JP3366884B2 - 粉末成形装置 - Google Patents

粉末成形装置

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靖治 永井
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三研精機工業株式会社
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/02Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a ram exerting pressure on the material in a moulding space

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Press Drives And Press Lines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄粉、セラミック
粉、超硬粉、フェライト粉等の粉体を成形する粉体成形
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鉄粉、セラミック粉、超硬
粉、フェライト粉等の粉体を成形する粉体成形装置が種
々知られており、例えば、特開平5−57498号公報
にあるように、上ラムをリンク機構を介して上下動させ
ると共に、ダイプレートをねじ軸、歯車、モータからな
る機構により駆動するようにし、パンチによる圧縮力、
位置等を成形条件に制御できるように構成したものが提
案されている。
【0003】例えば、図9に示すように、ダイ200に
上・下パンチ202,204を嵌合させて粉体を圧縮成
形する際、成形体の厚さが均一ではなく、凹凸等がある
場合、加圧にばらつき等が生じ易く、成形体の段部20
6にクラックが発生し易いという問題があった。
【0004】そこで、特開平9−248698号公報に
あるように、下ラム機構が外軸と外軸にその軸方向に摺
動可能に挿入した内軸とを備え、外軸と内軸とをそれぞ
れダイまたはパンチに接続して、加圧のばらつきを防止
してクラックの発生や破損を防止したものが知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうした従来のもので
は、外軸の駆動を行うために、外軸と平行に2本のねじ
軸を回転可能に立設し、ねじ軸にそれぞれ螺入した2個
のナットと外軸とを接続板により一体的に固定してい
る。しかし、外軸を軸方向に摺動させるために、2本の
ねじ軸を同期させて駆動しなければならず、構造が複雑
になるという問題があった。また、外軸には軸方向に大
きな荷重が加わるので、接続板がその荷重により撓んで
しまい、ナットに過大な負荷が加わり、ナットやねじ軸
の損傷につながる場合がある。それを防止するために
は、接続板を厚くすればよいが、装置が大型化するとい
う問題があった。
【0006】本発明の課題は、簡単な構造で、しかも、
小型化できる粉体成形装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成すべ
く、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即
ち、ダイに上・下パンチを嵌合させてキャビティを形成
し、上・下ラム機構により前記キャビティに充填された
粉末を圧縮する粉末成形装置において、前記下ラム機構
は、摺動可能に支持された外軸に雄ねじを形成すると共
に、回転可能に支持された外軸用ナットに前記雄ねじを
螺合させて前記外軸用ナットの回転により前記外軸を摺
動させる外軸駆動機構と、前記外軸に摺動可能に挿入さ
れた内軸に雄ねじを形成すると共に、回転可能に支持さ
れた内軸用ナットに前記雄ねじを螺合させて前記内軸用
ナットの回転により前記内軸を摺動させる内軸駆動機構
とを備え、前記外軸と前記内軸とを前記ダイと前記下パ
ンチとに接続したことを特徴とする粉末成形装置がそれ
である。
【0008】また、前記外軸には、前記外軸と平行に立
設された回止め軸に摺動可能に装着された回止め板が取
り付けられた構成としてもよい。更に、前記内軸と同軸
上に設けられた回止め部材を前記外軸に取り付けると共
に、前記内軸の回止め軸部を前記回止め部材に摺動可能
に挿入した構成としてもよい。
