JP3345799B2 - マイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents
マイクロ波プラズマ処理装置Info
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Description
してプラズマを発生させ、該プラズマにて半導体素子基
板,液晶ディスプレイ用ガラス基板等の被処理材に、エ
ッチング,アッシング,CVD(Chemical Vapor De
position)等の処理を施すマイクロ波プラズマ処理装置
に関する。
セスでは、反応ガスに外部からエネルギを与えてプラズ
マを発生させ、該プラズマを用いたエッチング,アッシ
ング,CVD等の処理が広く行われている。プラズマを
発生させる励起手段としては、従来、13.56 MHzのR
Fが多く用いられていたが、低温で高密度のプラズマが
得られ難いため、マイクロ波を利用する装置が実用化さ
れている。そのような装置にあっては、例えば600×
600mmのガラス基板といった、大きな寸法の被処理
材を均一にプラズマ処理することが要求されている。
置を示す模式的側断面図であり、大きな寸法の被処理材
を処理し得るようにしてある。中空直方体の反応器31
は、その全体がアルミニウムで形成されている。反応器
31の上部にはマイクロ波導入窓が開設してあり、該マイ
クロ波導入窓を取り囲む上部壁には、支持枠35が前記上
部壁の上に載置されたOリング39を挾持するように固定
されている。
じた環状正四辺形の外枠部材と、該外枠部材に内嵌し外
枠部材にて囲まれた領域を4等分する内枠部材とによっ
て形成される4つの小枠部を備えており、各小枠部の下
端内周面にはリム42,42,(42,42)がそれぞれ設けて
ある。なお、支持枠35は所要の強度を確保すべくアルミ
ニウムといった金属で形成してある。各小枠部上には、
正方形のマイクロ波導入板34,34,(34,34)が載置し
てある。小枠部内には該小枠部の内寸法より少し小さい
寸法のアルミニウム製の板に複数の穴が開設してある分
離板36,36,(36,36)が嵌合してあり、分離板36,3
6,(36,36)はリム42,42,(42,42)にネジ止めし
てある。この、支持枠35、マイクロ波導入板34,34,
(34,34)、及び分離板36,36,(36,36)によってプ
ラズマを生成する生成室32が形成されている。
4,34)との間には、各小枠部を囲むようにOリング3
8,38,(38,38)が配置してあり、減圧時にOリング3
8,38,(38,38)が支持枠35とマイクロ波導入板34,3
4,(34,34)とによって挾持されることによって反応
器31の上部が封止される。
波透過性を有し、誘電損失が小さい石英ガラス(SiO
2 ),アルミナ(Al2 O3 )等の誘電体にて形成され
ているため物理的強度に劣り、大きな寸法の被処理材を
処理すべく前述したマイクロ波導入窓の寸法を大きくす
る場合、それに応じてマイクロ波導入板の寸法を大きく
すると、減圧時の物理的強度を確保するためにその厚み
を厚くしなければならず、重量が大きくなって取扱いが
困難になる。しかし、前述した如く、支持枠35を設け
て、マイクロ波導入板を複数に分割することによって、
比較的薄いマイクロ波導入板34,34,(34,34)であっ
ても減圧時の物理的強度を確保すると共に、取扱いを容
易にすることができる。
あり、該金属製容器50の内部には、マイクロ波導入板3
4,34,(34,34)と対向して、反応器31の上面を覆う
誘電体線路51が形成してある。誘電体線路51の一方の矩
形側面には、導波管52を介してマイクロ波発振器53が連
結してあり、マイクロ波発振器53から発振されたマイク
ロ波は導波管52を経て誘電体線路51に導入され、ここか
ら反応器31内にプラズマ発生に必要な電界が形成され
る。
になっている。また、反応器31には周囲壁を貫通してガ
ス導入管37が連結してある。処理室33の底部壁中央を貫
通する昇降棒46の上端には被処理材Sを載置する載置台
45がマイクロ波導入板34,34,(34,34)と平行に設け
られており、処理室33の底部壁には図示しない排気装置
に接続される排気口40が開設してある。
は、支持枠35から所要距離を隔てて被処理材Sを載置台
45上に載置した後、通流路41内に冷却水を循環させつ
つ、排気口40から排気を行って生成室32及び処理室33内
を所要の真空度に設定して、ガス導入管37から反応ガス
を供給する。そして、マイクロ波発振器53にてマイクロ
波を発振させ、これを導波管52を介して誘電体線路51に
導き、誘電体線路51の下方に電界を形成する。この電界
はマイクロ波導入板34,34,(34,34)から生成室32内
へ導入されてプラズマが生成される。生成したプラズマ
は分離板36を通過して処理室33内へ導かれ、載置台45上
に載置した被処理材Sの表面がプラズマ処理される。こ
