JP3370148B2 - ホログラムを用いたカラーフィルター - Google Patents

ホログラムを用いたカラーフィルター

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホログラムを用いたカ
ラーフィルターに係わり、特に、ホログラムを用いてバ
ックライトの利用効率向上を図った液晶表示装置用カラ
ーフィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラーフィルターを用いたカ
ラー液晶表示装置においては、表示のためにバックライ
トは必要不可欠なものである。しかしながら、カラー液
晶表示装置の背後から白色光をそのまま照射しただけで
は、その利用効率は非常に低い。その原因として、主に
下記に示す理由が挙げられる。
【0003】各色のセル以外のブラック・マトリック
スが占める面積が広く、そこに当たった光は無駄にな
る。 各画素へ入射する白色光の中、R(赤)、G(緑)、
B(青)のカラーフィルターを透過する色成分が制限さ
れてしまうので、その他の補色成分は無駄となってしま
う。 カラーフィルターでの吸収による損失が伴う。
【0004】このような問題を解決すべく、図6に示す
ように、例えばマイクロレンズアレー2をカラーフィル
ター1の前面に設置し、白色光のバックライト3をそれ
ぞれカラーフィルターセルR、G、Bへ集光させるよう
にすることにより、バックライト3の利用効率を上げる
方法が従来より知られている。なお、図6において、符
号4はカラーフィルターセルR、G、B間に設けられた
ブラック・マトリックスを示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法でも、白色光3を各カラーフィルターセルR、G、B
へ分光して照射することはできないために、上記に示
す問題の解決はできない。
【0006】このような状況に鑑み、本発明者は、特願
平5−12170号、同5−97517号において、液
晶表示用バックライト等の利用効率を大幅に向上させる
ために、従来のカラーフィルターと共に用いるホログラ
ムを利用したカラーフィルター、及び、従来のカラーフ
ィルターの代わりに用いるホログラムを利用したカラー
フィルターを提案した。
【0007】ところで、本発明者の提案に係る上記のホ
ログラムを用いたカラーフィルターにおいては、分光さ
れた光を液晶表示素子へほぼ垂直に入射させるには、バ
ックライトを液晶表示素子の法線に対して傾いて入射さ
せるオフセット配置をとっていた。このように、バック
ライトを液晶表示素子の法線に対して傾いて入射させる
理由は、ホログラムに対して垂直にバックライトを入射
させた場合には、R、G、B各成分の焦点距離は異なる
が、回折角が同じになってしまい、ホログラム面に平行
にR、G、B成分が分散されないためである。
【0008】しかしながら、スペース上あるいはデザイ
ン上の問題等から、このようなオフセット配置が難しく
また望ましくないことがある。
【0009】また、ホログラムを用いたカラーフィルタ
ーから出射するR、G、Bに分光された各光束の主光線
は相互に角度をなしているため、その中の中央のG成分
を液晶表示素子へ垂直に入射させるようにしても、両側
のR成分及びB成分は垂直に入射しない。
【0010】本発明の目的は、上記の本発明者の提案に
係わるホログラムを用いたカラーフィルターの上記のよ
うな問題点を解決して、バックライトを液晶表示素子へ
ほぼ垂直に(インラインで)入射させることができ、ま
た、カラーフィルターから分光されて出射する光束を全
て液晶表示素子へほぼ垂直に入射させることができるホ
ログラムを用いたカラーフィルターを提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のホログラムを用いたカラーフィルターは、回折効率
の波長依存性がないかもしくは少ない単層のホログラム
を有し、その法線に対して特定角度の斜めから平行の照
明光を照射し、ホログラムによって回折分光させるホロ
グラムを用いたカラーフィルターにおいて、前記ホログ
