JP3346612B2 - エコーキャンセラー - Google Patents
エコーキャンセラーInfo
- Publication number
- JP3346612B2 JP3346612B2 JP21718493A JP21718493A JP3346612B2 JP 3346612 B2 JP3346612 B2 JP 3346612B2 JP 21718493 A JP21718493 A JP 21718493A JP 21718493 A JP21718493 A JP 21718493A JP 3346612 B2 JP3346612 B2 JP 3346612B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- echo
- impulse response
- echo path
- decoder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は拡声電話系会議通信
系、2線4線変換系、などにおいて、ハウリングの原
因、聴覚上の障害となる反響信号を消去するエコーキャ
ンセラーに関する。
系、2線4線変換系、などにおいて、ハウリングの原
因、聴覚上の障害となる反響信号を消去するエコーキャ
ンセラーに関する。
【0002】
【従来の技術】高能率音声符号化、復号化器を備えた拡
声型通信端末装置を図2Aに示す。入力端子11を通じ
て受信された伝送路からの信号は伝送路復号器12でベ
ースバンド信号に復号され、そのベースバンド信号は音
声復号化器13で符号化音声信号が、例えば電話帯域の
音声信号に復号され、更にD/A変換器14でアナログ
信号に変換される。このアナログ音声信号はスピーカ1
5へ供給され、音響信号として放声される。一方マイク
ロホン16で受音された音声信号はA/D変換器17で
ディジタル信号に変換され、消去回路18で反響信号が
消去されて音声符号化器19へ供給され、高能率音声符
号化され、その符号化音声信号は伝送路符号器21で伝
送路上の信号に符号化されて出力端子22より伝送路へ
送信される。スピーカ15から放音された音響信号がマ
イクロホン16で捕捉され、反響信号として送信される
のを防止するため、スピーカ15とマイクロホン16と
を結合する反響路23を模疑した疑似反響路24がスピ
ーカ15の入力側に接続され、スピーカ15への信号が
疑似反響路24に分岐供給され、これを通った出力が消
去回路18へ供給され、マイクロホン16からの信号か
ら差し引かれ、つまり反響信号が打消されるようにされ
る。スピーカ15の入力信号と、消去回路18の出力信
号とがインパルス応答推定部25に入力されて、反響路
23のインパルス応答が推定され、その推定インパルス
応答特性が疑似反響路24に設定され、疑似反響路24
に入力された信号に対しインパルス応答をたたみ込むよ
うにされている。
声型通信端末装置を図2Aに示す。入力端子11を通じ
て受信された伝送路からの信号は伝送路復号器12でベ
ースバンド信号に復号され、そのベースバンド信号は音
声復号化器13で符号化音声信号が、例えば電話帯域の
音声信号に復号され、更にD/A変換器14でアナログ
信号に変換される。このアナログ音声信号はスピーカ1
5へ供給され、音響信号として放声される。一方マイク
ロホン16で受音された音声信号はA/D変換器17で
ディジタル信号に変換され、消去回路18で反響信号が
消去されて音声符号化器19へ供給され、高能率音声符
号化され、その符号化音声信号は伝送路符号器21で伝
送路上の信号に符号化されて出力端子22より伝送路へ
送信される。スピーカ15から放音された音響信号がマ
イクロホン16で捕捉され、反響信号として送信される
のを防止するため、スピーカ15とマイクロホン16と
を結合する反響路23を模疑した疑似反響路24がスピ
ーカ15の入力側に接続され、スピーカ15への信号が
疑似反響路24に分岐供給され、これを通った出力が消
去回路18へ供給され、マイクロホン16からの信号か
ら差し引かれ、つまり反響信号が打消されるようにされ
る。スピーカ15の入力信号と、消去回路18の出力信
号とがインパルス応答推定部25に入力されて、反響路
23のインパルス応答が推定され、その推定インパルス
応答特性が疑似反響路24に設定され、疑似反響路24
に入力された信号に対しインパルス応答をたたみ込むよ
うにされている。
【0003】同様に4線2線変換系においては、図2B
に図2Aと対応する部分に同一符号を付けて示すよう
に、D/A変換器14の出力側と、A/D変換器17の
入力側とがハイブリッドトランス26の4線側端子に接
続され、ハイブリッドトランス26の2線側端子に2線
式伝送路27が接続される。D/A変換器14の出力信
号がハイブリッドトランス26より漏れてA/D変換器
17側へ達する反響路28が存在し、この反響路28を
通じる反響信号を消去回路18で図2Aの場合と同様に
打消すようにされる。
に図2Aと対応する部分に同一符号を付けて示すよう
