JP3371912B2 - おもちゃ等の遊戯装置および実用装置 - Google Patents

おもちゃ等の遊戯装置および実用装置

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JP3371912B2
JP3371912B2 JP02147691A JP2147691A JP3371912B2 JP 3371912 B2 JP3371912 B2 JP 3371912B2 JP 02147691 A JP02147691 A JP 02147691A JP 2147691 A JP2147691 A JP 2147691A JP 3371912 B2 JP3371912 B2 JP 3371912B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は幼児,子供等の遊びま
たは教育の為に用いられるおもちゃによって代表される
遊戯装置および実用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年おもちゃの数や種類が豊富になり,
さまざまな工夫がなされるようになってきた。音(手を
叩く音)や音声に反応して何らかの動作をするおもち
ゃ,たとえば犬,小鳥のおもちゃ等も実現している。
【0003】スキンシップという観点から言えば,たと
えば,犬のおもちゃの背中を撫でる,喉をゆっくり撫で
るという遊戯者の操作に反応して何らかの動作を行なう
おもちゃは今までになかった。
【0004】
【0005】
【発明の開示】この発明は,外部から与えられる圧力に
反応するおもちゃ等の遊戯装置および外部から与えられ
る圧力に反応して所定の動作を行う実用装置を提供する
ものである。
【0006】
【0007】
【0008】この発明は,あらかじめ定められた所定の
動作を行なう遊戯装置において,登録モードと動作モー
ドとを切替える切替操作手段,遊戯者によって外部から
与えられる動作指令を表わす圧力を検出する手段,上記
切替操作手段によって登録モードが設定されているとき
に,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて,遊戯者に
よって与えられた圧力に関する特徴量を生成する手段,
上記生成手段によって生成された圧力に関する特徴量を
記憶する手段,上記切替操作手段によって動作モードが
設定されているときに,上記圧力検出手段の圧力信号に
基づいて得られる圧力に関する特徴量を表わすデータを
上記記憶手段に記憶されている圧力に関する特徴量と照
合することにより,登録された圧力に関する特徴量に対
応する動作指令かどうかを判定する手段,および上記判
定手段によって登録された動作指令であると判定された
ときに上記の所定の動作を行なうように制御する手段を
備えていることを特徴とするものである。
【0009】この発明によるおもちゃ等の遊戯装置にお
いては,まず登録モードが設定され,遊戯者によって与
えられる動作指令を表わす圧力が検出手段により検出さ
れ,検出された圧力信号に基づいて遊戯者によって与え
られた圧力に関する特徴量が抽出される。この圧力に関
する特徴量は記憶手段に記憶される。動作モードにおい
ては検出手段の出力信号から得られる圧力に関する特徴
量を表わすデータが記憶手段に記憶されている圧力に関
する特徴量と照合され,登録された圧力に関する特徴量
に対応する動作指令かどうかが判定される。登録された
動作指令であると判定されたときには所定の動作を行う
ように制御される。
【0010】この発明のおもちゃ等の遊戯装置による
と,圧力に関する特徴量と動作指令が対応するので,た
とえば,犬のおもちゃの背中の撫で方で犬の鳴き声が変
わる,犬のおもちゃの喉をゆっくり撫でると犬が目をつ
ぶる,犬のおもちゃの頭を強くこすると犬のおもちゃは
尻尾を振るというように,圧力を加えることに関連する
動作指令,特にスキンシップと遊戯装置の動作とを結び
付けることができる。
【0011】この発明は1動作のみならず複数の異なる
動作を行なうおもちゃにも適用できる。この発明は,あ
