JP3360085B2 - Psa式ガス濃縮装置の酸素濃度検出器の較正方法 - Google Patents

Psa式ガス濃縮装置の酸素濃度検出器の較正方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PSA式(圧力変動吸
着式)ガス濃縮装置の酸素濃度検出器の較正方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】空気の主たるガス成分は、およそ窒素ガ
ス78%,酸素ガス20.8%,アルゴンガス0.9%であり、我
々はこれらのガスを空気中から分離する技術により、窒
素ガス,酸素ガス,アルゴンガスを濃縮して利用してい
る。なかでも窒素ガス,酸素ガスは空気中にしめる量も
多く、これらの両ガスを使用するものが多い。
【0003】これらの濃縮された窒素ガスや酸素ガスの
濃度が重要であり、該濃度を測定するために酸素濃度検
出器が用いられている。酸素濃度検出器には種々の方式
のものが製品化されているが窒素ガスの濃度検出器は無
い。窒素ガスは工業的にはイナートガスとして使用され
る場合が多いせいもあって、該窒素ガス中に含まれる酸
素ガスの濃度を検出して100%から該酸素ガスの濃度値
を差し引いて窒素ガスと同じ不活性ガスであるアルゴン
ガスも含めて窒素ガスの濃度としているのが一般的であ
る。
【0004】ガス濃縮の技術は、常温で行われる膜式や
PSA式の装置が普及するようになってきた。なかでも、
昭和60年3月から在宅酸素療法に健康保険が適用される
ようになり、電気のスイッチを入れるだけで空気中の酸
素ガスを濃縮して患者に吸入用として吹送する小型の医
療用酸素濃縮装置が広く使われるようになってきた。該
医療用酸素濃縮装置には、酸素透過膜により濃縮する方
法と、吸着剤を用いるPSA (Pressure Swing Adsorptio
n)法があり、前者の酸素濃度が約40%で水分を含んだ酸
素ガスとして濃縮され、後者は同約90%で大変乾燥した
濃縮酸素ガスとして得られる。そして、現在はPSA法に
よる酸素濃縮装置の方が多く用いられている。
【0005】医療用の酸素濃縮装置は濃縮した酸素ガス
を薬として患者に供給するものであるから、該酸素ガス
の濃度は大変重要である。一方、この酸素濃縮装置はい
ろいろな部品で構成される装置であるから故障をゼロと
することはできない。吸着剤の劣化や、一部の部品の故
障が生じた場合、外観上全く正常な動作をしていても十
分な濃度の酸素ガスが得られないという故障もある。
【0006】このため濃縮される酸素ガスの濃度を監視
し、該酸素ガスの濃度低下が生じた場合に患者に知ら
せ、修理等を専門家に依頼できるようにする必要があ
る。窒素濃縮装置の場合も濃縮される窒素ガスの濃度は
重要で、全く同じ事が言えるが、ここでは一般に多く使
われている医療用のPSA式酸素濃縮装置を例に挙げて説
明する。加圧下では酸素ガスより窒素ガスを多く吸着
し、圧力を下げると吸着した窒素ガスを放出(脱着)する
性質を有する吸着剤(多くの場合ゼオライト)を、吸着筒
と言う圧力容器に充填し、該吸着筒を2本用意し、空気
圧縮機により大気を吸い込み圧縮して弁手段により切替
えて該吸着筒に交互に圧縮空気を送り込むと、該吸着筒
内の吸着剤に窒素ガスが吸着されて濃縮された酸素ガス
が該吸着筒の他端より取り出されて貯留タンクに貯えら
れる。
【0007】そして前記の吸着筒の吸着剤が吸着した窒
素ガスでいっぱいになる前に、別の吸着筒の方へ圧縮空
気の流路を切替えて、この切替えた方の吸着筒で前記の
工程と同様に酸素ガスを濃縮する。その間、先に窒素ガ
スを吸着した吸着筒は弁手段にて工程を切り替えて大気
圧まで減圧する。すると吸着筒の吸着剤に吸着した窒素
ガスが脱着して大気中に放出される。このとき大きな放
出音がするのでサイレンサーを取付けて音を消去する構
