JP3353249B2 - 炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォーム - Google Patents
炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォームInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素粉を含有した
低反発性ポリウレタンフォームに関し、その目的は、幅
広い粒度の炭素粉が低反発性ポリウレタンフォーム中に
分散されて保持されているために、優れた防臭性や吸湿
性を有するとともに、含有された炭素粉が脱落すること
がない低反発性ポリウレタンフォームを提供することに
ある。尚、本発明における低反発とは、JIS K 6401に基
づいて算出された反発弾性率が30%以下のもののこと
をいう。
低反発性ポリウレタンフォームに関し、その目的は、幅
広い粒度の炭素粉が低反発性ポリウレタンフォーム中に
分散されて保持されているために、優れた防臭性や吸湿
性を有するとともに、含有された炭素粉が脱落すること
がない低反発性ポリウレタンフォームを提供することに
ある。尚、本発明における低反発とは、JIS K 6401に基
づいて算出された反発弾性率が30%以下のもののこと
をいう。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンフォームは、マットレスや
枕等の寝具、家庭用椅子や自動車用シート等のクッショ
ン材として、又、靴底や靴の中敷、或いは床材や壁材と
して、幅広い分野において使用されている。ポリウレタ
ンフォームがマットレスや枕等の寝具、家庭用椅子や自
動車用シート等のクッション材或いは靴底や靴の中敷と
して用いられる場合は、使用者と直接接触した状態で使
用されるために使用者の汗により、また特に夏場のよう
な高温多湿の環境においては空気中の湿気により、ポリ
ウレタンフォームが湿ったり又は嫌な臭いを生じる場合
があった。しかも、このような環境下では、ダニやカビ
が発生しやすくなり、使用者が直接ポリウレタンフォー
ムに触れることから、衛生的にも好ましいことではなか
った。また、床材や壁材等として使用される場合は、元
来このような場所は換気が悪いために湿気がこもりやす
く、又ダニやカビが発生しやすい環境であった。このた
めに、ポリウレタンフォームに脱臭や吸湿の機能を付与
することが従来より行われている。
枕等の寝具、家庭用椅子や自動車用シート等のクッショ
ン材として、又、靴底や靴の中敷、或いは床材や壁材と
して、幅広い分野において使用されている。ポリウレタ
ンフォームがマットレスや枕等の寝具、家庭用椅子や自
動車用シート等のクッション材或いは靴底や靴の中敷と
して用いられる場合は、使用者と直接接触した状態で使
用されるために使用者の汗により、また特に夏場のよう
な高温多湿の環境においては空気中の湿気により、ポリ
ウレタンフォームが湿ったり又は嫌な臭いを生じる場合
があった。しかも、このような環境下では、ダニやカビ
が発生しやすくなり、使用者が直接ポリウレタンフォー
ムに触れることから、衛生的にも好ましいことではなか
った。また、床材や壁材等として使用される場合は、元
来このような場所は換気が悪いために湿気がこもりやす
く、又ダニやカビが発生しやすい環境であった。このた
めに、ポリウレタンフォームに脱臭や吸湿の機能を付与
することが従来より行われている。
【0003】本出願人は、先に出願した特願平8−32
5780号においてポリウレタンフォームに炭素粉を含
有したクッション材及びこの製造方法を開示している。
この発明は、イソシアネート成分とポリオール成分を混
合する際に、50〜500μmの炭素粉を同時に混合し
て発泡することにより、炭素粉が分散されたポリウレタ
ンフォームを形成するものであった。
5780号においてポリウレタンフォームに炭素粉を含
有したクッション材及びこの製造方法を開示している。
この発明は、イソシアネート成分とポリオール成分を混
合する際に、50〜500μmの炭素粉を同時に混合し
て発泡することにより、炭素粉が分散されたポリウレタ
ンフォームを形成するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の炭素粉を含有したポリウレタンフォームには、
以下のような問題点が存在した。即ち、用いることがで
きる炭素粉の粒径は50〜500μmに限定されてお
り、炭素粉の粒径が50μm以下の場合や500μm以
上の場合は含有させることができなかった。このよう
に、配合される炭素粉の粒径が大きくなるために配合量
が少なくなり、結果分散性は劣り、脱臭性能、吸湿性能
が低下する結果となった。また、500μm以上の粒径
の炭素粉を用いた場合は、図2の炭素粉を含有した従来
のポリウレタンフォーム(4)の模式断面図に示される
ように、炭素粉(3)がポリウレタンフォーム(2)中
に分散されて保持されずに一部に偏り、ポリウレタンフ
ォーム(2)から脱落することがあった。
た従来の炭素粉を含有したポリウレタンフォームには、
以下のような問題点が存在した。即ち、用いることがで
きる炭素粉の粒径は50〜500μmに限定されてお
り、炭素粉の粒径が50μm以下の場合や500μm以
上の場合は含有させることができなかった。このよう
に、配合される炭素粉の粒径が大きくなるために配合量
が少なくなり、結果分散性は劣り、脱臭性能、吸湿性能
が低下する結果となった。また、500μm以上の粒径
の炭素粉を用いた場合は、図2の炭素粉を含有した従来
のポリウレタンフォーム(4)の模式断面図に示される
ように、炭素粉(3)がポリウレタンフォーム(2)中
に分散されて保持されずに一部に偏り、ポリウレタンフ
ォーム(2)から脱落することがあった。
【0005】本発明の解決課題は、幅広い粒度の炭素粉
が低反発性ポリウレタンフォーム中に分散されて保持さ
れているために、優れた防臭性や吸湿性を有するととも
に、含有された炭素粉が脱落することがない低反発性ポ
リウレタンフォーム及びこの低反発性ポリウレタンフォ
ームの好適な製造を提供することにある。
が低反発性ポリウレタンフォーム中に分散されて保持さ
れているために、優れた防臭性や吸湿性を有するととも
に、含有された炭素粉が脱落することがない低反発性ポ
リウレタンフォーム及びこの低反発性ポリウレタンフォ
ームの好適な製造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1に係る発
明は、イソシアネート成分と、炭素粉と、ポリオール成
分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官
能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/
gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が
200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物で
あることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関
する。請求項2に係る発明は、イソシアネート成分と、
粒径が1μmを超える炭素粉が予め略均一に分散された
ポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール
成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60
mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4
で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオー
ルの混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタン
フォームに関する。請求項3に係る発明は、イソシアネ
ート成分と、ポリオール成分と、粒径が0.01〜1μ
mの炭素粉とが同時に混合されて形成されてなり、前記
ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が
30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基
数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/g
のポリオールの混合物であることを特徴する低反発性ポ
リウレタンフォームに関する。請求項4に係る発明は、
前記炭素粉が木炭及び/又はカーボンブラックであるこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の低反
発性ポリウレタンフォームに関する。
明は、イソシアネート成分と、炭素粉と、ポリオール成
分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官
能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/
gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が
200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物で
あることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関
する。請求項2に係る発明は、イソシアネート成分と、
粒径が1μmを超える炭素粉が予め略均一に分散された
ポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール
成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60
mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4
で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオー
ルの混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタン
フォームに関する。請求項3に係る発明は、イソシアネ
ート成分と、ポリオール成分と、粒径が0.01〜1μ
mの炭素粉とが同時に混合されて形成されてなり、前記
ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が
30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基
数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/g
のポリオールの混合物であることを特徴する低反発性ポ
リウレタンフォームに関する。請求項4に係る発明は、
前記炭素粉が木炭及び/又はカーボンブラックであるこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の低反
発性ポリウレタンフォームに関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る炭素粉を含有した低
反発性ポリウレタンフォームは、炭素粉が低反発性ポリ
ウレタンフォーム中に分散されて保持されていることを
特徴としている。より具体的には、少なくとも、ポリオ
ール成分、イソシアネート成分、発泡剤、触媒から形成
される低反発性ポリウレタンフォーム中に炭素粉が分散
されて保持されていることを特徴とする。以下、本発明
に係る炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォーム
について図面を参照しつつ説明する。
反発性ポリウレタンフォームは、炭素粉が低反発性ポリ
ウレタンフォーム中に分散されて保持されていることを
特徴としている。より具体的には、少なくとも、ポリオ
ール成分、イソシアネート成分、発泡剤、触媒から形成
される低反発性ポリウレタンフォーム中に炭素粉が分散
されて保持されていることを特徴とする。以下、本発明
に係る炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォーム
について図面を参照しつつ説明する。
【0008】本発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポ
リウレタンフォームは、少なくともポリオール成分、イ
ソシアネート成分、発泡剤、触媒から形成される。ポリ
オール成分は、低反発性ポリウレタンフォームの製造に
使用されるものであれば、いずれのポリオール成分も用
いることができる。具体的には、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、水、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリエタノ
ールアミン、ペンタエリスリトールエチレンジアミン、
トリレジンアミン、ジフェニルメタンジアミン、テトラ
メチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、2,
2,6,6−テトラキス(ヒドロキシルメチル)シクロ
ヘキサノール、ジエチレントリアミン、ソルビトール、
マンニトール、ズシルトール、スクロース等がプロピレ
ンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ド等のエポキサイドにより鎖延長されたポリエーテルポ
リオール、又はこの変性体であるグラフトポリオール、
ポリ尿素分散ポリオール、アミン変性ポリオール、或い
はテトラヒドロフランの重合により得られるポリテトラ
メチレンエーテルグリコール、又はエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
メチルペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリ
トール、ジグリセリン、デキストロース、ソルビトール
等の1種以上の多価アルコールと、シュウ酸、マロン
酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ダイマー酸等
の1種以上の二塩基酸の縮重合により得られるポリエス
テルポリオール、この他、ポリカプロラクトンポリオー
ル、芳香族ポリエステルポリオール、ポリカーボネート
ポリオール等を例示することができる。本発明において
は、前記したようなポリオール成分のうちの一種のみを
用いてもよく、また二種以上を混合して用いても構わな
い。特に本発明では、ポリオール成分として、平均官能
基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/g
のポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が2
00〜270mgKOH/gのポリオールの混合物を用
いることが好ましい。前者のポリオールと後者のポリオ
ールの配合量は特に限定されないが、前者のポリオール
が34〜75重量%、後者のポリオールが25〜66重
量%となるように配合して使用するとよい。この理由
は、前者のポリオールの配合量が34重量%未満の場合
(後者のポリオールの配合量が66重量%を超える場
合)、フォームが硬くなりすぎて良好な低反発性を得る
ことが困難となり、また前者のポリオールの配合量が7
5重量%を超える場合(後者のポリオールの配合量が2
5重量%未満の場合)、フォームが柔らかくなりすぎて
良好な低反発性を得ることが困難となるからである。こ
れらのポリオールは前記したようなポリオールを使用す
ることができるが、ポリエーテルポリオール、ポリマー
ポリオール、ポリエステルポリオール、或いはこれらの
混合物を用いることが好ましい。具体的には、平均官能
基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/g
のポリオールとして、ダウ・ポリウレタン日本株式会社
製のボラノールV3022J(商品名)を例示すること
ができる。また平均官能基数が2〜4で水酸基価が20
0〜270mgKOH/gのポリオールとしては、三井
武田ケミカル株式会社製のMN700(商品名)を例示
することができる。
リウレタンフォームは、少なくともポリオール成分、イ
ソシアネート成分、発泡剤、触媒から形成される。ポリ
オール成分は、低反発性ポリウレタンフォームの製造に
使用されるものであれば、いずれのポリオール成分も用
いることができる。具体的には、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、水、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリエタノ
ールアミン、ペンタエリスリトールエチレンジアミン、
トリレジンアミン、ジフェニルメタンジアミン、テトラ
メチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、2,
2,6,6−テトラキス(ヒドロキシルメチル)シクロ
ヘキサノール、ジエチレントリアミン、ソルビトール、
マンニトール、ズシルトール、スクロース等がプロピレ
ンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ド等のエポキサイドにより鎖延長されたポリエーテルポ
リオール、又はこの変性体であるグラフトポリオール、
ポリ尿素分散ポリオール、アミン変性ポリオール、或い
はテトラヒドロフランの重合により得られるポリテトラ
メチレンエーテルグリコール、又はエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
メチルペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリ
トール、ジグリセリン、デキストロース、ソルビトール
等の1種以上の多価アルコールと、シュウ酸、マロン
酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ダイマー酸等
の1種以上の二塩基酸の縮重合により得られるポリエス
テルポリオール、この他、ポリカプロラクトンポリオー
ル、芳香族ポリエステルポリオール、ポリカーボネート
ポリオール等を例示することができる。本発明において
は、前記したようなポリオール成分のうちの一種のみを
用いてもよく、また二種以上を混合して用いても構わな
い。特に本発明では、ポリオール成分として、平均官能
基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/g
のポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が2
00〜270mgKOH/gのポリオールの混合物を用
いることが好ましい。前者のポリオールと後者のポリオ
ールの配合量は特に限定されないが、前者のポリオール
が34〜75重量%、後者のポリオールが25〜66重
量%となるように配合して使用するとよい。この理由
は、前者のポリオールの配合量が34重量%未満の場合
(後者のポリオールの配合量が66重量%を超える場
合)、フォームが硬くなりすぎて良好な低反発性を得る
