JP3361682B2 - 撮像対象領域位置決め撮像装置、検査装置、形状計測装置、及び製品製造方法 - Google Patents

撮像対象領域位置決め撮像装置、検査装置、形状計測装置、及び製品製造方法

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JP3361682B2 JP02072896A JP2072896A JP3361682B2 JP 3361682 B2 JP3361682 B2 JP 3361682B2 JP 02072896 A JP02072896 A JP 02072896A JP 2072896 A JP2072896 A JP 2072896A JP 3361682 B2 JP3361682 B2 JP 3361682B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セキュリティ等監視用
の撮像装置、動体追跡撮像装置等の撮像対象領域位置決
め撮像装置、あるいは製造現場の形状計測装置や検査装
置等に於ける位置決め撮像技術に関する。まず、セキュ
リティ等監視用の撮像装置に於いては、撮像装置を移動
または回転することが好ましくない環境に設置するため
に好都合な撮像装置を提供する技術であり、また撮像対
象領域を高速に位置決めする技術に関するものである。
一方、動体追跡撮像装置に於いては、本発明に係る位置
決め技術により、距離と方角が高速に変化する対象を追
跡する技術の実現に関するものである。さらに、製造現
場の計測工程や検査工程に於いては、安全性を考慮し、
対象も撮像装置も移動せずに、任意の観察対象領域を任
意の倍率で高速に位置決めして撮像し、計測あるいは検
査を実行する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】撮像対象領域を位置決めして撮像するに
は、従来大別して2種類の方法があった。その第1は、
機構的な位置決め装置によって対象物体を機械的に移動
させて位置決めする方法であり、その第2は、同じく機
構的な位置決め装置によって撮像装置を機械的に移動さ
せて位置決めする方法である。
【0003】例えば、セキュリティ用の監視カメラの場
合には、回転(パン)及び傾斜(テイルト)機能を有す
る一種のロボットである電動旋回台に取付けることによ
り、アクティブ・カメラとなし、その必要性を充足して
いた。また、例えば、プリント配線板の検査の場合に
は、撮像装置であるカメラ自体をX−Yステージにより
位置決めするか、または対象物体であるプリント配線板
をX−Yステージにチャッキングして移動することによ
り、位置決めしていたのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術
は、次のようなデメリットがあった。即ち、 イ)比較的に質量が大きいTVカメラを用いて位置決め
するためには、大きい運動エネルギーを必要とするし、
また相対的に質量小の物体でも位置決めを可及的高速に
するためには、搬送体の運動エネルギーを大きくする必
要があり、要する駆動エネルギー(電力等)も大であ
る。
【0005】ロ)機構式位置決め方式は限界速度が低い
ので、高速画像取込みや高速自動追尾の目的に適合しな
い。 ハ)質量大の可動体は危険であり、人体からの隔離もし
くは遮蔽等安全性を配慮した措置が必要となる場合が多
い。 ニ)容積(かさ)が小でなく、しかも動体であるため
に、外観が目立ち易く、使用環境によっては不適合な場
合も少なくない。
【0006】本発明は、以上述べた撮像対象領域位置決
め技術に於ける従来技術のデメリットに鑑み、以下のよ
うな技術課題を解決することを目的としている。 1)質量の大きいTVカメラを動かす必要が無く、また
対象も移動せずに位置決めする、位置決め撮像技術課題
の解決。 2)高速で位置決めするための、位置決め撮像技術課題
の解決。
【0007】3)人体に対する安全性が十分ある、位置
決め撮像技術課題の解決。 4)容積が小で、目立ち難い外観になしうる位置決め撮
像技術課題の解決。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】撮像対象領域位
置決め撮像技術に関する上述の課題を解決するために、
本発明は対象と撮像装置の間の光軸上に、撮像視角を決
定する手段及び結像手段を介在させて光路系となし、撮
像対象領域を光学的に選定してその像を結像し、結像し
た対象領域像を撮像手段が撮像する技術を提供すること
によって、前述の1)〜4)の各技術課題を解決する手
段としている。ここで、撮像視角決め手段は、光偏向反
射機能を有する光学装置であって、対象から入射してく
る光束を受光する、受光角を選定する光偏向ミラー装置
を含んでおり、結像手段はミラーの偏向によって選定さ
れた対象像を撮像手段の受光面に結像する結像光学系で
あり、撮像手段が結像された対象像を撮像する全体的構
造となしたことにより、上述の技術課題を解決するため
の手段となしている。特に撮像視角決め手段の光偏向ミ
ラー装置は、対象からの入射光束受光角度をミラーの偏
向によって2次元的に選定して、撮像視角を決定する。
また結像光学手段は、倍率指定信号または倍率指定デー
タの受容、あるいはコマンド入力による撮像倍率の変更
が可能な倍率可変光学系であり、これら撮像視角決め手
段と結像光学手段を対象と撮像目的に応じて連係的に動
作させて撮像対象領域を位置決めすることにより、上述
の課題を解決する手段としている。
【0009】撮像装置によって対象を撮像する場合、撮
像対象が複数であるために、それらを幾つかの撮像対象
領域に分割して撮像する場合、あるいは撮像対象が広範
囲に亘る(大きい)ために、それを幾つかの撮像対象領
域に分割して撮像する場合などに於いては、夫々の撮像
対象領域を位置決めして撮像する必要が発生する。本発
明はその撮像対象領域を位置決めして撮像するために、
従来の技術のように機構的な位置の移動によって位置決
めするのではなく、撮像すべき領域を光学的に捉えるこ
とによって位置決めして、対象を撮像する新技術を提案
している。以下、本発明の課題を解決するための手段及
び作用を請求項に従って説明する。
【0010】請求項1に係る撮像対象領域位置決め撮像
装置は、対象を撮像する視角を決定するために、対象か
ら到達する光束を受光する角度に受光角を選定する撮像
視角決め手段と、撮像手段に対象像を結像し、かつ撮像
倍率を定める結像手段と、対象を照明し、定位置の光源
からの光束を偏向することによって、照明角度を変更し
得る照明手段であるか、あるいは光源位置を移動するこ
とによって照明角度を変更し得る照明手段と、撮像対象
領域の位置データに付随して入力された入力値、あるい
は演算手段による算出値に従って、撮像視角に対応した
角度で対象を照明するように前記照明手段を制御する照
明制御手段と、位置決めされた対象を撮像する撮像手段
と、を備えている。
【0011】この撮像対象領域位置決め撮像装置は、撮
像視角に対応した照明角度で対象を照明して撮像するこ
とにより、視角が変化しても常に相対的に同一の照明角
度で照明するように制御する。
【0012】請求項2に係る検査装置は、対象を撮像す
る視角を決定するために、対象から到達する光束を受光
する角度に受光角を選定する撮像視角決め手段と、検査
対象像を縮小結像する第1光学系と、検査対象像を変倍
する第2光学系とからなる結像手段と、視角指定信号に
より、前記撮像視角決め手段の受光角選定を制御して、
検査対象平面直交座標方形格子に準ずるように撮像視角
を選定せしめる視角制御手段と、焦点距離調節信号によ
り、前記結像手段を光軸に沿って移動させ、前記視角決
め手段の受光角に応じて発生する焦点距離のずれを解消
させ、かつ倍率指定信号により、前記第2光学系を調節
して、前記撮像視角決め手段の受光角に応じて発生する
倍率誤差を解消して、対象像を所定倍率で結像せしめる
結像制御手段と、位置決めされた検査対象を撮像する撮
像手段と、撮像された検査対象画像を表示する表示手段
と、を備えている。
【0013】この検査装置とは、撮像した検査対象の画
像を表示して、画像によって例えばプリント配線板等の
目視検査が出来るようにしたものである。そこで結像手
段を第1光学系と第2光学系で構成し、第1光学系は検
査対象像を縮小結像するので、数十センチメートルの遠
距離にある対象像を拡大して捉える。第2光学系は検査
対象像の拡大率を変える変倍作用を有するようにしてい
る。一方、本発明に係る技術に於いては、そのまま平面
形状の対象を撮像して画像を表示すると、3種類の歪み
誤差が生起する。対象平面上での領域分割歪みと、視角
の大きさに応じた対象からの焦点距離の逸脱と、視角の
大きさに応じた対象像サイズ変動である。そこで、この
検査装置はその歪みの夫々を解消して対象平面の実寸値
に即した画像を表示するようにしている。
【0014】請求項3に係る検査装置は、対象を撮像す
る視角を決定するために、対象から到達する光束を受光
する角度に受光角を選定する撮像視角決め手段と、検査
対象を照明し、定位置の光源からの光束を偏向すること
によって、照明角度を変更し得る照明手段であるか、あ
るいは光源位置を移動することによって照明角度を変更
し得る照明手段と、撮像対象領域の位置データに付随し
て入力された入力値、あるいは演算手段による算出値に
従って、撮像視角に対応した角度で対象を照明するよう
に前記照明手段を制御する照明制御手段と、検査対象像
を縮小結像する第1光学系と、検査対象像を変倍する第
2光学系とからなる結像手段と、視角指定信号により、
前記撮像視角決め手段の受光角選定を制御して、検査対
象平面直交座標方形格子に準ずるように撮像視角を選定
せしめる視角制御手段と、焦点距離調節信号により、前
記結像手段を光軸に沿って移動させ、前記視角決め手段
の受光角に応じて発生する焦点距離のずれを解消させ、
かつ倍率指定信号により、前記第2光学系を調節して、
前記撮像視角決め手段の受光角に応じて発生する倍率誤
差を解消して、対象像を所定倍率で結像せしめる結像制
御手段と、位置決めされた検査対象を撮像する撮像手段
と、撮像された検査対象画像を表示する表示手段と、を
備えている。
【0015】この検査装置では、視角が変化しても相対
角度が常に同一の照明角度で対象を照明して、撮像した
画像を表示して、目視検査をなし得るようにしている。
【0016】請求項に係る検査装置は、それぞれが、
対象を撮像する視角を決定するために、対象から到達す
る光束を受光する角度に受光角を選定する撮像視角決め
手段と、検査対象像を縮小結像する第1光学系と、検査
対象像を変倍する第2光学系とからなる結像手段と、視
角指定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選定
を制御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずるよ
うに撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、焦点距離
調節信号により、前記結像手段を光軸に沿って移動さ
せ、前記視角決め手段の受光角に応じて発生する焦点距
離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号により、前記第
2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段の受光角に
応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像を所定倍率
で結像せしめる結像制御手段と、位置決めされた検査対
象を撮像する撮像手段と、からなる一対の撮像対象領域
位置決め撮像装置と、表示手段とからなり、一対の前記
撮像対象領域位置決め撮像装置の撮像手段は、検査対象
に対して両眼視撮像を行い、前記表示手段は、両眼視画
像を表示して目視検査に提供し得るようにしている。
【0017】この検査装置は、一対の撮像対象領域位置
決め撮像装置と表示手段を備え、対象を両眼視撮像し
て、その両眼視画像を表示手段に表示し、目視検査をな
し得るようにしている。
【0018】請求項5に係る検査装置は、対象を撮像す
る視角を決定するために、対象から到達する光束を受光
する角度に受光角を選定する撮像視角決め手段と、検査
対象像を縮小結像する第1光学系と、検査対象像を変倍
する第2光学系とからなる結像手段と、視角指定信号に
より、前記撮像視角決め手段の受光角選定を制御して、
検査対象平面直交座標方形格子に準ずるように撮像視角
を選定せしめる視角制御手段と、焦点距離調節信号によ
り、前記結像手段を光軸に沿って移動させ、前記視角決
め手段の受光角に応じて発生する焦点距離のずれを解消
させ、かつ倍率指定信号により、前記第2光学系を調節
して、前記撮像視角決め手段の受光角に応じて発生する
倍率誤差を解消して、対象像を所定倍率で結像せしめる
結像制御手段と、位置決めされた検査対象を撮像して、
画像信号を出力する撮像手段と、この撮像手段から出力
された画像信号の位置データの歪みを補正して直交座標
データに変換し、品質良否判定用パラメータを算出する
良否判定用パラメータ算出手段と、品質良否判定用パラ
メータから検査対象の品質良否を自動的に判定する品質
良否自動判定手段とを備えている。
【0019】この検査装置は、請求項に係る検査装置
が、さらに、演算手段と判定手段を備え、演算手段で撮
像手段からの検査対象画像信号から、画像信号位置デー
タの歪み誤差を補正して品質良否判定用パラメータを算
出し、判定手段で良否判定を自動的に行うようにしてい
る。請求項に係る検査装置は、対象を撮像する視角を
決定するために、対象から到達する光束を受光する角度
に受光角を選定する撮像視角決め手段と、検査対象を照
明し、定位置の光源からの光束を偏向することによっ
て、照明角度を変更し得る照明手段であるか、あるいは
光源位置を移動することによって照明角度を変更し得る
照明手段と、撮像対象領域の位置データに付随して入力
された入力値、あるいは演算手段による算出値に従っ
て、撮像視角に対応した角度で対象を照明するように前
記照明手段を制御する照明制御手段と、検査対象像を縮
小結像する第1光学系と、検査対象像を変倍する第2光
学系とからなる結像手段と、視角指定信号により、前記
撮像視角決め手段の受光角選定を制御して、検査対象平
面直交座標方形格子に準ずるように撮像視角を選定せし
める視角制御手段と、焦点距離調節信号により、前記結
像手段を光軸に沿って移動させ、前記視角決め手段の受
光角に応じて発生する焦点距離のずれを解消させ、かつ
倍率指定信号により、前記第2光学系を調節して、前記
撮像視角決め手段の受光角に応じて発生する倍率誤差を
解消して、対象像を所定倍率で結像せしめる結像制御手
段と、位置決めされた検査対象を撮像して画像信号を出
力する撮像手段と、この撮像手段から出力された画像信
号の位置データの歪みを補正して直交座標データに変換
し、品質良否判定用パラメータを算出する良否判定用パ
ラメータ算出手段と、品質良否判定用パラメータから検
査対象の品質良否を自動的に判定する品質良否自動判定
手段と、を備えている。
【0020】この検査装置は、請求項の検査装置が、
演算手段と判定手段を備え、対象を視角連係角度照明で
照明して、その画像信号から演算手段が画像信号位置デ
ータの歪み誤差を補正して品質良否判定用パラメータを
算出し、判定手段が自動的に良否判定をするようにして
いる。請求項に係る検査装置は、対象を機構的に1次
