JP3374525B2 - 窒化アルミニウム薄膜の形成方法およびその装置 - Google Patents
窒化アルミニウム薄膜の形成方法およびその装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば弾性表面波デ
バイスに代表される電子デバイスの圧電膜等として使用
される窒化アルミニウム(AlN)薄膜を、MOCVD
法(有機金属化合物を用いる化学気相成長法)を用いて
形成する方法およびその装置に関する。
バイスに代表される電子デバイスの圧電膜等として使用
される窒化アルミニウム(AlN)薄膜を、MOCVD
法(有機金属化合物を用いる化学気相成長法)を用いて
形成する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウムは、非酸化物系セラミ
ック材料の一つであり、熱伝導率が高く、色々な物のコ
ーティング膜として利用されている。
ック材料の一つであり、熱伝導率が高く、色々な物のコ
ーティング膜として利用されている。
【0003】また、その圧電性を利用して、テレビ用高
周波フィルタ等として使われる弾性表面波デバイスの圧
電膜としても利用されている。その場合、窒化アルミニ
ウム薄膜は基板の表面に形成される。
周波フィルタ等として使われる弾性表面波デバイスの圧
電膜としても利用されている。その場合、窒化アルミニ
ウム薄膜は基板の表面に形成される。
【0004】基板の表面に窒化アルミニウム薄膜を形成
する方法の一つとして、従来から、MOCVD法が利用
されている。MOCVD法では、一般的に、サファイア
等から成る基板を1000℃〜1200℃程度に加熱し
たところへ、トリメチルアルミニウム(TMA)等のア
ルミニウムを含む有機金属化合物と、アンモニアガス等
の窒素を含むガスとを同時に供給して、熱分解反応によ
って基板の表面に窒化アルミニウム薄膜を形成する。
する方法の一つとして、従来から、MOCVD法が利用
されている。MOCVD法では、一般的に、サファイア
等から成る基板を1000℃〜1200℃程度に加熱し
たところへ、トリメチルアルミニウム(TMA)等のア
ルミニウムを含む有機金属化合物と、アンモニアガス等
の窒素を含むガスとを同時に供給して、熱分解反応によ
って基板の表面に窒化アルミニウム薄膜を形成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】MOCVD法による窒
化アルミニウム薄膜は、熱化学平衡によって形成される
ため、窒化アルミニウム薄膜の結晶軸の方向を制御する
ことは困難であり、通常は、図4に模式的に示すよう
に、窒化アルミニウム薄膜4は、その結晶軸が基板2の
表面にほぼ垂直に向くように形成される。
化アルミニウム薄膜は、熱化学平衡によって形成される
ため、窒化アルミニウム薄膜の結晶軸の方向を制御する
ことは困難であり、通常は、図4に模式的に示すよう
に、窒化アルミニウム薄膜4は、その結晶軸が基板2の
表面にほぼ垂直に向くように形成される。
【0006】ところが、窒化アルミニウム薄膜の結晶軸
が基板表面の結晶面に対して傾斜している方が好ましい
場合もある。例えば、弾性表面波デバイスに利用される
窒化アルミニウム薄膜は、その結晶軸が基板結晶面に対
して傾斜している方が、弾性表面波の伝搬速度が速くな
ることが理論的に確認されている。弾性表面波の伝搬速
度が速くなれば、デハイスの応答性向上等に寄与する。
が基板表面の結晶面に対して傾斜している方が好ましい
場合もある。例えば、弾性表面波デバイスに利用される
窒化アルミニウム薄膜は、その結晶軸が基板結晶面に対
して傾斜している方が、弾性表面波の伝搬速度が速くな
ることが理論的に確認されている。弾性表面波の伝搬速
度が速くなれば、デハイスの応答性向上等に寄与する。
【0007】そこで、MOCVD法を用いる場合でも、
窒化アルミニウム薄膜の結晶軸配向性を制御できるよう
にすることが一つの課題である。
窒化アルミニウム薄膜の結晶軸配向性を制御できるよう
にすることが一つの課題である。
【0008】また、良質の窒化アルミニウム薄膜を形成
する場合の成膜温度は、単なるMOCVD法では100
0℃以上と非常に高く、これでは装置が作りにくく、装
置への熱的な負担が大きく、また高温加熱によって不純
物が発生して膜中に混入しやすいため、成膜温度の低温
化も大きな課題である。
する場合の成膜温度は、単なるMOCVD法では100
0℃以上と非常に高く、これでは装置が作りにくく、装
置への熱的な負担が大きく、また高温加熱によって不純
物が発生して膜中に混入しやすいため、成膜温度の低温
化も大きな課題である。
【0009】そこでこの発明は、MOCVD法を用いて
おり、しかも窒化アルミニウム薄膜の結晶軸配向性の制
御が可能であり、かつ成膜温度の低温化が可能である窒
化アルミニウム薄膜の形成方法およびその装置を提供す
ることを主たる目的とする。
おり、しかも窒化アルミニウム薄膜の結晶軸配向性の制
御が可能であり、かつ成膜温度の低温化が可能である窒
化アルミニウム薄膜の形成方法およびその装置を提供す
ることを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の窒化アルミニウム薄膜の形成方法は、真
