JP3374014B2 - 画像相関器 - Google Patents

画像相関器

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JP3374014B2 JP19198096A JP19198096A JP3374014B2 JP 3374014 B2 JP3374014 B2 JP 3374014B2 JP 19198096 A JP19198096 A JP 19198096A JP 19198096 A JP19198096 A JP 19198096A JP 3374014 B2 JP3374014 B2 JP 3374014B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時系列の順に与え
られる動画情報を取り込み、予め決められたブロック毎
にフレームの間における相関をとる画像相関器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディアに適応したパソコ
ンその他のデータ端末が広く普及し、このようなデータ
端末が通信回線を介して高品質の動画情報を相互に伝送
することが要求されるアプリケーションの分野では、そ
の動画情報の圧縮符号化伝送方式として、ISO/IECによ
って標準化された MPEG(Moving Picture ExpertsG
roup)やITU-Tによって標準化されたH.261、H.
262が多く適用されつつある。
【0003】図7は、従来の圧縮符号化器の構成例を示
す図である。図において、ラスタスキャン方式の下で生
成され、かつフレーム毎に時系列の順に与えられる動画
情報は、減算器61の一方の入力と動き検索部62の一
方の入力とに接続され、その減算器61の出力は符号化
部63の一方の入力に接続される。符号化部63の出力
には符号列が得られ、その符号列は局部デコーダ64の
入力に与えられる。局部デコーダ64の出力は加算器6
5の一方の入力に接続され、その加算器65の出力はフ
レームメモリ66を介して減算器61、動き検索部62
および加算器65の他方の入力に接続される。動き検索
部62の出力は、符号化部63の他方の入力に接続され
る。
【0004】図8は、動き検索部の構成を示す図であ
る。図において、ベクトル算出部71の第一の入力には
上述した画像情報が与えられ、そのベクトル算出部71
の第二の入力にはフレームメモリ66の出力が接続され
る。ベクトル算出部71の第一ないし第三の出力はそれ
ぞれ相関演算部72の対応する入力に接続され、その相
関演算部72の出力はベクトル算出部71の第三の入力
に接続される。ベクトル算出部71の第四の出力は、符
号化部63の入力に接続される。
【0005】相関演算部72では、図9に示すように動
画情報として与えられる個々のフレームが格子状に分割
されてなり、かつ動きベクトルの算出の単位となるマク
ロブロック(以下、「MB」という。)の水平方向と垂
直方向との画素の数X、Yに対して、符号「7311」〜
「73YX」がそれぞれ付与されたXY個の演算器と、同
様に符号「7411」〜「74YX-1」が個別に付与された
(XY−1)個の遅延回路とが交互に縦属接続され、演算
器731 の一方の入力にはベクトル算出部71の第一の
出力が接続される。演算器7311〜73YXの他方の入力
にはベクトル算出部71の第二の出力が個別に接続さ
れ、これらの演算器7311〜73YXの演算出力は縦属接
続された加算器751 〜75(XY-1)に順次接続される。
ベクトル算出部71の第三の出力は相関演算部72の制
御入力に接続され、かつ加算器75 (XY-1)の出力はその
ベクトル算出部71の第三の入力に接続される。
【0006】なお、上述した遅延回路7411〜74
(YX-1)の内、符号に付加された第二の添え番号が「X」
であるもの(ラスタースキャン方式の下では、各水平走
査線の右端(折り返し点)に位置する画素に対応す
る。)は、走査が直近の隣接する画素の間で行われる時
間TP と、各フレームの水平方向に配置された画素の数
X と、上述した画素の数Xとに対して D=TP・(RX−X) の式で示される遅延時間Dを有し、その他の遅延回路は
何れも遅延時間TP を有する。
【0007】このような構成の圧縮符号化器では、動き
検索部62は、後述するようにフレームメモリ66に先
行して蓄積されたフレーム(以下、単に「先行フレー
ム」という。)の画素値の列を基準として、パターンマ
ッチング法に基づいて後続するフレームの動画情報の動
領域を順次特定する。さらに、動き検索部62は、これ
らの動領域の個々について、動きベクトルを求める。
【0008】減算器61は上述した動画情報についてフ
レームメモリ66に蓄積された先行フレームの画素値と
の差分をとり、動き検索部62はその差分と上述した動
きベクトルとをフレーム間符号化(ここでは、簡単のた
め、MC(Motion Conpensation)およびDCT(Discrete Cos
ine Transform)が適用されると仮定する。)することに
より符号列を生成する。
【0009】局部デコーダ64および加算器65は、そ
の符号列に上述したフレーム間符号化と逆の処理(逆量
子化およびIDCTを含む。)を施すことにより、フレ
ーム単位に動画情報を再生し、その動画情報をフレーム
メモリ66に書き込む。また、動き検索部62では、ベ
クトル算出部71は、上述した動画情報をフレーム単位
に取り込んでMB(ここでは、簡単のため、16画素×
16画素の正方のブロックであると仮定する。)単位に
分割し、これらのMB毎に下記の一連の処理を行う。
【0010】(1) 該当するMBについて、取り込みの要
求を発し、かつ(2) そのMBを構成する画素値の列を演
算器7311〜73YXに直列に与えると共に、並行して
(3) 先行フレームについてフレームメモリ66に蓄積さ
れた画素値の内、そのフレームの上で該当するMBの動
きベクトル探索範囲に位置する画素の画素値(以下、こ
のような画素値の集合からなる像を「サーチ参照画」と
