JP3362054B2 - 扁平上皮がん状物質およびその分離方法 - Google Patents

扁平上皮がん状物質およびその分離方法

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JP3362054B2 JP27601691A JP27601691A JP3362054B2 JP 3362054 B2 JP3362054 B2 JP 3362054B2 JP 27601691 A JP27601691 A JP 27601691A JP 27601691 A JP27601691 A JP 27601691A JP 3362054 B2 JP3362054 B2 JP 3362054B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は扁平上皮がん状物質の分
離および使用に関する。扁平上皮がん状(SCC状)免
疫反応性抗原がヒト女性尿中に認められた。この物質は
腫瘍抗原4(TA−4)のサブフラクションである扁平
上皮がん関連抗原(SCC)と同じふるまいをし、これ
と極めて類似した組成を有する。本発明はまた、前記S
CC状物質の分離および使用に関する。
【0002】
【従来技術】扁平上皮がんの存在および扁平上皮がんの
腫瘍抗原(以下TA−4またはそのサブフラクションS
CCと称する)の診断価値についての文献は数多くあ
る。
【0003】これらの文献中で述べられたSCC抗原お
よびTA−4は、扁平上皮がんそのものから、あるいは
扁平上皮がんから誘導されたがん細胞株から、あるいは
扁平上皮がんの患者の血清から抽出される。これらの物
質を使用するには固有の困難性がある。すなわち、実際
のがん組織を取扱うこと並びに血清または細胞株に見ら
れる低濃度のTA−4を取扱うことの困難性および障害
である。従って、これら抗原の現在におけるソースを取
扱う際の困難性は、これらの物質の生産およびSCC抗
原並びにTA−4(例えば対照物質)を利用する生成物
の生産を極めて困難かつ高価なものにしている。
【0004】本発明者による以前の研究(35 clin. Che
m. 1989 年,1079ページ)で、精漿および羊水中にもS
CC状物質を確認している。血清中に見られるものより
高濃度で存在するとはいえ、これらの液を得ることの困
難性は商業的なソースとして実用性のないものにしてい
る。
【0005】
【発明の構成】本発明は、ヒト女性尿中のSCC状物質
の認定に関する。この物質は尿中において正常なヒト血
清中よりかなり高いレベルで存在し、他のヒト関連物質
を取扱うことの困難性を伴わずに分離できる。SCC状
物質の尿中における認定は、従来の物質および方法より
ずっと安価に生産でき、かつ従来の物質と同じ程有用で
ある物質の分離を可能にした。
【0006】本発明は、この物質の認定のみならず、S
CC状物質の分離および使用の技術をも提供するもので
ある。
【0007】本発明は、扁平上皮がん状(SCC状)免
疫反応性抗原、すなわち、扁平上皮がん関連抗原(SC
C)と同じ振るまいをし、かつ、分子量および等電点の
決定により認められる限りにおいて扁平上皮がん関連抗
原と類似する組成を有することがわかった物質の新規な
ソースの認定に関するものであり、さらにSCC型物質
の分離および使用に関する。
【0008】尿がヒト被検者から集められ、分析されて
SCC物質の存在が決定される。尿を分析するには競合
イムノアッセイを利用した既知のラジオイムノアッセイ
技術が用いられる( Product SCC-RIA, カタログ番号13
76-22 ,Abbott Laboratories, Diagnostics Div. 販
売)。このアッセイにおいて、放射線同位体で標識され
たSCCと尿サンプルとが市販のキットにより与えられ
た抗体に関して競合する。SCC状物質が、ヒト女性尿
中において、ヒト血清中あるいはヒト男性尿中よりずっ
と高いレベルで存在することを発見した。ヒト女性尿中
のSCC状物質のレベルは約40ng/mlから500 ng/ml付
近までの範囲であり、正常ヒト血清中のそれは2.5 ng/
ml未満である。ヒト血清中において、上記2.5 ng/mlの
レベルはがん状態に関連する(Kato等,50 Cancer 1982
年,1294ページ参照)。男性尿中のSCC状物質のレベ
ルは低い(例えば約3ng/ml以下)。競合イムノアッセ
イが尿中にSSC状物質を検出したという事実は、その
物質が免疫学的特性において本物のSCC抗原に類似す
る(全く同一でない場合でも)ことを示す。
【0009】このSCC状物質の組成を決定するため
に、いくつかの既知の技術(すなわちゲル濾過およびイ
オン交換技術)を利用してAbbottイムノアッセイキット
における対照物質との比較を行った。その結果は、ヒト
女性尿から得られたSCC状物質ががん組織から抽出し
た本物のSCC物質と同じであることを示した。このよ
うにして、上記技術を用いて、ヒト女性尿から得られた
SCC状物質が本物のSCC物質と物理的に同じであ
り、かつイムノアッセイ技術において同じように振るま
うことがわかった。
【0010】さらに、ヒト女性尿からこの物質を分離す
る作業を行った。高レベルのSCC状物質を含有するサ
ンプルを認定した後、これらのサンプルを濃縮し、凍結
乾燥した。
【0011】SCC状物質は分離された後、他の研究所
では悪性組織からのSCCが使用されるような種々の用
途、すなわち、ヒト血清中のSCC抗原の定量測定およ
び定性測定のための臨床検定用対照に使用できる物質を
開発するために利用される。
【0012】上記の方法は、SCC状物質の分離および
使用に関する本発明の最良態様を構成する。しかしなが
ら、SCC状物質は、ラジオイムノアッセイ、ELIS
Aおよび他の分析技術を含むあらゆる分析工程において
本物のSCCを代替できる。例えば、抗原測定のため、
ほとんどのイムノアッセイは標識化抗原または標識化抗
体を利用する。SCC状物質または抗体は、種々の既知
の方法を用いて標識化できる。これらの方法には、例え
ば、放射性同位体標識、酵素標識、蛍光標識、ケミルミ
ネセント標識または物質を免疫化学的分析技術に有用な
ものとするその他の標識を加えることが含まれる。これ
らはイムノアッセイ中の識別グループとして使用する。
既知の濃度の所望の抗原を含む基準物質または較正物質
も通常必要である。ヒト女性尿中からのSCC状物質ま
たはそれから作成された抗体は、上記成分の安価なソー
スを提供する。また、本発明は、現在本物のSCCが使
用できる他の分析技術にもヒト女性尿を濃縮あるいは濃
縮せずに利用できるようにする。
【0013】さらには、本発明は、抗体を作成するため
の免疫抗原として使用できるSCC状物質を提供する。
SCC状物質に対するポリクローナル抗体、モノクロー
ナル抗体またはその他の抗体が作られる。抗体(ポリク
ローナルまたはモノクローナル)の作成技術は公知であ
る。ポリクローナル抗体作成については、ヒトSCC状
物質を所望の動物(通常ウサギ)に注入して免疫反応を
生じさせ、次にこの動物の血清をSCCの抗体のソース
として使用する。動物がSCCに特異的な抗体のみを産
生し、無関係なタンパクに特異的な抗体を産生しないよ
うにするために、免疫原として使用するのに大量の精製
SCCを用いることは特に有益である。モノクローナル
抗体の産生については、ヒトSCC状物質を所望の系統
のマウス(あるいは技術が確立されていれば他の動物)
に注入し、永久抗体分泌細胞株を産生させ、SCCの認
識に関して、これらの細胞株をスクリーニングする。こ
こでも大量の精製SCCを用いることによってスクリー
ニング時間が短縮されると共にSCCに特異的な抗体を
分泌する細胞株を得る機会が大幅に増大される。
【0014】抗体(モノクローナル、ポリクローナル
他)作成の分野において、抗体作成の技術は公知であ
る。例えば、Koehler, G. および C. Milstein, 256 Na
ture (1975年),495 ページ;そして Davis, B., R. D
ulbecco, H. Eisen, H. Ginsbergおよび W. Wood, Prin
ciples of Microbiology and Immunology ,2巻,Harp
er& Row, New York, 1973年を参照のこと。
【0015】SCC状物質またはそれから作成された抗
体を固体支持体上に固定する。例えばアガロース樹脂
(セファローズ(Sepharose) 等)、ガラスビーズ等の種
々の支持体を使用できる。固定されたSCCの抗体は、
粗ソースから純粋なSCCを得るための迅速で有効な精
製手段として働く。同様に、固定されたSCC状物質を
用いて、純粋な抗体が得られる。これらイムノアフィニ
ティークロマトグラフィー法は既知である。上記工程は
固定リガンドがどのように使用され得るかの例を示して
いるが、その有用性を制限するものではない。例えば、
固定SCC抗体はSCCを含まない血清を得るためのス
トリッピング剤(stripping agent) として使用できる。
【0016】
【実施例】本発明を以下の実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。なお、本発明はそれらの実施例に限定され
