりである。第3レン
ズのポリゴンミラー側の面である第20面が副走査方向
に強い正のパワーを有する副走査方向に回転軸を持つト
ーリック面であり、他の面は全て球面である。記号fm
はfθレンズの主走査面内での焦点距離、Wは走査対象
面上での走査幅、ωは走査幅に対応する画角である。
【0024】
【表4】 fm=180.0mm W=216.0mm ω=34.4 deg. 面番号S ry rz d n 16 -364.477 - 9.280 1.48479 17 -128.234 - 2.000 18 1341.631 - 12.250 1.48479 19 -176.937 - 126.810 20 704.054 20.222 5.000 1.48479 21 785.086 46.160
【0025】図4は、上記のように構成された走査光学
系の諸収差を示すグラフであり、(A)は走査光学系の直
線性誤差、(B)は像面湾曲(破線:主走査方向、実線:
副走査方向)、そして(C)は走査線の副走査方向の湾曲
をそれぞれ示す。各グラフの縦軸は像高Y(fθレンズ
の光軸が走査対象面と交差する位置を原点として示す走
査対象面上の主走査方向の座標)、横軸は各収差の発生
量であり、単位はmmである。
【0026】表5は、上述した第1の実施形態におい
て、多点発光半導体レーザー10の各発光点から発した
光束が走査対象面40上で形成するスポットの位置関係
を示す。ΔZ0は、多点発光半導体レーザー10上での
発光点の位置を基準光線を発する第3の発光点を中心に
示した座標であり、ΔZ1は走査対象面40上でのスポ
ット中心の副走査方向の位置を基準光線が走査対象面4
0と交差する点を中心として示す座標である。また、Δ
Y1は、走査対象面40上でのスポット中心の主走査方
向の位置を基準光線が走査対象面40と交差する点を中
心として示す座標である。ΔZ0、ΔZ1、ΔY1の単位
はμmである。
【0027】
【表5】
【0028】表5に示されるように、副走査方向に関し
てはビーム整形光学系の角倍率の影響を受けないため、
等間隔で配列する発光点からの光束により走査対象面上
に形成されるスポットも等間隔で配列する。ただし、第
1の実施形態では、スポットが主走査方向に関しては一
列に揃わない。したがって、多点発光半導体レーザー1
0の各発光点を制御する際には、各スポットの主走査方
向のずれを考慮して発光タイミングを定める必要があ
る。
【0029】この発明のようにプリズムの主断面に対し
て複数の光束の配列方向が垂直となる場合、中心以外の
プリズムに対してスキュー光線として入射する光束は、
第1の実施形態のようなビーム整形光学系を用いた場合
には走査対象面上で主走査方向のずれを生じさせる。こ
の主走査方向のずれを解消するためには、ビーム整形光
学系に以下の条件が要求される。
【0030】すなわち、主断面に沿って第1プリズムに
入射する基準光線と、主断面に投影した際の入射角度が
基準光線と同一であり、主断面に垂直な面内では基準光
線に対してV度をなすスキュー光線とを入射させた際
に、主断面内での基準光線の第2プリズムからの射出角
度をθ8、主断面に投影した際のスキュー光線の第2プ
リズムからの射出角度をθ'8として、|V|<10゜の
範囲内で、以下の条件を満たす必要がある。 |θ8-θ'8|<0.100゜…(1)
【0031】スキュー光線は主断面内に投影して考える
と、基準光線と同一の角度で第1プリズム10に入射す
るが、主断面に垂直な面内では基準光線が入射角度0゜
なのに対してこれより大きい入射角度を持つこととな
る。
【0032】プリズムの透過面が基準光線とスキュー光
線とを含む面に対して垂直である場合、すなわち基準光
線の入射角が0゜である場合には、両光線の透過面に対
する入射面が一致するため、上記の入射角度の違いは各
光線を主断面へ投影した場合には現れない。なお、入射
面は、透過面の法線と光線とを含む面であって光線毎に
定義され、光線はこの面内で屈折する。基準光線の入射
面は主断面である。しかしながら、プリズムの透過面が
各光線を含む面に対して垂直でない場合には、スキュー
光線の入射面が主断面に対して傾くこととなり、この入
射面内で屈折する光線を主断面に投影した場合には、あ
たかも屈折率が異なるかのように異なる角度で屈折する
こととなる。
【0033】スキュー光線の主断面に垂直な面内での基
準光線に対する角度をV、プリズムの屈折率をnとする