に、D/A変換器14の出力側と、A/D変換器17の
入力側とがハイブリッドトランス26の4線側端子に接
続され、ハイブリッドトランス26の2線側端子に2線
式伝送路27が接続される。D/A変換器14の出力信
号がハイブリッドトランス26より漏れてA/D変換器
17側へ達する反響路28が存在し、この反響路28を
通じる反響信号を消去回路18で図2Aの場合と同様に
打消すようにされる。
【0004】また図3に示すように移動無線通信の基地
局29においてはアナログネットワーク31よりのディ
ジタルの音声信号が音声符号化器19で符号化され、更
に伝送路符号器21で符号化されて無線回線で移動端末
機器32へ送信され、移動端末機器32において、基地
局29の信号は伝送路復号器33でベースバンド信号と
され、更に音声復号化器34で音声信号に復号化され、
その音声信号はD/A変換器14でアナログ信号とされ
てスピーカ15へ供給される。マイクロホン16からの
音声信号はA/D変換器17でディジタル信号とされ、
音声符号化器35で高能率符号化され、その符号化出力
は伝送路符号器36で伝送路上の符号信号とされて無線
回線で基地局29へ送信される。基地局29では受信し
た信号を伝送路復号器12でベースバンド信号に復号さ
れ、そのベースバンド信号は音声復号化器13でディジ
タル音声信号に復号化されてアナログネットワーク31
へ送出される。この場合もスピーカ15からマイクロホ
ン16への反響路23が構成され、その反響路23を通
じる反響信号の打消が、基地局29の音声符号化器19
の入力側と音声復号化器13の出力側との間に設けられ
た疑似反響路24、消去回路18、インパルス応答推定
部25により行われる。
局29においてはアナログネットワーク31よりのディ
ジタルの音声信号が音声符号化器19で符号化され、更
に伝送路符号器21で符号化されて無線回線で移動端末
機器32へ送信され、移動端末機器32において、基地
局29の信号は伝送路復号器33でベースバンド信号と
され、更に音声復号化器34で音声信号に復号化され、
その音声信号はD/A変換器14でアナログ信号とされ
てスピーカ15へ供給される。マイクロホン16からの
音声信号はA/D変換器17でディジタル信号とされ、
音声符号化器35で高能率符号化され、その符号化出力
は伝送路符号器36で伝送路上の符号信号とされて無線
回線で基地局29へ送信される。基地局29では受信し
た信号を伝送路復号器12でベースバンド信号に復号さ
れ、そのベースバンド信号は音声復号化器13でディジ
タル音声信号に復号化されてアナログネットワーク31
へ送出される。この場合もスピーカ15からマイクロホ
ン16への反響路23が構成され、その反響路23を通
じる反響信号の打消が、基地局29の音声符号化器19
の入力側と音声復号化器13の出力側との間に設けられ
た疑似反響路24、消去回路18、インパルス応答推定
部25により行われる。
【0005】図2A、2B、図3中の音声符号化器、音
声復号化器は、線形予測を用いて高能率で音声信号を符
号化、復号化するもので、例えばCELP(Code
Excited Linear Predictio
n:符号励振線形予測)符号化方式が用いられる。これ
は簡単に述べると図4Aに示すように入力音声信号はL
PC分析部41でLPC分析されてブロックごとにスペ
クトル包絡パラメータが求められ、このパラメータが線
形予測合成フィルタ42にフィルタ係数として設定され
る。励振源43から選択された励振信号が利得部44で
利得が与えられて線形予測合成フィルタ42へ励振信号
として供給される。合成フィルタ42で音声合成された
合成信号の入力音声信号に対する歪が最小になるように
励振源43の励振信号の選択と、利得部44に与える利
得制御とが歪評価部45で行われ、入力音声信号がブロ
ック単位で選択した励振信号(ベクトル)を示すコード
と、設定した利得を示すコードと、スペクトル包絡パラ
メータとが符号化信号として出力される。
声復号化器は、線形予測を用いて高能率で音声信号を符
号化、復号化するもので、例えばCELP(Code
Excited Linear Predictio
n:符号励振線形予測)符号化方式が用いられる。これ
は簡単に述べると図4Aに示すように入力音声信号はL
PC分析部41でLPC分析されてブロックごとにスペ
クトル包絡パラメータが求められ、このパラメータが線
形予測合成フィルタ42にフィルタ係数として設定され
る。励振源43から選択された励振信号が利得部44で
利得が与えられて線形予測合成フィルタ42へ励振信号
として供給される。合成フィルタ42で音声合成された
合成信号の入力音声信号に対する歪が最小になるように
励振源43の励振信号の選択と、利得部44に与える利
得制御とが歪評価部45で行われ、入力音声信号がブロ
ック単位で選択した励振信号(ベクトル)を示すコード
と、設定した利得を示すコードと、スペクトル包絡パラ
メータとが符号化信号として出力される。
【0006】この符号化信号を復号化する復号化器は図
