JP3364512B2 - 熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録装置

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JP3364512B2
JP3364512B2 JP17522093A JP17522093A JP3364512B2 JP 3364512 B2 JP3364512 B2 JP 3364512B2 JP 17522093 A JP17522093 A JP 17522093A JP 17522093 A JP17522093 A JP 17522093A JP 3364512 B2 JP3364512 B2 JP 3364512B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサーマルヘッドを用いた
熱転写記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像記録情報に応じた熱パターンを発生
するサーマルヘッドによりインク層を有するインクシー
トを加熱してこのインクシートから受像紙に画像情報を
記録する熱転写記録装置、もしくは画像記録情報に応じ
た熱パターンを発生するサーマルヘッドにより直接的に
受像紙(感熱紙)を加熱して画像情報を受像紙に記録する
熱転写記録装置において、画像情報を受像紙に記録する
際は、サーマルヘッドに設けられている多数の発熱抵抗
体に印字データなどの画像記録情報に応じて選択的に電
気パルスを印加する。この電気パルスにより発熱抵抗体
が選択的に発熱し、その温度でインクシートのインク層
もしくは受像紙が加熱されて画像記録情報が受像紙に記
録される。
【0003】特開昭59ー202881号公報には、熱
転写方式あるいは感熱方式等のプリンタ装置において、
プレッシャローラの軸を中空にし、その中空部に冷媒を
循環させてプレッシャローラを冷却することによってイ
ンクの過熱を防止するようにしたものが記載されてい
る。また、特開昭61ー173975号公報には、感熱
記録ヘッドの基台温度等を感熱素子で検出し、その検出
結果に対応してファンモータの回転を制御し、感熱記録
ヘッドの冷却を複数ステップで、あるいは連続的に制御
するようにした感熱記録装置が記載されている。
【0004】また、特開昭61ー217274号公報に
はサーマルヘッド駆動装置が記載されている。このサー
マルヘッド駆動装置では、サーマルヘッドの記録動作中
はサーマルヘッドを連続的に冷却し、更に、サーマルヘ
ッドが記録動作を終了してもその基板温度が所定の温度
以下になるまで基板の冷却を続行する。また、基板の各
部の温度を測定してその温度分布を予測し、その結果に
応じてサーマルヘッドの記録動作中あるいは記録動作終
了後も、所定の区分ごとに互いに独立した冷却力で基板
を冷却することによって、基板に局部的な蓄熱が生じた
場合、その部位を集中的に冷却して基板全体の温度の均
一化を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記熱転写記録装置で
は、サーマルヘッドに設けられている多数の発熱抵抗体
に印字データなどの画像記録情報に応じて選択的に電気
パルスを印加して発熱抵抗体を選択的に発熱させるが、
この発熱抵抗体の温度が十分に高くないと、画像記録情
報の記録が不十分となり、受像紙上の記録画像が薄くか
すれる。また、発熱抵抗体の温度が高過ぎると、画像記
録情報が受像紙上に必要以上に濃く記録されたり、記録
面積が広くなって記録画像の細部がつぶれたり、記録内
容がにじんだり、尾引き等の現象が生じて記録画像品質
を劣化させりする。また、記録開始時に良好な画像記録
が行われても、長時間の記録作業の前半と後半とではサ
ーマルヘッド全体の蓄熱現象によって記録画像に濃度む
らが生じてしまう。
【0006】このような現象を解消するため、上記特開
昭59ー202881号公報記載のものでは、熱転写方
式あるいは感熱方式等のプリンタ装置において、プレッ
シャローラの軸を中空にし、その中空部に冷媒を循環さ
せてプレッシャローラを冷却することによってインクの
過熱を防止し、継続して長時間使用してもサーマルヘッ
ドの過剰な蓄熱を防止するようにしている。しかし、装
置が大きなものとなり、低温の環境での画像記録を行う
際、もしくは画像記録開始時のサーマルヘッドの温度が
十分に高くないと、インクの転写等が不十分となって記
録画像がかすれるという問題を解消することができな
い。
【0007】また、特開昭61ー173975号公報記
載のものでは、感熱記録ヘッドの基台温度等を感熱素子
で検出し、その検出結果に対応してファンモータの回転
を制御し、感熱記録ヘッドの冷却を複数ステップで、あ
るいは連続的に制御するが、これも、低温の環境での画
像記録を行う際、もしくは画像記録開始時のサーマルヘ
ッドの温度が十分に高くないと、インクの転写等が不十
分となって記録画像がかすれるという問題を解消するこ
とができない。
【0008】また、特開昭61ー217274号公報記
載のものでは、サーマルヘッドの記録動作中はサーマル
ヘッドを連続的に冷却し、更に、サーマルヘッドが記録
動作を終了してもその基板温度が所定の温度以下になる
まで基板の冷却を続行し、また、基板の各部の温度を測
定してその温度分布を予測し、その結果に応じてサーマ
ルヘッドの記録動作中あるいは記録動作終了後も、所定
の区分ごとに互いに独立した冷却力で基板を冷却するこ
とによって、基板に局部的な蓄熱が生じた場合、その部
位を集中的に冷却して基板全体の温度の均一化を図って
いるが、同様に低温の環境での画像記録を行う際、もし
くは画像記録開始時のサーマルヘッドの温度が十分に高
くないと、インクの転写等が不十分となって記録画像が
かすれるという問題を解消することができない。
【0009】本発明は、上記欠点を改善し、低温の環境
での画像記録を行う際や、画像記録開始時のサーマルヘ
ッドの温度が十分に高くないときに記録画像がかすれる
という問題を解消することができる熱転写記録装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、画像記録情報に応じた熱パ
ターンを発生するサーマルヘッドによりインク層を有す
るインクシートを加熱してこのインクシートから受像紙
に画像情報を記録し、もしくは画像記録情報に応じた熱
パターンを発生するサーマルヘッドにより直接的に受像
紙を加熱して画像情報を受像紙に記録する熱転写記録装
置において、前記サーマルヘッドの複数箇所の温度を検
出する複数の温度検出手段と、前記サーマルヘッドの
熱と冷却を行う1つの熱電子冷却素子と、前記複数の温
度検出手段の検出温度をチェックして該複数の温度検出
手段の検出温度が第1の設定温度より低いかどうかを判
断する第1段階、この第1段階で前記複数の温度検出手
段の検出温度の中の1つでも前記第1の設定温度より低
い場合に前記熱電子冷却素子に前記サーマルヘッドを加
熱させて前記第1段階に移行する第2段階、前記第1段
階で前記複数の温度検出手段の検出温度がいずれも前記
第1の設定温度以上である場合に前記熱電子冷却素子を
オフさせ前記複数の温度検出手段の検出温度をチェック
して該複数の温度検出手段の検出温度の中の1つでも第
1の設定温度より低い第2の設定温度よりも低い場合に
前記第2段階に移行する第3段階、この第3段階で前記
複数の温度検出手段の検出温度がいずれも前記第2の設
定温度以上である場合に前記複数の温度検出手段の検出
温度が前記第1の設定温度より高い第3の設定温度より
高いかどうかを判断し前記複数の温度検出手段の検出温
度がいずれも前記第3の設定温度より低い場合に前記第
3段階に移行する第4段階、この第4段階で前記複数の
温度検出手段の検出温度の中の1つでも前記第3の設定
温度より高い場合に前記熱電子冷却素子に前記サーマル
ヘッドを冷却させる第5段階、この第5段階から移行し
て前記複数の温度検出手段の検出温度をチェックし前記
複数の温度検出手段の検出温度の中の1つでも前記第1
の設定温度より高い場合に前記第5段階に移行し前記複
数の温度検出手段の検出温度がいずれも前記第1の設定
温度以下である場合に前記第3段階に移行する第6段階
を有する制御を行うコントローラとを有するものであ
る。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の熱
転写記録装置において、前記熱電子冷却素子としてペル