元的、あるいは2次元的、あるいは3次元的に位置決め
する位置決め手段と、対象を撮像する視角を決定するた
めに、対象から到達する光束を受光する角度に受光角を
選定する撮像視角決め手段と、検査対象を照明し、定位
置の光源からの光束を偏向することによって、照明角度
を変更し得る照明手段であるか、あるいは光源位置を移
動することによって照明角度を変更し得る照明手段と、
撮像対象領域の位置データに付随して入力された入力
値、あるいは演算手段による算出値に従って、撮像視角
に対応した角度で対象を照明するように前記照明手段を
制御する照明制御手段と、検査対象像を縮小する第1光
学系と、検査対象を変倍する第2光学系とからなる結像
手段と、視角指定信号により、前記撮像視角決め手段の
受光角選定を制御して、検査対象平面直交座標方形格子
に準ずるように撮像視角を選定せしめる視角制御手段
と、焦点距離調節信号により、前記結像手段を光軸に沿
って移動させ、前記視角決め手段の受光角に応じて発生
する焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号によ
り、前記第2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段
の受光角に応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像
を所定倍率で結像せしめる結像制御手段と、位置決めさ
れた検査対象を撮像して画像信号を出力する撮像手段
と、前記位置決め手段により、機構的に位置決めされた
検査対象の画像信号から、品質良否用パラメータを算出
する品質良否判定用パラメータ算出手段と、品質良否判
定用パラメータから検査対象の品質良否を自動的に判定
する品質良自動判定手段と、を備えている。
【0021】この検査装置は、位置決め手段が対象を機
構的に位置決めして、画像信号から品質良否を自動判定
する。請求項に係る検査装置は、それぞれが、対象を
撮像する視角を決定するために、対象から到達する光束
を受光する角度に受光角を選定する撮像視角決め手段
と、検査対象像を縮小結像する第1光学系と、検査対象
像を変倍する第2光学系とからなる結像手段と、視角指
定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選定を制
御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずるように
撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、焦点距離調節
信号により、前記結像手段を光軸に沿って移動させ、前
記視角決め手段の受光角に応じて発生する焦点距離のず
れを解消させ、かつ倍率指定信号により、前記第2光学
系を調節して、前記撮像視角決め手段の受光角に応じて
発生する倍率誤差を解消して、対象像を所定倍率で結像
せしめる結像制御手段と、位置決めされた検査対象を撮
像する撮像手段とを備え、各々の撮像手段が、検査対象
に対してそれぞれの撮像を行って、両眼視画像信号を入
力する一対の撮像対象領域位置決め撮像装置と、前記両
眼視画像信号から品質良否判定用パラメータを算出する
品質良否判定用パラメータ算出手段と、前記品質良否判
定用パラメータから検査対象の品質良否を自動的に判定
する自動判定手段と、を備えている。
【0022】この検査装置は、一対の撮像対象領域位置
決め撮像装置を備え、検査対象の両眼視画像信号から3
次元形状計測演算を行って、品質良否を自動判定する。
請求項に係る検査装置は、対象を撮像する視角を決定
するために、対象から到達する光束を受光する角度に受
光角を選定する撮像視角決め手段と、検査対象像を縮小
結像する第1光学系と、検査対象像を変倍する第2光学
系とからなる結像手段と、視角指定信号により、前記撮
像視角決め手段の受光角選定を制御して、検査対象平面
直交座標方形格子に準ずるように撮像視角を選定せしめ
る視角制御手段と、焦点距離調節信号により、前記結像
手段を光軸に沿って移動させ、前記視角決め手段の受光
角に応じて発生する焦点距離のずれを解消させ、かつ倍
率指定信号により、前記第2光学系を調節して、前記撮
像視角決め手段の受光角に応じて発生する倍率誤差を解
消して、対象像を所定倍率で結像せしめる結像制御手段
と、位置決めされた検査対象を撮像する撮像手段と、前
記撮像手段の撮像により与えられた画像信号から演算を
行って品質良否判定用パラメータを算出する品質良否判
定用パラメータ算出手段と、品質良否判定用パラメータ
から検査対象の品質良否を自動的に判定する自動判定手
段と、前記撮像された画像を表示する表示手段と、自動
検査位相と目視再検査位相を選択する位相選択手段とを
備え、自動検査位相においては、品質良否自動判定手段
で、検査対象の品質良否判定がなされると、判定不良検
査対象のアドレスデータをメモリし、目視再検査位相に
おいて、前記メモリされたアドレスデータに従って、自
動検査判定不良検査対象を撮像し、画像表示するもので
ある。
【0023】この検査装置は、先ず、自動検査に於いて
不良と判定した検査対象のアドレスデータをメモリし
て、そのアドレスに位置決めして撮像し、画像を表示し
て目視再検査を行う。また他の検査装置で不良判定され
た検査対象のアドレスデータを目視検査用として利用し
てもよい。請求項10に係る検査装置は、自動検査部と
画像表示部とからなり、自動検査部が請求項5に係る検
査装置の構成を備え、更に記憶手段と送信手段を備え、
画像表示部が受信手段と表示手段を備えるものである。
【0024】この検査装置では、自動検査部の撮像手段
で検査対象を撮像して、記憶手段に記憶し、このデータ
を送信手段により、画像表示部側に送信する。画像表示
部側では、これを受信手段で受信して表示手段に表示す
【0025】請求項11に係る形状計測装置は、対象を
機構的に1次元的、あるいは2次元的、あるいは3次元
的に位置決めする位置決め手段と、それぞれに、対象を
撮像する視角を決定するために、対象から到達する光束
を受光する角度に受光角を選定するための、光束を偏向
反射するミラー装置を含む光学装置と、視角制御手段か
らの視角指定信号によって、撮像領域からの光束をレン
ズ光学装置へ向かって反射する角度に、ミラー偏向角度
を決定するミラー偏向角度決定手段と、位置決め手段に
よって位置決めされた対象を撮像する撮像手段と、この
撮像手段に対象像を結像し、結像制御手段からの倍率指
定信号に従って、撮像倍率を決定する機能を有するレン
ズ光学装置と、を備える一対の撮像対象領域位置決め装
置と、撮像手段で左右視撮像して得られた対象の左右視
画像データを記憶する記憶手段、記憶手段に記憶された
左右視画像データから対象の3次元形状計測演算を行う
演算手段と、から構成されている。
【0026】この形状計測装置は、撮像対象領域位置決
め装置を一対備え、位置決め手段が機構的に位置決めし
た対象を左右視撮像し、左右視画像データをメモリし
て、3次元形状計測演算を行い、対象の3次元形状を計
測するようにしている。請求項12に係る製品製造方法
は、半製品の品質を検査し、不良判定された半製品に修
理修正を施すことによって半製品から完成品を製造する
製品製造方法であって、対象を撮像する視角を決定する
ために、対象から到達する光束を受光する角度に受光角
を選定する撮像視角決め手段と、検査対象像を縮小結像
する第1光学系と、検査対象像を変倍する第2光学系と
からなる結像手段と、視角指定信号により、前記撮像視
角決め手段の受光角選定を制御して、検査対象平面直交
座標方形格子に準ずるように撮像視角を選定せしめる視
角制御手段と、焦点距離調節信号により、前記結像手段
を光軸に沿って移動させ、前記視角決め手段の受光角に
応じて発生する焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率指
定信号により、前記第2光学系を調節して、前記撮像視
角決め手段の受光角に応じて発生する倍率誤差を解消し
て、対象像を所定倍率で結像せしめる結像制御手段と、
位置決めされた検査対象を撮像する撮像手段と、前記撮
像手段が撮像することにより得られた画像信号から演算
を行って品質良否判定用パラメータを算出する品質良否
判定用パラメータ算出手段と、品質良否判定用パラメー
タから検査対象の品質良否を自動的に判定する自動判定
手段と、前記撮像された画像を表示する表示手段と、自
動検査位相と目視再検査位相を選択する位相選択手段と
を備え、自動検査位相においては、品質良否自動判定手
段で、検査対象の品質良否判定がなされると、判定不良
検査対象のアドレスデータをメモリし、目視再検査位相
において、前記メモリされたアドレスデータに従って、
自動検査判定不良検査対象を撮像し、画像表示する検査
装置を、製造ライン内に設置して、製造ラインに流れる
半製品の自動検査を行い、自動判定不良対象を画像表示
して目視再検査し、再検査により摘出された真の不良対
象を修理修正し、半製品を完成品とする。
【0027】
【実施例】以下、実施例を示す図面に沿って本発明を説
明する。図1は本発明に係る撮像対象領域位置決め撮像
装置を画像観測のための監視装置として具体化した第1
実施例の光学系配置図であり、図3は光学系配置の中の
光偏向ミラー装置の説明図、図4は第1実施例の全体的
構成を示している。また図2は図1と同じく第1実施例
のその他の光学系配置図であり、1個の光偏向ミラーを
傾斜角受光用モータと方位角受光用モータで全方位から
の入射光に対応している点では構造的に異なる。しか
し、他の1台の固定ミラーを介するか、または電気的に
対象反射像を正位に戻せば、機能上は2個の光偏向ミラ
ーを用いる図1の光学系配置と同様であるので、以下の
説明は基本的に図1の光学系配置によって行うこととす
る。
【0028】本実施例は距離の異なる複数の監視領域を
含む対象を位置決め撮像して画像表示し、画像観測に供
する実施例である。例えば、単純化例として、ある工場
の中で、図4の作業者1が近距離のベンチ2bにいる時
間と、遠距離の作業台2aで作業をする時間について、
撮像によって滞在時間計測を行い作業分析をしようとす
る時、監視箇所をベンチと作業台に位置決めした上、各
々適切な撮像倍率で監視領域像を結像して撮像する必要
がある。図1のPは光学的試料としての対象である。M
θ及びMφは平面ミラーであって、それぞれにはステッ
ピングモータ(図示せず)駆動により、回転軸を中心に
機構的には相互に独立に偏向するように構成している。
ただし後述のように、実際の受光角選定動作は、連係偏
向制御によってなされる。本実施例に於いて、図1の光
偏向ミラーMθは、撮像対象と本実施例装置が存在する
空間の、XYZ3次元直交軸に於けるZ軸方向の軸Aθ
の周りを回転し、光偏向ミラーMφはX軸方向の軸Aφ
の周りを回転するので、両者の組合わせにより対象が存
在する光景を2次元的に走査することが出来る。そこ
で、それぞれのミラーの偏向角を選択すると、対象から
の入射光束を受光する角度が選定されるので、光景の中
の特定箇所を選択的に位置決めして、その箇所の像を二
重反射を経過させることによって、後方の結像光学系へ
送達することが出来る。この光偏向ミラーによる受光角
選定が、後方の結像光学系による結像と組合わさって、
撮像対象領域の位置決めを実現している。即ちミラーM
θの角度を変えることによりX方向位置決めが行われ、
またミラーMφの角度を変えることにより、Y方向位置
決めが行われる(図1に於いて、ミラーMθとミラーM
φの配置が逆であっても、原理的には全く支障は無
い)。
【0029】図3によって、光偏向ミラーの装置の形態
をさらに詳細に説明する。本発明に係る光偏向ミラー装
置の特徴は、対象光景からの光束を受容する第1装置で
あるミラーMφが第2装置であるミラーMθと、著しく
異なる形状を有することが必要である。これは視野の広
がりを持つ撮像領域を広い視野に亘って受容するために
必要な形態である。図3では、第1装置であるミラーM
φは第2装置であるミラーMθに比較して著しく長大な
形状を示しているが、このことは第2装置がX方向に広
範囲の撮像領域をカバーするために他ならない。この場
合、長大な形状は必ずしも絶対無二の形態ではなく、X
方向を広範囲に受光し得る形態であれば他の形態でも構
わないことは言うまでもない。その1例として第2装置
と同程度の幅を持つミラーを使用し、これにX方向移動
装置を装備し、第2装置の偏向角に対応して第2装置を
必要な位置に移動させれば、同じ目的が達成される。
【0030】次に結像光学系について説明する。全ミラ
ーを除去したと仮定すると、レンズLで表した結像光学
系に関しては、試料Pは図1のP’に存在することにな
る。レンズLは変倍光学系としての機能をも有し、対象
像を撮像素子Iの受光面上に所定のサイズとして結像す
る。第1実施例では、レンズLをズームレンズとしてい
るので、図4の結像光学系制御ユニット7からの結像光
学系制御信号によりズーム倍率を指定すれば、所定のサ
イズの像が得られる。図1に於いて、L’はLのズーム
位置である。ただし、レンズLはズームレンズではな
く、レンズ交換により目的を達成することも出来る。第
1実施例の位置決め撮像のための光学的配置は上述の通
りであり、結像光学系によって、撮像したい対象領域の
サイズを設定し、ミラー偏向角を撮像したい領域の方向
に設定すれば、対象Pの撮像したい領域に撮像したいサ
イズの領域が位置決めされ、その領域を撮像することが
出来る。例えば対象例が上述の工場内光景であれば、図
4のメモリ11に予め教示によって撮像位置と撮像エリ
アをメモリしておくことによって、入力ユニット12で
その観測指示データを入力すれば、ズームレンズLとミ
ラーMθ、Mφが教示通りに動作し、所定の位置決め撮
像が達成されるのである。
【0031】図4に於いて、1は作業者、2aは作業
台、2bはベンチ、3aは撮像装置、3bは結像光学
系、4は光偏向反射装置、5は制御・演算部、6は光偏
向反射装置4の受光角選択を制御するミラー偏向制御ユ
ニット、7は結像光学系3bの結像条件を制御する結像
光学系制御ユニット、8は撮像装置3aの撮像条件を制
御する撮像制御ユニット、9は本実施例の全システムの
動作を制御するシステム制御ユニット、10は自動合焦
ユニット、11はメモリ、12は入力ユニット、13は
出力ユニット、14は表示ユニット、15はバスであ
る。
【0032】次に、図5のフローチャートに従って、第
1実施例の動作教示フローを説明する。まず、オペレー
タが図4の入力ユニット12により装置を教示モードに
セットする(ステップST〔以下、STと略す〕1)。
次に撮像装置3aを定位置にセットし(ST2)、対象
光景のIDを入力する(ST3)。次に、入力ユニット
12からミラー偏向制御ユニット6を介して光偏向ミラ
ー4a、4bを操作して、第1番目の光景領域に位置決
めし(ST4)、撮像制御ユニット8を介して撮像装置
3aを操作して第1番目の光景領域を撮像して表示ユニ
ット14に画像表示し(ST5)、オペレータが画像を
見ながら結像光学系制御ユニット7を介して結像光学系
3bを操作して、自動合焦機能を利用しながらこの光景
の撮像倍率を決定し(ST6)、決定した撮像条件デー
タ(位置データ及び倍率データ)をメモリ11にメモリ
する(ST7)。光景領域ごとに倍率を設定しながら全
観測領域を順次撮像して、表示ユニット14に画像表示
して行き(ST8)、この対象の観測光景領域の画像表
示の都度、撮像領域指定信号をオペレータが入力する
と、その撮像条件データはメモリ11にメモリされる
(ST9)。このようにして、全光景領域の撮像条件デ
ータのメモリが完了すると、ST10がYESとなっ
て、ファイルが閉じ(ST11)、教示が完了する。以
上述べた操作フローに従って完成した教示データは、こ
の対象の観測すべき全光景領域の撮像条件データを含ん
でおり、図4のメモリ11にメモリされたのである。
【0033】次に、第1実施例観測フローについて、図
6のフローチャートに従って説明する。まず、オペレー
タが装置を観測モードにセットする(ST21)。次
に、対象光景のIDを図4の入力ユニット12から入力
すると(ST22)、上述の教示モードで教示された位
置データに従って、システム制御ユニット9が第1番目
の観測領域に位置決めするよう指示し、ミラー偏向制御
ユニット6が光偏向ミラー4a、4bのステッピングモ
ータ(図示せず)を駆動して指示された受光角にミラー
を偏向させ、光学的な位置決めを行う(ST23)。そ
こで、教示された倍率データを受けて、結像光学制御ユ
ニット7が指示して結像光学系3bのズームレンズを制
御して、所期の倍率に合わせる(ST24)。このタイ
ミングで自動合焦機能が動作する(ST25)。このよ
うにして撮像素子3aの受光面上に結像した光景領域像
を、撮像制御ユニット8からの撮像指令により撮像素子
3aが撮像し、表示ユニット14にその画像を表示する
(ST26)。表示された画像を目視観測することによ
って、オペレータが必要な作業を実施し(ST27)、
教示データに従い、ST28がNOとなればフローは循
環サイクル(ルートA)に入り、次の光景領域に移って
同様の位置決め・画像表示・光景観測のフローが繰返さ
れ、教示された全光景領域の画像表示及び作業が完了す
れば、ST8はYESとなって(ルートB)、ファイル
を閉じ(ST29)、観測による全作業を終了する。
【0034】次に、第2実施例を説明する。本実施例は
第1実施例と同じく本発明に係る撮像対象領域位置決め
撮像装置の具体例である監視装置に属するが、例えば室
外で数十メートルを超える長い塀に沿って侵入者等を監
視する場合等に適合する、自動追尾機能を有する監視装
置である。監視領域の視界が広く、かつ奥行が深いた
め、その大きな3次元空間のどの位置に侵入者が出現す
るか予知出来ない場合である。そこで第1実施例とは異
なる要素として次の3要素が挙げられる。
【0035】(イ)侵入者検出機能:広大な空間の中の
どの位置に侵入者が出現しても、検出出来ること。 (ロ)自動位置決め機能、自動焦点位置合わせ機能、自
動倍率合わせ機能:検出した対象に撮像方向を定め、光
学系の焦点を合わせ、適切な倍率で撮像出来ること。
【0036】全体的な光学的配置及び機能は、図1の第
1実施例の場合と同様であるので再述は割愛する。図7
を用いて第2実施例の全体構成と機能を説明する。第2
実施例は、例えば長い塀に両側を囲まれた通路全景2の
光景の中に人物1が侵入すると、その人物を検出して
(上述のイ)、人物の方向に撮像視角を位置決めし、焦
点位置を合わせ、撮像倍率を合わせ(上述のロ)、人物
を撮像する監視装置である。装置は作動状態にあると
き、図7のシステム制御ユニット9からの指令により、
図7の通路全景2を、結像光学系制御ユニット7が結像
光学系3bを制御して、例えば縦7フレーム×横6フレ
ーム=計42フレームに分割し、ミラー偏向制御ユニッ
ト6が2個の光偏向ミラー4a及び4bの偏向角を制御
して左上から右下へと常時走査的に位置決めし、撮像制
御ユニット8が撮像装置3aを制御して順次撮像してい
る。各フレームの画像信号は順次画像処理演算ユニット
10に送られ、CPU11によってメモリ12にメモリ
されているそれぞれのフレーム画像データと画像処理技
術上比較され、画像データ上の差違が検出されなければ
平常事態と見なされ、装置の動作は変化を示さない。
【0037】しかし、42フレーム中のいずれかのフレ
ームの画像データに差違が検出されると、装置は走査的
位置決めを中止し、システム制御ユニット9はミラー偏
向制御ユニット6を制御して光偏向ミラー4a及び4b
の偏向角を、画像データに差違が発生したフレームへと
偏向させ、結像光学制御ユニット7が結像光学系3bを
制御して、そのフレームを教示された倍率迄自動的にズ
ームアップし焦点距離を合わせた後、表示ユニット16
にその画像を表示するか、あるいは通信ユニット15を
通じて他所にあるモニタ・ステーション(図示せず)に
送信することも出来るし、またその画像をメモリ12に
メモリし、後刻必要に応じて表示ユニット16に再生表
示することも、あるいは通信ユニット16を通じてモニ
タ・ステーションに再生表示することも出来る。
【0038】次に本発明に係る、撮像対象領域位置決め
撮像装置を利用した検査装置を第3実施例とする。第3
実施例はプリント配線板に搭載された部品の実装状況を
検査する、プリント配線板実装検査装置を例として説明
する。図8は本実施例の光路系の光学的配置を示す図で
あり、また図9は検査装置の全体構成を示す図である。
図8の光偏向ミラーMθは、撮像対象と本実施例装置が
存在する空間のXYZ3次元直交軸に於けるZ軸方向の
軸Aθの周りを回転し、光偏向ミラーMφはX軸方向の
軸Aφの周りを回転するので、両者の組合わせにより対
象が存在する平面(以下、「対象平面」と略称する〕を
2次元的に走査することが出来る。そこで、それぞれの
ミラーの偏向角を選択することにより、対象からの入射
光束を受光する角度が選定されるので、対象平面の特定
箇所を選択的に位置決めして、その箇所の像を後方へ伝
達することが出来る。即ちミラーMθの角度を変えるこ
とにより、X方向位置決めが行われ、またミラーMφの
角度を変えることによりY方向位置決めが行われる。本
実施例の光偏向ミラー装置については、第1実施例に於
いて説明した通りであるので、再述を省略する。
【0039】次に図8によって、第3実施例の結像系を
説明する。図8に於いて全ミラーを除去したと仮定する
と、レンズ群L1 〜L3 から成る結像光学系に関して
は、試料Pは図8のP’に存在することになる。結像光
学系のうち、レンズL1Zは対象側に配置した第1結像光
学系であって、色消しレンズを使用し、プリント配線板
上に搭載された電子部品のはんだ接合部検査のように、
比較的に遠距離にある対象を拡大して(例えば画素サイ
ズが15nm×15nm)画像化する必要のある場合に
有効な像縮小光学系としての機能を有している。撮像素
子側に配置した第2結像光学系は、本実施例ではレンズ
2 とレンズL3 から構成され、変倍光光学系としての
機能を有している。第2結像光学系に於いては、レンズ
2 はレンズL1 が結像した対象試料の縮小像を受け
て、レンズL3 が捉え得る像としてレンズL3 へ伝達す
るリレーレンズの役割を有し、レンズL3 はこの像を撮
像素子Iの受光面上に所定のサイズとして結像する。こ
の第2結像光学系のレンズL2とレンズL3 は、変倍光
学系としての機能を有する一体化レンズとしても勿論有
効である。第3実施例では、レンズL3 をズームレンズ
としているので、図9の結像光学系制御ユニット7から
の結像光学系制御信号によりズーム倍率を指定すれば、
上述の所定のサイズの像が得られる。図8に於いて、L
3 ’はL3 のズーム位置である。ただし、レンズL3
ズームレンズではなくとも、レンズ交換により目的を達
成することも出来る。第3実施例の受光角選定のための
光学的配置は上述の通りであり、結像光学系によって、
撮像したい対象領域のサイズを設定し、ミラー偏向角を
撮像したい領域の方向に設定すれば、対象Pの中の撮像
したい領域に撮像したいサイズの領域が位置決めされ、
その領域を撮像することが出来る。
【0040】ここで、縮小光学系の倍率をm1 、変倍光
学系の倍率をm2 とすれば、結像光学系の総合倍率は、
m=m1 ×m2 である。本実施例検査装置の動作を簡単
に述べると、図9のメモリ12にあらかじめ教示によっ
てプリント配線板上の撮像位置と撮像エリアをメモリし
ておけば、ズームレンズL3 とミラーMθ、Mφが教示
通りに動作し、所定の位置決め撮像が達成される(詳細
説明は後述する)。
【0041】図9に於いて、1は検査対象、2は検査対
象1をセットする載物台、3aは撮像装置、3bは結像
光学系、4は光偏向反射装置、5は制御・演算部、6は
光偏向反射装置4の受光角選定を制御するミラー偏向制
御ユニット、7は結像光学系3bの結像条件を制御する
結像光学系制御ユニット、8は撮像装置3aの撮像条件
を制御する撮像制御ユニット、9は本実施例の全システ
ムの動作を制御するシステム制御ユニット、10は画像
処理演算ユニット、11はCPU、12はメモリ、13
は入力ユニット、14は出力ユニット、15は通信ユニ
ット、16は表示ユニット、17はバスである。
【0042】第3実施例の位置決め撮像機能のための基
本構成と概略の動作は以上述べた通りであり、一般的な
位置決め撮像による観察や観測の目的は達成される。し
かし、本発明に係る技術を計測や、計測を基礎とする検
査などに適用する場合には、斜方視から由来する歪みの
関与が無視出来なくなる。光偏向ミラーの偏向角が大に
なると、光路長は三角関数的に伸長し、撮像の目的によ
っては以下のような要素が問題となる場合が出てくる。
特に、対象がプリント配線板やウエハーのような平面状
である場合には、この歪みの存在がより顕在化する。
【0043】項目(1)焦点距離ずれ:結像光学系の焦
点距離は一定なので、光偏向ミラー偏向角が大となるに
つれ、焦点距離を半径とする3次元極座標上の焦点球面
と、対象平面の懸隔は、大となる。即ち、偏向角に比例
して、“焦点逸脱線分長”が甚しくなる。 項目(2)位置決め歪み:偏向角を等分割して、即ち、
等角でミラーを偏向させると、対象平面上に於ける位置
決めは方形格子(注:ここで、用語「方形」は正方形の
みならず長方形をも意味するとして用いている)上には
なく、偏向角の値に対応して歪んだ格子上に存在する。
【0044】項目(3)撮像領域サイズの異同:光偏向
ミラーの偏向角の値に対応して発生する、撮像対象領域
サイズの異同である。光偏向ミラーの偏向角が異なる位
置に撮像領域が存在すると、撮像対象領域のサイズが異
なる。 項目(4)画素歪み:焦点距離を半径とする3次元極座
標上の焦点球面を対象平面に投影しているので、1撮像
対象領域内の画素データ(位置及びサイズ)が、画素の
光偏向ミラーからの距離に従って異なるし、また対象平
面上直交座標データとも異なってしまう。
【0045】まず、項目(1)の焦点距離ずれに関す
る、本発明による解決技術について説明する。図10に
於いて、当初M’の位置にあるミラーによりO’の位置
にある撮像領域を撮像し、次にOの位置に位置決めし
て、次の撮像対象領域を撮像したとすると、対象からミ
ラーまでの光路長は、当初M’O’=h’であったもの
が、次にはM’Oに伸長する。そこで、M’Oがh’に
なるように、ミラーをM’から対象へ向かって近接させ
ると(トランスレータ機能)、Mの位置で撮像対象領域
Oが丁度結像光学系の焦点位置となり、焦点逸脱が解消
する。このとき、ミラーはMM’=aだけ移動したこと
になる。この移動距離aは、演算式(1)〜(3)から
演算手段により算出される。この光路長の変更は、図8
のミラー以降の全システムを移動させることを意味する
が、その方法では対象に対する光学系の相対位置が変化
してしまう。そこで実際上はミラー位置をそのままと
し、結像光学系のみを一体として前後移動させる。本実
施例では更に進んだ方法として、図8に示すように、モ
ータ(図示せず)駆動によりレンズL1Zのみを前後移動
させることによって、レンズ移動距離の短縮化と構造上
の簡単化を実現している。このレンズ移動は、図9のシ
ステム制御ユニット9からの指令により、結像光学系制
御ユニット7が結像光学系3bに送るレンズ移動制御信
号により、モータ(図示せず)を駆動して実現される。
ここで、結像光学系制御ユニット7は、以下の手順で算
出され伝達される情報により作動する。即ち、CPU1
0が、予め図9のメモリ12にメモリされた演算式
(1)〜(3)により、入力ユニット13から入力され
た図10のh’値を用いてa値を算出し、この値をレン
ズL1Zの移動距離に換算して結像光学系制御ユニット7
に伝達すると、結像光学系制御ユニット7は、その値に
従ってモータを駆動してレンズL1Zを移動させるのであ
る。この方法では、レンズL1Zの前後移動によって上述
の縮小光学系倍率m1 が変わるので、変倍光学系倍率m
2 のズーム比を対応させることによって、総合倍率m=
1 ×m2 が変化しないようにしている。
【0046】次に、項目(2)の位置決め位置の歪みに
関する、本発明の解決技術について説明する。受光角選
定をミラーの等角度分割偏向により位置決めを行うと、
その焦点位置は焦点距離を半径とする3次元極座標で球
面を形成するので、対象平面上では直交座標上の方形格
子ではなく、図11に示したような歪んだ格子模様が描
かれる(ピンクッション・エラー)。これは、対象平面
上に焦点球面の中心射影、即ち心射図が描かれるためで
ある。図11の格子歪みの生成を防止するには、受光角
選定を極座標等角分割法で行うのでなく、図12の演算
式(4)で示された焦点球面の心射図投影演算に於い
て、予めX、Yの値を方形格子座標値として定め、しか
る後に光偏向ミラーの偏向値、θ及びφを逆問題解とし
て逆算算出すれば良い。本実施例は、この演算子を図9
のメモリ12がメモリし、対象の実寸に応じた位置決め
座標値を用いて、CPU11がこの逆算を実施し、対象
平面上で方形格子を生成させている。
【0047】次に、項目(3)の撮像対象領域サイズの
異同に関する、本発明による解決技術について説明す
る。まず、このサイズ差違の算出法を説明する。これ
は、同一の対象物内の撮像対象領域のエリア・サイズの
差違であり、例えば1枚のプリント配線板の複数領域を
撮像しようとする場合、ミラーから最短距離にある撮像
対象領域と最長距離にある撮像対象領域とでは、ミラー
の偏向角の値に対応して面積の差違が発生する。図13
に於いて、対象物のミラー位置M’から撮像対象領域を
見る視角αを以って、最短距離にある撮像対象領域を見
たときのΔd’の長さは、距離lだけ隔った最長距離の
撮像対象領域では、Δdの長さとなる。このとき、前述
の焦点距離合わせをしない場合には、Δdは演算式
(6)によって算出され、Δd’は演算式(5)によっ
て算出される。また、前述の焦点距離合わせを実施した
場合には、Δdは演算式(7)によって算出される値と
なる。その大きさの比率=Δd/Δd’となる。この差
違の解消方法は光学的方法であって、光偏向ミラーが対
象物を見る角度範囲(αより大で、βまたはβ’より
小)の伏角に応じて、撮像手段受光面に結像する撮像対
象領域像の倍率を、変倍光学系のズーム機能により変更
し、常に同一倍率でエリアを撮像する方法である。伏角
と倍率補正量の関係は、ルックアップ・テーブルとして
図9のメモリにメモリし、CPU11が実値から算出し
ている。この倍率補正についてはまた、既述の図8のレ
ンズL1Zの前後移動によっても同様の効果が得られる。
【0048】次に、項目(4)の同一撮像対象領域内の
画素データの異同の解決法について説明する。この歪み
の発生理由も基本的に項目(2)と同じであって、受光
角選定をミラーの等角分割偏向により位置決めを行う
と、その焦点位置は焦点距離を半径とする3次元極座標
で球面を形成するために発生するので、対象平面上の画
素データのX、Y値と光偏向ミラー偏向角θ及びφとの
関係は、図12の演算式(4)で示された焦点球面の心
射図投影演算より求めることが出来る。そこで本実施例
は、この演算子を図9のメモリ12がメモリし、対象の
実寸に応じた位置決め座標値を用いて、CPU11がこ
の演算を実施し、この画素データ歪みを補正した後、品
質良否判定パラメータを算出している。
【0049】次に、図14のフローチャートに従って、
第3実施例の動作教示フローを説明する。まずオペレー
タが図9の入力ユニット13により装置を教示モードI
にセットする(ST31)。次に対象のIDを入力し
(ST32)、対象を図9の載物台の定位置にセットす
る(ST33)。次に、入力ユニット13からミラー偏
向制御ユニット6を介して光偏向ミラー4a、4bを操
作して、第1番目の観測領域に位置決めし(ST3
4)、結像光学系制御ユニット7を介して結像光学系3
bを操作して焦点距離を合わせつつ(ST35)、撮像
制御ユニット8を介して撮像装置3aを操作して第1番
目の観測領域を撮像して画像表示し(ST36)、オペ
レータが画像を見ながら結像光学系制御ユニット7を介
して結像光学系3bを操作して、この対象の撮像倍率を
決定し、決定した倍率をメモリ12にメモリする(ST
37)。次に装置を教示モードIIにセットする(ST
38)。教示モードIIでは、焦点距離合わせと設定倍
率に準じた倍率合わせは全て自動的に行われる。これら
の自動合わせは、図9の載物台2からの光偏向ミラー4
aの高さをプリセットすると(ST39)、焦点距離合
わせについては前述の演算式(1)〜(3)(図10)
により、また倍率合わせについては前述の演算式(5)
〜(6)(図13)により、それぞれ自動的に演算して
行われる。光偏向ミラー高さのプリセットは、別途設備
された高さセンサ(図示せず)によって、自動的に行っ
ても同様の効果が得られること勿論である。前記設定倍
率で光偏向ミラー4a、4bを操作して対象の全域を2
次元走査し、順次撮像して画像表示して行き(ST4
0)、この対象について検査に必要な領域の画像が表示
されたときごとに、その領域が撮像対象領域であること
を指定する信号をオペレータが入力すると、その位置デ
ータはメモリ12にメモリされる(ST41)。このよ
うにして、全検査領域の位置データのメモリが完了する
と、ST42がYESとなって、対象を載物台2の定位
置から除外し(ST43)、教示が完了する。以上述べ
た操作フローに従って完成した教示データは、この対象
の検査すべき全領域の位置データと撮像倍率データを含
んでおり、図9のメモリ12にメモリされたのである。
この検査データの教示は、いま述べた検査対象そのもの
を用いる方法の他に、コンピュータ設計データ、即ちC
ADデータの持つ位置データを利用して行うことも可能
である。その場合は現物が不要であるが、撮像のための
倍率データと光偏向ミラーの高さデータは別途入力して
やる必要がある。
【0050】次に、第3実施例の検査フローについて、
図15のフローチャートに従って説明する。まず、オペ
レータが装置を検査モードにセットする(ST51)。
次に、検査対象のIDを図9の入力ユニット13から入
力し(ST52)、検査対象を載物台2の定位置にセッ
トすると(ST53)、上述の教示モードで教示された
位置データに従って、システム制御ユニット9が第1番
目の検査領域に位置決めするよう指示し、ミラー偏向制
御ユニット6が光偏向ミラー4a、4bのステッピング
モータ(図示せず)を駆動して指示された受光角にミラ
ーを偏向させ、光学的な位置決めを行う(ST54)。
そこで、CPU11がミラーの偏向データと教示された
高さデータから演算式(1)〜(3)(図10)により
算出した焦点距離ずれデータを受けて、結像光学系制御
ユニット7が指示して結像光学系3bを移動(トランス
レート)させ、自動焦点距離合わせを行う(ST5
5)。するとCPU11がミラーの偏向角データと教示
された高さデータから演算式(5)〜(7)(図13)
により算出した倍率データを受けて、結像光学系制御ユ
ニット7が指示して結像光学系3bのズームレンズを制
御して、所期の倍率に合わせる(ST56)。このよう
にして撮像素子3aの受光面上に結像した検査領域像
を、撮像制御ユニット8からの撮像指令により撮像素子
3aが撮像し、画像処理演算ユニット10が画像データ
を得(ST57)、画素データ歪みを補正して品質良否
判定パラメータを算出する(ST58)。メモリ12に
メモリされている品質良否判定アルゴリズムを用い、C
PU11がこのパラメータから検査対象の品質良否を自
動判定する(ST59)。判定結果データは必要によ
り、メモリ12にメモリし、あるいは表示ユニット16
に表示し、あるいはプリンタ等の出力ユニット14に出
力する。教示データに従いST61がNOとなれば、フ
ローチャートは循環サイクル(ルートA)に入り、次の
検査領域に移って同様の検査フローが繰返され、教示さ
れた全検査領域の自動検査が完了すれば、ST61はY
ESとなって(ルートB)、検査対象を定位置から除外
し(ST62)、検査を終了する。また、メモリ12に
メモリした検査結果は、ロットごとにまとめて通信ユニ
ット15を通じて他所のステーションに送信し、品質管
理等に利用することも可能である(ステップは図示せ
ず)。
【0051】次に、第4実施例について、プリント配線
板に搭載された部品の実装状況を目視検査する、プリン
ト配線板実装検査装置を例として説明する。図16は検
査装置の全体構成を示す図であり、図17は検査の動作
ステップを示す、フローチャートである。本実施例は、
検査対象を撮像して画像表示し、その画像をオペレータ
が目視観測することによって、電子部品実装品質の良否
判定を行う検査装置である。そのため画像データを利用
した画像認識プロセスが不要であり、その全体構成(図
16)は、第3実施例の全体構成から画像処理演算ユニ
ットを省略した構成となっている。本実施例の動作教示
フローは第3実施例と本質的に同様である。それは、自
動認識判定以外のステップが同様のためである。そこで
第4実施例の検査フローを、図17に従って説明する。
まず、オペレータが装置を検査モードにセットする(S
T71)。次に、検査対象のIDを図16の入力ユニッ
ト12から入力し(ST72)、検査対象を載物台2の
定位置にセットすると(ST73)、教示モードで教示
された位置データに従って、システム制御ユニット9が
第1番目の検査領域に位置決めするよう指示し、ミラー
偏向制御ユニット6が光偏向ミラー4a、4bのステッ
ピングモータ(図示せず)を駆動して指示された受光角
にミラーを偏向させ、光学的な位置決めを行う(ST7
4)。そこで、CPU10がミラーの偏向角データと教
示された高さデータから演算式(1)〜(3)(図1
0)により算出した焦点距離ずれデータを受けて、結像
光学系制御ユニット7が指示して結像光学系3bを移動
(トランスレート)させ、自動焦点距離合わせを行う
(ST75)。するとCPU10がミラーの偏向角デー
タと教示された高さデータから演算式(5)〜(7)
(図13)により算出した倍率データを受けて、結像光
学系制御ユニット7が指示して結像光学系3bのズーム
レンズを制御して、所期の倍率に合わせる(ST7
6)。このようにして撮像素子3aの受光面上に結像し
た検査領域像を、撮像制御ユニット8からの撮像指令に
より撮像素子3aが撮像し、その画像を表示ユニット1
5に表示する(ST77)。
【0052】オペレータはその画像を目視観測すること
によって、実装品質の良否を判定し(ST78)、判定
結果を入力ユニット12から入力する(ST79)。判
定結果データは必要により、メモリ11にメモリし、あ
るいは表示ユニット16に表示し、あるいはプリンタ等
の出力ユニット13に出力する。教示データに従いST
80がNOとなれば、フローは循環サイクル(ルート
A)に入り、次の検査領域に移って同様の検査フローが
繰返され、教示された全検査領域の目視検査が完了すれ
ば、ST80はYESとなって(ルートB)、検査対象
を定位置から除外し(ST81)、検査を終了する。ま
た、メモリ11にメモリした検査結果は、ロットごとに
まとめて通信ユニット14を通じて他所のステーション
に送信し、品質管理等に利用することも可能である(ス
テップは図示せず)。
【0053】次に本発明の第5実施例である検査装置を
説明する。第5実施例の構成は図9の通りであり第3実
施例と同様であるが、第3実施例と異なる要素は、検査
対象の自動検査を行った後、不良判定された箇所のみを
画像表示して目視再検査を行う点である。第5実施例の
動作を図18及び図19のフローチャートを用いて説明
する。
【0054】第5実施例は自動検査の基本原理が図9で
説明した第3実施例のものと全く同様であるので、その
点については説明を省略するが、次の点のみ第3実施例
と異なるので説明を加える。 1)図18は1検査対象の中に複数の検査領域を包含し
た場合の検査フローを例示したものである。例えばプリ
ント配線板上に搭載された電子部品のはんだ付け検査の
場合がその一例としてこれに該当する。そこで1標本の
中で順次全検査領域を自動的に走査し(Aサイクル)、
検査領域毎に良否判定を行うようにしている。これらの
シーケンス制御は図9のシステム制御ユニット9からの
制御信号によって行われる。
【0055】2)それらの検査領域の中で品質不良と自
動判定された場合には位置データとその位置の教示デー
タをメモリする(図18、ST101)。 3)1標本の全検査領域の自動判定が終了したら自動検
査位相が終了したので、その標本の目視再検査位相が始
まる(図19、ST103)。 図19の目視再検査ステップに於いては、再検査シーケ
ンスは、図9のメモリ11にメモリされている不良箇所
位置データと不良箇所の教示データに従って(ST11
0)、システム制御ユニット9の制御信号を介して、そ
の再検査領域の撮像方向に受光角を選定し(ST10
3)、自動的に焦点距離を合わせ(ST104)、自動
的に倍率を合わせ(ST105)、撮像してその画像を
表示ユニット16のスクリーン上に画像表示する(ST
106)。そこで、オペレータはこの画像を観測するこ
とによって目視検査を行い良否判定を下し(ST10
7)、判定結果を入力ユニット13に入力する(ST1
08)。
【0056】結果の入力が終わるとST109がNOで
あれば、再検査シーケンスはメモリ11にメモリされて
いる不良箇所位置データと教示データに従って(ST1
10)、システム制御ユニット9の制御信号を介して再
び図9の検査対象1の次の再検査位置に向かって受光角
を選定し(ST103)、以上述べた動作が反復される
(Cサイクル)。このようにして全ての再検査位置の再
検査が完了したらST109がYESとなり、検査対象
1を定位置から除外し(ST111)、全検査工程が完
了する。以上述べたように本実施例は良否判定を自動的
に行い、不良の領域だけを画像として表示するので、オ
ペレータは極く少数の目視検査を行えばよいことにな
り、大幅な省力化が実現されるばかりでなく、稍緩かな
自動検査判定基準を設定することによって不良箇所の不
摘出リスクを回避し、少数の良箇所過検出を許容して不
良判定し、不良判定のみの目視再検査を表示画像によっ
て行うのである。ここで、第5実施例の説明では、恰も
オペレータがマニュアルで検査対象を検査の定位置にセ
ットするかのような説明となっているが、その操作は本
発明の機能にとって本質的な要素ではないこと勿論であ
って、例えば検査対象をベルトコンベアにより検査の定
位置まで搬入し、センサ等の信号を利用して、図18、
図19のフローチャートに示した一連の自動検査及び目
視再検査を行うことも容易に可能である。また、この目
視再検査は、他の自動検査装置が判定した不良箇所につ
いても、同様に本実施例に於いて可能である。即ち、自
動検査済の検査対象をセットし、通信等によって不良箇
所データを受容することにより、本実施例が不良箇所を
選択的に撮像して画像表示を行うステップは、自機デー
タの場合と同様である。
【0057】次に、第6実施例について、プリント配線
板に搭載された部品の実装状況を両眼視目視検査する、
プリント配線板実装検査装置を例として説明する。本実
施例は、検査対象を左右両眼視撮像して左右画像を同時
表示し、その画像をオペレータが目視観測することによ
って、電子部品実装品質の良否判定を行う検査装置であ
る。図20は検査装置の全体構成を示す図であり、図2
1は検査の教示ステップを示すフローチャートであり、
図22は検査の動作ステップを示すフローチャートであ
る。図20に示されるように、第6実施例は、左右一対
の、光偏向ミラー4a、4bと4a’、4b’、結像光
学系3bと3b’、撮像装置3aと3a’を、夫々具備
しており、載物台2上にセットした検査対象1に対し、
同時に左右の両眼視画像を得る例である。左右両眼視画
像を得る必要性は、例えばプリント配線板上に搭載され
ている電子部品の姿勢やはんだ付け状態を観測して目視
検査を行う場合に、同一部品の全方位観測が必要であ
る。本発明に係る撮像方式は、原理的に単眼視方式であ
るために、左右両方向からの画像検査のためには、対象
を回転するかあるいは、左右両眼視が必要になるのであ
る。
【0058】次に、図21のフローチャートに従って、
第6実施例の動作教示フローを説明する。まずオペレー
タが図20の入力ユニット12により装置を教示モード
Iにセットする(ST121)。次に検査対象のIDを
入力し(ST122)、検査対象を載物台2の定位置に
セットする(ST123)。次に、入力ユニット12か
ら左右のミラー偏向制御ユニット6を介して光偏向ミラ
ー4a、4bと4a’、4b’を操作して、第1番目の
観測領域に位置決めし(ST124)、結像光学系制御
ユニット7を介して結像光学系3bを操作して左右の焦
点距離を合わせつつ(ST125)、左右の撮像制御ユ
ニット8を介して撮像装置3aと3a’を操作して第1
番目の観測領域を左右両眼視撮像して左右画像を表示し
(ST126)、オペレータが左右画像を見ながら左右
の結像光学系制御ユニット7を介して左右の結像光学系
3bと3b’を操作して、この検査対象の左右撮像倍率
を決定し、決定した左右倍率をメモリ12にメモリする
(ST127)。特別の意図をもたない通常の検査で
は、左右倍率は同一に設定される。
【0059】次に装置を教示モードIIにセットする
(ST128)。教示モードIIでは、焦点距離合わせ
と設定倍率に準じた倍率合わせは左右とも全て自動的に
行われる。これらの自動合わせは、図20の載物台2か
らの光偏向ミラー4a、4a’の高さをプリセットする
と(ST129)、焦点距離合わせについては前述の演
算式(1)〜(3)(図10)により、また倍率合わせ
については前述の演算式(5)〜(6)(図13)によ
り左右ともそれぞれ自動的に演算して行われる。光偏向
ミラー高さのプリセットは、別途設備された高さセンサ
(図示せず)によって、自動的に行っても同様の効果が
得られること勿論である。前記設定倍率で左右の光偏向
ミラー4a、4bと4a’、4b’を操作して対象の全
域を2次元走査し、順次撮像して左右画像を表示して行
き(ST130)、この検査対象について検査に必要な
領域の画像が表示されたときごとに、その領域が撮像領
域であることを指定する信号をオペレータが入力する
と、その位置データはメモリ11にメモリされる(ST
131)。このようにして、全検査領域の位置データの
メモリが完了すると、ST132がYESとなって、対
象を載物台2の定位置から除外し(ST133)、教示
が完了する。
【0060】以上述べた操作フローに従って完成した教
示データは、この対象の検査すべき全領域の位置データ
と撮像倍率データを含んでおり、図20のメモリ11に
メモリされたのである。この検査データの教示は、いま
述べた検査対象そのものを用いる方法の他に、コンピュ
ータ設計データ、即ちCADデータの持つ位置データを
利用して行うことも可能である。その場合は現物が不要
であるが、撮像のための左右の倍率データと左右の光偏
向ミラーの高さデータは別途入力してやる必要がある。
【0061】次に第6実施例の検査フローを、図22に
従って説明する。まず、オペレータが装置を検査モード
にセットする(ST141)。次に、検査対象のIDを
図20の入力ユニット12から入力し(ST142)、
検査対象を載物台2の定位置にセットすると(ST14
3)、上述の教示モードで教示された位置データに従っ
て、システム制御ユニット9が第1番目の検査領域を指
示し、左右のミラー偏向制御ユニット6が左右の光偏向
ミラー4a、4bと4a’、4b’のステッピングモー
タ(図示せず)を駆動して指示された受光角に左右のミ
ラーを偏向させ、光学的な位置決めを行う(ST14
4)。そこで、CPU10が左右ミラーの偏向角データ
と教示された左右高さデータから演算式(1)〜(3)
(図10)により算出した焦点距離ずれデータを受け
て、左右の結像光学系制御ユニット7が指示して左右の
結像光学系3bと3b’を移動(トランスレート)さ
せ、左右の自動焦点距離合わせを行う(ST145)。
するとCPU10が左右ミラーの偏向角データと教示さ
れた左右高さデータから演算式(5)〜(7)(図1
3)により算出した左右倍率データを受けて、左右の結
像光学系制御ユニット7が指示して左右結像光学系3
b、3b’のズームレンズを制御して、所期の倍率に合
わせる(ST146)。このようにして左右撮像素子3
a、3a’の受光面上に結像した検査領域像を、左右撮
像制御ユニット8からの撮像指令により撮像素子3a、
3a’が撮像し、それぞれの画像を表示ユニット15に
表示する(ST147)。
【0062】オペレータはその画像を目視観測すること
によって、その検査領域の電子部品の実装品質の良否を
判定し(ST148)、判定結果を入力ユニット12か
ら入力する(ST149)。判定結果データは必要によ
り、メモリ11にメモリし、あるいは表示ユニット16
に表示し、あるいはプリンタ等の出力ユニット13に出
力する。教示データに従い、ST150がNOとなれば
フローは循環サイクル(ルートA)に入り、次の検査領
域に移って同様の検査フローが繰返される。教示された
全検査領域の自動検査が完了すれば、ST150はYE
Sとなって(ルートB)、検査対象を定位置から除外し
(ST151)、検査を終了する。また、メモリ11に
メモリした検査結果は、ロットごとにまとめて通信ユニ
ット14を通じて他所のステーションに送信し、品質管
理等に利用することも可能である(ステップは図示せ
ず)。
【0063】次に、プリント配線板上に搭載された電子
部品の実装品質を、左右両眼視画像データにより自動的
に判定する両眼視自動検査装置を、本発明の第7実施例
として説明する。第7実施例検査装置の全体構成を図2
3に示す。本実施例は検査領域内の電子部品の実装状態
を、左右両眼視三角測量法を用いて形状計測し、その3
次元データから実装品質判定パラメータを算出し、自動
品質判定アルゴリズムによって品質良否を判定する、自
動検査装置である。ただし、本発明になる撮像領域位置
決め撮像装置を利用する三角測量法は、従来の通常三角
測量法と異なる計測環境を有しており、その条件に対し
て特殊な対応を行っている。その計測環境は、本発明の
位置決め法が光学的方法であるために、三角測量法上の
計測対象の位置が、検査領域の位置データの移動ととも
に移動することである。即ち、図24に於いて、計測対
象である検査領域Oの位置は、対象平面に於いて2次元
的にすべて異なる位置にあるので、左右のミラーA、B
と成す角度、α、βもまた異なることになる。そこで本
実施例は検査領域ごとにその位置データを用いて図24
演算式(8)の三角測量演算により、3次元形状計測を
行い、電子部品の実装品質判定パラメータを算出し、自
動判定アルゴリズムにより良否判定を行っている。
【0064】次に、第7実施例の検査フローについて、
図26のフローチャートに従って説明する(なお、本実
施例の検査教示ステップは第6実施例の教示ステップと
同様であるので、再述は省略する)。まず、オペレータ
が装置を検査モードにセットする(ST161)。次
に、検査対象のIDを図23の入力ユニット13から入
力し(ST162)、検査対象を載物台2の定位置にセ
ットすると(ST163)、教示モードで教示された位
置データに従って、システム制御ユニット9が第1番目
の検査領域に位置決めするよう指示し、左右のミラー偏
向制御ユニット6が左右の光偏向ミラー4a、4bと4
a’、4b’のステッピングモータ(図示せず)を駆動
して指示された受光角にミラーを偏向させ、光学的な位
置決めを行う(ST164)。そこで、CPU11がミ
ラーの左右の偏向角データと教示された左右高さデータ
から演算式(1)〜(3)(図10)により算出した左
右の焦点距離ずれデータを受けて、左右結像光学系制御
ユニット7が指示して左右の結像光学系3b、3b’を
移動(トランスレート)させ、左右の自動焦点距離合わ
せを行う(ST165)。するとCPU11がミラーの
左右の偏向角データと教示された左右高さデータから演
算式(5)〜(7)(図13)により算出した左右倍率
データを受けて、左右結像光学系制御ユニット7が指示
して左右結像光学系3b、3b’のズームレンズを制御
して、所期の左右倍率に合わせる(ST166)。この
ようにして撮像素子3a、3a’の受光面上に結像した
検査領域像を、左右撮像制御ユニット8からの撮像指令
により撮像素子3a、3a’が撮像し、画像処理演算ユ
ニット10が画像データを得(ST167)、画素デー
タ歪みを補正して3次元形状計測演算を行い(ST16
8)、品質良否判定パラメータを算出する(ST16
9)。
【0065】メモリ12にメモリされている品質良否判
定アルゴリズムを用い、CPU11がこのパラメータか
ら検査対象の品質良否を自動判定する(ST170)。
判定結果データは必要により、メモリ12にメモリし、
あるいは表示ユニット16に表示し、あるいはプリンタ
等の出力ユニット14に出力する(ST171)。教示
データに従いST172がNOとなれば、フローは循環
サイクル(ルートA)に入り、次の検査領域に移って同
様の検査フローが繰返され、教示された全検査領域の自
動検査が完了すれば、ST172はYESとなって(ル
ートB)、検査対象を定位置から除外し(ST17
3)、検査を終了する。また、メモリ12にメモリした
検査結果は、ロットごとにまとめて通信ユニット15を
通じて他所のステーションに送信し、品質管理等に利用
することも可能である(ステップは図示せず)。
【0066】次に本発明の第8実施例である、照明・撮
像・表示装置について説明する。第8実施例は、対象の
観測領域を撮像視角の偏向によって光学的に位置決めし
撮像する際、撮像視角、即ち受光角に対応した角度の光
束で観測領域を照明し、そのように照明された対象の観
測領域を撮像し、画像表示する照明・撮像・表示装置で
ある。もし光源が定位置にあると、観測領域を一定の角
度で照明する。そこで撮像視角を偏向して観測領域を位
置決めする場合、異なる位置にある領域に対してはそれ
に応じた視角でその領域を光学的に位置決めするため
に、必然的に照明角度と視角の成す角度も観測領域の位
置ごとに異なることになる。同一対象物でも位置が変わ
ると、明部と暗部の面積や形状や明度などが変わるので
その光景は異なって見え、従って異なる姿、即ち画像と
して撮像されてしまう。それでは、目視検査のために忠
実な表示画像は得られないし、況んや多くの形状計測法
にとっては正確な画像計測が不可能になる。形状計測の
場合、特に表面が鏡面反射性もしくは半鏡面反射性であ
ると、対象への入射光束は表面で正反射され、反射光束
は主として正反射方向へのみ進向するので、視角が正反
射方向に一致しない限り対象は著しく低明度像となり、
観測あるいは画像計測はほとんど不可能となる。
【0067】そこで本実施例は、視角に追随した角度を
もって対象を照明することによって、視角と照明角度を
常に望ましい角度に保った照明を実現する照明機能を有
する照明・撮像・表示装置である。視角に追随する角度
の光束で対象を照明する場合、照明角度の与え方には凡
そ下記に掲げるやり方がある。 (1)正反射方向撮像方式:照明光束の入射角は、方位
角が視角と同一方向、あるいは180度回転方向、天頂
角が視角を正反射角とする方向とする(これらの角度は
すべて対象から見た角度による表現としている:以下同
様)。
【0068】(2)正面反射方向撮像方式:照明光束の
入射角は、方位角、天頂角共、視角と同一方向とする。 (3)偏角入射撮像方式:照明光束の入射角は、方位
角、天頂角共、視角と各一定の角度差を有する方向とす
る。 (4)多重正反射方向撮像方式:複数の照明光束の各入
射角は、方位角が視角と同一方向、あるいは180度回
転方向、天頂角が視角を正反射角とする各方向とする。
【0069】以上の4方式は、照明によって対象の異な
る光景画像を提供するので、画像獲得技術上及び画像計
測技術上本質的に異なる意味を有する。これらの中
(1)〜(3)は主として白色単一光源を想定してお
り、また(4)は時差あるいは光波長差による、多重照
明を想定している。白色照明は、画像観測用あるいは画
像計測用であり、多重照明は、画像計測に利用されるこ
とが多い。本実施例は、予めこれらの方式による演算式
をメモリしているので、対象の形状観測または形状計測
に当たっては、対象の属性と目的に従って最適の方式を
選択する。
【0070】以下、図27に沿って第8実施例の構成と
機能を述べる。図27はその全体構成であって、載物台
2上の定位置にセットした対象1に対して、ミラー偏向
制御ユニット7は光偏向反射装置4a、4bを制御して
受光角を選定し、結像光学系制御ユニット8は結像光学
系3bを制御して対象の観測領域像を撮像装置3aに結
像し、撮像制御ユニット9は撮像装置3aを制御して結
像された観測領域像を撮像する。これらの光路系及びそ
の制御系とその制御方法は、図8(光路系図)及び図9
(全体構成)に示した本発明の第3実施例と基本的に同
様である。第8実施例は、更に光源制御ユニット11と
照明装置5を備え、観測領域が載物台上で1、1’、
1”と異なる位置に存在する場合に、光源制御ユニット
11は照明装置5を制御して、その領域位置に対応した
光源5a、5a’、5a”によって夫々の照明光束を投
光する。ここで、光源制御ユニット11の制御機能は、
メモリ13にメモリされた対象のアドレス・データから
CPU12が各アドレスの照明角度を算出し、システム
制御ユニット10を介して光源制御ユニット11が照明
装置5の光源位置を変更する。この照明装置5は、2次
元画像表示装置を使用しており、それは陰極線管(CR
T)である。
【0071】本実施例は、対象のアドレス・データから
CPU12か各アドレスの照明角度を算出し、システム
制御ユニット10を介して光源制御ユニット11からN
TSCラインに乗せて照明装置5であるCRTのスクリ
ーン上に例えば図28、あるいは図29のような白色パ
タンを黒色を背景として表示し、これを移動光源として
いる。このCRTの機能は、液晶表示装置(LCD)で
も、また2次元に配列された発光ダイオード(LED)
あるいは所謂豆球その他の単光源の集合照明装置でも目
的は達せられる。
【0072】また照明装置5は、図30に示すように図
8の第3実施例光路系内にハーフミラーHを挿入して照
明装置S(5)から発せられる光束を逆行して誘導し、
対象の観測領域を照明しても良い。その方法は、視角偏
向光路内を照明光束が通るので、必然的に視角と同一の
偏向を受け、上述の図27の照明装置5のようにパタン
光源を移動する必要はないので、図30の照明装置Hは
点光源でも良い。しかしパタン光源を用いても良いこと
は言うまでもなく、その移動によって角度選択はより狭
い範囲にはなるものの、照明角度を偏向させることは出
来、観測の目的と対象の性質によっては、その角度範囲
で十分な場合もある。
【0073】以下、本実施例の動作ステップを、図31
のフローチャートに従って説明する。まず観測対象のI
Dを入力ユニット14から入力する(ST181)。次
に観測対象を定位置にセットし(ST182)、予めメ
モリしている複数の照明方式(上述)の中から、今用い
る関係を選択し、そのコードを入力する(ST18
3)。すると装置は、既に教示によってメモリ13にメ
モリしている観測領域の位置データから、自動的に撮像
視角、即ち受光角を選定する(ST184)。
【0074】次に同じく位置データから、上述の選択さ
れた対応関係に基づいてCPU12が照明角度を算出し
(ST185)、システム制御ユニット10を介して光
源制御ユニット11が照明装置5を制御してそのスクリ
ーン上に光源画像を表示し、撮像制御ユニット9が撮像
装置3aを制御して対象の観測領域を撮像して表示ユニ
ット16の画面上にその画像を表示する(ST18
6)。そこで 観測者はその画像を観測して(ST18
7)、その目視結果を入力ユニット14から入力する
(ST188)。教示された全ての観測領域の目視が終
了すると、ST189がYESとなって対象を定位置か
ら除外し(ST190)、全観測作業が完了する。結果
は必要があれば出力ユニット15からプリントアウト等
のデータ出力をする。
【0075】次に本発明の第9実施例として、撮像視角
に対応した角度の光束で検査対象を照明し、撮像して表
示した画像を目視検査に用いる、検査装置を説明する。
プリント配線板上に搭載された電子部品の搭載姿勢やは
んだ付けを検査する、実装品質検査装置を例として述べ
る。図32はその全体的構成図、また図33は検査のフ
ローを示すチャート図である。装置の全体構成は基本的
に図27の照明・撮像・表示装置のそれと同様である
が、通信ユニット16を備えているために、他のコンピ
ュータ等からの検査ステップの教示データを受信した
り、また検査結果データを他のコンピュータ等へ送信し
たりすることが出来る点が、相違点である。検査の動作
ステップは図33の通りであって、まず装置を検査モー
ドにセットし(ST191)、検査対象のIDを入力ユ
ニット14から入力し(ST192)、検査対象を定位
置にセットする(ST193)。次にメモリしている複
数の照明方式(上述)の中から、今用いる関係を選択
し、そのコードを入力する(ST194)。すると装置
は、既に教示によってメモリ13にメモリしている検査
領域の位置データから、自動的に撮像視角、即ち受光角
を選定する(ST195)。
【0076】次に同じく位置データから、上述の選択さ
れた対応関係に基づいてCPU12が照明角度を算出し
(ST196)、システム制御ユニット10を介して光
源制御ユニット11が照明装置5を制御してそのスクリ
ーン上に光源画像を表示し、撮像制御ユニット9が撮像
装置3aを制御して対象の観測領域を撮像して表示ユニ
ット17の画面上にその画像を表示する(ST19
7)。そこで オペレータはその画像を観測して(ST
198)、その検査結果を入力ユニット14から入力す
る(ST199)。教示された全ての検査領域の目視が
終了すると、ST200がYESとなって対象を定位置
から除外し(ST201)、全観測作業が完了する。結
果は必要があれば出力ユニット15からプリントアウト
等のデータ出力をすることが出来るし、また通信ユニッ
ト16から他のコンピュータ等へ送信することも出来
る。
【0077】次に本実施例の第10実施例として、撮像
視角に対応した角度の光束で検査対象を照明し、撮像し
て画像データを出力し、良否判定アルゴリズムによって
対象の品質を判定する、自動検査装置を説明する。プリ
ント配線板上に搭載された電子部品の搭載姿勢やはんだ
付けを自動的に検査する、実装品質検査装置を例として
述べる。図34は本実施例の全体的構成を示す図であ
り、図35はその検査のステップを示すフローチャート
である。図34の照明装置5は、2次元画像表示装置を
使用しており、それは陰極線管(CRT)である。
【0078】本実施例は、対象のアドレス・データから
CPU13が各アドレスの照明角度を算出し、システム
制御ユニット10を介して光源制御ユニット11からN
TSCラインに乗せて照明装置5であるCRTのスクリ
ーン上に、例えば、図36のような環状カラーパタンを
表示し、これを移動光源としている。このパタンは前述
の方式(4)に該当するものであり、未知の自由曲面の
3次元形状をカラー画像化して、画像計測する方式であ
る。即ち、電子部品のはんだ接合部の3次元形状計測に
適用することも出来る。このカラー照明に応じて、撮像
装置3aはカラー撮像素子を、また画像処理演算ユニッ
トもカラー画像処理演算用を使用している。しかしなが
ら、図36のパタンは必ずしもカラーパタンであること
が必須条件ではなく、各環状パタンを黒色背景内の白色
表示とし、時差的にこれを表示して、モノクロ撮像装置
3aが各タイミングで撮像して得られる画像データをモ
ノクロ画像演算処理ユニット12がメモリして合成して
も良い。また、図36のカラーパタンは対象曲面の傾斜
ベクトル計測用であるのに対して、図37は同じくカラ
ーパタンであるが、放射状のパタンであり、対象曲面の
方位角ベクトル計測用である。これらのパタンは画像計
測の目的に応じて、選択することが出来る。
【0079】以下、検査ステップの順を追って本装置の
機能を説明する。まず装置を検査モードにセットし(S
T211)、検査対象プリント配線板のIDを入力ユニ
ット14から入力し(ST212)、プリント配線板を
定位置にセットする(ST213)。次にメモリしてい
る複数の照明方式(上述)の中から、今用いる関係を選
択し、そのコードを入力する(ST214)。すると装
置は、既に教示によってメモリ13にメモリしている検
査領域の位置データから、自動的に撮像視角、即ち受光
角を選定する(ST215)。
【0080】次に同じく位置データから、上述の選定さ
れた対応関係に基づいてCPU13が照明角度を算出し
(ST216)、システム制御ユニット10を介して光
源制御ユニット11が照明装置5を制御して、そのスク
リーン上に図36のカラーパタンを表示し、撮像制御ユ
ニット9がカラー撮像装置3aを制御して対象プリント
配線板の検査領域を撮像して、カラー画像信号を画像処
理演算ユニット12へ出力し、画像データを得る(ST
217)。CPU13はメモリ14にメモリしている良
否判定アルゴリズムを用いて、画像データから検査領域
内のはんだ付け品質の自動判定を行い(ST219)、
判定結果データを表示ユニット18に表示するか、ある
いは出力ユニット16からプリント・アウト等の形態で
出力するか、メモリ14にメモリしてロット単位で通信
ユニット17から他の生産監視ステーション等へ送信す
ることが出来る(ST220)。対象プリント配線板の
全検査領域の検査が完了すれば、ST221がYESと
なって対象プリント配線板を定位置から除外し(ST2
22)、全検査作業が完了する。
【0081】次の第11実施例は、請求項1記載の撮像
対象領域位置決め撮像装置が、機構的に対象を位置決め
する位置決め装置を備え、対象を異なる位置で撮像し、
それらの画像データから対象の3次元形状計測を行う形
状計測装置である。通常3次元形状計測には三角測量法
の原理が用いられるが、そのためには両眼視法を採用す
るか、または単眼視法の場合には表面のシェーディング
計測(Shape from Shading) 法や対象回転法などが提唱
されている。第11実施例は、対象を最小2位置に位置
決めして撮像する方法を採用している(位置の数は目的
に応じて2以上でも構わない)。この方法の3次元形状
計測原理は、単眼複数位置撮像法とも言うべきものであ
って、請求項1記載の撮像対象領域位置決め撮像装置
が、異なる位置に対しては異なる視角で撮像する方法で
あるために、異なる位置の画像データを総合して用いれ
ば、単眼視法に属するものの三角測量法原理に準拠して
いることになる。図25は図24の三角測量法演算の位
置関係を単に入替えしただけのものである。即ち、偏向
ミラーが定位置にあり、対象Oが位置iにあるときに第
1回目の撮像をし、位置i’に移動して対象O’となっ
たときに第2回目の撮像をすれば、ミラーと対象O及び
対象O’が成す角度はα、βとなり、図24と同じく演
算式(8)の三角測量演算が成立する。そこで3次元形
状計測が実現されることになる。
【0082】第11実施例の全体的構成図を図38に、
またその計測ステップを図39のフローチャートに、そ
れぞれ示す。計測ステップを追って本実施例の機能を説
明する。まず装置を計測モードにセットし(ST23
1)、対象のIDを図38の入力ユニット13から入力
し(ST232)、対象を装置にセットするとステージ
2が対象を位置1に位置決めする(ST233)。
【0083】装置はメモリしている教示内容に従って、
システム制御ユニット9からの制御信号により、ミラー
偏向制御ユニット6が偏向ミラー装置4a、4bを制御
して受光角の自動選定(ST234)、結像光学系制御
ユニットが結像光学系3bを制御して自動焦点合わせ
(ST235)と自動倍率合わせ(ST236)を行
い、撮像制御ユニット8が撮像装置3aを制御して対象
を撮像し、その画像信号を画像処理演算ユニット10が
情報処理し、得られた画像データをメモリ12にメモリ
する(ST237)。
【0084】次にステージ2は対象を位置1’に位置決
めし、この位置の対象に対してルート(A)を通じてS
T234からST237のフローを繰り返す。位置1と
1’に於ける画像データをメモリから呼出し、メモリ1
2にメモリされている図24の演算式(8)を用いて、
CPU11が三角測量法演算を行い、3次元形状データ
を算出する(ST241)。
【0085】計測データは、表示ユニット16に表示す
ることも出来るし、出力ユニット14によりプリント・
アウトすることも、またメモリして通信ユニット15か
ら他のコンピュータ等へ送信することも出来る(ST2
42)。その後、対象をステージから取り外して(ST
243)、計測を終了する。本実施例に於いて、対象を
機構的に位置決めするステージは、計測の目的に応じ
て、1次元性でも、2次元性でも、Z軸を伴う3次元性
でも、三角測量法上構わない。撮像装置3aも、目的に
従ってモノクロカメラでも、カラーカメラでも原理上構
わない。また今回の説明では対象を位置決めする位置
を、2位置として説明したが、更に画像情報の信頼性を
向上するために、2以上の複数の位置に位置決めして画
像データを収集しても原理上の意義は全く等価であるこ
と、言うまでもない。
【0086】次の第12実施例は、第11実施例に於い
て請求項1記載の撮像対象領域位置決め撮像装置を左右
一対宛備えた計測装置である。その全体的構成図を図4
0に、また計測ステップを図41のフローチャートに示
す。本実施例は、図40のステージ2が対象を位置1と
位置1’に位置決めして、夫々の位置で対象画像データ
を収集する点では、第11実施例と全く同じ手順で計測
を行うが、夫々の位置で左右の請求項1記載の撮像対象
領域位置決め撮像装置が左右同時に画像データを獲得
し、メモリ12にメモリして三角測量法演算に用い、3
次元形状計測を行う点が前実施例と異なる要点である。
【0087】この左右視撮像方法は、立体形状を有する
対象を回転動作なしに表裏同時に形状計測するためのも
のである。例えば図40のように、対象を位置1から1
次元的に位置1’に移動するだけで、対象の全方位表面
が観測出来るので、その結果対象の立体形状情報が得ら
れるのである。その他の要素は第11実施例と同様であ
るので、説明を省略する。
【0088】次に第13実施例として、第10実施例記
述の視角対応角度照明機能を有する自動検査装置に機構
的対象位置決め装置を適用した、検査装置を説明する。
本実施例の1例は、ビール瓶や一升瓶のひびや欠けや割
れ等、あるいはジュース缶や牛乳パック等の印刷ミスを
検出するための自動検査装置である。ビンを例にとる
と、検査はビンの口部、首部、腹部、底部などを全方位
にわたってセンシングする必要がある。そのため、従来
の検査装置は、ビンの周囲に多数のカメラを装備し、ブ
ラインド方向が存在しないようにしなければならなかっ
た。それは取りも直さず高コスト装置を意味するもので
あった。
【0089】またこれらの製造ラインは一般に非常に高
速なコンベア搬送であるために、その検査も相当な高速
を要求される。本実施例は、図42の全体構成図及び図
43の検査フローチャートに示すように、検査対象を単
に一直線上を移動させるだけで、全方位センシングを実
現しており、コンベヤ上を1次元的に移動する被検体に
適した機能となっている。更に必要であれば、Z軸方向
に移動させる、上下位置決め機構を用意すれば、天頂角
方向のセンシングも可能である。
【0090】また、本実施例は図42の偏向ミラー装置
4にガルバノメータミラーを採用しているので、100
0度/秒以上のベクタースピードが得られ、高速移動被
検体のライン・フローをディスターブせずに自動検査を
遂行することが出来る。このような全方位画像センシン
グには、特に視角の変化に対応した角度の光束で照明す
ることが重要であって、視角と照明角度を常に一定の幾
何光学的位置関係に固定しなければならず、視角に追随
する角度の照明が必須である。
【0091】図42に於いて、検査対象の位置1、
1’、1”に対して照明装置5の光源位置を夫々5a、
5a’、5a”として、各照明を行い、図43に示すよ
うに、夫々の位置で欠陥検出を行って結果をメモリし、
全位置の検査が完了した後、メモリされた結果を総合し
て被検体の良否についての判定を行っている。次の第1
4実施例は、検査対象を撮像してその画像データを送信
する、自動検査ステーションと、画像データを受信して
その画像を一括して再生表示する、画像表示ステーショ
ンとから成る、検査装置であって、製造ラインとは別の
場所に居る高度な専門的検査技能を有する検査員が、画
像による専門的判断を用いて検査することを可能にし
た、検査装置である。
【0092】自動検査ステーションの全体的構成図は、
図9に示す第3実施例の全体的構成図と同様である。第
3実施例の自動検査装置と異なる機能は、この自動検査
ステーションでは、検査対象を撮像して得られた画像デ
ータを図9のメモリ12にメモリし、通信ユニット15
によって画像表示ステーションへ向けて送信する点であ
る。この送信方法はアナログ画像信号をそのまま送信し
ても良いし、また画像処理演算ユニット10に於いてデ
ジタル画像データに変換した後、送信しても良い。
【0093】更に撮像の都度その画像データを送信する
のではなく、多数の検査対象の画像データをメモリして
おき、それらを一括して送信する方式を採用しても良
い。送信メディアは、LAN等のネットワーク、電話
線、無線、いづれも可能である。また、全ての検査対象
を逐一画像送信することは、送信情報量も所要時間も膨
大となるので、第5実施例のように、自動検査位相に於
いて不良判定された検査対象の画像データのみをメモリ
12にメモリしておき、これを送信しても良い。
【0094】この場合、90%の検査対象が良品判定さ
れれば、画像表示ステーションに於ける専門検査員の負
荷は10分の1となる。なお、画像データと共に、その
IDデータ等の関連属性データも同時に送信すること
は、言うまでもない。画像表示ステーションは送信され
た画像データと関連属性データを受信し、これを一括し
て画像表示する。その全体的構成図は図44に示した通
りである。
【0095】自動検査ステーションから送信された画像
その他のデータは、メモリ3にメモリし、入力ユニット
5からのデマンド入力により、表示ユニット8のスクリ
ーン上に画像表示する。この時、どのような方式の一括
表示をするかは、入力ユニット5から入力し、メモリ3
にメモリされている教示データによって指示される。一
括表示例を図45に示す。
【0096】検査員はこれらの表示画像を目視観測して
良否判定を行い、その結果を入力ユニット5から入力
し、得られた検査データは出力ユニット6からプリント
・アウトするか、あるいは表示ユニット8に表示する
か、あるいはメモリ3にメモリして、他のステーション
へ通信ユニット7から送信することが出来る。更に、C
PU2が画像データ演算して、検体のコンピュータ・グ
ラフィックス画像として品質を一瞥判定可能な画像化し
た上で、表示ユニット8に表示し、検査員の観測に提供
することも可能である。
【0097】最後の第15実施例は、第5実施例の検査
装置による画像目視再検査を行いながら最終的に不良と
判定された箇所を修理修正することによって半製品を完
成する、製造工程について説明する。図46は対象がプ
リント配線板に電子部品をはんだ付けする製造ラインを
示している。左端のはんだ印刷機21にプリント配線板
が搬入されると、そこでスクリーン印刷によりクリーム
はんだが塗布され、ベルトコンベアによりチップ装着機
22に搬入され、チップ部品が装着されて次に異形部品
装着機23に運ばれて異形部品が装着される。
【0098】予定された全ての部品の装着が終わるとリ
フロー炉24に搬入され、クリームはんだが溶融されて
はんだ付けが完了する。はんだ付けプリント配線板は、
本発明に係る自動検査装置25に送り込まれて電子部品
の有無やはんだ付けの良否の検査がなされる。自動検査
装置25で自動検査ステップが終わったプリント配線板
は、画像表示装置及び目視再検査処理部26で次に目視
再検査ステップに入る。同時にメモリされた自動検査不
良判定箇所の位置データが、再検査位置データとして呼
び出され、再度本発明になる位置決めをなされて、再検
査必要箇所として画像表示される。
【0099】そこでオペレータは表示画像について目視
再検査を行い、それが真の不良箇所であることを確認す
れば(ベリフィケーション)、この半製品プリント配線
板の不良箇所の修理修正をその場で即実行する。図47
は、検査装置が修理台19を備え、画像目視再検査がな
されて不良と判定された場合、検査対象1は修理台19
へ引き出され、そこで修理対象18として修理または修
正が施される。
【0100】その場合の動作ステップは図48のフロー
チャートの通りであり、オペレータが画像目視により不
良判定する度に(ST296)、その箇所の修理修正を
実施し(ST297)、再びプリント配線板を載物台上
の定位置2に戻すと、次の再検査箇所が光学的に位置決
めされて撮像・画像表示される。このようにして再検査
と修理修正が施されて全箇所の部品実装状態が完璧とな
った実装プリント配線板は製品として仕上げられたもの
であり、完成品として出荷される。検査と修理修正はこ
のように不即不離の関係にあり、不可欠のステップとし
