JP3346577B2 - 高せん断混合の前にナッツペーストに油を添加するナッツスプレッド製造法 - Google Patents

高せん断混合の前にナッツペーストに油を添加するナッツスプレッド製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本願は、粘着性を減じたナッツバター、特にピーナツ
バターに関する。本願は特に、所望のナッツフレーバを
損なわずに粘着性を減したナッツバター、特にピーナツ
バターに関する。
発明の背景 従来のピーナツバターおよびその他のナッツバター
は、典型的な場合、油に懸濁させた固体ナッツ粒子(ナ
ッツペースト)、砂糖、高フルクトースコーンシロップ
または蜂蜜などの甘味料、塩、および油と粒子の分離を
防ぐための安定剤(例えば、高融点脂肪またはハードス
トック)の凝集性粉砕混合物を含んでいる。ピーナツバ
ター、ピーナツペーストの主要成分は、殻を除いたピー
ナツを焙焼、ブランチング、粉砕して形成される。粉砕
工程で、ピーナツの細胞構造が破裂してピーナツ油を放
出し、その油の中に微粉ピーナツ固形物が懸濁する。
ピーナツバターの望ましさを評価する際に、消費者が
考慮する要因は多数ある。1つは、その「粘着性」の知
覚である。消費者は、「粘着性」を、摂取したピーナツ
バターの塊の口蓋への付着性であると知覚し、また、口
蓋から舌で取り除くのに苦労すると知覚する。しかし、
消費者が「粘着性」と感じているものは、主として付着
力によるものではなく、ピーナツバターの塊が口内で化
学的(唾液の)力および物理的(舌の)力の作用を一緒
に受ける時のその凝集性によるものである。確かに、唾
液と舌によってこのようなピーナツバターの塊の粘度が
低くなるにつれて、「粘着性」はその塊を容易にのみ込
むことができる程度にまで軽減される。
消費者が考慮する別の要因は、「ピーナツフレーバ」
の知覚である。ピーナツフレーバが放出される仕組み
は、口内で唾液によりナッツ固形物が水和するためであ
るとされている。ナッツ固形物中に存在するピーナツフ
レーバの総量が重要であると同時に、これらナッツ固形
物の効果的な水和能力が、ピーナツフレーバ強度に影響
しているようにも思われる。確かに、これらナッツ固形
物の水和を均一にすればするほど、知覚されるピーナツ
フレーバ強度も増している。
ピーナツフレーバ強度にマイナスの効果を及ぼすこと
なく、ピーナツバターの粘着性の知覚を低減しようとい
う従来の努力は、おおむね不成功に終っている。これま
で、粘着性の低減とピーナツフレーバ強度とは二律背反
性であった。すなわち、ピーナツフレーバ強度を増せば
粘着姓が増すことになり、逆もまた同様であった。例え
ば、比較的大きいピーナツ顆粒でできているチャンクタ
イプのピーナツバターは、クリームタイプのピーナツバ
ターに較べてピーナツフレーバが強い。しかし、これら
比較的粒径の大きいピーナツ固形物を作り出す加工条件
では、粘度の増加が原因でピーナツバターはより粘着性
となってしまう。逆に、ナッツ固形物を微粉砕すると
(すなわち、粒径を縮小すると)、フレーバ成分はナッ
ツペーストにくまなく分散することになり、したがって
これらナッツ固形物のフレーバ効果は減少してしまう。
ピーナツバターの粘度は、主としてナッツ固形物の粒
径分布(PSD)の影響を受ける。ナッツ固形物を粒径分
布が単モード(monomodal)となるように粉砕して作っ
たピーナツバターは、相対的に粘度が低い。1992年1月
7日発行の米国特許第5,079,207号(Wong他)(ナッツ
固形物のロールミルによる単分散/単モード粒径分布)
を参照されたい。逆に、粉砕がより粗くなると、ナッツ
固形物は多モード(polymodal)粒径分布状態で存在す
ることになり、粒子充てん挙動が増し、ナッツ粒子の応
力下で粒子同士が衝突する傾向が強まることになる。多
モードPSDのピーナツバターの方が粘度が高くなる他の
理由は、ナッツを粗く粉砕することによって破壊される
油の細胞数が少なくなり、したがってナッツ固形物の懸
濁液中の遊離油が少なくなることにある。
粘着性を低減するためには、ピーナツバターの粘度を
低くする必要がある。このことは、ナッツペーストに分
け与えられるせん断の量を増すことおよび/またはナッ
ツ固形物の粒径を縮小することによって達成することが
できる。これまでは、典型的な場合、ピーナツペースト
の高圧またはマルチパスホモジネーション利用して、必
要な粒径の縮小およびせん断を達成していた。例えば、
このような高圧ホモジネーション法の一例を記載してい
る、1971年11月9日発行の米国特許第3,619,207号(Dzu
rik他)を参照されたい。残念ながら、ピーナツバター
の粘度を低減しようという従来の試みはやはり、ピーナ
ツフレーバ強度を著しく低める結果に終っている。これ
は、摂取ピーナツバターの塊の口内滞留時間が減少する
ためと考えられている。このように口内滞留時間が減少