と、主断面内に投影して考える際のスキュー光線に対す
るみかけの屈折率nsは、以下の式(2)であらわされる
ことが知られている。この発明のビーム整形光学系は、
上記の見かけの屈折率の違いにより生じる主断面内に投
影した際のスキュー光線の基準光線に対する角度差を小
さく抑えることができる。
【0034】
【数1】
【0035】次に、上記の角度差を小さく抑えるために
必要となる条件を計算により求める。図5は、計算に用
いられる符号を説明するための図である。まず、主断面
内を進む基準光線の屈折経路を求める。第1プリズムへ
の主断面内での入射角度をθ1、第1面で屈折した際の
屈折角度をθ2、第2面への入射角度をθ3、第2面から
の射出角度をθ4とし、同様に第2プリズムへの入射角
度、屈折角度等をそれぞれ順にθ5、θ6、θ7とし、第
2プリズムからの射出角度をθ8とする。なお、光線の
角度は、その面より入射側に位置する面に対する相対角
度として定義され、図中時計回りをプラス(+)、反時計
回りをマイナス(−)とする。
【0036】上記の定義にしたがって最終的な射出角度
θ8を各プリズムの頂角α1、α3、および屈折率n1、n
3、プリズム間の角度α2、そして入射角度θ1の関数と
して求める。屈折率n1、n2で計算した際の射出角度θ
8が、これを上記の式(2)に代入して得られる見かけの
屈折率ns1、ns2で計算した際の射出角度θ'8とほぼ
等しくなれば、主断面内に投影した際の基準光線とスキ
ュー光線との角度差を小さく抑えることができることと
なる。
【0037】屈折の法則に従ってθ8をθ7で表すと、そ
の値は式(3)に示すとおりとなる。同様に、θ6、θ4、
θ2は屈折の法則に従ってそれぞれ以下の式(5)、
(7)、(9)に示されるようにθ5、θ3、θ1で表され
る。θ7、θ5、θ3は、幾何学的な手法によりそれぞれ
以下の式(4)、(6)、(8)に示されるようにθ6、θ4、
θ2から求められる。
【0038】
【数2】
【0039】上記の各式を順に代入することにより、基
準光線の射出角度θ8は以下の式(10)に示されるとお
りとなる。また、スキュー光線の射出角度θ'8は、以下
の式(11)に示される通りとなる。
【0040】
【数3】
【0041】図6は、上記の条件(1)を満たす第2の実
施形態を示す走査光学系の主走査面内の説明図である。
図7はその光源側の部分の拡大図である。第2の実施形
態と第1の実施形態との違いは、ビーム整形光学系35
の構成にあり、光源である多点発光半導体レーザー1
0、コリメートレンズ20、結像光学系50を構成する
シリンドリカルレンズ51、ポリゴンミラー52、fθ
レンズ53の構成は共通である。表6は、第2の実施形
態にかかる走光学系のビーム整形光学系を構成する第1
プリズム36、第2プリズム37の構成を示す。
【0042】
【表6】
【0043】ビーム整形光学系35は、基準光線が第1
プリズムの第1面に対して垂直に入射するよう配置され
る。第2の実施形態の構成では、基準光線とスキュー光
線との主断面に垂直な面内での角度Vの−10゜〜10
゜の範囲で、主断面内での射出角度の差|θ8−θ'8|
が最大となるのはV=±10゜の場合である。10゜の
スキュー光線に対し、第1プリズム36の屈折率n10=
1.89665は見かけ上ns10=1.917820となり、第2プリ
ズム37の屈折率n12=1.51072は見かけ上ns12=1.5
23858となる。この場合の基準光線及び10゜のスキュ
ー光線の入射・屈折角度θ1〜θ8の値は、以下の表2に
示すとおりである。射出時の主断面に投影した際の角度
差|θ8−θ'8|は、0.0075゜となる。
【0044】
【表7】
【0045】図8は、上記のように構成された走査光学
系の諸収差を示すグラフであり、(A)は走査光学系の直
線性誤差、(B)は像面湾曲(破線:主走査方向、実線:
副走査方向)、そして(C)は走査線の副走査方向の湾曲
をそれぞれ示す。
【0046】表8は、上述した第2の実施形態におい
て、多点発光半導体レーザー10の各発光点から発した
光束が走査対象面40上で形成するスポットの位置関係
を示す。ΔZ0、ΔZ1、ΔY1の定義は表5と同一であ
る。
【0047】
【表8】
【0048】前述したように、第1の実施形態ではビー
ム整形光学系への入射光と射出光とが平行になるように
構成されているが、走査対象面上でのスポットの主走査
