JP3353495B2 - ランプ断線検知装置 - Google Patents

ランプ断線検知装置

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JP3353495B2 JP26108594A JP26108594A JP3353495B2 JP 3353495 B2 JP3353495 B2 JP 3353495B2 JP 26108594 A JP26108594 A JP 26108594A JP 26108594 A JP26108594 A JP 26108594A JP 3353495 B2 JP3353495 B2 JP 3353495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ランプ断線検知装置に
関し、特に、複写機等に使用されている原稿照射用のラ
ンプが断線したか否かを検知するランプ断線検知装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機等の原稿照射用のランプとして
は、例えば、ハロゲンランプが使用されている。このラ
ンプが断線すると所要照度での照射が行われないので、
断線の検知が行われているが、従来は、ランプからの光
量を光量センサで検出することによって行っていた。
【0003】図2は、光量センサを用いたランプ断線検
知装置を示す図である。図2において、Sはスイッチ、
1は交流電源、2は整流回路、3は平滑コンデンサ、4
はスイッチング素子、5はダイオード、6はチョークコ
イル、6−1は補助巻線、7は平滑コンデンサ、8はラ
ンプ、9は制御回路、10は抵抗、11はダイオード、
12は平滑コンデンサ、20は光量センサ、21は断線
検知回路、IL はランプ電流である。ランプ8までの回
路は、降圧チョッパ型の直流電源回路を構成している。
【0004】スイッチSをオンすると、交流電源1から
の交流電圧が整流回路2で整流され、平滑コンデンサ3
で平滑されてスイッチング素子4に印加される。スイッ
チング素子4がチョッパ素子の役割を果たしており、こ
れには例えばトランジスタが用いられる。スイッチング
素子4へのスイッチング制御信号は、制御回路9より与
えられる。
【0005】スイッチング素子4でチョップされた直流
電圧による電流は、チョークコイル6により平滑化さ
れ、ランプ8に供給される。ダイオード5は、チョーク
コイル6に蓄積された電磁エネルギーによる電流を、ス
イッチング素子4がオフの期間に通流させるフライホイ
ールダイオードである。この電流は、チョークコイル6
→平滑コンデンサ7とランプ8の並列回路→ダイオード
5という経路で通流する。
【0006】補助巻線6−1は、制御回路9の動作電源
を得るために、チョークコイル6に付設された巻線であ
る。チョークコイル6に電流が流れると、電圧が誘起さ
れる。その電圧は、ダイオード11,平滑コンデンサ1
2で整流,平滑されて直流電圧とされ、制御回路9に提
供される。
【0007】光量センサ20がランプ8からの光量をキ
ャッチし、断線検知回路21がその光量を評価して、断
線しているか否かを検知する。断線すると光量が急激に
低下するので、そのことによって検知する。ランプ8か
らの光量を検出することによって断線を検知する技術に
関する文献としては、例えば、特開平4−352178号公
報,特公平5− 27295号公報等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
光量センサを用いたランプ断線検知装置には、次のよ
うな問題点があった。第1の問題点は、断線検知のため
に光量センサという専用のセンサを必要とすると共に、
光量を評価するための断線検知回路を必要とするので、
コストが大となり且つ回路規模が大となるという点であ
る。第2の問題点は、光量センサにほこりや汚れが付着
した場合や、振動により光量センサの位置がずれてしま
った場合には、ランプの光量を正確に検出することが出
来ず、誤って断線検知信号が出されることがあるという
点である。本発明は、以上のような問題点を解決するこ
とを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のランプ断線検知装置では、制御回路により
スイッチング制御信号が与えられるチョッパ素子と、こ