て製造工程に組み込まれているのである。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、対象を選んで撮像する
場合に、光学的な位置決め技術を実現したので、従来技
術のように対象あるいは撮像装置を機構的に位置決めす
る必要が無くなり、高速な位置決めばかりでなく、安全
性上も有利な技術を提供することが出来た。更に、この
技術に伴う座標歪み誤差の発生を制御して未然に抑止す
る技術や、演算によってそれを補正する方法をも提案し
たので、プリント配線板等の検査への適用技術や、3次
元形状計測装置への応用技術が可能になり、従来技術よ
りも簡潔かつ容積の小さい検査装置や計測装置の実現が
容易になり、従ってコストも低廉化出来る可能性が開か
れた。
【0102】以下、本発明の効果を各請求項に従って具
体的に説明する。請求項1の発明によれば、撮像視角に
追随する角度で対象を照明するように技術を記載したの
で、視角が変わっても常に同一の照明条件で照明された
対象を撮像してその画像を表示することが出来る。
【0103】請求項2の発明によれば、座標歪み誤差の
発生を制御して未然に防止し、かつ演算によってそれを
補正するようにしたので、撮像した対象像を画像表示し
て目視検査に提供する機能を有する検査装置が実現出来
た。
【0104】請求項3の発明によれば、照明方法を備え
たので、視角が変わっても常に同一の照明条件で照明さ
れた検査対象を撮像してその画像を表示して目視検査に
提供出来る。
【0105】請求項の発明によれば、一対の撮像対象
領域位置決め撮像装置を備えたので、検査対象を両眼視
撮像してその画像を表示し、両眼視画像を目視検査に提
供出来る。請求項の発明によれば、演算手段と判定手
段を備えたので、撮像手段から出力される検査対象の画
像信号を用いて、検査対象の品質良否判定パラメータを
算出し、そのパラメータを用いて品質良否の判定が出来
る。
【0106】請求項の発明によれば、請求項に係る
検査装置が、演算手段と判定手段を備えたので、検査対
象を視角追随角度の照明で照明し、それにより得られる
検査対象の画像データから検査対象の品質良否を自動的
に検査出来る。請求項の発明によれば、位置決め手段
により機構的に位置決めされた検査対象を、視角に追随
した角度で照明して自動的に検査することが出来る。
【0107】請求項の発明によれば、一対の撮像対象
領域位置決め撮像装置を備え、検査対象を両眼視撮像
し、両眼視画像信号から品質良否の自動判定が出来る。
請求項の発明によれば、自動検査で不良と判定された
対象のアドレスデータをメモリし、再検査時には不良判
定対象を再び位置決めして撮像し、その画像を画像表示
して目視再検査のために提供することが出来る。
【0108】請求項10の発明によれば、検査対象を撮
像してその画像データをメモリした後送信する自動検査
と、送信された画像データを受信してその画像を一括
再生表示する画像表示部から成る検査装置としたので、
製造ライン等とは異なる場所に於いて、異なるタイミン
グで一括画像目視検査が実現される
【0109】請求項11の発明によれば、機構的な位置
決め手段が同一対象を位置決めし、一対の撮像対象領域
位置決め撮像装置で左右視撮像し、その左右視画像デー
タを用いて対象の3次元形状を計測する、形状計測装置
が実現される。この技術により、3次元形状計測に於け
る対象の回転等の煩さな手順が不要化する効果が得られ
た。
【0110】最後に、請求項12の発明によれば、製造
ラインを流れる半製品を、請求項記載の検査装置で自
動検査し、品質不良判定が下された検査対象を再び撮像
して画像表示し、オペレータが目視再検査して真の不良
対象を確認したら、それを修理修正して完成品としてラ
インから出荷する、製品製造方法を実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、撮像対象領域位置決め撮像装置
の光偏向ミラー装置を含む光学装置と、倍率決めをなす
結像レンズ光学装置の1例を示す図である。
【図2】本発明に係る、撮像対象領域位置決め撮像装置
の光偏向ミラー装置の1例を示す図である。
【図3】本発明に係る、光偏向ミラー装置の反射光学的
機能を示す図である。
【図4】本発明の第1実施例監視装置の全体的構成を示
す図である。
【図5】同第1実施例監視装置の教示モードのステップ
を示すフローチャートである。
【図6】同第1実施例監視装置の観測モードのステップ
を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施例監視装置の全体的構成を示
す図である。
【図8】本発明の第3実施例検査装置の撮像対象領域位
置決め撮像装置の光偏向ミラー装置を含む光学装置と、
倍率決めをなす結像レンズ光学装置を示す図である。
【図9】同第3実施例検査装置の全体的構成を示す図で
ある。
【図10】光偏向ミラー装置の高さと偏向角度による、
焦点距離の変化及び演算式を示す図である。
【図11】光偏向ミラー装置のミラー偏向による、平面
投影歪み誤差を示す図である。
【図12】光偏向ミラー装置のミラー偏向を、対象平面
上で直交座標を描くように偏向角度を制御するために、
逆算する演算式とその関係を説明する図である。
【図13】光偏向ミラー装置の高さと偏向角度による、
画像サイズの変化及び演算式を示す図である。
【図14】上記第3実施例検査装置の教示モードのステ
ップを示すフローチャートである。
【図15】同第3実施例検査装置の検査モードのステッ
プを示すフローチャートである。
【図16】本発明の第4実施例検査装置の全体的構成を
示す図である。
【図17】同第4実施例検査装置の検査モードのステッ
プを示すフローチャートである。
【図18】本発明の第5実施例検査装置の自動検査モー
ドのステップを示すフローチャートである。
【図19】同第5実施例検査装置の目視再検査モードの
ステップを示すフローチャートである。
【図20】本発明の第6実施例検査装置の全体的構成を
示す図である。
【図21】同第6実施例検査装置の教示モードのステッ
プを示すフローチャートである。
【図22】同第6実施例検査装置の検査モードのステッ
プを示すフローチャートである。
【図23】本発明の第7実施例検査装置の全体的構成を
示す図である。
【図24】同第7実施例検査装置の両眼視による三角測
量法の原理を示す図である。
【図25】本発明の第12実施例検査装置の対象二重位
置による三角測量法の原理を示す図である。
【図26】上記第7実施例検査装置の検査モードのステ
ップを示すフローチャートである。
【図27】本発明の第8実施例照明・撮像・表示装置の
全体的構成を示す図である。
【図28】同第8実施例照明・撮像・表示装置の照明角
度可変型光源の移動光源パタンの1例を示す図である。
【図29】同第8実施例照明・撮像・表示装置の照明角
度可変型光源の移動光源パタンの他の1例を示す図であ
る。
【図30】同第8実施例照明・撮像・表示装置の照明角
度可変型光源の光路の例を示す図である。
【図31】同第8実施例照明・撮像・表示装置の観測ス
テップを示すフローチャートである。
【図32】本発明第9実施例検査装置の全体的構成を示
す図である。
【図33】同第9実施例検査装置の検査モードのステッ
プを示すフローチャートである。
【図34】本発明の第10実施例検査装置の全体的構成
を示す図である。
【図35】同第10実施例検査装置の検査モードのステ
ップを示すフローチャートである。
【図36】同第10実施例検査装置の照明角度可変型光
源の移動光源パタンの1例を示す図である。
【図37】同第10実施例検査装置の照明角度可変型光
源の移動光源パタンの他の1例を示す図である。
【図38】本発明の第11実施例形状計測装置の全体的
構成を示す図である。
【図39】同第11実施例形状計測装置の計測モードの
ステップを示すフローチャートである。
【図40】本発明の第12実施例形状計測装置の全体的
構成を示す図である。
【図41】同第12実施例形状計測装置の計測モードの
ステップを示すフローチャートである。
【図42】本発明の第13実施例検査装置の全体的構成
を示す図である。
【図43】同第13実施例検査装置の検査モードのステ
ップを示すフローチャートである。
【図44】本発明の第14実施例検査装置の画像表示ス
テーションの全体的構成を示す図である。
【図45】同第14実施例検査装置の画像表示ステーシ
ョンの一括再生表示画面を示す図である。
【図46】プリント配線板に電子部品を搭載して、リフ
ローはんだ付けする、製造ラインを示す図である。
【図47】本発明の第15実施例の全体的構成を示す図
である。
【図48】同第15実施例の動作を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
P 試料対象 Mφ 平面ミラー Mθ 平面ミラー L 結像光学系レンズ I 撮像素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 7/18 G06F 15/62 400 H05K 13/04 15/64 C (72)発明者 木地 英雄 神奈川県三浦郡葉山町長柄705番の261 (72)発明者 林 敦史 京都市上京区浄福寺通下立売下る田中町 475 (56)参考文献 特開 昭63−167981(JP,A) 特開 昭62−180252(JP,A) 特開 平5−83712(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 G01B 11/24 G01N 21/88 G06T 1/00 G06T 7/00 H04N 7/18 H05K 13/04

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対象を撮像する視角を決定するために、対
    象から到達する光束を受光する角度に受光角を選定する
    撮像視角決め手段と、 撮像手段に対象像を結像し、かつ撮像倍率を定める結像
    手段と、 対象を照明し、定位置の光源からの光束を偏向すること
    によって、照明角度を変更し得る照明手段であるか、あ
    るいは光源位置を移動することによって照明角度を変更
    し得る照明手段と、 撮像対象領域の位置データに付随して入力された入力
    値、あるいは演算手段による算出値に従って、撮像視角
    に対応した角度で対象を照明するように前記照明手段を
    制御する照明制御手段と、 位置決めされた対象を撮像する撮像手段と、 を備えたことを特徴とする撮像対象領域位置決め撮像装
    置。
  2. 【請求項2】対象を撮像する視角を決定するために、対
    象から到達する光束を受光する角度に受光角を選定する
    撮像視角決め手段と、 検査対象像を縮小結像する第1光学系と、検査対象像を
    変倍する第2光学系とからなる結像手段と、 視角指定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選
    定を制御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずる
    ように撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、 焦点距離調節信号により、前記結像手段を光軸に沿って
    移動させ、前記視角決め手段の受光角に応じて発生する
    焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号により、
    前記第2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段の受
    光角に応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像を所
    定倍率で結像せしめる結像制御手段と、 位置決めされた検査対象を撮像する撮像手段と、 撮像された検査対象画像を表示する表示手段と、を備え
    たことを特徴とする検査装置。
  3. 【請求項3】対象を撮像する視角を決定するために、対
    象から到達する光束を受光する角度に受光角を選定する
    撮像視角決め手段と、 検査対象を照明し、定位置の光源からの光束を偏向する
    ことによって、照明角度を変更し得る照明手段である
    か、あるいは光源位置を移動することによって照明角度
    を変更し得る照明手段と、 撮像対象領域の位置データに付随して入力された入力
    値、あるいは演算手段による算出値に従って、撮像視角
    に対応した角度で対象を照明するように前記照明手段を
    制御する照明制御手段と、 検査対象像を縮小結像する第1光学系と、検査対象像を
    変倍する第2光学系とからなる結像手段と、 視角指定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選
    定を制御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずる
    ように撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、 焦点距離調節信号により、前記結像手段を光軸に沿って
    移動させ、前記視角決め手段の受光角に応じて発生する
    焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号により、
    前記第2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段の受
    光角に応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像を所
    定倍率で結像せしめる結像制御手段と、位置決めされた
    検査対象を撮像する撮像手段と、 撮像された検査対象画像を表示する表示手段と、を備え
    たことを特徴とする検査装置。
  4. 【請求項4】それぞれが、対象を撮像する視角を決定す
    るために、対象から到達する光束を受光する角度に受光
    角を選定する撮像視角決め手段と、検査対象像を縮小結
    像する第1光学系と、検査対象像を変倍する第2光学系
    とからなる結像手段と、視角指定信号により、前記撮像
    視角決め手段の受光角選定を制御して、検査対象平面直
    交座標方形格子に準ずるように撮像視角を選定せしめる
    視角制御手段と、焦点距離調節信号により、前記結像手
    段を光軸に沿って移動させ、前記視角決め手段の受光角
    に応じて発生する焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率
    指定信号により、前記第2光学系を調節して、前記撮像
    視角決め手段の受光角に応じて発生する倍率誤差を解消
    して、対象像を所定倍率で結像せしめる結像制御手段
    と、位置決めされた検査対象を撮像する撮像手段と、か
    らなる一対の撮像対象領域位置決め撮像装置と、表示手
    段とからなり、 一対の前記撮像対象領域位置決め撮像装置の撮像手段
    は、検査対象に対して両眼視撮像を行い、前記表示手段
    は、両眼視画像を表示して目視検査に提供し得ることを
    特徴とする検査装置。
  5. 【請求項5】対象を撮像する視角を決定するために、対
    象から到達する光束を受光する角度に受光角を選定する
    撮像視角決め手段と、 検査対象像を縮小結像する第1光学系と、検査対象像を
    変倍する第2光学系とからなる結像手段と、 視角指定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選
    定を制御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずる
    ように撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、 焦点距離調節信号により、前記結像手段を光軸に沿って
    移動させ、前記撮像視角決め手段の受光角に応じて発生
    する焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号によ
    り、前記第2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段
    の受光角に応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像
    を所定倍率で結像せしめる結像制御手段と、 位置決めされた検査対象を撮像して、画像信号を出力す
    る撮像手段と、 この撮像手段から出力された画像信号の位置データの歪
    みを補正して直交座標データに変換し、品質良否判定用
    パラメータを算出する良否判定用パラメータ算出手段
    と、 品質良否判定用パラメータから検査対象の品質良否を自
    動的に判定する品質良否自動判定手段とを備えたことを
    特徴とする検査装置。
  6. 【請求項6】対象を撮像する視角を決定するために、対
    象から到達する光束を受光する角度に受光角を選定する
    撮像視角決め手段と、 検査対象を照明し、定位置の光源からの光束を偏向する
    ことによって、照明角度を変更し得る照明手段である
    か、あるいは光源位置を移動することによって照明角度
    を変更し得る照明手段と、 撮像対象領域の位置データに付随して入力された入力
    値、あるいは演算手段による算出値に従って、撮像視角
    に対応した角度で対象を照明するように前記照明手段を
    制御する照明制御手段と、 検査対象像を縮小結像する第1光学系と、検査対象像を
    変倍する第2光学系とからなる結像手段と、 視角指定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選
    定を制御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずる
    ように撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、 焦点距離調節信号により、前記結像手段を光軸に沿って
    移動させ、前記視角決め手段の受光角に応じて発生する
    焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号により、
    前記第2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段の受
    光角に応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像を所
    定倍率で結像せしめる結像制御手段と、 位置決めされた検査対象を撮像して画像信号を出力する
    撮像手段と、 この撮像手段から出力された画像信号の位置データの歪
    みを補正して直交座標データに変換し、品質良否判定用
    パラメータを算出する良否判定用パラメータ算出手段
    と、 品質良否判定用パラメータから検査対象の品質良否を自
    動的に判定する品質良否自動判定手段と、を備えたこと
    を特徴とする検査装置。
  7. 【請求項7】対象を機構的に1次元的、あるいは2次元
    的、あるいは3次元的に位置決めする位置決め手段と、 対象を撮像する視角を決定するために、対象から到達す
    る光束を受光する角度に受光角を選定する撮像視角決め
    手段と、 検査対象を照明し、定位置の光源からの光束を偏向する
    ことによって、照明角度を変更し得る照明手段である
    か、あるいは光源位置を移動することによって照明角度
    を変更し得る照明手段と、 撮像対象領域の位置データに付随して入力された入力
    値、あるいは演算手段による算出値に従って、撮像視角
    に対応した角度で対象を照明するように前記照明手段を
    制御する照明制御手段と、 検査対象像を縮小する第1光学系と、検査対象を変倍す
    る第2光学系とからなる結像手段と、 視角指定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選
    定を制御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずる
    ように撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、 焦点距離調節信号により、前記結像手段を光軸に沿って
    移動させ、前記視角決め手段の受光角に応じて発生する
    焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号により、
    前記第2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段の受
    光角に応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像を所
    定倍率で結像せしめる結像制御手段と、 位置決めされた検査対象を撮像して画像信号を出力する
    撮像手段と、 前記位置決め手段により、機構的に位置決めされた検査
    対象の画像信号から、品質良否用パラメータを算出する
    品質良否判定用パラメータ算出手段と、 品質良否判定用パラメータから検査対象の品質良否を自
    動的に判定する品質良自動判定手段と、 を備えたことを特徴とする検査装置。
  8. 【請求項8】それぞれが、対象を撮像する視角を決定す
    るために、対象から到達する光束を受光する角度に受光
    角を選定する撮像視角決め手段と、検査対象像を縮小結
    像する第1光学系と、検査対象像を変倍する第2光学系
    とからなる結像手段と、視角指定信号により、前記撮像
    視角決め手段の受光角選定を制御して、検査対象平面直
    交座標方形格子に準ずるように撮像視角を選定せしめる
    視角制御手段と、焦点距離調節信号により、前記結像手
    段を光軸に沿って移動させ、前記視角決め手段の受光角
    に応じて発生する焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率
    指定信号により、前記第2光学系を調節して、前記撮像
    視角決め手段の受光角に応じて発生する倍率誤差を解消
    して、対象像を所定倍率で結像せしめる結像制御手段
    と、位置決めされた検査対象を撮像する撮像手段とを備
    え、各々の撮像手段が、検査対象に対してそれぞれの撮
    像を行って、両眼視画像信号を入力する一対の撮像対象
    領域位置決め撮像装置と、 前記両眼視画像信号から品質良否判定用パラメータを算
    出する品質良否判定用パラメータ算出手段と、 前記品質良否判定用パラメータから検査対象の品質良否
    を自動的に判定する自動判定手段と、からなることを特
    徴とする検査装置。
  9. 【請求項9】対象を撮像する視角を決定するために、対
    象から到達する光束を受光する角度に受光角を選定する
    撮像視角決め手段と、 検査対象像を縮小結像する第1光学系と、検査対象像を
    変倍する第2光学系とからなる結像手段と、 視角指定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選
    定を制御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずる
    ように撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、 焦点距離調節信号により、前記結像手段を光軸に沿って
    移動させ、前記視角決め手段の受光角に応じて発生する
    焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号により、
    前記第2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段の受
    光角に応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像を所
    定倍率で結像せしめる結像制御手段と、 位置決めされた検査対象を撮像する撮像手段と、 前記撮像手段の撮像により与えられた画像信号から演算
    を行って品質良否判定用パラメータを算出する品質良否
    判定用パラメータ算出手段と、 品質良否判定用パラメータから検査対象の品質良否を自
    動的に判定する自動判定手段と、 前記撮像された画像を表示する表示手段と、 自動検査位相と目視再検査位相を選択する位相選択手段
    とを備え、 自動検査位相においては、品質良否自動判定手段で、検
    査対象の品質良否判定がなされると、判定不良検査対象
    のアドレスデータをメモリし、目視再検査位相におい
    て、前記メモリされたアドレスデータに従って、自動検
    査判定不良検査対象を撮像し、画像表示するものである
    ことを特徴とする検査装置。
  10. 【請求項10】自動検査部と画像表示部とからなる検査
    装置であって、 前記自動検査部は、 対象を撮像する視角を決定するために、対象から到達す
    る光束を受光する角度に受光角を選定する撮像視角決め
    手段と、 検査対象像を縮小結像する第1光学系と、検査対象像を
    変倍する第2光学系とからなる結像手段と、 視角指定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選
    定を制御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずる
    ように撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、 焦点距離調節信号により、前記結像手段を光軸に沿って
    移動させ、前記撮像視角決め手段の受光角に応じて発生
    する焦点距離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号によ
    り、前記第2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段
    の受光角に応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像
    を所定倍率で結像せしめる結像制御手段と、 位置決めされた検査対象を撮像して、画像信号を出力す
    る撮像手段と、 この撮像手段から出力された画像信号の位置データの歪
    みを補正して直交座標データに変換し、品質良否判定用
    パラメータを算出する良否判定用パラメータ算出手段
    と、 品質良否判定用パラメータから検査対象の品質良否を自
    動的に判定する品質良否自動判定手段と、 前記撮像手段により撮像された画像データ及び関連属性
    データを記憶する記憶手段と、 この記憶手段により記憶されたデータを送信する送信手
    段とを備え、 前記画像表示部は、 前記送信手段から送信されてくるデータを受信する受信
    手段と、 この受信手段により受信された複数の画像データを、画
    像化表示、もしくは一括画像化表示する表示手段とを備
    えたことを特徴とする 検査装置。
  11. 【請求項11】対象を機構的に1次元的、あるいは2次
    元的、あるいは3次元的に位置決めする位置決め手段
    と、 それぞれに、対象を撮像する視角を決定するために、対
    象から到達する光束を受光する角度に受光角を選定する
    ための、光束を偏向反射するミラー装置を含む光学装置
    と、視角制御手段からの視角指定信号によって、撮像領
    域からの光束をレンズ光学装置へ向かって反射する角度
    に、ミラー偏向角度を決定するミラー偏向角度決定手段
    と、位置決め手段によって位置決めされた対象を撮像す
    る撮像手段と、この撮像手段に対象像を結像し、結像制
    御手段からの倍率指定信号に従って、撮像倍率を決定す
    る機能を有するレンズ光学装置と、を備える一対の撮像
    対象領域位置決め装置と、 撮像手段で左右視撮像して得られた対象の左右視画像デ
    ータを記憶する記憶手段と、 記憶手段に記憶された左右視画像データから対象の3次
    元形状計測演算を行う演算手段と、 からなることを特徴とする形状計測装置。
  12. 【請求項12】半製品の品質を検査し、不良判定された
    半製品に修理修正を施すことによって半製品から完成品
    を製造する製品製造方法であって、 対象を撮像する視角を決定するために、対象から到達す
    る光束を受光する角度に受光角を選定する撮像視角決め
    手段と、検査対象像を縮小結像する第1光学系と、検査
    対象像を変倍する第2光学系とからなる結像手段と、視
    角指定信号により、前記撮像視角決め手段の受光角選定
    を制御して、検査対象平面直交座標方形格子に準ずるよ
    うに撮像視角を選定せしめる視角制御手段と、焦点距離
    調節信号により、前記結像手段を光軸に沿って移動さ
    せ、前記視角決め手段の受光角に応じて発生する焦点距
    離のずれを解消させ、かつ倍率指定信号により、前記第
    2光学系を調節して、前記撮像視角決め手段の受光角に
    応じて発生する倍率誤差を解消して、対象像を所定倍率
    で結像せしめる結像制御手段と、位置決めされた検査対
    象を撮像する撮像手段と、前記撮像手段が撮像すること
    により得られた画像信号から演算を行って品質良否判定
    用パラメータを算出する品質良否判定用パラメータ算出
    手段と、品質良否判定用パラメータから検査対象の品質
    良否を自動的に判定する自動判定手段と、前記撮像され
    た画像を表示する表示手段と、自動検査位相と目視再検
    査位相を選択する位相選択手段とを備え、自動検査位相
    においては、品質良否自動判定手段で、検査対象の品質
    良否判定がなされると、判定不良検査対象のアドレスデ
    ータをメモリし、目視再検査位相において、前記メモリ
    されたアドレスデータに従って、自動検査判定不良検査
    対象を撮像し、画像表示する検査装置を、製造ライン内
    に設置して、製造ラインに流れる半製品の自動検査を行
    い、自動判定不良対象を画像表示して目視再検査し、再
    検査により摘出された真の不良対象を修理修正し、半製
    品を完成品とする製品製造方法。
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