4Bに示すように、スペクトル包絡復号器47でスペク
トル包絡パラメータが取出され、線形予測合成フィルタ
48にフィルタ係数として設定され、また励振源復号器
49により励振信号が選択復号され、その励振信号は利
得部51で復号された利得が与えられて線形予測合成フ
ィルタ48に励振信号として入力され、合成フィルタ4
8から音声信号が復元出力される。
4Bに示すように、スペクトル包絡復号器47でスペク
トル包絡パラメータが取出され、線形予測合成フィルタ
48にフィルタ係数として設定され、また励振源復号器
49により励振信号が選択復号され、その励振信号は利
得部51で復号された利得が与えられて線形予測合成フ
ィルタ48に励振信号として入力され、合成フィルタ4
8から音声信号が復元出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】反響信号消去に要求さ
れる条件は音響エコーと回線エコーで異なるが、反響信
号消去の原理は共通であるので、以下では音響エコーキ
ャンセラーに限定して説明する。インパルス応答を推定
する方法としては音声通信を開始する前に広い帯域の雑
音をスピーカー15から放射して、マイクロホン16に
入力した信号を使う方法がある。この方法ではスピーカ
ー15からの信号の帯域が広いので正確なインパルス応
答が短時間で推定できるが、反響路23のインパルス応
答の変動には追随できないという難点がある。
れる条件は音響エコーと回線エコーで異なるが、反響信
号消去の原理は共通であるので、以下では音響エコーキ
ャンセラーに限定して説明する。インパルス応答を推定
する方法としては音声通信を開始する前に広い帯域の雑
音をスピーカー15から放射して、マイクロホン16に
入力した信号を使う方法がある。この方法ではスピーカ
ー15からの信号の帯域が広いので正確なインパルス応
答が短時間で推定できるが、反響路23のインパルス応
答の変動には追随できないという難点がある。
【0008】この方法とは別に音声信号を使いながらイ
ンパルス応答の推定を逐次修正する方法がある。この方
法では反響信号消去量やインパルス応答の変動に追随す
る速度の改善をする多くの試みがあるが、演算量の増加
などの実用的問題が十分に解決されていない。
ンパルス応答の推定を逐次修正する方法がある。この方
法では反響信号消去量やインパルス応答の変動に追随す
る速度の改善をする多くの試みがあるが、演算量の増加
などの実用的問題が十分に解決されていない。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明によれば反響路
への信号のスペクトル包絡パラメータが線形予測され、
その予測されたスペクトル包絡パラメータに応じてイン
パルス応答推定手段へ入力される両信号に対して聴感補
正手段により聴感補正される。音声スペクトルレベルが
小さい所では雑音が目立つが、スペクトルレベルが大き
ければ、雑音レベルが比較的大きくしても目立たない、
つまり雑音エネルギーが大きくても、その時の音声のス
ペクトルに相似していれば聴感上は気にならないが、音
声スペクトルが存在しない周波数帯域の雑音は耳につき
易い性質がある。この発明ではこの性質が利用されてお
り、インパルス応答推定手段では、通常は、その両入力
信号が共に、周波数特性が平坦なものについて、残留反
響信号のエネルギーが最小になるようにインパルス応答
を推定しているが、この発明では、両入力信号に対して
聴感補正がなされているから、これら補正されたものが
周波数特性平坦なものとして処理するため、その聴感補
正されないものについても、インパルス応答推定手段に
入力される音声信号(反響信号源となるもの)のスペク
トル包絡に、残留反響信号のスペクトル包絡が類似した
状態で、残留反響信号のエネルギーが最小になるような
インパルス応答を推定する。つまり多少遅れを伴うがス
ペクトル包絡には相関性があるため、現に発声している
音声とスペクトル包絡が類似した残留反響信号が発声者
側に戻るため、その発生音声により残留反響信号がマス
クされ、そのレベルが比較的大きくても聴感上は気にな
らない。
への信号のスペクトル包絡パラメータが線形予測され、
その予測されたスペクトル包絡パラメータに応じてイン
パルス応答推定手段へ入力される両信号に対して聴感補
正手段により聴感補正される。音声スペクトルレベルが
小さい所では雑音が目立つが、スペクトルレベルが大き
ければ、雑音レベルが比較的大きくしても目立たない、
つまり雑音エネルギーが大きくても、その時の音声のス
ペクトルに相似していれば聴感上は気にならないが、音
声スペクトルが存在しない周波数帯域の雑音は耳につき
易い性質がある。この発明ではこの性質が利用されてお
り、インパルス応答推定手段では、通常は、その両入力
信号が共に、周波数特性が平坦なものについて、残留反
響信号のエネルギーが最小になるようにインパルス応答
を推定しているが、この発明では、両入力信号に対して
聴感補正がなされているから、これら補正されたものが