成としている。貯留タンクに貯えられた濃縮酸素ガスは
前記の工程を切替えることにより、圧力の変動が生ずる
ので減圧弁を介して一定圧にした後、患者は流量設定器
により医師の処方により定められた酸素流量に合わせて
吸入する。
【0008】一方、患者は前記の酸素濃縮装置をたより
にして24時間連続して使用しているので、その装置に対
して高い信頼性が要求されている。その装置が正常であ
っても酸素濃度検出器の方が故障したり誤って警報を出
すことがあっては困るので該酸素濃度検出器にも高い信
頼性が要求される。そして、かかる医療機械の保守サー
ビスは専門の技術者が担当することになっており、厚生
省等の指導によれば患者宅への訪問の回数は5000時間か
6ヶ月の何れか早い方で行なうようになっている。従っ
て前記の酸素濃縮装置の方は、その間は無保守でも安定
して動作するような装置に作られている。しかし酸素濃
度検出のために使用する酸素濃度センサー部の交換や濃
度較正の作業を、前記の保守サービスを行なう時間間隔
よりも短い期間で行なう必要が生ずると患者も保守をす
る業者も困ることとなる。
【0009】医療用酸素濃縮装置にかぎらず産業用酸素
濃縮器,窒素ガス濃縮器もそれぞれの濃縮ガスの濃度の
監視は重要であるとともに、小型化して数多く使われる
用途においては濃縮器の装置寿命よりも永い酸素濃度セ
ンサーの寿命と、簡易な濃度較正作業が求められてい
る。一方、酸素濃度検出器の方式には次の表1に示す4種
類のものが公知である。(参考文献:雑誌「計装」1987.V
ol.30,No.9,P48)
【表1】
【0010】この表1に記載の磁気センサー方式は、セ
ンサー本体の寿命期間は永く較正も長期にわたって必要
ないが、大型で機構が複雑な為に価格も高く、本発明の
技術分野のものとしては適当でない。ガルバニ電池式
は、小型軽量であるが使用時に必ず較正が必要であり、
またセンサー部が消耗品となり比較的短時間で交換が必
要となるので前記同様に適当でない。濃淡型ジルコニア
式は、高温のジルコニア壁の両側に基準ガス(空気でも
可)と被測定ガスを流し、その間に生ずる電圧(電流)を
測定するので構造が大型で消費電力も多くなるのでこれ
も前記同様に適さない。限界電流方式は、多孔質アルミ
ナ基板の一方の面にガス透過性の白金電極(陰極)を、次
にジルコニア固体電解質,次に白金電極(陽極)を高周波
スパッタリング装置を用いて積層し、アルミナ基板の他
の面には加熱用の白金ヒーターを形成し、各々の電極よ
りリードを引き出して検出チップとして、被測定ガス中
に置くことにより酸素濃度を測定できるので最も小型で
安価になる可能性があることが判った。
【0011】ヒーターに通電して高温(400〜700℃)に安
定させ、陰極と陽極に電圧を印加すると酸素濃度により
印加する電圧に関係なく一定の電流が流れ、その電流の
値は酸素濃度に比例する特性を利用するものである。
【0012】即ち、ジルコニア(ZrO2↓)固体電解質に電
流を流すと陰極では、
【数1】
【0013】の電気化学反応によって電解質中へ酸素の
注入が起こる。一方、陽極では、
【数2】
【0014】の反応によって酸素の放出が生じる。これ
は固体電解質の酸素ポンプ作用と呼ばれている。そこで
酸素が雰囲気から前記の式1の反応の起こる場所まで輸
送される過程で、この酸素を輸送することを制限する多
孔質アルミナ層の通過過程が存在すると、電解質に印加
する電圧を増加させても電流値が一定に保たれる飽和電
流特性が現れる。この飽和電流は限界電流と呼ばれ、そ
の飽和電流の大きさは雰囲気の酸素濃度に比例する。前
記の電解質に一定の電圧(限界電流を得る領域の電圧)を
印加して得られる電流から雰囲気中の酸素濃度を検出す
る。前記の限界電流方式の酸素濃度検出器であってもセ
ンサー部である前記の酸素濃度の検出チップ部の経時変