空中で基板の表面に不活性ガスイオンを、基板表面の法
線に対して角度を持たせて照射して、基板表層を非晶質
化すると共に基板表面に微小凹凸を形成する第1の工程
と、この第1の工程を経た基板の表面に真空中で活性化
種を入射させて、基板表面の活性化を行う第2の工程
と、この第2の工程を経た基板の表面に真空中で金属分
子を蒸着させて、基板表面に金属薄膜を形成する第3の
工程と、この第3の工程を経た基板を真空中で加熱しな
がら、アルミニウムを含む有機金属化合物と窒素を含む
ガスを気相で基板表面に輸送して、熱分解反応によって
基板表面に窒化アルミニウム薄膜を形成する第4の工程
とを備えることを特徴とする。
め、この発明の窒化アルミニウム薄膜の形成方法は、真
空中で基板の表面に不活性ガスイオンを、基板表面の法
線に対して角度を持たせて照射して、基板表層を非晶質
化すると共に基板表面に微小凹凸を形成する第1の工程
と、この第1の工程を経た基板の表面に真空中で活性化
種を入射させて、基板表面の活性化を行う第2の工程
と、この第2の工程を経た基板の表面に真空中で金属分
子を蒸着させて、基板表面に金属薄膜を形成する第3の
工程と、この第3の工程を経た基板を真空中で加熱しな
がら、アルミニウムを含む有機金属化合物と窒素を含む
ガスを気相で基板表面に輸送して、熱分解反応によって
基板表面に窒化アルミニウム薄膜を形成する第4の工程
とを備えることを特徴とする。
【0011】また、この発明の第1の窒化アルミニウム
薄膜の形成装置は、(イ)真空容器と、この真空容器内
において基板の表面に不活性ガスイオンを基板表面の法
線に対して角度を持たせて照射して基板表層を非晶質化
すると共に基板表面に微小凹凸を形成するイオン源と、
同基板の表面に活性化種を入射させて基板表面の活性化
を行う活性化種源とを有する前処理装置と、(ロ)この
前処理装置に真空弁を介して接続されていて、真空容器
と、この真空容器内において基板を加熱する加熱手段
と、同基板の表面に金属分子を蒸着させて基板表面に金
属薄膜を形成する蒸発源とを有する成膜装置と、(ハ)
この成膜装置に真空弁を介して接続されていて、真空容
器と、この真空容器内において基板を加熱する加熱手段
と、アルミニウムを含む有機金属化合物と窒素を含むガ
スを気相で基板表面に供給する原料供給装置とを有し、
これらの原料の熱分解反応によって基板表面に窒化アル
ミニウム薄膜を形成するMOCVD装置と、(ニ)基板
を前処理装置から成膜装置を経てMOCVD装置へと真
空中で搬送する搬送装置、とを備えることを特徴とす
る。
薄膜の形成装置は、(イ)真空容器と、この真空容器内
において基板の表面に不活性ガスイオンを基板表面の法
線に対して角度を持たせて照射して基板表層を非晶質化
すると共に基板表面に微小凹凸を形成するイオン源と、
同基板の表面に活性化種を入射させて基板表面の活性化
を行う活性化種源とを有する前処理装置と、(ロ)この
前処理装置に真空弁を介して接続されていて、真空容器
と、この真空容器内において基板を加熱する加熱手段
と、同基板の表面に金属分子を蒸着させて基板表面に金
属薄膜を形成する蒸発源とを有する成膜装置と、(ハ)
この成膜装置に真空弁を介して接続されていて、真空容
器と、この真空容器内において基板を加熱する加熱手段
と、アルミニウムを含む有機金属化合物と窒素を含むガ
スを気相で基板表面に供給する原料供給装置とを有し、
これらの原料の熱分解反応によって基板表面に窒化アル
ミニウム薄膜を形成するMOCVD装置と、(ニ)基板
を前処理装置から成膜装置を経てMOCVD装置へと真
空中で搬送する搬送装置、とを備えることを特徴とす
る。
【0012】この発明の第2の窒化アルミニウム薄膜の
形成装置は、活性化種源を、前処理装置に設ける代わり
に、成膜装置に設けている。
形成装置は、活性化種源を、前処理装置に設ける代わり
に、成膜装置に設けている。
【0013】
【作用】上記方法によれば、第1の工程においては、非
晶質化された基板表面が不活性ガスイオンによって叩か
れ、イオンの入射方向に沿って、基板の空格子内に微小
欠陥部が形成され、それによって、基板表面に、イオン
の入射方向に沿って微小凹凸が形成される。従って、基
板表面の法線に対するイオンの角度が大きいほど、微小
凹凸の斜面の法線からの傾きは大きくなる。そして第4
の工程においては、窒化アルミニウム薄膜は、その結晶
軸が、この微小凹凸の斜面に沿うように形成される。従
って、不活性ガスイオンの照射方向を変えることによっ
て、窒化アルミニウム薄膜の結晶軸の配向性の制御が可
能になる。
晶質化された基板表面が不活性ガスイオンによって叩か
れ、イオンの入射方向に沿って、基板の空格子内に微小
欠陥部が形成され、それによって、基板表面に、イオン
の入射方向に沿って微小凹凸が形成される。従って、基
板表面の法線に対するイオンの角度が大きいほど、微小
凹凸の斜面の法線からの傾きは大きくなる。そして第4
の工程においては、窒化アルミニウム薄膜は、その結晶
軸が、この微小凹凸の斜面に沿うように形成される。従
って、不活性ガスイオンの照射方向を変えることによっ
て、窒化アルミニウム薄膜の結晶軸の配向性の制御が可
能になる。
【0014】しかも、第2の工程において基板表面を活
性化するため、第3の工程において比較的低温で良質の