すると、固形物の水和の程度が減少するため、ピーナツ
フレーバ強度が低減する。さらに、高圧またはマルチパ
スホモジネーションでは、ナッツ固形物が、元来存在し
ていたピーナツフレーバ揮発性物質の重要な部分を失う
程にまで、微細な大きさに粉砕されてしまうことが多
い。
消費者がピーナツバターを受容するかどうかに影響す
る他の要因は、そのザラザラした印象である。ザラつき
は、舌がそれと感じることができる程ピーナツバターの
固体粒子が大きく、また、舌が感じる程の相応の形を有
している場合に生じる。ザラつきを与え得る固形物に
は、ピーナツ固形物はもちろんのこと、ピーナツバター
に通常存在している、特に砂糖および塩などの水溶性固
形物であるその他の非脂肪性固形物も含まれる。このザ
ラつきの印象を低減する1つの方法は、単純に、ピーナ
ツペーストとその他の非脂肪性固形物との混合物を高圧
ホモジナイザーを通過させ、全固形物をより微細な大き
さにすることである。1996年5月21日発行の米国特許第
5,518,755号(Wong他)を参照されたい。しかし、先に
言及したとおり、この方法でもやはり、ピーナツ固形物
の大きさが縮小されるため、得られるピーナツバターの
ピーナツフレーバ強度はマイナスの影響を受けることに
なる。
したがって、(1)粘着性の印象を弱める、(2)ピ
ーナツフレーバ強度にマイナスの影響を及ぼさない、お
よび(3)ザラつきを低減するようなピーナツバターの
配合を定式化できることが望ましい。
発明の開示 本発明は、所望のナッツフレーバ強度を維持しなが
ら、粘着性を減じたナッツスプレッド、特にピーナツバ
ターに関する。このようなナッツスプレッドの粘度は温
度65℃で測定する際に約2000センチポアズ以下(6.8sec
-1で測定)であって、 a.ナッツ固形物を約25〜約60%、 b.添加油を少なくとも約4%、 c.総脂肪を約42〜約60%、 d.フレーバ剤、フレーバ増強剤、充てん剤およびそれら
の混合物から選択される粒状水溶性成分を約3.5〜約25
%、 e.任意に、しかし好ましくはナッツバター安定剤、およ
び f.任意に、しかし好ましくは乳化剤 を含む。
本発明はまた、このようなナッツスプレッドを作る方
法に関する。この方法は、 a.本質的に、 (1)ナッツペーストを約50〜約90%、 (2)添加油を少なくとも約4%、 (3)任意に、しかし好ましくはフレーバ剤、フレー
バ増強剤、充てん剤およびそれらの混合物から選択され
る粒子水溶性成分を約3.5〜約25%、 (4)任意に、しかし好ましくはナッツバター安定
剤、および (5)任意に、しかし好ましくは乳化剤、 からなる混合物を形成する工程と、 b.この混合物を、温度65℃で測定する際の粘度が約2000
センチポアズ以下(6.8sec-1で測定)になるまで高せん
断混合する工程、 とを含む。
本発明のナッツスプレッド、それも特にピーナツバタ
ーは、従来のピーナツバターに較べて粘着性が著しく低
減されている。これは、ナッツスプレッドの粘度を大幅
に低くすることによって、すなわち、粘度を約2000セン
チポアズ以下まで低くすることによって達成される。こ
のような粘度低下は、(1)ピーナツペーストに通常存
在する油に加えて油を添加する、(2)ピーナツペース
トと添加油の混合物を、先に示した粘度が得られるまで
高せん断混合する、という2つの要因を組み合せること
によって得られる。本発明のナッツスプレッドの粘度が
大幅に低減されたということは、すなわち、ナッツスプ
レッドの塊を摂取するのにあてがわれる労力、ナッツス
プレッドをかき取り薄めて(shear thin)のみ込み易く
するための労力が著しく少なくて済むことを意味する。
これによって、ナッツスプレッドの粘着性が低減されて
いると知覚される。
発明の詳細な説明 A.定義 本明細書で使用する「ナッツスプレッド」とは、主と
してナッツ固形物および脂肪/油と、それらに加えてナ
ッツバター安定剤、フレーバ剤、フレーバ増強剤、充て
ん剤、乳化剤などのその他成分とから作られる、薄く塗
ることが可能な食品を意味する。ナッツスプレッドに
は、米国食品医薬品局の同一性基準(the standards of
identy)によって定義される通りの「ナッツバター」
および「ピーナツバター」が含まれるが、これらに限定
されるものではない。
本明細書で使用する「総脂肪」とは、ナッツスプレッ
ドに存在する総油脂を指す。「脂肪」と「油」とはある
程度互いに交換可能に使用されるが、「脂肪」は、通例
周囲温度で固体または塑性のトリグリセリド(およびそ
れに相当する代替物)を指し、「油」は通例周囲温度で
液体または流体のトリグリセリド(およびそれに相当す
る代替物)を指す。
B.ナッツ固形物、ナッツペーストおよび脂肪/油 本発明のナッツスプレッドの主要成分は、ナッツから
得られるナッツ固形物と脂肪種子である。本発明を、し
ばしばピーナツから得られるナッツ固形物に関して説明