いう。)を走査の順に直列に読み出して相関演算部72
に与える。
【0011】相関演算部72では、演算器7311〜73
YXは、それぞれこのような要求に応じて上述したMBの
画素値の列を画素単位に個別に保持する。さらに、演算
器7311〜73YXは、ベクトル算出部71から与えられ
るサーチ参照画の画素値の列を順次取り込んで並列変換
しつつ、先行して蓄積されたMBの画素値との相関を画
素単位にとる。加算器751 〜75(XY-1)は、このよう
にして画素単位に得られた相関の総和をとることによ
り、動きベクトル推定比較量累積和(以下、単に「総
和」という。)を求める。
【0012】ベクトル算出部71は、上述したサーチ参
照画の画素値の単位にこのような総和の極小点を求める
ことにより、図10に矢印で示すように、該当するMB
について、サーチ参照画の上(フレーム間)における変
位を示す動きベクトルを求める。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来例では、各MBについて、動きベクトルの探索範囲に
該当するサーチ参照画を構成する先頭の画素が与えられ
(図11(a))時点ら、走査の順にその先行の画素に
後続してXY個の画素が与えられる(図11(b))時点
至る期間には、算器7311〜73YXにサーチ参照画を
示す正規の画素値が与えられていないために、上述した
総和の値には何らかの誤差が含まれ、その総和に基づい
て求められる動きベクトルはこのような期間を経過した
後でなければ正規には得られなかった。
【0014】また、このような期間の長さτは τ=[X(Y−1)+X]・T P の式で与えられる大きな値であるために、従来例の適用
の下で動画の圧縮符号伝送が行われるシステムでは伝送
の実時間性が低下し、かつ同様にして多量の動画を圧縮
記録することが要求されるデータベースシステム等では
更新の実時間性や応答性が十分には確保されなかった。
【0015】さらに、一般に、フレーム間符号化の効率
化は上述した動きベクトルに基づく動き補償が確実に行
われる前提の下で実現され、そのフレーム間符号化の対
象となる動画の動領域の分布やフレーム間における動き
が多様であって予測が困難である場合には、処理効率が
高く、かつサーチ参照画の領域の拡大が可能な符号器が
要望されていた。
【0016】なお、このような動きベクトルの算出は、
個々のMBとサーチ参照画との画素値を一括して蓄積す
るメモリを有し、かつこのようなメモリから与えられる
画素値に基づいて並列に演算を行う構成によって実現で
きる。しかし、このような構成では、例えば、そのメモ
リは、語長が画素値の語長に等しいシングルポートRA
Mからなる場合には、MBを構成する画素の数に等しい
数の複数の独立したバンクとして構成されなければなら
ず、また、語長がその画素の数に等しいデバイスから構
成される場合には、このような語長が大きな値(MBが
16画素×16画素の方形からなり、かつ各画素値の語
が8ビットである場合は2048(=8×16×16) ビット)と
なるために、実際には実現されなかった。
【0017】さらに、このような構成は、技術的には可
能であっても、そのメモリはMB単位に複数回参照され
るサーチ参照画の画素値をそのサーチ参照画の走査が完
結する長い期間にわたって保持しなければならず、ハー
ドウエアの規模が増大したり、タイミング制御が複雑化
するために実際には適用されなかった。本発明は、ハー
ドウエアの規模が大幅に増加することなく、演算所要時
間を大幅に短縮できる画像相関器を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1、3、
4に記載の発明の原理ブロック図である。請求項1に記
載の発明は、走査の順に隣接するY本の走査線の上で個
別に起点に対する相対位置が共通し、かつ隣接するXY
個の画素の画素値をこれらの走査線に対応付けて記憶
し、これらの画素値の内、その走査がこの走査の順に連
なるX個の画素について行われる期間T′を時系列の順
に示すアドレスに対応したX個の画素値からなる基準画
素値列を出力するブロック記憶手段11と、整数i(1≦i
≦n)と期間T′とに対して、(i-1)T′で示されるn個
の遅延をアドレスに個別に与える第一の遅延手段12
と、走査の下で与えられたフレームをXY個の画素から
なるブロックより大きな相似形として占有するRX個×
Y個の画素の内、その走査の順に連なり、自然数kに
対して周期T′毎に対応した第((i-1)X/k+1)番目ないし
第((i-1)X/k+X)番目の画素の画素値からなる参照画素値
列を個別に予め記憶し、れらの参照画素値列の内、第
一の遅延手段12によってn個の遅延が個別に与えられ
たアドレスに対応する参照画素値列を出力する複数
参照画記憶手段131〜13nと、Y本の走査線個別
に配置され、かつ相対位置が共通であるY個の画素につ
いて走査が行われる期間tと整数j(1≦j≦n/k) とに対
して、(j-1)tで示されるn/k個の遅延をブロック記憶手
段11によって出力された基準画素値列に個別に与える
第二の遅延手段14と、複数の参照画記憶手段131
〜13nによって出力された参照画素値列の内、これら
の参照画素値列から先頭の画素走査の順にX個隔た
り、その先頭の画素値に共通の走査線上で隣接する(X/k
-1)個の画素値からなる(n/k-1)個の切り出し画素値列
を並列に出力するタイミング調整手段15と、整数jの
昇順に第二の遅延手段14によって出力された基準画素
値列とタイミング調整手段15によって出力された切り
出し画素値列との相関を並行してとる相関手段16とを
備えたことを特徴とする。
【0019】図2は、請求項2〜4に記載の発明の原理
ブロック図である。請求項2に記載の発明は、走査の順
に隣接するY本の走査線の上で個別に起点に対する相対
位置が共通し、かつ隣接するXY個の画素の画素値をこ
れらの走査線に対応付けて記憶し、これらの画素値の
内、走査線を示すアドレスに対応した基準画素値列を出