化が生じ、該劣化が進行することにより該センサー部に
も寿命がある。また、その寿命に至る途中の過程で較正
の作業が必要になる。
【0015】通常、前記の較正には標準ガスを酸素濃度
検出器に供給し、その標準ガスを供給した時に生ずる電
流値を増幅器のゲインを調節して、表示がその標準ガス
に決められた値になるようにして較正の作業を終わるも
のである。ここでは、単に酸素濃度の上限値の一方のみ
を調節する場合を例示する。即ち、較正に必要な作業を
分解してみると、 (イ) 酸素濃縮装置から酸素濃度検出器に入って来るガ
スを切り放す。 (ロ) 酸素濃度検出器のガス入口に標準ガスを接続す
る。 (ハ) 標準ガスを一定流量に合わせて供給し、濃度値が
安定するのを待つ。 (ニ) 増幅器のゲイン調節器(ボリュウム)を廻して標準
ガスの濃度値に表示が合うように調節する。(例えば10
0.0%) (ホ) 標準ガスの接続を取外し、酸素濃縮装置のガス出
口へ配管を継ぎ戻す。 以上の作業が必要であり、前記の標準ガスは高圧ボンベ
に入っておるので重く、ガスは消耗品であり、常に補充
する必要もあり、余分な予備ガスも必要である。更に、
医療器である前記の酸素濃縮装置の点検時には、該酸素
濃縮装置の酸素濃度を測定することが必要であり、前記
の保守サービスの作業に上記の作業が加わることとな
る。フィールドにある多数の装置の点検時にこのような
作業を少なくし、効率良く行なうことが要求される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の医療
用酸素濃縮装置の酸素濃度検出器を較正する作業を簡単
にし、保守サービスや点検時の工数を少なくする方法を
提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】酸素濃縮装置や他のガス
濃縮装置に組込まれている酸素濃度検出器は、フィール
ドにおける較正の作業が必要であるが、このときに点検
者としては装置の他の定期的点検項目も一度に行なうよ
うに計画して実施する場合が多い。前記の医療用酸素濃
縮装置の場合は、酸素濃度,適正な流量,酸素濃度検出器
の較正,フィルター類のエレメントの交換などの作業が
一度の保守点検作業として含まれる。酸素濃度に関する
ものだけでも必ず装置の発生する酸素ガスの酸素濃度の
点検と酸素濃度検出器の較正がある。ここで較正に用い
る標準ガスは重いボンベに入っており、運搬に不便であ
るばかりでなく、消耗品であるため常に補充しなければ
ならない。また、ガスが切れた場合の事も考えて常に予
備品を用意しておく事も必要である。較正に関する作業
は前記の(イ)から(ホ)の作業があり、この較正作業のあ
とに酸素濃度測定の作業が加わる。
【0018】酸素濃度測定は、較正済みの同型の酸素濃
度検出器を用いても、別な型の濃度検出器を用いても良
い。本発明は、前記の較正作業をする場合に今まで必要
であった標準ガスを用いない方法で行なうものである。
標準ガスの代わりに、別に標準ガスにより十分較正され
た酸素濃度検出器を用いる。標準ガスで十分較正された
酸素濃度検出器を「基準ガス濃度検出器」と呼ぶことに
する。 この方法を用いることにより、前記の(イ)〜
(ホ)の較正に必要な作業の内、(イ),(ロ),(ハ),(ホ)の
作業が基本的に必要でなくなる。その代わりに被較正酸
素濃度検出器のついている酸素濃縮装置のガス取出し口
から出る濃縮酸素ガスを前記の「基準ガス濃度検出器」
を用いて測定する作業がある。この測定作業は、医療用
酸素濃縮装置としての定期的点検項目において必須なも
のであり、余分な作業ではない。
【0019】前記の較正作業において「基準ガス濃度検
出器」を用いる方法によれば、重い標準ガスボンベの運
搬から開放されることになる。この較正作業に用いる酸
素濃度検出器を用いる方法を発明するに至ったものであ
る。該酸素濃度検出器は、ジルコニア固体電解質を用い
る限界電流方式により酸素濃度に比例した限界電流値に
より酸素濃度を検出するものである。
【0020】即ち、本発明は次のように構成する物を用
いた酸素濃度検出器の較正方法である。 酸素濃度検
出部1と、該酸素濃度検出部より酸素濃度値に対応して
得られる電流値と該電流値を増幅する増幅器2と、該増
幅器の出力信号をA/D変換するA/D変換器3と、該A/D変換
器でディジタル化した電流値を酸素濃度値に対応した電
気値に変換する電流濃度変換手段7と、これらの電流値
の取込みや該電流濃度変換手段の働きを制御する制御手
段5を有し、更に、該制御手段に接続する入力手段8とで
構成した酸素濃度検出器10において、前記の酸素濃度検
出部1にて測定する被測定ガスを並列に外部に設ける十
分較正された基準ガス濃度検出器9にても前記の被測定
ガスの濃度を測定し、該基準ガス濃度検出器で測定した
酸素濃度の値を、前記の入力手段8(例えばキーボード)
にて制御手段5に入力し、加えて前記の基準ガス濃度検
出器9の出力信号の値が較正値である旨の信号を前記の
入力手段8から入力することにより、該制御手段が該基
準ガス濃度検出器の出力信号の値が新たな基準値である
旨を認識し、前記の電流濃度変換手段7が前記の制御手
段5の出力信号の電流値を酸素濃度に変換する際に、前
記の新たな基準値を用いるように構成したPSA式ガス濃
縮装置の酸素濃度検出器の較正方法である。
【0021】また、本発明は次のような酸素濃度検出器
の較正方法でもある。 前記の酸素濃度検出器10の入
力手段8が、同じく前記の基準ガス濃度検出器9の出力信
号である電気信号を、信号線で直接入力するように構成
した入力手段であることを特徴とする段落番号[0020]に
記載のPSA式ガス濃縮装置の酸素濃度検出器の較正方法
である。
【0022】さらに、本発明は次のような酸素濃度検出
器の較正方法でもある。 前記の酸素濃度検出部1で検
出した酸素濃度に対応して得られる電流値に基づいて、
前記の制御手段5にて酸素にて酸素濃度値に変換し、該
酸素濃度値を表示手段6にて表示するようにした段落番
号「0020」または「0021」のいずれかに記載のPSA式ガ
ス濃縮装置の酸素濃度検出器の較正方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】図1に本発明の実施の形態を示
す。この図において、1は酸素濃度検出部,2は増幅器,3
はA/D変換器 (アナログ信号をディジタル信号に変換す
るA/D変換器),4はメモリー (制御手段内のCPUのプログ
ラムや情報を記憶する),5は制御手段(CPU部を含む濃度
を計測する制御を行なう),6は表示手段,7は限界電流値
を濃度に変換する電流濃度変換手段である。この7が破
線で図示してあるのは、ハードウェアで構成することも
できるし、CPUをメモリーで変換テーブルや計算式によ
り、ソフトウェアで構成することもあるので、ソフトウ
ェアで構成すると、目に見えない形となる可能性がある
ので破線で図示した。8は情報の入力手段である。以上
の1〜8でガス濃度検出器10を構成する。9は標準ガスで
十分較正された基準ガス濃度検出器である。この図1で
は、基準ガス濃度検出器9と、情報の入力手段8とが信号
線(実線)で接続されているので、前記の段落番号[0021]
に記載した発明の構成を示す系統図であることが分か
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図を参照して説明
する。酸素濃度検出部1は、ジルコニア固体電解質の両
面にガス透過性白金電極を積層したものを多孔質アルミ
ナ基板の一方の片面に形成し、そして同じく他の面に加
熱用ヒーターを形成した酸素濃度検出チップを形成し、
該酸素濃度検出チップを被測定ガス中に置き、該加熱用
ヒーターに電流を流し約400〜700℃の一定値の高温に過
熱した状態で前記の電極に一定電圧(約1.5V)を印加し、
そのときに被測定ガスの濃度に比例した電流(限界電流)
値を取出す。ここまでの動きを酸素濃度検出部1で行な
う。増幅器2は、前記の限界電流を増幅するものであ
り、測定濃度範囲の電流値が処理をするのに適正な値に
増幅される。A/D変換器3は、CPUの処理を行なう為にア
ナログ値である前記の電流値をディジタル値に変換する
A/D変換器であり、そのA/D変換器の出力値を制御手段5
に取りこむ。表示手段6は、表示部であり、被測定ガス
の濃度値や情報の入力手段8より入力された値を制御手
段5のCPUの制御により表示する。A/D変換して制御手段
に取り込んだ値を当該電流値に対応した酸素濃度値に電
流濃度変換手段7にて変換する。その入ってきた情報
は、必要に応じて表示手段6に表示する。「必要に応じ
て」とは、例えば在宅医療用酸素濃縮装置の場合、酸素
濃度値(%)として表示すると、使用する患者の方がその
濃度の僅か1〜2%の変動に対して異常に神経質になり精
神衛生上好ましくない場合がある。このような場合には
制御手段5の処理により、例えば、酸素濃度85%以上を
「青」,同じく84〜75%を「黄」,同じく74%以下を
「赤」のように濃度範囲によりランプなどの色を変えて
警報の形で表示手段6で表示する場合もある。酸素濃縮
装置に酸素濃度検出器10を組込んで被測定ガスを酸素濃
度検出部1に供給しながら、該酸素濃縮装置で産出する
酸素ガスを標準ガスで十分較正された別の基準ガス濃度
検出器9でも正確な濃度を検出して、この値をキーボー
ド等の入力手段8で入力し、この値が較正値である旨を
示す信号とともに該入力手段8で入力する。むろん、前
記の入力手段8に基準ガス濃度検出器9の信号を入力する
方法は、前記のキーボード等を使用すること無く、該信
号を信号線で接続して直接入力するようにする方法であ
っても良い。
【0025】制御手段5は、このときの限界電流値(A/D
変換後の値)を電流濃度変換手段7で濃度値に変換すると
きの基準値Kとしてメモリー4に記憶し、以後この値を合
わせた比例計算により、限界電流値を酸素濃度に変換す
る。入力手段8への入力はキーボードの形で検出濃度値
を較正値である旨の信号をキーで入力する方法でも良い
し、前記の基準ガス濃度検出器9が検出濃度を電気信号
に変換して電気信号で出力するインターフェースを持っ
ているものであれば、前記の入力手段8は、この電気信
号を直接受け入れる入力手段であることができる。この
場合は、較正値である旨の信号のみを入力するキーを入
力手段8が持てば良い。また、前記の基準ガス濃度検出
器9の方に前記のキーに代わるキーを持っても良い。電
流濃度変換手段7については、限界電流値と酸素濃度
は、Y=KXの一次方程式で近似できるとすれば、酸素濃度
Yは限界電流値(A/D変換後の値)Kで定まるので較正濃度Y
を入力し、そのときの限界電流値Xを代入すれば新たなK
の値が基準値として定まるので、この計算によってそれ
以後の電流濃度変換操作を行なうようにする。また、電
流濃度変換操作は、計算によらないで変換テーブルによ
り変換を行なうこともできる。酸素濃度に対する電流値
が直線近似できない場合には、補正を行なった後に、上
記式による変換を行なうこともできる。
【0026】
【発明の効果】前述のように標準ガスで十分較正された
較正済みの別の基準ガス濃度検出器9を持参して酸素濃
縮装置の製品ガス出口で酸素濃度を測定し、この測定し
た値を較正に必要な濃度値として入力する方法を行なう
ことにより、重いボンベの運搬が不要になり、しかも高
価な標準ガスを使用する必要がなく、かつ、標準ガスの
ガス切れの心配をする必要もなくなる。また、酸素濃縮
装置の製品ガスの濃度も定期点検時にチェックする必要
があるので、無駄な作業がなくなるうえに、製品ガスと
較正ガスの酸素濃度検出器10への配管の接続替えをする
作業も必要なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の酸素濃度検出器の構成を示
す系統図である。
【符号の説明】
1 酸素濃度検出器 2 増幅器 3 A/D変換器 4 メモリー 5 制御手段 6 表示手段 7 電流濃度変換手段 8 入力手段 9 基準ガス濃度検出器 10 酸素濃度検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石黒 義昭 静岡県天竜市二俣町南鹿島23 矢崎計器 株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−9255(JP,A) 特開 平1−206255(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/41 A61M 16/10 G01N 27/26 381 G01N 27/41 G01N 27/416 C01B 13/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素濃度検出部(1)と、該酸素濃度検出
    部より酸素濃度値に対応して得られる電流値と該電流値
    を増幅する増幅器(2)と、該増幅器の出力信号をA/D変換
    するA/D変換器(3)と、該A/D変換器でディジタル化した
    電流値を酸素濃度値に対応した電気値に変換する電流濃
    度変換手段(7)と、これらの電流値の取込みや該電流濃
    度変換手段の働きを制御する制御手段(5)を有し、更
    に、該制御手段に接続する入力手段(8)とで構成した酸
    素濃度検出器(10)において、前記の酸素濃度検出部(1)
    にて測定する被測定ガスを、並列に外部に設ける十分較
    正された基準ガス濃度検出器(9)にても前記の被測定ガ
    スの濃度を測定し、該基準ガス濃度検出器で測定した酸
    素濃度の値を、前記の入力手段(8)にて制御手段(5)に入
    力し、加えて前記の基準ガス濃度検出器(9)の出力信号
    の値が較正値である旨の信号を前記の入力手段(8)から
    入力することにより、該制御手段が該基準ガス濃度検出
    器の出力信号の値が新たな基準値である旨を認識し、前
    記の電流濃度変換手段(7)が前記の制御手段(5)の出力信
    号の電流値を酸素濃度に変換する際に、前記の新たな基
    準値を用いるように構成したことを特徴とするPSA式ガ
    ス濃縮装置の酸素濃度検出器の較正方法。
  2. 【請求項2】 前記の酸素濃度検出器(10)の入力手段
    (8)が、同じく前記の基準ガス濃度検出器(9)の出力信号
    である電気信号を、直接入力するように構成した入力手
    段であることを特徴とする請求項1に記載のPSA式ガス濃
    縮装置の酸素濃度検出器の較正方法。
  3. 【請求項3】 前記の酸素濃度検出部(1)で検出した酸
    素濃度に対応して得られる電流値に基づいて、前記の制
    御手段(5)にて酸素濃度値に変換し、該酸素濃度値を表
    示手段(6)にて表示する構成としたことを特徴とする請
    求項1または請求項2のいずれかに記載のPSA式ガス濃縮
    装置の酸素濃度検出器の較正方法。
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JP5034720B2 (ja) * 2007-07-04 2012-09-26 パナソニック株式会社 血糖値測定システム

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