チェ素子を用いたものである。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明では、サーマルヘッドの温
度が温度検出手段により検出され、熱電子冷却素子は温
度検出手段の検出温度により制御されてサーマルヘッド
の温度を制御することにより、印字画像品質の劣化を防
止できる。さらに、サーマルヘッドの複数箇所の温度が
複数の温度検出手段により検出され、この複数の温度検
出手段の検出温度の中の1つでも所定の温度範囲以下で
あれば1つの熱電子冷却素子がサーマルヘッドを加熱す
る。逆に複数の温度検出手段の検出温度の中の1つでも
所定の温度範囲以上になれば1つの熱電子冷却素子がサ
ーマルヘッドを冷却することによって、サーマルヘッド
内の温度のばらつきを防ぐことができる。
【0013】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
熱転写記録装置において、熱電子冷却素子は、ペルチェ
素子が用いられることにより、簡単にサーマルヘッドの
温度を制御できる。
【0014】
【実施例】図2は本発明の実施例の前提となる熱転写記
録装置の例の概略を示す。この熱転写記録装置はサ
ーマルヘッド11、受像紙となる記録紙12、インクシ
ート13、プラテンローラ14を有し、記録紙12及び
インクシート13がサーマルヘッド11とプラテンロー
ラ14とで挾持される。記録紙12はキャプスタンロー
ラ15及びピンチローラ16により搬送され、インクシ
ート13は記録紙12と同時に搬送される。サーマルヘ
ッド11の多数の発熱抵抗体は画像記録情報に応じて選
択的に電気信号(パルス信号)が印加されて電流が流れる
ことにより選択的に発熱してインクシート13を加熱
し、インク層を有するインクシート13は発熱抵抗体に
よる加熱でインクを記録紙12に転写して画像記録を行
う。
【0015】サーマルヘッド11には温度検出素子、例
えばサーミスタ17が取付けられ、サーマルヘッド11
の温度(サーマルヘッド11の基体温度)がサーミスタ1
7により検出される。また、サーマルヘッド11には熱
電子冷却素子18が取付けられ、この熱電子冷却素子1
8におけるサーマルヘッド11とは反対側の面に放熱板
19が取付けられる。放熱板19には放熱効果を上げる
ためにファン20により風が吹き付けられる。
【0016】図1は熱転写記録装置におけるサーマル
ヘッド温度コントロール部を示す。サーミスタ17は抵
抗値がサーマルヘッド11の温度に応じて変化し、温度
検出回路21はサーミスタ17の抵抗値を温度情報に変
換してコントローラ22へ出力する。コントローラ22
は温度検出回路21からの入力信号よりサーマルヘッド
11の温度が設定温度に対して高いか低いかを判断し、
その判断結果を電力制御回路23へ出力する。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明では、サーマルヘッドの温
度が温度検出手段により検出され、熱電子冷却素子は温
度検出手段の検出温度により制御されてサーマルヘッド
の温度を制御することにより、印字画像品質の劣化を防
止できる。さらに、サーマルヘッドの複数箇所の温度が
複数の温度検出手段により検出され、この複数の温度検
出手段の検出温度をチェックして該複数の温度検出手段
の検出温度が第1の設定温度より低いかどうかを判断す
る第1段階この第1段階で前記複数の温度検出手段の
検出温度の中の1つでも前記第1の設定温度より低い場
合に前記熱電子冷却素子に前記サーマルヘッドを加熱さ
せて前記第1段階に移行する第2段階、前記第1段階で
前記複数の温度検出手段の検出温度がいずれも前記第1
の設定温度以上である場合に前記熱電子冷却素子をオフ
させ前記複数の温度検出手段の検出温度をチェックして
該複数の温度検出手段の検出温度の中の1つでも第1の
設定温度より低い第2の設定温度よりも低い場合に前記
第2段階に移行する第3段階、この第3段階で前記複数
の温度検出手段の検出温度がいずれも前記第2の設定温
度以上である場合に前記複数の温度検出手段の検出温度
が前記第1の設定温度より高い第3の設定温度より高い
かどうかを判断し前記複数の温度検出手段の検出温度が
いずれも前記第3の設定温度より低い場合に前記第3段
階に移行する第4段階、この第4段階で前記複数の温度
検出手段の検出温度の中の1つでも前記第3の設定温度
