JP3369661B2 - 安全キャビネットの吸込装置 - Google Patents

安全キャビネットの吸込装置

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JP3369661B2
JP3369661B2 JP22445093A JP22445093A JP3369661B2 JP 3369661 B2 JP3369661 B2 JP 3369661B2 JP 22445093 A JP22445093 A JP 22445093A JP 22445093 A JP22445093 A JP 22445093A JP 3369661 B2 JP3369661 B2 JP 3369661B2
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suction port
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忠久 佐賀
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は微生物実験に伴う災害
(バイオハザード)の防止等に使用するのに適した安全
キャビネットの吸込装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来一般の安全キャビネットはバイオハ
ザード対策商品で、危険な病原体や遺伝子組換え実験に
よる未知の微生物を取り扱うために高性能フィルタを内
蔵し、作業空間内に清浄な空気を常に供給するととも
に、前記作業空間内を常に負圧にして開閉扉の開口部か
ら外気を流入させて前記病原体等がキャビネット外に漏
れることによる実験者への感染を防止している(例え
ば、実公昭54−16395号公報参照)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
安全キャビネットは作業台の背面側のキャビネット本体
の背面壁に吸込口を設けているため、上側の高性能フィ
ルタから作業空間内に吐き出される垂直な気流が吸込口
の付近で水平な気流となり、上方の送風機の吸引によっ
て下から上へ流れる気流により水平な吸込口直前で気流
が乱され作業空間内に圧力の不均一が生じる問題があっ
た。 【0004】また、作業台の前面側及び背面側に垂直な
吸込口を設けた場合には作業空間内での気流の乱れを抑
えられるが、検体の設置面に前記吸込口を設けるため、
作業台の設置スペースが小さくなる問題があった。 【0005】この発明は上記の問題を解決するもので、
病原体や微生物等の試料サンプルの取り扱い作業を行う
作業空間内から実験者への感染及び試料サンプルの外気
による汚染を防止する安全キャビネットを提供すること
を目的としたものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明は前面に開閉扉
を有し内部に作業空間を形成するキャビネット本体と、
このキャビネット本体の作業空間の上側に設けた高性能
フィルタと、このキャビネット本体の作業空間の上方に
設けられ前記高性能フィルタに空気を圧送する送風機
と、前記作業空間の下側に設けた作業台とを備え、この
作業台の前面側に前記作業空間内の空気及び扉の開口か
ら外気を吸い込む吸込口と、背面側の垂直な壁面に前記
作業空間内の空気を吸い込む吸込口とを設け、前記キャ
ビネット本体に送風機で前記作業台の前面側及び背面側
に設けた吸込口から流出した空気を吸引する連通路を設
けるとともに、前記送風機の下流側にキャビネット本体
外に高性能フィルタを介して空気を排出する排出路を設
けた安全キャビネットにおいて、前記作業台の背面側の
吸込口の下流側に空気を下方へ案内する仕切板を設けた
ものである。 【0007】 【作用】この発明は上記のように構成したことにより、
作業台の背面側の垂直な壁面に設けた水平な吸込口の下
流側に空気を下方に案内する仕切板を設け、作業空間内
を上から下に流れる気流が水平な吸込口の付近で下から
上に流れる気流の影響を受けて乱れを生じないようにし
たものである。 【0008】 【実施例】以下この発明を図に基づいて説明する。 【0009】図1はこの発明の一実施例を示す安全キャ
ビネットの断面図である。 【0010】1はキャビネット本体で、このキャビネッ
ト本体の内部中央には作業用の作業空間2を有し、その
前面には上下方向に開閉自在の透明な扉3が設けられ、
その作業空間2の下側には上面に病原体や遺伝子組換え
実験による未知の微生物等の検体4を載せる作業台5が
設置され、その上側には循環用の高性能フィルタ6が架
設され、その高性能フィルタ6の上方にはこのフィルタ
に通風させる送風機7が設けられている。 【0011】作業台5の前面側には扉3に沿って空気の
吸込口8が開けられいる。作業台5の下側の空間9は区
画壁10とキャビネット本体1との間の連通路11を介
して上方の送風機7側の空間12に連通している。区画
壁10の下方には作業空間2内と連通路11とを連通す
る空気の吸込口13が水平に開けられている。 【0012】作業空間2内には高性能フィルタ6を介し
て送風機7で圧送された空気が上方から下方に向かって
吹き出している。また、送風機7から圧送された空気の
一部はキャビネット本体1の上方に設けられた排気用の
高性能フィルタ14を介してキャビネット本体1外部に
排気され、キャビネット本体1内の汚染された空気がこ
のキャビネット本体外に排出されないようにしている。
性能フィルタ6は送風機7から圧送された空気を通過
させることにより、キャビネット本体1の外部より作業
空間2内の圧力が低くなるようにしている。排気用の高
性能フィルタ14から排気された空気と同量の空気が矢
印のように扉3の開口部16から送風機7によって作業
空間2内に供給される。 【0013】循環用の高性能フィルタ6と排気用の高性