ことが困難となり、また前者のポリオールの配合量が7
5重量%を超える場合(後者のポリオールの配合量が2
5重量%未満の場合)、フォームが柔らかくなりすぎて
良好な低反発性を得ることが困難となるからである。こ
れらのポリオールは前記したようなポリオールを使用す
ることができるが、ポリエーテルポリオール、ポリマー
ポリオール、ポリエステルポリオール、或いはこれらの
混合物を用いることが好ましい。具体的には、平均官能
基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/g
のポリオールとして、ダウ・ポリウレタン日本株式会社
製のボラノールV3022J(商品名)を例示すること
ができる。また平均官能基数が2〜4で水酸基価が20
0〜270mgKOH/gのポリオールとしては、三井
武田ケミカル株式会社製のMN700(商品名)を例示
することができる。
【0009】イソシアネート成分は、低反発性ポリウレ
タンフォームの製造に用いられるものであれば、いずれ
のイソシアネート成分も使用することができる。例え
ば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シク
ロヘキシルジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等の脂肪族
ポリイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシア
ネート、ジメチルジフェニルジイソシアネート、ジアニ
ジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、テ
トラメチルキシレンジイソシアネート、ナフタレンジイ
ソシアネート、ジメチルトリフェニルメタンテトライソ
シアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、
トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェー
ト、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート等
の芳香族ポリイソシアネート、又はこれらの変成物であ
るアロファネート変成物、ビウレット変成物、イソシア
ヌレート変成物、カルボジイミド変成物、プレポリマー
変成物、ウレトニミン変成物、ブロックイソシアネー
ト、アシル尿素ジイソシアネート等を例示することがで
きる。本発明においては、前記したようなイソシアネー
ト成分のうちの一種のみを用いてもよく、また二種以上
を混合して用いても構わない。特に本発明では、イソシ
アネート成分として、トルエンジイソシアネート(TD
I−80,TDI−65)、粗‐ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(Crude−MDI)等を使用すること
が好ましい。具体的には、三井武田ケミカル株式会社製
のタケネート80(商品名)を例示することができる。
尚、イソシアネート成分の配合量は、通常の低反発性ポ
リウレタンフォームの製造における配合量であればよ
く、具体的には、ポリオール成分100重量部に対し
て、インデックスが通常60〜130、好ましくは80
〜120となるように調整するとよい。この理由は、イ
ンデックスが60未満の場合、および130を超える場
合のいずれも良好な低反発性ウレタンフォームを得るこ
とができないからである。
タンフォームの製造に用いられるものであれば、いずれ
のイソシアネート成分も使用することができる。例え
ば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シク
ロヘキシルジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等の脂肪族
ポリイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシア
ネート、ジメチルジフェニルジイソシアネート、ジアニ
ジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、テ
トラメチルキシレンジイソシアネート、ナフタレンジイ
ソシアネート、ジメチルトリフェニルメタンテトライソ
シアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、
トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェー
ト、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート等
の芳香族ポリイソシアネート、又はこれらの変成物であ
るアロファネート変成物、ビウレット変成物、イソシア
ヌレート変成物、カルボジイミド変成物、プレポリマー
変成物、ウレトニミン変成物、ブロックイソシアネー
ト、アシル尿素ジイソシアネート等を例示することがで
きる。本発明においては、前記したようなイソシアネー
ト成分のうちの一種のみを用いてもよく、また二種以上
を混合して用いても構わない。特に本発明では、イソシ
アネート成分として、トルエンジイソシアネート(TD
I−80,TDI−65)、粗‐ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(Crude−MDI)等を使用すること
が好ましい。具体的には、三井武田ケミカル株式会社製
のタケネート80(商品名)を例示することができる。
尚、イソシアネート成分の配合量は、通常の低反発性ポ
リウレタンフォームの製造における配合量であればよ
く、具体的には、ポリオール成分100重量部に対し
て、インデックスが通常60〜130、好ましくは80
〜120となるように調整するとよい。この理由は、イ
ンデックスが60未満の場合、および130を超える場
合のいずれも良好な低反発性ウレタンフォームを得るこ
とができないからである。
【0010】発泡剤は、低反発性ポリウレタンフォーム
の製造に用いられるものであれば、いずれの発泡剤も使
用することができる。具体的には、トリクロロフルオロ
メタン、メチレンクロライド、ジクロロジフルオロメタ
ン等のフロン系化合物の他、水、酸アミド、ニトロアル
カン、或いは重炭素粉酸ナトリウム、炭素粉酸アンモニ
ウム等を例示することができ、水または水とメチレンク
ロライドなどの低沸点有機化合物の混合物を使用するこ
とが好ましい。本発明においては、前記したような発泡
剤のうちの一種のみを用いてもよく、また二種以上を混
合して用いても構わない。尚、発泡剤の配合量は、通常
の低反発性ポリウレタンフォームの製造における配合量
であればよく、具体的には、ポリオール成分100重量
部に対して、1.0〜6.0重量部、好ましくは1.8
〜5.0重量部となるように調整するとよい。この理由
は、発泡剤の配合量が1.0重量部未満の場合、および
6.0重量部を超える場合のいずれも良好に発泡させる
ことができず、いずれの場合も好ましくないからであ
る。
の製造に用いられるものであれば、いずれの発泡剤も使
用することができる。具体的には、トリクロロフルオロ
メタン、メチレンクロライド、ジクロロジフルオロメタ
ン等のフロン系化合物の他、水、酸アミド、ニトロアル
カン、或いは重炭素粉酸ナトリウム、炭素粉酸アンモニ
ウム等を例示することができ、水または水とメチレンク
ロライドなどの低沸点有機化合物の混合物を使用するこ
とが好ましい。本発明においては、前記したような発泡
剤のうちの一種のみを用いてもよく、また二種以上を混
合して用いても構わない。尚、発泡剤の配合量は、通常
の低反発性ポリウレタンフォームの製造における配合量
であればよく、具体的には、ポリオール成分100重量
部に対して、1.0〜6.0重量部、好ましくは1.8
〜5.0重量部となるように調整するとよい。この理由
は、発泡剤の配合量が1.0重量部未満の場合、および
6.0重量部を超える場合のいずれも良好に発泡させる
ことができず、いずれの場合も好ましくないからであ
る。
【0011】触媒は低反発性ポリウレタンフォームの製
造に用いられるものであれば、いずれの触媒も使用する
ことができる。具体的には、ジブチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンジアセテート、スタナスオレエート等
の錫系触媒、トリプロピルアミン、トリエチレンジアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、トリエチルアミン、テ
トラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルモルホ
リン、N−エチルモルホリン等の三級アミン系触媒の
他、公知のウレタン化触媒、例えば有機金属、有機酸等
を例示することができる。本発明においては、前記した
ような触媒のうちの一種のみを用いてもよく、また二種
以上を混合して用いても構わない。尚、触媒の配合量
は、通常の低反発性ポリウレタンフォームの製造におけ
る配合量であればよく、具体的には、ポリオール成分1
00重量部に対して、0.01〜5.0重量部、好まし
くは0.5〜3.0重量部となるように調整するとよ
い。この理由は、触媒の配合量が0.01重量部未満の
場合、および5.0重量部を超える場合のいずれも良好
な低反発性ウレタンフォームを得ることができないから
である。
造に用いられるものであれば、いずれの触媒も使用する
ことができる。具体的には、ジブチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンジアセテート、スタナスオレエート等