金属薄膜の形成が可能になる。基板表面にこのような良
質の金属薄膜を形成すると、それが、基板と窒化アルミ
ニウムとの間の格子定数の違いによる欠陥部発生を抑え
るバッファ層の働きをして、第4の工程において、比較
的低温で良質の窒化アルミニウム薄膜の形成が可能にな
る。
性化するため、第3の工程において比較的低温で良質の
金属薄膜の形成が可能になる。基板表面にこのような良
質の金属薄膜を形成すると、それが、基板と窒化アルミ
ニウムとの間の格子定数の違いによる欠陥部発生を抑え
るバッファ層の働きをして、第4の工程において、比較
的低温で良質の窒化アルミニウム薄膜の形成が可能にな
る。
【0015】上記第1の装置によれば、前処理装置にお
いて上記方法の第1および第2の工程を実施することが
でき、成膜装置において上記方法の第3の工程を実施す
ることができ、MOCVD装置において上記方法の第4
の工程を実施することができる。
いて上記方法の第1および第2の工程を実施することが
でき、成膜装置において上記方法の第3の工程を実施す
ることができ、MOCVD装置において上記方法の第4
の工程を実施することができる。
【0016】上記第2の装置によれば、前処理装置にお
いて上記方法の第1の工程を実現することができ、成膜
装置において上記方法の第2および第3の工程を実現す
ることができ、MOCVD装置において上記方法の第4
の工程を実現することができる。
いて上記方法の第1の工程を実現することができ、成膜
装置において上記方法の第2および第3の工程を実現す
ることができ、MOCVD装置において上記方法の第4
の工程を実現することができる。
【0017】
【実施例】図1は、この発明に係る窒化アルミニウム薄
膜の形成装置の一例を示す概略断面図である。
膜の形成装置の一例を示す概略断面図である。
【0018】この実施例の装置は、前処理装置10と、
それに真空弁41を介して接続された成膜装置20と、
それに真空弁42を介して接続されたMOCVD装置3
0と、基板2を前処理装置10から成膜装置20を経て
MOCVD法30へと真空中で搬送する搬送装置(図示
省略)とを備えている。
それに真空弁41を介して接続された成膜装置20と、
それに真空弁42を介して接続されたMOCVD装置3
0と、基板2を前処理装置10から成膜装置20を経て
MOCVD法30へと真空中で搬送する搬送装置(図示
省略)とを備えている。
【0019】前処理装置10は、図示しない真空排気装
置によって真空排気される真空容器11と、この真空容
器11内に設けられていて所望の基板2を保持するホル
ダ12と、このホルダ12上の基板2の表面に不活性ガ
スイオン14を基板表面の法線に対して角度θを持たせ
て照射して基板表層を非晶質化すると共に基板表面に微
小凹凸を形成するイオン源13と、ホルダ12上の基板
2の表面に活性化種16を入射させて基板表面の活性化
を行う活性化種源15とを備えている。
置によって真空排気される真空容器11と、この真空容
器11内に設けられていて所望の基板2を保持するホル
ダ12と、このホルダ12上の基板2の表面に不活性ガ
スイオン14を基板表面の法線に対して角度θを持たせ
て照射して基板表層を非晶質化すると共に基板表面に微
小凹凸を形成するイオン源13と、ホルダ12上の基板
2の表面に活性化種16を入射させて基板表面の活性化
を行う活性化種源15とを備えている。
【0020】基板2は、例えばサファイア、アルミナ、
溶融(Fused)石英等から成る。
溶融(Fused)石英等から成る。
【0021】イオン源13は、イオン銃とも呼ばれるも
のであり、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、
キセノン、ラドンのような不活性ガスイオン14を所定
のエネルギーで引き出すことができる。不活性ガスイオ
ン14を用いるのは、基板2と反応せずにその表面改質
だけを行うためである。
のであり、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、
キセノン、ラドンのような不活性ガスイオン14を所定
のエネルギーで引き出すことができる。不活性ガスイオ
ン14を用いるのは、基板2と反応せずにその表面改質
だけを行うためである。
【0022】この基板2に照射する不活性ガスイオン1
4のエネルギーは、20eV〜200eVの範囲内にす
るのが好ましい。200eVを超えると、エネルギーが
高過ぎ、基板2の表面に形成される微小凹凸が大きくな
り過ぎ、後にその上に金属薄膜6および窒化アルミニウ
ム薄膜4(共に図2参照)を滑らかに形成するのが困難
になる。20eV未満だと、エネルギーが低過ぎ、基板
2の表層の非晶質化および微小凹凸の形成が困難にな
る。
4のエネルギーは、20eV〜200eVの範囲内にす
るのが好ましい。200eVを超えると、エネルギーが
高過ぎ、基板2の表面に形成される微小凹凸が大きくな
り過ぎ、後にその上に金属薄膜6および窒化アルミニウ
ム薄膜4(共に図2参照)を滑らかに形成するのが困難
になる。20eV未満だと、エネルギーが低過ぎ、基板
2の表層の非晶質化および微小凹凸の形成が困難にな
る。
【0023】基板2の表面の法線に対する不活性ガスイ
オン14の角度θは、この例では0度〜60度の範囲内