ラムの照明光入射側に偏向光学素子が配置され、前記偏
向光学素子により前記ホログラムにほぼ垂直に入射する
照明光をホログラムの法線に対して前記特定角度の斜め
に偏向させることを特徴とするものである。
【0012】この場合、ホログラムは、アレー状に配置
された同一特性の微小ホログラムからなり、各微小ホロ
グラムはその法線に対して斜めから入射する光束を集光
する機能を有するものであってもよく、また、回折格子
の作用をする一様な干渉縞からなるホログラムであり、
そのホログラムの照明光入射側あるいは出射側に集光素
子アレーが配置されているものであってもよい。
【0013】また、偏向光学素子としては、屈折光学素
子を用いることができ、フレネルプリズムとして構成で
きる。また、反射光学素子を用いることもでき、この場
合は、繰り返し反射体として構成できる。
【0014】さらに、本発明においいては、ホログラム
から分光された各波長成分の集光面近傍に、微小ホログ
ラムのアレー又は集光素子アレーに対応して別の集光素
子アレーを配置することができ、この場合、凸単レンズ
のアレー又は凸フレネルレンズのアレー等を用いること
ができる。
【0015】
【作用】本発明においては、ホログラムを用いたカラー
フィルターにおいて、ホログラムの照明光入射側に偏向
光学素子を配置し、この偏向光学素子によりホログラム
にほぼ垂直に入射する照明光をホログラムの法線に対し
て特定角度の斜めに偏向させるので、バックライトを液
晶表示素子へほぼ垂直にインラインで入射させることが
でき、斜め方向からのバックライト入射の場合に比べ
て、従来のカラーフィルターを用いる液晶表示装置の光
学系を大きく変更することなく、ホログラムタイプのカ
ラーフィルターに置き換えることができる。また、イン
ライン配置のため、実際の液晶表示装置の光学設計、外
観寸法、デザイン等の設計自由度を大きく向上させるこ
とができる優位性がある。さらに、偏向光学素子として
屈折光学素子を用いると、その屈折による波長分散方向
が、ホログラムの回折による分散方向と同方向であるの
で、集光面での色成分の分離を助長することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明のホログラムを用いたカラーフ
ィルターの原理と実施例について図面を参照にして説明
する。まず、図1の液晶表示装置の断面図を参照にして
本発明の第1の形態のカラーフィルターの原理と作用に
ついて説明する。同図において、規則的に液晶セル6′
に区切られた液晶表示素子6のバックライト3入射側に
本発明によるカラーフィルターを構成するホログラムア
レー5が離間して配置される。液晶表示素子6背面に
は、各液晶セル6′と整列した図6と同様なR、G、B
の着色セル1′及びその間に設けられたブラック・マト
リックス4からなるカラーフィルター1が配置される
か、又は、着色セル1′を省き、ブラック・マトリック
ス4のみが配置される。以上の他、図示しない偏光板が
液晶表示素子6の両側に配置される。
【0017】ホログラムアレー5は、液晶表示素子6の
1画素を構成する隣接する3つの液晶セル6′の組各々
に対応して、その画素ピッチと同じピッチでアレー状に
配置された微小ホログラム5′からなり、微小ホログラ
ム5′は液晶表示素子6の各画素に整列して各々1個ず
つ配置されており、各微小ホログラム5′は、ホログラ
ムアレー5の法線に対して角度θをなして入射するバッ
クライト3の中の緑色の成分の光を、その微小ホログラ
ム5′に対応する画素の中心の着色セル1′又は液晶セ
ル6′上に集光するようにフレネルゾーンプレート状に
形成されているものである。そして、微小ホログラム
5′は、回折効率の波長依存性がないかもしくは少な
い、レリーフ型、位相型、振幅型等の透過型ホログラム
からなる。ここで、回折効率の波長依存性がないかもし
くは少ないとは、リップマンホログラムのように、特定
の波長だけを回折し、他の波長は回折しないタイプのも
のではなく、1つの回折格子で何れの波長も回折するも
のを意味し、この回折効率の波長依存性がない回折格子
は、波長に応じて異なる回折角で回折する。
【0018】このような構成であるので、ホログラムア