するが、アーモンド、ピーカン、クルミ、カシューナッ
ツ、ハシバミ、マカダミアナッツ、ブラジルナッツ、ヘ
ーゼルナッツ、ヒマワリの種、ゴマ、カボチャの種およ
び大豆などのその他のナッツ固形物源も同様に使用する
ことができることが理解されるだろう。これらナッツ固
形物の混合物もまた使用できる。
ナッツペーストのフレーバは、天然(生の)ナッツの
フレーバでもよいが、より典型的な場合、ナッツに熱操
作を加えて、通例は焙焼することによって発現させる。
例えば、ピーナツは熱風対流式ロースタ(例えば、Wolv
erine製Jet Zoneロースタ)で焙焼することができる。
フレーバ特性および強度は、焙焼温度および焙焼時間で
調製される。
一般に、焙焼温度を比較的高くしかつ焙焼時間を比較
的短くしてピーナツを焙焼すると、最も望ましいピーナ
ツフレーバが得られる。しかし、このような方法で発現
することができるピーナツフレーバの量には限界があ
る。ピーナツを比較的高温で焙焼すると、それがもとで
不均一な温度プロファイルが生じ、次いでピーナツ内部
で不均一なフレーバプロファイルが生じる。このフレー
バの不均一性(外側は比較的深く焙焼され、内側は比較
的浅めに焙焼される)こそ、比較的低い焙焼温度で同一
の色あいになるよう焙焼されたピーナツに較べ、より望
ましいピーナツフレーバを創り出すもとである。しか
し、ピーナツ内部の不均一な焙焼プロファイルを理由
に、ピーナツフレーバをさらに強めようと焙焼色がさら
に濃くなるまで焙焼していくと、ピーナツ外部で過剰焙
焼が起き、焦げが生じることになる。
過剰焙焼に起因する焦げを最小に抑えながらピーナツ
フレーバを強める1つの方法は、別々に焙焼したピーナ
ツを組み合せて種々の焙焼色を作り出すことである。浅
く焙焼したピーナツと深く焙焼したピーナツとを組み合
せると、ピーナツフレーバ特性がより強くかつ好ましく
なることが発見された。浅く焙焼したおよび深く焙焼し
た画分を組み合せることで、高焙焼温度で焙焼されたピ
ーナツ内部に発現するフレーバプロファイルがシミュレ
ートされる。このフレーバプロファイルは、異なる焙焼
色に焙焼されたピーナツそれぞれの割合を変えることに
よって容易に操作できる。さらに、ピーナツフレーバの
知覚もまた、多様に焙焼されたピーナツ画分の粉砕サイ
ズを調整することで操作できる。例えば、比較的濃い色
に焙焼されたピーナツは、焙焼時に生じるフレーバの揮
発度が低いために、フレーバを失わずに非常に微細な粒
径に粉砕することができる。逆に、比較的薄い色に焙焼
されたピーナツは、焙焼時に生じるフレーバの揮発度が
高いため、比較的粒径を大きく粉砕するほうがよい。
本発明のナッツスプレッドは、ナッツ固形物を約25〜
約60%含み、好ましくは約35〜約55%、最も好ましくは
約40〜約50%含む。これらのナッツ固形物は典型的な場
合、それぞれのナッツから得られる油中に分散または懸
濁しており、これは一般に「ナッツペースト」と呼ばれ
ている。ナッツペーストは、油連続懸濁液を提供しかつ
ペーストの粘度を低減する、バウエル(Bauer)ミル、U
rschelまたはFitzmillなどの従来の粉砕機のいずれを用
いて粉砕しても作ることができる。これらのナッツペー
ストは、典型的な場合、二モード(bimodal)粒径分布
する。すなわちナッツ固形物は、部分的に重なり合う2
本の異なる粒子分布曲線を形成する。
本発明のナッツスプレッドの非常に重要な態様は、そ
れが添加油を含んでいることである。本明細書で使用す
る「添加油」とは、ナッツスプレッド全体が追加の油を
含んでおり、その油とは通常ペースト形成時にナッツか
らしぼり出されるものであることを意味する。この添加
油の目的は、ナッツスプレッドの粘度を下げること、特
に本明細書で後述するようにナッツスプレッドを加工し
た後にその粘度を下げることにある。本発明のナッツス
プレッドは、添加油を少なくとも約4%含む(好ましく
は少なくとも約5%)。典型的な場合、添加油の量は約
4〜約12%の範囲にあり、約5〜約7%の範囲内にある
ことが好ましい。
ナッツスプレッドに使用する添加油は、典型的な場
合、ナッツペースト形成時などに、ナッツまたは種子か
ら自然にしぼり出される油である。しかし、大豆油、パ
ーム油、綿実油、やし油、くるみ油およびその他の好適
な食用油も、本発明のナッツスプレッドを作る際の添加
油として、全部または一部使用することができる。本発
明のピーナツバターを作る際に使用する主たる添加油
は、ピーナツペースト形成時にしぼり出されるピーナツ
油であることが好ましい。その他のナッツ、およびひま
わりの種子などの脂肪種子から作られるナッツスプレッ
ドの場合、フレーバを得るためには油の混合物が好まし
い。
長鎖脂肪酸のスクロースポリエステル(オレストラ)
およびその他脂肪酸のポリオールポリエステルなどの低
カロリーおよびノンカロリーの代用脂を、これらのナッ