周波数特性平坦なものとして処理するため、その聴感補
正されないものについても、インパルス応答推定手段に
入力される音声信号(反響信号源となるもの)のスペク
トル包絡に、残留反響信号のスペクトル包絡が類似した
状態で、残留反響信号のエネルギーが最小になるような
インパルス応答を推定する。つまり多少遅れを伴うがス
ペクトル包絡には相関性があるため、現に発声している
音声とスペクトル包絡が類似した残留反響信号が発声者
側に戻るため、その発生音声により残留反響信号がマス
クされ、そのレベルが比較的大きくても聴感上は気にな
らない。
【0010】従って、従来と同一の反響消去量の場合は
聴感上は、従来よりも多く反響消去した状態になり、逆
に聴感上において、従来と同一の反響消去量となるに
は、従来よりも早くなり、それだけインパルス応答の推
定が速く、かつ、インパルス応答の変動に対する追随性
がよくなる。
聴感上は、従来よりも多く反響消去した状態になり、逆
に聴感上において、従来と同一の反響消去量となるに
は、従来よりも早くなり、それだけインパルス応答の推
定が速く、かつ、インパルス応答の変動に対する追随性
がよくなる。
【0011】
【実施例】図1にこの発明の実施例を示し、図3、図5
と対応する部分に同一符号を付けてある。この実施例に
おいては音声復号化器13よりの復号化音声信号が聴感
重み付けフィルタ55を通じてインパルス応答推定部2
5に入力され、また消去回路18よりの残留反響信号も
聴感重み付けフィルタ56を通じてインパルス応答推定
部25へ入力される。復号化音声信号のスペクトル包
絡、つまりこの例では音声復号化器13内のスペクトル
包絡復号器47よりの復号スペクトル包絡パラメータに
応じて聴感重み付けフィルタ55,56の各フィルタ係
数が設定され、そのスペクトル包絡に応じた重み付けが
各その入力信号に対してなされる。音声の線形予測のP
次の多項式をA(z)とする時、 A(z)=Σαi zi (α0 =1) Σはi=0からpまで、聴感重み付けフィルタ55,5
6の各特性関数W(z)は次式とする。
と対応する部分に同一符号を付けてある。この実施例に
おいては音声復号化器13よりの復号化音声信号が聴感
重み付けフィルタ55を通じてインパルス応答推定部2
5に入力され、また消去回路18よりの残留反響信号も
聴感重み付けフィルタ56を通じてインパルス応答推定
部25へ入力される。復号化音声信号のスペクトル包
絡、つまりこの例では音声復号化器13内のスペクトル
包絡復号器47よりの復号スペクトル包絡パラメータに
応じて聴感重み付けフィルタ55,56の各フィルタ係
数が設定され、そのスペクトル包絡に応じた重み付けが
各その入力信号に対してなされる。音声の線形予測のP
次の多項式をA(z)とする時、 A(z)=Σαi zi (α0 =1) Σはi=0からpまで、聴感重み付けフィルタ55,5
6の各特性関数W(z)は次式とする。
【0012】W(z)=A(γn z)/A(γd z) γn ,γd は例えば0.9,0.4といった定数であ
る。この聴感補正についてはB.S.Atal and
M.R.Schroeder:“Predictiv
e Coding of Speech Signal
s and Subjective Error Cr
iteria”,IEEE Trans.Acous
t.Speech,Signal Processin
g,ASSP−27,pp.247−254(197
9)を参照されたい。
る。この聴感補正についてはB.S.Atal and
M.R.Schroeder:“Predictiv
e Coding of Speech Signal
s and Subjective Error Cr
iteria”,IEEE Trans.Acous
t.Speech,Signal Processin
g,ASSP−27,pp.247−254(197
9)を参照されたい。
【0013】このように入力端子11側の話者が発声し
ている音声に時間的に近い復号化音声のスペクトル包絡
に応じて、インパルス応答推定部25の両入力がフィル
タ55,56で聴感重み付けられ、この重み付けられた
フィルタ56の出力が、その周波数特性が平坦な状態で
エネルギーが最小になるようにインパルス応答推定がな
される。従って聴感重み付けフィルタ56の入力残留反
響信号はそのスペクトル包絡が、入力端子11側の話者
が現に発声している音声のスペクトル包絡と相関のある
ものとなり、残留反響信号のレベルが比較的大きくて
も、聴感上は気にならなくなる。なお音声信号はそのス
ペクトル包絡は20〜40ミリ秒程度遅れたものと遅れ
ていないものとの間に可成りの相関がある。従って、反
響信号が遅れて、入力端子11側の話者に達しても、聴
感補正により比較的大きな消去効果が聴感上得られる。
ている音声に時間的に近い復号化音声のスペクトル包絡
に応じて、インパルス応答推定部25の両入力がフィル
タ55,56で聴感重み付けられ、この重み付けられた
フィルタ56の出力が、その周波数特性が平坦な状態で