らかじめ定められた複数種類の動作を行なう遊戯装置に
おいて,登録モードと動作モードとを切替える切替操作
手段,登録モードにおいて,上記複数種類の動作に対す
る指令のうちの登録すべき動作指令を入力するための指
令指定手段,遊戯者によって外部から与えられる動作指
令を表わす圧力を検出する手段,上記切替操作手段によ
って登録モードが設定されているときに,上記圧力検出
手段の圧力信号に基づいて,遊戯者によって与えられた
圧力に関する特徴量を生成する手段,上記生成手段によ
って生成された圧力に関する特徴量を,上記指令指定手
段によって指定された動作指令の種類に対応して記憶す
る手段,上記切替操作手段によって動作モードが設定さ
れているときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づい
て得られる圧力に関する特徴量を表わすデータを上記記
憶手段に記憶されている各種類の動作指令に対応する圧
力に関する特徴量とそれぞれ照合することにより,登録
された動作指令を決定する手段,および上記決定手段に
よって決定された種類の動作指令に対応する動作を行な
うように制御する手段を備えていることを特徴とする。
【0012】複数の異なる動作を行なうおもちゃ等の遊
戯装置においては,各動作に対応してそれぞれ異なる動
作指令が与えられる。そして動作指令ごとにその動作指
令を表わす圧力が検出され,検出された圧力信号から各
動作指令に対応して遊戯者によって与えられた圧力に関
する特徴量が抽出される。抽出された特徴量は動作指令
の種類に対応して記憶手段に記憶される。動作モードに
おいて動作指令を表わす圧力が与えられると,検出され
た圧力に基づいて生成された特徴量を表わすデータが記
憶手段に記憶されている各動作指令に対応する圧力に関
する特徴量と照合され,これによって動作指令の種類が
決定される。そして決定された種類の動作指令に対応し
た動作を行なうようおもちゃ等の遊戯装置が制御され
る。
【0013】この発明のおもちゃ等の遊戯装置による
と,複数の異なる動作に対し,異なる圧力に関する特徴
量がそれぞれ対応する。犬のおもちゃに関して言えば,
犬の鳴き声の変化,犬の目をつぶる動作,犬の尻尾を振
る動作等のそれぞれについて,圧力に関する特徴量(所
有者または遊戯者のスキンシップ的なふるまい)を対応
づけることができる。
【0014】上記判定手段または決定手段における照合
処理は後述する実施例に示すようにファジィ推論を利用
して行なうこともできるし,パターン照合によって行な
ってもよい。
【0015】この発明はあらかじめ定められた所定の動
作を行なう駆動装置を備えた実用装置にも適用される。
この発明による実用装置は,あらかじめ定められた所定
の動作を行なう駆動装置を備えた実用装置において,登
録モードと動作モードとを切替える切替操作手段,操作
者によって外部から与えられる動作指令を表わす圧力を
検出する手段,上記切替操作手段によって登録モードが
設定されているときに,上記圧力検出手段の圧力信号に
基づいて,操作者によって与えられた圧力に関する特徴
量を生成する手段,上記生成手段によって生成された圧
力に関する特徴量を記憶する手段,上記切替操作手段に
よって動作モードが設定されているときに,上記圧力検
出手段の圧力信号に基づいて得られる圧力に関する特徴
量を表わすデータを上記記憶手段に記憶されている圧力
に関する特徴量と照合することにより,登録された圧力
に関する特徴量に対応する動作指令かどうかを判定する
手段,および上記判定手段によって登録された動作指令
であると判定されたときに上記の所定の動作を開始する
よう上記駆動装置を制御する手段を備えていることを特
徴とする。
【0016】ここで実用装置とは,家庭で用いられる電
気掃除機,電気炊飯器,電気洗濯機等を含む。
【0017】この発明による実用装置においても同じよ
うに,登録モードにおいて操作者によって与えられた圧
力に関する特徴量が登録される。動作モードにおいて
は,操作者によって与えられた圧力に関する特徴量とあ
らかじめ登録された操作者の圧力に関する特徴量とが照
合され,照合の結果,登録された操作者によるものであ
