JP3357124B2 - C8芳香族炭化水素混合物の分離法 - Google Patents

C8芳香族炭化水素混合物の分離法

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、C8芳香族炭化水素混合
物の成分を分離する方法に関する。これは実質的に、該
混合物を2種類の流れ、p-キシレン及びエチルベンゼン
を含有する第一流れ、m-キシレン及びo-キシレンで構成
される第二流れに予備分離する工程、並びにそれに続く
精留の二種類の異なる操作をし、この工程の間にエチル
ベンゼンは塔頂留分として回収され、o-キシレンは塔底
留分として分離される工程を含む。
【0002】
【従来の技術】周知のように、芳香族炭化水素の製造
は、あらゆる化学工業において非常に興味深い。その目
的のために、特に非芳香族種から芳香族を分離するため
に、比較的簡便な方法があり;得られた芳香族種の混合
物は、蒸留によって、いずれにも使用可能な適当な純度
のC6芳香族(ベンゼン) 、及び高純度のC7芳香族(トル
エン) に容易に分離される。C8芳香族に関しては、状況
は完全に異なり、この混合物は必ずしも容易に分離でき
るとは限らない。その理由は、これらは非常に近い沸点
をもつ異性体の混合物で構成されているからである。工
業的観点から見て最も興味深いC8混合物は、エチルベン
ゼン、o-キシレン、p-キシレン及びm-キシレンで構成さ
れた混合物であり:そのような該混合物は、溶媒として
使用される、もしくはガソリン中に存在し、その一方
で、それらが高純度で分離されるならば、それぞれ個々
の異性体の使用可能な範囲が更に広がるであろう。それ
は、例えば、化学繊維合成用の中間体、テレフタル酸及
びテレフタル酸ジメチルの製造用の高純度のp-キシレン
の需要であり;エチルベンゼンについて、脱水素反応に
よるスチレン製造における興味深い中間体である。
【0003】通常、前述の複数の異性体を分離するため
にこれまで使用されていた方法は、超精留技術及び低温
結晶化法の適当な組み合わせを、主に基本としていて:
これらは、高経費かつ限定された収量を伴う。別の方法
では、パラ異性体を、吸着によって、又は分子篩を用い
ることによって分離し:その後各種の異性体を、異性化
することができ、かつ製造されたp-キシレンを、再び前
述の技術に従って分離することができる。o-キシレン及
びエチルベンゼンの異性体は、蒸留によって分離するこ
ともできる。しかし、前述の結晶化によるパラ異性体の
分離法は、該異性体の完全な回収を可能にせず;異性化
に送られる母液中の生成物の存在は、1回の工程当たり
の異性化の収量を減少し、再循環の必要性を高める。更
に、エチルベンゼンの存在は、更に重大な問題を引き起
こす。その理由は、この生成物は、異性化の工程におい
て、蓄積する傾向にあり、更に重大な再循環の問題を引
き起こし、可能な場合のその後のそれのジメチルベンゼ
ンへの転化において、常に少ない収量及び深刻な操作上
の問題を生じる。
【0004】米国特許第3,698,157 号は、C8芳香族混合
物からのp-キシレンの回収のための、適当に改質された
ゼオライトとの該混合物の接触による、周知の方法を開
示している:更にこの形成は、下記によって構成される
二種類の留分を予期している: m-キシレン沸点: 139.12 ℃ │p-キシレン沸点 : 138.37 ℃ o-キシレン沸点: 144.41 ℃ │エチルベンゼン沸点: 136.19 ℃ その後このような留分を、蒸留によって分離することが
できる。メタ/オルト混合物は、還流比が10〜20の範
囲、かつ棚段数が150 〜200 の範囲で、塔頂留分として
メタ異性体を、塔底留分としてオルト異性体を産するこ
とができる。p-キシレン/エチルベンゼン混合物も、困
難な条件下で、蒸留によって分離することができる(し
かし明らかに、それらは、全部の流れが蒸留される場合
ほど、困難ではない。)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本出願者は、C8芳香
族混合物の四種類の異性体を、該混合物の二種類の流れ
へ予備分離し、かつその後の精留操作を実質的に含む加
工サイクルの採用による、簡便かつ安価な方法で分離す
る方法を発明した。特に本発明は、下記の工程を含む、
8 −芳香族炭化水素の4種類の異性体混合物を分離す
る方法に関する; (a) 前記混合物を2種類の流れ、それぞれが、p-キシ
レン及びエチルベンゼンを含む第一の流れ;並びにm-
キシレン及びo-キシレンを含む第二の流れに分離する
工程; (b) 二成分系のp-キシレン/エチルベンゼン混合物を
精留し、エチルベンゼン より成る塔頂留分及びp−キシ
レンより本質的に成る塔底留分に分離する工程; (c) 二成分系のm-キシレン/o-キシレン混合物を精留
し、m−キシレンより成る部分を塔頂留分として回収
し、かつm−キシレン/o−キシレンより本質的に成る
混合物を塔底留分として分離する工程; (d) 工程(b)の塔底留分を結晶化によって精製してp−
キシレン及び母液を得る工程; (e) 工程(c)のm−キシレン/o−キシレン塔底留分及
び工程(d)の母液を異性化工程に送る工程;及び (f) 異性化工程からの流出液を蒸留してo−キシレンよ
り本質的に成る塔底缶出液及び結晶化工程に送られる塔
頂留分を生産する工程。
【0006】
【課題を解決するための手段】興味深い異性体の一般的
な混合物の組成物を、下記に示す: エチルベンゼン 20 p-キシレン 20 m-キシレン 40 o-キシレン 20 本発明の方法に従ったサイクルの第一工程において、該
混合物は、適当な試薬を含む分離区画に送られ、そこで
p-キシレン及びエチルベンゼンが、o-及びm-キシレンか
ら成る他の二成分混合系から分離される。この分離は、
先行技術における周知の方法、例えば前述の米国特許第
3,698,157 号、又は米国特許第3,656,278 号で開示され
た方法などを用いて行うことができる。
【0007】流れに含まれるエチルベンゼン及びp-キシ
レンは、その後、還流比が50〜80の範囲、かつ棚段数が
300 〜400 の範囲で操作される精留塔に送られる。規格
内のエチルベンゼン及びp-キシレンは、それぞれ、塔頂
留分及び塔底留分として得られる。p-キシレンは、更に
他の異性体を1〜10重量%含むことがあり:この場合、
結晶化によってさらに精製が行われ、その母液は再循環
される。対応するo-キシレン及びm-キシレン混合物は、
これらの異性体が、それぞれ99%以上の純度で分離され
る精留塔に送られ:塔底留分としてo-キシレンが、塔頂
留分としてm-キシレンが、両者とも、実質的に該供給原
料に比例する収量で得られる。
【0008】o-キシレン留分については、C0種から成る
不純物がまだ存在し、これは容易に蒸留除去される。メ
タ及びオルト異性体の製造は、重大ではないので、この
混合物は、適当に異性化工程に送ることができ:このよ
うな場合、異性化区画からの流出液の流れは、更に最初
の分離工程に直結する(on-line) 分離工程に送られるの
で、本発明の操作サイクルは、純度規格内のエチルベン
ゼン及びp-キシレンだけを生じる。更に異性化が存在す
る場合には、先行技術の周知の技術に従って行われる。
本発明のサイクルによって規定されるように、o-キシレ
ン/m-キシレン混合物の精留塔は、還流比が10〜20の範
囲、かつ棚段数が150 〜200 の範囲で操作される。本発
明のサイクルは、下記の実施例において作成された参照
についての添付する図を引用することによって、さらに
良く理解される。これは、本発明を更に良く説明する目
的のためだけに提供され、本発明の保護の範囲を制限す
るものではない。
【0009】
【実施例】実施例1 全ての異性体を規格内及びある制限内で得ること、製造
混合物がキシレン異性体(PX、OX及びMX) に関し変化す
ることを可能にする、一般的な実施例は、図1に記載さ
れた計画に基づいた。このような計画は、異なる立体配
置に従って操作される工程を可能にした。全ての前述の
立体配置のために、EBの生成は、供給原料中に含まれる
量、及び精留塔2の回収率(recovery capacity)によっ
て制限された。精留塔6は、塔頂の規格に従ってMXを所
望の量産し、塔底缶出液は異性化5に送った。異性化
は、精留塔6からの塔底缶出液を、結晶化の母液と一緒
にして処理した。脱アルキル化のために、EBの消失が生
じた。精留塔4は、その塔底で、C8類から規格内OXを分
離することができる、もしくはその缶出液としてOXが豊
富な流れを得ることができ、その後の結晶化3は、PX濃
度の増加によって省かれた。
【0010】複数の工程の一つである(multi-step on
e)結晶化3は、母液に残っている全ての残留EBを除去
することによって、蒸留2から得られたPXの精製を可能
にし、母液は異性化に送られる。実証される物質収支
は、下記であることができる: 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 EB 20 20 17 3 - 6 6 - 3 3 6 - - - - PX 20 20 - 20 50 20 20 - 50 50 70 - - - - MX 40 - - - - 100 120 - 100 100 100 40 20 20 - OX 20 - - - - 40 60 - 50 40 40 20 - 20 10 規格内で異性体を全て製造するための実行例(run):供
給原料 100kgから、EB17kg 、PX 50kg 、OX 10kg 、MX
20kg(消失するEB 3kg) の製造が、予想される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1の工程図を示す。
【符号の説明】図1における符号の説明 ..分離ユニット、 p-キシレン−エチルベンゼン/m
-キシレン−o-キシレンの分離を行う。 ..精留塔、 エチルベンゼンの蒸留 ..結晶化ユニット、p-キシレンの結晶化 ..精留塔、 o-キシレンの蒸留 ..異性化ユニット、異性化処理 ..精留塔、 m-キシレンの蒸留
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−115327(JP,A) 特開 昭47−39110(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 7/04 C07C 7/14 C07C 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程を含む、C8−芳香族炭化水素
    の4種類の異性体混合物を分離する方法; (a) 前記混合物を2種類の流れ、それぞれが、p-キシ
    レン及びエチルベンゼンを含む第一の流れ;並びにm-
    キシレン及びo-キシレンを含む第二の流れに分離する
    工程; (b) 二成分系のp-キシレン/エチルベンゼン混合物を精
    留し、エチルベンゼンより成る塔頂留分及びp−キシレ
    ンより本質的に成る塔底留分に分離する工程; (c) 二成分系のm-キシレン/o-キシレン混合物を精留
    し、m−キシレンより成る部分を塔頂留分として回収
    し、かつm−キシレン/o−キシレンより本質的に成る
    混合物を塔底留分として分離する工程;(d) 工程(b)の塔底留分を結晶化によって精製してp−
    キシレン及び母液を得る工程; (e) 工程(c)のm−キシレン/o−キシレン塔底留分及
    び工程(d)の母液を異性化工程に送る工程;及び (f) 異性化工程からの流出液を蒸留してo−キシレンよ
    り本質的に成る塔底缶出液及び結晶化工程に送られる塔
    頂留分を生産する工程。
  2. 【請求項2】 工程(f)の塔底缶出液を異性化工程に再循
    環する、請求項1に記載の方法。
JP14379393A 1992-06-15 1993-06-15 C8芳香族炭化水素混合物の分離法 Expired - Lifetime JP3357124B2 (ja)

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IT92A001462 1992-06-15

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EP0574999A1 (en) 1993-12-22
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