に選ばれている。この角度θは、上記範囲内の一つの角
度に固定しておいても良いが、可変にしておくのが好ま
しい。可変にするためには、例えば、ホルダ12の角度
を可変にしておけば良い。
オン14の角度θは、この例では0度〜60度の範囲内
に選ばれている。この角度θは、上記範囲内の一つの角
度に固定しておいても良いが、可変にしておくのが好ま
しい。可変にするためには、例えば、ホルダ12の角度
を可変にしておけば良い。
【0024】活性化種源15は、例えば、活性化種16
としてアルゴン、酸素等のラジカル(遊離原子)を発生
させるラジカル源、活性化種16として電子線を発生さ
せる電子線源(電子銃)、活性化種16として紫外線を
発生させる紫外線源、活性化種16としてレーザ光を発
生させるレーザ光源、活性化種16としてX線を発生さ
せるX線源である。この活性化種源15は、必ずしも基
板2に斜めに向ける必要はなく、正面に配置しても良
い。
としてアルゴン、酸素等のラジカル(遊離原子)を発生
させるラジカル源、活性化種16として電子線を発生さ
せる電子線源(電子銃)、活性化種16として紫外線を
発生させる紫外線源、活性化種16としてレーザ光を発
生させるレーザ光源、活性化種16としてX線を発生さ
せるX線源である。この活性化種源15は、必ずしも基
板2に斜めに向ける必要はなく、正面に配置しても良
い。
【0025】成膜装置20は、図示しない真空排気装置
によって真空排気される真空容器21と、この真空容器
21内に設けられていて基板2を保持するホルダ22
と、このホルダ22上の基板2を加熱するヒータ23
と、ホルダ22上の基板2に金属分子25を蒸着させて
基板2の表面に金属薄膜6(図2参照)を形成する蒸発
源24とを備えている。蒸発源24は、必ずしも図示例
のように二つ設ける必要はなく、一つでも良い。また、
この蒸発源24は、必ずしも基板2に斜めに向ける必要
はなく、正面に配置しても良い。
によって真空排気される真空容器21と、この真空容器
21内に設けられていて基板2を保持するホルダ22
と、このホルダ22上の基板2を加熱するヒータ23
と、ホルダ22上の基板2に金属分子25を蒸着させて
基板2の表面に金属薄膜6(図2参照)を形成する蒸発
源24とを備えている。蒸発源24は、必ずしも図示例
のように二つ設ける必要はなく、一つでも良い。また、
この蒸発源24は、必ずしも基板2に斜めに向ける必要
はなく、正面に配置しても良い。
【0026】蒸発源24は、例えば、分子線エピタキシ
ー装置に用いる分子線源セル(クヌードセンセル)、あ
るいは真空蒸着に用いる電子ビーム加熱式の蒸発源であ
る。これらから蒸発させる金属は、例えば、白金、金、
シリコン、ジルコニウム、アルミニウム等である。これ
らは、イオン配位を作りやすい金属であり、基板2と金
属薄膜6との界面が馴染みやすく良質な金属薄膜6を作
成することができる。また、これらの金属は、分子線の
ような分子状態で蒸発させて基板表面に蒸着させるのが
好ましく、そのようにすれば、非常に薄い金属薄膜6を
均一に形成することができる。
ー装置に用いる分子線源セル(クヌードセンセル)、あ
るいは真空蒸着に用いる電子ビーム加熱式の蒸発源であ
る。これらから蒸発させる金属は、例えば、白金、金、
シリコン、ジルコニウム、アルミニウム等である。これ
らは、イオン配位を作りやすい金属であり、基板2と金
属薄膜6との界面が馴染みやすく良質な金属薄膜6を作
成することができる。また、これらの金属は、分子線の
ような分子状態で蒸発させて基板表面に蒸着させるのが
好ましく、そのようにすれば、非常に薄い金属薄膜6を
均一に形成することができる。
【0027】上記のようにして基板2の表面に形成する
金属薄膜6の膜厚は、例えば、数十Å〜数百Åの範囲に
するのが好ましい。これは、数百Åより厚いと、基板2
の性質よりもこの金属薄膜6の性質の方が支配的になる
からであり、数十Åより薄いと、均一な膜が形成しにく
くなるからである。
金属薄膜6の膜厚は、例えば、数十Å〜数百Åの範囲に
するのが好ましい。これは、数百Åより厚いと、基板2
の性質よりもこの金属薄膜6の性質の方が支配的になる
からであり、数十Åより薄いと、均一な膜が形成しにく
くなるからである。
【0028】この成膜装置20における基板2の加熱温
度は、形成する金属薄膜6の種類によって異なり一概に
は言えないが、例えば500℃〜600℃程度とする。
度は、形成する金属薄膜6の種類によって異なり一概に
は言えないが、例えば500℃〜600℃程度とする。
【0029】基板2の加熱手段としては、ヒータ23の
代わりに、ランプ等を用いても良い。
代わりに、ランプ等を用いても良い。
【0030】MOCVD装置30は、図示しない真空排
気装置によって真空排気される真空容器31と、この真
空容器31内に設けられていて基板2を保持するホルダ
32と、このホルダ32上の基板2を加熱するヒータ3
3と、アルミニウムを含む有機金属化合物36と窒素を
含むガス39を気相で基板2の表面に供給する原料供給
装置34とを備えており、MOCVD法によって基板2
の表面に窒化アルミニウム薄膜4(図2参照)を形成す
ることができる。
気装置によって真空排気される真空容器31と、この真
空容器31内に設けられていて基板2を保持するホルダ