ることが判定されると実用装置は所定の動作を行なう。
この発明の実用装置によると,その所有者または操作者
の圧力に関する固有の情報が与えられたときのみ実用装
置が所定の動作を行ない,所有者または操作者の役に立
つ,または補助するので,所有者または操作者の満足
感,充足感,所有感を満たすことができる。
【0018】この発明はまた,複数種類のあらかじめ定
められた動作を行なう少なくとも1つの駆動装置を備え
た実用装置にも適用される。この発明は,あらかじめ定
められた複数種類の動作を行なう少なくとも1つの駆動
装置を備えた実用装置において,登録モードと動作モー
ドとを切替える切替操作手段,登録モードにおいて,上
記複数種類の動作に対する指令のうちの登録すべき動作
指令を入力するための指令指定手段,操作者によって外
部から与えられる動作指令を表わす圧力を検出する手
段,上記切替操作手段によって登録モードが設定されて
いるときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて,
操作者によって与えられた圧力に関する特徴量を生成す
る手段,上記生成手段によって生成された圧力に関する
特徴量を,上記指令指定手段によって指定された動作指
令の種類に対応して記憶する手段,上記切替操作手段に
よって動作モードが設定されているときに,上記圧力検
出手段の圧力信号に基づいて得られる圧力に関する特徴
量を表わすデータを上記記憶手段に記憶されている各種
類の動作指令に対応する圧力に関する特徴量とそれぞれ
照合することにより,登録された動作指令の種類を決定
する手段,および上記決定手段によって決定された種類
の動作指令に対応する動作を開始するよう上記駆動装置
を制御する手段を備えていることを特徴とする。
【0019】複数種類のあらかじめ定められた動作を行
なう実用装置においても同じように,操作者の与えた圧
力に関する特徴量が複数種類の動作指令に対応してあら
かじめ登録モードにおいて登録される。動作モードにお
いて動作指令を表わす圧力が与えられると,検出された
圧力に基づいて生成された特徴量が,あらかじめ登録さ
れている各動作指令に対応する圧力に関する特徴量と照
合され,与えられた動作指令の種類が決定される。実用
装置は決定された種類の動作指令に対応した動作を開始
する。この発明の実用装置によると,その所有者または
操作者の固有の圧力に関する情報が与えられたときのみ
実用装置が動作するとともに,複数種類のあらかじめ定
められた動作のうち,圧力に関する情報が表す動作を行
うように実用装置が動作するので,さらに所有者または
操作者の満足感,充足感,所有感を満たすことができ
る。
【0020】
【実施例】図1から図6はこの発明による遊戯装置を犬
のおもちゃに適用した実施例を示している。図1は犬の
おもちゃの構成の概要を示すものである。この犬のおも
ちゃは,A前進歩行,B後退歩行およびC尻尾をふる,
の3種類の動作を行なう。遊戯者または所有者が「こっ
ちへおいで」というと犬のおもちゃは前進歩行し,「あ
っちへ行け」と言うと後退歩行し,「よしよし」という
と尻尾をふる。
【0021】犬のおもちゃの前進歩行および後退歩行の
為にこの実施例においては,犬のおもちゃの4本の足の
下端にそれぞれローラ51が回転自在に設けられている。
また犬のおもちゃの内部にはモータ41が設けられてお
り,その正逆回転はプーリ52およびベルト53を介してロ
ーラ51にそれぞれ伝達される。モータ41が正回転すると
犬のおもちゃは前進歩行し,モータ41が逆回転すると犬
のおもちゃは後退歩行する。説明を簡単にするためにこ
の実施例の犬のおもちゃはローラ51の回転によって前
進,後退するように構成されているが,足を動かすこと
により前進歩行,後退歩行するように構成することもで
きるのはいうまでもない。
【0022】この犬のおもちゃの尻尾の部分の内部には
中点で枢着された揺動棒54が設けられており,揺動棒54
の一端は尻尾先端の方向に伸び,他端にはカムフロア57
が回転自在に設けられている。このカムフロア57は偏心