【0009】前記上ラム機構は、前記機枠に摺動可能に
支持された上ラムを回転運動を往復運動に変換するリン
ク機構を介して往復動させる回転駆動源を備えた構成で
もよく、あるいは、前記上ラム機構も前記下ラム機構と
同じ前記外軸駆動機構及び前記内軸駆動機構を備えた構
成でもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1に示すように、1は機枠
で、機枠1の上部には上ラム機構2が、下部には下ラム
機構4が配置されている。上ラム機構2は、図2に示す
ように、機枠1に上下方向に摺動可能に支承された上ラ
ム5を備え、上ラム5の後端には、リンク部材6の一端
が揺動可能にピン連結されている。リンク部材6の他端
は、機枠1に揺動可能に支承されたクランク軸8にキー
結合された偏心部材10に揺動可能にピン連結されてい
る。
【0011】機枠1には、クランク軸8と平行に主軸1
2が回転可能に支承されており、この主軸12は回転駆
動源としての駆動モータ14により回転駆動されるよう
に接続されている。この駆動モータ14は図示しない制
御回路に接続されている。主軸12には、回転中心に対
して所定量偏心した偏心部16が設けられており、この
偏心部16には連結部材18の一端が回転可能に嵌挿さ
れている。
【0012】連結部材18の他端は、クランク軸8の一
端にキー結合された揺動部材20に揺動可能にピン連結
されている。また、上ラム5には上パンチ24が取り付
けられている。尚、本実施形態では、リンク部材6、ク
ランク軸8、偏心部材10、主軸12、連結部材18、
揺動部材20によりリンク機構21を構成している。
【0013】一方、図3に示すように、機枠1には上下
一対の支持板26,28が設けられると共に、機枠1に
は上ラム5と同軸上に外軸30が軸受け32を介して摺
動可能に支持されている。外軸30には雄ねじ34が形
成されており、雄ねじ34には、上側の支持板26に軸
受け36,38を介して回転可能に支持された外軸用ナ
ット40が螺合されている。
【0014】外軸用ナット40にはプーリ42が一体的
に取り付けられており、プーリ42は図示しないベルト
を介して電動モータにより回転駆動されるように構成さ
れている。両支持板26,28には、外軸30と平行に
回止め軸44が取り付けられており、回止め軸44には
外軸30に一体的に取り付けられた回止め板46が摺動
可能に装着されている。
【0015】外軸30にはその軸方向に内軸50が摺動
可能に挿入されており、内軸50には雄ねじ52が形成
されている。雄ねじ52は外軸30の外部に突出されて
形成されており、雄ねじ52には下側の支持板28に軸
受け54,56を介して回転可能に支持された内軸用ナ
ット58が螺合されている。内軸用ナット58にはプー
リ60が取り付けられており、プーリ60は図示しない
ベルトを介して電動モータにより回転駆動されるように
構成されている。
【0016】外軸30の上端側には、収納孔62が形成
されており、収納孔62には回止め部材64が挿入され
ている。回止め部材64は外軸30に一体的に固定され
ると共に、外軸30の軸方向に角孔66が貫通形成され
ている。角孔66には内軸50の断面が角形に形成され
た回止め軸部68が摺動可能に挿入されている。収納孔
62には、接続継手70が挿入・固定されており、接続
継手70の先端にはT字状の凸部72が形成されてい
る。また、内軸50の上端には、T字状の凸部74が形
成されている。
【0017】尚、本実施例では、外軸30、軸受け3
6,38、外軸用ナット40、プーリ42、図示しない
ベルト及び電動モータにより外軸駆動機構76が構成さ
れている。また、内軸50、軸受け54,56、内軸用
ナット58、プーリ60、図示しないベルト及び電動モ
ータにより内軸駆動機構78が構成されている。
【0018】機枠1の中央には固定テーブル80が設け
られており、固定テーブル80にはホルダ機構82が取
り付けられている。ホルダ機構82を間にして、その上
側には上ラム機構2が、下側には下ラム機構4が設けら
れている。ホルダ機構82は、図4に示すように、固定
テーブル80に取り付けられた支持板84を備え、支持
板84には支持板84を貫通して一対のガイド棒86,
88が上下方向に摺動可能に支持されている。ガイド棒
86,88の上端にはダイ板90が固定されており、ダ
イ板90には、その中央にダイ92が取り付けられてい
る。