レー5の液晶表示素子6と反対側の面からその法線に対
して角度θをなして入射する白色のバックライト3を入
射させると、波長に依存して微小ホログラム5′による
回折角は異なり、各波長に対する集光位置はホログラム
アレー5面に平行な方向に分散される。その中の、赤の
波長成分はカラーフィルターセルR又は赤を表示する液
晶セル6′の位置に、緑の成分はカラーフィルターセル
G又は緑を表示する液晶セル6′の位置に、青の成分は
カラーフィルターセルB又は青を表示する液晶セル6′
の位置にそれぞれ回折集光するように、ホログラムアレ
ー5を構成配置することにより、それぞれの色成分は各
カラーフィルターセルR、G、B及びブラック・マトリ
ックス4でほとんど減衰されずに各液晶セル6′を通過
し、対応する位置の液晶セル6′の状態に応じた色表示
を行うことができる。なお、ホログラムアレー5へのバ
ックライト3の入射角度θは、ホログラム記録条件、ホ
ログラムアレー5の厚み、ホログラムアレー5と液晶表
示素子6との距離等の種々の条件により定まるものであ
る。
【0019】このように、ホログラムアレー5をカラー
フィルターとして用いることにより、従来のカラーフィ
ルター用バックライトの各波長成分を無駄なく各色セル
へ入射させることができるため、その利用効率を大幅に
向上させることができる。
【0020】次に、図2の同様の断面図を参照にして本
発明の第2の形態のカラーフィルターの原理と作用につ
いて説明する。同図において、規則的に液晶セル6′に
区切られた液晶表示素子6のバックライト3入射側に本
発明によるホログラムを用いたカラーフィルター10が
離間して配置される。液晶表示素子6背面には、各液晶
セル6′と整列した図6と同様なR、G、Bの着色セル
1′及びその間に設けられたブラック・マトリックス4
からなるカラーフィルター1が配置されるか、又は、着
色セル1′を省き、ブラック・マトリックス4のみが配
置される。以上の他、図示しない偏光板が液晶表示素子
6の両側に配置される。
【0021】本発明による第2の形態のカラーフィルタ
ー10は、ホログラム7とマイクロレンズアレー8とか
らなり、マイクロレンズアレー8を構成するマイクロレ
ンズ8′は、液晶表示素子6の1画素を構成する隣接す
る3つの液晶セル6′の組各々に対応して、その画素ピ
ッチと同じピッチでアレー状に配置されている。また、
ホログラム7は、回折格子の作用をする一様な干渉縞か
らなり、回折効率の波長依存性がないかもしくは少な
い、レリーフ型、位相型、振幅型等の透過型ホログラム
からなる。
【0022】このような構成であるので、ホログラム7
の液晶表示素子6と反対側の面からその法線に対して角
度θをなしてバックライト3を入射させると、波長に依
存して異なる角度で回折され、ホログラム7の射出側に
分散される。ホログラム7の入射側又は出射側に配置さ
れたマイクロレンズ8′により、この分散された光は、
その焦点面に波長毎に分離されて集光する。その中の、
赤の波長成分はカラーフィルターセルR又は赤を表示す
る液晶セル6′の位置に、緑の成分はカラーフィルター
セルG又は緑を表示する液晶セル6′の位置に、青の成
分はカラーフィルターセルB又は青を表示する液晶セル
6′の位置にそれぞれ回折集光するように、カラーフィ
ルター10を構成配置することにより、それぞれの色成
分は各カラーフィルターセルR、G、B及びブラック・
マトリックス4でほとんど減衰されずに各液晶セル6′
を通過し、対応する位置の液晶セル6′の状態に応じた
色表示を行うことができる。なお、ホログラム7へのバ
ックライト3の入射角度θは、ホログラム記録条件、ホ
ログラム7の厚み、ホログラム7と液晶表示素子6との
距離等の種々の条件により定まるものである。
【0023】このような配置において、ホログラム7と
して、集光性でなく一様な干渉縞からなる回折効率の波
長依存性がないかもしくは少ない透過型ホログラムを用
いることができるため、ホログラム7をマイクロレンズ
アレー8の各マイクロレンズ8′と位置合わせする必要
がない点、及び、マイクロレンズアレー8のピッチが図
6の従来の場合の3倍になり、作りやすくかつ整列しや
