JP3366169B2 - 多結晶シリコン薄膜積層体、シリコン薄膜太陽電池および薄膜トランジスタ - Google Patents
多結晶シリコン薄膜積層体、シリコン薄膜太陽電池および薄膜トランジスタInfo
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Description
位多結晶シリコン薄膜及びそれを用いた薄膜太陽電池、
並びに薄膜トランジスタに関する。
膜トランジスタは大面積基板上に安価に作製できるため
実用に供されているが、性能面では十分とはいえず、多
結晶シリコン薄膜の利用が検討されている。多結晶シリ
コン薄膜の形成法としては、CVD法で作製した非晶質
シリコン薄膜を600℃程度の温度で長時間アニールし
て結晶化させる固相成長法や、同じくCVD法で作製し
た非晶質シリコン薄膜にレーザービームを照射して結晶
化させる方法が知られている。前者は(1)600℃以
上の耐熱性を要するため安価なガラス基板が使えない、
(2)アニール時間が長くスループットが悪い、等の問
題があり、後者は大面積を一度に処理できないため量産
性において不利である。これらの問題を解決するため
に、基板上に直接多結晶シリコン薄膜を形成する方法が
提案されている。特開平2−2621号公報では基板を
フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、スピネル、
アルミナ、酸化バリウムまたは酸化ストロンチウムから
なる層で被覆し、この上に電子ビーム蒸着法、スパッタ
リング法またはイオンプレーティング法などでシリコン
を堆積させることで、400℃以下の基板温度で多結晶
シリコン薄膜を得ているが、得られた膜の移動度がそれ
ほど大きくないことから、配向性及び粒径の大きさが不
十分であると考えられる。また特開昭62−21311
5号公報では基板に加速した電子線を照射しながらシリ
コンを蒸着することにより、比較的粒径の大きい多結晶
シリコン薄膜を得ているが、基板温度は600℃程度を
必要とする。
が使用可能な低温で形成可能で、かつ欠陥が少なく均質
で粒径が大きく、さらには配向性の優れた多結晶シリコ
ン薄膜を有する多結晶シリコン薄膜積層体を提供するこ
とを目的とする。
(111)方向に配向した金属薄膜、結晶質を含むイオ
ン結合性薄膜、多結晶シリコン薄膜が順次積層されてい
ることを特徴とする多結晶シリコン薄膜積層体、該多結
晶シリコン薄膜積層体を使用したシリコン薄膜太陽電池
ならびに薄膜トランジスタに関する。なお、本発明で言
うイオン結合性薄膜とは、薄膜を形成する原子間の結合
に概ね10%以上のイオン性が含まれる薄膜である。次
に本発明を、実施の態様に基づいてさらに具体的に説明
する。
形成方法を図1に基づき説明する。図1において1はガ
ラス、セラミックス、プラスチック、金属等からなる基
体で、パイレックスやソーダライムガラスあるいはポリ
イミド等の耐熱性プラスチックが低コスト化の点で特に
好ましく用いられる。2はZnO、ZnS、ZnSe、
AlN、GaN等からなるイオン結合性薄膜で、少なく
とも結晶質を含む。典型的な形態は多結晶体であるが、
非晶質中に単結晶粒子が分散した構造であってもよい。
いずれにしてもこれらを構成する結晶粒子は一方向に強
く配向した面方位を有することが望ましい。このような
イオン結合性薄膜はスパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法、MOCVD法等で形成され、膜厚は1nm〜
10μm、好ましくは10nm〜1μmである。3はシ
リコン薄膜で、イオン結合性薄膜2の結晶方位を反映し
た高配向性の多結晶体である。シリコン薄膜の形成は電
子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリ
ング法、プラズマCVD法等で行われ、用途に応じて適
当な膜厚範囲が選択される。一例をあげるならば、太陽
電池の光吸収層に用いる場合は1μm〜10μm、薄膜
トランジスタのチャネル領域に用いる場合は50nm〜
1μmが適当である。これらの薄膜は基体温度が500
℃以下、好ましくは400℃以下で形成される。
構成及びその形成方法を図2に基づき説明する。図2に
おいて基体1、イオン結合性薄膜2およびシリコン薄膜
3は、図1のものと同様なものである。4はAu、A
g、Al、Pt、Cu、Ni等からなる金属薄膜で、典
型的な形態は(111)方向に配向した多結晶体であ