の錫系触媒、トリプロピルアミン、トリエチレンジアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、トリエチルアミン、テ
トラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチルモルホ
リン、N−エチルモルホリン等の三級アミン系触媒の
他、公知のウレタン化触媒、例えば有機金属、有機酸等
を例示することができる。本発明においては、前記した
ような触媒のうちの一種のみを用いてもよく、また二種
以上を混合して用いても構わない。尚、触媒の配合量
は、通常の低反発性ポリウレタンフォームの製造におけ
る配合量であればよく、具体的には、ポリオール成分1
00重量部に対して、0.01〜5.0重量部、好まし
くは0.5〜3.0重量部となるように調整するとよ
い。この理由は、触媒の配合量が0.01重量部未満の
場合、および5.0重量部を超える場合のいずれも良好
な低反発性ウレタンフォームを得ることができないから
である。
【0012】本発明においては、以上説明した各成分の
他、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、メチルペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキストロ
ース、ソルビトール等の多価アルコール、エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族多価アミン、
芳香族多価アミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノール
アミン等の鎖延長剤、ジオクチルアジペート、ジブチル
マレート等の二塩基酸エステル類、トリオクチルフォス
フェート、トリブチルフォスフェート等のアルキルリン
酸エステル、トリクロロエチルフォスフェート等のハロ
ゲン化アルキルリン酸エステル類、クレジルジフェニル
フォスフェート等の芳香族リン酸エステル類等の可塑
剤、トリス(2−クロロエチル)フォスフェート、トリ
ス(2,3−ジブロモプロピル)フォスフェート、トリ
ス(ジクロロプロピル)フォスフェート等の難燃剤、シ
リコーン系界面活性剤等の整泡剤を必要に応じて適宜配
合することができる。さらに、尿素、チオ尿素等の有機
質粉末、金属水酸化物、三酸化アンチモン等の無機質粉
末、顔料や染料等の着色剤、タルク、グラファイト、ガ
ラス短繊維、その他の無機増量剤や有機溶媒、或いは抗
菌剤、制菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防
止剤等の各成分も適宜任意に配合することができる。
他、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、メチルペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキストロ
ース、ソルビトール等の多価アルコール、エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族多価アミン、
芳香族多価アミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノール
アミン等の鎖延長剤、ジオクチルアジペート、ジブチル
マレート等の二塩基酸エステル類、トリオクチルフォス
フェート、トリブチルフォスフェート等のアルキルリン
酸エステル、トリクロロエチルフォスフェート等のハロ
ゲン化アルキルリン酸エステル類、クレジルジフェニル
フォスフェート等の芳香族リン酸エステル類等の可塑
剤、トリス(2−クロロエチル)フォスフェート、トリ
ス(2,3−ジブロモプロピル)フォスフェート、トリ
ス(ジクロロプロピル)フォスフェート等の難燃剤、シ
リコーン系界面活性剤等の整泡剤を必要に応じて適宜配
合することができる。さらに、尿素、チオ尿素等の有機
質粉末、金属水酸化物、三酸化アンチモン等の無機質粉
末、顔料や染料等の着色剤、タルク、グラファイト、ガ
ラス短繊維、その他の無機増量剤や有機溶媒、或いは抗
菌剤、制菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防
止剤等の各成分も適宜任意に配合することができる。
【0013】本発明において用いられる炭素粉として
は、粒径が0.01μm以上であればあらゆる炭素粉を
用いることができ、更に本発明においては500μm以
上の粒径の炭素粉も使用することができる。本発明で
は、0.01μm以上の粒径であれば、炭素粉の粒径は
特に限定されないが、1μm以下の炭素粉を使用する場
合、0.01〜1μm、好ましくは0.01〜0.8μ
m、より好ましくは0.05〜0.5μmとされる。1
μm以下の炭素粉は、ウレタンフォーム全体を黒く略均
一に着色させることが主な目的とされる。粒径が0.0
1μm未満の場合、調製が困難となるために、また1μ
mを超える場合、略均一に分散させて着色効果を得るこ
とが困難となる。また1〜500μmの炭素粉を配合す
る場合は、好ましくは10〜400μm、より好ましく
は100〜300μmとされる。1〜500μmの炭素
粉を配合する主な目的は、炭素粉が有する脱臭作用、調
湿作用を効果的に得るためである。粒径が1μm以下の
場合、脱臭作用や調湿作用が低下するために、また50
0μm以上の場合、フォーム中に分散して保持すること
ができないことがあるために、いずれの場合も好ましく
ない。また500μm以上の粒径の炭素粉を使用する場
合は、500〜2000μm、好ましくは600〜15
00μm、より好ましくは750〜1000μmとされ
る。500μm以上の粒径の炭素粉を使用する主な目的
は、吸湿、脱臭作用に加えて、使用者に対して炭素粉が
配合されていることを視覚的に訴える視覚効果を得るた
めである。粒径が500μm未満の場合、視覚的な効果
を十分に得ることができず、また2000μmを超える
場合、フォーム中から脱落することがあるために、いず
れの場合も好ましくないからである。具体的には、原木
を750〜1200℃で焼き、350〜520℃で炭化
させることにより得られる白炭、原木を400〜750
℃で焼き、250〜450℃で炭化させることにより得
られる黒炭のいずれも好ましく用いることができ、例え
ば、白炭としては、ウバメガシ(Quercus phillyraeoid
es)を原木とし、1200℃前後で焼かれた備長炭な
ど、ブナ科(Fagaceae)ナラ属(Quercus)に属するカシ
類やナラ類を原木とした木炭や、スギ(Cryptomeria ja
ponica)、ヒノキ(Chamaecyparis obtusa)、アカマツ
(Pinus densiflora)、クロマツ(Pinusthunbergii)
などの針葉樹を原木とした木炭を挙げることができる。
また黒炭としては、クヌギ(Quercus acutissima)、コ
ナラ(Quercus serrta Thunb)などを原木とした木炭挙
げることができる。更には、イネ科(Gramineae)に属
する竹類を用いた木炭やカーボンブラック或いは活性炭
も好適に用いることができる。特に本発明では、木炭又
は竹炭を用いることが好ましく、備長炭を用いることが
より好ましい。
は、粒径が0.01μm以上であればあらゆる炭素粉を
用いることができ、更に本発明においては500μm以
上の粒径の炭素粉も使用することができる。本発明で
は、0.01μm以上の粒径であれば、炭素粉の粒径は
特に限定されないが、1μm以下の炭素粉を使用する場
合、0.01〜1μm、好ましくは0.01〜0.8μ
m、より好ましくは0.05〜0.5μmとされる。1
μm以下の炭素粉は、ウレタンフォーム全体を黒く略均
一に着色させることが主な目的とされる。粒径が0.0
1μm未満の場合、調製が困難となるために、また1μ
mを超える場合、略均一に分散させて着色効果を得るこ
とが困難となる。また1〜500μmの炭素粉を配合す
る場合は、好ましくは10〜400μm、より好ましく
は100〜300μmとされる。1〜500μmの炭素
粉を配合する主な目的は、炭素粉が有する脱臭作用、調
湿作用を効果的に得るためである。粒径が1μm以下の
場合、脱臭作用や調湿作用が低下するために、また50
0μm以上の場合、フォーム中に分散して保持すること
ができないことがあるために、いずれの場合も好ましく
ない。また500μm以上の粒径の炭素粉を使用する場
合は、500〜2000μm、好ましくは600〜15
00μm、より好ましくは750〜1000μmとされ
る。500μm以上の粒径の炭素粉を使用する主な目的
は、吸湿、脱臭作用に加えて、使用者に対して炭素粉が
配合されていることを視覚的に訴える視覚効果を得るた
めである。粒径が500μm未満の場合、視覚的な効果
を十分に得ることができず、また2000μmを超える
場合、フォーム中から脱落することがあるために、いず
れの場合も好ましくないからである。具体的には、原木
を750〜1200℃で焼き、350〜520℃で炭化
させることにより得られる白炭、原木を400〜750
℃で焼き、250〜450℃で炭化させることにより得
られる黒炭のいずれも好ましく用いることができ、例え
ば、白炭としては、ウバメガシ(Quercus phillyraeoid
es)を原木とし、1200℃前後で焼かれた備長炭な
ど、ブナ科(Fagaceae)ナラ属(Quercus)に属するカシ
類やナラ類を原木とした木炭や、スギ(Cryptomeria ja
ponica)、ヒノキ(Chamaecyparis obtusa)、アカマツ
(Pinus densiflora)、クロマツ(Pinusthunbergii)
などの針葉樹を原木とした木炭を挙げることができる。
また黒炭としては、クヌギ(Quercus acutissima)、コ
ナラ(Quercus serrta Thunb)などを原木とした木炭挙
げることができる。更には、イネ科(Gramineae)に属
する竹類を用いた木炭やカーボンブラック或いは活性炭
も好適に用いることができる。特に本発明では、木炭又
は竹炭を用いることが好ましく、備長炭を用いることが
より好ましい。
【0014】また、本発明においては、木炭及び/又は
竹炭とカーボンブラックの混合物を使用することが好ま
しい。この理由は、大量に木炭や竹炭を配合すると発泡
が阻害されることがあるが、カーボンブラックを適量添
加することで、発泡が阻害されず、良好な発泡状態を維
持することができるからである。また、粒径が細かいカ
ーボンブラックを混合することで、木炭及び竹炭の分散
性に優れるとともに、略均一に着色することが可能とな
る。カーボンブラックを配合する場合、その粒径は特に
限定されないが、0.01〜1μmとされる。木炭及び
竹炭とカーボンブラックの配合比は特に限定されない
が、重量比で木炭及び/又は竹炭:カーボンブラック=
1:0.5〜5、好ましくは1:1〜3、より好ましく
は1:1.5〜2.5とされる。カーボンブラックの配
合量が木炭及び/又は竹炭の配合量の0.5重量倍未満
であると、カーボンブラックの配合による効果が得られ
ず、またカーボンブラックの配合量が木炭及び/又は竹
炭の配合量の5重量倍を超えて配合すると、木炭及び/
又は竹炭の配合量が相対的に低下して吸湿性や脱臭性が
低下するために、いずれの場合も好ましくないからであ
る。
竹炭とカーボンブラックの混合物を使用することが好ま
しい。この理由は、大量に木炭や竹炭を配合すると発泡
が阻害されることがあるが、カーボンブラックを適量添
加することで、発泡が阻害されず、良好な発泡状態を維
持することができるからである。また、粒径が細かいカ
ーボンブラックを混合することで、木炭及び竹炭の分散
性に優れるとともに、略均一に着色することが可能とな
る。カーボンブラックを配合する場合、その粒径は特に
限定されないが、0.01〜1μmとされる。木炭及び
竹炭とカーボンブラックの配合比は特に限定されない
が、重量比で木炭及び/又は竹炭:カーボンブラック=
1:0.5〜5、好ましくは1:1〜3、より好ましく
は1:1.5〜2.5とされる。カーボンブラックの配
合量が木炭及び/又は竹炭の配合量の0.5重量倍未満
であると、カーボンブラックの配合による効果が得られ
ず、またカーボンブラックの配合量が木炭及び/又は竹
炭の配合量の5重量倍を超えて配合すると、木炭及び/
又は竹炭の配合量が相対的に低下して吸湿性や脱臭性が
低下するために、いずれの場合も好ましくないからであ
る。
【0015】炭素粉の配合量は、全配合成分に対して
0.01〜30重量%とするとよい。これは、炭素粉の
配合量が0.01重量%未満の場合、炭素粉を配合する
ことによる効果が得られず、また30重量%を超えて配
合すると分散性が悪く発泡が良好に行われないことがあ
るために、いずれの場合も好ましくないからである。さ
らに、炭素粉の粒径が0.01〜1μmの場合、好まし
くは0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜15
重量%とするとよい。また炭素粉の粒径が1μm以上の
場合、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは
0.5〜5重量%とするとよい。
0.01〜30重量%とするとよい。これは、炭素粉の
配合量が0.01重量%未満の場合、炭素粉を配合する
ことによる効果が得られず、また30重量%を超えて配
合すると分散性が悪く発泡が良好に行われないことがあ
るために、いずれの場合も好ましくないからである。さ
らに、炭素粉の粒径が0.01〜1μmの場合、好まし
くは0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜15
重量%とするとよい。また炭素粉の粒径が1μm以上の
場合、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは
0.5〜5重量%とするとよい。
【0016】製造される低反発性ポリウレタンフォーム
の発泡率は特に限定されないが、50〜90%とするこ
とが好ましい。また反発弾性率は30%以下、好ましく
は0〜20%、より好ましくは0〜15%とされる。反
発弾性率が30%を超える場合は、良好な低反発性を有
するフォームが得られないからである。また、本発明に
おいて低反発性ポリウレタンフォームの種類は限定され
ない。更に本発明においては、ガラス転移が少なくとも
0〜60℃の温度条件下において発生するように調整さ
れた低反発性ポリウレタンフォームとすることが望まし
く、特に20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が
36秒以下となるように調整された低反発性ポリウレタ
ンフォームとすることが望ましい。この理由は、20℃
の温度条件下における点加圧戻り時間が36秒以下とな
るように調整することで、低反発性に優れるために、例
えばクッション材として使用した場合、極めて良好な使
用感が得られるとともに、優れた防臭性、吸湿性を得る
ことができるからである。尚、「点加圧戻り時間」と
は、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験
棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×38
0×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷
を取り除いてから元の厚さに復元するまで時間のことを
いう。
の発泡率は特に限定されないが、50〜90%とするこ
とが好ましい。また反発弾性率は30%以下、好ましく
は0〜20%、より好ましくは0〜15%とされる。反
発弾性率が30%を超える場合は、良好な低反発性を有
するフォームが得られないからである。また、本発明に
おいて低反発性ポリウレタンフォームの種類は限定され
ない。更に本発明においては、ガラス転移が少なくとも
0〜60℃の温度条件下において発生するように調整さ
れた低反発性ポリウレタンフォームとすることが望まし
く、特に20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が
36秒以下となるように調整された低反発性ポリウレタ
ンフォームとすることが望ましい。この理由は、20℃
の温度条件下における点加圧戻り時間が36秒以下とな
るように調整することで、低反発性に優れるために、例
えばクッション材として使用した場合、極めて良好な使
用感が得られるとともに、優れた防臭性、吸湿性を得る
ことができるからである。尚、「点加圧戻り時間」と
は、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験
棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×38
0×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷
を取り除いてから元の厚さに復元するまで時間のことを
いう。
【0017】低反発性ポリウレタンフォームを調製する
方法は特に限定されず、以上説明した以外にも、例えば
平均分子量が400〜2000であり且つ平均官能基数
が2.0〜3.5のポリオール成分を用いる方法、分子
量300〜500の低分子量ポリオール成分20〜70
重量部と分子量1500〜8000の高分子量ポリオー
ル成分80〜30重量部からなるポリオール成分を用い
る方法、或いは可塑剤やメラミン樹脂を配合する方法、
などの公知のいずれの方法も採用することができる。
尚、特に本発明においては、ポリオール成分の粘度を4
00〜600cp、好ましくは450〜550cpに調
整するとよい。また、炭素粉を配合すると低反発性ポリ
ウレタンフォームが硬くなり点加圧戻り時間が早くなる
傾向がある。これを防ぐために可塑剤を添加すると良
い。
方法は特に限定されず、以上説明した以外にも、例えば
平均分子量が400〜2000であり且つ平均官能基数
が2.0〜3.5のポリオール成分を用いる方法、分子
量300〜500の低分子量ポリオール成分20〜70
重量部と分子量1500〜8000の高分子量ポリオー
ル成分80〜30重量部からなるポリオール成分を用い
る方法、或いは可塑剤やメラミン樹脂を配合する方法、
などの公知のいずれの方法も採用することができる。
尚、特に本発明においては、ポリオール成分の粘度を4
00〜600cp、好ましくは450〜550cpに調
整するとよい。また、炭素粉を配合すると低反発性ポリ
ウレタンフォームが硬くなり点加圧戻り時間が早くなる
傾向がある。これを防ぐために可塑剤を添加すると良
い。
【0018】本発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポ
リウレタンフォームは、図1に示される断面図のよう
に、以上説明した成分から調製される低反発性ポリウレ
タンフォーム(2)中に炭素粉(3)が略均一となるよ
うに分散されて保持されていることを特徴とする。また
図3に示される模式断面図のように、低反発性ポリウレ
タンフォーム(2)中に分散されて保持された炭素粉
(3)がその表面により集中して保持されていることを
特徴とする。本発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポ
リウレタンフォームは、炭素粉が低反発性ポリウレタン
フォーム中の嫌な臭いや湿気を吸着するために防臭性、
吸湿性に優れている。また、吸湿性に優れるために、低
反発性ポリウレタンフォーム中の湿度を略一定に維持す
ることができ防カビ・防ダニ性に優れている。しかも、
低反発性ポリウレタンフォーム中の嫌な臭いや湿気に加
え、低反発性ポリウレタンフォームを通過する空気中に
含まれる嫌な臭いや湿気をも吸着することができるため
に、例えば、本発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポ
リウレタンフォームを自動車用シートのクッション材と
して用いた場合、自動車に特有の嫌な臭いを低減するこ
とが可能である。また、炭素粉は遠赤外線効果を有する
ために、例えば、この低反発性ポリウレタンフォームを
寝具として使用した場合は、保温性を高めることができ
る。
リウレタンフォームは、図1に示される断面図のよう
に、以上説明した成分から調製される低反発性ポリウレ
タンフォーム(2)中に炭素粉(3)が略均一となるよ
うに分散されて保持されていることを特徴とする。また
図3に示される模式断面図のように、低反発性ポリウレ
タンフォーム(2)中に分散されて保持された炭素粉
(3)がその表面により集中して保持されていることを
特徴とする。本発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポ
リウレタンフォームは、炭素粉が低反発性ポリウレタン
フォーム中の嫌な臭いや湿気を吸着するために防臭性、
吸湿性に優れている。また、吸湿性に優れるために、低
反発性ポリウレタンフォーム中の湿度を略一定に維持す
ることができ防カビ・防ダニ性に優れている。しかも、
低反発性ポリウレタンフォーム中の嫌な臭いや湿気に加
え、低反発性ポリウレタンフォームを通過する空気中に
含まれる嫌な臭いや湿気をも吸着することができるため
に、例えば、本発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポ
リウレタンフォームを自動車用シートのクッション材と
して用いた場合、自動車に特有の嫌な臭いを低減するこ
とが可能である。また、炭素粉は遠赤外線効果を有する
ために、例えば、この低反発性ポリウレタンフォームを
寝具として使用した場合は、保温性を高めることができ
る。
【0019】また、本発明に係る炭素粉を含有した低反
発性ポリウレタンフォームは、低反発性ポリウレタンフ
ォームの表面だけでなく炭素粉が低反発性ポリウレタン
フォーム中に分散されて保持されているために、一部に
偏って保持された場合と比較して炭素粉の比表面積が増
大して防臭性、吸湿性を高めることができる。また、従
来の炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォームに
おいては、含有される炭素粉の粒径は50〜500μm
と小さく、使用者に対して炭素粉が配合されていること
を実感させることができなかった。これに対して本発明
に係る炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォーム
は、従来とは異なり、500μm以上の粒径の炭素粉で
あっても含有させることができるために、使用者に対し
て炭素粉が配合されていることを実感させることができ
る。
発性ポリウレタンフォームは、低反発性ポリウレタンフ
ォームの表面だけでなく炭素粉が低反発性ポリウレタン
フォーム中に分散されて保持されているために、一部に
偏って保持された場合と比較して炭素粉の比表面積が増
大して防臭性、吸湿性を高めることができる。また、従
来の炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォームに
おいては、含有される炭素粉の粒径は50〜500μm
と小さく、使用者に対して炭素粉が配合されていること
を実感させることができなかった。これに対して本発明
に係る炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォーム
は、従来とは異なり、500μm以上の粒径の炭素粉で
あっても含有させることができるために、使用者に対し
て炭素粉が配合されていることを実感させることができ
る。
【0020】本発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポ
リウレタンフォームは、あらゆる用途に用いることがで
きるが、特に、その優れた防臭性、吸湿性を期待して、
布団や枕等の寝具、椅子の座部、床材、壁材、靴底等の
クッション材として好適に用いることができる。
リウレタンフォームは、あらゆる用途に用いることがで
きるが、特に、その優れた防臭性、吸湿性を期待して、
布団や枕等の寝具、椅子の座部、床材、壁材、靴底等の
クッション材として好適に用いることができる。
【0021】次に、以上詳述した本発明に係る炭素粉を
含有した低反発性ポリウレタンフォームの好適な製造方
法について説明する。本発明に係る炭素粉を含有した低
反発性ポリウレタンフォームの好適な製造方法を、含有
される炭素粉の粒径に応じて説明する。まず、炭素粉の
粒径が0.01〜1μmの場合、炭素粉をポリオール成
分とイソシアネート成分を混合する際に同時に混合して
加熱・発泡して成型する。ポリオール成分、イソシアネ
ート成分及び炭素粉を同時に混合することで、触媒が炭
素粉に吸着されずに、良好に発泡を行うことができる。
尚、粒径が0.01〜1μmの炭素粉を使用する場合、
カーボンブラックを混合して用いることが好ましい。こ
の理由は炭素粉の分散性を高めることができるからであ
る。
含有した低反発性ポリウレタンフォームの好適な製造方
法について説明する。本発明に係る炭素粉を含有した低
反発性ポリウレタンフォームの好適な製造方法を、含有
される炭素粉の粒径に応じて説明する。まず、炭素粉の
粒径が0.01〜1μmの場合、炭素粉をポリオール成
分とイソシアネート成分を混合する際に同時に混合して
加熱・発泡して成型する。ポリオール成分、イソシアネ
ート成分及び炭素粉を同時に混合することで、触媒が炭
素粉に吸着されずに、良好に発泡を行うことができる。
尚、粒径が0.01〜1μmの炭素粉を使用する場合、
カーボンブラックを混合して用いることが好ましい。こ
の理由は炭素粉の分散性を高めることができるからであ
る。
【0022】この製造方法の一例を示すと、まず、ポリ
オール成分、イソシアネート成分とも、固体状の場合は
加熱されて溶融される。この際の加熱温度は、通常の低
反発性ポリウレタンフォームの製造における温度と同様
とされ、具体的には、50〜80℃とされる。また、必
要に応じて減圧状態におかれ、脱水、脱泡が行われる。
次に、ポリオール成分に触媒・発泡剤、或いはこの他の
添加剤が混合される。この際の温度は、通常の低反発性
ポリウレタンフォームの製造における温度と同様とさ
れ、具体的には、15〜60℃とされる。最後に、様々
な添加剤が混合されたポリオール成分と、イソシアネー
ト成分を混合する際に、同時に炭素粉も配合された後
に、加熱・発泡後、成型することにより本発明に係る炭
素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォームを製造す
ることができる。加熱温度は概ね90〜250℃とされ
る。
オール成分、イソシアネート成分とも、固体状の場合は
加熱されて溶融される。この際の加熱温度は、通常の低
反発性ポリウレタンフォームの製造における温度と同様
とされ、具体的には、50〜80℃とされる。また、必
要に応じて減圧状態におかれ、脱水、脱泡が行われる。
次に、ポリオール成分に触媒・発泡剤、或いはこの他の
添加剤が混合される。この際の温度は、通常の低反発性
ポリウレタンフォームの製造における温度と同様とさ
れ、具体的には、15〜60℃とされる。最後に、様々
な添加剤が混合されたポリオール成分と、イソシアネー
ト成分を混合する際に、同時に炭素粉も配合された後
に、加熱・発泡後、成型することにより本発明に係る炭
素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォームを製造す
ることができる。加熱温度は概ね90〜250℃とされ
る。
【0023】次に、炭素粉の粒径が1μmを超える場合
の製造方法について説明する。この製造方法は、炭素粉
をポリオール成分に予め混合して分散させた後に、イソ
シアネート成分と混合して加熱・発泡して成型すること
を特徴としている。これは、炭素粉をポリオール成分中
に予め混合した後に、イソシアネート成分と混合して加
熱・発泡させることにより、炭素粉が低反発性ポリウレ
タンフォーム中に偏って保持されずに、低反発性ポリウ
レタンフォーム中に分散されて保持されるからである。
これに対して、従来の製造方法のように、ポリオール成
分とイソシアネート成分を混合する際に同時に炭素粉を
配合した場合は、炭素粉の粒径が50〜500μmの場
合は、低反発性ポリウレタンフォーム中に分散されて保
持されるが、500μm以上の粒径の場合は、図2に示
される模式断面図のように、低反発性ポリウレタンフォ
ーム(2)中に炭素粉(3)を分散させて保持させるこ
とができず、一部に偏った状態で保持されるために炭素
粉(3)が低反発性ポリウレタンフォーム(2)から脱
落することがあった。即ち、この製造方法は、粒径が1
μm以上の炭素粉であれば、どのような粒径の炭素粉で
あっても、低反発性ポリウレタンフォームから炭素粉が
脱落することがなく、炭素粉の粒度に影響されずに製造
することができる。
の製造方法について説明する。この製造方法は、炭素粉
をポリオール成分に予め混合して分散させた後に、イソ
シアネート成分と混合して加熱・発泡して成型すること
を特徴としている。これは、炭素粉をポリオール成分中
に予め混合した後に、イソシアネート成分と混合して加
熱・発泡させることにより、炭素粉が低反発性ポリウレ
タンフォーム中に偏って保持されずに、低反発性ポリウ
レタンフォーム中に分散されて保持されるからである。
これに対して、従来の製造方法のように、ポリオール成
分とイソシアネート成分を混合する際に同時に炭素粉を
配合した場合は、炭素粉の粒径が50〜500μmの場
合は、低反発性ポリウレタンフォーム中に分散されて保
持されるが、500μm以上の粒径の場合は、図2に示
される模式断面図のように、低反発性ポリウレタンフォ
ーム(2)中に炭素粉(3)を分散させて保持させるこ
とができず、一部に偏った状態で保持されるために炭素
粉(3)が低反発性ポリウレタンフォーム(2)から脱
落することがあった。即ち、この製造方法は、粒径が1
μm以上の炭素粉であれば、どのような粒径の炭素粉で
あっても、低反発性ポリウレタンフォームから炭素粉が
脱落することがなく、炭素粉の粒度に影響されずに製造
することができる。
【0024】この製造方法の一例を示すと、まず、ポリ
オール成分、イソシアネート成分とも、固体状の場合は
加熱されて溶融される。この際の加熱温度は、通常の低
反発性ポリウレタンフォームの製造における温度と同様
とされ、具体的には、50〜80℃とされる。また、必
要に応じて減圧状態におかれ、脱水、脱泡が行われる。
次に、ポリオール成分に触媒・発泡剤、或いはこの他の
添加剤が混合される。さらに、本発明においては、予め
炭素粉もポリオール成分に配合され、略均一となるよう
に分散される。この際の温度は、通常の低反発性ポリウ
レタンフォームの製造における温度と同様とされ、具体
的には、15〜60℃とされる。最後に、様々な添加剤
が混合されたポリオール成分と、イソシアネート成分を
混合して、加熱・発泡された後に成型することにより本
発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォ
ームを製造することができる。加熱温度は概ね90〜2
50℃とされる。
オール成分、イソシアネート成分とも、固体状の場合は
加熱されて溶融される。この際の加熱温度は、通常の低
反発性ポリウレタンフォームの製造における温度と同様
とされ、具体的には、50〜80℃とされる。また、必
要に応じて減圧状態におかれ、脱水、脱泡が行われる。
次に、ポリオール成分に触媒・発泡剤、或いはこの他の
添加剤が混合される。さらに、本発明においては、予め
炭素粉もポリオール成分に配合され、略均一となるよう
に分散される。この際の温度は、通常の低反発性ポリウ
レタンフォームの製造における温度と同様とされ、具体
的には、15〜60℃とされる。最後に、様々な添加剤
が混合されたポリオール成分と、イソシアネート成分を
混合して、加熱・発泡された後に成型することにより本
発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォ
ームを製造することができる。加熱温度は概ね90〜2
50℃とされる。
【0025】この製造方法は、予め炭素粉が配合されて
略均一となるように分散されたポリオール成分と、イソ
シアネート成分を混合して発泡させることにより、粒径
が1μm以上であればどのような粒径の炭素粉であって
も、炭素粉が一部に偏って保持されずに分散されて保持
された低反発性ポリウレタンフォームを製造することが
できる。尚、粒径が500μm以上の炭素粉を使用する
と、図3の模式断面図に示されるように、炭素粉は低反
発性ポリウレタンフォーム中に分散されながらより表面
に炭素粉が集中するために風合いが好ましい。また、本
発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォ
ームの製造方法は、不連続法であっても連続法であって
も、いずれも好適に採用することができる。
略均一となるように分散されたポリオール成分と、イソ
シアネート成分を混合して発泡させることにより、粒径
が1μm以上であればどのような粒径の炭素粉であって
も、炭素粉が一部に偏って保持されずに分散されて保持
された低反発性ポリウレタンフォームを製造することが
できる。尚、粒径が500μm以上の炭素粉を使用する
と、図3の模式断面図に示されるように、炭素粉は低反
発性ポリウレタンフォーム中に分散されながらより表面
に炭素粉が集中するために風合いが好ましい。また、本
発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォ
ームの製造方法は、不連続法であっても連続法であって
も、いずれも好適に採用することができる。
【0026】
【実施例】本発明を実施例を示して詳細に説明する。但
し、本発明は以下の実施例により何ら限定されるもので
はない。 (試料の調製1) 表1に示される組成により、実施例1〜4及び比較例1
の各試料を調製した。調製方法は、まず、ポリオール成
分に、イソシアネート成分以外の成分を予め混合した後
に、このポリオール成分とイソシアネート成分を混合し
て反応させた。加熱炉で60〜75℃の条件下、10分
間加熱して熟成させることにより各試料を調製した。
尚、ポリオール成分としては、ダウ・ポリウレタン日本
株式会社製のボラノールV3022J(商品名)と三井
武田ケミカル株式会社製のMN700(商品名)を等量
混合して使用した。またイソシアネート成分としては、
トルエンジイソシアネート(TDI−80)を使用し
た。触媒としては、スタナスオクトエートを、炭素粉と
しては備長炭を、それぞれ使用した。
し、本発明は以下の実施例により何ら限定されるもので
はない。 (試料の調製1) 表1に示される組成により、実施例1〜4及び比較例1
の各試料を調製した。調製方法は、まず、ポリオール成
分に、イソシアネート成分以外の成分を予め混合した後
に、このポリオール成分とイソシアネート成分を混合し
て反応させた。加熱炉で60〜75℃の条件下、10分
間加熱して熟成させることにより各試料を調製した。
尚、ポリオール成分としては、ダウ・ポリウレタン日本
株式会社製のボラノールV3022J(商品名)と三井
武田ケミカル株式会社製のMN700(商品名)を等量
混合して使用した。またイソシアネート成分としては、
トルエンジイソシアネート(TDI−80)を使用し
た。触媒としては、スタナスオクトエートを、炭素粉と
しては備長炭を、それぞれ使用した。
【0027】(試料の調製2) 表1に記載の組成に従って、実施例5の試料を調製し
た。調製方法は、まず、ポリオール成分に、炭素粉、カ
ーボンブラック、及びイソシアネート成分以外の成分を
予め混合した後に、このポリオール成分とイソシアネー
ト成分と炭素粉を同時に混合して反応させた。加熱炉で
60〜75℃の条件下、10分間加熱して熟成させるこ
とにより調製した。尚、カーボンブラックは1μm未満
の粒径を使用した。
た。調製方法は、まず、ポリオール成分に、炭素粉、カ
ーボンブラック、及びイソシアネート成分以外の成分を
予め混合した後に、このポリオール成分とイソシアネー
ト成分と炭素粉を同時に混合して反応させた。加熱炉で
60〜75℃の条件下、10分間加熱して熟成させるこ
とにより調製した。尚、カーボンブラックは1μm未満
の粒径を使用した。
【0028】(試験例;硬さ及び戻り時間の測定) 上記調製した実施例1〜5及び比較例1の各試料の硬さ
をJIS−K6400に規定される方法に基づいて測定
した。即ち、50×380×380(mm)の試験片を
200mmφの加圧円盤を取り付けた硬さ試験機を用い
て、加圧前の厚さの75%に予備圧縮したのちに、毎分
100mmの速度で元の厚さの25%まで圧縮したとき
の荷重値を測定した。また、上記調製した実施例1〜5
及び比較例1の各試料に20℃の温度条件下において一
定の負荷を加えた後に、この負荷を取り除き、負荷によ
り形成された窪みが負荷を全く加えていない状態にまで
戻るまでの時間(点加圧戻り時間)を測定した。結果を
表1に示す。
をJIS−K6400に規定される方法に基づいて測定
した。即ち、50×380×380(mm)の試験片を
200mmφの加圧円盤を取り付けた硬さ試験機を用い
て、加圧前の厚さの75%に予備圧縮したのちに、毎分
100mmの速度で元の厚さの25%まで圧縮したとき
の荷重値を測定した。また、上記調製した実施例1〜5
及び比較例1の各試料に20℃の温度条件下において一
定の負荷を加えた後に、この負荷を取り除き、負荷によ
り形成された窪みが負荷を全く加えていない状態にまで
戻るまでの時間(点加圧戻り時間)を測定した。結果を
表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1の結果の通り、炭素粉を含有した低反
発性ポリウレタンフォームは、炭素粉を含有していない
低反発性ポリウレタンフォームと略同等の性質を有する
ことが分かる。また、各実施例の試料は炭素粉が低反発
性ポリウレタンフォーム中に分散されて保持されてい
た。
発性ポリウレタンフォームは、炭素粉を含有していない
低反発性ポリウレタンフォームと略同等の性質を有する
ことが分かる。また、各実施例の試料は炭素粉が低反発
性ポリウレタンフォーム中に分散されて保持されてい
た。
【0031】以下、本発明に係る炭素粉を含有した低反
発性ポリウレタンフォームの処方例を示す。 (処方例1;軟質ポリウレタンスラブフォーム) 平均分子量3000ポリエーテルポリオール 100.0重量部 トルエンジイソシアネート 53.7重量部 水 4.3重量部 トリエチレンジアミン33%ジプロピレングリコール 溶液 0.3重量部 シリコーン整泡剤 1.0重量部 スタナスオクトエート 0.32重量部 炭素粉 20.0重量部
発性ポリウレタンフォームの処方例を示す。 (処方例1;軟質ポリウレタンスラブフォーム) 平均分子量3000ポリエーテルポリオール 100.0重量部 トルエンジイソシアネート 53.7重量部 水 4.3重量部 トリエチレンジアミン33%ジプロピレングリコール 溶液 0.3重量部 シリコーン整泡剤 1.0重量部 スタナスオクトエート 0.32重量部 炭素粉 20.0重量部
【0032】(処方例2;軟質ポリウレタンスラブフォ
ーム) ポリエステルポリオール 100.0重量部 トルエンジイソシアネート 45.4重量部 水 3.6重量部 N−エチルモルフォリン 1.9重量部 発泡助剤 0.3重量部 シリコーン整泡剤 1.0重量部 炭素粉 25.0重量部
ーム) ポリエステルポリオール 100.0重量部 トルエンジイソシアネート 45.4重量部 水 3.6重量部 N−エチルモルフォリン 1.9重量部 発泡助剤 0.3重量部 シリコーン整泡剤 1.0重量部 炭素粉 25.0重量部
【0033】(処方例3;軟質ポリウレタンモールドフ
ォーム) ポリエーテルポリオール 100.0重量部 トルエンジイソシアネート 100(インデックス) 水 3.0重量部 N−エチルモルフォリン 0.2重量部 オクチル酸スズ 0.1重量部 シリコーン整泡剤 1.0重量部 炭素粉 20.0重量部
ォーム) ポリエーテルポリオール 100.0重量部 トルエンジイソシアネート 100(インデックス) 水 3.0重量部 N−エチルモルフォリン 0.2重量部 オクチル酸スズ 0.1重量部 シリコーン整泡剤 1.0重量部 炭素粉 20.0重量部
【0034】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明に係る炭素粉
を含有した低反発性ポリウレタンフォームは、炭素粉が
分散されて保持されているために、防臭性、吸湿性に優
れた低反発性ポリウレタンフォームである。しかも、低
反発性ポリウレタンフォーム中におけるカビやダニの発
生を抑制することができ、また遠赤外線効果も期待する
ことができる。また、炭素粉が低反発性ポリウレタンフ
ォーム中に分散されて保持されているために見た目にも
美しい。
を含有した低反発性ポリウレタンフォームは、炭素粉が
分散されて保持されているために、防臭性、吸湿性に優
れた低反発性ポリウレタンフォームである。しかも、低
反発性ポリウレタンフォーム中におけるカビやダニの発
生を抑制することができ、また遠赤外線効果も期待する
ことができる。また、炭素粉が低反発性ポリウレタンフ
ォーム中に分散されて保持されているために見た目にも
美しい。
【0035】本発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポ
リウレタンフォームの製造方法は、幅広い粒径の炭素粉
を低反発性ポリウレタンフォーム中に分散させて保持さ
せることが可能であり、含有された炭素粉は低反発性ポ
リウレタンフォームから脱落することがない。
リウレタンフォームの製造方法は、幅広い粒径の炭素粉
を低反発性ポリウレタンフォーム中に分散させて保持さ
せることが可能であり、含有された炭素粉は低反発性ポ
リウレタンフォームから脱落することがない。
【図1】図1は、本発明に係る炭素粉を含有した低反発
性ポリウレタンフォームの模式断面図である。
性ポリウレタンフォームの模式断面図である。
【図2】図2は、従来の製造方法により製造した炭素粉
を含有した低反発性ポリウレタンフォームの模式断面図
である。
を含有した低反発性ポリウレタンフォームの模式断面図
である。
【図3】図3は、本発明に係る炭素粉を含有した低反発
性ポリウレタンフォームの模式断面図である。
性ポリウレタンフォームの模式断面図である。
1 本発明に係る炭素粉を含有した低反発性ポリウ
レタンフォーム 2 低反発性ポリウレタンフォーム 3 炭素粉 4 従来の製造方法により製造した炭素粉を含有し
たポリウレタンフォーム
レタンフォーム 2 低反発性ポリウレタンフォーム 3 炭素粉 4 従来の製造方法により製造した炭素粉を含有し
たポリウレタンフォーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 75/04 - 75/12 C08G 18/00 - 18/87 C08K 3/04
Claims (4)
- 【請求項1】 イソシアネート成分と、炭素粉と、ポリ
オール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分
は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mg
KOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水
酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの
混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォ
ーム。 - 【請求項2】 イソシアネート成分と、粒径が1μmを
超える炭素粉が予め略均一に分散されたポリオール成分
とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能
基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/g
のポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が2
00〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であ
ることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。 - 【請求項3】 イソシアネート成分と、ポリオール成分
と、粒径が0.01〜1μmの炭素粉とが同時に混合さ
れて形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基
数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gの
ポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が20
0〜270mgKOH/gのポリオールの混合物である
ことを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。 - 【請求項4】 前記炭素粉が木炭及び/又はカーボンブ
ラックであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
かに記載の低反発性ポリウレタンフォーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001233740A JP3353249B2 (ja) | 2000-08-01 | 2001-08-01 | 炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォーム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-233148 | 2000-08-01 | ||
JP2000233148 | 2000-08-01 | ||
JP2001233740A JP3353249B2 (ja) | 2000-08-01 | 2001-08-01 | 炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォーム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002114904A JP2002114904A (ja) | 2002-04-16 |
JP3353249B2 true JP3353249B2 (ja) | 2002-12-03 |
Family
ID=26597160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001233740A Ceased JP3353249B2 (ja) | 2000-08-01 | 2001-08-01 | 炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォーム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3353249B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030096169A (ko) * | 2003-11-26 | 2003-12-24 | 주식회사 세림티티시 | 폴리우레탄 발포체 및 그 제조방법 |
JP4727462B2 (ja) * | 2006-03-10 | 2011-07-20 | 株式会社イノアックコーポレーション | 消臭性ポリウレタン発泡体及びその製造方法 |
JP7091258B2 (ja) * | 2016-06-29 | 2022-06-27 | プロプライアテクト・エル.ピー. | 発泡イソシアネート系ポリマー |
WO2020136734A1 (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-02 | 株式会社大木工藝 | 樹脂成形品および樹脂成形品の製造方法 |
-
2001
- 2001-08-01 JP JP2001233740A patent/JP3353249B2/ja not_active Ceased
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002114904A (ja) | 2002-04-16 |
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