JP3359414B2 - 樹脂組成物、永久レジスト樹脂組成物及びこれらの硬化物 - Google Patents
樹脂組成物、永久レジスト樹脂組成物及びこれらの硬化物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にプリント配線板用
永久レジストとして有用な樹脂組成物及びその硬化物に
関する。
永久レジストとして有用な樹脂組成物及びその硬化物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板は銅張積層板を用
い、銅箔の回路に不要な部分をエッチングにより除去す
るサブトラクティブ法によって製造されているが、この
サブトラクティブ法は、ファインパターン、高密度配線
板を形成するのが困難であること、また、小径スルーホ
ール、バイアホールが電気めっきでは均一に行えないこ
となどの欠点を有し、電子機器の高密度化に対応しきれ
なくなっているのが現状である。
い、銅箔の回路に不要な部分をエッチングにより除去す
るサブトラクティブ法によって製造されているが、この
サブトラクティブ法は、ファインパターン、高密度配線
板を形成するのが困難であること、また、小径スルーホ
ール、バイアホールが電気めっきでは均一に行えないこ
となどの欠点を有し、電子機器の高密度化に対応しきれ
なくなっているのが現状である。
【0003】これに対し最近は、絶縁基材よりなる積層
板に接着剤層を形成し、そこへ無電解めっきにより回路
及びスルーホールを形成するフルアディティブ法が注目
されている。この方法では導体パターン精度はめっきレ
ジストの転写精度のみで決定され、また導体部分が無電
解めっきのみで形成されるため、高アスペクト比のスル
ーホールを有する基板においても、スローイングパワー
の高い均一なスルーホールめっきを行うことが可能であ
る。これまでは大量生産に適するとされてきたアディテ
ィブ法であるが、産業用、高密度、高多層基板製造プロ
セスとして実用され始めている。
板に接着剤層を形成し、そこへ無電解めっきにより回路
及びスルーホールを形成するフルアディティブ法が注目
されている。この方法では導体パターン精度はめっきレ
ジストの転写精度のみで決定され、また導体部分が無電
解めっきのみで形成されるため、高アスペクト比のスル
ーホールを有する基板においても、スローイングパワー
の高い均一なスルーホールめっきを行うことが可能であ
る。これまでは大量生産に適するとされてきたアディテ
ィブ法であるが、産業用、高密度、高多層基板製造プロ
セスとして実用され始めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に民生用途の基板
製造のためのアディティブ法では、めっきレジストパタ
ーンはスクリーン印刷法によって転写されているが、高
密度配線を有するプリント配線板を製造するためには、
めっきレジストパターンを写真製版によって形成するこ
と、すなわちフォトレジストを用いたフォトアディティ
ブ法を採用することが必要となってくる。フォトアディ
ティブ法に適したフォトレジストには、感度や解像度、
現像性のようなフォトレジスト本来の特性のほかに、次
のような特性が要求される。現像は、1,1,1−トリク
ロロエタン系有機溶剤又はアルカリ水溶液に限定される
ため、いずれかで現像可能であること。高温、高アルカ
リ性条件下で長時間行われる無電解めっきに耐えるこ
と、めっき処理後、永久レジストとして優れたソルダー
レジスト特性を有すること、はんだ付け工程での260
℃前後の温度にも耐える耐熱性、及びはんだ付け時に用
いるフラックスを洗浄する有機溶剤に対する耐溶剤性を
有すること、更には、積層されても基板全体の熱的信頼
性を低下させないことなどである。現在、このアディテ
ィブ法に使用可能なフォトレジストも市販されているが
未だ十分であるとはいえない。
製造のためのアディティブ法では、めっきレジストパタ
ーンはスクリーン印刷法によって転写されているが、高
密度配線を有するプリント配線板を製造するためには、
めっきレジストパターンを写真製版によって形成するこ
と、すなわちフォトレジストを用いたフォトアディティ
ブ法を採用することが必要となってくる。フォトアディ
ティブ法に適したフォトレジストには、感度や解像度、
現像性のようなフォトレジスト本来の特性のほかに、次
のような特性が要求される。現像は、1,1,1−トリク
ロロエタン系有機溶剤又はアルカリ水溶液に限定される
ため、いずれかで現像可能であること。高温、高アルカ
リ性条件下で長時間行われる無電解めっきに耐えるこ
と、めっき処理後、永久レジストとして優れたソルダー
レジスト特性を有すること、はんだ付け工程での260
℃前後の温度にも耐える耐熱性、及びはんだ付け時に用
いるフラックスを洗浄する有機溶剤に対する耐溶剤性を