すい点に特長がある。
【0024】さて、本発明においては、図1及び図2の
ようなホログラムアレー5からなるカラーフィルター、
又は、ホログラム7とマイクロレンズアレー8からなる
カラーフィルター10のバックライト3入射側に、屈折
光学素子又は反射光学素子を配置して、バックライト3
をホログラムアレー5又はホログラム7の法線方向から
インラインで入射できるようにすることである。図1の
場合も図2の場合も同様であるので、図1のホログラム
アレー5を用いる場合についてのみ説明することにす
る。
【0025】図3は、屈折光学素子としてマイクロプリ
ズム11′を図示のように周期的に多数配列したフレネ
ルプリズム11をホログラムアレー5のバックライト3
入射側に配置する実施例の断面図であり、ホログラムア
レー5に垂直に入射するバックライト3は、マイクロプ
リズム11′によりその進行方向が屈折され、ホログラ
ムアレー5に中に図1の場合と同様に斜めから入射する
ことになる。マイクロプリズム11′の底角αを適宜設
定することにより、マイクロプリズム11′から出射し
た光はホログラム5′に対して所望の角度で斜め入射さ
せることができる。なお、マイクロプリズム11′の寸
法には格別の限定はないが、あまり小さいと回折の影響
が生じ、あまり大きいとスペース等の問題が出てくる。
【0026】このような構成を採用することにより、図
1の斜め方向からのバックライト3入射の場合に比べ
て、従来のカラーフィルターを用いる液晶表示装置の光
学系を大きく変更することなく、本発明のホログラムタ
イプのカラーフィルターに置き換えることができる。ま
た、インライン配置のため、実際の表示装置の光学設
計、外観寸法、デザイン等の設計自由度を大きく向上さ
せることができる優位性もある。さらに、マイクロプリ
ズム11′での屈折により波長分散するが、この分散方
向は、ホログラム5′又は7の回折による分散方向と同
じであるので、集光面での色成分の分離を助長する効果
があり、液晶表示装置をより小型に構成することができ
る。
【0027】次に、マイクロプリズム11′の底角αを
どの程度にすればよいか検討する。まず、前提として、
ホログラム5′へのバックライト3の本来の入射角θを
空気中において、その法線から35°とする。この角度
でホログラム5′へ入射する光は、屈折率1.53の感
材あるいは基板中に入射後には、スネルの法則により、
22.5°になる。したがって、マイクロプリズム1
1′の屈折率も感材あるいは基板と同じ1.53とする
と、マイクロプリズム11′の底角αは次の関係(スネ
ルの法則)を満足すべきである。 1.53sin(α−22.5°)=1.0sinα この式を解くと、α=54.8°となる。したがって、
バックライト3がホログラム5′に対して空気中で垂直
入射で、かつ、ホログラム5′に対し、n=1.53の
媒質中で22.5°の入射角度を達成するためには、マ
イクロプリズム11′は、斜面はがホログラム5′面か
ら54.8°の傾きを持つ鋸歯状のものである。
【0028】実際に、このようなマイクロプリズム1
1′をアレー状に配置したフレネルプリズム11を表示
部全体を覆うように作製し、このフレネルプリズム11
をホログラムを用いたカラーフィルター5又は10と密
着し、その他の液晶層、TFT、偏光板、ブラック・マ
トリクス、光源等と組み合せ、フレネルプリズム11に
対して垂直に白色のバックライト3を入射させた。光源
には、岩崎電気(株)製のメタルハライドランプ150
Wと、これからの光を平行光束とするための放物面鏡と
を組み合わせたものを使用した。結果として、従来の斜
め入射の場合と同様に、ホログラム5又は7がカラーフ
ィルターとして機能し、このようなインラインの光学系
でカラー液晶表示できることが確認できた。
【0029】次に、反射光学素子として、図4に示すよ
うに、斜めの反射面12′を周期的に平行に多数配列し
た繰り返し反射体12を用いる実施例を説明する。この
ような繰り返し反射体12をホログラムアレー5のバッ
クライト入射側に密着又は近接して配置すると、ホログ
ラムアレー5に垂直に入射するバックライト3は、反射