カム56の周面に接している。また揺動棒54はバネ55によ
って,カムフロア57がカム56に接する方向に付勢されて
いる。モータ42が回転することによりベルト58およびプ
ーリ59を介して偏心カム56が回転し,これによって犬の
おもちゃの尻尾が上下に振れる。
【0023】犬のおもちゃの耳の部分の内部には,上述
した音声を入力するためのマイクロフォン4が内蔵され
ている。さらに犬のおもちゃの所要部分には,上述した
3種類の動作を指定するためのスイッチ1,2,3が設
けられている。これらのスイッチ1〜3はたとえばスラ
イド・スイッチによって実現することもできる。
【0024】さらに犬のおもちゃの内部には制御装置9
が設けられている。
【0025】図2は制御装置9の電気的構成の概要を示
すものである。マイクロフォン4の出力信号は増幅器55
で増幅された後,一方ではA/D変換器30によってディ
ジタル信号に変換されてCPU10に与えられ,他方バン
ド・パス・フィルタ21,22および23に与えられる。バン
ド・パス・フィルタ21〜23はそれぞれ異なる周波数帯域
の音声信号の通過を許すものであり,たとえばバンド・
パス・フィルタ21は1.0 〜1.1 kHz,バンド・パス・
フィルタ22は5.0 〜5.1 KHz,バンド・パス・フィル
タ23は10〜10.1KHzの通過帯域を持っている。これら
のバンド・パス・フィルタ21〜23の出力信号はそれぞれ
A/D変換器31〜33によってディジタル信号に変換され
た後CPU10に与えられる。
【0026】上述した動作指定スイッチ1〜3のスイッ
チ信号もまたCPU10に与えられる。
【0027】CPU10はさらに犬のおもちゃの所有者ま
たは遊戯者の音声信号の特徴量に関するデータ,その他
のデータを記憶するメモリ11を備えている。
【0028】後に詳しく説明するように,モータ41はC
PU10による指令に応答して駆動回路43によって正逆回
転するよう制御される。同じようにモータ42にはCPU
10の指令に応答して動作する駆動回路44によって制御さ
れる。
【0029】犬のおもちゃは登録モードと動作モードと
を持っている。
【0030】動作指定スイッチ1〜3のうちのいずれか
からオン信号が与えられたときに登録モードとなる。指
定スイッチ1は犬のおもちゃの前進歩行動作を指定する
為のもので,このスイッチ1がオンとされた後,犬のお
もちゃの所有者または遊戯者の「こっちへおいで」とい
う音声の登録が行なわれる。同じようにスイッチ2は後
退歩行動作を指定するもので,このスイッチ2がオンと
されたときに犬のおもちゃの所有者または遊戯者の「あ
っちへ行け」という音声が登録される。さらに動作指定
スイッチ3は犬のおもちゃの尻尾を振る動作を指定する
もので,このスイッチ3からオン信号が与えられたとき
に「よしよし」という音声の登録が行なわれる。
【0031】前進歩行動作を指令する音声「こっちへお
いで」の登録動作について説明する。
【0032】図3は犬のおもちゃの所有者または遊戯者
が「こっちへおいで」という音声を与えたときにマイク
ロフォン4から出力される音声電圧信号の時間変化を示
している。この音声を発生する所有者または遊戯者の声
の大きさ,または所有者もしくは遊戯者と犬のおもちゃ
との間の距離等によってマイクロフォン4から出力され
る電圧信号の大きさのばらつきを補正するために,音声
信号(データ)は音声信号のピーク値が1となるように
正規化されている。またこの音声データはCPU10内に
おいてまたはA/D変換器30を通してCPU10に取込ま
れるときに,適当なサンプリング周期Tでサンプリング
される。図3においてはサンプリング時点がT1 からT
n で示されている。
【0033】同じようにバンド・パス・フィルタ21,22
および23を通してCPU10に与えられる音声信号もまた
図4(A) ,(B) および(C) に示すように,それらの信号
のピーク値が1になるように正規化され,かつサンプリ
ング周期Tで,図3に示す音声信号と同じサンプリング
時点T1 からTn においてサンプリングされる。
【0034】次にこれらの音声信号からその特徴量を抽