より高い場合に前記熱電子冷却素子に前記サーマルヘッ
ドを冷却させる第5段階、この第5段階から移行して前
記複数の温度検出手段の検出温度をチェックし前記複数
の温度検出手段の検出温度の中の1つでも前記第1の設
定温度より高い場合に前記第5段階に移行し前記複数の
温度検出手段の検出温度がいずれも前記第1の設定温度
以下である場合に前記第3段階に移行する第6段階を有
する制御がコントローラにより行われることによって、
サーマルヘッド内の温度のばらつきを防ぐことができ
る。
【0018】図3はコントローラ22の温度制御フロー
を示す。コントローラ22は、電源がオンすると、温度
検出回路21からの入力信号を取り込み、この温度検出
回路21からの入力信号より、サーミスタ17で検出さ
れたサーマルヘッド11の温度tが設定温度aより低い
かどうかを判断する。そして、コントローラ22は、サ
ーマルヘッド11の温度tが設定温度aより低い場合に
は電力制御回路23における加熱用電力制御回路をオン
させ、ペルチェ素子18が加熱用電力制御回路によりオ
ンしてサーマルヘッド11を加熱する。
【0019】また、コントローラ22は、サーマルヘッ
ド11の温度tが設定温度a以上である場合には電力制
御回路23における冷却用電力制御回路をオンさせ、ペ
ルチェ素子18が冷却用電力制御回路によりオンしてサ
ーマルヘッド11を冷却する。このような動作が繰り返
して行われてサーマルヘッド11の温度が設定温度に保
たれる。
【0020】図4は熱転写記録装置におけるサーマルヘ
ッドの温度変化を示す。図4において、実線はペルチェ
素子18を用いた第1実施例におけるサーマルヘッド1
1の温度変化を示し、点線はサーマルヘッドの冷却及び
加熱を行う手段がない場合におけるサーマルヘッドの温
度変化を示し、破線はサーマルヘッドをファンで冷却し
た場合におけるサーマルヘッドの温度変化を示す。
【0021】図4から分かるように電源がオンした後の
印写(画像記録)待機中は、サーマルヘッドの冷却及び加
熱を行う手段がない場合と、サーマルヘッドをファンで
冷却する場合とはサーマルヘッドの温度が環境温度とほ
ぼ同じとなる。一方、熱転写記録装置では、電源のオ
ンと同時にサーマルヘッドの温度がペルチェ素子18に
よる加熱で設定温度aまで上昇する。
【0022】印写が開始されると、サーマルヘッドの冷
却及び加熱を行う手段がない場合はサーマルヘッドの温
度が一気に上昇してサーマルヘッドの蓄熱が起り、あま
りサーマルヘッドの温度が上昇し過ぎるとサーマルヘッ
ドが破損してしまう。サーマルヘッドをファンで冷却し
た場合はファンの冷却能力が十分にあってファンの風量
を制御できればサーマルヘッドの温度を印写中に設定温
度aに保ことが可能である。
【0023】印写が終了すると、サーマルヘッドをファ
ンで冷却する場合はサーマルヘッドの温度が徐々に環境
温度まで下がって行く。しかし、サーマルヘッドをファ
ンで冷却した場合は、印写中には問題がないが、印写開
始直後にはサーマルヘッドの温度が低いので、画像のか
すれ等が生じてしまう。熱転写記録装置では、印写開
始時にはサーマルヘッド11の温度が設定温度aになっ
ており、印写開始直後にはサーマルヘッド11の温度上
昇に伴うペルチェ素子18による冷却でサーマルヘッド
11の温度を設定温度aに保つことができる。この場
合、サーマルヘッド11の若干の温度上昇がみられる
が、ペルチェ素子18の冷却能力を上げたり、ペルチェ
素子18を複数個用いたりすることによりサーマルヘッ
ド11の温度を精度良く設定温度aに制御することがで
きる。
【0024】ここで、設定温度aについて説明すると、
図7に示すインクの加熱温度とインクの濃度との関係か
ら明らかなようにインクシート13のインクはある温度
以上でなければ記録紙12に転写されないので、設定温
度aを図7に示した値に設定すれば、インクシート13
のインクはサーマルヘッド11の基体温度が設定温度a
であれば記録紙12に転写されることがなく、サーマル
ヘッド11の発熱抵抗体に電気信号を印加してから発熱
抵抗体の発熱によりインクシート13のインクが記録紙
12に転写されるまでの立ち上がり時間が従来装置より
早くなり、印写開始時等における画像のかすれがなくな
る。
【0025】熱転写記録装置では熱電子冷却素子18