る。このような金属薄膜はスパッタリング法、真空蒸着
法、イオンプレーティング法等により、膜厚1nm〜1
μm、好ましくは10nm〜300nmで基体1上に形
成される。該金属薄膜4上には、前記図1の場合と同様
にしてイオン結合性薄膜2およびシリコン薄膜3が形成
された。この場合に金属薄膜4を設けた場合にはその上
に形成されるイオン結合性薄膜2の配向性がより高まる
ため、シリコン薄膜3もさらに高配向性の多結晶体とな
る。また、この多結晶シリコン薄膜を太陽電池の光吸収
層に用いた場合には金属薄膜4が光反射層を兼ねること
ができるという利点もある。なお、上記金属薄膜は必要
に応じて2層以上の積層構造としてもよい。
上記第1及び第2の多結晶シリコン薄膜において、イオ
ン結合性薄膜が特にZnOからなるものである。このよ
うな膜は300℃以下の低基体温度でも得られため、基
体材料の低コスト化の点で非常に有利である。該ZnO
薄膜の形成はスパッタリング法、イオンプレーティング
法、MOCVD法等により行われるが、低温化あるいは
膜の均一性の点でMOCVD法が好ましい。以下にMO
CVD法によるZnO薄膜の形成方法を述べる。原料ガ
スはZnの供給源として、ジエチル亜鉛、ジメチル亜
鉛、アセチルアセトネート亜鉛等が、酸素の供給源とし
て、H2O、O2、CO2、D2O、N2O等が使用され
る。Zn供給源を0〜100℃に加熱し、H2、Ar、
He、N2、CO2等のキャリアガスとともに10〜50
0sccmの流量で、また酸素供給源を単独または上記
のキャリアガスとともに1〜1000sccmの流量で
同時に反応チャンバーに導入する。チャンバー内圧力は
大気圧あるいは130Pa〜13kPa、好ましくは6
50Pa〜2600Paに調整される。反応チャンバー
内には100〜500℃、好ましくは100〜300℃
の温度に加熱された基体が設置されており、原料ガスは
基体上で分解、反応し、ZnO薄膜が得られる。前記の
ようにZnO薄膜は300℃以下の低基体温度でも得ら
れるため、使用可能な基体の種類の範囲が広がり、基体
材料として安価な材料を選択することができるので低コ
スト化の点で非常に有利である。前記ZnO薄膜は典型
的にはウルツ鉱型の結晶構造を有し、(001)方向に
配向しており、また該ZnO薄膜はZn過剰な組成とす
ることで導電性を付与することができる。さらにはAl
やGa等をドープすることにより、抵抗値の制御性を高
めることができる。このような導電性を有する膜は透明
電極を兼ねることができるという利点がある。ZnO薄
膜の上に形成されたシリコン薄膜は(111)に優先配
向するが、格子不整合がやや大きいため結晶性が損なわ
れる場合がある。これを回避するためにZnO薄膜の上
にZnS、CaF2、ZnSe、ZnTe、Se、T
e、 S、Al2O3等からなる薄膜を1nm〜1μm、
好ましくは3nm〜500nmの膜厚で形成するのが望
ましい。これらの膜はMOCVD法、スパッタリング
法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等によって形
成される。特にZnSは格子定数の面で最も好適であ
る。ZnS薄膜はS供給源として、H2S、CS2等を使
用すること以外は上記と同様のMOCVD法によって形
成できる。
多結晶シリコン薄膜の製造法の1例を図3に基づき説明
する。真空チャンバー11内にイオン結合性薄膜2を有
する基体1を設置し、500℃以下、好ましくは400
℃以下の所定の温度に保持する。チャンバー11内を1
×10-4Pa以下に排気した後、製膜手段に応じた所定
の雰囲気に保持する。例えば、電子ビーム蒸着法では1
×10-4Pa以下の高真空または1×10-3Pa以下の
H2雰囲気、イオンプレーティング法及びスパッタリン
グ法では1×10-2〜10PaのAr、He、N2、H2
等及びこれらの混合ガス雰囲気、プラズマCVD法では
1×10-2〜100PaのSiH4、Si2H6、Si
F4、SiH2Cl2等及びこれらとH2との混合ガス雰囲
気等が選択される。次にエネルギービーム源12から電
子ビーム、イオンビーム、レーザービーム等を基体に照
射すると同時に、Si源13からシリコン原子あるいは
シリコン化合物分子を発生させ、基体上にシリコン薄膜
を堆積させる。なお、スパッタリング法ではSiターゲ
ットが、プラズマCVD法ではカソードがSi源の代わ
りに設置され、それに直流または高周波電界を印加する
ことによって製膜がなされる。エネルギービームの照射