出する手順について説明する。図3に示す音声信号およ
び図4(A) ,(B) ,(C) に示す音声信号からの特徴量の
抽出処理は全く同じなので図3に示す音声信号の特徴量
抽出処理についてのみ説明する。
【0035】音声信号からの特徴量の抽出処理は,各サ
ンプリング時点ごとにメンバーシップ関数を作成するこ
とにより行なわれる。たとえば図3においてサンプリン
グ時点T2 における出力電圧の値は0.6 である。そこで
この0.6 に頂点を持ち(グレード1),上下(左右)に
0.1 ずつの幅を持つ三角形状のメンバーシップ関数を作
成する。このメンバーシップ関数の例が図5に示されて
いる。中心点が0.1 以下または0.9 以上の場合には,仮
想的に負側または1以上の領域に三角形状メンバーシッ
プ関数の底辺を規定する点(端点)をとる。
【0036】このような三角形状メンバーシップ関数が
全てのサンプリング時点T1 〜Tn のそれぞれについて
作成される。図3に示す音声信号について作成されたメ
ンバーシップ関数の一例が図6に示されている。これら
のメンバーシップ関数はメモリ11に記憶される。
【0037】同じように図4(A) ,(B) および(C) に示
す音声信号についても,各サンプリング時点ごとにメン
バーシップ関数がそれぞれ作成されメモリ11に記憶され
る。
【0038】上述した特徴量抽出処理は3種類の動作の
それぞれについて行なわれる。すなわちスイッチ2がオ
ンとされ,「あっちへ行け」という音声が入力されると
この音声についても図3および図4に示すような音声信
号が得られるのでそれらの音声信号についてメンバーシ
ップ関数がそれぞれ作成されメモリ11に記憶される。ス
イッチ3がオンとされたときに入力される「よしよし」
という音声についても同じである。メモリ11にはこれら
の3種類の動作にそれぞれ対応してその動作を指令する
音声の特徴量が記憶されることになる。
【0039】上述した登録モードの動作においては各動
作を指令する音声が1回入力され,その音声の各サンプ
リング時点ごとに前後に0.1 の幅を持つ三角形状のメン
バーシップ関数が作成されている。同一の音声を複数回
入力させるようにし,それにより得られる音声信号の各
サンプリング時点ごとに最大値,平均値および最小値を
算出し,平均値が三角形状メンバーシップ関数の頂点に
なり最大値および最小値がメンバーシップ関数の端点と
なるように設定してもよい。
【0040】以上の処理によりこの犬のおもちゃの所有
者または遊戯者の固有の指令が登録されたことになる。
【0041】続いて動作モードについて説明する。動作
指定スイッチ1〜3の全てがオフである場合には動作モ
ードである。
【0042】動作モードにおいてマイクロフォン4を通
して何らかの音声入力があると,そのマイクロフォンの
出力信号は同じようにA/D変換器30を通して,ならび
にバンド・パス・フィルタ21〜23およびA/D変換器31
〜33を通してCPU10に取込まれる。そして同様に正規
化処理およびサンプリング処理が行なわれる。各サンプ
リング時点ごとに,登録モードにおいて作成しかつメモ
リ11に記憶されている全てのメンバーシップ関数に対す
るこの入力音声信号データの適合度が求められる。
【0043】図6を参照して,たとえばサンプリング時
点T1 における入力音声信号データがv01であったとす
るとその適合度はμ01になる。同じようにサンプリング
時点T2 における入力データv02の適合度はμ02,サン
プリング時点Tn における入力データv0nの適合度はμ
0nとなる。
【0044】図3に示す指令音声信号に対して作成され
たメンバーシップ関数に対する入力データの適合度をμ
0i(i=1〜n),同じように図4(A) に示す指令音声
信号に基づいて作成されたメンバーシップ関数に対する
入力データの適合度をμ1i( i=1〜n)とする。さら
に図4(B) および(C) に示す指令音声信号に基づいてそ
れぞれ作成されたメンバーシップ関数に対する入力デー
タの適合度をμ2iおよびμ3iとそれぞれする(i=1〜
n)。
【0045】これらの適合度のサンプリング時点ごとの