32と、このホルダ32上の基板2を加熱するヒータ3
3と、アルミニウムを含む有機金属化合物36と窒素を
含むガス39を気相で基板2の表面に供給する原料供給
装置34とを備えており、MOCVD法によって基板2
の表面に窒化アルミニウム薄膜4(図2参照)を形成す
ることができる。
【0031】原料供給装置34は、この例では、有機金
属化合物36の原料を内蔵していてそれをキャリアガス
と混合して取り出す恒温槽35、有機金属化合物36の
流量調節を行う流量調節器37a、ガス39を収容した
ガスボンベ38、およびガス39の流量調節を行う流量
調節器37bを有している。
属化合物36の原料を内蔵していてそれをキャリアガス
と混合して取り出す恒温槽35、有機金属化合物36の
流量調節を行う流量調節器37a、ガス39を収容した
ガスボンベ38、およびガス39の流量調節を行う流量
調節器37bを有している。
【0032】アルミニウムを含む有機金属化合物36
は、例えばトリメチルアルミニウム(TMA)、トリエ
チルアルミニウム(TEA)等である。窒素を含むガス
39は、例えばアンモニアガス、窒素ガス等である。
は、例えばトリメチルアルミニウム(TMA)、トリエ
チルアルミニウム(TEA)等である。窒素を含むガス
39は、例えばアンモニアガス、窒素ガス等である。
【0033】このMOCVD装置30における基板2の
加熱温度は、後述するような理由で低温化が可能である
ことから、例えば800℃〜1000℃程度で良い。
加熱温度は、後述するような理由で低温化が可能である
ことから、例えば800℃〜1000℃程度で良い。
【0034】基板2の加熱手段としては、ヒータ33の
代わりに、ランプ等を用いても良い。
代わりに、ランプ等を用いても良い。
【0035】前述した、基板2を前処理装置10から成
膜装置20を経てMOCVD装置30へと真空中で搬送
する搬送装置は、例えば基板搬送アームを有する搬送ロ
ボット、ベルトコンベア式の搬送装置等である。
膜装置20を経てMOCVD装置30へと真空中で搬送
する搬送装置は、例えば基板搬送アームを有する搬送ロ
ボット、ベルトコンベア式の搬送装置等である。
【0036】上記のような装置を用いた窒化アルミニウ
ム薄膜の形成方法の一例を図2を参照して説明する。
ム薄膜の形成方法の一例を図2を参照して説明する。
【0037】まず、所望の前述したような基板2を用意
し(図2A)、これを前処理装置10のホルダ12で保
持し、真空容器11内を真空排気し、前述したイオン源
13から引き出した不活性ガスイオン14を、基板2の
表面に角度θを持たせて照射して、基板2の表層2aを
非晶質化すると共に、基板2の表面に微小凹凸2bを形
成する(図2B)。このときの不活性ガスイオン14の
エネルギー、角度θの大きさ等については、前述のとお
りである。
し(図2A)、これを前処理装置10のホルダ12で保
持し、真空容器11内を真空排気し、前述したイオン源
13から引き出した不活性ガスイオン14を、基板2の
表面に角度θを持たせて照射して、基板2の表層2aを
非晶質化すると共に、基板2の表面に微小凹凸2bを形
成する(図2B)。このときの不活性ガスイオン14の
エネルギー、角度θの大きさ等については、前述のとお
りである。
【0038】ついで、基板2の表面に、前述した活性化
種源15から引き出した活性化種16を入射させて、基
板2の表面の活性化を行う(図2C)。
種源15から引き出した活性化種16を入射させて、基
板2の表面の活性化を行う(図2C)。
【0039】その後、真空弁41を開いて基板2を成膜
装置20内のホルダ22上に移送して、真空中で、基板
2の表面に、前述した蒸発源24から蒸発させた金属分
子25を蒸着させて基板2の表面に金属薄膜6を形成す
る(図2D)。このときの基板2の加熱温度、金属薄膜
6の膜厚等については、前述のとおりである。
装置20内のホルダ22上に移送して、真空中で、基板
2の表面に、前述した蒸発源24から蒸発させた金属分
子25を蒸着させて基板2の表面に金属薄膜6を形成す
る(図2D)。このときの基板2の加熱温度、金属薄膜
6の膜厚等については、前述のとおりである。
【0040】その後、真空弁42を開いて基板2をMO
CVD装置30内のホルダ32上に移送して、基板2を
加熱して800℃〜1000℃に昇温した後に、原料供
給装置34からアルミニウムを含む有機金属化合物36
と窒素を含むガス39を気相で基板2の表面に輸送す
る。輸送された原料は、加熱した基板2の表面で熱分解
して化学反応によって、即ちMOCVD法によって、基
板2の表面に、より具体的には当該表面の金属薄膜6の
上に、窒化アルミニウム薄膜4が形成される(図2
E)。
CVD装置30内のホルダ32上に移送して、基板2を
加熱して800℃〜1000℃に昇温した後に、原料供
給装置34からアルミニウムを含む有機金属化合物36
と窒素を含むガス39を気相で基板2の表面に輸送す
る。輸送された原料は、加熱した基板2の表面で熱分解
して化学反応によって、即ちMOCVD法によって、基
板2の表面に、より具体的には当該表面の金属薄膜6の
上に、窒化アルミニウム薄膜4が形成される(図2
E)。
【0041】窒化アルミニウムは、ウルツ鉱型の結晶構
造を有していて、その格子定数は、a=3.11Å、c