方向の位置に微小なズレが生じる。これに対して第2の
実施形態では、表8に示されるように走査対象面上での
スポットの主走査方向の位置を一直線上に揃えることが
できる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、複数の光束の並び方向に関してはビーム整形光学系
を構成するプリズムの角倍率の影響を受けないため、光
束の並び方向に沿った入射角度が異なる場合にも、発光
点が等間隔であれば像面のスポット間隔も一定に保つこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態にかかる走査光学系の主走査
面内の説明図である。
【図2】 図1の走査光学系の光源部分の拡大図であ
る。
【図3】 図1の走査光学系のビーム整形光学系の拡大
図である。
【図4】 図1の走査光学系の諸収差を示し、(A)が直
線性誤差、(B)が像面湾曲、(C)が走査線の湾曲を示す
グラフである。
【図5】 プリズムの各面での屈折を計算する際の符号
の定義を示す説明図である。
【図6】 第2の実施形態にかかる走査光学系の主走査
面内の説明図である。
【図7】 図6の走査光学系の光源部分の拡大図であ
る。
【図8】 図6の走査光学系の諸収差を示し、(A)が直
線性誤差、(B)が像面湾曲、(C)が走査線の湾曲を示す
グラフである。
【符号の説明】
10 多点発光半導体レーザー 20 コリメートレンズ 30 ビーム整形光学系 31 第1プリズム 32 第2プリズム 40 走査対象面 50 結像光学系 51 シリンドリカルレンズ 52 ポリゴンミラー 53 fθレンズ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発散光束を発する複数の発光部を有する
    光源と、該光源から発する光束を平行光とするコリメー
    トレンズと、少なくとも1つの楔型プリズムから構成さ
    れて前記コリメートレンズを射出した光束の断面形状を
    整形するビーム整形光学系と、該ビーム整形光学系を透
    過した光束を結像面上に結像させる結像光学系とを備え
    るマルチビーム光学系において、 前記光源は、前記複数の発光部が前記楔型プリズムの主
    断面と垂直な方向に沿って配列するよう配置されている
    ことを特徴とするマルチビーム光学系。
  2. 【請求項2】 前記発光部は、長軸と短軸とが異なる楕
    円形の断面形状を持つ光束を発し、前記短軸方向に沿っ
    て複数配列していることを特徴とする請求項1に記載の
    マルチビーム光学系。
  3. 【請求項3】 前記光源は、活性層と平行な方向に複数
    の発光部を有する多点発光半導体レーザーであることを
    特徴とする請求項2に記載のマルチビーム光学系。
  4. 【請求項4】 前記ビーム整形光学系は、主断面が互い
    に平行な第1、第2の楔型プリズムから構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマル
    チビーム光学系。
  5. 【請求項5】 前記ビーム整形光学系は、主断面に沿っ
    て第1プリズムに入射する基準光線と、主断面に投影し
    た際の入射角度が基準光線と同一であり、主断面に垂直
    な面内では基準光線に対してV度をなすスキュー光線と
    を入射させた際に、主断面内での基準光線の第2プリズ
    ムからの射出角度をθ8、主断面に投影した際のスキュ
    ー光線の第2プリズムからの射出角度をθ'8として、|
    V|<10゜の範囲内で、以下の条件を満たすことを特
    徴とする請求項1に記載のマルチビーム光学系。 |θ8-θ'8|<0.100゜…(1)
  6. 【請求項6】 前記結像光学系は、前記ビーム整形光学
    系から射出された複数の光束を偏向する偏向器と、該偏
    向器により偏向された光束を走査対象面上に結像させる
    走査レンズとを備え、前記光源は各発光部から発した光
    束が前記走査対象面上で副走査方向に離間するスポット
    を形成するよう配置されていることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載のマルチビーム光学系。
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