最大値を算出する。適合度μ0i〜μ3iの最大値MAX
(μ0i〜μ3i)=Mμi とする。さらにこれらの適合度
の最大値の平均値(1/n)ΣMμi =μを算出す
る。そしてこの平均値μが所定値(たとえば0.5 )以
上であれば,音声入力を与えた者は先に登録された所有
者または遊戯者本人であると判定する。
【0046】上述した照合処理は3種類の動作指令を与
える音声信号のメンバーシップ関数群のそれぞれについ
て行なわれる。これにより犬のおもちゃに何らかの音声
を与えた者がその犬のおもちゃの登録された所有者また
は遊戯者であるかどうか,および与えた音声が3種類の
動作のいずれかを指令しているかが判定される。
【0047】2種類以上の動作について適合度の平均値
が0.5 以上の場合にはより大きい平均値を持つ動作が指
令されたものとする。
【0048】このようにして与えられた音声入力による
指令が3種類の動作のうちのいずれを指令しているもの
であるかが分ると,その動作に対応してモータ41の正逆
回転またはモータ42の回転が開始される。たとえば与え
られた音声が前進歩行を指令しているものであると判定
されたときには駆動回路43によってモータ41が正回転さ
れる。これにより犬のおもちゃは前進歩行することにな
る。
【0049】おもちゃ等の遊戯装置の動作を指令する情
報としては音声に限らず例えば色彩や圧力であってもよ
い。
【0050】図7は色彩の判別によって動作を開始する
おもちゃの電気的構成の一例を示している。
【0051】色センサ62は入力する光を構成する赤
(R),緑(G),青(B)成分を表わす電圧を出力し
てCPU60に与える。CPU60はメモリ61を有してい
る。またCPU60は判定処理によって所定の動作が指令
されたと判断したときにアクチュエータ63を駆動する。
【0052】登録モードにおいてはこのおもちゃの所有
者または遊戯者の着ている洋服の色を色センサ62に認識
させる。この登録動作において色センサから出力される
R,G,B成分の出力電圧をVR ,VG ,VB とする。
図8(A) ,(B) ,(C) に示すようにこれらの出力電圧V
R ,VG ,VB を頂点としその±10%の幅に相当する底
辺を持つ三角形状メンバーシップ関数AVR ,AVG
AVB がそれぞれ作成される。これらのメンバーシップ
関数はメモリ61に登録される。
【0053】メモリ61にはあらかじめファジィ推論ルー
ルが設定されている。このファジィ推論ルールは例えば
次のようなものである。
【0054】もし赤(R)成分の出力電圧がAVR ,か
つ緑(G)成分の出力電圧がAVG ,かつ青(B)成分
の出力電圧がAVB であれば動作はAである。ここでA
R ,AVG ,AVB は図8に示されるメンバーシップ
関数を表わすラベルである。
【0055】動作モードにおいては色センサ62から出力
される各R,G,B成分の出力電圧がCPU60に与えら
れ,各出力電圧のメンバーシップ関数AVR ,AVG
AVB に対する適合度が求められ,それらの適合度のM
AX値またはMIN値が算出される。これらの算出され
たMAX値またはMIN値が所定のしきい値以上であれ
ば動作Aが指定されたものと判定されアクチュエータ63
が駆動される。
【0056】上記実施例においては動作Aの登録および
動作についてのみ説明されているが,複数種類の動作に
ついてそれぞれ異なる色彩の特徴量(メンバーシップ関
数)を登録しておき,何らかの色が与えられたときに上
述したファジィ推論によりどの動作が指令されたかを判
断するようにすることもできる。このとき,所定のしき
い値を越えるMAX値またはMIN値が複数ある場合に
は大きい方の値を持つ動作が指令されたものとする。
【0057】上述した音声による動作指令と色彩による
動作指令とを組合せることもできるのはいうまでもな
い。たとえば赤い洋服を着た人の音声「こっちへおい
で」を登録しておき,動作モードにおいて赤い服を着て
おりかつ登録されたものと同一であると考えられる音声
が入力されたときのみおもちゃが所定の動作を行なうよ
うにすることも可能である。
【0058】さらに特定の圧力によっておもちゃの動作