ツスプレッドを作る際に添加油として使用することがで
きる。例えば、1971年8月17日発行の米国特許第3,600,
186号(Mattson他)、1995年6月6日発行の米国特許第
5,422,131号(Elsen他)、1995年5月30日発行の米国特
許第5,419,925号(Seiden他)、1991年12月10日発行の
米国特許第5,071,669号(Seiden)を参照されたい。こ
れら全ての開示は、本明細書に参照により組み込む。中
鎖および長鎖飽和および/または不飽和脂肪酸から作ら
れる混合トリグリセリドも、本発明で添加油として使用
することができる。例えば、1994年2月22日発行の米国
特許第5,288,512号(Seiden)を参照されたい。この開
示を、本明細書に参照により組み込む。中鎖トリグリセ
リドを含有する油もまた、添加油源として使用すること
ができる。1989年9月5日発行の米国特許第4,863,753
号(Hunter他)を参照されたい。この開示を、本明細書
に参照により組み込む。
本発明のナッツスプレッドに存在する総脂肪量(すな
わちナッツ粉砕時に得られる脂肪と添加油)は、所望の
粘度、所望の脂肪レベルおよびその他同様の要因に応じ
て広範囲に変化させることができる。所望であれば、存
在総脂肪量を、ピーナツバターなどのナッツスプレッド
の同一性の基準を満たす量にすることもできる。本発明
のナッツスプレッドは典型的な場合、総脂肪量を約42〜
約60%含む。本発明のナッツスプレッドは、総脂肪量を
約45〜約55%含んでいることが好ましく、約48〜約53%
含んでいれば最も好ましい。
C.水溶性固形物 本発明のナッツスプレッドはまた、水溶性固体成分を
約3.5〜約25%含んでおり、約5〜約10%含んでいるこ
とが好ましい。これら水溶性固形物はフレーバ剤、フレ
ーバ増強剤、充てん剤、また、それらの混合物の中から
選択することができる。
本明細書で使用する「フレーバ剤」とは、ナッツスプ
レッドのフレーバに寄与する薬剤を指す。こんとような
フレーバ剤には、甘味料、天然または人工香味料、なら
びに天然または人工ピーナツフレーバ、焙焼フレーバ、
プラリネ/キャラメルフレーバ、クルミフレーバ、アー
モンドフレーバおよびフレーバ組成物を含めた、ナッツ
スプレッドのフレーバに寄与するその他のフレーバ剤が
含まれる。甘味料は砂糖類、砂糖混合物、人工甘味料お
よびその他の元来甘い物質の中から選択することができ
る。砂糖類には、例えばスクロース、フルクトース、デ
キストロース、蜂蜜、高フルクトースコーンシロップ、
ラクトース、マルトースおよびマルトースシロップが含
まれる。甘味料の甘味強度は、スクロースまたはフルク
トースの甘味強度と同じかまたは類似していることが好
ましい。砂糖類は、典型的な場合、約0.5〜約10%のレ
ベルで本発明のナッツスプレッド中に含まれ、約1〜約
7%のレベルで含まれていることが好ましい。
アスパルテーム、アセスルファム、サッカリン、シク
ラメートおよびグリシルリチンなどの人工甘味料も、本
発明のナッツスプレッドに使用することができる。人工
甘味料の使用量はその甘味強度によって決まる。典型的
な場合、これらの人工甘味料は、スクロースを約0.5〜
約10%、好ましくは約1〜約7%添加した場合と等価の
甘味強度が得られる量で含まれる。通常、約0.001〜約
2%の人工甘味料が使用される。
本明細書で使用する「フレーバ増強剤」は、ナッツス
プレッドのフレーバを増強または補足する薬剤を指す。
フレーバ増強剤には塩、または塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化ナトリウム/塩化カリウム混合物および調
味塩などの塩代替物が含まれる。フレーバ増強剤の使用
レベルは所望の味レベルの問題であるが、通常ナッツス
プレッドの約0.1〜約2%であり、約0.5〜約1.5%であ
ることが好ましい。
本発明のナッツスプレッドはまた、フレーバ増強剤と
してクエン酸を約0.01〜約0.02%含むこともできる。ク
エン酸は約0.01〜約0.015%使用することが好ましい。
クエン酸を添加することによって、焙焼ナッツのフレー
バ、特に焙焼ピーナツバターのフレーバおよび塩気の印
象を増強することができ、これによって本発明のナッツ
スプレッド、特にピーナツバターに、基準に合ったフレ
ーバを付与するのに必要とされる塩の量を減らすことが
できる。また、クエン酸を添加すると、特に金属イオン
塩の存在下で添加すると、クエン酸による金属イオンの
キレート化によって、ナッツスプレッドが酸化安定性に
なる。
本発明のナッツスプレッドに使用するのに特に好まし
いフレーバの系は、砂糖と塩の組み合せを含む系であ
る。この好ましいフレーバの系を使用するナッツスプレ
ッドの場合、砂糖は典型的な場合、約0.5〜約10%のレ
ベルでスプレッド中に存在し、約1〜約7%のレベルで
存在していることが好ましい。塩は典型的な場合、約0.
1〜約2%のレベルでスプレッド中に存在し、約1〜約
1.5%のレベルで存在していることが好ましい。
水溶性充てん剤も、本発明のナッツスプレッドに使用
することができる。これらの充てん剤は典型的な場合、
スプレッドにボディーまたはテクスチャーを加えるもの
であり、非栄養物質または低カロリー物質であってよ
い。好適な充てん剤にはコーンシロップ固形物、マルト
デキストリン、デキストロース、ポリデキストロース、
単糖類および二糖類、デンプン(例えば、トウモロコ
シ、ジャガイモ、タピオカ)、ならびにこれら充てん剤
の混合物が含まれる。コーンシロップ固形物、ポリデク
ストロース(Pfizer Chemicals製)およびマルトデキス
トリンは好ましい充てん剤である。砂糖のように機能す
るが非栄養物質である砂糖代替物質も本発明で使用する
ことができる。このような砂糖代替物質には、1991年8
月20日発行の米国特許第5,041,541号(Mazur)に記載の
5−C−ヒドロキシアルキルアルドヘキソースが含まれ
る。
ザラつきを最小にするために、これらの水溶性固形物
は比較的小さな粒径を有することが好ましい。本発明の
ナッツスプレッドに含まれるこれら水溶性固形物の平均
粒径は、典型的な場合、約20ミクロン以下である。特に
好ましい水溶性固形物の平均粒径は、約10ミクロン以下
である。
D.その他の固形物 本発明のナッツスプレッドは、ナッツ固形物および水
溶性固形物以外の固形物を含むこともできる。このよう
なその他の固形物は、本発明のナッツスプレッド中に総
量約20%まで、好ましくは約10%まで存在することがで
きる。これらのその他の固形物には、セルロースなどの
繊維、粉(例えば小麦、ライ、エンドウ豆)ならびに補
足のピーナツ固形物、大豆粉、大豆濃縮物、大豆単離
物、カゼイン、卵白およびその他の動物もしくは植物源
からのタンパク質などのタンパク質補助物質、またはそ
れらの組み合せを含めることができる。
E.ナッツバター安定剤および乳化剤 本発明のナッツスプレッドは、任意選択で好ましく
は、約5%までの有効量のナッツバター安定剤を含むこ
とができる。ナッツバター安定剤は約1〜約3%使用す
ることが好ましい。これらのナッツバター安定剤は、既
知のピーナツバター安定剤、例えば、水素添加なたね油
またはC20とC22脂肪酸の比率が高いその他の水素添加ト
リグリセリドなどのいずれであってもよい。例えば、19
66年8月9日発行の米国特許第3,265,507号(Japiks
e)、1964年4月14日発行の米国特許第3,129,102号(Sa
nders)を参照されたい。これらは本明細書に参照によ
って組み込む。これらの安定剤は通常、室温で固体のト
リグリセリドである。それらはナッツスプレッド中で
は、特定の結晶状態で固化し、油の分離が防がれる。こ
れらの物質は、ヨウ素価が8未満の第2の水素添加油、
例えば水素添加したパーム油、キャノーラ油、大豆油、
なたね油、綿実油、ココナッツ油および類似の物質など
と混合することもできる。この安定剤は、例えば、1982
年7月27日発行の米国特許第4,341,814号(McCoy)に開
示のピーナツバター安定剤組成物のような、低沸点脂肪
画分と混合することができる。これを本明細書に参照に
よって組み込む。
本発明のナッツスプレッド用に特に好適なナッツバタ
ー安定剤には、1991年2月26日発行の米国特許第4,996,
074号(Seiden他)に開示のような、「PSP/PSS」ハード
ストックと呼ばれている調整β′安定ハードストックが
含まれる。これを本明細書に参照によって組み込む。本
特許の実施例VIに示す高度に水素添加された高級エルカ
酸なたね油は、PSP/PSSハードストックと組み合せて使
用するのに特に好適なβ′傾向ハードストックの例であ
る。PSP/PSSハードストックを高度に水素添加された
(ヨウ素価が20未満、好ましくは10未満)高級エルカ酸
(好ましくは少なくとも約40%)なたね油と組み合せて
使用する場合、PSP/PSSハードストック:高級エルカ酸
なたね油の比が約30:1から約10:1、好ましくは約27:1か
ら約20:1で使用してよい。高級エルカ酸なたね油につい
ては、本特許コラム7の50行目からコラム8の14行目ま
ででさらに十分に議論する。
また、適当なテクスチャーを達成するために、乳化剤
も本発明のナッツスプレッドに使用することができる。
乳化剤は、モノ−およびジ−グリセリド、レシチン、ス
クロースモノエステル、ポリグリセロールエステル、ソ
ルビタンエステル、ポリエトキシル化グリコールおよび
それらの混合物などの食品適合性乳化剤であればいずれ
でもよい。約5%まで、好ましくは約0.1〜約3%まで
乳化剤を使用する。
F.その他の任意に選択される成分 ナッツのぶつ切り(脱脂ナッツのぶつ切りを含む)、