としてペルチェ素子を用いたが、ペルチェ素子は、回路
全体を一定の温度に保ち、接合点を通じて電流を流すと
接合点で熱の発生または吸収が行われる。このペルチェ
素子の効果を利用して吸熱反応により対象物を冷却でき
る。よって、ペルチェ素子18に電力制御回路23から
電流を流すと、ペルチェ素子18のサーマルヘッド11
と接している面から熱吸収が起り、サーマルヘッド11
の熱が次々にペルチェ素子18に吸収されて行く。
【0026】ペルチェ素子18に吸収された熱はペルチ
ェ素子18のサーマルヘッド11と反対側の面から他へ
伝熱され、第1実施例では放熱板19によって外部へ放
出される。また、ペルチェ素子の電流の向きを変えるこ
とによって、ペルチェ素子による熱の吸収、放出の方向
を反転させることができる。よって、コントローラ22
が電力制御回路23を介してペルチェ素子18の電流の
向きを制御することによりサーマルヘッド11のペルチ
ェ素子18による加熱、冷却が行われる。なお、サーマ
ルヘッド11に対する冷却及び加熱の効率を上げるため
にサーマルヘッド11の冷却及び加熱を行う個所に、こ
の場合はサーマルヘッド11と放熱板(吸熱板)19との
間(ペルチェ素子18を除く部分)に断熱材を設けてもよ
い。
【0027】このように熱転写記録装置では、サーマ
ルヘッド11の温度を検出し、この検出温度によりペル
チェ素子18を制御してサーマルヘッド11の温度を常
時制御するので、低温の環境での画像記録を行う際や、
画像記録開始時のサーマルヘッドの温度が十分に高くな
いときにはサーマルヘッドを加熱して記録画像がかすれ
るという問題を解消することができ、さらに連続的印写
動作等でサーマルヘッドに蓄熱現象が起きたらサーマル
ヘッドを冷却することができ、印写画像品質の劣化を防
止することができる。また、熱電子冷却素子18を複数
個用いることによりサーマルヘッドの加熱及び冷却の速
度、効率を上げることができ、さらにサーマルヘッド内
での温度のばらつきを防ぐことができる。また、熱電子
冷却素子18としてペルチェ素子を用いてその電流を制
御することにより、簡単にサーマルヘッドの温度を制御
することができる。
【0028】図5及び図6は本発明の一実施例における
コントローラの温度制御フローを示す。この実施例で
は、上記熱転写記録装置において、コントローラ22
が図5に示す温度制御フローを実行するようにしたもの
であり、a<c<bなるa,b,cが設定される。温度
検出素子17としては2つのサーミスタからなる温度検
出素子17,17(図示せず)が設けられ、サーマル
ヘッド11の2個所の温度が2つのサーミスタ17
17によりそれぞれ検出される。
【0029】コントローラ22は、電源がオンすると、
2つのサーミスタ17,17の出力信号を温度検出
回路を介してを取り込み、この温度検出回路からの入力
信号によりサーミスタ17,17の検出温度t
のうちの一方の検出温度tが設定温度cより低い
かどうかを判断する。そして、コントローラ22は、検
出温度tが設定温度cより低い場合には電力制御回路
23における加熱用電力制御回路をオンさせ、ペルチェ
素子18が加熱用電力制御回路によりオンしてサーマル
ヘッド11を加熱する。
【0030】また、コントローラ22は、検出温度t
が設定温度c以上である場合には他方の検出温度t
設定温度cより低いかどうかを判断し、検出温度t
設定温度cより低ければ加熱用電力制御回路をオンさせ
るステップに戻る。また、コントローラ22は、検出温
度tが設定温度c以上であれば、電力制御回路23を
オフさせてペルチェ素子18をオフさせ、サーミスタ1
,17の出力信号を温度検出回路を介してを取り
込んでこの温度検出回路からの入力信号によりサーミス
タ17,17の検出温度t,tがaより低いか
どうかを判断する。
【0031】コントローラ22は、検出温度tまたは
がaより低い場合には加熱用電力制御回路をオンさ
せるステップに戻り、検出温度t,tがいずれもa
以上である場合には検出温度t,tがbより高いか
どうかを判断する。そして、コントローラ22は、検出
温度t,tがいずれもb以下である場合には電力制
御回路23をオフさせるステップに戻る。
【0032】また、コントローラ22は、検出温度t
またはtがbより高い場合には電力制御回路23にお
ける冷却用電力制御回路をオンさせ、ペルチェ素子18
が冷却用電力制御回路によりオンしてサーマルヘッド1
1を冷却する。次に、コントローラ22は、サーミスタ
17,17の出力信号を温度検出回路を介してを取
り込んでこの温度検出回路からの入力信号によりサーミ
スタ17,17の検出温度t,tがcより高い
かどうかを判断する。
【0033】コントローラ22は、検出温度tまたは
がcより高い場合には冷却用電力制御回路をオンさ
せるステップに戻り、検出温度t,tがいずれもc
以下である場合には電力制御回路23をオフさせるステ
ップに戻る。このような動作が繰り返して行われてサー
マルヘッド11の温度が所定の範囲に保たれる。
【0034】この実施例では、複数個の温度検出素子1
,17の検出温度t,tのうち1つでも所定
の温度範囲c以下であればサーマルヘッド11を加熱
し、逆に検出温度t,tのうち1つでも所定の温度
範囲c以上になればサーマルヘッド11を冷却するの
で、サーマルヘッドの局部的に温度が低い部分や高い部
分をなくすことができ、サーマルヘッド内での温度のば
らつきを防ぐことができる。なお、温度検出素子は2つ
の温度検出素子17,17を用いたが、3つ以上の
温度検出素子を用いてもよく、温度検出素子はできるだ
け多い方が良い。
【0035】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、画像記録情報に応じた熱パターンを発生するサーマ
ルヘッドによりインク層を有するインクシートを加熱し
てこのインクシートから受像紙に画像情報を記録し、も
しくは画像記録情報に応じた熱パターンを発生するサー
マルヘッドにより直接的に受像紙を加熱して画像情報を
受像紙に記録する熱転写記録装置において、前記サーマ
ルヘッドの温度を検出する温度検出手段と、この温度検
出手段の検出温度により制御され前記サーマルヘッドの
温度を制御する1つの熱電子冷却素子とを備えたので、
低温の環境での画像記録を行う際や、画像記録開始時の
サーマルヘッドの温度が十分に高くないときにはサーマ
ルヘッドを加熱して記録画像がかすれるという問題を解
消することができ、さらに連続的印写動作等でサーマル
ヘッドに蓄熱現象が起きたらサーマルヘッドを冷却する
ことができ、印写画像品質の劣化を防止することができ
る。さらに、前記温度検出手段として前記サーマルヘッ
ドの複数箇所の温度を検出する複数の温度検出手段を有
し、この複数の温度検出手段の検出温度をチェックして
該複数の温度検出手段の検出温度が第1の設定温度より
低いかどうかを判断する第1段階、この第1段階で前記
複数の温度検出手段の検出温度の中の1つでも前記第1
の設定温度より低い場合に前記熱電子冷却素子に前記サ
ーマルヘッドを加熱させて前記第1段階に移行する第2
段階、前記第1段階で前記複数の温度検出手段の検出温
度がいずれも前記第1の設定温度以上である場合に前記
熱電子冷却素子をオフさせ前記複数の温度検出手段の検
出温度をチェックして該複数の温度検出手段の検出温度
の中の1つでも第1の設定温度より低い第2の設定温度
よりも低い場合に前記第2段階に移行する第3段階、こ
の第3段階で前記複数の温度検出手段の検出温度がいず
れも前記第2の設定温度以上である場合に前記複数の温
度検出手段の検出温度が前記第1の設定温度より高い第
3の設定温度より高いかどうかを判断し前記複数の温度
検出手段の検出温度がいずれも前記第3の設定温度より
低い場合に前記第3段階に移行する第4段階、この第4
段階で前記複数の温度検出手段の検出温度の中の1つで
も前記第3の設定温度より高い場合に前記熱電子冷却素
子に前記サーマルヘッドを冷却させる第5段階、この第
5段階 から移行して前記複数の温度検出手段の検出温度
をチェックし前記複数の温度検出手段の検出温度の中の
1つでも前記第1の設定温度より高い場合に前記第5段
階に移行し前記複数の温度検出手段の検出温度がいずれ
も前記第1の設定温度以下である場合に前記第3段階に
移行する第6段階を有する制御をコントローラにより行
ので、サーマルヘッド全体の温度を簡単な構成で制御
することができ、かつ、サーマルヘッドの局部的に温度
が低い部分や高い部分をなくすことができ、サーマルヘ
ッド内での温度のばらつきを防ぐことができる。