有すること、更には、積層されても基板全体の熱的信頼
性を低下させないことなどである。現在、このアディテ
ィブ法に使用可能なフォトレジストも市販されているが
未だ十分であるとはいえない。
【0005】従って、本発明の目的とするところは、写
真法によりパターン精度の良いレジスト形成がアルカリ
水溶液を用いた現像で可能であり、フルアディティブ法
の無電解銅めっき液に十分に耐え、また、はんだ付け工
程の260℃前後の温度にも耐える耐熱性、及びはんだ
付け時に用いるフラックスを洗浄する有機溶剤に対する
耐溶剤性を備えていて、最終製品まで除去することなく
使用される永久レジスト樹脂組成物及びその硬化物を提
供するところにある。
真法によりパターン精度の良いレジスト形成がアルカリ
水溶液を用いた現像で可能であり、フルアディティブ法
の無電解銅めっき液に十分に耐え、また、はんだ付け工
程の260℃前後の温度にも耐える耐熱性、及びはんだ
付け時に用いるフラックスを洗浄する有機溶剤に対する
耐溶剤性を備えていて、最終製品まで除去することなく
使用される永久レジスト樹脂組成物及びその硬化物を提
供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による樹脂組成物、プリント配線板用永久
レジスト樹脂組成物及びその硬化物は、下記の組成を有
し、永久レジストとしての優れた特性と、このレジスト
樹脂組成物を用いてプリント配線板を製造し得ることを
性能上の特長とするものである。
めに、本発明による樹脂組成物、プリント配線板用永久
レジスト樹脂組成物及びその硬化物は、下記の組成を有
し、永久レジストとしての優れた特性と、このレジスト
樹脂組成物を用いてプリント配線板を製造し得ることを
性能上の特長とするものである。
【0007】即ち、本発明は下記の成分(イ)、(ロ)
及び(ハ)からなることを特徴とする樹脂組成物、プリ
ント配線板用永久レジスト樹脂組成物及びこれらの硬化
物に関するものである。 (イ)下記の一般式(I)で示される有機ポリイソシア
ネート及び水酸基を有するアクリレート又はメタクリレ
ートを反応させて得られ、1分子中に1個以上のアクリ
ロイル基又はメタクリロイル基、1個以上のウレタン結
合及び1個以上のイソシアネート基を有するウレタンア
クリレート又はウレタンメタクリレート化合物、 (ロ)光重合及び熱反応性モノマーからなる希釈剤、 (ハ)光重合開始剤、
及び(ハ)からなることを特徴とする樹脂組成物、プリ
ント配線板用永久レジスト樹脂組成物及びこれらの硬化
物に関するものである。 (イ)下記の一般式(I)で示される有機ポリイソシア
ネート及び水酸基を有するアクリレート又はメタクリレ
ートを反応させて得られ、1分子中に1個以上のアクリ
ロイル基又はメタクリロイル基、1個以上のウレタン結
合及び1個以上のイソシアネート基を有するウレタンア
クリレート又はウレタンメタクリレート化合物、 (ロ)光重合及び熱反応性モノマーからなる希釈剤、 (ハ)光重合開始剤、
【0008】本発明に用いられる(イ)少なくとも1個
のイソシアネート基を有するウレタンアクリレート又は
ウレタンメタクリレート化合物としては、通常、下記の
一般式(I)で示される有機ポリイソシアネートと、水
酸基を有するアクリレート又はメタクリレートを反応さ
せて得られる。
のイソシアネート基を有するウレタンアクリレート又は
ウレタンメタクリレート化合物としては、通常、下記の
一般式(I)で示される有機ポリイソシアネートと、水
酸基を有するアクリレート又はメタクリレートを反応さ
せて得られる。
【0009】
【化1】 一般式(I)において、nの値は平均値で0〜2が取扱
いの容易さの点で好ましい。
いの容易さの点で好ましい。
【0010】水酸基を有するアクリレート又はメタクリ
レートは、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルア
クリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒド
ロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリ
レート、ブタンジオールモノアクリレートグリセロール
メタクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリ
レート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエ
チレングリコールメタクリレート、又はグリセロールジ
メタクリレート等であり、これらの中で、ヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒド
ロキシブチルメタクリレートが反応性、入手の容易さ等
により好ましいものである。
レートは、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルア
クリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒド
ロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリ
レート、ブタンジオールモノアクリレートグリセロール
メタクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリ
レート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエ
チレングリコールメタクリレート、又はグリセロールジ
メタクリレート等であり、これらの中で、ヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒド
ロキシブチルメタクリレートが反応性、入手の容易さ等
により好ましいものである。
【0011】本発明の目的、即ち、光重合しアルカリ現
像性に優れた、パターン精度の良い永久レジストを得る
ためには、(イ)成分として、1分子中に1個以上のア
クリロイル基又はメタクリロイル基、1個以上のウレタ
ン結合及び1個以上のイソシアネート基を有するウレタ
ンアクリレート又はウレタンメタクリレート化合物が好
適である。かかる化合物を得るためには、一般式(I)
で示される有機ポリイソシアネートのイソシアネート基
に1当量に対して水酸基を有するアクリレート又はメタ
クリレートの水酸基0.5〜0.8当量が適当である。
像性に優れた、パターン精度の良い永久レジストを得る
ためには、(イ)成分として、1分子中に1個以上のア
クリロイル基又はメタクリロイル基、1個以上のウレタ
ン結合及び1個以上のイソシアネート基を有するウレタ
ンアクリレート又はウレタンメタクリレート化合物が好
適である。かかる化合物を得るためには、一般式(I)
で示される有機ポリイソシアネートのイソシアネート基
に1当量に対して水酸基を有するアクリレート又はメタ
クリレートの水酸基0.5〜0.8当量が適当である。
【0012】(ロ)光重合及び熱反応性モノマーからな
る希釈剤としては、1分子中に少なくとも1個の水酸基
を有するアクリレート又はメタクリレート化合物が挙げ
られる。例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロ
キシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレ
ート、ブタンジオールモノアクリレートグリセロールメ
タクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレ
ート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチ
レングリコールメタクリレート、又はグリセロールジメ
タクリレート等である。その他、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等の光重合性モノマーを
用いてもよい。好ましいモノマーとしてはヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒド
ロキシブチルメタクリレートである。
る希釈剤としては、1分子中に少なくとも1個の水酸基
を有するアクリレート又はメタクリレート化合物が挙げ
られる。例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロ
キシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレ
ート、ブタンジオールモノアクリレートグリセロールメ
タクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレ
ート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチ
レングリコールメタクリレート、又はグリセロールジメ
タクリレート等である。その他、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等の光重合性モノマーを
用いてもよい。好ましいモノマーとしてはヒドロキシエ
チルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒド
ロキシブチルメタクリレートである。
【0013】通常、(ロ)成分である希釈剤の量は、
(イ)成分に含まれるイソシアネート基と光重合又は熱
反応してウレタン結合を形成して、更に水酸基が残存す
るような量とする。即ち、(イ)成分のイソシアネート
基1当量に対して水酸基が1〜1.5当量とするのが好
ましい。
(イ)成分に含まれるイソシアネート基と光重合又は熱
反応してウレタン結合を形成して、更に水酸基が残存す
るような量とする。即ち、(イ)成分のイソシアネート
基1当量に対して水酸基が1〜1.5当量とするのが好
ましい。
【0014】光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、
ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェノン、ヒ
ドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、ベン
ゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾイ
ンイソブチルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテ
ル類、4―フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t
−ブチル-ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル-ト
リクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンな
どのアセトフェノン類、チオキサンソン、2−クロルチ
オキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4-ジメ
チルチオキサンソンなどのチオキサンソン類、エチルア
ントラキノン、ブチルアントラキノンなどのアルキルア
ントラキノン類などを挙げることができる。これらは単
独、あるいは2種以上の混合物として用いられる。この
光重合開始剤の添加量は、通常 0.1〜10重量%の範
囲で用いられる。
ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェノン、ヒ
ドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、ベン
ゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾイ
ンイソブチルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテ
ル類、4―フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t
−ブチル-ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル-ト
リクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンな
どのアセトフェノン類、チオキサンソン、2−クロルチ
オキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4-ジメ
チルチオキサンソンなどのチオキサンソン類、エチルア
ントラキノン、ブチルアントラキノンなどのアルキルア
ントラキノン類などを挙げることができる。これらは単
独、あるいは2種以上の混合物として用いられる。この
光重合開始剤の添加量は、通常 0.1〜10重量%の範
囲で用いられる。
【0015】その他、本発明の永久レジストには必要に
応じて、保存安定性のために紫外線防止剤、熱重合防止
剤、可塑剤などが添加できる。また、粘度調整のために
アクリレートモノマー、メタクリレートモノマー、ビニ
ルモノマーなどを添加してもよい。
応じて、保存安定性のために紫外線防止剤、熱重合防止
剤、可塑剤などが添加できる。また、粘度調整のために
アクリレートモノマー、メタクリレートモノマー、ビニ
ルモノマーなどを添加してもよい。
【0016】これらの成分からなる本発明の永久レジス
ト樹脂組成物は、高解像度、1,1,1−トリクロロエタ
ン系有機溶剤又はアルカリ水溶液による現像性に優れ
る。特に、アルカリ水溶液に対する溶解性については、
成分(イ)のウレタンアクリレート又はウレタンメタク
リレート化合物が有する水との反応性の高いイソシアネ
ート基によるものである。しかし、この官能基が残存す
る硬化物は、一般に、耐アルカリ性、耐薬品性、電気特
性等の永久レジストとしての諸特性を低下させる要因と
なる。そこで本発明の永久レジスト樹脂組成物は、光硬
化、現像後の熱処理により、イソシアネート基が反応性
希釈剤と反応し、要求諸特性に優れた、目的とするウレ
タン結合の主骨格を形成するものである。従って、高
温、高アルカリ性条件下で長時間行われる無電解めっき
に耐える永久レジスト硬化物となる。
ト樹脂組成物は、高解像度、1,1,1−トリクロロエタ
ン系有機溶剤又はアルカリ水溶液による現像性に優れ
る。特に、アルカリ水溶液に対する溶解性については、
成分(イ)のウレタンアクリレート又はウレタンメタク
リレート化合物が有する水との反応性の高いイソシアネ
ート基によるものである。しかし、この官能基が残存す
る硬化物は、一般に、耐アルカリ性、耐薬品性、電気特
性等の永久レジストとしての諸特性を低下させる要因と
なる。そこで本発明の永久レジスト樹脂組成物は、光硬
化、現像後の熱処理により、イソシアネート基が反応性
希釈剤と反応し、要求諸特性に優れた、目的とするウレ
タン結合の主骨格を形成するものである。従って、高
温、高アルカリ性条件下で長時間行われる無電解めっき
に耐える永久レジスト硬化物となる。
【0017】本発明による永久レジスト樹脂組成物は、
フルアディティブ用接着剤上に20〜60μmの厚みで
塗布し、60〜100℃、5〜30分間程度の熱処理で
プレポリマー化して、レジスト層を形成する。また、予
めキャリアーフィルム上に塗布し、上記と同様の条件で
プレポリマー化したフィルム状のものを接着剤層上に積
層してもよい。
フルアディティブ用接着剤上に20〜60μmの厚みで
塗布し、60〜100℃、5〜30分間程度の熱処理で
プレポリマー化して、レジスト層を形成する。また、予
めキャリアーフィルム上に塗布し、上記と同様の条件で
プレポリマー化したフィルム状のものを接着剤層上に積
層してもよい。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0019】(合成例1) イソシアネート基含有ウレタ
ンアクリレートの合成 一般式(I)で示される有機ポリイソシアネートとし
て、スミジュール 44V10(住友バイエルウレタン(株)
製)540g(イソシアネート4当量)を2lのフラス
コ中に投入し、トリエチルアミン1gを添加し、60℃
に加温した。その中へアクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル232g(2モル)を30分間で滴下した後、60℃
で3時間攪拌反応させた。
ンアクリレートの合成 一般式(I)で示される有機ポリイソシアネートとし
て、スミジュール 44V10(住友バイエルウレタン(株)
製)540g(イソシアネート4当量)を2lのフラス
コ中に投入し、トリエチルアミン1gを添加し、60℃
に加温した。その中へアクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル232g(2モル)を30分間で滴下した後、60℃
で3時間攪拌反応させた。
【0020】(合成例2) ウレタンアクリレートの合成 一般式(I)で示される有機ポリイソシアネートとし
て、「スミジュール 44V10」270g(イソシアネート
2当量)を2lのフラスコ中に投入し、トリエチルアミ
ン1gを添加し、60℃に加温した。その中へアクリル
酸−2−ヒドロキシエチル232g(2モル)を30分
間で滴下した後、60℃で3時間攪拌反応させた。
て、「スミジュール 44V10」270g(イソシアネート
2当量)を2lのフラスコ中に投入し、トリエチルアミ
ン1gを添加し、60℃に加温した。その中へアクリル
酸−2−ヒドロキシエチル232g(2モル)を30分
間で滴下した後、60℃で3時間攪拌反応させた。
【0021】《実施例1》合成例1のイソシアネート含
有ウレタンアクリレート39gとアクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル12gを混合し、光開始剤としてイルガキ
ュア184(チバ・ガイギー社製)2.5gを添加し
て、永久レジスト樹脂組成物とした。
有ウレタンアクリレート39gとアクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル12gを混合し、光開始剤としてイルガキ
ュア184(チバ・ガイギー社製)2.5gを添加し
て、永久レジスト樹脂組成物とした。
【0022】《実施例2》合成例1のイソシアネート含
有ウレタンアクリレート39gとメタクリル酸−2−ヒ
ドロキシエチル13gを混合し、光開始剤として「イル
ガキュア184」2.5gを添加して、永久レジスト樹
脂組成物とした。
有ウレタンアクリレート39gとメタクリル酸−2−ヒ
ドロキシエチル13gを混合し、光開始剤として「イル
ガキュア184」2.5gを添加して、永久レジスト樹
脂組成物とした。
【0023】《実施例3》合成例1のイソシアネート含
有ウレタンアクリレート39g、アクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル12gとメタクリル酸グリシジル10gを
混合し、光開始剤として「イルガキュア184」3gを
添加して、永久レジスト樹脂組成物とした。
有ウレタンアクリレート39g、アクリル酸−2−ヒド
ロキシエチル12gとメタクリル酸グリシジル10gを
混合し、光開始剤として「イルガキュア184」3gを
添加して、永久レジスト樹脂組成物とした。
【0024】《比較例1》合成例2のウレタンアクリレ
ート50gとメタクリル酸グリシジル10gを混合し、
光開始剤として「イルガキュア184」3gを添加し
て、永久レジスト樹脂組成物とした。
ート50gとメタクリル酸グリシジル10gを混合し、
光開始剤として「イルガキュア184」3gを添加し
て、永久レジスト樹脂組成物とした。
【0025】《比較例2》エポキシアクリレートV-5510
(大日本インキ化学工業(株)製)50gとメタクリル酸
グリシジル10gを混合し、光開始剤として「イルガキ
ュア184」3gを添加して、レジスト樹脂組成物とし
た。
(大日本インキ化学工業(株)製)50gとメタクリル酸
グリシジル10gを混合し、光開始剤として「イルガキ
ュア184」3gを添加して、レジスト樹脂組成物とし
た。
【0026】[アディティブ法多層プリント配線板の作
製]実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた樹脂組成
物を触媒活性化処理を施した触媒入り接着剤付き積層板
上に30μmの厚みで塗布し、80℃で10分間熱処理
した。但し、実施例3については熱処理時間を15分間
とした。また、比較例2については、この熱処理後も液
状でタックがあるため、レジスト上にカバーフィルムを
接触させた。この積層板に所定のパターンを載置して、
高圧水銀灯露光装置を用いて照射量300mJ/cm2 で露
光した。次いで、炭酸ナトリウム水溶液により2Kg/m2
のスプレー圧で現像した。水洗乾燥後、150℃、30
分間熱処理した。これを70℃の無電解銅めっき液に1
0時間浸漬し、約20μmの無電解銅めっき皮膜を形成
し、水洗乾燥後、全面に1J/cm2の後露光をして、アデ
ィティブ法多層プリント配線板を作製した。
製]実施例1〜3及び比較例1〜2で得られた樹脂組成
物を触媒活性化処理を施した触媒入り接着剤付き積層板
上に30μmの厚みで塗布し、80℃で10分間熱処理
した。但し、実施例3については熱処理時間を15分間
とした。また、比較例2については、この熱処理後も液
状でタックがあるため、レジスト上にカバーフィルムを
接触させた。この積層板に所定のパターンを載置して、
高圧水銀灯露光装置を用いて照射量300mJ/cm2 で露
光した。次いで、炭酸ナトリウム水溶液により2Kg/m2
のスプレー圧で現像した。水洗乾燥後、150℃、30
分間熱処理した。これを70℃の無電解銅めっき液に1
0時間浸漬し、約20μmの無電解銅めっき皮膜を形成
し、水洗乾燥後、全面に1J/cm2の後露光をして、アデ
ィティブ法多層プリント配線板を作製した。
【0027】このようにしてアディティブ法多層プリン
ト配線板が得られる過程でのレジスト特性について評価
した結果を表1に示す。
ト配線板が得られる過程でのレジスト特性について評価
した結果を表1に示す。
【0028】 表 1 ──────────────────────────── 現像性 耐溶剤性 耐めっき液性 半田耐熱性 ──────────────────────────── 実施例1 ○ ○ ○ ○ 実施例2 ○ ○ ○ ○ 実施例3 ○ ○ ○ ○ ──────────────────────────── 比較例1 × ○ ○ ○ 比較例2 ○ 剥離 剥離 − ────────────────────────────
【0029】(測定方法) 現像性 ○:現像できたもの、×:現像残りがあ
る 耐溶剤性 アセトン浸漬20分間で全く変化が見られ
ないものを ○ 耐めっき液性 無電解銅めっき工程で全く変化が見られ
ないものを ○ 半田耐熱性 n=5で、全てが260℃、20秒で変化が
見られないものを ○
る 耐溶剤性 アセトン浸漬20分間で全く変化が見られ
ないものを ○ 耐めっき液性 無電解銅めっき工程で全く変化が見られ
ないものを ○ 半田耐熱性 n=5で、全てが260℃、20秒で変化が
見られないものを ○
【0030】
【発明の効果】以上の通り、本発明のプリント配線板用
永久レジスト樹脂組成物及びその硬化物は、高解像度
で、かつ、1,1,1−トリクロロエタン系有機溶剤又は
アルカリ水溶液による現像が容易であるにもかかわら
ず、イソプロピルアルコール、トリクロロエチレン、塩
化メチレン、アセトンなどに対する耐溶剤性、高温、高
アルカリ性条件下で長時間行われる無電解めっきに対す
る耐めっき液性にも優れ、更には、はんだ付け工程の2
60℃前後の温度にも耐える耐熱性をも備えたプリント
配線板の製造を可能とした。
永久レジスト樹脂組成物及びその硬化物は、高解像度
で、かつ、1,1,1−トリクロロエタン系有機溶剤又は
アルカリ水溶液による現像が容易であるにもかかわら
ず、イソプロピルアルコール、トリクロロエチレン、塩
化メチレン、アセトンなどに対する耐溶剤性、高温、高
アルカリ性条件下で長時間行われる無電解めっきに対す
る耐めっき液性にも優れ、更には、はんだ付け工程の2
60℃前後の温度にも耐える耐熱性をも備えたプリント
配線板の製造を可能とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/40 501 G03F 7/40 501 H05K 3/28 H05K 3/28 D
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の成分(イ)、(ロ)及び(ハ)か
らなることを特徴とする樹脂組成物。 (イ)下記の一般式(I)で示される有機ポリイソシア
ネート及び水酸基を有するアクリレート又はメタクリレ
ートを反応させて得られ、1分子中に1個以上のアクリ
ロイル基又はメタクリロイル基、1個以上のウレタン結
合及び1個以上のイソシアネート基を有するウレタンア
クリレート又はウレタンメタクリレート化合物、 (ロ)光重合及び熱反応性モノマーからなる希釈剤、 (ハ)光重合開始剤。 【化1】 - 【請求項2】 下記の成分(イ)、(ロ)及び(ハ)か
らなることを特徴とするプリント配線板用永久レジスト
樹脂組成物。 (イ)下記の一般式(I)で示される有機ポリイソシア
ネート及び水酸基を有するアクリレート又はメタクリレ
ートを反応させて得られ、1分子中に1個以上のアクリ
ロイル基又はメタクリロイル基、1個以上のウレタン結
合及び1個以上のイソシアネート基を有するウレタンア
クリレート又はウレタンメタクリレート化合物、 (ロ)光重合及び熱反応性モノマーからなる希釈剤、 (ハ)光重合開始剤。 【化2】 - 【請求項3】 成分(イ)のイソシアネート基が光重合
前又は後の熱処理にて成分(ロ)の光重合及び熱反応性
モノマーからなる希釈剤と反応し、ウレタン結合を形成
する請求項1又は2記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の樹脂組成
物の硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4084294A JP3359414B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 樹脂組成物、永久レジスト樹脂組成物及びこれらの硬化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4084294A JP3359414B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 樹脂組成物、永久レジスト樹脂組成物及びこれらの硬化物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07248622A JPH07248622A (ja) | 1995-09-26 |
JP3359414B2 true JP3359414B2 (ja) | 2002-12-24 |
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JP4084294A Expired - Fee Related JP3359414B2 (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 樹脂組成物、永久レジスト樹脂組成物及びこれらの硬化物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3359414B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004002192B4 (de) * | 2004-01-15 | 2006-09-21 | Hilti Ag | Verwendung von ethylenisch ungesättigten Isocyanatderivaten zur kovalenten Bindung von aktive Wasserstoffatome aufweisenden Verunreinigungen in härtbaren Massen |
CN101466755B (zh) * | 2006-06-14 | 2013-04-24 | 亨茨曼国际有限公司 | 可交联热塑性聚氨酯 |
-
1994
- 1994-03-11 JP JP4084294A patent/JP3359414B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH07248622A (ja) | 1995-09-26 |
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