力するブロック記憶手段21と、走査が走査線毎に整数
i(1≦i≦n) および自然数kに対して第((i-1)X/k+1)
番目ないし第((i-1)X/k+n/k)番目の画素について行われ
る期間Tに対して、(i-1)Tで示されるn個の遅延をアド
レスに個別に与える第一の遅延手段22と、走査の下で
与えられたフレームをXY個の画素からなるブロックよ
り大きな相似形として占有するRX個×RY個の画素の
内、その走査の順に連なる第((i-1)X/k+1) 番目ないし
第((i-1)X/k+X/k)番目の画素の画素値からなる参照画素
値列を個別に予め記憶し、かつこれらの参照画素値列の
内、第一の遅延手段22によってn個の遅延が個別に与
えられたアドレスに対応する参照画素値列を出力する複
数の参照画記憶手段231〜23nと、Y本の走査線
個別に配置され、かつ前記相対位置が共通であるY個の
画素について走査が行われる期間tと整数j(1≦j≦n/k)
とに対して、(j-1)tで示されるn/k個の遅延をブロック
記憶手段11によって出力された基準画素値列に個別に
与える第二の遅延手段24と、複数の参照画記憶手段
231〜23nによって出力された参照画素値列の内、先
頭の画素値が走査の順にX個隔たり、その先頭の画素値
に隣接する(X/k-1)個の画素値からなる (k-1)個の切り
出し画素値列にそれぞれ(k-1)tの遅延を与えて出力し、
さらに後続するX個の画素値にktの遅延を与えて、整
数iの昇順に隣接する参照画記憶手段が出力した参照画
素値列に最先に含まれる (X-1)個の画素値と共に、切り
出し画素値列として出力する複数のタイミング調整手段
251〜25nと、第二の遅延手段24によって整数jの
昇順に遅延が与えられた基準画素値列と、タイミング調
整手段251〜25nによって個別に出力された切り出し
画素値列との相関を並行してとる相関手段26とを備え
たことを特徴とする。
【0020】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の画像相関器において、参照画記憶手段
は、デュアルポートメモリから構成され、タイミング調
整手段は、デュアルポートメモリのポートの内、第一の
遅延手段に接続されたポートと異なるポートを介してそ
の第一の遅延手段を介して与えられるアドレスで示され
る領域と異なる領域に対するアクセスを行うことを特徴
とする。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
請求項3の何れか1項に記載の画像相関器において、相
関手段において並行して相関をとる演算器の数は、XY
/(R X−X+1)であることを特徴とする。請求項1に記
載の発明にかかわる画像相関器では、ブロック記憶手段
11は、走査の順に隣接するY本の走査線の上で個別に
起点に対する相対位置が共通し、かつ隣接するXY個の
画素の画素値をこれらの走査線に対応付けて記憶する。
【0022】第一の遅延手段12は、整数i(1≦i≦n)
と、走査線に沿って隣接するX個の画素について走査が
行われる期間T′とに対して、(i-1)T′で示されるn
個の遅延をその期間T′毎に更新されるアドレスに個別
に与える。参照画記憶手段131〜13nは、このような
走査の下で与えられたフレームを上述したXY個の画素
からなるブロックより大きい相似形として占有するRX
個×RY個の画素の内、その走査の順に連なり、自然数
kに対して周期T′毎に対応した第((i-1)X/k+1)番目な
いし第((i-1)X/k+X)番目の画素の画素値からなる参照画
素値列を個別に予め記憶し、かつこれらの参照画素値列
の内、第一の遅延手段12によって遅延が与えられたア
ドレスに対応するものを並行して出力する。タイミング
調整手段15は、このようにして出力された参照画素値
列を取り込み、これらの参照画素値列から先頭の画素値
が走査の順にX個隔たり、その先頭の画素値に共通の走
査線上で隣接する(X/k-1)個の画素値からなる(n/k-1)
の切り出し画素値列を切り出して並列に出力する。
【0023】一方、ブロック記憶手段11は、これらの
画素値の内、時系列の順に上述した期間T′を示すアド
レスに対応したX個の画素値からなる基準画素値列を出
力する。第二の遅延手段14は、Y本の走査線個別
に配置され、かつ前記相対位置が共通であるY個の画素
について上述した走査が行われる期間tと整数j(1≦j≦
n/k) とに対して、(j-1)tで示されるn/k個の遅延をこの
ような基準画素値列に個別に与える。
【0024】すなわち、上述した切り出し画素値列と基
準画素値列とは、走査線毎に区分されたn/k個の走査区
間について走査に対する同期がとられつつ並行して相関
手段16に与えられるので、その相関手段16はこれら
の走査区間に個別に対応した切り出し画素値列と基準画
素値列との組み合わせに対して並行して演算を行うこと
により、パイプライン方式により画像の相関をとること
ができる。また、本発明では、参照画記憶手段131
13nから個別に読み出される画素の数がXであるの
で、これらの参照画記憶手段131〜13nを構成する記
憶デバイスの語長の短縮が可能となる。
【0025】請求項2に記載の発明にかかわる画像相関
器では、ブロック記憶手段21は、走査の順に隣接する
Y本の走査線の上で個別に起点に対する相対位置が共通
し、かつ隣接するXY個の画素の画素値をこれらの走査
線に対応付けて記憶する。
【0026】第一の遅延手段22は、このような走査線
毎に整数i(1≦i≦n)および自然数k に対して第((i-1)
X/k+1) 番目ないし第((i-1)X/k+X/k)番目の画素につい
て走査が行われる期間Tに対して、(i-1)Tで示されるn
個の遅延をその走査線を示すアドレスに個別に与える。
参照画記憶手段231〜23nは、その走査の下で与えら
れたフレームを上述したXY個の画素からなるブロック
より大きい相似形として占有するRX 個×RY 個の画素
の内、その走査の順に連なる第((i-1)X/k+1)番目ないし