エネルギーが最小になるようにインパルス応答推定がな
される。従って聴感重み付けフィルタ56の入力残留反
響信号はそのスペクトル包絡が、入力端子11側の話者
が現に発声している音声のスペクトル包絡と相関のある
ものとなり、残留反響信号のレベルが比較的大きくて
も、聴感上は気にならなくなる。なお音声信号はそのス
ペクトル包絡は20〜40ミリ秒程度遅れたものと遅れ
ていないものとの間に可成りの相関がある。従って、反
響信号が遅れて、入力端子11側の話者に達しても、聴
感補正により比較的大きな消去効果が聴感上得られる。
【0014】上記聴感特性のみならず、周波数による音
の大きさの感度などの聴感特性も組み合せて利用しても
よい。
の大きさの感度などの聴感特性も組み合せて利用しても
よい。
【0015】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、イ
ンパルス応答推定部25に入力される両信号に対して、
聴感補正を行うことにより、例えば入力端子11側から
喋った声が、反響路23を通って反響信号として返って
くるとき、その反響を自分の声でマスクすることがで
き、聴感上の反響を最小化することができるので、反響
消去効果が改善され、聴感上の同一残留反響量が、従来
よりも少ない、インパルス応答推定演算量で得られ、そ
れだけ短時間にインパルス応答推定を行うことができ、
かつインパルス応答の変動に高速に追随する。
ンパルス応答推定部25に入力される両信号に対して、
聴感補正を行うことにより、例えば入力端子11側から
喋った声が、反響路23を通って反響信号として返って
くるとき、その反響を自分の声でマスクすることがで
き、聴感上の反響を最小化することができるので、反響
消去効果が改善され、聴感上の同一残留反響量が、従来
よりも少ない、インパルス応答推定演算量で得られ、そ
れだけ短時間にインパルス応答推定を行うことができ、
かつインパルス応答の変動に高速に追随する。
【0016】上述の実施例のように、反響路への送受信
信号に対し、高能率音声符号化、復号化をする場合は、
その符号化器又は復号化器で得られているスペクトル包
絡パラメータを利用して聴感重み付けフィルタ55,5
6に対するフィルタ係数設定を行えば、スペクトル包絡
パラメータを求めるための演算量が省略できる。
信号に対し、高能率音声符号化、復号化をする場合は、
その符号化器又は復号化器で得られているスペクトル包
絡パラメータを利用して聴感重み付けフィルタ55,5
6に対するフィルタ係数設定を行えば、スペクトル包絡
パラメータを求めるための演算量が省略できる。
【図1】この発明の実施例を示すブロック図。
【図2】Aは従来の拡声型通信端末における音響エコー
キャンセラーを示すブロック図、Bは従来の回線エコー
キャンセラーを示すブロック図である。
キャンセラーを示すブロック図、Bは従来の回線エコー
キャンセラーを示すブロック図である。
【図3】従来の遠隔地の反響路を含むエコーキャンセラ
ーを示すブロック図。
ーを示すブロック図。
【図4】Aは高能率音声符号化器を示すブロック図、B
はその音声復号化器を示すブロック図である。
はその音声復号化器を示すブロック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金田 豊 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−247339(JP,A) 特開 昭61−35630(JP,A) 特開 昭61−206330(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 3/00 - 3/44
Claims (1)
- 【請求項1】 反響路への信号を疑似反響路に通してイ
ンパルス応答をたゝみ込み、その疑似反響路の出力を上
記反響路よりの信号から消去回路で差し引き、その消去
回路の出力と、上記反響路への信号とをインパルス応答
推定手段に入力して上記反響路のインパルス応答を推定
し、その推定結果を上記疑似反響路に設定するエコーキ
ャンセラーにおいて、上記反響路に対する送、受信音声信号に対し、線形予測
を用いて高能率で符号化復号化する符号化器、復号化器
と、 その符号化器又は復号化器に得られるスペクトル包絡パ
ラメータが入力され、そのスペクトル包絡パラメータに
応じて上記インパルス応答推定手段へ入力される上記両
信号 に対してそれぞれ聴感補正を行う聴感補正手段と、 を具備することを特徴とするエコーキャンセラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21718493A JP3346612B2 (ja) | 1993-09-01 | 1993-09-01 | エコーキャンセラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21718493A JP3346612B2 (ja) | 1993-09-01 | 1993-09-01 | エコーキャンセラー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0774682A JPH0774682A (ja) | 1995-03-17 |