のチョッパ素子とランプとに直列に接続されるチョーク
コイルとを備え、チョッパ素子でチョップされた直流電
圧による電流をチョークコイルにより平滑化してランプ
に給電する降圧チョッパ型直流電源回路において、前期
チョークコイルに電流が流れた時に起電力が誘起される
よう付設され且つ誘起された起電力を前記制御回路への
動作電源として使用する補助巻線と、該補助巻線の起電
力の変化を検知する検知手段とを具え、補助巻線に起電
力が誘起されない条件下で、ランプの断線を検知すると
共に、チョッパ素子の制御回路への供給電力を停止する
こととした。
【0010】
【作 用】ランプへ給電する降圧チョッパ型直流電源
のチョークコイルに補助巻線を付設し、補助巻線の起電
力の変化によりランプの断線を検知するようにしたの
で、コストを安くすると共に、ほこりや汚れや振動等に
よる誤検知をなくすことが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明の実施例に係るランプ断線
検知装置を示す図である。符号は図2のものに対応し、
13は抵抗、14は定電圧ダイオード、15はフォトカ
プラ、15−1は発光ダイオード、15−2はフォトト
ランジスタ、16は抵抗、17は直流電源端子、18は
検出電圧端子、19はアース端子である。図2と同じ符
号のものは、同じであるので、それらについての説明は
省略する。
【0012】本実施例では、制御回路9の動作電源を得
るために、チョークコイル6に付設されている補助巻線
6−1の出力を利用して、ランプ8の断線を検知する。
平滑コンデンサ12の両端に、抵抗13,定電圧ダイオ
ード14およびフォトカプラ15の発光ダイオード15
−1を直列に接続する。フォトカプラ15のフォトトラ
ンジスタ15−2には、直流電源端子17より抵抗16
を介して直流電圧が印加されている。フォトトランジス
タ15−2の両端の電圧は、検出電圧端子18とアース
端子19とより取り出されるが、この電圧が、ランプ8
の断線を検知するための検出電圧VSとして利用され
る。
【0013】電源回路のスイッチSをオンしている時
に、ランプ8が断線していなければ、ランプ8へのラン
プ電流Lがチョークコイル6を通って流れるから、補
助巻線6−1には起電力が生じ、平滑コンデンサ12に
直流電圧が現れる。定電圧ダイオード14は、該直流電
圧により充分オンされるような定格のものに選定してお
く。抵抗13,定電圧ダイオード14を通って発光ダイ
オード15−1に電流が流れると、フォトトランジスタ
15−2はオンするので、検出電圧VSは小となる。
【0014】スイッチSをオンしている時にランプ8が
断線すると、チョークコイル6にランプ電流IL が流れ
なくなるので、補助巻線6−1には起電力が生じない。
そのため、平滑コンデンサ12に現れる電圧は低下し、
定電圧ダイオード14をオンすることが出来ない。従っ
て、フォトトランジスタ15−2はオフとなり、検出電
圧VS は、直流電源端子17に与えられている電圧Vに
略等しい大きな値となる。検出電圧VS がそのような値
となることによって、ランプ8が断線していることが知
られる。
【0015】図3は、本実施例の動作を説明するタイム
チャートである。横軸は、時間を表している。(イ)は
スイッチSのオン,オフを示し、(ロ)はランプ電流I
Lの変化を示し、(ハ)は検出電圧VSの変化を示してい
る。t0は、スイッチSをオンした時刻である。直流電
源端子17には、時刻t0より以前に直流電圧Vが印加
されているとしているので、検出電圧VSとしてはVが
現れている。
【0016】スイッチSがオンされると、ランプ電流I
L が次第に増大して定常値となる。瞬時に増大できない
のは、チョークコイル6があるためである。ランプ電流
Lが大になると、補助巻線6−1に誘起される起電力
が大となるので、発光ダイオード15−1がオンされ、
検出電圧VS が略ゼロ(正確には、フォトトランジスタ
15−2のコレクタ・エミッタ間電圧)となる。
【0017】時刻t2 でランプ8が断線すると、ランプ
電流IL がゼロとなるから、補助巻線6−1に起電力が
生ぜず、発光ダイオード15−1はオフとなる。そのた
め、検出電圧VS は、直流電源端子17の電圧Vに略等
しい値まで上昇する。この電圧上昇により、断線を検知
することが出来る。
【0018】定電圧ダイオード14は、ランプ8の断線
時に発光ダイオード15−1に流れる漏れ電流を小さく
して、フォトカプラ15での光の低下を出来るだけ劇的
にするために設けたものであり、必須のものではない。
もし定電圧ダイオード14を設けないとすれば、平滑コ
ンデンサ12の電圧と抵抗13および発光ダイオード1
5−1の特性とで決まる電流が流れるが、断線時には平
滑コンデンサ12の電圧が大幅に低下するから、正常時
との区別は充分することが出来る。
【0019】また、正常時と断線時での補助巻線6−1
の起電力の大幅な変化を検知する手段としてフォトカプ
ラ15を用いた理由は、検知側とランプ直流電源側とが
電気的に絶縁されるよう配慮したためである。そのよう
な配慮をする必要がない場合には、フォトカプラ15を
用いる必要はない。単に、抵抗等の電圧降下を発生する
手段を用いてもよい。更に、本発明はランプ8という負
荷での断線を検知しているが、電流変動の少ない負荷の
断線検知にも適用することが出来る。
【0020】本発明では、ランプ8の断線検知をするの
に、制御回路9の動作電源を得るために既に設けてある
補助巻線6−1を利用するので、従来例では必要であっ
た光量センサのような専用のセンサが不用である。それ
に伴い、光量を評価判定するための断線検知回路も不用
となる。また、検知に利用するのは、ランプ8からの光
ではなく補助巻線6−1に誘起される起電力であるか
ら、光量センサでは影響を受けていたほこりや汚れや振
動等の影響を受けることがない。
【0021】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のランプ断線検
知装置によれば、ランプへ給電する降圧チョッパ型直流
電源のチョークコイルに補助巻線を付設し、補助巻線の
起電力の変化によりランプの断線を検知するようにした
ので、ほこりや汚れや振動等による誤検知をなくすこと
が出来ると共に、コストを安くし、検知のための回路規
模を小さくすることが出来る。特に、本発明では、補助
巻線は、チョークコイルに電流が流れた時に起電力が誘
起され且つ誘起された起電力をチョッパ素子の制御回路
への動作電源として使用するものであるから、補助巻線
に起電力が誘起されない条件下で、ランプの断線を検知
することができると共に、チョッパ素子の制御回路への
供給電力を停止することができる。このため、ランプ電
流が流れる時だけチョッパ素子をスイッチング駆動する
ことが可能になり、ランプの断線検知、及び、チョッパ
素子の安全なスイッチング駆動を両立させることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るランプ断線検知装置を
示す図
【図2】 光量センサを用いたランプ断線検知装置を示
す図
【図3】 本発明の実施例の動作を説明するタイムチャ
ート
【符号の説明】
1…交流電源、2…整流回路、3…平滑コンデンサ、4
…スイッチング素子、5…ダイオード、6…チョークコ
イル、6−1…補助巻線、7…平滑コンデンサ、8…ラ
ンプ、9…制御回路、10…抵抗、11…ダイオード、
12…平滑コンデンサ、13…抵抗、14…定電圧ダイ
オード、15…フォトカプラ、16…抵抗、17…直流
電源端子、18…検出電圧端子、19…アース端子、2
0…光量センサ、21…断線検知回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御回路によりスイッチング制御信号が
    与えられるチョッパ素子と、このチョッパ素子とランプ
    とに直列に接続されるチョークコイルとを備え、チョッ
    パ素子でチョップされた直流電圧による電流をチョーク
    コイルにより平滑化してランプに給電する降圧チョッパ
    型直流電源回路において、 前記 チョークコイルに電流が流れた時に起電力が誘起さ
    れるよう付設され且つ誘起された起電力を前記制御回路
    への動作電源として使用する補助巻線と、該補助巻線の
    起電力の変化を検知する検知手段とを具え、補助巻線に
    起電力が誘起されない条件下で、ランプの断線を検知す
    ると共に、チョッパ素子の制御回路への供給電力を停止
    することを特徴とするランプ断線検知装置。
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