第((i-1)X/k+X/k)番目の画素の画素値からなる参照画素
値列を個別に予め記憶し、かつこれらの参照画素値列の
内、第一の遅延手段22によって遅延が個別に与えられ
たアドレスに対応する参照画素値列を並行して出力す
る。タイミング調整手段251〜25nは、このようにし
て出力された参照画素値列の内、先頭の画素値が上述し
た走査の順にX個隔たり、その先頭の画素値に隣接する
(X/k-1)個の画素値からなる (k-1)個の切り出し画素値
列にそれぞれ(k-1)tの遅延を与えて出力し、さらに後続
するX個の画素値にktの遅延を与えて整数iの昇順に
隣接する参照画記憶手段が出力した参照画素値列に最先
に含まれる (X-1)個の画素値と共に、切り出し画素値列
として出力する。
【0027】一方、ブロック記憶手段21は、上述した
ように走査線に対応付けて記憶する画素値の内、アドレ
スで示される走査線に対応したX個の画素値からなる基
準画素値列を出力する。第二の遅延手段24は、Y本の
走査線個別に配置され、かつ前記相対位置が共通で
あるY個の画素について走査が行われる期間tと整数j
(1≦j≦n/k) とに対して、(j-1)tで示されるn/k個の遅
延をこのような基準画素値列に個別に与える。
【0028】すなわち、上述した切り出し画素値列と基
準画素値列とは、走査線毎に区分されたn個の走査区間
について走査に対する同期がとられつつ並行して相関手
段16に与えられるので、その相関手段26はこれらの
走査区間に個別に対応した切り出し画素値列と基準画素
値列との組み合わせに対して並行して演算を行うことに
より、パイプライン方式により画像の相関をとることが
できる。また、本発明では、参照画記憶手段231〜2
nから個別に読み出される画素の数がX/kであるので、
請求項1に記載の発明に比べてこれらの参照画記憶手段
231〜23nを構成する記憶デバイスの語長が長くなる
が、時分割方式により所望の数の画素を読み出すことが
不要となって処理効率が向上する。
【0029】請求項3に記載の発明にかかわる画像相関
器では、参照画記憶手段がデュアルポートメモリから構
成され、タイミング調整手段はそのデュアルポートメモ
りのポートの内、第一の遅延手段に接続されたポートと
は異なるポートを介してその第一の遅延手段を介して与
えられるアドレスで示される領域と異なる領域にアクセ
スする。
【0030】すなわち、タイミング調整手段は第一の遅
延手段を介して与えられるアドレスとは非同期に隣接す
る参照画記憶手段にアクセスできるので、請求項1、2
に記載の画像相関器に比べて、相関手段に与えるべき切
り出し画素値列を構成する画素値が効率的に得られる。
請求項4に記載の発明にかかわる画像相関器では、相関
手段において並行して相関をとる演算器の総数がXY/
(RX−X+1) に設定されるので、その総数は従来例よ
り増加することはなく、かつ上述したパイプライン方式
により効率的に相関の演算が行われる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態について詳細に説明する。図3は、請求項1〜3
に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。図に
おいて、アドレス発生器31の出力はバンクメモリ32
1 のアドレス入力に併せて、バンク幅遅延回路331
遅延回路(D)3411との入力に接続され、その遅延回路
341 の出力は原画メモリ35の入力に接続される。バ
ンク幅遅延回路331 の出力は縦属接続されたバンク幅
遅延回路332〜33n-1に接続され、これらのバンク幅
遅延回路332〜33n-1の段間はそれぞれバンクメモリ
32 2 〜32n のアドレス入力に接続される。
【0032】バンクメモリ321 の出力は遅延回路(D)
361 の入力とセレクタ(S)371の一方の入力とに接
続され、その遅延回路361 の出力は演算器グループ3
11の第一の入力に接続される。セレクタ371 の出力
は演算器グループ3811の第二の入力とセレクタ(S)3
1 の一方の入力とに接続され、セレクタ391 の出力
は演算器グループ3812の第一および第二の入力に接続
される。
【0033】また、バンクメモリ322 の出力は遅延回
路362 とセレクタ372 との入力に接続され、その遅
延回路362 の出力はセレクタ391 の他方の入力と演
算器グループ3821の第一の入力とに接続される。セレ
クタ372 の出力は演算器グループ3821の第二の入力
とセレクタ392 の一方の入力とに接続される。セレク
タ392 の出力は、演算器グループ3822の第一および
第二の入力に接続される。
【0034】なお、バンクメモリ323〜32nの後段に
は、それぞれこれらの出力に対応した遅延回路363
36n、セレクタ373〜37n、393〜39n-1および
演算器グループ(3831、3832)〜(38n1、38n2)が
備えられ、上述したようにバンクメモリ322 の出力に
接続された回路と同様の回路が構成される。したがっ
て、これらの回路の構成については、図示および説明を
省略する。ただし、バンクメモリ32n の後段には、セ
レクタ39n は備えられない。
【0035】また、原画メモリ35の出力は演算器グル
ープ3811の第三の入力と、縦属接続された遅延回路3
12、(3421、3422)〜(34(n-2)1、34(n-2)2)、
34 n1に接続され、これらの遅延回路の段間は演算器グ
ループ3812、(3821、38 22)〜(38(n-1)1、38
(n-1)2) の第三の入力に接続される。遅延回路34n1
出力は演算器グループ38n1の第三の入力に接続され、
演算器グループ3821、(3821、3822)〜(38
(n-1)1、38(n-1)2)、38n1の出力には、個別に画素
の累積和が個別に得られる。
【0036】図4は、演算器グループの構成を示す図で
ある。図において、演算器グループ3811は、遅延回路
361 とセレクタ371 とが後述するように並列に与え
る15個の画素値の内、これらの画素値が得られる走査