着香または砂糖がけした少片、およびその他任意に選択
される成分を、本発明のナッツスプレッドに種々のレベ
ルで含めることができる。このようなその他任意に選択
される成分には、チョコレートチップまたはその他の着
香した少片、例えばバタースカッチつきピーナツ、ゼリ
ー(低カロリーゼリーまたは普通のゼリーまたは保存用
ゼリー)、およびプラリネナッツもしくはその他のキャ
ンディーが含まれる。これらのその他任意に選択される
成分は通常、ナッツスプレッドの約20%までのレベルで
含まれる。
G.ナッツスプレッドの調製 本発明のナッツスプレッドは、典型的な場合、ナッツ
ペーストと、通常混合タンクに沈澱している添加油との
混合物から出発して調製される。ナッツペーストはこの
混合物の約50〜90%を形成し、約55〜約85%を形成して
いることが好ましく、約60〜約83%を形成していれば最
も好ましい。その他のナッツスプレッド成分(例えば、
砂糖および塩などの水溶性固形物、コーンシロップ固形
物などの充てん剤、タンパク質固形物、安定剤および乳
化剤)もナッツペーストと添加油とのこの混合物と混合
するか、添加するか、ブレンドするか、さもなければ組
み合せることが好ましい。特にクランチタイプのピーナ
ツスプレッドを作る場合には、先ず水溶性固形物を添加
し、次いでタンパク質固形物(すなわち大豆タンパク)
を添加することが望ましいことがある。こうすることで
タンパク質の水和および/または変性および高粘性スプ
レッドの生成を防ぐ。
ナッツペーストおよび添加油と、さらにその他のナッ
ツスプレッド成分とを混合、または添加、またはブレン
ド、さもなければ組み合せた後は、典型的な場合、この
混合物を高圧ホモジナイザーを通過させ、混合物のザラ
つきを低減する。APV Gaulin製の好適な高圧ホモジナイ
ザーに関しては、1982年10月5日発行の米国特許第4,35
2,573号(Pandolfe)および1983年5月17日発行の米国
特許第4,383,769号(Pandolfe)を参照されたい。典型
的な場合、このホモジネーションの工程は約3000〜約50
000psiの圧力で実行される。
均質化したまたは均質化していない混合物を、次いで
高せん断混合して粘度を下げる。高せん断混合に好適な
装置には、コロイドミル(例えば、Greercoコロイドミ
ル、Frymaコロイドミル)と高せん断分散装置(Silvers
on,IKA)が含まれる。このナッツペーストと添加油、さ
らにその他のナッツスプレッド成分との混合物を、粘度
が約2000センチポアズ以下、好ましくは約1800センチポ
アズ以下、最も好ましくは約1500センチポアズ以下にな
るまで高せん断混合する。
高せん断混合の後、ナッツスプレッドを脱気装置(バ
ーセータ)とかき取り壁式熱交換器を通過させ、ナッツ
スプレッドの酸化安定性を強め、その結晶構造を調整し
て仕上げる。かき取り壁式熱交換器は、典型的な場合、
冷凍装置出口の温度が華氏97度(36℃)と華氏100度(3
8℃)の間になるように操作される。所望であれば、こ
の時点で仕上がりスプレッドにナッツのチャンクまたは
小片を添加することもできる。
本発明に従って調製されたナッツスプレッドは単モー
ド粒径分布または二モード粒径分布をする。高圧均質化
によって単モード粒径分布を得る方法を開示している、
1996年4月16日発行の米国特許第5,508,057号(Wong
他)(これを本明細書に参照によって組み込む)を参照
されたい。単モード粒径分布をするスプレッドは、その
テクスチャーは比較的クリーミーで粘着性は低いが、フ
レーバ強度が低くなる。二モード粒径分布をするスプレ
ッドは、ナッツフレーバ強度が比較的高い。本方法に従
って調製したナッツスプレッドはさらに、粘度が約2000
センチポアズ以下、好ましくは約1800センチポアズ以
下、最も好ましくは約1500センチポアズ以下となり、ケ
イソンの降伏価が約50ダイン/cm2未満、好ましくは約30
ダイン/cm2未満となろう。これらのスプレッドのケイソ
ンの塑性粘度は、典型的な場合、約10ポアズ未満、好ま
しくは約5ポアズ未満である。
分析試験法 1.ナッツペーストおよびナッツスプレッドの粘度とケイ
ソン降伏価 Brookfield粘度計(HATシリーズ)、8C4−27スピンド
ル付き5C4−13Rチャンバを使用する。この装置は、0.46
5インチ(1.12cm)のスピンドル「ボブ」から成る。サ
ンプルセルの内径は0.750インチ(1.87cm)である。器
機は65℃(華氏149度)で較正し、全てのサンプルにつ
いて65℃(華氏149度)で測定する。
ナッツスプレッドまたはナッツペースト(未通気)1
4.0グラムのサンプルをサンプルセル内に置く。次いで
このサンプルセルをジャケット型セルホルダに挿入す
る。配管その他による熱損失を補正するために、ジャケ