面12′で反射され、ホログラムアレー5の中に図1の
場合と同様に斜めから入射することになる。反射面1
2′のホログラム5′の法線からの傾き角βを適宜設定
することにより、反射面12′から反射した光はホログ
ラム5′に対して所望の角度で斜め入射させることがで
きる。なお、反射面12′間の距離には格別の限定はな
いが、バックライト3が直接ホログラム5′に入射しな
いようにしなければならない。また、繰り返し反射体1
2の厚みに関しては、反射面12′間でバックライト3
が多重反射しないような寸法にする必要がある。なお、
具体的に反射面12′の傾き角βをマイクロプリズム1
1′の場合と同様な前提で解くと、β=11.25°と
なる。
【0030】ところで、図1〜図4何れの場合も、図1
に特に明瞭に図示するように、カラーフィルター5又は
10から分光出射して液晶表示素子6の隣接する3つの
液晶セル6′の組からなる各画素に入射する色成分は、
中央の緑成分の場合だけその主光線が各画素に垂直に入
射して液晶表示素子6を通過するが、他の青成分及び赤
成分は、垂直方向から傾いている。このため、例えば投
影型の液晶表示装置に使用する場合、液晶表示素子6か
ら出射する各色の光(例えば、R、G、B)全てを漏れ
なく投影レンズに入射させることができないおそれがあ
る。つまり、バックライト3の利用効率が、実装時に
は、期待するほど向上しないことが生じるおそれがあ
る。また、直視型の液晶表示装置の場合でも、各色
(R、G、B)によって画像を観察できる範囲が異な
り、特に観察者が表示部をかなり斜めの角度から見る場
合には、R、G、B中の一部の成分が見えなくなり、表
示色を正しく観察できなくなるおそれがある。
【0031】そこで、本発明においては、カラーフィル
ター5又は10からの集光位置近傍に3つの液晶セル
6′の組からなる各画素毎にマイクロレンズを配置し、
垂直方向から傾いている色成分をほぼ垂直方向へ戻すよ
うにすることにする。図5は、図1の場合に代表的にこ
の方法を適用した断面図であり、ブラック・マトリック
ス4又はカラーフィルター1の入射側に近接又は密着し
て、各画素及び各微小ホログラム5′毎に1個のマイク
ロレンズ13′が対応するように、マイクロレンズアレ
ー13を配置する。マイクロレンズ13′の焦点距離
は、ホログラム5′の焦点距離とほぼ同じに選ぶ。この
ようにすると、中央の緑成分の主光線の方向は変わらず
液晶表示素子6に垂直に入射し、他の青成分及び赤成分
は、マイクロレンズ13′により方向が変えられ、主光
線が液晶表示素子6にほぼ垂直に変換され、何れの色成
分も液晶表示素子6を垂直に通過するようになる。な
お、マイクロレンズ13′として図示のような凸単レン
ズの代わりに正のフレネルレンズを用いてもよい。
【0032】以上、本発明のホログラムを用いたカラー
フィルターを実施例に基づいて説明してきたが、本発明
はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のホログラムを用いたカラーフィルターによると、ホロ
グラムを用いたカラーフィルターにおいて、ホログラム
の照明光入射側に偏向光学素子を配置し、この偏向光学
素子によりホログラムにほぼ垂直に入射する照明光をホ
ログラムの法線に対して特定角度の斜めに偏向させるの
で、バックライトを液晶表示素子へほぼ垂直にインライ
ンで入射させることができ、斜め方向からのバックライ
ト入射の場合に比べて、従来のカラーフィルターを用い
る液晶表示装置の光学系を大きく変更することなく、ホ
ログラムタイプのカラーフィルターに置き換えることが
できる。また、インライン配置のため、実際の液晶表示
装置の光学設計、外観寸法、デザイン等の設計自由度を
大きく向上させることができる優位性がある。さらに、
偏向光学素子として屈折光学素子を用いると、その屈折
による波長分散方向が、ホログラムの回折による分散方
向と同方向であるので、集光面での色成分の分離を助長
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の形態のホログラムを用いたカラーフィル
ターを組み込んだ液晶表示装置の断面図である。