の順に隣接して異なる8個ずつの画素値の組み合わせが
個別に第一の入力に与えられ、かつ同様にして原画メモ
リ35から与えられる8個の画素値が並列に第二の入力
に与えられる7個の演算カラム40111〜40117から構
成され、これらの演算カラム40111〜40117の出力に
は上述した累積和が得られる。
【0037】なお、演算器グループ3812、(3821
3822)〜(38(n-1)1、38(n-1)2)、38n1の構成に
ついては、演算器グループ3811の構成と同じであるか
ら、個別に含まれる7個の演算カラムに第一および第二
の添え番号がそれぞれ「12」、(「21」、「22」)
〜(「(n-1)1」、「(n-1)2」)、「n1」である同様
の符号を付与し、ここではその説明および図示を省略す
る。
【0038】また、演算カラム40111 は、上述したよ
うに原画メモリ35と、遅延回路361 およびセレクタ
371 とから個別に与えられる8個の画素値が第一およ
び第二の入力に与えられる8個の累積演算器41111
41118の集合から構成される。なお、演算カラム40
112〜40117の構成については、演算カラム40111
構成と同じであるから、個別に含まれる8個の累積演算
器に第一および第二の添え番号が「11」である同じ符
号を付与し、ここではその説明および図示を省略する。
【0039】なお、本実施形態と図1および図2に示す
ブロック図との対応関係については、原画メモリ35は
ブロック記憶手段11、21に対応し、バンク幅遅延回
路331〜33nは第一の遅延手段12、22に対応し、
バンクメモリ321〜32nは参照画記憶手段131〜1
n、231〜23nに対応し、遅延回路3411〜34n1
は第二の遅延手段14、24に対応し、遅延回路361
〜36n、セレクタ371〜37n 、セレクタ391〜3
(n-1)はタイミング調整手段151〜15n、25に対
応し、演算器グループ3811〜38n1は相関手段16、
26に対応する。
【0040】図5は、本実施形態の動作を説明する図で
ある。以下、図3〜図5を参照して請求項1〜4に記載
の発明に対応した実施形態の動作を説明する。まず、以
下では、MBの水平方向と垂直方向との画素の数X、Y
については、何れも「16」であると仮定する。バンク
メモリ321〜32nは、サーチ参照画を構成する画素値
の集合を記憶し、かつ図6に示すように、ラスタースキ
ャン方式の下でそのサーチ参照画のフレーム単位に、各
水平走査線に沿って先頭から隣接する複数N(ここで
は、簡単のため「」と仮定する。)個の画素が、所望
の複数k(ここでは、簡単のため「2」と仮定する。)
に対して(/k=8)画素分の語単位に予め格納され
る。
【0041】なお、以下では、ーチ参照画の水平方向
の画素の数RX は N=XY/(RX−X+1) ・・・(1) の式が成立する値(=47)であると仮定する。また、
以下では、このようにしてバンクメモリ321〜32n
格納される個々の画素値の集合で示されるフレーム上の
領域を「バンク」という。
【0042】さらに、上述した語毎に含まれる8個の画
素値の集合については、水平走査線に沿って隣接する画
素に昇順に付与された番号x(=0、1、…)と、そのフレ
ームおいて隣接する水平走査線に昇順に付与された番号
y(=0、1、…)とに対して、最先に走査の対象となる画
素の位置を示す「Px、y」の形式で示す。また、この
ような8個の画素値の集合の内、水平走査線に沿って隣
接する7個の画素については、上述した形式を示す大文
字「P」に代えて小文字「p」を適用することにより、
「px、y」の形式で示す。
【0043】原画メモリ35には、図7に示す従来例に
おいて動き検索部62(ベクトル算出部71)によって
生成されたMB(ここでは、簡単のため「8画素×8画
素からなる正方の領域から構成されると仮定する。)の
画素値が予め保持される。一方、アドレス発生器31は
上述したラスタースキャン方式の下で水平走査線に沿っ
て隣接する8個の画素の走査に要する時間に等しい周期
T′で更新されるアドレス(図5(1))を生成し、バンク
幅遅延回路331〜33n-1はその周期T′のk(=2)
倍に等しい遅延を順次与える。したがって、バンクメモ
リ321〜32nは、上述したバンクの水平走査線に沿っ
た幅(16画素に相当する。)に等しい遅延が順次与え
られつつ、同様の順序で更新されるアドレス(図5(2)〜
(4))が与えられる。
【0044】バンクメモリ321〜32nは、これらのア
ドレスに個別に対応する記憶領域に格納された画素値を
語(8画素)単位に並行して読み出しつつ出力する(図
5(2)′〜(4)′)。遅延回路361〜36nはこのように
して出力される語に個別に上述した周期T′に等しい遅
延を与え(図5(5))、かつセレクタ371〜37n-2はバ
ンクメモリ321〜32nから出力される語にこのような
遅延を与えることなく出力する。したがって、符号に付
与された添え番号が共通である遅延回路とセレクタとの
出力には、それぞれ対応するバンクメモリに与えられる
アドレスで示されるバンクの水平走査線に沿った幅に等
しい隣接する16画素の画素値が並行して出力される
(図5(6))。
【0045】セレクタ391〜39n-1は、上述したよう
(セレクタ37 1 、遅延回路36 2 )、…、(セレクタ
37 n-1 、遅延回路36 n によって並行して得られた3
2個の画素値(例えば、遅延回路361 およびセレクタ
371 によって与えられた(P0、2)、(P8、1))と、遅延
回路362 およびセレクタ372 によって与えられた
((P16、1)、(P24、0と))の内、図5に交差した点線の矢
印で示すように、共通の水平走査線の上に位置する15
個の画素値((P8、1)、(p16、1)) を選択する(図5
(7))。
【0046】したがって、演算器グループ3811、…、
38n1には、図6に示すように、上述した時系列hと整
数i(=1〜n)とに対して((P(8h)、i)、(P(8(h+1)、i))
で示される16個の画素値の値が与えられ、かつ演算器
グループ3812、…、38(n -1)2には、同様にして(P
(8(h+1)、i)、(p(8(h+2)、i))で示される15個の画素値
が順次与えられる。
【0047】また、原画メモリ35は、遅延回路3411
を介してアドレス発生器31から与えられるアドレスに
応じてMBの上おいて水平走査線に沿って隣接する8
個の画素値を順次読み出して演算器グループ3811に直
接与える。さらに、原画メモリ35は、演算器グループ
3812、(3821、3822)〜(38(n-1)1、3
(n-1)2)、38n1には、それぞれ遅延回路3412、(3
21、3422)〜(34(n-1)1、34(n-1)2) を介して
上述した周期T′の遅延を順次これらの画素値に与えつ
つ分配する。
【0048】したがって、演算器グループ3811、…、
38n1および演算器グループ3812、…、38(n-1)2
は、MBにおいて個々の水平走査線に上に隣接して位置
する8個の画素値と、これらの画素値に対して相関がと
られるべき16個あるいは15個の画素値とが走査に同
期しつつ確実に与えられる。演算器グループ3811
…、38n1および演算器グループ3812、…、38(n
-1)2は、このように与えられる16個あるいは15個の
画素に対して後述する共通の算術演算を並行して行う。
したがって、その算術演算については、以下では、簡単
のため、演算器グループ3811において行われるものに
限定して記述する。
【0049】演算器グループ3811では、例えば、遅延
回路361 およびセレクタ371 によって16個の画素
値(P(0、1)、P(8、1))が与えられた場合には、演算カラ
ム40111〜40117は、それぞれこれらの画素値の内、
水平走査線に沿って第1番目ないし第7番目に位置する
画素の画素値に隣接する8個の画素値の集合を取り込
む。
【0050】演算器カラム40111 では、このようにし
て取り込んだ8個の画素値P(0、1)と同時に原画メモリ
35から与えられる8個の画素値との相関をとってその
結果の累積和をとる。なお、演算カラム40112〜40
117が行う演算については、演算カラム40111 がこの
ようにして行う演算と同じであるから、ここではその説
明を省略する。
【0051】したがって、バンクメモリ321〜32n
バンク単位に分割されて画素値を重複することなく蓄積
し、かつ適用されたラスタスキャン方式に基づく走査に
並行して同期しつつ、これらのバンクメモリ321〜3
nに蓄積された画素値の集合と原画メモリ35に蓄積
されたMBとの相関をとる演算がパイプライン方式に基
づいて行われる。
【0052】また、原画メモリ35から与えられる同様
の8個の画素値は、アドレス発生器31がアドレスを更
新する周期T′に等しい時間にわたる遅延が与えられつ
つ、演算器グループ(3811、3812)、(3812 38
21)、…に順次与えられる。したがって、そのために生
じる遅延分は t=RX−X の式で与えられるtに対して上述した周期T′の(t/
N)倍の値となる。しかし、上述した演算は個々のMB
に対して(RX−X)(RY−Y)個の組み合わせからなる画
素値の集合について個別に行われるので、その演算に所
要する時間は同様の周期T′の((RX−X)(RY−Y)+
t/N)倍の値となる。
【0053】したがって、その値は、従来例における同
様の時間(周期のRX・RY倍の値)に比べると大幅に小
さな値となる。このように本実施形態によれば、従来例
に比べてMBとサーチ参照画との相関をとる演算の所要
時間が大幅に短縮されるので、フレーム間符号化に適用
された場合には、動きベクトルの算出が高速化されて符
号化処理の効率が高められたり、そのサーチ参照画の領
域を拡大することにより高速に変化する動画に対する適
応が可能となる。また、動作速度の最大値が小さい素子
の適用の下で所望の演算が達成されて消費電力の低減、
低廉化および熱設計にかかわる自由度の向上がはかられ
たり、高付加価値に適応可能な処理量が増加する。
【0054】なお、上述した実施形態では、演算器グル
ープ(3811、3812)、(3812、3821) 、…には、
アドレス発生器31がアドレスを更新する周期に等しい
時間にわたって、原画メモリ35から与えられる同様の
8個の画素値が遅延しつつ順次与えられているが、本発
明はこのような構成に限定されず、例えば、バンクメモ
リ321〜32nの語長が16画素分に等しい場合には、
これらのバンクメモリの出力端に個別に並列に設けられ
た遅延回路およびセレクタが備えられず、遅延回路34
12、(3421、3422)〜(34(n-1)1、34(n-1)2)の
内、符号に付加された第二の添え番号が「2」であるも
のが備えられずに構成され、さらにこれらの遅延回路の
内、同様の添え番号が「1」であるものの遅延時間がバ
ンク幅遅延回路331〜33n-1の遅延時間が等しく設定
されてもよい。
【0055】また、このような構成の下では、上述した
アドレスが更新される周期でN個の画素にかかわる演算
が並行して行われるので、MB単位にその演算に要する
時間はその周期の(XY/N)倍の値となり、その値は
上式(1) より XY/N=RX−X+1 の式で与えられる。さらに、このような演算はサーチ参
照画の垂直方向の全ての範囲((RY−Y+1)本の水平走
査線に相当する。)についても同様にして反復されるの
で、単一のMBとそのサーチ参照画との相関をとる演算
の所要時間は上述した周期に対して((RX−X+1)・
(RY−Y+1))倍の値となる。
【0056】したがって、その値は、従来例における同
様の時間(周期のRX・RY倍の値)より大幅に小さく、
かつ既述の実施形態における値より小さな値となる。さ
らに、上述した実施形態では、バンクの幅が16画素に
相当してバンクメモリ321〜32nの語長がその幅の半
分である8画素に相当する値に設定されているが、本発
明はこのような構成に限定されず、各演算器グループに
所望の演算対象である画素値の集合が所定のタイミング