によって、シリコン原子の基体表面での移動度が大きく
なるため、低い基体温度でも粒径の大きい多結晶シリコ
ン薄膜が形成できる。イオン結合性薄膜を有することに
よる高配向性と相まって、高品位な多結晶シリコン薄膜
を得ることができる。前記本発明の多結晶シリコン薄膜
の製造法において、エネルギービームとしては電子ビー
ムが好ましい。電子ビームは荷電粒子の質量が小さいた
め、イオンビームに比べて下地や堆積膜に与えるダメー
ジが少なく、低欠陥の膜が得られるという長所がある。
さらに電子ビームは磁界や電界による偏向が可能であ
り、特に電界偏向を用いれば長距離を高速に走査するこ
とができるので、レーザービームに比べて均一性に優れ
た膜が得られるという利点がある。電子ビーム源として
は、熱電子を放出するフィラメント、加速電極、収束レ
ンズ、偏向レンズ等から構成される通常の電子銃を使用
することができるが、製膜中のチャンバー内圧力が高い
場合には、電子銃の動作を安定化させるために電子銃内
部を差動排気する必要がある。照射する電子ビームのエ
ネルギーは加速電圧が100V〜100kV、好ましく
は1kV〜30kVで、電流密度が1μA/cm2〜1
A/cm2、好ましくは10μA/cm2〜1mA/cm
2が適当である。
法において、電子ビームを一軸または二軸方向に走査す
るとともに、その一走査方向と実質的に直交する方向、
好ましくは90°±35°以内、より好ましくは90°
±25°以内の方向に基体を搬送することによって、基
体の全面、特に大面積の基体であってもその全面に均一
な多結晶シリコン薄膜を形成することができる。このシ
リコン薄膜の形成方法を図4に基づき説明する。電子ビ
ーム源12から発射された電子ビームは出口付近に設け
られたX−Y静電偏向電極(図示せず)に1kHz〜1
MHzの交流電界を印加することによって、基板1上の
エリアSの領域を所定の周期で移動しながら照射する。
これと同時にSi源13からシリコン蒸気を発生させ、
基体1上にシリコン薄膜を堆積する。基体を矢印Aの方
向に一定速度で連続的または間欠的に搬送することによ
って、基体の全面に大面積の多結晶シリコン薄膜が形成
される。前記方法においては、特に搬送方向には長さの
制限がないのでロール状の基体にも形成が可能である。
なお、電子ビーム源及びSi源は必要に応じて複数個並
べてもよい。
の構成及びその製造方法を図5に基づき説明する。基体
1上に金属薄膜4及びイオン結合性薄膜2を前述の方法
で形成する。その上に光吸収層となるp型多結晶シリコ
ン薄膜31を例えば、基体に電子ビームを照射しなが
ら、シリコンを電子ビーム蒸着することによって形成す
る。この時、p型伝導とするためにB、Al等を固体ソ
ースまたはガスソースを使用したクヌーセンセル、ある
いはイオン銃を用いて供給する。ガスソースとしてはB
2H6、B(C2H5O)3、Al(C5H7O2)3、Al
(C3H7O)3等が使用できる。このp型多結晶シリコ
ン薄膜31の厚さは0.5〜100μm、好ましくは1
〜10μmが適当である。次にpn接合を形成するため
にn型多結晶、微結晶または非晶質シリコン薄膜32を
上記と同様あるいは通常のプラズマCVD法によって形
成する。この時、n型伝導とするためにP、As等を上
記と同様あるいは通常のCVDガスソースで供給する。
ガスソースとしてはPH3、P(C2H5)3、AsH3等
が使用できる。この膜の厚さは10〜100nmが適当
である。このn型多結晶、微結晶または非晶質シリコン
薄膜32上にZnO、ITO、SnO2等の透明導電性
薄膜33をスパッタリング法、電子ビーム蒸着法、イオ
ンプレーティング法、MOCVD法等で形成する。この
薄膜33の厚さは10nm〜1μmが適当である。この
後、前記透明導電性薄膜33、シリコン薄膜32、31
及びイオン結合性薄膜2を順次エッチングして、端子3
4、35をつければ完成する。なお、イオン結合性薄膜
2が導電性を有する場合には該膜をエッチングしなくて
もよい。
例の構成を図6に示す。このシリコン薄膜太陽電池の製
造法は以下の通りである。基体1上に好ましくはAl等
をドープしたZnO薄膜2を前述の方法で形成する。そ
の上にn型多結晶シリコン薄膜32及びp型多結晶薄膜
31を上記と同様の方法で形成する。この上に金属薄膜
等の反射膜36を真空蒸着法、スパッタリング法等で形
成する。この膜の厚さは10nm〜1μmが適当であ
る。この後、反射膜36、シリコン薄膜31、32を順
次エッチングして、端子34、35をつければ完成す
る。この構成では光の入射は基体側から行われる。これ
らの太陽電池は光吸収層に高配向性で大粒径の多結晶シ
リコン薄膜を用いているので、高い変換効率が得られ
る。
リコン薄膜トランジスタの1例の構成を図7に基づいて
説明する。このシリコン薄膜トランジスタの製造法は以
下の通りである。基体1上に10〜100nmの厚さの
金属薄膜を真空蒸着法、スパッタリング法等で形成し、
パターニングしてソース電極41とドレイン電極42を
形成する。次に、前述の方法でイオン結合性薄膜2を形
成し、その上に多結晶シリコン薄膜3を例えば、基体に
電子ビームを照射しながら、シリコンを電子ビーム蒸着
することによって形成する。このシリコン薄膜3の厚さ
は50nm〜1μmが適当である。次に、SiO2、S
iN、SiON等の絶縁体薄膜をプラズマCVD法、ス
パッタリング法等で10nm〜1μmの厚さに堆積し、
ゲート絶縁膜43を形成する。最後に、10〜100n
mの厚さの金属薄膜を真空蒸着法、スパッタリング法等
で形成し、パターニングしてゲート電極44を形成すれ
ば完成する。この薄膜トランジスタは高配向性で大粒径
の多結晶シリコン薄膜を用いているので、チャネル領域
を通るキャリアの移動度が大きくなり、トランジスタ特
性が向上する。
らに限定されるものではない。
た。パイレックス基板1を反応チャンバー内に設置し、
300℃に加熱した。チャンバーを排気し、Arをキャ
リアガスとして、アセチルアセトネートジンクをソース
温度60℃、流量100sccmで、H2Oをソース温
度40℃、流量30sccmで導入し、圧力が1300
Paになるように調節した。所定時間反応させることに
よって、膜厚100nmのZnO薄膜2を形成した。X
線回折により、この膜は(001)方向に優先配向して
いることがわかった。次に、この基板を図3に示す真空
チャンバー内に設置し、400℃に加熱した。チャンバ
ーを7×10-5Paに排気し、電子ビーム源12から基
板に電子ビームを、加速電圧30kV、電流密度100
μA/cm2で照射した。シリコン塊の充填された坩堝
(Si源)13から電子ビーム加熱によってシリコン蒸
気を発生させ、膜厚1μmのシリコン薄膜3を形成し
た。このシリコン薄膜は(111)方向に優先配向し、
結晶粒径は約1μmであった。
薄膜を形成した。このシリコン薄膜は(220)の微弱
な回折ピークが観測されたのみで、結晶性の劣る膜であ
った。
リコン薄膜を形成した。このシリコン薄膜は(111)
方向に配向はしているが、結晶粒径は100nm程度と
小さかった。
た。パイレックス基板1上に電子ビーム蒸着法で、膜厚
100nmのAu薄膜4を形成した。この上に実施例1
と同様の方法でZnO薄膜2を形成した。この膜は実施
例1よりもさらに強い(001)配向を示していた。続
いて、この上に実施例1と同様の方法でシリコン薄膜3
を形成した。このシリコン薄膜は実施例1よりもさらに
強い(111)配向性を示した。
膜および該イオン結合性薄膜の上に多結晶シリコン薄膜
が積層されていることを特徴とする多結晶シリコン薄膜
積層体。 2. イオン結合性薄膜がZnO、ZnS、ZnSe、
AlNおよびGaNよりなる群から選ばれた少なくとも
1種のものである前記1の多結晶シリコン薄膜積層体。 3. イオン結合性薄膜が、ウルツ鉱型の結晶構造を有
し、(001)方向に配向したものである前記1または
2の多結晶シリコン薄膜積層体。 4. イオン結合性薄膜がスパッタリング法、イオンプ
レーティング法、MOCVD法等で形成されたものであ
る前記1ないし3の多結晶シリコン薄膜積層体。 5. イオン結合性薄膜の膜厚が1nm〜10μm、好
ましくは10nm〜1μmである前記1ないし4の多結
晶シリコン薄膜積層体。 6. 基体とイオン結合性薄膜の間に、金属薄膜を有す
るものである前記1ないし5の多結晶シリコン薄膜積層
体。 7. 多結晶シリコン薄膜の形成が、電子ビーム蒸着
法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、プラ
ズマCVD法等で行われる前記1ないし6の多結晶シリ
コン薄膜積層体。
ビーム照射下にシリコン原子あるいはシリコン化合物分
子の堆積により形成されたものである前記1ないし7の
多結晶シリコン薄膜積層体。 9. エネルギービームが電子ビームである前記8の多
結晶シリコン薄膜積層体。 10.多結晶シリコン薄膜がイオン結合性薄膜の結晶方
位を反映した高配向性の多結晶体である前記1ないし9
のシリコン薄膜積層体。 11.多結晶シリコン薄膜が、エネルギービームを一軸
または二軸方向に走査するとともに、その一走査方向と
実質的に直交する方向に基体を搬送することによって形
成されたものである前記1ないし10の多結晶シリコン
薄膜積層体。 12.イオン結合性薄膜と多結晶シリコン薄膜の間に、
ZnS、CaF2、ZnSe、ZnTe、Se、Te、
SおよびAl2O3よりなる群から選ばれた少なくとも1
種のもので構成された薄膜を有するものである前記1な
いし11のシリコン薄膜積層体。 13.前記1ないし12の多結晶シリコン薄膜積層体を
光吸収層として用いたことを特徴とするシリコン薄膜太
陽電池。 14.前記1ないし12の結晶シリコン薄膜積層体をチ
ャネル領域に用いたことを特徴とするシリコン薄膜トラ
ンジスタ。
を有し、その上にシリコン薄膜が堆積されているので、
低い基体温度であっても高配向性の多結晶シリコン膜と
なる。 2.イオン結合性薄膜が特にZnO薄膜である場合、こ
の膜は低温で容易に高配向性となるため、より低温で配
向性の優れた多結晶シリコン膜が得られる。このことは
基体材料の低コスト化に多大な効果をもたらす。 3.基体とイオン結合性薄膜の間に金属薄膜を有するの
で、イオン結合性薄膜の配向性が高まるため、さらに配
向性の優れた多結晶シリコン膜となる。 4.シリコン薄膜の形成を、基体へのエネルギービーム
照射下にシリコン原子あるいはシリコン化合物分子の堆
積により行われているので、低い基体温度であっても粒
径の大きな多結晶シリコン膜となる。特にエネルギービ
ームが電子ビームである場合、低欠陥で、均一性の良い
多結晶シリコン膜となる。エネルギービーム、特に電子
ビームを一軸または二軸方向に走査するとともに、その
一走査方向と概ね直交する方向に基体を搬送する方法に
よってシリコン薄膜が堆積されているので、大面積の基
体上に均一な多結晶シリコン膜が得られる。 5.上記の多結晶シリコン薄膜をシリコン薄膜太陽電池
の光吸収層に用いていると、高い変換効率のシリコン薄
膜太陽電池が得られる。 6.上記の多結晶シリコン薄膜をシリコン薄膜トランジ
スタのチャネル領域に用いていると、実効キャリア移動
度が大きくなり、優れたトランジスタ特性のシリコン薄
膜トランジスタが得られる。
を示す図である。
である。
する装置を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
構成を示す図である。
構成を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 基体上に、(111)方向に配向した金
属薄膜、結晶質を含むイオン結合性薄膜、多結晶シリコ
ン薄膜が順次積層されていることを特徴とする多結晶シ
リコン薄膜積層体。 - 【請求項2】 イオン結合性薄膜がZnO、ZnS、Z
nSe、AlNおよびGaNよりなる群から選ばれた少
なくとも1種のものであることを特徴とする請求項1記
載の多結晶シリコン薄膜積層体。 - 【請求項3】 多結晶シリコン薄膜が、エネルギービー
ム照射下にシリコン原子あるいはシリコン化合物分子の
堆積により形成されたものであることを特徴とする請求
項1又は2の何れかに記載の多結晶シリコン薄膜積層
体。 - 【請求項4】 エネルギービームが電子ビームであるこ
とを特徴とする請求項3に記載の多結晶シリコン薄膜積
層体。 - 【請求項5】 多結晶シリコン薄膜が、エネルギービー
ムを一軸または二軸方向に走査するとともに、その一走
査方向と実質的に直交する方向に基体を搬送することに
よって形成されたものであることを特徴とする請求項3
又は4の何れかに記載の多結晶シリコン薄膜積層体。 - 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5の何れかに
記載の多結晶シリコン薄膜積層体を光吸収層として用い
たことを特徴とするシリコン薄膜太陽電池。 - 【請求項7】 請求項1、2、3、4又は5の何れかに
記載の多結晶シリコン薄膜積層体をチャネル領域として
用いたことを特徴とするシリコン薄膜トランジスタ。
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JPH09153456A (ja) | 1997-06-10 |
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