【0019】ダイ92には、その中央に上下方向に貫通
した型孔94が形成されている。ガイド棒86,88の
下端には、接続板96が固定されており、接続板96の
中央には貫通孔98が形成されると共に、T溝100が
形成されている。このT溝100に外軸76の上端の凸
部72が嵌着されている。また、支持板84には、型孔
94と同軸上に円柱状の下固定パンチ102が立設され
ている。
【0020】型孔94に嵌入可能で、かつ、下固定パン
チ102を嵌入可能な貫通孔104が形成された下移動
パンチ106が設けられており、下移動パンチ106に
は、一対のガイド棒108,110が固定されている。
ガイド棒108,110は支持板84を摺動可能に貫通
して設けられており、ガイド棒108,110の下端に
は、接続部材112が取り付けられている。接続部材1
12の下端は、貫通孔98に挿入されており、その先端
にはT溝114が形成されている。このT溝114に内
軸50の上端の凸部74が嵌着されている。
【0021】次に、前述した本実施例の粉末成形装置の
作動について、図5〜図8によって説明する。まず、図
示しない制御回路により駆動モータ14を制御して、主
軸12を回転させる。これにより、連結部材18を介し
てクランク軸8が所定角度揺動され、偏心部材10、リ
ンク部材6を介して上ラム5の往復動が繰り返し行われ
る。図8に示すように、上ラム5が上昇途中にあるとき
に、図5(イ)に示すように、外軸用ナット40、内軸
用ナット58を回転させ、外軸30及び内軸50を昇降
させる。
【0022】外軸30により接続板96、ガイド棒8
6,88を介してダイ板90が昇降され、ダイ板90の
上面と下固定パンチ102の上端とが同一面となるよう
に昇降させる。また、内軸50により接続部材112、
ガイド棒108,110を介して下移動パンチ106の
上端も同一面となるように昇降させる。
【0023】そして、フィーダカップ120をダイ板9
0上で往復動させる。また、図5(ロ)に示すように、
外軸30を介してダイ板90を上昇させ、また、内軸5
0を介して下移動パンチ106を上昇させ、成形体の容
積に応じたキャビティ122を型孔94内に形成させ
る。これにより、フィーダカップ120から供給された
粉末がキャビティ122に充填される。
【0024】充填を完了すると、フィーダカップ120
を退避させ、上ラム5の下降により、図6(ハ)に示す
ように、上パンチ24が下降して、ダイ板90の上面に
まで達し、成形後の形状に応じたキャビティ122を形
成する。その際、成形体の凹凸にかかわりなく、各箇所
の圧縮率が同一となるように、下移動パンチ106の位
置を制御して、キャビティ122を形成する。
【0025】次に、図6(ニ)に示すように、上ラム機
構2により上パンチ24が更に下降して、キャビティ1
22内の粉末を圧縮する。図8に実線(a)で示すよう
に、上ラム5が所定位置まで下降したときに、下ラム機
構4によりダイ92を上パンチ24の下降速度と同速度
で下降させる二段加圧を実行する。また、下移動パンチ
106を下降させて、キャビティ122内の粉末が各箇
所でほぼ一定の圧力で圧縮成形されるようにする。
【0026】あるいは、図8に実線(b)で示すよう
に、上ラム5が所定位置まで下降したときに、下ラム機
構4によりダイ92を上パンチ24の下降速度の半分の
速度で下降させる三段加圧を実行してもよい。また、図
8に実線(c)で示すように、図6(ハ)の状態から、
同時に下ラム機構4によりダイ92を上パンチ24の下
降速度の半分の速度で下降させる同時加圧を実行しても
よい。
【0027】次に、図7(ホ)に示すように、下ラム機
構4によりダイ板90を下降させて、成形体を型孔94
から外に出す。上ラム5の上昇と共に、下ラム機構4に
よりダイ板90と下移動パンチ106とを下降させる。
上パンチ24を成形体から離し、成形体を取り出すと共
に、再び前述した手順を繰り返して、新たな成形体を圧
縮成形する。
【0028】このように、本実施例の粉体成形装置によ
ると、外軸30と内軸50とを個別に摺動させることが
できるので、成形体の凹凸にかかわりなく、成形体の各
箇所でほぼ一定の圧縮率で圧縮成形でき、成形体の段部
等でのクラックの発生を防止できる。
【0029】また、外軸30に雄ねじ34を形成して、
外軸用ナット40を回転させることにより、外軸30を
昇降させるので、複数のねじ軸を立設する必要がなく、
構造が簡単になると共に、装置が小型化される。尚、本