で確実に与えられるならば、個々のバンクに対応して3
つ以上の演算器グループと、これらの演算器グループに
個別に対応した遅延回路とセレクタとが備えられてもよ
い。
【0057】また、上述した実施形態では、セレクタ3
1〜39n-1の入力には、隣接する2つのバンクメモリ
の出力が遅延回路およびセレクタを介して接続されてい
るが、本発明はこのような構成に限定されず、所望の演
算対象である画素値の集合が確実に与えられるならば、
例えば、これらの遅延回路およびセレクタと同等の回路
が前段に配置されてもよい。
【0058】さらに、上述した実施形態では、バンクメ
モリ321〜32nが時分割方式によりアクセスされてい
るが、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、
これらのバンクメモリ321〜32nは、上述した周期あ
るいはバンクの幅に相当する遅延時間で与えられる2つ
のアドレスに応じて並行してアクセス可能なデュアルポ
ートメモリで構成されてもよい。
【0059】また、上述した実施形態では、バンクメモ
リ321〜32nにはサーチ参照画を構成する画素値の集
合が重複することなく格納されているが、本発明はこの
ような構成に限定されず、ハードウエアのサイズや消費
電力の増加より演算所要時間を短縮することが優先され
るべき場合には、例えば、これらのバンクメモリ32 1
〜32nに個別に隣接するバンクメモリと重複した画素
値が格納され、各演算器グループに対して所望の演算対
象である画素値の集合が単一のアクセスの下で与えられ
る構成とすることも可能である。
【0060】さらに、上述した実施形態では、演算器グ
ループ3811、…、38n1および演算器グループ3
12、…、38(n-1)2はサーチ参照画とMBとの間にお
ける画素値の差分の絶対値の和を求めているが、本発明
はこのような構成に限定されず、その絶対値の二乗和を
求める構成であってもよい。また、上述した実施形態で
は、ラスタスキャン方式が適用されているが、本発明は
このような走査方式に限定されず、走査の順に演算対象
となる画素値の集合が所定のタイミングで確実に与えら
れるならば、例えば、ホログラム等の投影に適用される
ように、3次元的に放射状に走査が行われる方式その他
如何なる走査方式にも適応可能である。
【0061】さらに、上述した実施形態では、従来例と
同様にフレーム間符号化方式に適応した動きベクトルの
算出に供されるMBとサーチ参照画との相関がとられて
いるが、本発明は、このような分野に限定されず、例え
ば、動画の撮影に供される携帯型のカメラにおける手振
れの補正、既知の形状を有する剛体のみがとらえられた
画像からその剛体とその他のものが写っている領域を分
離する処理(高速道路に設置された監視カメラによって
とらえられた車輌の動きベクトルを求めることによりそ
の車輌と道路とを分離する演算)の過程にも同様にして
適用可能である。
【0062】また、上述した実施形態では、上式(1) が
成立する条件の下で累積演算器の数が設定されている
が、本発明はこのような構成に限定されず、演算所要時
間の短縮がハードウエアのサイズの低減より優先される
べき場合には、さらに多くの累積演算器が搭載されても
よい。
【0063】
【発明の効果】上述したように請求項1に記載の発明で
は、走査線毎に区分されたn個の走査区間について得ら
れた切り出し画素値列と基準画素値列との組み合わせに
対して並行して行われる演算の下で、パイプライン方式
によりフレーム間の相関がとられる。
【0064】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の発明より高い効率でパイプライン方式により
フレーム間の相関がとられる。請求項3に記載の発明で
は、請求項1、2に記載の発明に比べて相関手段に与え
られるべき切り出し画素値列が効率的に得られ、演算所
要時間の短縮がはかられる。
【0065】請求項4に記載の発明では、相関手段にお
いて並行して相関をとるべき演算器の総数が従来例より
増加することなくパイプライン方式による演算の効率化
がはかられる。すなわち、これらの発明が適用された画
像処理系ではコストの大幅な増加や演算精度の低下を来
すことなく確実に応答性や実時間性が高められ、特に、
圧縮符号化伝送方式が適用される通信、放送その他の分
野では、無線周波数を含む伝送路の有効利用がはかられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、3、4に記載の発明の原理ブロック
図である。
【図2】請求項2〜4に記載の発明の原理ブロック図で
ある。
【図3】請求項1〜4に記載の発明に対応した実施形態
を示す図である。
【図4】演算器グループの構成を示す図である。
【図5】本実施形態の動作を説明する図である。
【図6】バンクの構成を示す図である。
【図7】従来の圧縮符号化器の構成例を示す図である。
【図8】動き検索部の構成を示す図である。
【図9】フレームとマクロブロックとの対応関係を示す
図である。
【図10】動きベクトルを示す図である。
【図11】従来例の課題を示す図である。
【符号の説明】
11,21 ブロック記憶手段 12,22 第一の遅延手段 13,23 参照画記憶手段 14,24 第二の遅延手段 15,25 タイミング調整手段 16,26 相関手段 31 アドレス発生器 32 バンクメモリ 33 バンク幅遅延回路 34,36,74 遅延回路(D) 35 原画メモリ 37,39 セレクタ(S) 38 演算器グループ 40 演算カラム 41 累積演算器 61 減算器 62 動き検索部 63 符号化部 64 局部デコーダ 65,75 加算器 66 フレームメモリ 71 ベクトル算出部 72 相関演算部 73 演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹下 直行 福岡県福岡市博多区博多駅前三丁目22番 8号 富士通九州ディジタル・テクノロ ジ株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−9384(JP,A) 特開 平6−225287(JP,A) 特開 平6−96209(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/24 - 7/68