を指令するようにしてもよい。たとえば犬のおもちゃの
背中の撫で方で犬の鳴き声が変わる,犬のおもちゃの喉
をゆっくり撫でると犬が目をつぶる,犬のおもちゃの頭
を強くこすると犬のおもちゃは尻尾を振るといった指令
と動作を結びつけることもできる。この場合には犬のお
もちゃの背中,喉,頭等の内部に圧力センサを配置して
おき,上述した手法と同じように圧力センサからの出力
信号から特徴量を抽出してそれをメモリに記憶させてお
く。
【0059】さらに圧力と音声との組合せにより所定の
動作を指令することができるようにすることもできる。
【0060】この発明はおもちゃ等の遊戯装置のみなら
ず電気掃除機,電気洗濯機,電気炊飯機等の実用品にも
適用することができる。たとえば電気炊飯機の場合には
「堅め」,「やわらかめ」といった御飯の炊き具合を指
令するようにしてもよいし,炊飯する米の量を音声で入
力し,その音声を識別して指令された量の米の炊飯に適
した制御を行なうようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】犬のおもちゃの構成の概要を示すものである。
【図2】犬のおもちゃに内蔵された制御装置の電気的構
成を示すものである。
【図3】音声信号の時間波形を示すグラフである。
【図4】(A) ,(B) ,(C) はバンド・パス・フィルタを
通過した音声信号の時間波形を示すものである。
【図5】メンバーシップ関数の作成手順を示すものであ
る。
【図6】図3に示す音声信号について作成されたメンバ
ーシップ関数を示すグラフである。
【図7】他の実施例を示すおもちゃの制御装置の電気的
構成を示すブロック図である。
【図8】(A) ,(B) ,(C) は特徴量抽出のためのメンバ
ーシップ関数の作成手順を示すものである。
【符号の説明】
1,2,3 動作指定スイッチ 4 マイクロフォン 9 制御装置 10,60 CPU 11,61 メモリ 41,42 モータ 43,44 駆動装置 63 アクチュエータ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の動作を行なう遊戯装置において, 登録モードと動作モードとを切替える切替操作手段, 遊戯者によって外部から与えられる動作指令を表わす圧
    力を検出する手段, 上記切替操作手段によって登録モードが設定されている
    ときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて,遊戯
    者によって与えられた圧力に関する特徴量を生成する手
    段, 上記生成手段によって生成された圧力に関する特徴量を
    記憶する手段, 上記切替操作手段によって動作モードが設定されている
    ときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて得られ
    る圧力に関する特徴量を表わすデータを上記記憶手段に
    記憶されている圧力に関する特徴量と照合することによ
    り,登録された圧力に関する特徴量に対応する動作指令
    かどうかを判定する手段,および上記判定手段によって
    登録された動作指令であると判定されたときに上記の所
    定の動作を行なうように制御する手段, を備えたおもちゃ等の遊戯装置。
  2. 【請求項2】 複数種類の動作を行なう遊戯装置におい
    て, 登録モードと動作モードとを切替える切替操作手段, 登録モードにおいて,上記複数種類の動作に対する指令
    のうちの登録すべき動作指令を入力するための指令指定
    手段, 遊戯者によって外部から与えられる動作指令を表わす圧
    力を検出する手段, 上記切替操作手段によって登録モードが設定されている
    ときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて,遊戯
    者によって与えられた圧力に関する特徴量を生成する手
    段, 上記生成手段によって生成された圧力に関する特徴量
    を,上記指令指定手段によって指定された動作指令の種