【図2】第2の形態のホログラムを用いたカラーフィル
ターを組み込んだ液晶表示装置の断面図である。
【図3】本発明の1実施例のホログラムを用いたカラー
フィルターを組み込んだ液晶表示装置の断面図である。
【図4】他の実施例のホログラムを用いたカラーフィル
ターを組み込んだ液晶表示装置の断面図である。
【図5】さらに別の実施例のホログラムを用いたカラー
フィルターを組み込んだ液晶表示装置の断面図である。
【図6】従来の液晶表示装置の照明方法を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1…カラーフィルター(従来型) 1′…着色セル 3…バックライト 4…ブラック・マトリックス 5…ホログラムアレー 5′…微小ホログラム 6…液晶表示素子 6′…液晶セル 7…ホログラム 8…マイクロレンズアレー 8′…マイクロレンズ 10…カラーフィルター(本発明) 11…フレネルプリズム 11′…マイクロプリズム 12…繰り返し反射体 12′…反射面 13…マイクロレンズアレー 13′……マイクロレンズ

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回折効率の波長依存性がないかもしくは
    少ない単層のホログラムを有し、その法線に対して特定
    角度の斜めから平行の照明光を照射し、ホログラムによ
    って回折分光させるホログラムを用いたカラーフィルタ
    ーにおいて、前記ホログラムの照明光入射側に偏向光学
    素子が配置され、前記偏向光学素子により前記ホログラ
    ムにほぼ垂直に入射する照明光をホログラムの法線に対
    して前記特定角度の斜めに偏向させることを特徴とする
    ホログラムを用いたカラーフィルター。
  2. 【請求項2】 前記ホログラムがアレー状に配置された
    同一特性の微小ホログラムからなり、各微小ホログラム
    はその法線に対して斜めから入射する光束を集光する機
    能を有するものであることを特徴とする請求項1記載の
    ホログラムを用いたカラーフィルター。
  3. 【請求項3】 前記ホログラムが回折格子の作用をする
    一様な干渉縞からなるホログラムであり、前記ホログラ
    ムの照明光入射側あるいは出射側に集光素子アレーが配
    置されていることを特徴とする請求項1記載のホログラ
    ムを用いたカラーフィルター。
  4. 【請求項4】 前記偏向光学素子が屈折光学素子からな
    ることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の
    ホログラムを用いたカラーフィルター。
  5. 【請求項5】 前記偏向光学素子がフレネルプリズムか
    らなることを特徴とする請求項4記載のホログラムを用
    いたカラーフィルター。
  6. 【請求項6】 前記偏向光学素子が反射光学素子からな
    ることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の
    ホログラムを用いたカラーフィルター。
  7. 【請求項7】 前記偏向光学素子が繰り返し反射体から
    なることを特徴とする請求項6記載のホログラムを用い
    たカラーフィルター。
  8. 【請求項8】 ホログラムから分光された各波長成分の
    集光面近傍に、前記微小ホログラムのアレー又は集光素
    子アレーに対応して別の集光素子アレーが配置されてい
    ることを特徴とする請求項2又は3記載のホログラムを
    用いたカラーフィルター。
  9. 【請求項9】 前記別の集光素子アレーが凸単レンズの
    アレーであることを特徴とする請求項8記載のホログラ
    ムを用いたカラーフィルター。
  10. 【請求項10】 前記別の集光素子アレーが凸フレネル
    レンズのアレーであることを特徴とする請求項8記載の
    ホログラムを用いたカラーフィルター。
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