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査の順に隣接するY本の走査線の上で
    個別に起点に対する相対位置が共通し、かつ隣接するX
    Y個の画素の画素値をこれらの走査線に対応付けて記憶
    し、これらの画素値の内、その走査がこの走査の順に連
    なるX個の画素について行われる期間T′を時系列の順
    に示すアドレスに対応したX個の画素値からなる基準画
    素値列を出力するブロック記憶手段と、 整数i(1≦i≦n)と前記期間T′とに対して、(i-1)T′
    で示されるn個の遅延を前記アドレスに個別に与える第
    一の遅延手段と、 前記走査の下で与えられたフレームを前記XY個の画素
    からなるブロックより大きな相似形として占有するRX
    個×RY個の画素の内、その走査の順に連なり、自然数
    kに対して前記周期T′毎に対応した第((i-1)X/k+1)番
    目ないし第((i-1)X/k+X)番目の画素の画素値からなる参
    照画素値列を個別に予め記憶し、れらの参照画素値列
    の内、前記第一の遅延手段12によって前記n個の遅延
    が個別に与えられたアドレスに対応する参照画素値列
    出力する複数の参照画記憶手段と、 前記Y本の走査線個別に配置され、かつ前記相対位
    置が共通であるY個の画素について前記走査が行われる
    期間tと整数j(1≦j≦n/k) とに対して、(j-1)tで示さ
    れるn/k個の遅延を前記ブロック記憶手段11によって
    出力された基準画素値列に個別に与える第二の遅延手段
    と、 前記複数の参照画記憶手段によって出力された参照画
    素値列の内、これらの参照画素値列から先頭の画素
    記走査の順にX個隔たり、その先頭の画素値に共通の走
    査線上で隣接する(X/k-1)個の画素値からなる(n/k-1)
    の切り出し画素値列を並列に出力するタイミング調整手
    段と、 前記整数jの昇順に前記第二の遅延手段によって出力さ
    れた基準画素値列と前記タイミング調整手段によって出
    力された切り出し画素値列との相関を並行してとる相関
    手段とを備えたことを特徴とする画像相関器。
  2. 【請求項2】 走査の順に隣接するY本の走査線の上で
    個別に起点に対する相対位置が共通し、かつ隣接するX
    Y個の画素の画素値をこれらの走査線に対応付けて記憶
    し、これらの画素値の内、走査線を示すアドレスに対応
    した基準画素値列を出力するブロック記憶手段と、 前記走査が前記走査線毎に整数i(1≦i≦n)および自然
    k に対して第((i-1)X/k+1) 番目ないし第((i-1)X/k+
    X/k)番目の画素について行われる期間Tに対して、(i-
    1)で示されるn個の遅延を前記アドレスに個別に与え
    る第一の遅延手段と、 前記走査の下で与えられたフレームを前記XY個の画素
    からなるブロックより大きな相似形として占有するRX
    個×RY個の画素の内、その走査の順に連なる前記第((i
    -1)X/k+1) 番目ないし第((i-1)X/k+X/k)番目の画素の画
    素値からなる参照画素値列を個別に予め記憶し、れら
    の参照画素値列の内、前記第一の遅延手段によって前記
    n個の遅延が個別に与えられたアドレスに対応する参照
    画素値列を出力する複数の参照画記憶手段と、 前記Y本の走査線個別に配置され、かつ前記相対位
    置が共通であるY個の画素について前記走査が行われる
    期間tと整数j(1≦j≦n/k) とに対して、(j-1)tで示さ
    れるn/k個の遅延を前記ブロック記憶手段11によって
    出力された基準画素値列に個別に与える第二の遅延手段
    と、 前記複数の参照画記憶手段によって出力された参照画
    素値列の内、先頭の画素が前記走査の順にX個隔たり、
    その先頭の画素値に隣接する(X/k-1)個の画素値からな
    る (k-1)個の切り出し画素値列にそれぞれ(k-1)tの遅延
    を与えて出力し、さらに後続するX個の画素値にktの
    遅延を与えて、前記整数iの昇順に隣接する参照画記憶
    手段が出力した参照画素値列に最先に含まれる (X-1)個
    の画素値と共に、切り出し画素値列として出力する複数
    のタイミング調整手段と、 前記第二の遅延手段によって前記整数jの昇順に遅延が
    与えられた基準画素値列と、前記タイミング調整手段に
    よって個別に出力された切り出し画素値列との相関を並
    行してとる相関手段とを備えたことを特徴とする画像相
    関器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の画像相
    関器において、 参照画記憶手段は、 デュアルポートメモリから構成され、 タイミング調整手段は、 前記デュアルポートメモりのポートの内、第一の遅延手
    段に接続されたポートと異なるポートを介してその第一
    の遅延手段を介して与えられるアドレスで示される領域
    と異なる領域に対するアクセスを行うことを特徴とする
    画像相関器。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3の何れか1項に
    記載の画像相関器において、 相関手段において並行して相関をとる演算器の数は、 XY/(RX−X+1)であることを特徴とする画像相関
    器。
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