=4.98Åである。良質の窒化アルミニウム薄膜を形
成する場合、基板と窒化アルミニウム薄膜との界面での
結晶性を向上させることが重要であり、また窒化アルミ
ニウム薄膜の結晶軸配向性を制御するためにも、基板表
面に工夫を加える必要があり、上記方法は、このような
点を実現したものである。
造を有していて、その格子定数は、a=3.11Å、c
=4.98Åである。良質の窒化アルミニウム薄膜を形
成する場合、基板と窒化アルミニウム薄膜との界面での
結晶性を向上させることが重要であり、また窒化アルミ
ニウム薄膜の結晶軸配向性を制御するためにも、基板表
面に工夫を加える必要があり、上記方法は、このような
点を実現したものである。
【0042】即ち、上記方法によれば、図2Bの工程に
おいては、不活性ガスイオン14の照射によって原子配
列がくずされ非晶質化された基板2の表面が更に不活性
ガスイオン14によって叩かれ、イオン14の入射方向
に沿って、基板2の空格子内に微小欠陥部が形成され、
それによって、基板2の表面に、イオン14の入射方向
に沿って微小凹凸2bが形成される。従って、基板表面
の法線に対するイオン14の角度θが大きいほど、微小
凹凸2bの斜面の法線からの傾きは大きくなる。そして
図2Eの工程においては、窒化アルミニウム薄膜4は、
その結晶軸が、この微小凹凸2bの斜面に沿うように形
成される。図2Eはそれを模式的に示す。従って、不活
性ガスイオン14の照射方向θを変えることによって、
窒化アルミニウム薄膜4の結晶軸の配向性の制御が可能
になる。例えば、上記角度θを0度に近づけると、窒化
アルミニウム薄膜4の結晶軸の傾斜角度は小さくなっ
て、結晶軸は基板表面にほぼ垂直に立つようになり、角
度θを大きくすると、窒化アルミニウム薄膜4の結晶軸
の傾斜角度は大きくなって、結晶軸はより斜めに寝るよ
うになる。
おいては、不活性ガスイオン14の照射によって原子配
列がくずされ非晶質化された基板2の表面が更に不活性
ガスイオン14によって叩かれ、イオン14の入射方向
に沿って、基板2の空格子内に微小欠陥部が形成され、
それによって、基板2の表面に、イオン14の入射方向
に沿って微小凹凸2bが形成される。従って、基板表面
の法線に対するイオン14の角度θが大きいほど、微小
凹凸2bの斜面の法線からの傾きは大きくなる。そして
図2Eの工程においては、窒化アルミニウム薄膜4は、
その結晶軸が、この微小凹凸2bの斜面に沿うように形
成される。図2Eはそれを模式的に示す。従って、不活
性ガスイオン14の照射方向θを変えることによって、
窒化アルミニウム薄膜4の結晶軸の配向性の制御が可能
になる。例えば、上記角度θを0度に近づけると、窒化
アルミニウム薄膜4の結晶軸の傾斜角度は小さくなっ
て、結晶軸は基板表面にほぼ垂直に立つようになり、角
度θを大きくすると、窒化アルミニウム薄膜4の結晶軸
の傾斜角度は大きくなって、結晶軸はより斜めに寝るよ
うになる。
【0043】しかも、図2Cの工程において活性化種1
6を入射させて基板表面を活性化するため、その活性化
のエネルギーを利用して、図2Dの工程において比較的
低温で、例えば前述したように500℃〜600℃程度
で、良質の金属薄膜6の形成が可能になる。基板2の表
面にこのような良質の金属薄膜6を形成すると、それ
が、基板2とその上の窒化アルミニウムとの間の格子定
数の違いによる欠陥部発生を抑えるバッファ層の働きを
して、図2Eの工程において、比較的低温で、例えば前
述したように800℃〜1000℃程度で、良質の窒化
アルミニウム薄膜4の形成が可能になる。即ち、成膜温
度の低温化が可能になる。
6を入射させて基板表面を活性化するため、その活性化
のエネルギーを利用して、図2Dの工程において比較的
低温で、例えば前述したように500℃〜600℃程度
で、良質の金属薄膜6の形成が可能になる。基板2の表
面にこのような良質の金属薄膜6を形成すると、それ
が、基板2とその上の窒化アルミニウムとの間の格子定
数の違いによる欠陥部発生を抑えるバッファ層の働きを
して、図2Eの工程において、比較的低温で、例えば前
述したように800℃〜1000℃程度で、良質の窒化
アルミニウム薄膜4の形成が可能になる。即ち、成膜温
度の低温化が可能になる。
【0044】なお、図1の装置では、上記図2B〜Eに
示した四つの工程の内の図2BおよびCの内の二つ工程
を一つの前処理装置10内で行うようにしており、この
ようにすれば、4工程を全て別の装置内で行う場合に比
べて、一部屋少なくて済むので、装置の簡略化および小
型化を図ることができる。
示した四つの工程の内の図2BおよびCの内の二つ工程
を一つの前処理装置10内で行うようにしており、この
ようにすれば、4工程を全て別の装置内で行う場合に比
べて、一部屋少なくて済むので、装置の簡略化および小
型化を図ることができる。
【0045】もっとも、図1のようにする代わりに、活
性化種源15を成膜装置20側に設けても良く、そのよ
うにしても4工程を全て別の装置内で行う場合に比べ
て、一部屋少なくて済むので、装置の簡略化および小型
化を図ることができる。
性化種源15を成膜装置20側に設けても良く、そのよ
うにしても4工程を全て別の装置内で行う場合に比べ
て、一部屋少なくて済むので、装置の簡略化および小型
化を図ることができる。