実施形態では、上ラム機構2にリンク機構21を用いた
が、これに限らず、下ラム機構4と同じ外軸駆動機構7
6及び内軸駆動機構78を備えた構成としてもよい。
【0030】以上本発明はこの様な実施形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様で実施し得る。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の粉末成形装
置は、外軸と内軸とを個別に摺動させることができるの
で、成形体の各箇所でほぼ一定の圧縮率で圧縮成形で
き、成形体の段部等でのクラックの発生を防止できると
共に、外軸に雄ねじを形成して、外軸用ナットを回転さ
せることにより、外軸を昇降させるので、複数のねじ軸
を立設する必要がなく、構造が簡単になると共に、装置
が小型化されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての粉末成形装置の正
面図である。
【図2】本実施形態の上ラム機構の断面図である。
【図3】本実施形態の下ラム機構の拡大断面図である。
【図4】本実施形態のホルダ機構の拡大断面図である。
【図5】本実施形態における充填工程を示す説明図であ
る。
【図6】本実施形態における圧縮工程を示す説明図であ
る。
【図7】本実施形態における取り出し工程を示す説明図
である。
【図8】本実施形態の上ラム、ダイ、フィーダカップの
軌跡を示すグラフである。
【図9】従来のダイとパンチを示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…機枠 2…上ラム機構 4…下ラム機構 5…上ラム 21…リンク機構 24…上パンチ 30…外軸 40…外軸用ナット 44…回止め軸 46…回止め板 50…内軸 58…内軸用ナット 64…回止め部材 68…回止め軸部 76…外軸 76…外軸駆動機構 78…内軸駆動機構 80…固定テーブル 82…ホルダ機構 90…ダイ板 92,200…ダイ 94…型孔 102…下固定パンチ 106…下移動パンチ 120…フィーダカップ 122…キャビティ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B30B 11/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイに上・下パンチを嵌合させてキャビ
    ティを形成し、上・下ラム機構により前記キャビティに
    充填された粉末を圧縮する粉末成形装置において、 前記下ラム機構は、摺動可能に支持された外軸に雄ねじ
    を形成すると共に、回転可能に支持された外軸用ナット
    に前記雄ねじを螺合させて前記外軸用ナットの回転によ
    り前記外軸を摺動させる外軸駆動機構と、前記外軸に摺
    動可能に挿入された内軸に雄ねじを形成すると共に、回
    転可能に支持された内軸用ナットに前記雄ねじを螺合さ
    せて前記内軸用ナットの回転により前記内軸を摺動させ
    る内軸駆動機構とを備え、前記外軸と前記内軸とを前記
    ダイと前記下パンチとに接続したことを特徴とする粉末
    成形装置。
  2. 【請求項2】 前記外軸には、前記外軸と平行に立設さ
    れた回止め軸に摺動可能に装着された回止め板が取り付
    けられていることを特徴とする請求項1記載の粉末成形
    装置。
  3. 【請求項3】 前記内軸と同軸上に設けられた回止め部
    材を前記外軸に取り付けると共に、前記内軸の回止め軸
    部を前記回止め部材に摺動可能に挿入したことを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の粉末成形装置。
  4. 【請求項4】 前記上ラム機構は、前記機枠に摺動可能
    に支持された上ラムを回転運動を往復運動に変換するリ
    ンク機構を介して往復動させる回転駆動源を備えたこと
    を特徴とする請求項1ないし請求項3記載の粉末成形装
    置。
  5. 【請求項5】 前記上ラム機構も前記下ラム機構と同じ
    前記外軸駆動機構及び前記内軸駆動機構を備えたことを
    特徴とする請求項1ないし請求項3記載の粉末成形装
    置。
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