ット型セルホルダに入れる水温は、所望のサンプル温度
である65℃(華氏149度)よりも2〜3度高めにするほ
うがよい。サンプルの温度が65℃(華氏149度)に達し
たら、サンプルをあらかじめ50rpmの速度で5分間せん
断する。次いで速度を100rpmに変え、ダイヤルの読みが
一定の値に落ち着いたら測定をする。100、50、20、10
および5rpmの速度について、5個の読取り値を記録す
る。一般に、読取り前の時間は表1に示すようであるこ
とがよい。
ダイヤルの読みおよびrpmを、rpmには0.34をダイヤル
の読みには17をそれぞれ乗じて、ずれ応力およびずれ速
度に換算する。ずれ応力の平方根に対しずれ速度の平方
根をプロットすると、直線となる。ダイヤルの指針が目
盛りからはみ出した場合の読みは無視する。データの最
小自乗線形回帰を求め、傾きおよび切片を算出する。
このデータを使用して2つの値を求める。その1つ
は、直線の傾きの自乗に等しい塑性粘度である。塑性粘
度は、無限ずれ速度におけるナッツスプレッド/ナッツ
ペーストの粘度の測定値である。それによって、ポンプ
輸送、移動または混合状態における流動に対する抵抗が
正確に予測される。ケイソン塑性粘度測定単位はポアズ
である。
第2の値は、x切片(横座標)の自乗値と等しい降伏
価である。降伏価は、ナッツスプレッド/ナッツペース
トの移動を起こすのに必要な力またはずれ応力の量の測
度である。降伏価の測定単位はダイン/cm2である。塑性
粘度の降伏価の関係から、さらに加工した場合の、ナッ
ツスプレッド/ナッツペーストの挙動がどのようなもの
であるかが決定される。
2.粒径分析 IBM PS/2コンピュータを搭載したMalvern 2600D粒径
分析装置を使用して、サンプルの粒径を分析した。小量
(約0.01グラム)のサンプルを25ml試験管に取り、そこ
にアセトン約15mlを添加した。ボルテックス混合機を使
用して、サンプルをアセトン中に分散させる。次いでホ
ールピペットを用いて、この希釈液を、分析装置のアセ
トンを満たしたセルに一滴ずつ添加する。オブスキュレ
ーションが0.2〜0.3になるまでサンプルを添加する。オ
ブスキュレーションとは、回折および吸収が原因で、サ
ンプルによってそこなわれる光線の量を指す。オブスキ
ュレーションが0.05〜0.5の場合、好ましくは0.2〜0.3
(光エネルギーの20〜30%が減少する)の場合に、器機
の読みは比較的正確になる。
この装置には、ペーストまたはスプレッドの粒径を測
定するために100mmレンズが取り付けられている。100mm
レンズを用いると、0.5〜188ミクロンの粒径を測定する
ことができる。マグネチックスターラーを使用すると、
目盛読み取りの間にもサンプルの分散が保証される。各
サンプルは、読取毎にレーザーで250回掃引される。各
サンプルについて、間隔を5分あけながら、最低3回の
読取りを行った。
実施例 本発明に従って調製するピーナツバターおよびピーナ
ツスプレッドの典型的な実施例を以下に示す。
実施例1 ピーナツバターを、以下に示す全成分の配合で調製す
る。
成分 重量% ピーナツ 83.9 砂糖 5.8 ピーナツ油 6.45 塩 1.2 糖蜜 0.5 安定剤 1.85 乳化剤(パルミチン酸およびステアリン酸 のモノおよびジグリセリド) 0.3 水素添加大豆油とブレンドした硬化なたね油 ピーナツを華氏422度(217℃)で焙焼し、ブランチン
グした後Bauerミルで粉砕し、ピーナツペーストを形成
する。次いでこのピーナツペースト(335.6ポンド)を1
00ガロンのハミルトン(Hamilton)ケットルに沈澱させ
る。糖蜜、安定剤、乳化剤およびピーナツ油を、華氏15
0度(65.6℃)の一定温度に保たれた混合タンクに添加
する。次いで、残りの固体成分(コーンシロップ固形
物、塩および砂糖)をペースト混合物に添加し、その後
混合物全体をさらに約30分間撹拌する。
成分すべての混合が終了したら、この混合物を、5000
psig下ポンプでGaulin M−3ホモジナイザーを通過さ
せ、次いでW−500Hコロイドミルを通過させる。こうし
て得られる均質化され、粉砕された混合物は、みかけの
粘度が1500センチポアズ未満であり、平均粒径10.5ミク
ロンの固形物を含有している。次いでこの均質化され、
粉砕された混合物を脱気装置(バーセータ)およびかき
取り壁式(scraped wall)熱交換器を通して処理し、ピ
ーナツスプレッドの酸化安定性を強め、その結晶構造を
調整する。かき取り壁式熱交換器は、冷凍装置の出口温
度が華氏97度(36℃)と華氏100度(38℃)の間になる
ように操作される。所望であればこの時点で、ナッツの
チャンクまたは小片をピーナツバター仕上がり品に加え
ることもできる。
実施例2 ピーナツスプレッドを、以下に示す成分配合で作る。