【0046】また、上記前処理装置10、成膜装置20
およびMOCVD装置30は、図3に示す例のように、
基板2の搬送を行う共通の搬送室50に、真空弁43〜
45をそれぞれ介して接続しても良い。この場合、基板
2の搬送は、例えば矢印A〜Dのように行う。
およびMOCVD装置30は、図3に示す例のように、
基板2の搬送を行う共通の搬送室50に、真空弁43〜
45をそれぞれ介して接続しても良い。この場合、基板
2の搬送は、例えば矢印A〜Dのように行う。
【0047】
【発明の効果】この発明は、上記のとおり構成されてい
るので、次のような効果を奏する。
るので、次のような効果を奏する。
【0048】請求項1の方法によれば、基板表面に対す
る不活性ガスイオンの照射によって、基板表面にイオン
の入射方向に沿って微小凹凸を形成することができ、後
の工程において窒化アルミニウム薄膜は、その結晶軸が
この微小凹凸の斜面に沿うように形成されるので、不活
性ガスイオンの照射方向を変えることによって、窒化ア
ルミニウム薄膜の結晶軸の配向性制御が可能になる。
る不活性ガスイオンの照射によって、基板表面にイオン
の入射方向に沿って微小凹凸を形成することができ、後
の工程において窒化アルミニウム薄膜は、その結晶軸が
この微小凹凸の斜面に沿うように形成されるので、不活
性ガスイオンの照射方向を変えることによって、窒化ア
ルミニウム薄膜の結晶軸の配向性制御が可能になる。
【0049】しかも、活性化種の照射によって基板表面
を活性化するため、比較的低温で良質の金属薄膜の形成
が可能になり、基板表面にこのような良質の金属薄膜を
形成すると、それが基板と窒化アルミニウムとの間の格
子定数の違いによる欠陥部発生を抑えるバッファ層の働
きをして、比較的低温で良質の窒化アルミニウム薄膜の
形成が可能になる。即ち、成膜温度の低温化が可能にな
る。
を活性化するため、比較的低温で良質の金属薄膜の形成
が可能になり、基板表面にこのような良質の金属薄膜を
形成すると、それが基板と窒化アルミニウムとの間の格
子定数の違いによる欠陥部発生を抑えるバッファ層の働
きをして、比較的低温で良質の窒化アルミニウム薄膜の
形成が可能になる。即ち、成膜温度の低温化が可能にな
る。
【0050】請求項2の装置によれば、前処理装置にお
いて上記方法の第1および第2の工程を実施することが
でき、成膜装置において上記方法の第3の工程を実施す
ることができ、MOCVD装置において上記方法の第4
の工程を実施することができるので、4工程を全て別の
装置で行う場合に比べて、一部屋少なくて済み、装置の
簡略化および小型化を図ることができる。
いて上記方法の第1および第2の工程を実施することが
でき、成膜装置において上記方法の第3の工程を実施す
ることができ、MOCVD装置において上記方法の第4
の工程を実施することができるので、4工程を全て別の
装置で行う場合に比べて、一部屋少なくて済み、装置の
簡略化および小型化を図ることができる。
【0051】請求項3の装置によれば、前処理装置にお
いて上記方法の第1の工程を実施することができ、成膜
装置において上記方法の第2および第3の工程を実施す
ることができ、MOCVD装置において上記方法の第4
の工程を実施することができるので、4工程を全て別の
装置で行う場合に比べて、一部屋少なくて済み、装置の
簡略化および小型化を図ることができる。
いて上記方法の第1の工程を実施することができ、成膜
装置において上記方法の第2および第3の工程を実施す
ることができ、MOCVD装置において上記方法の第4
の工程を実施することができるので、4工程を全て別の
装置で行う場合に比べて、一部屋少なくて済み、装置の
簡略化および小型化を図ることができる。
【図1】この発明に係る窒化アルミニウム薄膜の形成装
置の一例を示す概略断面図である。
置の一例を示す概略断面図である。
【図2】この発明に係る窒化アルミニウム薄膜の形成方
法の一例を模式的に示す図である。
法の一例を模式的に示す図である。
【図3】この発明に係る窒化アルミニウム薄膜の形成装
置の他の例を示す概略平面図である。
置の他の例を示す概略平面図である。
【図4】従来のMOCVD法によって基板上に形成され
た窒化アルミニウム薄膜を模式的に示す図である。
た窒化アルミニウム薄膜を模式的に示す図である。
2 基板
2b 微小凹凸
4 窒化アルミニウム薄膜
6 金属薄膜
10 前処理装置
11 真空容器
13 イオン源
14 不活性ガスイオン
15 活性化種源
16 活性化種
20 成膜装置
21 真空容器
23 ヒータ
24 蒸発源
25 金属分子
30 MOCVD装置
31 真空容器
33 ヒータ
34 原料供給装置
36 アルミニウムを含む有機金属化合物
39 窒素を含むガス
41〜45 真空弁
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭58−156217(JP,A)
特開 昭54−40289(JP,A)
特開 平5−63500(JP,A)
特開 平7−237998(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C23C 14/00 - 16/56
C30B 1/00 - 35/00
H01L 21/31 - 21/32