るものではないことは言うまでもない。
【0017】実施例1 尿の採集 尿のサンプルを以下の被検者群から採集した。すなわ
ち、5名の妊婦、6名の妊娠していない女性、および7
名の男性である。妊娠していない群をさらに女性ノンス
モーカー2名、女性スモーカー3名、男性ノンスモーカ
ー4名、男性スモーカー3名、そしてホルモン平衡失調
が報告されている妊娠していない女性3名に再分した。
100 −1000mlのサンプルを採集した。
【0018】尿被検物を重量濾過法で濾過した。上澄を
残し、残りを捨てた。
【0019】実施例2 尿サンプルのラジオイムノアッセイ 実施例1で得られた上澄を、Abbott Laboratories, Dia
gnostics Div. から購入したラジオイムノアッセイ(Pro
duct SCC-RIA,カタログ番号1376-22)を用いて扁平上皮
がん抗原の有無について検定した。これは、一定量のI
125 標識化扁平上皮がん抗原が扁平上皮がん抗原抗
体に対して非標識化抗原と競合する競合アッセイであ
る。
【0020】一次抗原抗体複合体のみを沈殿させる第2
の抗体によって、遊離した抗原が、抗体に結合した抗原
から分離される。製品取扱説明書に正確に従った。
【0021】キットは、I125 標識化SCC、SC
C抗血清(ウサギ)、第2の抗体(ヤギ)、SCC標準
液(ヒト)0ng/ml,SCC標準液(ヒト)1.5 ,5,
15,50および150 ng/ml、さらに取扱説明書を含んでい
た。
【0022】100 マイクロリッターの標準液または試料
を割当てられたチューブにピペット取りした。200 マイ
クロリッターのSCCI125 試薬を次に全てのチュ
ーブにピペット取りした。100 マイクロリッターのSC
C抗血清(ウサギ)を各チューブにピペット取りした。
これらのチューブをボルテックスし(vortex)、ふたを
し、そして室温で20−30時間インキュベートした。20−
30時間後、0.5ml の第2の抗体(ヤギ)を各チューブに
加えた。これらのチューブをボルテックスし、次に室温
で10−30分間インキュベートした。これらチューブを20
分間、1000−2500×g で遠心分離した。遠心分離後、チ
ューブを直ちにデカントし、ペレットを確保した。次に
チューブを適切な井戸型ガンマシンチレーションカウン
ターで読んだ。
【0023】実施例3 尿中のSCCの認定 実施例1で述べたサンプルについてのSCC検定結果を
表1に示す。表1は、いくつかの結論を示唆するもので
ある。まず第1に、SCCはヒト女性尿中に高レベルで
存在することが示されている。ヒト血清の正常限界は2.
5 ng/mlに設定されており、2.5 ng/mlを超える値はが
ん状態に関連しているものである。喫煙者の女性は非喫
煙者の約2倍のレベルの尿中SCCを有する。妊娠は、
尿過SCCレベルを実質的に増加させないようである。
しかしながら、このことは、妊娠期間中に尿中SCCレ
ベルが変化するのを否定するものではない。そのような
ことは、まれな所見ではないだろう。そのよい例は、妊
娠中にレベル激的に上下するヒト絨毛性ゴナドトロピ
ンである。非妊娠女性のホルモン平衡失調は尿中のSC
Cレベルを実質的に上げることが示されている。正常男
性尿は高レベルのSCCを有さないことも示されてい
る。しかしながら、正常男性尿中の高レベルSCCの可
能性は、本実施例のような小さいサンプル集団からの結
果からでは完全には否定しきれない。正常男性の喫煙は
尿中のSCCレベルを上げないことが示されている。本
実施例の実験から得られた結果および結論は、種々の追
加的な可能性を否定するものではない。それらの可能性
には、次のものが含まれる(これ以外にもあると思われ
るが):すなわち、ヒト女性尿中のSCCレベルは月経
周期に依存するかもしれず、尿中SCCレベルはがん状
態または前がん状態を示す(非観血的テスト法を可能に
する)かもしれず、そして尿中SCCレベルはホルモン
平衡失調にあることを示すかもしれない。
【0024】
【表1】 実施例4 ゲル濾過による尿中SCCと本物のSCCの比較 ゲル濾過は、タンパク質の分子量を得るための通常の方
法である。
【0025】この方法は、小さいタンパク質がゲル濾過
マトリックスの網目内に入り込み、よって流れ速度が遅
れるが一方、大きいタンパク質は流れを妨げられずに通
過することに基づく。
【0026】Sephadex G−50(シグマケミカル社)の
2.5 ×22.5cmカラムを0.05Mリン酸カリウム pH7.0で平
衡させた。SCC抗原に近い分子量を有することからブ
タ膵臓アミラーゼ(分子量45,000ダルトン)をカラムを
目盛定めするのに使用した。扁平上皮がん組織から分離
したSCCの分子量は、48,000ダルトンであることが報
告されている(Kato & Torigoe, 1977年)。カラムは室
温で動作され、分別サイズは120 ドロップであった。実
験は、少なくとも2度行った。ブタ膵臓アミラーゼ活性
のピークは常に16番チューブにおいて見られた。ヒト女
性尿からのSCCの活性、およびアボット社の本物のS
CCサンプルの活性のピークは、常に14番チューブにお
いて見られた。これらの結果は、ヒト女性尿からのSC
Cが、本物のSCCに非常に近いあるいはそれと同じ分
子量を有することを示している。分子量比較は、タンパ
ク質間の同一性決定にしばしば使用される。例えば、Hu
ssa 等(1986年)は、分子量を用いて、子宮頸がん組織
から得られるSCCとCaSKi子宮頸がん細胞株から
得られるSCCとの間の同一性を示した。このように、
実施例4の実験は、ヒト女性尿からのSCCが扁平上皮
がん組織から分離されたタンパク質と同じタンパク質で
あることを示している。
【0027】実施例5 尿中のSCCと本物のSCCとのイオン交換による比較 同一性または特殊性を示すのに用いられるタンパク質の
他の特性として、等電点がある。等電点泳動技術にとっ
て十分な量が利用できる時にのみ、正確な値が得られ
る。しかしながら、イオン交換クロマトグラフィーによ
って近い推定値が得られる。タンパク質はその等電点よ
り上のpHにおいてアニオン交換体に結合する傾向があ
り、等電点より下のpHにおいては結合する傾向にない。
【0028】10倍濃縮した(実施例6参照)ヒト女性尿
を、室温で、pH6.5 において、Whatman QA−52アニオ
ン交換体と共に(交換体1g/1ml 濃縮尿)ゆっくりかく
はんした。そのアニオン交換体を重力濾過によって尿か
ら分離し、その上澄に対して実施例2のようにしてSC
Cの検定を行った。検定結果は、上澄がSCC活性のな
いものであることを示した。10倍濃縮したヒト女性尿
を、室温で、pH5.9 において、Whatman QA−52アニオ
ン交換体と共に(交換体1g/1ml 濃縮尿)ゆっくりかく
はんした。そのアニオン交換体を重力濾過によって尿か
ら分離し、その上澄に対して実施例2のようにしてSC
Cの検定を行った。検定結果は、上澄におけるSCCの
量的回復を示した。上記実験結果は、ヒト女性尿SCC
の等電点が5.9 −6.5 の範囲にあることを示している。
このことは、扁平上皮がん組織からのSCCに関する報
告された値5.9 −6.2 および6.3 −6.6 (Kato等,1984
年)と極めてよく一致する。このように、本実施例はさ
らに、ヒト女性尿からのSCCが扁平上皮がん組織から
分離されたものと同じタンパク質であることを示してい
る。
【0029】実施例6 粗扁平上皮がん抗原(SCC) 以下はヒト女性尿から粗SCCを製造する工程の例であ
る。
【0030】ヒト女性尿を集め、直ちに貯蔵用に冷凍し
た。使用の用意ができると、所望の重量に相当する尿が
溶かされた。各容器は満足すべき物性を有しているか検
査した。全ての設備は清浄さを検査され、必要に応じて
最終濾過の設備を蒸気清浄した。SCCラジオイムノア
ッセイを実施例2のように行った。80ng/mlより大きい
値を示したサンプルのみを許容した。次に尿をプール
し、少なくとも0.8 ミクロン補捉のフィルターを用いて
濾過した。濾過助剤として0.5 −1.0 % (w/v)セライト
を用いた。次にその炉液を、濃縮装置(Amicon Stirred
Cell Model 8400,YM10膜使用)を用いて約2,000.00ng
/mlに濃縮した。この時、10,000ダルトン未満の分子量
成分をカットオフした。次にこの濃縮物を、10×10−3
Mリン酸カリウム緩衝液 pH6.9(100 倍)に対して一晩
(5℃)透析した。次にこの透析液を0.45ミクロンフィ
ルターを通して蒸気清浄したタンク内に向って濾過し、
清浄ボルトに所望のレベルまでつめた。生成物は−20℃
で冷凍保存するか実施例7に従って凍結乾燥した。
【0031】実施例7 凍結乾燥工程 工業用真空乾燥機(Hull Corporation製,モデル651 V
C36F40)を凍結乾燥工程に用いた。サンプルを充填す
る前に保存温度を−29℃の最低温度まで下げた。次に生
成物を充填し、全ての生成物温度が−29℃以下になった
後保存温度を5℃に設定した。全ての生成物の温度が−
1℃に達するまで保存温度を5℃に保った。次に温度を
16℃に上げ、全ての生成物の温度が10℃に達するまでこ
の16℃を保った。全ての生成物の温度が10℃に達したと
ころで保存温度を27℃に上げ、全ての生成物の温度が21