JP3346612B2 true JP3346612B2 (ja) | 2002-11-18 |
Family
ID=16700184
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21718493A Expired - Fee Related JP3346612B2 (ja) | 1993-09-01 | 1993-09-01 | エコーキャンセラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3346612B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-01 JP JP21718493A patent/JP3346612B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0774682A (ja) | 1995-03-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0956658B1 (en) | Method and apparatus for using state determination to control functional elements in digital telephone systems | |
CN103597541B (zh) | 在具有适应性噪音消除(anc)的个人语音设备中的带限抗噪音 | |
JP3102015B2 (ja) | 音声復号化方法 | |
US6597787B1 (en) | Echo cancellation device for cancelling echos in a transceiver unit | |
US8189766B1 (en) | System and method for blind subband acoustic echo cancellation postfiltering | |
CN1202628C (zh) | 话音通信中的掩蔽噪声调制和干涉噪声的方法 | |
CN103718238A (zh) | 在噪音消除个人语音设备中的次级路径适应性响应的连续调适 | |
US5857167A (en) | Combined speech coder and echo canceler | |
US8259926B1 (en) | System and method for 2-channel and 3-channel acoustic echo cancellation | |
KR20040030817A (ko) | 통신 시스템, 에코 제거 수단 및 에코 제거 방법 | |
US6816592B1 (en) | Echo cancellation in digital data transmission system | |
US6999920B1 (en) | Exponential echo and noise reduction in silence intervals | |
JPH08204619A (ja) | エコーサプレッサ | |
JP2003514264A (ja) | 雑音抑圧装置 | |
JP2006033789A (ja) | 反響路結合量推定方法、反響路結合量推定装置、反響路結合量推定プログラム、エコー抑圧方法、エコー抑圧装置、エコー抑圧プログラム、エコーサプレス方法、エコーサプレッサ、エコーサプレッサプログラム、通信路上の損失量制御方法、通信路上の損失量制御装置、通信路上の損失制御プログラム、多チャネルエコー抑圧方法、多チャネルエコー抑圧装置、多チャネルエコー抑圧プログラム、記録媒体 | |
JP3346612B2 (ja) | エコーキャンセラー | |
JP3724705B2 (ja) | 反響抑圧方法・反響抑圧装置 | |
JP3355585B2 (ja) | エコーキャンセル方法 | |
JP3353257B2 (ja) | 音声符号化復号化併用型エコーキャンセラー | |
JP3346611B2 (ja) | エコーキャンセラー | |
US20020012429A1 (en) | Interference-signal-dependent adaptive echo suppression | |
JPH10150343A (ja) | 反響消去方法および装置 | |
JP3293706B2 (ja) | 反響消去装置 | |
JP3163567B2 (ja) | 音声符号化通信方式及びその装置 | |
JPH08340267A (ja) | 背景雑音低減機能付き送受信機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |