JP3364928B2 - スパッタ型イオン源 - Google Patents

スパッタ型イオン源

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JP3364928B2
JP3364928B2 JP08554391A JP8554391A JP3364928B2 JP 3364928 B2 JP3364928 B2 JP 3364928B2 JP 08554391 A JP08554391 A JP 08554391A JP 8554391 A JP8554391 A JP 8554391A JP 3364928 B2 JP3364928 B2 JP 3364928B2
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雅俊 熊本
一 ▲桑▼原
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石川島播磨重工業株式会社
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  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、表層改質、表層処理、
薄膜形成装置等に用いられるイオン源に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】イオンビームは、被加工物に当てるとイ
オンビームの遊動エネルギーが熱エネルギーに変わり、
被加工物面で溶解,蒸発が起こるので、誘導、研磨,エ
ッチング,表層処理等の被加工物の加工に用いられてお
り、近年は、IC回路等の製作、半導体への不純物の注
入、酸化膜や窒化膜の作成等の表層処理及び薄膜を作成
する際などに用いられている。 【0003】このイオンビームを得る装置としてはイオ
ン源が知られ、イオン源は、プラズマ発生室でプラズマ
を作り、このうちイオンだけを取り出し、高圧で加速す
ることによりイオンビームを作るように構成され、ガス
イオン専用イオン源やルツボ内の金属等の物質を蒸発さ
せ、これをプラズマ発生室でプラズマ化するタイプのイ
オン源がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の大電
流金属イオン源では、物質を蒸発させてイオンビームを
引き出すために、例えば蒸発させる物質がタングステン
等の高融点金属であると、蒸発部を数千度の高温にしな
ければならず、高融点金属のイオンビームを引き出すこ
とが実質的に不可能である。 【0005】このため、本発明者らはスパッタ作用によ
り発生させた原子をイオンビームとして引き出す機能を
備えたスパッタ型のイオン源を提案した。これを図2に
より説明する。外周に多数の磁石dが設けられたアノー
ドとなるプラズマ室aの前面にビーム引出電極fが設け
られ、後方に作動ガス導入部eが接続される。このプラ
ズマ室a内にカソードとなるフィラメントb設けられ、
またビーム引出電極fと対向してプラズマ室aの後方に
スパッタターゲットcが配置される。 【0006】このスパッタ型イオン源は、イオンビーム
を発生させたい物質をスパッタターゲットcとして構成
することで、数千度の高温にすることなくスパッタ作用
によりその原子gをたたきだせるので、高融点金属のイ
オンビームを得ることが可能となる。 【0007】しかしながら、スパッタターゲットcが、
一枚でビーム引出電極fと対向しているため、スパッタ
作用により、スパッタターゲットcより生じたイオン化
すべき金属原子g等の多くはイオン化されることなく、
対向するビーム引出電極fに付着してしまい、スパッタ
材の利用効率が悪い問題がある。またスパッタの際に生
じる2次電子hが、スパッタ電圧で加速され、高エネル
ギー電子ビームとしてビーム引出電極fへ入射し、ビー
ム引出電極fの変形など、ビーム引出電極fの劣化の原
因となる。 【0008】そこで、本発明はこのような事情を考慮し
てなされたものであり、その目的は、スパッタ材の利用
効率がよくしかも電子によるビーム引出電極の変形等を
防止できるスパッタ型イオン源を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、アノードとなる円筒状の壁で形成したプ
ラズマ室の外周にプラズマ閉じ込めのための永久磁石を
配置し、プラズマ室の前面に、プラズマ化した原子をイ
オンビームとして引き出すビーム引出電極を設け、その
プラズマ室の後方の略中央にカソードとなるフィラメン
トを設け、更にプラズマ室の後方に作動ガスを導入する
作動ガス導入部を設け、そのプラズマ室内に、スパッタ
ターゲットをビーム引出電極に対し垂直になるように対
向して設け、そのスパッタターゲットに負の高電圧を印
加するようにしたものである。 【0010】 【作用】上記構成によれば、フィラメントからの電子が
スパッタターゲットに衝突するとスパッタ作用によりス
パッタターゲットから原子が放出され、プラズマ室内で
イオン化されビーム引出電極よりイオンビームとして引
き出される。この際、プラズマ室でイオン化されなかっ
た原子は、対向する負の高電圧が印加されたスパッタタ
ーゲットに付着し、そこで再びスパッタ材として利用さ
れる。またスパッタターゲットから原子がたたき出され
る際には、2次電子が生じるが、この電子は対向する
の高電圧が印加されたスパッターターゲットの電位障壁
で反射されイオン化に寄与することとなり、その電子ビ
ームが引出電極へ入射することがなくなるため、その変
形などを防止することが可能となる。 【0011】 【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。 【0012】図1において、1は、アノードとなる円筒
状の壁1aで形成したプラズマ室で、その外周に、これ
を囲繞するようにS極とN極とが交互になるよう永久磁
石4が配置される。これら永久磁石4は、隣接する磁石
同士で図に示すように磁力線9が形成され、この磁力線
9によりプラズマの閉じ込め効率が向上するように配設
されている。 【0013】プラズマ室1の前面には、プラズマ化した
原子をイオンビームとして引き出すビーム引出電極(プ
ラズマグリット)6が設けられ、後方にはArなどの作
動ガスを導入する作動ガス入部5が設けられる。 【0014】プラズマ室1の後方の略中央には、カソー
ドとなるフィラメント2が設けられる。 【0015】プラズマ室1内には、ビーム引出電極6と
垂直でかつそれぞれ対向したスパッタターゲット3,3
が配置され、これらに図示していないが負の高電圧(D
C+又はDC+高周波)が印加されるようになってい
る。 【0016】次に本実施例の作用を説明する。 【0017】作動ガス導入部5からAr等の作動ガスが
プラズマ室1に導入されると、作動ガスは、フィラメン
ト2とアノードとなる壁1a間のアーク放電によりプラ
ズマ化される。またスパッタターゲット3に負の高電圧
を印加することにより、スパッタ作用によりスパッタ材
構成原子7が放出される。この原子7はプラズマ室1内
でイオン化し、ビーム引出電極6により収束され、更に
加速されて、大面積,大電流のイオンビームとして引き
出される。 【0018】このスパッタ作用でターゲット3からたた
き出された原子7中、イオン化されなかった原子7は、
対向するスパッタターゲットに付着し、そこで再びス
パッタとして利用されることとなる。 【0019】またスパッタ材より発生し、スパッタ電圧
により加速された2次電子8は、負の高電圧が印加され
スパッタターゲット3の電位障壁で反射され、プラズ
マ室1内に有効に閉じ込められ、プラズマ高密度化し、
イオン化に寄与することとなる。またスパッタターゲッ
ト3,3は、ビーム引出電極6にたいして垂直に配置さ
れるため、この高エネルギー2次電子がビーム引出電極
6に入射することはなく、ビーム引出電極6の熱負荷が
低減できる。これによりビーム引出電極6の変形など劣
化の原因を低減できる。 【0020】以上により、イオンビームを発生させたい
物質(例えばタングステン等の高融点金属)をスパッタ
ターゲット3として構成することで、高融点金属の直
流,高電流のイオンビームを得ることができる。 【0021】 【発明の効果】以上要するに本発明によれば、プラズマ
室の前面にビーム引出電極を設け、プラズマ室の後方の
略中央にフィラメントを設け、プラズマ室内に負の高電
圧が印加されるスパッタターゲットをビーム引出電極に
対して垂直に、かつ対向して設けることで、スパッタ作
用により放出された原子がプラズマ室内でイオン化され
なくても、その原子は対向するスパッタターゲットに付
着し、そこで再びスパッタ材として利用でき、また2次
電子も対向するスパッタターゲットの電位障壁で反射さ
れイオン化に寄与することとなり、ビーム引出電極へ入
射することがなくなるため、その変形等を防止すること
が可能となるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。 【図2】現在提案されているスパッタ型イオン源の一例
を示す断面図である。 【符号の説明】 1 プラズマ室 2 フィラメント 3 スパッターターゲット 4 永久磁石 5 作動ガス導入管 6 ビーム引出電極
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−121240(JP,A) 特開 昭63−96283(JP,A) 特開 昭63−86864(JP,A) 特開 昭64−52062(JP,A) 特開 昭64−52063(JP,A) 特開 平1−201466(JP,A) 特開 平1−201467(JP,A) 松岡茂登 ほか1名,電界ミラースパ ッタ型イオン源,1990年春季第37回応用 物理学関係連合講演会予稿集,日本,応 用物理学会,1990年 3月28日,30a− ZG−10 第524頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 -14/58 H01J 27/22

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 アノードとなる円筒状の壁で形成したプ
    ラズマ室の外周にプラズマ閉じ込めのための永久磁石を
    配置し、プラズマ室の前面に、プラズマ化した原子をイ
    オンビームとして引き出すビーム引出電極を設け、その
    プラズマ室の後方の略中央にカソードとなるフィラメン
    トを設け、更にプラズマ室の後方に作動ガスを導入する
    作動ガス導入部を設け、そのプラズマ室内に、スパッタ
    ターゲットをビーム引出電極に対し垂直になるように対
    向して設け、そのスパッタターゲットに負の高電圧を印
    加するようにしたことを特徴とするスパッタ型イオン
    源。
JP08554391A 1991-04-17 1991-04-17 スパッタ型イオン源 Expired - Fee Related JP3364928B2 (ja)

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松岡茂登 ほか1名,電界ミラースパッタ型イオン源,1990年春季第37回応用物理学関係連合講演会予稿集,日本,応用物理学会,1990年 3月28日,30a−ZG−10 第524頁

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