【0036】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の熱転写記録装置において、前記熱電子冷却素子とし
てペルチェ素子を用いたので、ペルチェ素子の電流を制
御することにより、簡単にサーマルヘッドの温度を制御
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の前提となる熱転写記録装置
におけるサーマルヘッド温度コントロール部を示すブロ
ック図である。
【図2】同熱転写記録装置の概略を示す正面図であ
る。
【図3】同熱転写記録装置におけるコントローラの温
度制御フローを示すフローチャートである。
【図4】サーマルヘッドの温度変化を示す特性図であ
る。
【図5】本発明の一実施例におけるコントローラの温度
制御フローの一部を示すフローチャートである。
【図6】同実施例におけるコントローラの温度制御フロ
ーの他の一部を示すフローチャートである。
【図7】インクの加熱温度とインク濃度との関係を示す
特性図である。
【符号の説明】
17 温度検出素子 18 熱電子冷却素子 22 コントローラ 23 電力制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/365 B41J 2/44 B41J 2/45 B41J 2/455

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像記録情報に応じた熱パターンを発生す
    るサーマルヘッドによりインク層を有するインクシート
    を加熱してこのインクシートから受像紙に画像情報を記
    録し、もしくは画像記録情報に応じた熱パターンを発生
    するサーマルヘッドにより直接的に受像紙を加熱して画
    像情報を受像紙に記録する熱転写記録装置において、前
    記サーマルヘッドの複数箇所の温度を検出する複数の
    度検出手段と、前記サーマルヘッドの加熱と冷却を行う
    1つの熱電子冷却素子と、前記複数の温度検出手段の検
    出温度をチェックして該複数の温度検出手段の検出温度
    が第1の設定温度より低いかどうかを判断する第1段
    階、この第1段階で前記複数の温度検出手段の検出温度
    の中の1つでも前記第1の設定温度より低い場合に前記
    熱電子冷却素子に前記サーマルヘッドを加熱させて前記
    第1段階に移行する第2段階、前記第1段階で前記複数
    の温度検出手段の検出温度がいずれも前記第1の設定温
    度以上である場合に前記熱電子冷却素子をオフさせ前記
    複数の温度検出手段の検出温度をチェックして該複数の
    温度検出手段の検出温度の中の1つでも第1の設定温度
    より低い第2の設定温度よりも低い場合に前記第2段階
    に移行する第3段階、この第3段階で前記複数の温度検
    出手段の検出温度がいずれも前記第2の設定温度以上で
    ある場合に前記複数の温度検出手段の検出温度が前記第
    1の設定温度より高い第3の設定温度より高いかどうか
    を判断し前記複数の温度検出手段の検出温度がいずれも
    前記第3の設定温度より低い場合に前記第3段階に移行
    する第4段階、この第4段階で前記複数の温度検出手段
    の検出温度の中の1つでも前記第3の設定温度より高い
    場合に前記熱電子冷却素子に前記サーマルヘッドを冷却
    させる第5段階、この第5段階から移行して前記複数の
    温度検出手段の検出温度をチェックし前記複数の温度検
    出手段の検出温度の中の1つでも前記第1の設定温度よ
    り高い場合に前記第5段階に移行し前記複数の温度検出
    手段の検出温度がいずれも前記第1の設定温度以下であ
    る場合に前記第3段階に移行する第6段階を有する制御
    を行うコントローラとを有することを特徴とする熱転写
    記録装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱転写記録装置において、
    前記熱電子冷却素子としてペルチェ素子を用いたことを
    特徴とする熱転写記録装置。
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