成分 重量% ピーナツ 60.0 砂糖 5.8 ピーナツ油 12.0 塩 1.2 糖蜜 0.5 コーンシロップ固形物 18.35 安定剤 1.85 乳化剤(パルミチン酸およびステアリン酸の モノおよびジグリセリド) 0.3 実施例1と同様 ピーナツを華氏422度(217℃)で焙焼し、ブランチン
グした後Bauerミルで粉砕し、ピーナツペーストを形成
する。次いでこのピーナツペースト(240ポンド)を100
ガロンのハミルトン(Hamilton)ケットルに沈澱させ
る。糖蜜、安定剤、乳化剤およびピーナツ油を、華氏15
0度(65.6℃)の一定温度に保たれた混合タンクに添加
する。次いで、残りの固体成分(コーンシロップ固形
物、塩および砂糖)を秤量し(101.4ポンド)、Hobart
混合ボウルに入れる。この固形物を低速で15分間混合し
た後、混合タンクの上方に位置決めされたK−TronT−3
5ツインスクリューフィーダに詰める。
次いでこのフィーダ内の固形成分を、一定速度で50分
かけて(送り量120ポンド/時)混合タンクに添加す
る。固形物を混合タンクに添加している間は、終始タン
ク内混合物部分はポンプでGaulin M−3ホモジナイザー
に通されており(7000psigで操作される)、次いで熱交
換器へ送られ、最後はGreerco W−500Hコロイドミルに
送られる。フィーダからの固形成分がすべて混合タンク
に添加されたら、タンク内の混合物をホモジナイザー、
コロイドミルおよび熱交換器を通してさらに30分間循環
処理する。こうして得られる均質化され、粉砕された混
合物は、みかけの粘度が1500センチポアズ未満であり、
平均粒径10.5ミクロンの固形物を含有している。次いで
この均質化され、粉砕された混合物を脱気装置(バーセ
ータ)およびかき取り壁式熱交換器を通して処理し、ピ
ーナツスプレッドの酸化安定性を強め、その結晶構造を
調整する。かき取り壁式熱交換器は、冷凍装置の出口温
度が華氏97度(36℃)と華氏100度(38℃)の間になる
ように操作される。所望であればこの時点で、ナッツの
チャンクまたは小片をピーナツバター仕上がり品に加え
ることもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ザッケンハイム,リチャード,ジョーゼ フ. アメリカ合衆国 45013 オハイオ州 ハミルトン ウッドリッジ ドライブ 1431 (72)発明者 ウォン,ビンセント,ヨーク―リュン. アメリカ合衆国 45011 オハイオ州 ハミルトン キャサリン マナー コー ト 6467 (56)参考文献 特開 平3−206869(JP,A) 米国特許5230919(US,A) 米国特許5433970(US,A) 国際公開96/21364(WO,A1) 国際公開93/19121(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/36 - 1/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナッツスプレッドを製造する方法であっ
    て、 (a)(1)ナッツペーストを50〜90%、 (2)添加油を少なくとも4% を含む混合物を形成する工程と、 (b)該混合物を温度65℃で測定する際の粘度が2000セ
    ンチボアズ以下になるまで高せん断混合する工程と を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】工程(a)の混合物がさらにフレーバ剤、
    フレーバ増強剤、充てん剤およびそれらの混合物から成
    る群より選択される、粒状の水溶性成分を3.5〜25%含
    み、好ましくは砂糖0.5〜10%と塩0.1〜2%を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】さらに、工程(b)の前に、工程(a)の
    混合物を3000〜5000psiの圧力下でホモジナイザーを通
    過させる工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】工程(a)の混合物が、工程(b)の間
    に、温度65℃で測定する際の粘度が1800センチポアズ以
    下、好ましくは1500センチポアズ以下になり、ケイソン
    降伏価が50ダイン/cm2未満、好ましくは30ダイン/cm2
    満になり、ならびに、ケイソン塑性粘度が10ポアズ未
    満、好ましくは5ポアズ未満になるまで高せん断混合さ
    れることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に
    記載の方法。
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