JP3358890B2 - 複屈折性光学プラスチック積層シート及びその製造方法 - Google Patents
複屈折性光学プラスチック積層シート及びその製造方法Info
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- JP3358890B2 JP3358890B2 JP25128694A JP25128694A JP3358890B2 JP 3358890 B2 JP3358890 B2 JP 3358890B2 JP 25128694 A JP25128694 A JP 25128694A JP 25128694 A JP25128694 A JP 25128694A JP 3358890 B2 JP3358890 B2 JP 3358890B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複屈折性を有する光学
プラスチック積層シート及びその製造方法、並びに該積
層シートを透光性基板として用いた液晶表示装置に関す
る。
プラスチック積層シート及びその製造方法、並びに該積
層シートを透光性基板として用いた液晶表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス技術の急速な進歩にと
もない、特に液晶表示素子、太陽電池用光電変換素子な
ど、光エレクトロニクス分野は拡大している。これらに
光エレクトロニクス素子は、一般的には、素子を透明導
電層を有するガラス基板上に形成することにより各種用
途に供されている。しかし、ガラスは機械的強度、特に
脆性に課題があり、素子の耐久性を低下させるため、強
化ガラス等の特殊な処理をした基板の利用が行われてい
る。また、特に、可搬型機器に組み込んだ場合、ガラス
の大きな比重のため機器の重量が大きくなり、そのため
ガラス基板の薄膜化が指向され、0.4mm程度の基板
が利用可能となった。しかし、この場合もガラスの脆性
のため、プロセス中での割れによる歩留り低下や、素子
の耐衝撃性が低下するという課題を有している。以上の
ように、基板の強靱化・軽量化が強く望まれており、軽
量・耐衝撃性の点と、ガラスとの互換性の観点から、一
般に光線透過率が80%以上、ヘイズ(haze)値が
5%以下の光学的特性を有しており、且つ0.2〜0.
5mm厚程度の、適度に剛性のあるプラスチック基板が
要求されている。また、エレクトロニクス素子を形成さ
せる時に必要とされるプロセス温度は180℃以上であ
り、該基板には、高度の耐熱性が要求されている。
もない、特に液晶表示素子、太陽電池用光電変換素子な
ど、光エレクトロニクス分野は拡大している。これらに
光エレクトロニクス素子は、一般的には、素子を透明導
電層を有するガラス基板上に形成することにより各種用
途に供されている。しかし、ガラスは機械的強度、特に
脆性に課題があり、素子の耐久性を低下させるため、強
化ガラス等の特殊な処理をした基板の利用が行われてい
る。また、特に、可搬型機器に組み込んだ場合、ガラス
の大きな比重のため機器の重量が大きくなり、そのため
ガラス基板の薄膜化が指向され、0.4mm程度の基板
が利用可能となった。しかし、この場合もガラスの脆性
のため、プロセス中での割れによる歩留り低下や、素子
の耐衝撃性が低下するという課題を有している。以上の
ように、基板の強靱化・軽量化が強く望まれており、軽
量・耐衝撃性の点と、ガラスとの互換性の観点から、一
般に光線透過率が80%以上、ヘイズ(haze)値が
5%以下の光学的特性を有しており、且つ0.2〜0.
5mm厚程度の、適度に剛性のあるプラスチック基板が
要求されている。また、エレクトロニクス素子を形成さ
せる時に必要とされるプロセス温度は180℃以上であ
り、該基板には、高度の耐熱性が要求されている。
【0003】また、スーパーネマチックス液晶表示(S
TN−LCD)の場合、その表示品位を改善するため
に、複屈折と厚みの積で表されるリターデーションを特
定の値に制御した高分子フィルム(位相差フィルム)
を、ガラス基板に張り付けて使用することが一般的に行
われている。基板がプラスチック化された場合、位相差
機能をプラスチック基板自体に付与しコストダウンを図
るなど、ガラス基板にない特徴を出すことが期待され、
耐熱性があり、かつリターデーションが100〜700
nm程度の範囲で高度に制御されたプラスチック基板が
特に必要とされている。
TN−LCD)の場合、その表示品位を改善するため
に、複屈折と厚みの積で表されるリターデーションを特
定の値に制御した高分子フィルム(位相差フィルム)
を、ガラス基板に張り付けて使用することが一般的に行
われている。基板がプラスチック化された場合、位相差
機能をプラスチック基板自体に付与しコストダウンを図
るなど、ガラス基板にない特徴を出すことが期待され、
耐熱性があり、かつリターデーションが100〜700
nm程度の範囲で高度に制御されたプラスチック基板が
特に必要とされている。
【0004】そのため、耐熱高分子として知られている
ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン
等を溶剤キャスティング法により低リターデーションの
光学的に均一なフィルムを成膜し、熱延伸により複屈折
性をもたせ、いわゆるプラスチック液晶セル等の形態で
利用することが提案されている(特開平1−11881
9号、特開平4−156426号)。しかし、基板が約
0.1mm程度のフィルム状であり、ガラスと比較し剛
性に欠けフレキシブルであるため、ガラス基板を用いた
プロセスと共用することができない他、フレキシブルで
あるため大面積にわたりギャップ制御が困難であるとい
う欠点を有する。そのため、新たなプロセス開発が必要
となり、既存のガラス基板プロセスを利用して、ガラス
基板の欠点を解消した大面積のプラスチック液晶セルを
得るという目的のためには適当ではない。
ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン
等を溶剤キャスティング法により低リターデーションの
光学的に均一なフィルムを成膜し、熱延伸により複屈折
性をもたせ、いわゆるプラスチック液晶セル等の形態で
利用することが提案されている(特開平1−11881
9号、特開平4−156426号)。しかし、基板が約
0.1mm程度のフィルム状であり、ガラスと比較し剛
性に欠けフレキシブルであるため、ガラス基板を用いた
プロセスと共用することができない他、フレキシブルで
あるため大面積にわたりギャップ制御が困難であるとい
う欠点を有する。そのため、新たなプロセス開発が必要
となり、既存のガラス基板プロセスを利用して、ガラス
基板の欠点を解消した大面積のプラスチック液晶セルを
得るという目的のためには適当ではない。
【0005】一方、剛性と靭性を持たせるためにフィル
ムの厚膜化が考えられるが、溶剤キャスティング法によ
り厚膜化する場合、発泡等の欠陥が生じ易い他、生産性
が大幅に低下するので工業的実施は難しい。一方、ポリ
カーボネートや変性ポリオレフィン等の溶融押し出しプ
ロセスによる、低複屈折性を有する厚さ200〜100
0μmの高分子シートが提案されている。しかし、耐熱
性が不十分であるほか、膜厚が大きくなると熱延伸の制
御性が悪くなり、特定リターデーション値を均一に保持
することが困難であるという欠点を有する。従って、ガ
ラスプロセスと互換性を保つことのできる剛性と耐熱性
を持ち、耐衝撃性に優れ、かつSTN−LCD等に利用
可能な所望のリターデーションを有する、工業的に利用
可能な基板用プラスチックシートは未だ見いだされてい
ないのが実情である。
ムの厚膜化が考えられるが、溶剤キャスティング法によ
り厚膜化する場合、発泡等の欠陥が生じ易い他、生産性
が大幅に低下するので工業的実施は難しい。一方、ポリ
カーボネートや変性ポリオレフィン等の溶融押し出しプ
ロセスによる、低複屈折性を有する厚さ200〜100
0μmの高分子シートが提案されている。しかし、耐熱
性が不十分であるほか、膜厚が大きくなると熱延伸の制
御性が悪くなり、特定リターデーション値を均一に保持
することが困難であるという欠点を有する。従って、ガ
ラスプロセスと互換性を保つことのできる剛性と耐熱性
を持ち、耐衝撃性に優れ、かつSTN−LCD等に利用
可能な所望のリターデーションを有する、工業的に利用
可能な基板用プラスチックシートは未だ見いだされてい
ないのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実情に鑑み、液晶表示装置の組立工程でガラスプロセス
と互換性があり、量産性を満足できる、リターデーショ
ンの制御された複屈折性光学プラスチック積層シートを
提供するものである。
実情に鑑み、液晶表示装置の組立工程でガラスプロセス
と互換性があり、量産性を満足できる、リターデーショ
ンの制御された複屈折性光学プラスチック積層シートを
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、光学機能を受け持
つ層と力学的性質を受け持つ層との積層構造にすること
により、剛性、光学的特性を兼ね備えた複屈折性光学プ
ラスチック積層シートが得られることを見出し本発明に
到った。すなわち、本発明の第1は、光学的に透明なポ
リマーからなり複屈折性を有する少なくとも2つの第1
層と、光学的に透明なポリマーからなり該第1層より複
屈折性の小さい第2層とからなり、前記少なくとも2つ
の第1層を前記第2層の両面に配置してなることを特徴
とする複屈折性光学プラスチック積層シートを、本発明
の第2は、光学的に透明なポリマーからなり複屈折性を
有する少なくとも2つの第1層を構成するフィルムを、
光学的に透明なポリマーからなり該第1層より複屈折性
の小さい第2層を構成するフィルムの両面に加熱融着さ
せ積層することを特徴とする、複屈折性光学プラスチッ
ク積層シートの製造方法を、本発明の第3は、上記複屈
折性光学プラスチック積層シートを透光性基板として用
いたことを特徴とする液晶表示装置を、それぞれ内容と
する。
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、光学機能を受け持
つ層と力学的性質を受け持つ層との積層構造にすること
により、剛性、光学的特性を兼ね備えた複屈折性光学プ
ラスチック積層シートが得られることを見出し本発明に
到った。すなわち、本発明の第1は、光学的に透明なポ
リマーからなり複屈折性を有する少なくとも2つの第1
層と、光学的に透明なポリマーからなり該第1層より複
屈折性の小さい第2層とからなり、前記少なくとも2つ
の第1層を前記第2層の両面に配置してなることを特徴
とする複屈折性光学プラスチック積層シートを、本発明
の第2は、光学的に透明なポリマーからなり複屈折性を
有する少なくとも2つの第1層を構成するフィルムを、
光学的に透明なポリマーからなり該第1層より複屈折性
の小さい第2層を構成するフィルムの両面に加熱融着さ
せ積層することを特徴とする、複屈折性光学プラスチッ
ク積層シートの製造方法を、本発明の第3は、上記複屈
折性光学プラスチック積層シートを透光性基板として用
いたことを特徴とする液晶表示装置を、それぞれ内容と
する。
【0008】第1層を構成する材料としては、固有複屈
折を有する高分子材料を配向させることにより得ること
ができる。一般には、光学的に異方性の少ないポリアリ
レートやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリビニルアルコール等からなる高分子フ
ィルムを1軸又は2軸に延伸することにより得ることが
できる。これらのフィルムは公知のフィルム化技術によ
り得ることができるが、表面性と光学的特性から、溶剤
キャスティング法によるフィルムが最も好ましく用いら
れる。
折を有する高分子材料を配向させることにより得ること
ができる。一般には、光学的に異方性の少ないポリアリ
レートやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリビニルアルコール等からなる高分子フ
ィルムを1軸又は2軸に延伸することにより得ることが
できる。これらのフィルムは公知のフィルム化技術によ
り得ることができるが、表面性と光学的特性から、溶剤
キャスティング法によるフィルムが最も好ましく用いら
れる。
【0009】第1層は、延伸によりリターデーションを
精密に制御する必要がある。一方、リターデーション
は、フィルムの膜厚と分子の配向程度により決定され、
分子の配向は延伸条件により大きく左右される。従っ
て、リターデーションを精密に制御するためには、第1
層の厚みを比較的薄くし、延伸条件の制御幅を大きく取
ることが好ましい。そのため、第1層の厚みは20〜1
50μmから選択されるのが望ましく、より好ましくは
40〜100μmである。また、特開平2−16020
4号や特開平3−85519号に見られるように、面内
方向のいずれの屈折率とも異なるように膜厚方向の屈折
率を調整した特殊な材料も好適に用いることができる。
第1層は、単層のみならず2層以上の複層であってもよ
い。
精密に制御する必要がある。一方、リターデーション
は、フィルムの膜厚と分子の配向程度により決定され、
分子の配向は延伸条件により大きく左右される。従っ
て、リターデーションを精密に制御するためには、第1
層の厚みを比較的薄くし、延伸条件の制御幅を大きく取
ることが好ましい。そのため、第1層の厚みは20〜1
50μmから選択されるのが望ましく、より好ましくは
40〜100μmである。また、特開平2−16020
4号や特開平3−85519号に見られるように、面内
方向のいずれの屈折率とも異なるように膜厚方向の屈折
率を調整した特殊な材料も好適に用いることができる。
第1層は、単層のみならず2層以上の複層であってもよ
い。
【0010】第2層を構成する高分子材料としては、比
較的低いリターデーションを有し、しかも第1層と複合
化した場合に剛性に代表される機械的特性を付与するこ
とができる材料から広く選択される。本発明のプラスチ
ック積層シートのリターデーションは、予め光学的に高
度に制御された第1層にて発現させるため、第2層はで
きるだけ低いリターデーションであることが望ましく、
より好ましくは50nm以下、更に好ましくは20nm
以下である。しかし、加熱融着による積層化等の如く、
積層過程で第2層が熱アニールを受ける条件にて積層す
る場合は、アニール過程でリターデーションは実質的に
無くなるため、用いる第2層材料はリターデーションを
有していてもよい場合がある。好適な材料としては要求
される耐熱性にもよるが、ポリアリレート、ポリカーボ
ネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンのほか、
ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル等の固有複屈折の
小さい材料や、エポキシ樹脂等の架橋型高分子をフィル
ム状又はシート状に成型したもの等が挙げられる。第2
層は、単層のみならず2層以上の複層であってもよい。
較的低いリターデーションを有し、しかも第1層と複合
化した場合に剛性に代表される機械的特性を付与するこ
とができる材料から広く選択される。本発明のプラスチ
ック積層シートのリターデーションは、予め光学的に高
度に制御された第1層にて発現させるため、第2層はで
きるだけ低いリターデーションであることが望ましく、
より好ましくは50nm以下、更に好ましくは20nm
以下である。しかし、加熱融着による積層化等の如く、
積層過程で第2層が熱アニールを受ける条件にて積層す
る場合は、アニール過程でリターデーションは実質的に
無くなるため、用いる第2層材料はリターデーションを
有していてもよい場合がある。好適な材料としては要求
される耐熱性にもよるが、ポリアリレート、ポリカーボ
ネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンのほか、
ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル等の固有複屈折の
小さい材料や、エポキシ樹脂等の架橋型高分子をフィル
ム状又はシート状に成型したもの等が挙げられる。第2
層は、単層のみならず2層以上の複層であってもよい。
【0011】本発明の光学プラスチック積層シートは、
液晶表示装置の組立におけるガラスプロセスとの互換性
を可能とするため、適度の剛性を保持している必要があ
る。このためには、第1層と第2層との厚みの和が0.
2mm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.
3〜0.7mmである。過大な厚みは、高分子材料を用い
ることによる特徴を損なうので好ましくない。
液晶表示装置の組立におけるガラスプロセスとの互換性
を可能とするため、適度の剛性を保持している必要があ
る。このためには、第1層と第2層との厚みの和が0.
2mm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.
3〜0.7mmである。過大な厚みは、高分子材料を用い
ることによる特徴を損なうので好ましくない。
【0012】本発明のプラスチック積層シートは、第1
層と第2層を有していることが特徴であり、第1層を第
2の層の両面に設けることが好ましい。第1層の位相差
フィルムの光軸を相互に並行に保った場合、得られたシ
ートの位相差は、それぞれの総和となる。このように第
1層を配置した場合、一つの第1層で位相差を発現させ
た場合と比較し、得られたシートの反り等の好ましくな
い変形を防止することができる。また第1層を構成する
それぞれの位相差フィルムは、得られた液晶表示装置の
コントラストを向上させる等、特性向上の目的で、その
光軸を適度に交差させて配置することも好ましい。通
常、STN液晶表示装置としては基板以外に複数枚の位
相差フィルムを必要とするが、このような構成をとるこ
とにより、基板材料が複数の位相差フィルムの機能を有
しているため液晶表示装置の構成を簡単にすることがで
きるという利点を有する。少なくとも2つの第1層がな
す相対的な光軸の角度は、液晶表示装置を設計する諸パ
ラメーターとの関連で様々に決められるものである。本
積層シートによれば、必要とする相対角度を有するもの
を容易に得ることができる。また、本積層シートは第1
・第2層以外の層を更に設けることを制限するものでは
ない。2つ以上の、複屈折性を有する第1の層は、その
リターデーション値は同じであっても異なったものであ
ってもよい。更に、必要であれば、これら第1層を構成
する材料の種類を変えてもかまわない。
層と第2層を有していることが特徴であり、第1層を第
2の層の両面に設けることが好ましい。第1層の位相差
フィルムの光軸を相互に並行に保った場合、得られたシ
ートの位相差は、それぞれの総和となる。このように第
1層を配置した場合、一つの第1層で位相差を発現させ
た場合と比較し、得られたシートの反り等の好ましくな
い変形を防止することができる。また第1層を構成する
それぞれの位相差フィルムは、得られた液晶表示装置の
コントラストを向上させる等、特性向上の目的で、その
光軸を適度に交差させて配置することも好ましい。通
常、STN液晶表示装置としては基板以外に複数枚の位
相差フィルムを必要とするが、このような構成をとるこ
とにより、基板材料が複数の位相差フィルムの機能を有
しているため液晶表示装置の構成を簡単にすることがで
きるという利点を有する。少なくとも2つの第1層がな
す相対的な光軸の角度は、液晶表示装置を設計する諸パ
ラメーターとの関連で様々に決められるものである。本
積層シートによれば、必要とする相対角度を有するもの
を容易に得ることができる。また、本積層シートは第1
・第2層以外の層を更に設けることを制限するものでは
ない。2つ以上の、複屈折性を有する第1の層は、その
リターデーション値は同じであっても異なったものであ
ってもよい。更に、必要であれば、これら第1層を構成
する材料の種類を変えてもかまわない。
【0013】本発明のプラスチック積層シートは、第1
層を構成するフィルム(位相差フィルム)と第2層を構
成するフィルムをラミネートすることにより得ることが
できる。接着剤を用いてラミネートすることも可能であ
るが、積層シートの耐熱性を損なうことのないように接
着剤を選択する必要がある。高温時の特性安定性の点か
らは、加熱ラミネートにより本発明のプラスチック積層
シートを得ることが特に好ましい。この場合は、第1層
と第2層の親和性を考慮した材料選択を行う必要があ
る。さらに、第1層を構成するフィルムと、第2層を構
成するフィルムを溶融シート化する際に、同時に熱融着
することも可能である。
層を構成するフィルム(位相差フィルム)と第2層を構
成するフィルムをラミネートすることにより得ることが
できる。接着剤を用いてラミネートすることも可能であ
るが、積層シートの耐熱性を損なうことのないように接
着剤を選択する必要がある。高温時の特性安定性の点か
らは、加熱ラミネートにより本発明のプラスチック積層
シートを得ることが特に好ましい。この場合は、第1層
と第2層の親和性を考慮した材料選択を行う必要があ
る。さらに、第1層を構成するフィルムと、第2層を構
成するフィルムを溶融シート化する際に、同時に熱融着
することも可能である。
【0014】本発明の光学プラスチック積層シートは、
上記の如く、第1層と第2層とを積層してなるので、予
めリターデーションを制御した第1層となるフィルムを
作成した後、これと第2層とを積層して得ることがで
き、高度にリターデーションを制御した適度な厚みを有
する複屈折性光学シートを得る事ができる。得られたシ
ートの面内リターデーション分布は、液晶表示装置に組
み立てた場合、表示ムラの原因となり好ましくはない
が、本発明によれば、1cmあたり10nm以下の、高度
にリターデーションの制御されたシートを得ることがで
きる。
上記の如く、第1層と第2層とを積層してなるので、予
めリターデーションを制御した第1層となるフィルムを
作成した後、これと第2層とを積層して得ることがで
き、高度にリターデーションを制御した適度な厚みを有
する複屈折性光学シートを得る事ができる。得られたシ
ートの面内リターデーション分布は、液晶表示装置に組
み立てた場合、表示ムラの原因となり好ましくはない
が、本発明によれば、1cmあたり10nm以下の、高度
にリターデーションの制御されたシートを得ることがで
きる。
【0015】加熱ラミネートによりシート化する場合、
ラミネート時の熱による第1層のリターデーションの好
ましくない変化を抑える必要がある。具体的には、例え
ば、第1層を第2層よりガラス転移温度の高い材料によ
り構成し、第1層のガラス転移温度以下の温度でラミネ
ートすることにより、好ましくないリターデーションの
変化を制御することができる。
ラミネート時の熱による第1層のリターデーションの好
ましくない変化を抑える必要がある。具体的には、例え
ば、第1層を第2層よりガラス転移温度の高い材料によ
り構成し、第1層のガラス転移温度以下の温度でラミネ
ートすることにより、好ましくないリターデーションの
変化を制御することができる。
【0016】第1層の高いガラス転移温度のため、第2
層は要求される耐熱性以上のガラス転移温度を有してい
ることは必ずしも必要でない。すなわち、加熱時には、
高耐熱性を有する第1層により形態を保持させ、室温付
近での取扱い時の機械的強度は第2層で発現させること
ができるからである。このためには、第2層の両面に高
耐熱性材料からなる第1層を存在させるのが好ましい。
層は要求される耐熱性以上のガラス転移温度を有してい
ることは必ずしも必要でない。すなわち、加熱時には、
高耐熱性を有する第1層により形態を保持させ、室温付
近での取扱い時の機械的強度は第2層で発現させること
ができるからである。このためには、第2層の両面に高
耐熱性材料からなる第1層を存在させるのが好ましい。
【0017】好適な材料の組み合わせは、プラスチック
積層シートに要求される耐熱温度に大きく依存する。特
に液晶プロセスで必要とされている150〜180℃以
上の耐熱性が要求される場合、第1層として、主鎖に芳
香族基を有するポリアリレートやポリカーボネートを主
体としたプラスチックが好適に用いられる。その詳細
は、特開昭57−73021号、特開平2−23372
0号、特開平2−88634号等に記載されており、そ
のガラス転移温度は、160℃以上、好ましくは180
℃以上、より好ましくは200℃以上を有する材料から
なる。この場合に好ましい第2層としては、比較的低ガ
ラス転移温度を有するポリアリレート系あるいはポリカ
ーボネート系プラスチックである。ビスフェノールAを
構成成分とするポリカーボネートは、第1層を構成する
ポリアリレートやポリカーボネートと相溶性が高く、特
性、コストの点から特に好ましい。
積層シートに要求される耐熱温度に大きく依存する。特
に液晶プロセスで必要とされている150〜180℃以
上の耐熱性が要求される場合、第1層として、主鎖に芳
香族基を有するポリアリレートやポリカーボネートを主
体としたプラスチックが好適に用いられる。その詳細
は、特開昭57−73021号、特開平2−23372
0号、特開平2−88634号等に記載されており、そ
のガラス転移温度は、160℃以上、好ましくは180
℃以上、より好ましくは200℃以上を有する材料から
なる。この場合に好ましい第2層としては、比較的低ガ
ラス転移温度を有するポリアリレート系あるいはポリカ
ーボネート系プラスチックである。ビスフェノールAを
構成成分とするポリカーボネートは、第1層を構成する
ポリアリレートやポリカーボネートと相溶性が高く、特
性、コストの点から特に好ましい。
【0018】加熱ラミネート法によれば、特に、第2層
をガラス転移温度以上に加熱してラミネートすることに
より、第2層は熱アニールの効果を受けることになる。
従って、単一フィルムで有していた第2層のリターデー
ションは熱アニールを受けることによって低下するの
で、得られたプラスチック積層シートのリターデーショ
ンは第1層により決定される。従って、位相差フィルム
で高度に制御された光学特性を、プラスチック積層シー
トにそのまま引き継ぐことができるという特徴を有す
る。
をガラス転移温度以上に加熱してラミネートすることに
より、第2層は熱アニールの効果を受けることになる。
従って、単一フィルムで有していた第2層のリターデー
ションは熱アニールを受けることによって低下するの
で、得られたプラスチック積層シートのリターデーショ
ンは第1層により決定される。従って、位相差フィルム
で高度に制御された光学特性を、プラスチック積層シー
トにそのまま引き継ぐことができるという特徴を有す
る。
【0019】必要とする加熱温度は、ラミネートする材
料により異なるが、一般には、第2層を構成する材料の
ガラス転移温度より高く、第1層を構成する材料のガラ
ス転移温度より低い温度が好適である。特に、第1層の
ガラス転移温度より10℃以上低い温度にて加熱ラミネ
ートを行うことが、加熱ラミネート時のリターデーショ
ン戻りを20nm以下に保つことができるため、得られ
たプラスチック積層シートの複屈折性を高度に制御する
上で好ましい。好適な加熱ラミネート方法の一つは、加
熱ロールあるいはベルトによる加熱・加圧ラミネート法
である。加熱時の好ましくない変形防止のため、光学特
性に影響を与えない程度の張力をシートに与えることは
有効である。加熱ラミネートは、比較的低温にて予備圧
着した後、ラミネート温度に加熱し融着する等、加熱を
複数の段階に分けて実施することも可能である。また、
加熱ラミネート時の気泡巻き込みを防止するため、真空
ラミネート方式も使用可能である。
料により異なるが、一般には、第2層を構成する材料の
ガラス転移温度より高く、第1層を構成する材料のガラ
ス転移温度より低い温度が好適である。特に、第1層の
ガラス転移温度より10℃以上低い温度にて加熱ラミネ
ートを行うことが、加熱ラミネート時のリターデーショ
ン戻りを20nm以下に保つことができるため、得られ
たプラスチック積層シートの複屈折性を高度に制御する
上で好ましい。好適な加熱ラミネート方法の一つは、加
熱ロールあるいはベルトによる加熱・加圧ラミネート法
である。加熱時の好ましくない変形防止のため、光学特
性に影響を与えない程度の張力をシートに与えることは
有効である。加熱ラミネートは、比較的低温にて予備圧
着した後、ラミネート温度に加熱し融着する等、加熱を
複数の段階に分けて実施することも可能である。また、
加熱ラミネート時の気泡巻き込みを防止するため、真空
ラミネート方式も使用可能である。
【0020】上記の如き構造の本発明のプラスチック積
層シートは、剛性等、プロセスでのガラスとの共用又は
互換性を保つため、厚みは0.2〜1mmが好適であ
り、0.3〜0.7mmが特に好ましい。また、光学的
特性については、全光線透過率は70%以上が好まし
い。本発明の光学プラスチック積層シートは、ガラス基
板と比較した場合、複屈折性を予め有しているため、S
TN液晶表示素子で必要とされている位相差フィルムの
機能を同時に有しており、新しい種類の液晶表示素子用
基板として用いることができる。STN用基板の表面性
としては、表面粗さが0.2μm以下、より好ましくは
0.1μm以下が望まれているが、これは第1層フィル
ムとして溶剤キャスティング法により得られたフィルム
を用いることにより容易に達成することができる。従っ
て、ガラス基板で必要とされている表面の事前研磨が不
要か、または簡略化されるという特徴を有する。
層シートは、剛性等、プロセスでのガラスとの共用又は
互換性を保つため、厚みは0.2〜1mmが好適であ
り、0.3〜0.7mmが特に好ましい。また、光学的
特性については、全光線透過率は70%以上が好まし
い。本発明の光学プラスチック積層シートは、ガラス基
板と比較した場合、複屈折性を予め有しているため、S
TN液晶表示素子で必要とされている位相差フィルムの
機能を同時に有しており、新しい種類の液晶表示素子用
基板として用いることができる。STN用基板の表面性
としては、表面粗さが0.2μm以下、より好ましくは
0.1μm以下が望まれているが、これは第1層フィル
ムとして溶剤キャスティング法により得られたフィルム
を用いることにより容易に達成することができる。従っ
て、ガラス基板で必要とされている表面の事前研磨が不
要か、または簡略化されるという特徴を有する。
【0021】また、本発明のプラスチック積層シート
は、その表面に、ガスバリヤー層や透明導電層を設ける
ことができる。本発明のプラスチック積層シートはガラ
ス基板と異なり、酸素、水蒸気等に対するバリヤー性能
や有機溶剤に対する耐性が低いため、必要に応じ、エチ
レン−ビニルアルコール(エバール:登録商標)や塩化
ビニリデン等の有機系ガスバリヤー加工や、酸化珪素、
窒化珪素、アルミナ等からなる無機系ガスバリヤー加工
を行うことも可能である。バリヤー層と本発明のプラス
チック積層シートの間に、必要であれば、バリヤー層の
付着力向上などの目的としたアンカーコート層を存在さ
せることも可能である。更に、シロキサン系やアクリル
系に代表されるハードコート処理も容易に行うことがで
きる。また、表面に各種加工を行った第1層を用いて、
直接、二次加工された積層シートを得ることも可能であ
る。例えば、表面に透明導電層を有する位相差フィルム
を第1層として用いることにより、複屈折性を有する透
明導電性プラスチック積層シートを直接得ることもでき
る。
は、その表面に、ガスバリヤー層や透明導電層を設ける
ことができる。本発明のプラスチック積層シートはガラ
ス基板と異なり、酸素、水蒸気等に対するバリヤー性能
や有機溶剤に対する耐性が低いため、必要に応じ、エチ
レン−ビニルアルコール(エバール:登録商標)や塩化
ビニリデン等の有機系ガスバリヤー加工や、酸化珪素、
窒化珪素、アルミナ等からなる無機系ガスバリヤー加工
を行うことも可能である。バリヤー層と本発明のプラス
チック積層シートの間に、必要であれば、バリヤー層の
付着力向上などの目的としたアンカーコート層を存在さ
せることも可能である。更に、シロキサン系やアクリル
系に代表されるハードコート処理も容易に行うことがで
きる。また、表面に各種加工を行った第1層を用いて、
直接、二次加工された積層シートを得ることも可能であ
る。例えば、表面に透明導電層を有する位相差フィルム
を第1層として用いることにより、複屈折性を有する透
明導電性プラスチック積層シートを直接得ることもでき
る。
【0022】本発明の複屈折性を有するプラスチック積
層シートは、耐熱性と光学特性の点からガラスと互換可
能である一方、ガラスと異なり耐衝撃性にすぐれ、かつ
軽量であるため、大面積化が要求されている液晶表示素
子用の基板材料として有用である。更に、予め制御され
た複屈折性を有しているため、STN液晶表示装置用基
板として用いた場合、別途、位相差フィルムを必要とせ
ず、構成を簡略化することができるという特徴を有す
る。しかも、予め薄厚フィルムで複屈折性を制御するこ
とができるため、積層シートでの複屈折性が面内で余り
変動せず、良好な表示特性を有する大型STN液晶用の
基板として特に有用である。
層シートは、耐熱性と光学特性の点からガラスと互換可
能である一方、ガラスと異なり耐衝撃性にすぐれ、かつ
軽量であるため、大面積化が要求されている液晶表示素
子用の基板材料として有用である。更に、予め制御され
た複屈折性を有しているため、STN液晶表示装置用基
板として用いた場合、別途、位相差フィルムを必要とせ
ず、構成を簡略化することができるという特徴を有す
る。しかも、予め薄厚フィルムで複屈折性を制御するこ
とができるため、積層シートでの複屈折性が面内で余り
変動せず、良好な表示特性を有する大型STN液晶用の
基板として特に有用である。
【0023】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 溶剤キャスティング法により製膜され、ガラス転移温度
が215℃、リターデーションが10nmである58μ
m厚のポリアリレート透明フィルム(商品名エルメック
F−1100:鐘淵化学工業株式会社製)を1軸延伸
して380±3nmのリターデーションを有する位相差
フィルムを得た。この位相差フィルムを第1層とし、第
2層の材料として、溶融押出法により成形され、ガラス
転移温度が150℃、リターデーションが30nmであ
る400μm厚のポリカーボネートフィルムを用い、該
ポリカーボネートフィルムを、上記ポリアリレート位相
差フィルム2枚の間にそれらの光軸が互いに70°を示
すように配置しながら挟み、加熱融着を行い、強固に融
着した550μm厚で300mm×400mmの積層シ
ートを得た。得られた積層シートは、2枚の第1層がそ
れぞれ388±5nm及び390±4nmのリターデー
ションを有していた。また、光線透過率は89%、ヘイ
ズ(haze)値は1.5%であった。
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 溶剤キャスティング法により製膜され、ガラス転移温度
が215℃、リターデーションが10nmである58μ
m厚のポリアリレート透明フィルム(商品名エルメック
F−1100:鐘淵化学工業株式会社製)を1軸延伸
して380±3nmのリターデーションを有する位相差
フィルムを得た。この位相差フィルムを第1層とし、第
2層の材料として、溶融押出法により成形され、ガラス
転移温度が150℃、リターデーションが30nmであ
る400μm厚のポリカーボネートフィルムを用い、該
ポリカーボネートフィルムを、上記ポリアリレート位相
差フィルム2枚の間にそれらの光軸が互いに70°を示
すように配置しながら挟み、加熱融着を行い、強固に融
着した550μm厚で300mm×400mmの積層シ
ートを得た。得られた積層シートは、2枚の第1層がそ
れぞれ388±5nm及び390±4nmのリターデー
ションを有していた。また、光線透過率は89%、ヘイ
ズ(haze)値は1.5%であった。
【0024】実施例2 実施例1で用いたポリアリレート透明フィルムを1軸延
伸して200±3nmのリターデーションを有する位相
差フィルムを得た。この位相差フィルムを第1層とし、
第2層の材料として、実施例1で用いたポリカーボネー
トフィルムを用い、該ポリカーボネートフィルムを、ポ
リアリレート位相差フィルム2枚の間にそれらの光軸が
互いに並行になるように配置しながら挟み、加熱融着を
行い、強固に融着した550μm厚で300mm×40
0mmの積層シートを得た。得られた積層シートは、3
88±5nmのリターデーションを有していた。また面
内のリターデーション分布は、1cmあたり3nm以下と
良好な値を示した。また光線透過率は88%、ヘイズ
(haze)値は1.2%であった。
伸して200±3nmのリターデーションを有する位相
差フィルムを得た。この位相差フィルムを第1層とし、
第2層の材料として、実施例1で用いたポリカーボネー
トフィルムを用い、該ポリカーボネートフィルムを、ポ
リアリレート位相差フィルム2枚の間にそれらの光軸が
互いに並行になるように配置しながら挟み、加熱融着を
行い、強固に融着した550μm厚で300mm×40
0mmの積層シートを得た。得られた積層シートは、3
88±5nmのリターデーションを有していた。また面
内のリターデーション分布は、1cmあたり3nm以下と
良好な値を示した。また光線透過率は88%、ヘイズ
(haze)値は1.2%であった。
【0025】実施例3 第2層の材料として溶融押出法により成形されたガラス
転移温度が150℃、130nmのリターデーションを
有する400μm厚のポリカーボネートフィルムを用
い、実施例1と同様にして、実施例1に記載のポリアリ
レートフィルム2枚との加熱融着を行い、550μm厚
の積層シートを得た。得られた積層シートを構成する2
枚の第1層のリターデーションは、それぞれ390±4
nm及び385±3nmであり、第2層の初期リターデ
ーションは、得られた積層シートのリターデーションに
は大きな影響を与えず、実施例1と同様の光学的性能を
有していた。また光線透過率は89%、ヘイズ(haz
e)値は1.5%であった。
転移温度が150℃、130nmのリターデーションを
有する400μm厚のポリカーボネートフィルムを用
い、実施例1と同様にして、実施例1に記載のポリアリ
レートフィルム2枚との加熱融着を行い、550μm厚
の積層シートを得た。得られた積層シートを構成する2
枚の第1層のリターデーションは、それぞれ390±4
nm及び385±3nmであり、第2層の初期リターデ
ーションは、得られた積層シートのリターデーションに
は大きな影響を与えず、実施例1と同様の光学的性能を
有していた。また光線透過率は89%、ヘイズ(haz
e)値は1.5%であった。
【0026】実施例4 溶剤キャスティング法により製膜され、ガラス転位温度
が215℃、リターデーションが420nmである55
μm厚のポリアリレート位相差フィルムを第1層とし
て、実施例1で用いたポリカーボネートフィルムを第2
層として用いた。2枚の第1層の光軸を相対的に45°
の方向に交差させて第2層を挟み、加熱融着し530μ
m厚の積層シートを得た。積層後の2枚の第1層リター
デーションは、それぞれ403nm及び409nmであ
った。また光線透過率は88%、ヘイズ(haze)値
は1.6%であった。
が215℃、リターデーションが420nmである55
μm厚のポリアリレート位相差フィルムを第1層とし
て、実施例1で用いたポリカーボネートフィルムを第2
層として用いた。2枚の第1層の光軸を相対的に45°
の方向に交差させて第2層を挟み、加熱融着し530μ
m厚の積層シートを得た。積層後の2枚の第1層リター
デーションは、それぞれ403nm及び409nmであ
った。また光線透過率は88%、ヘイズ(haze)値
は1.6%であった。
【0027】実施例5 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサンとビスフェノールAをフ
ェノール成分として含有する耐熱ポリカーボネート(ガ
ラス転移温度:206℃)を用い、溶剤キャスティング
法により、リターデーションが8nmであるA4版サイ
ズの75μm厚の耐熱ポリカーボネートフィルムを得
た。さらに、このフィルムを自由端一軸延伸により縦1
軸延伸を行いリターデーションが410nmを有する位
相差フィルムを得た。この位相差フィルムを第1層とし
て用い、第2層の材料として、溶融押出法により成形さ
れた20nmのリターデーションを有する200μm厚
のポリカーボネートフィルムを用い、実施例1と同様に
して加熱融着を行い、位相差フィルムが一体となった3
40μm厚の積層シートを得た。積層後の2枚の第1層
のリターデーションは、それぞれ392nm及び390
nmであった。また、面内のリターデーション分布は1
2nmと良好な均一性を有していた。また光線透過率は
88%、ヘイズ(haze)値は1.5%であった。
5−トリメチルシクロヘキサンとビスフェノールAをフ
ェノール成分として含有する耐熱ポリカーボネート(ガ
ラス転移温度:206℃)を用い、溶剤キャスティング
法により、リターデーションが8nmであるA4版サイ
ズの75μm厚の耐熱ポリカーボネートフィルムを得
た。さらに、このフィルムを自由端一軸延伸により縦1
軸延伸を行いリターデーションが410nmを有する位
相差フィルムを得た。この位相差フィルムを第1層とし
て用い、第2層の材料として、溶融押出法により成形さ
れた20nmのリターデーションを有する200μm厚
のポリカーボネートフィルムを用い、実施例1と同様に
して加熱融着を行い、位相差フィルムが一体となった3
40μm厚の積層シートを得た。積層後の2枚の第1層
のリターデーションは、それぞれ392nm及び390
nmであった。また、面内のリターデーション分布は1
2nmと良好な均一性を有していた。また光線透過率は
88%、ヘイズ(haze)値は1.5%であった。
【0028】実施例6 実施例1で用いた1軸延伸したポリアリレート位相差フ
ィルムを用い、一方の表面スパッタリング法によりSi
Ox からなる厚さ500Åのガスバリヤー層を存在させ
た。第2層の材料として、実施例5で用いたポリカーボ
ネートフィルムを用い、ポリカーボネートフィルムを2
枚のポリアリレートフィルムのガスバリヤー層が存在し
ない面に重ねて挟み、実施例1と同様に加熱融着を行
い、表面にバリヤー層を有する複屈折性のプラスチック
積層シートを得た。このシートは、厚みが350μmで
あり、酸素透過性が0.7cc/m2 /day以下であ
り、また、バリヤー層の存在する表面は良好な耐薬品性
を示した。
ィルムを用い、一方の表面スパッタリング法によりSi
Ox からなる厚さ500Åのガスバリヤー層を存在させ
た。第2層の材料として、実施例5で用いたポリカーボ
ネートフィルムを用い、ポリカーボネートフィルムを2
枚のポリアリレートフィルムのガスバリヤー層が存在し
ない面に重ねて挟み、実施例1と同様に加熱融着を行
い、表面にバリヤー層を有する複屈折性のプラスチック
積層シートを得た。このシートは、厚みが350μmで
あり、酸素透過性が0.7cc/m2 /day以下であ
り、また、バリヤー層の存在する表面は良好な耐薬品性
を示した。
【0029】実施例7 実施例1で得られた積層シートを用い、上下2枚の第1
層のうちの一つの層の表面に真空スパッタリング法に
て、SiOx 層を500Å、ITO層1500Åを順次
形成させ、バリヤー層と透明導電層を有する耐熱透明基
板を作成した。この積層シートは、表面抵抗が30Ω/
□、酸素透過性が0.8cc/m2 /day以下であっ
た。積層シートのリターデーションはスパッタリングの
前後で変化はなく、良好な光学的性能を有する位相差を
有する透明導電積層シートを得た。
層のうちの一つの層の表面に真空スパッタリング法に
て、SiOx 層を500Å、ITO層1500Åを順次
形成させ、バリヤー層と透明導電層を有する耐熱透明基
板を作成した。この積層シートは、表面抵抗が30Ω/
□、酸素透過性が0.8cc/m2 /day以下であっ
た。積層シートのリターデーションはスパッタリングの
前後で変化はなく、良好な光学的性能を有する位相差を
有する透明導電積層シートを得た。
【0030】
【発明の効果】以上のとおり、本発明により耐衝撃性・
剛性を備えるとともに、光学的特性に優れた耐熱透明プ
ラスチック積層シートが提供される。本発明のプラスチ
ック積層シートは、光エレクトロニクス分野での光学基
板として有用である。
剛性を備えるとともに、光学的特性に優れた耐熱透明プ
ラスチック積層シートが提供される。本発明のプラスチ
ック積層シートは、光エレクトロニクス分野での光学基
板として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02F 1/133 510 G02F 1/133 510 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00
Claims (13)
- 【請求項1】 光学的に透明なポリマーからなり複屈折
性を有する少なくとも2つの第1層と、光学的に透明な
ポリマーからなり該第1層より複屈折性の小さい第2層
とからなり、前記少なくとも2つの第1層を前記第2層
の両面に配置してなることを特徴とする複屈折性光学プ
ラスチック積層シート。 - 【請求項2】 少なくとも2つの第1層の光軸が互いに
並行でない配置を有する請求項1記載の光学プラスチッ
ク積層シート。 - 【請求項3】 第1層が100nm以上のリターデーシ
ョンを有し、かつ第2層が50nm以下のリターデーシ
ョンを有する請求項1又は2記載の光学プラスチック積
層シート。 - 【請求項4】 第1層と第2層が直接積層されている請
求項1〜3のいずれか1項に記載の光学プラスチック積
層シート。 - 【請求項5】 第1層のガラス転移温度が第2層のガラ
ス転移温度よりも高い請求項1〜4のいずれか1項に記
載の光学プラスチック積層シート。 - 【請求項6】 第1層が、主鎖に芳香族基を有する光学
的に透明な耐熱ポリアリレート又はポリカーボネートか
らなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学プラス
チック積層シート。 - 【請求項7】 第2層がポリカーボネートからなる請求
項6記載の光学プラスチック積層シート。 - 【請求項8】 第1層の表面にガスバリヤー層を有する
請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学プラスチック
積層シート。 - 【請求項9】 第1層の表面に透明導電層を有する請求
項1〜8のいずれか1項に記載の光学プラスチック積層
シート。 - 【請求項10】 光学的に透明なポリマーからなり複屈
折性を有する少なくとも2つの第1層を構成するフィル
ムを、光学的に透明なポリマーからなり該第1層より複
屈折性の小さい第2層を構成するフィルムの両面に加熱
融着させ積層することを特徴とする、複屈折性光学プラ
スチック積層シートの製造方法。 - 【請求項11】 第1層を構成するフィルムのガラス転
移温度が第2層を構成するフィルムのガラス転移温度よ
りも高い請求項10記載の製造方法。 - 【請求項12】 第1層を構成するフィルムが溶剤キャ
スティング法により得られたフィルムである請求項10
又は11記載の製造方法。 - 【請求項13】 透光性基板として請求項1〜9記載の
いずれか1項に記載の光学プラスチック積層シートを用
いたことを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25128694A JP3358890B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 複屈折性光学プラスチック積層シート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25128694A JP3358890B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 複屈折性光学プラスチック積層シート及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0885182A JPH0885182A (ja) | 1996-04-02 |
| JP3358890B2 true JP3358890B2 (ja) | 2002-12-24 |
Family
ID=17220551
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25128694A Expired - Fee Related JP3358890B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 複屈折性光学プラスチック積層シート及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3358890B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TWI698335B (zh) * | 2017-06-05 | 2020-07-11 | 荷蘭商薩比克全球科技公司 | 多層聚合物膜及其製造方法 |
-
1994
- 1994-09-19 JP JP25128694A patent/JP3358890B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TWI698335B (zh) * | 2017-06-05 | 2020-07-11 | 荷蘭商薩比克全球科技公司 | 多層聚合物膜及其製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0885182A (ja) | 1996-04-02 |
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