    類に対応して記憶する手段, 上記切替操作手段によって動作モードが設定されている
    ときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて得られ
    る圧力に関する特徴量を表わすデータを上記記憶手段に
    記憶されている各種類の動作指令に対応する圧力に関す
    る特徴量とそれぞれ照合することにより,登録された動
    作指令の種類を決定する手段,および上記決定手段によ
    って決定された種類の動作指令に対応する動作を行なう
    ように制御する手段, を備えたおもちゃ等の遊戯装置。
  3. 【請求項3】 上記特徴量がメンバーシップ関数で表わ
    され,上記判定手段または決定手段が,上記センサから
    得られるデータの上記メンバーシップ関数に対する適合
    度を用いて照合処理を行なうものである請求項1または
    2に記載のおもちゃ等の遊戯装置。
  4. 【請求項4】 上記指令指定手段が上記切替操作手段と
    兼用されている請求項2に記載のおもちゃ等の遊戯装
    置。
  5. 【請求項5】 あらかじめ定められた所定の動作を行な
    う駆動装置を備えた実用装置において, 登録モードと動作モードとを切替える切替操作手段, 操作者によって外部から与えられる動作指令を表わす圧
    力を検出する手段, 上記切替操作手段によって登録モードが設定されている
    ときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて,操作
    者によって与えられた圧力に関する特徴量を生成する手
    段, 上記生成手段によって生成された圧力に関する特徴量を
    記憶する手段, 上記切替操作手段によって動作モードが設定されている
    ときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて得られ
    る圧力に関する特徴量を表わすデータを上記記憶手段に
    記憶されている圧力に関する特徴量と照合することによ
    り,登録された圧力に関する特徴量に対応する動作指令
    かどうかを判定する手段,および上記判定手段によって
    登録された動作指令であると判定されたときに上記の所
    定の動作を開始するよう上記駆動装置を制御する手段, を備えた実用装置。
  6. 【請求項6】 あらかじめ定められた複数種類の動作を
    行なう少なくとも1つの駆動装置を備えた実用装置にお
    いて, 登録モードと動作モードとを切替える切替操作手段, 登録モードにおいて,上記複数種類の動作に対する指令
    のうちの登録すべき動作指令を入力するための指令指定
    手段, 操作者によって外部から与えられる動作指令を表わす圧
    力を検出する手段, 上記切替操作手段によって登録モードが設定されている
    ときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて,操作
    者によって与えられた圧力に関する特徴量を生成する手
    段, 上記生成手段によって生成された圧力に関する特徴量
    を,上記指令指定手段によって指定された動作指令の種
    類に対応して記憶する手段, 上記切替操作手段によって動作モードが設定されている
    ときに,上記圧力検出手段の圧力信号に基づいて得られ
    る圧力に関する特徴量を表わすデータを上記記憶手段に
    記憶されている各種類の動作指令に対応する圧力に関す
    る特徴量とそれぞれ照合することにより,登録された動
    作指令の種類を決定する手段,および上記決定手段によ
    って決定された種類の動作指令に対応する動作を開始す
    るよう上記駆動装置を制御する手段, を備えた実用装置。
  7. 【請求項7】 上記指令指定手段が上記切替操作手段と
    兼用されている請求項6に記載の実用装置。
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