℃に達するまでこの27℃を保った。次に保存温度を43℃
に上げ、全ての生成物の温度が38℃に達するまでこの43
℃を保った。全ての生成物の温度が38℃に達したところ
でさらなる12時間を要した。乾燥サイクルが完了した
後、乾燥機を開け、生成物を取り出した。
【0032】実施例8 標準グレード扁平上皮がん抗原(SCC) 以下はヒト女性尿から部分精製SCCを製造する工程の
例である。
【0033】実施例6に用いた粗SCCの製造工程に、
濃縮段階に亘り従った。得られた濃縮物を、SCCに近
い分子量を有するブタ膵臓アミラーゼ(製造番号A625
5,シグマケミカル社)を用いて予め目盛決めしたSepha
dex G-150選別カラム(濃縮尿1ml当り約70ml Sephad
ex )に充填した。この予備目盛決めに基づいて、チュ
ーブを集め、実施例2で用いたラジオイムノアッセイを
用いてSCC活性を検定した。
【0034】SCCのポジティブピークのものをプール
した。このプールしたものを、10,000未満の分子量成分
をカットオフすることによって約2,000 ng/mlまで濃縮
し、0.45ミクロンフィルターを通して濾過した。得られ
た生成物を各ボトル当り1マイクログラムずつボトルに
充填し、冷凍保存するかまたは実施例7のように凍結乾
燥した。
【0035】実施例9 腫瘍マーカー対照 以下はヒト血清ベースにおけるSCCを含む腫瘍マーカ
ー対照の製造工程の例である。
【0036】所望の重量に相当する十分な容量のヒト血
清を溶かした。全タンパク質は5.0−6.0 g/dlの範囲で
あった。ヒト血清はバクテリア汚染の可視兆候を全く示
さなかった。血清および未精製ストック溶液について、
下記に示す全ての成分の内因レベルをテストした。血清
のpHを4N塩酸を用いて6.1 に調節し、pHが約6.8 に達
するまでかくはんした。溶液をヘペス緩衝液中における
1.5 ×10−2Mに作り、pHを6.8 −7.0 に調節した。0.
1 −0.5 %のセライトをプールした血清に加え、混合
し、そして少なくとも0.5 ミクロンのパッドを通して濾
過した。次に以下の成分を所望の量まで、中程度のスピ
ードで、混合しながら加えた。加えた成分とは、すなわ
ち、アルファフェトプロテイン、がん胎児抗原、CA12
5 、CA19-9、CA50、CA15-3、フェリチン、β−h
CG、免疫エラスターゼ、前立腺酸性ホスファターゼ(p
rostatic acid phosphatase)、組織ポリペプチド抗原、
およびヒト女性尿(SCCのソースとして)である。プ
ールしたものを0.45ミクロンフィルターを通して濾過
し、各ガラスびん当り5.2ml として充填した。生成物を
実施例7のように凍結乾燥した。
【0037】腫瘍マーカー対照の少なくとも3つの別個
のロッドについて促進安定性試験を行った。サンプルを
37℃でインキュベートし、5℃での値を推断する基礎と
した。37℃での5週間は5℃での4年に相当すると考え
た。その結果は、生成物中のSCC成分は5℃で最低4
年間は安定であることを示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/47 - 14/82 C07K 1/14 - 1/36 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正常ヒト女性尿から扁平上皮がん状抗原
    を分離する方法であって、 a) 40ng/ml以上の濃度の扁平上皮がん状抗原を含む
    正常ヒト女性尿サンプルを選択し、 b) 前記尿を濃縮するか、あるいは前記尿から扁平上皮
    がん状抗原を分離する、 各工程を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記選択が、イムノアッセイ法の使用を
    含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記分離が、カラムクロマトグラフィー
    技術の使用を含むことを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記選択されたヒト女性尿サンプルが、
    80ng/mlを超える濃度の扁平上皮がん状抗原を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記抗原を、対照物質の製造、基準物質
    の製造、または免疫原としての用途に使用することを特
    徴とする請求項1記載の方法。
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