H03H 3/08 - 9/76
JICSTファイル(JOIS)
Claims (3)
- 【請求項1】 真空中で基板の表面に不活性ガスイオン
を、基板表面の法線に対して角度を持たせて照射して、
基板表層を非晶質化すると共に基板表面に微小凹凸を形
成する第1の工程と、この第1の工程を経た基板の表面
に真空中で活性化種を入射させて、基板表面の活性化を
行う第2の工程と、この第2の工程を経た基板の表面に
真空中で金属分子を蒸着させて、基板表面に金属薄膜を
形成する第3の工程と、この第3の工程を経た基板を真
空中で加熱しながら、アルミニウムを含む有機金属化合
物と窒素を含むガスを気相で基板表面に輸送して、熱分
解反応によって基板表面に窒化アルミニウム薄膜を形成
する第4の工程とを備えることを特徴とする窒化アルミ
ニウム薄膜の形成方法。 - 【請求項2】(イ)真空容器と、この真空容器内におい
て基板の表面に不活性ガスイオンを基板表面の法線に対
して角度を持たせて照射して基板表層を非晶質化すると
共に基板表面に微小凹凸を形成するイオン源と、同基板
の表面に活性化種を入射させて基板表面の活性化を行う
活性化種源とを有する前処理装置と、 (ロ)この前処理装置に真空弁を介して接続されてい
て、真空容器と、この真空容器内において基板を加熱す
る加熱手段と、同基板の表面に金属分子を蒸着させて基
板表面に金属薄膜を形成する蒸発源とを有する成膜装置
と、 (ハ)この成膜装置に真空弁を介して接続されていて、
真空容器と、この真空容器内において基板を加熱する加
熱手段と、アルミニウムを含む有機金属化合物と窒素を
含むガスを気相で基板表面に供給する原料供給装置とを
有し、これらの原料の熱分解反応によって基板表面に窒
化アルミニウム薄膜を形成するMOCVD装置と、 (ニ)基板を前処理装置から成膜装置を経てMOCVD
装置へと真空中で搬送する搬送装置、とを備えることを
特徴とする窒化アルミニウム薄膜の形成装置。 - 【請求項3】(イ)真空容器と、この真空容器内におい
て基板の表面に不活性ガスイオンを基板表面の法線に対
して角度を持たせて照射して基板表層を非晶質化すると
共に基板表面に微小凹凸を形成するイオン源とを有する
前処理装置と、 (ロ)この前処理装置に真空弁を介して接続されてい
て、真空容器と、この真空容器内において基板を加熱す
る加熱手段と、同基板の表面に活性化種を入射させて基
板表面の活性化を行う活性化種源と、同基板の表面に金
属分子を蒸着させて基板表面に金属薄膜を形成する蒸発
源とを有する成膜装置と、 (ハ)この成膜装置に真空弁を介して接続されていて、
真空容器と、この真空容器内において基板を加熱する加
熱手段と、アルミニウムを含む有機金属化合物と窒素を
含むガスを気相で基板表面に供給する原料供給装置とを
有し、これらの原料の熱分解反応によって基板表面に窒
化アルミニウム薄膜を形成するMOCVD装置と、 (ニ)基板を前処理装置から成膜装置を経てMOCVD
装置へと真空中で搬送する搬送装置、とを備えることを
特徴とする窒化アルミニウム薄膜の形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12171194A JP3374525B2 (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | 窒化アルミニウム薄膜の形成方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12171194A JP3374525B2 (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | 窒化アルミニウム薄膜の形成方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07305172A JPH07305172A (ja) | 1995-11-21 |
JP3374525B2 true JP3374525B2 (ja) | 2003-02-04 |
Family
ID=14817993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12171194A Expired - Fee Related JP3374525B2 (ja) | 1994-05-10 | 1994-05-10 | 窒化アルミニウム薄膜の形成方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3374525B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5843318B2 (ja) * | 2012-02-14 | 2016-01-13 | 株式会社Adeka | Ald法用窒化アルミニウム系薄膜形成用原料及び該薄膜の製造方法 |
-
1994
- 1994-05-10 JP JP12171194A patent/JP3374525B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07305172A (ja) | 1995-11-21 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |