JP3349632B2 - 3次元計測方法及び装置 - Google Patents

3次元計測方法及び装置

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JP3349632B2 JP14143896A JP14143896A JP3349632B2 JP 3349632 B2 JP3349632 B2 JP 3349632B2 JP 14143896 A JP14143896 A JP 14143896A JP 14143896 A JP14143896 A JP 14143896A JP 3349632 B2 JP3349632 B2 JP 3349632B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元空間を移動
する物体の動画像からその物体の3次元情報を求めるた
めの3次元計測方法及び装置に関する。
【0002】3次元空間内を動く物体をカメラで撮影
し、撮影された結果から物体の3次元情報(運動と形
状)を求めることは、FA(ファクトリー・オートメー
ション)のロボットの目などにとって重要な課題であ
る。また、最近のマルチメディア技術の発達にともなっ
て、人間の動きに適切に反応することで人間と機械との
コミュニケーションを行うシステムが提案されている
が、そのようなシステムを現実のものとするためにも3
次元情報を求めることは重要な課題である。
【0003】3次元情報を得るための一般的な3次元計
測装置として、レンジセンサが用いられている。しか
し、レンジセンサのような特別な機材は高価であるの
で、廉価なシステムを構築するためのにはTVカメラな
どのように通常に用いられているカメラを利用すること
が好ましい。
【0004】カメラを複数台用いることによって、それ
らの間の視差情報に基づいて3次元情報を算出すること
ができるが、その場合にはカメラを複数台配置しそれら
の位置関係を固定しておかなければならず、操作が煩雑
である。したがって、通常のカメラを1台だけ用いて3
次元情報を算出することが最も望まれるところである。
【0005】
【従来の技術】従来より、1台のTVカメラにより撮影
された動画像に基づいて3次元情報を得る方法が提案さ
れている。1台のTVカメラにより撮影される動画像
は、映画のコマのような単位時間当たり一定の枚数の静
止画像からなる。
【0006】図10は動画像から3次元情報を算出する
流れを示す図、図11は特徴点の対応付けに基づく3次
元情報算出の流れを示す図、図12はオプティカルフロ
ーに基づく3次元情報算出の流れを示す図である。
【0007】動画像から3次元情報を算出するには、大
きく分類して、図11に示すような隣接する画像間の特
徴点の対応に基づく方式と、図12に示すようなオプテ
ィカルフローに基づく方式の2つの方式がある。
【0008】図11に示す方式において、特徴点とは、
物体の一定箇所を画像上に投影した点のことである。こ
の方式では、隣接する画像間で特徴点の対応付けを行う
のであるが、その操作又は処理は容易ではない。
【0009】図12に示す方式において、オプティカル
フローとは、投影された物体像の2次元的な動きのこと
である。この方式では、動画像からオプティカルフロー
を算出し、算出されたオプティカルフローから3次元情
報を算出するという、2段階の処理に分解して3次元情
報の算出が行われる。
【0010】従来において、動画像からオプティカルフ
ローを算出する種々の方法が提案されている。例えば、
「時空間に関する滑らかさ制約を用いたオプティカルフ
ローの算出」(遠藤,鳥生,吉田、電子情報通信学会D
−II,vol.J74-D-II,no.12,pp.1678-1685 ,1991.)
には、勾配法にフローは時間的にも空間的にも滑らかで
あるという制約条件を加えることでオプティカルフロー
を高精度に算出することの可能な方法が提案されてい
る。また、特開平4−115375号公報には、オプテ
ィカルフローを算出し易い物体境界付近と算出し難い物
体内部とに対して互いに別処理を行うことでオプティカ
ルフロー算出の精度を高める方法が提案されている。さ
らに、特開平6−176148号公報には、前の時刻に
おけるフロー算出結果を予測値として用いることでフロ
ー算出の精度を高める方法が提案されている。また、オ
プティカルフローを算出する専用のハードウェアも作成
されている(「動画像処理プロセッサISHTARによ
るリアルタイム・オプティカル・フロー抽出」佐々木,
塩原、日本ロボット学会誌,vol.13,no.3,pp.331-33
4,1995.)。
【0011】他方、オプティカルフローから3次元情報
を求める方法も、これまでにいくつか提案されている。
オプティカルフローは、3次元空間内を運動する物体が
投影されて作られる2次元的な動きである。3次元空間
内を運動する物体をカメラの投影面に投影する際に、元
の奥行き情報が欠落するので、与えられたオプティカル
フローから元の3次元情報を算出するためには何らかの
仮定や条件が必要となる。ここでは、対象となる物体を
1つの剛体とし、3次元空間内を運動する1つの剛体を
カメラで撮影する場合について考える。剛体とは3次元
的な形が変化しないものをいう。複数の剛体が存在する
場合には、前処理で剛体を分離することにより、ここで
考える場合に帰着させることができるので、この仮定は
実用上十分である。複数の剛体を分離する方法として、
例えば特開平4−148283号公報に記載の方法があ
る。
【0012】この仮定の下では、求めるべき3次元情報
は3次元空間(X,Y,Z)内における剛体の運動と形
状である。剛体の運動は、剛体の並進運動(uX
Y 、u Z )と回転運動(ωX 、ωY 、ωZ )とを表す
6つのパラメータによって表される。剛体の形状は、剛
体の各観測点までの距離、例えば各観測点の座標で表さ
れる。剛体の各観測点までの距離は、観測点の個数に等
しい個数の未知数で表される。しかし、オプティカルフ
ローから3次元情報を算出する過程において、遠くにあ
って速く動く剛体と近くにあってゆっくり動く剛体とを
区別することができないため、並進速度の絶対的な大き
さを求めることができない。
【0013】そのため、例えば並進運動が単位速度で行
われていると仮定することによって、つまり例えば、 uX 2 +uY 2 +uZ 2 =1 と仮定することによって、剛体の2つのパラメータによ
って残りの1つのパラメータが導かれるので、運動を表
すパラメータは5つに減少する。
【0014】初期の頃に提案された3次元情報の算出方
法では、正確なオプティカルフローが与えられた場合に
は正しい3次元情報を求めることができるが、オプティ
カルフローに雑音が少し乗っただけで3次元情報が求め
られなくなる欠点があった。そのため、現在では雑音に
対する頑強性を増す研究が行われている。その際に、与
えられるオプティカルフローは、実際の3次元物体が投
影されて作られる真のオプティカルフローに白色雑音が
加わったものであるとする統計的なモデルが用いられて
きた(図13を参照)。
【0015】なお、雑音の原因としては、カメラのレン
ズの歪み、ビデオ信号をデジタル化する際の量子化誤
差、物体の移動による輝度(濃度)の変化などである。
図13に示すモデルは、動画像からオプティカルフロー
を算出する従来の方法で求められたオプティカルフロー
には必ずしも厳密な意味では当てはまらないが、近似的
には当てはまると考えられている。したがって、図13
に示すモデルを仮定して、オプティカルフローから3次
元情報を算出する改良された方法を提案することは、技
術的にも実際的にも意義のあることである。
【0016】図13に示すモデルの下では、算出される
3次元情報(以下「推定量」という)の偏り(真の値か
らの系統的なずれ)や分散(算出される値のばらつき)
を計算することができるので、偏りがなくかつ分散が小
さい推定量を与える3次元情報の算出方法ほど精度の良
い算出方法であるという基準が得られる。ただし、オプ
ティカルフローからの3次元情報算出においては、各観
測点における剛体までの距離を精度良く算出することは
原理的に不可能であるので、分散を小さくできるのは剛
体の運動を表す5つのパラメータに関してだけである。
剛体までの距離の算出精度を改善するためには、他の方
法を併用する必要がある。本明細書においてはこれには
触れないが、例えば、「フローの時系列と運動方程式を
用いた3次元復元手法」(為清 彰,鳥生 隆,遠藤利
生,人工知能学会全国大会,pp.601-604,1992.)及び
特開平5−346308号公報には、時系列で得られた
情報を統合する方法が提案されている。また、特開平5
−187844号公報には、色情報等を併合することで
精度を高める方法が提案されている。
【0017】偏りがなく分散が小さい推定量を与える推
定方法ほど良い推定方法であるという基準に基づいて、
オプティカルフローからの3次元情報の算出方法の改良
が行われてきた。現在では、あまり分散は小さくならな
いが少ない演算量(行列の固有値計算)で3次元情報を
求めることができる線形法と、分散が小さくなる最尤推
定法(オプティカルフローの誤差に関する最小2乗法)
が良く用いられている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】多くの統計的な問題で
は、最尤推定法は、最適な推定量つまり偏りがなく分散
が最小の推定量を与えるので、オプティカルフローから
の3次元情報の算出問題でも最適になるのではないかと
予想されていたが、本発明者らによって偏りがなくかつ
より分散が小さくなる別の推定方法が提案された(「 A
superior estimator to the maximum likelihood est
imator on 3-D motion estimation from noisy optical
flow 」,T.Endoh, T.Toriu and N.Tagawa, IEICE Tra
ns. Info.& Syst., vol.E77-D, no.11, 1994. 以下
「提案文献」という)。
【0019】しかし、この提案文献による推定方法の優
位性は、オプティカルフローに加わる雑音の分散があま
り小さくない場合にしか成り立たず、オプティカルフロ
ーに加わる雑音の大きさによらず最尤推定法よりも優れ
ている推定方法が存在するかどうかは未解決の課題であ
った。
【0020】なお、従来からベイズ推定法という特定の
事前知識を前提とする推定方法が用いられてきたが、こ
れはその事前知識(例えば物体の形状が特定の形である
など)が正しい場合には最尤推定法よりも優れているも
のの、事前知識が間違っている場合には一般には推定量
が偏ってしまい、良い推定方法とはならないという問題
があった。
【0021】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、オプティカルフローに加わる雑音の大きさにかか
わらず最尤推定法よりも精度良く安定に3次元情報を算
出することを可能とする3次元計測方法及び装置を提供
することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る方
法は、3次元空間を移動する物体の動画像からオプティ
カルフローを求め、求めたオプティカルフローから前記
物体の3次元情報を求めるための3次元計測方法であっ
て、1つのオプティカルフローに基づいて初期推定を行
い、3次元情報の初期推定量を求める第1のステップ
と、前記第1のステップで求められた初期推定量に基づ
いて推定関数の重みを定める第2のステップと、前記
つのオプティカルフローに基づいて、前記第2のステッ
プで定められた前記重みを用いて前記推定関数が小さく
なるように推定を行い、3次元情報の推定量を求める第
3のステップと、前記第3のステップで求められた推定
量を3次元情報として出力する第4のステップと、を有
する。
【0023】請求項2の発明に係る方法は、前記第1の
ステップにおいて、最尤推定法を用いてオプティカルフ
ローの2乗誤差を最小にするように前記初期推定を行
う。請求項3の発明に係る方法は、前記第3のステップ
において、仮の3次元情報に基づいて仮のオプティカル
フローを求め、求められた仮のオプティカルフローと前
1つのオプティカルフローとについての誤差及び前記
重みを含む推定関数の値を求め、前記推定関数の値が小
さくなるように前記仮の3次元情報を修正し、これを再
帰的に繰り返すことによって前記推定を行う。
【0024】請求項4の発明に係る方法では、前記推定
関数は、前記仮のオプティカルフローと前記1つのオプ
ティカルフローとの2乗誤差をパラメータで微分して得
られる項に、前記仮のオプティカルフローと前記1つの
オプティカルフローとの誤差を前記重みで平均して得ら
れる修正項を付け加えたものである。
【0025】請求項5の発明に係る方法は、前記第2の
ステップにおいて、前記第1のステップで求められた初
期推定量における物体までの距離の平均と分散とを用い
て前記重みを定める方法である。
【0026】請求項6の発明に係る装置は、1つのオプ
ティカルフローに基づいて初期推定を行い、3次元情報
の初期推定量を求める初期推定部と、前記初期推定部で
求められた初期推定量に基づいて重みを算出する重み算
出部と、前記1つのオプティカルフローに基づいて且つ
前記重み算出部で算出された前記重みを用いて推定を行
い、3次元情報の推定量を求める重み付き推定部と、前
記重み付き推定部で求められた推定量を3次元情報とし
て出力する出力部と、を有して構成される。
【0027】請求項7の発明に係る装置は、入力される
オプティカルフローを格納する格納部と、格納部から読
み出された1つのオプティカルフローに基づいて初期推
定を行い、3次元情報の初期推定量を求める初期推定部
と、前記初期推定部で求められた初期推定量に基づいて
重みを算出する重み算出部と、前記1つのオプティカル
フローに基づいて且つ前記重み算出部で算出された前記
重みを用いて推定を行い、3次元情報の推定量を求める
重み付き推定部と、前記重み付き推定部で求められた推
定量を3次元情報として出力する出力部と、を有して構
成される。
【0028】第1のステップは、例えば線形法又は最尤
推定法などによって行われる。推定関数の重みCを定め
る第2のステップは、例えば後述の(29)式における
特定の重みC* を定めるステップである。3次元情報の
推定量を求める第3のステップは、C* を用いて後述の
(18)式で示される推定関数K(θ)=0を解いて並
進運動と回転運動とを表すパラメータθを求めるステッ
プである。第4のステップは求めたθを3次元情報とし
て出力するステップである。
【0029】重みCは、例えば物体の各観測点までの距
離rの平均μとその分散Σに依存して定められる。分散
Σは物体の幅(奥行き長さ)の2乗平均に対応する。し
たがって、重みCは物体の幅に応じて定められるともい
える。
【0030】第3のステップを実行する重み付き推定部
は、従来の最尤推定法において2乗誤差を最小にすると
ころを、推定関数K(θ)の値を0とするように置き換
えたものといえる。推定関数K(θ)は、例えば(1
8)式で表されるように、オプティカルフローの2乗誤
差を微分したものに、オプティカルフローの2乗誤差を
重みCで平均した修正項を付け加えたものである。重み
Cを0とすると従来の最尤推定法と同じになる。重み付
き推定部は、2乗誤差を最小として得られる推定量を、
物体の幅に応じて分散が最小になるように重みCを定め
て算出し直すものであるといえる。
【0031】
【発明の実施の形態】
〔3次元計測装置の構成〕図1は本発明に係る3次元計
測装置1のブロック図、図2は初期推定部14における
処理手順を示す図、図3は重み付き推定部16における
処理手順を示す図、図4は3次元空間を移動する物体の
投影モデルを示す図、図5は3次元計測装置1の処理の
概要を示すフローチャート、図6はオプティカルフロー
PFの例を示す図、図7は2乗誤差ERを算出する過程
を示す図、図8は3次元情報DTの例を示す図である。
本実施形態において、対象とする物体は3次元的な形が
変化しない剛体であるとする。
【0032】3次元計測装置1は、画像格納部11、オ
プティカルフロー算出部12、オプティカルフロー格納
部13、初期推定部14、重み算出部15、重み付き推
定部16、及び出力部17などからなる。
【0033】画像格納部11は、ビデオカメラVCによ
って撮影された動画像FMを入力して格納する。動画像
FMは、例えば1秒当たり30フレームの静止画像の集
合である。しかし、動画像FMはこれに限られず、例え
ば2フレームのみの静止画像であってもよい。
【0034】オプティカルフロー算出部12は、入力さ
れた動画像FMに基づいてオプティカルフローPFを算
出する。オプティカルフロー算出部12の構成は従来よ
り公知のものが用いられる。つまり、従来の技術の項で
述べた公知文献に記載された方法などによって、動画像
FMからオプティカルフローPFが算出される。算出さ
れたオプティカルフローPFは、オプティカルフロー格
納部13に格納される。なお、他の処理装置によって作
成されたオプティカルフローPFを入力し、それをオプ
ティカルフロー格納部13に格納してもよい。
【0035】オプティカルフローPFは、時間的に隣接
するフレーム(画像)間において、物体の各観測点に対
応する点のX方向及びY方向の変化量(又は移動量)に
よって表される。図6の例では、各点のX方向の変化量
はX成分PFxによって、Y方向の変化量はY成分PF
yによって表される。X成分PFx及びY成分PFyに
は、3行3列の各点の変化量が示されている。ここで
は、これらの各点は、画像の各画素に一致するものとす
る。
【0036】図6において、例えば、第1行第1列の画
素は、X方向に「3」、Y方向に「0」の変化量を持
つ。第1行第2列の画素は、X方向に「2」、Y方向に
「−1」の変化量を持つ。
【0037】初期推定部14は、オプティカルフローP
Fに基づいて初期推定を行い、3次元情報の初期推定量
DTiを算出する。初期推定部14における初期推定の
処理は、例えば従来より公知の方法である最尤推定法に
よって行われる。最尤推定法については後述する。
【0038】重み算出部15は、初期推定部14で算出
された初期推定量DTiに基づいて、重みCを算出す
る。重みCは、例えば物体の各観測点までの距離rの平
均μとその分散Σに依存して定められる。各観測点まで
の距離をr1,2,…rn とし、観測点数(画素数)をn
とすると、その平均μは、(r1 +r2 +…+rn )/
nであり、分散Σは、〔(r1 −μ)2 +(r2 −μ)
2 +…+(rn −μ)2〕/nである。分散Σは物体の
幅(奥行き長さ)の2乗平均に対応する。したがって、
重みCは物体の幅に応じて定められるともいえる。
【0039】重み付き推定部16は、オプティカルフロ
ーPFに基づいて、且つ重み算出部15で算出された重
みCを用いて推定を行い、3次元情報の推定量DTpを
算出する。出力部17は、重み付き推定部16で算出さ
れた推定量DTpを3次元情報DTとして出力する。
【0040】3次元計測装置1におけるオプティカルフ
ローPFから3次元情報DTを出力する処理の流れの概
略を纏めると、次のようになる。すなわち、図5に示す
ように、初期推定部14がオプティカルフロー格納部1
3に格納されたオプティカルフローPFを読み込み(#
1)、3次元情報の初期推定量DTiを算出する(#
2)。算出された初期推定量DTiに基づいて、重み算
出部15が重みCを算出する(#3)。算出された重み
Cを用い、重み付き推定部16が3次元情報の推定量D
Tpを算出し(#4)、出力部17がその推定量DTp
を3次元情報DTとして出力する(#5)。 〔3次元情報の算出〕次に、オプティカルフローPFに
基づいて3次元情報の推定量DTpを算出する方法につ
いて詳しく説明する。
【0041】オプティカルフローPFが算出された後に
おいて、そのオプティカルフローPFに対して、まず従
来の方法による初期推定によって物体までの距離の平均
(距離の逆数の重み付き平均)と分散とを求め、それら
から定まる重みCを用いて、オプティカルフローPFか
ら3次元情報DTを算出し直す。重みCを適切に設定す
ることにより、最尤推定法よりも算出精度が良くなる。
ベイズ推定法と異なり、初期推定で得られた推定結果が
仮に間違っていたとしても、偏りが生じないため、安定
して3次元情報DTを算出することができる。 〔最尤推定法〕まず、初期推定部14での処理、つまり
最尤推定法に基づく最尤推定量の計算手順を図2を参照
して説明する。
【0042】最尤推定量とは、与えられたオプティカル
フローPFと、3次元空間内を運動する物体の投影像と
の2乗誤差が最小になるような物体の3次元情報のこと
である。
【0043】図2において、適当な仮の3次元情報DT
tが初期値として与えられる(#21)。仮の3次元情
報DTtとしては、例えば、直前のフレームについて算
出された3次元情報、又は総てのパラメータが0である
3次元情報などが用いられる。
【0044】与えられた3次元情報DTtについて、そ
のような3次元情報DTtを持つ物体の投影結果である
仮のオプティカルフローPFtを計算する(#22)。
仮のオプティカルフローPFtとオプティカルフロー格
納部13に格納されているオプティカルフローPFとの
2乗誤差を計算する(#23)。具体的には、例えば図
7に示すように、仮のオプティカルフローPFtとオプ
ティカルフローPFとについて、X成分PFx及びY成
分PFyのそれぞれについて各画素毎の変化量の差を求
め、それぞれの差を2乗したものを合計し、その結果を
2乗誤差ERとする。
【0045】2乗誤差ERを評価し、2乗誤差ERが十
分小さければ、つまり例えば所定のしきい値よりも小さ
ければ(#24でイエス)、そのときに3次元情報DT
tとして格納されている情報を最尤推定量として出力す
る(#26)。
【0046】2乗誤差ERが小さくなければ(#24で
ノー)、2乗誤差ERが小さくなるように、そのときに
格納されている3次元情報DTtを微小変化させ、3次
元情報DTtを更新する(#25)。そのための手法と
して、例えば3次元情報DTtをランダムに複数回にわ
たり微小変化させ、その中で2乗誤差ERが最も小さく
なるものを選択する。更新された3次元情報DTtにつ
いて、2乗誤差ERが十分に小さくなるまで、さらに更
新を繰り返す。
【0047】統計学の定理によると、観測点が十分に多
く且つ推定すべき母数(未知数)が観測点に比べて十分
に少なければ、一般に、最尤推定量は最適になる、つま
り最尤推定量は偏りがなく分散が最小となる。しかし、
オプティカルフローPFから3次元情報DTを算出する
場合に、物体の運動は並進運動と回転運動とを表す5つ
のパラメータで表現できるものの、物体の形状は観測点
毎の物体までの距離で表されるため、未知数の個数は
「観測点数+5」となり、観測点数に比べて十分少ない
とは言えず、したがってこの性質は成り立たない。
【0048】しかし、仮に物体の形状が事前に分かって
いれば、推定すべき母数は物体の運動を表す5つのパラ
メータだけになるため、最尤推定量が最適になる。形状
がいくつかのパラメータで表されること、例えば、半径
が未知の球であるとか、2次式の曲面であるとかを知っ
ている場合も同様である。さらに、物体の形状が少数の
パラメータで表現される特定の確率分布にしたがって変
化すると知っている場合も同様である。物体形状が特定
の確率分布にしたがって変化すると知っている場合の最
尤推定量をベイズ推定量と呼称する。ベイズ推定量は、
物体の形状に関する事前知識が正しい限り、常に、何の
事前知識も持たない最尤推定量よりも小さい分散を持つ
が、事前知識が間違っている場合には偏りが大きくなる
欠点がある。 〔重み付き推定〕最尤推定量よりも優れた推定量を算出
するために、本実施形態における重み付き推定部16に
おいては、最尤推定量が2乗誤差ERを最小にするとこ
ろを、以下に述べる推定関数K(θ)に置き換える。つ
まり、推定関数K(θ)の値が「0」となるような推定
量(3次元情報)DTpを出力することで、新しい推定
量を定義する。
【0049】ここに用いる推定関数K(θ)は、具体的
にはオプティカルフローPFの2乗誤差ERをパラメー
タで微分した式に、オプティカルフローPFの2乗誤差
ERを可変な重みCで平均した修正項を付け加えたもの
である。この場合に、2乗誤差ERの微分は式の上で予
め行っておくことができるため、推定関数K(θ)の計
算は2乗誤差ERの計算と同程度の演算量で行うことが
できる。重み付き推定部16における推定量DTpの計
算手順は図3に示されている。
【0050】図3において、適当な仮の3次元情報DT
tが初期値として与えられる(#31)。仮の3次元情
報DTtとしては、例えば、初期推定部14で算出され
た初期推定量DTi、直前のフレームについて算出され
た3次元情報、又は総てのパラメータが「0」である3
次元情報などが用いられる。
【0051】与えられた3次元情報DTtについて、そ
のような3次元情報DTtを持つ物体の投影結果である
仮のオプティカルフローPFtを計算する(#32)。
仮のオプティカルフローPFtとオプティカルフロー格
納部13に格納されているオプティカルフローPFとに
よって定まる推定関数K(θ)の値を計算する(#3
3)。
【0052】推定関数K(θ)の値が十分小さければ、
つまり例えば所定のしきい値よりも小さければ(#34
でイエス)、そのときに3次元情報DTtとして格納さ
れている情報を推定量DTpとして出力する(#3
6)。
【0053】推定関数K(θ)の値が小さくなければ
(#34でノー)、推定関数K(θ)の値が小さくなる
ように、そのときに格納されている3次元情報DTtを
微小変化させ、3次元情報DTtを更新する(#3
5)。そのための手法として、例えば3次元情報DTt
をランダムに複数回にわたり微小変化させ、その中で推
定関数K(θ)の値が最も小さくなるものを選択する。
更新された3次元情報DTtについて、推定関数K
(θ)の値が十分に小さくなるまでさらに更新を繰り返
す。
【0054】さて、2乗誤差ERをパラメータで微分し
た式を0とするような3次元情報と、2乗誤差ERを最
小にする3次元情報とは一致するので、重みCが0の場
合には、#36の推定量DTpは#26の最尤推定量と
一致する。したがって、初期推定において3次元情報を
推定し、それに応じて重みCを適切に定めれば、得られ
る推定量DTpが最尤推定量よりも小さい分散を持つこ
とが期待される。実際、ある重みCに対してそれから得
られる推定量の分散が、他の重みCに対する推定量の中
では最小になることを示すことができる。この最適な重
みCは、物体までの距離の逆数の重み付き平均と分散と
によって表される。オプティカルフローPFからの3次
元情報算出においては、物体までの距離自体は精度良く
算出できないが、その平均及び分散は精度良く算出する
ことができるので、この最適な重みCは初期推定から決
定可能である。したがって、推定された最適な重みCを
持つ推定関数K(θ)が「0」となるような3次元情報
DTを計算することによって、最尤推定量よりも分散が
小さくなる推定量DTpが算出できる。
【0055】さらに、この推定関数K(θ)に関して
は、どんな重みCに対してもそれから定まる推定量DT
pが不偏になることを示せるので、初期推定で多少の誤
差が入っても安定して3次元情報DTを算出することが
可能となる。このような推定関数K(θ)と最適な重み
Cの詳細は後で述べる。 〔推定関数〕次に、最尤推定量よりも分散が小さくなる
推定量DTpを導くための推定関数K(θ)の構成と、
その最適な重みCの計算方法について説明する。説明
は、投影モデルと記号の定義、雑音の統計的モデルと最
尤推定量、推定関数K(θ)の定義と最適な重みCの導
出について、この順で行う。 〔投影モデル〕3次元空間において1つの物体が運動し
ており、それがある投影面に中心投影されているものと
する。この投影像から元の物体の運動を推定する問題を
考える。物体上の1つの観測点の3次元位置ベクトルを
Xとする。物体の並進速度ベクトルをu、回転速度ベク
トルをωとすると、物体の運動方程式は次の(1)式で
示される。
【0056】X’=u+ω×X ……(1) 但し、X’は時間微分、×は外積を表す 観測者が原点にいる座標系を考え、物体をある平面に中
心投影して観測するものとする。投影面上の観測点の3
次元位置ベクトル〔投影面がZ=1の平面の場合なら
ば、(x,y,1)t 〕をη、その点における投影面の
外向き単位法線ベクトル〔投影面がZ=1の平面の場合
ならば(0,0,1)t 〕をζとする(|ζ|=1)。
上添字tは転置行列を表す。但し、投影面の原点からの
距離(焦点距離)は1に正規化されていると仮定する。
この投影関係は次の(2)式で表される。
【0057】 η=νX ν=1/(ζ・X) ……(2) 但し、・は内積を表す νは法線方向に測った観測点Xまでの距離の逆数であ
る。投影面がZ=1の平面の場合の投影モデルが図4に
示されている。
【0058】ηは観測点が移動するにつれて時間ととも
に変化するが、η・ζ=1が常に成り立つことに注意す
る。したがって、ベクトル三重積の公式である次の
(3)式、 (x×y)×z=(x・z)y−(y・z)x ……(3) より、pを任意のベクトルとして、次の(4)式が成り
立つ。
【0059】 p−(p・ζ)η=ζ×(p×η) ……(4) (2)式を(1)式に代入し、p=νu+ω×ηに対し
て(4)式を適用することにより、次の(5)式で表さ
れる復元方程式を得る。
【0060】 ξ=η’=ζ×[ν(u×η)+(ω×η)×η] ……(5) 上の(5)式の左辺ξは、投影面上の点の時間微分η’
であり、観測されるオプティカルフローを表す。右辺
は、物体の運動パラメータu,ωと距離の逆数νの関数
になる。また、投影面上の観測点は複数(n個)存在す
るので、それらをkの添字(k=1〜n)で区別し、k
番目の観測点の3次元位置ベクトルをηk、法線ベクト
ルをζk 、その点での物体までの距離の逆数をνk 、そ
の点でのオプティカルフローをξk と表す。したがっ
て、k番目の点における復元方程式は、次の(6)式で
表される。
【0061】 ξk =ζk ×[νk (u×ηk )+(ω×ηk )×ηk ] ……(6) 並進速度uと物体までの距離の逆数νk との間には定数
倍の不定性があるので、u≠0の場合には|u|=1と
置いてこの不定性を除く。u=0の場合は別途これを判
定するものとし、以下|u|=1とする。この仮定によ
り、uの各成分は独立ではなくなるので、単位球面|u
|=1を表す2次元ベクトルをφとし、φを推定すべき
未知数と見なす。φとωを合わせてθと書く。θ=(φ
t ,ωtt である。したがって、オプティカルフロー
からの3次元情報算出問題における未知数の総数は、物
体の並進速度の角度φを指定するために2個、回転速度
ωに3個、各観測点における物体までの距離の逆数νk
がn個あり、合計「n+5」個である。観測量はオプテ
ィカルフローξk であり、各観測点毎に投影面の法線ベ
クトルζk に直交する2成分が与えられるので、合計
「2n」である。したがって、正確なオプティカルフロ
ーPFが与えられた場合には、一般には観測点が5点以
上あれば解は定まる。 〔雑音の統計的モデルと最尤推定量〕推定量の偏り及び
分散について議論するためには、オプティカルフローP
Fに加わる雑音のモデルを定める必要がある。多くの研
究では、観測点毎、成分毎に独立に平均0の正規分布に
したがう雑音がオプティカルフローPFに対して加法的
に加わるモデルを採用している。ここでもこのモデルを
採用する。すなわち、k番目の観測点におけるオプティ
カルフローξk には、以下の仮定にしたがう雑音が加わ
るとする。 観測点毎の独立性 各観測点毎に独立である。 成分毎の独立性 投影面の法線ベクトルζk に直交する2成分には、独立
に平均0分散σ2 の雑音が加わるとし、ζk に平行な成
分には雑音が加わらないとする(または分散0の雑音が
加わるとする)。この仮定は、雑音によりオプティカル
フローが投影面から飛び出さないことを意味する。
【0062】ここで、E[ξk ]=ξ k (0) とする。上
の仮定より、次の(7)式で示す等式が成り立つ。ただ
しE[X]は確率変数Xの期待値を表す。 ξk ・ζk =0 ……(7) ξ k (0) =ζk ×[νk (u×ηk ) +(ω×ηk )×ηk ] ……(8) V[ξk ]=σ2 k 但し、Nk =I3 −ζk ζ k t ……(9) 但し、V[ξk ]はξk の共分散行列を表す。特に投影
面がZ=1の平面の場合には、V[ξk ]=σ2 diag
(1,1,0)になる。
【0063】雑音が含まれているオプティカルフローか
ら3次元情報を算出する場合に、オプティカルフローの
平均からのへだたりを各観測点毎に2乗して加えたもの
をJ (MLE) とし、これを最小にするようなu,ω,νK
を推定値とする推定方法が考えられる。上で述べた雑音
のモデルの下では、J(MLE) は確率密度関数fk と次の
(10)式の関係がある。
【0064】 Πk=1,n k ( ξk ) = const・ exp[−J(MLE) ( ν1,ν2,…,νn ,u,ω) /2 σ2 ]……(10) したがって、J(MLE) を最小にする3次元情報は、確率
密度関数の値を最大にする、すなわち最尤推定量とな
る。ここで、J(MLE) は次の(11)式で表される。
【0065】 J(MLE) ( ν1,ν2,…,νn ,u,ω) =Σk=1,n |ζk ×{(νk u+ω×ηk )×ηk }−ξk 2 ……(11) 以下においては、J(MLE) をνk に対して最小化するこ
とで運動パラメータのみの関数に変形することを試み
る。
【0066】J(MLE) をνk に対して偏微分して0と置
くと、次の(12)式が得られる。 νk =[ξk ・uk −[ζk ×{(ω×ηk )×ηk }]・uk ] /|ζk ×(u×ηk )|2 ……(12) となる。ただし、uk = ζk ×(u×ηk )である。つ
まり、物体までの距離の逆数νk の推定値はその点での
オプティカルフローξk の観測値と運動パラメータu,
ωの推定値だけで定まる。したがって、観測点数nが無
限大になり運動パラメータの推定値が真の値に収束する
ような場合でも、各νk の推定値にはσ程度の誤差が含
まれることが分かる。このように、オプティカルフロー
から任意形状の物体の3次元情報を算出する問題では、
物体形状の算出精度は原理的に高めることができない。
そこで、以下では観測点数の増加によって算出精度を上
げることが可能な運動パラメータu,ωの推定方法の検
討を行うこととし、物体形状を表すνk に関しては例え
ば時系列データの統合などの別の手段でその算出精度を
上げるという方針を選択する。ここでは後者の問題は扱
わないが、時系列データとして与えられたオプティカル
フローを用いて精度良く物体形状を推定する方法とし
て、例えば運動方程式を利用するものがある(前掲「フ
ローの時系列と運動方程式を用いた3次元復元手
法」)。
【0067】(12)式を(11)式に代入すると、距
離の逆数νk を消去した評価関数が次の(13)式のよ
うに導かれる。 J(MLE) ( u,ω) =Σk=1,n |(u×ηk )・{(ξk −(ω×ηk )}|2 /|ζk ×(u×ηk )|2 ……(13) この(13)式を、真のフローξ k (0) に加わる雑音X
k を使って書き直すと次の(14)式の形に表すことが
できる。
【0068】 J(MLE) ( θ) =Σk=1,n |a(k)t( θ) Xk +b(k) (θ)|2 ……(14) 但し、a(k) は単位ベクトル、b(k) はスカラであり、
いずれも運動パラメータθの関数である。雑音がないと
きの真の運動パラメータは誤差0になるので、b
(k) (θ(0) )=0が成り立つ。但し、(θ(0) )は真
の値である。Xk は平均0、共分散行列σ2 k の正規
分布に独立にしたがう。また、a(k)t( θ) N k (k)
(θ) =1も成り立つ。 〔推定関数の定義と最適な重みの導出〕一般に、確率変
数Xk の観測値からm次元の母数ベクトルθを推定する
問題を考える。オプティカルフローからの3次元情報算
出問題の場合には、m=5である。その最尤推定量θ
(MLE) が最小にする評価関数J(MLE) が次式で表される
とする。
【0069】 J(MLE) (θ)=Σk=1,n |a(k)t( θ) Xk +b(k) (θ)|2 ……(15) 但し、Xk は平均0、共分散行列σ2 k の正規分布に
独立にしたがうとする。また、θの真の値をθ(0)
し、b(k) (θ(0) )=0とする。ここで、 Jk (θ)=a(k)t( θ) Xk +b(k) (θ) ……(16) と置き、J(θ)=(J1 (θ), 2 (θ), …Jn
(θ))t とする。すると、 J(MLE) (θ) =|J(θ)|2 ……(17) と表すことができる。
【0070】さて、ここでm次元の推定関数K(θ)を
次の(18)式で定義する。
【0071】
【数1】
【0072】但し、下付きのθはθによる微分を表す。
Cはm×lの行列、Sはn×lの行列とする。これらは
後から定める行列である。Sの列ベクトルは線形独立と
する。この推定関数K(θ)を0に等しいと置いて得ら
れるθに関する方程式の解を推定量θ(C) とする。これ
は、確率変数Xk の関数であるから、やはり確率変数と
なる。E[K(θ(0) )]=0であるから、θ(C) は漸
近的に不偏となる(前掲の提案文献を参照)。もし、C
=0であるならば、
【0073】
【数2】
【0074】であるから、θ(C) は最尤推定量J(MLE)
に一致する。次に、推定量θ(C) の漸近分散を計算す
る。漸近分散とは観測点の個数nが大きいときに良く一
致する分散の近似であり、計算が簡単であるという利点
を持つ。V[θ(C) ]について、次の(19)式が成り
立つ(前掲の提案文献を参照)。
【0075】 V[θ(C) ]=σ2 (Bt B+CSt B)-1 [σ2 Σk=1,n k +(Bt +CSt )(B+SCt )] (Bt B+Bt SCt -1 =σ2 (Bt B)-1+σ2 (Bt B+CSt B)-1 (σ2 Σk=1,n k +CSt B SCt ) (Bt B+Bt SCt -1 ……(19) 但し、
【0076】
【数3】
【0077】また、QB =In −B(Bt B)-1t
ある。右辺第2項は半正定値になるので、この漸近共分
散行列は任意の不偏推定量の下界を表すクラメル・ラオ
の下界σ2(Bt B)-1よりも小さくはならないことが分
かる。ただし、2つの行列の大小関係は差が半正定値行
列になるかどうかで定めるものとする。
【0078】ここで、従来方式を用いた初期推定で、B
t B、Bt S、Σk k 、σ2 の値が精度良く推定でき
たと仮定する。これらはnによらない個数の要素からな
るので、観測点数nに対してOp (1/n1/2 )の精度
で推定できることが期待される。ただし、Op はnが大
きいときの確率変数の大きさの程度を表す記号で、Y=
p (1/n1/2 )とはn1/2 |Y|がNより大きくな
る確率はNとnが大きくなるにつれて0に近づくことを
意味する。
【0079】すると、以下で示すようにV[θ(C) ]を
最も小さくするような重みCを求めることが可能にな
る。まず適当に記号を置き換えて、 V[θ(C) ]=σ2 (Bt B)-1 +σ2 (Bt B)-1( Im +CHt -1(A+CLCt ) (Im +HCt -1(Bt B)-1 ……(22) と表す。ただし、A=σ2 Σk k 、H=(Bt B)-1
t S、L=St B Sである。
【0080】これより、V[θ(C) ]のCに関する最小
化問題は、一般にm×mの半正定値対称行列A、l×l
の半正定値対称行列Lとm×lの行列Hが与えられたと
き、m×lの行列Xに対して、 F(X)=(Im +XHt -1(A+XLXt )(Im +HXt -1 ……(23) を最小化する問題に帰着される。この問題を解くため
に、まずF(X)をXの(i,j)成分で微分したF
i,j (X)を0と置いて、最小値の候補を求めることを
考える。微分の公式(Y-1)' =−Y-1Y' Y-1より、 Fi,j (X)=(Im +XHt -1(Ei,j t +YE i,j t ) (Im +HXt -1 ……(24) と表される。ただし、Y=XL−(A+XLXt )(I
m +HXt -1Hであり、Ei,j は(i,j)成分のみ
1の行列である。すべての(i,j)の組に対してE
i,j t +YE i,j t =0を満たすYは0に限られるの
で、微分が0となるXはXL−(A+XLXt )(Im
+HXt -1H=0を満たす。ここで、Z=(Im +X
t -1(A+XLXt )と変数変換すればZ=Aが解
になる。したがって、Lが正則ならば X* =AHL-1 ……(25) が解である。ここではLは正則と仮定しておく。L=S
t B Sが正則という条件は、元のV[θ(C) ]のCに
関する最小化問題においてはSの列ベクトルの線形結合
がBの列ベクトルの線形結合では表せないという条件と
等価になる。このときのFの値は F(X* )=(Im +AHL-1t -1(A+AHL-1t A) (Im +HL-1t A)-1 =A−AH(L+Ht AH)-1t A ……(26) と表される。
【0081】次に、このF(X* )がF(X)の最小値
を与えることを証明する。L’=HL-1t と置くと、 F(X* +X)−F(X* ) =(Im +AL’+XHt -1 (A+XLXt +AL’A+AHXt +XHt A) (Im +L’A +HXt -1 −(Im +AL’)-1(A+AL’A)(Im +L’A)-1 =(Im +AL’+ XHt -1X [L−Ht (Im +AL’)-1(A+AL’A) (Im +L’A)-1H]Xt (Im +L’A+HXt -1 ……(27) と計算できる。ここで、 L−Ht (Im +AL’)-1(A+AL’A)(Im +L’A)-1H =L−Ht F(X* )H =L−Ht [A−AH(L+Ht AH)-1t A]H =L(L+Ht AH)-1L≧0 ……(28) を用いると、F(X* +X)−F(X* )≧0がしたが
う。つまり左辺は半正定値行列になる。
【0082】元のV[θ(C) ]のCに関する最小化問題
において、V[θ(C) ]の最小値を与えるC=C* とそ
の最小値を表すと、 C* =σ2 (Σk k )(Bt B)-1t S(St B S)-1 ……(29) V[θ(C) ] =σ2 (Bt B)-1+σ4 (Bt B)-1Σk k (Bt B)-1 −σ6 (Bt B)-1(Σk k )(Bt B)-1t S [St B S+σ2 t B(Bt B)-1(Σk k ) (Bt B)-1t S]-1t B(Bt B)-1 (Σk k )(Bt B)-1 ……(30) となる。最尤推定量の漸近共分散行列は上式の第1項と
第2項の和に等しいので、C=C* のときの推定量θ
(C) は最尤推定量よりも常に小さい漸近共分散行列を持
つことが分かる。
【0083】また、l≧mで且つL’=HL-1t の逆
行列が存在する場合には、 F(X* )=L’-1−L’-1(A+L’-1-1L’-1 ……(31) が成り立つ。Ps =S(St S)-1t に対して次の関
係式、 (Bt B)-1+{Bt S(St B S) -1t B}-1 =(Bt s B)-1 ……(32) が成り立つことを用いると、l≧mにおいて、 V[θ(C) ] =σ2 (Bt s B)-1−σ2 {(Bt s B)-1−(Bt B)-1} {(Bt s B)-1−(Bt B)-1+σ2 (Bt B)-1 Σk k (Bt B)-1-1 {(Bt s B)-1−(Bt B)-1} ……(33) が成り立つ。オプティカルフローに加わる雑音が余り小
さくないときに、最尤推定量よりも分散が小さくなる一
般化された重みC=PF を持つ評価関数J(C) を最小に
する推定量θ(C) の漸近共分散行列は、σ2 (Bt F
B)-1で近似できるので、ここで定式化した推定量でS
=Fとした推定量θ(C) はそれと同じか又はより小さい
漸近共分散行列を持つことが分かる。ただし、Fは座標
ηk の2次式からなるn×6(l=6)の行列である。
【0084】σ、Bt B、Bt S、Σk k の初期推定
の方法に関してまとめておく。最尤推定法等で運動パラ
メータを推定すると相対誤差Op (1/n1/2 )の精度
で算出できると考えられる。これから距離の逆数νk
最尤推定法で推定する。すなわち、u^などを運動パラ
メータの推定値として、 ν^k =(ξk −ζk ×ω^k )・u^k /|u^k 2 ……(34) とする。但し、ωk =(ω×ηk )×ηk であり、ω^
k はその推定値である。このとき、 ν^k =νk (0) +(uk (0) ・δξk /|u^k 2 ) +Op (1/n1/2 ) ……(35) が成り立つ。ここで、δξk =ξk −ξk (0) とした。
t Sはδξk の1次式になるのでOp (1/n1/2
の相対誤差で推定できる。Σk k は運動パラメータの
みの式でありνk (0) を含まないので、Op (1/n
1/2 )の相対誤差で計算できる。σも同程度の精度で推
定できる。Bt Bはδξk の2次式になるため偏るが、
その偏りは推定できるのでやはり同程度の精度で推定可
能である。したがって、重みCも同程度の精度で計算可
能である。故に漸近共分散行列の主要項(1/nの係
数)は真のBt Bなどを知っている場合と同じ値になる
ので、初期推定で得られた値を基に計算された推定量も
常に最尤推定量より小さい共分散行列を持つことが分か
る。
【0085】上述の説明において、(18)式の右辺の
第1項は、(17)式の右辺を微分したものであり、第
2項は、J(θ)に対して重みCを係数とした修正項で
ある。つまり、(18)式で示される推定関数K(θ)
は、(17)式の右辺で示される2乗誤差ERの微分
と、オプティカルフローの各画素の値を重みCに応じて
混ぜ合わせたものとからなる。画素の値の混ぜ合わせ方
は、CSt による。Cはm×lの行列であり、Sはn×
lの行列である。mは未知数の個数、例えば「5」であ
る。lは例えば5〜10の値である。nは画素数であ
り、例えば640×480である。C及びSの各行列に
おいて、l個の重み列は互いに異なる数列である。この
推定関数K(θ)の値を0又は最小とするようなθつま
りuとωが求められる。そのために、重みCとして、
(29)式に示される特別な重みであるC* が用いられ
る。(29)式において、Bt Bは距離の分散に関連
し、Bt Sは距離の平均に関連する。ここでBは、(2
0)式に示されているように距離を並べたものであると
いえる。求められたθすなわち推定量DTpは、図8に
その例を示すように5つのパラメータ値であり、形状情
報DTfとともに3次元情報DTとして出力される。
【0086】したがって、本発明における重みを定める
第2のステップは、(29)式におけるC* を定めるス
テップに対応し、3次元情報の推定量を求める第3のス
テップは、C* を用いて(18)式で示される推定関数
K(θ)=0を解いてθを求めるステップに対応し、第
4のステップは求めたθを出力するステップに対応す
る。なお、本発明の第1のステップは、例えば線形法又
は最尤推定法などによって行われる。
【0087】なお、上述した3次元計測装置1は、適当
なプログラムをロードした制御用のコンピュータ、パー
ソナルコンピュータ、又はワークステーションなどを用
いて実現することができる。 〔実験〕上述した3次元計測装置1による推定方法の有
用性を検証するため、簡単な計算機実験を行った。
【0088】図9は、オプティカルフローに加わる雑音
の標準偏差(分散の平方根)を横軸とし、算出される並
進速度の標準偏差を縦軸としてこれらの関係を示したも
のである。図9において、umleは最尤推定量、upolw は
本発明者が提案文献において先に提案した推定量、umod
は本実施形態の推定関数K(θ)に基づく推定量を表
す。オプティカルフローに加わる雑音の大きさによら
ず、本実施形態によるumodは、umle及びupolw よりも常
に小さい分散を持つことが分かる。
【0089】
【発明の効果】請求項1乃至請求項7の発明によると、
オプティカルフローに加わる雑音の大きさにかかわらず
最尤推定法よりも分散が小さくなり、精度の良い3次元
情報を安定に算出することができる。
【0090】また、ベイズ推定法のように特定の事前知
識を前提とするものではないので、推定量が偏ってしま
うということがなく、精度のよい3次元情報を安定して
算出できる。
【0091】このように本発明によると、物体の運動を
精確に計測することができるので、例えば本発明をロボ
ットの目などに適用した場合にロボットが物体を掴み損
ねる可能性が小さくなるなど、種々の制御を正確に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る3次元計測装置のブロック図であ
る。
【図2】初期推定部における処理手順を示す図である。
【図3】重み付き推定部における処理手順を示す図であ
る。
【図4】3次元空間を移動する物体の投影モデルを示す
図である。
【図5】3次元計測装置の処理の概要を示すフローチャ
ートである。
【図6】オプティカルフローの例を示す図である。
【図7】2乗誤差を算出する過程を示す図である。
【図8】3次元情報の例を示す図である。
【図9】オプティカルフローに加わる雑音と並進速度の
標準偏差との関係を示すグラフである。
【図10】動画像から3次元情報を算出する流れを示す
図である。
【図11】特徴点の対応付けに基づく3次元情報算出の
流れを示す図である。
【図12】オプティカルフローに基づく3次元情報算出
の流れを示す図である。
【図13】オプティカルフローに加わる雑音の統計的な
モデルを示す図である。
【符号の説明】
1 3次元計測装置 13 オプティカルフロー格納部(格納部) 14 初期推定部 15 重み算出部 16 重み付き推定部 17 出力部 K(θ) 推定関数 C 重み DTi 初期推定量 DTp 推定量 PF オプティカルフロー PFt 仮のオプティカルフロー DT 3次元情報 DTt 仮の3次元情報 ER 2乗誤差

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3次元空間を移動する物体の動画像からオ
    プティカルフローを求め、求めたオプティカルフローか
    ら前記物体の3次元情報を求めるための3次元計測方法
    であって、1つの オプティカルフローに基づいて初期推定を行い、
    3次元情報の初期推定量を求める第1のステップと、 前記第1のステップで求められた初期推定量に基づいて
    推定関数の重みを定める第2のステップと、 前記1つのオプティカルフローに基づいて、前記第2の
    ステップで定められた前記重みを用いて前記推定関数が
    小さくなるように推定を行い、3次元情報の推定量を求
    める第3のステップと、 前記第3のステップで求められた推定量を3次元情報と
    して出力する第4のステップと、 を有してなることを特徴とする3次元計測方法。
  2. 【請求項2】前記第1のステップにおいて、 最尤推定法を用いてオプティカルフローの2乗誤差を最
    小にするように前記初期推定を行う、 請求項1記載の3次元計測方法。
  3. 【請求項3】前記第3のステップにおいて、 仮の3次元情報に基づいて仮のオプティカルフローを求
    め、求められた仮のオプティカルフローと前記1つの
    プティカルフローとについての誤差及び前記重みを含む
    推定関数の値を求め、前記推定関数の値が小さくなるよ
    うに前記仮の3次元情報を修正し、これを再帰的に繰り
    返すことによって前記推定を行う、 請求項1又は請求項2記載の3次元計測方法。
  4. 【請求項4】前記推定関数は、 前記仮のオプティカルフローと前記1つのオプティカル
    フローとの2乗誤差をパラメータで微分して得られる項
    に、前記仮のオプティカルフローと前記1つのオプティ
    カルフローとの誤差を前記重みで平均して得られる修正
    項を付け加えたものである、 請求項3記載の3次元計測方法。
  5. 【請求項5】前記第2のステップにおいて、 前記第1のステップで求められた初期推定量における物
    体までの距離の平均と分散とを用いて前記重みを定め
    る、 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の3次元計測方
    法。
  6. 【請求項6】3次元空間を移動する物体の動画像からオ
    プティカルフローを求め、求めたオプティカルフローか
    ら前記物体の3次元情報を求めるための3次元計測装置
    であって、1つ のオプティカルフローに基づいて初期推定を行い、
    3次元情報の初期推定量を求める初期推定部と、 前記初期推定部で求められた初期推定量に基づいて重み
    を算出する重み算出部と、 前記1つのオプティカルフローに基づいて且つ前記重み
    算出部で算出された前記重みを用いて推定を行い、3次
    元情報の推定量を求める重み付き推定部と、 前記重み付き推定部で求められた推定量を3次元情報と
    して出力する出力部と、 を有してなることを特徴とする3次元計測装置。
  7. 【請求項7】オプティカルフローから物体の3次元情報
    を求めるための3次元計測装置であって、 入力されるオプティカルフローを格納する格納部と、 格納部から読み出された1つのオプティカルフローに基
    づいて初期推定を行い、3次元情報の初期推定量を求め
    る初期推定部と、 前記初期推定部で求められた初期推定量に基づいて重み
    を算出する重み算出部と、 前記1つのオプティカルフローに基づいて且つ前記重み
    算出部で算出された前記重みを用いて推定を行い、3次
    元情報の推定量を求める重み付き推定部と、 前記重み付き推定部で求められた推定量を3次元情報と
    して出力する出力部と、 を有してなることを特徴とする3次元計測装置。
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