能フィルタ14とは圧力損失比を変えることにより、作
業空間2内を循環する空気の循環率を70%から30%
に調整できるようにしている。 【0014】扉3の開度は実験者の手が作業空間2内に
入り、透明な扉3を介して検体4を実験者が目視できる
ようにされている。 【0015】15は扉3と並列に作業台5の前側に設け
られた凹所で、この凹所は作業台5の検体4を載せる位
置よりも低い位置に設けられている。凹所15には扉3
の開口部16に傾いて対向する傾斜面17が設けられて
いる。また、この傾斜面には吸込口8が開けられてい
る。 【0016】18は水平な吸込口13の下流側に設けら
れた仕切板で、この仕切板は作業空間2から吸込口13
を通過した空気を下向きに作業台5の下方の空間9に案
内し、この空間から上部の空間12へ連通路11を介し
て下から上へ流れる気流が吸込口13に作用しないよう
にしている。 【0017】このように構成された安全キャビネットの
吸込装置において、送風機7を駆動させることにより、
空間12内の空気は吸引され圧送される。この圧送され
た空気は循環用の高性能フィルタ6と排気用の高性能フ
ィルタ14とに分かれて流れる。そして、循環用の高性
能フィルタ6を通過する空気は清浄にされ、作業空間2
内を上方から下方に向かって流れ、作業台5に載せられ
た検体4の雰囲気をクリーンにする。また、排気用の高
性能フィルタ14を通過する空気は検体4で汚染された
物質を取り除きクリーンになった空気をキャビネット本
体1外に排出するようにしている。 【0018】作業空間2内の空気は送風機7の吸引によ
って作業台5の吸込口8及び区画壁10の吸込口13か
ら作業台5の下方の空間9内に流出し、区画壁10の連
通路11を通って送風機7側の空間12に到達する。 【0019】作業空間2は排気用の高性能フィルタ14
を介して送風機7で吸引された空気の一部をキャビネッ
ト本体1外に排出されることにより、循環用の高性能フ
ィルタ6に送風される空気量が減少し、作業空間2内の
圧力の低下が図られている。そして、作業空間2は扉3
の開口部16から外気をキャビネット本体1内に導入す
ることにより、作業台5に載せられた検体4を汚染した
空気が開口部16から外部に排出されないようにしてい
る。 【0020】扉3の開口部16からキャビネット本体1
内に導入される外気を吸い込む吸込口8はこの扉と並行
に作業台5の前面側で検体4の置かれる位置より低い位
置に設けられた凹所15の傾斜面17に開けることによ
り、送風機7の吸引力の作用する空間9内で略直交さ
せ、凹所内への空気の流れを作って作業台5の検体4に
外気が直接接触しないようにしている。 【0021】また、区画壁10に設けた吸込口13は下
流側に下向きに空気を案内する仕切板18を設けること
により、連通路11を下から上へ流れる気流による影響
を受けることがなく、吸込口13の直前の気流の乱れを
抑えられるようにしている。 【0022】そして、仕切板18は吸込口13の直前で
の気流の乱れを抑えることにより、扉3の開口部16
ら作業空間2内に流入する空気が検体に到達しないよう
にしている。 【0023】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、前面に
開閉扉を有し内部に作業空間を形成するキャビネット本
体と、このキャビネット本体の作業空間の上側に設けた
高性能フィルタと、この高性能フィルタに空気を圧送す
る送風機と、前記作業空間の下側に設けた作業台とを備
え、この作業台の前面側に前記作業空間内の空気及び扉
の開口から外気を吸い込む吸込口と、背面側の垂直な壁
面に前記作業空間内の空気を吸い込む吸込口とを設け、
前記キャビネット本体に送風機で前記作業台の前面側及
び背面側に設けた吸込口から流出した空気を吸引する連
通路を設けるとともに、前記送風機の下流側にキャビネ
ット本体外に高性能フィルタを介して空気を排出する排
出路を設けた安全キャビネットにおいて、前記作業台の
背面側の吸込口の下流側に空気を下方へ案内する仕切板
を設けたので、作業空間から背面側の吸込口へ流れる気
流が連通路を下から上へ流れる気流の影響を受けないよ
うにでき、水平な吸込口の直前の作業空間での気流の乱
れを防止できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例を示す安全キャビネットの
断面図である。 【符号の説明】 1 キャビネット本体 2 作業空間 3 扉 5 作業台 6 高性能フィルタ 7 送風機 8,13 吸込口 11 連通路 18 仕切板

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 前面に開閉扉を有し内部に作業空間を形
    成するキャビネット本体と、このキャビネット本体の作
    業空間の上側に設けた高性能フィルタと、このキャビネ
    ット本体の作業空間の上方に設けられ前記高性能フィル
    タに空気を圧送する送風機と、前記作業空間の下側に設
    けた作業台とを備え、この作業台の前面側に前記作業空
    間内の空気及び扉の開口から外気を吸い込む吸込口と、
    背面側の垂直な壁面に前記作業空間内の空気を吸い込む
    吸込口とを設け、前記キャビネット本体に送風機で前記
    作業台の前面側及び背面側に設けた吸込口から流出した
    空気を吸引する連通路を設けるとともに、前記送風機の
    下流側にキャビネット本体外に高性能フィルタを介して
    空気を排出する排出路を設けた安全キャビネットにおい
    て、 前記作業台の背面側の吸込口の下流側には空気を下方へ
    案内する仕切板を設けたことを特徴とする安全キャビネ
    ットの吸込装置。
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