のとき、分離板36は処理室33の内壁と同電位であるた
め、プラズマ中に含まれる荷電粒子が分離板36によって
除去され、原子のみが処理室33に供給されるため、高選
択エッチング,チャージアップフリーのアッシングを行
うことができる。
クロ波プラズマ処理装置にあっては、金属製の支持枠35
の直下ではプラズマは発生しないため、支持枠35から十
分に距離を隔てて被処理材Sを載置することによって、
拡散して均一になったプラズマを被処理材Sの表面に供
給しなければならず、処理速度が遅いという問題があっ
た。
によるアッシング特性を示すグラフであり、縦軸はアッ
シング速度を、横軸は載置台の中心を0としたときの被
処理材上の直径方向の位置をそれぞれ示している。載置
台の高さを調整して、支持枠と被処理材との間の距離を
60mm(△印),100mm(○印),120mm
(□印)にした以外は同じ条件に設定して、載置台上に
載置した被処理材をアッシングし、その速度を被処理材
上の直径方向の複数の位置でそれぞれ計測した。
との間の距離が60mmの場合、載置台の中心の位置近
傍でのアッシング速度が、他の位置でのアッシング速度
より遅く、被処理材の全表面において均一な速度でアッ
シングすることができず、支持枠と被処理材との間の距
離を100mm以上に離さなければ、被処理材の全表面
において均一な速度でアッシングすることができない。
理にあっては、処理速度を向上することが要求されてい
る。この処理速度向上は、支持枠と被処理材との間の距
離を短くすることによって実現することができる。しか
し、被処理材の全表面を均一にプラズマ処理しなければ
ならないため、前述した如く、支持枠と被処理材との間
の距離を短くするには限界があった。
であって、その目的とするところはプラズマ中の荷電粒
子を分離する分離板を、マイクロ波を導入する窓の封止
板を支持する支持枠から10〜40mmの範囲の距離を
隔てた位置に設けることによって、大きな寸法の被処理
材であっても、均一なプラズマ処理を高速に行うことが
できるマイクロ波プラズマ処理装置を提供することにあ
る。
プラズマ処理装置は、マイクロ波を導入する窓、該窓を
封止する封止板及び該封止板の物理的強度を確保するた
めに前記封止板を支持する支持枠を備え、導入されたマ
イクロ波によってプラズマを生成する反応器内に、プラ
ズマ中の荷電粒子を分離する分離板が設けてあり、該分
離板を通過したプラズマによって反応器内に配置した被
処理材をアッシング処理するマイクロ波プラズマ処理装
置において、前記分離板は、該分離板と前記支持枠との
対向面の間の離隔距離が10〜40mmの範囲となる位
置に設けてあることを特徴とする。更には、前記分離板
と前記支持枠との対向面の間の離隔距離が、20〜30
mmの範囲に設定してあることを特徴とする。
り詳しくは、支持枠と分離板との対向面の間の離隔距離
を異ならせてアッシングした場合のアッシング特性を示
すグラフであり、縦軸はアッシング速度を、横軸は載置
台の中心を0としたときの被処理材上の直径方向の位置
をそれぞれ示している。支持枠と分離板との間の距離が
0mm(a),10mm(b),20mm(c),30
mm(d),40mm(e),50mm(f)になるよ
うに分離板を取り付けた以外は同じ条件に設定して、載
置台上に載置した被処理材をアッシングし、その速度を
被処理材上の直径方向の複数の位置でそれぞれ計測し
た。なお、載置台の高さは支持枠から60mm下方に設
定した。
た従来のマイクロ波プラズマ処理装置でのように、支持
枠と分離板との間の距離が0mmである場合、載置台の
中心の位置近傍でのアッシング速度が、他の位置でのア
ッシング速度より遅く、被処理材の全表面において均一
な速度でアッシングすることができない。一方、図3
(b)〜(f)から明らかな如く、支持枠と分離板との
間の距離が10mm以上である場合、被処理材の全表面
において略均一な速度でアッシングすることができた。
なお、支持枠と分離板との間の距離が10mmである場
合、載置台の中心の位置近傍でのアッシング速度が、他
の位置でのアッシング速度より少し遅いが、プラズマ処
理後の被処理材に支障を来さないレベルである。
分離板との間の距離が0mmである従来のマイクロ波プ
ラズマ処理装置にあっても、支持枠と被処理材との間の
距離を100mmにすれば被処理材の全面を均一にプラ
ズマ処理することができ、そのときの処理速度は略1.
0μm/分である。しかし、図3(e)から明らかな如
く、本発明に係るマイクロ波プラズマ処理装置にあって
は、支持枠と分離板との間の距離が40mmである場
合、支持枠と被処理材との間の距離が60mmであって
も被処理材の全表面を均一に処理でき、また、略1.3
μm/分と速い処理速度でアッシングすることができ
る。また、図3(c),(d)から明らかな如く、支持
枠と分離板との間の距離が20mm〜30mmである場
合、被処理材の全表面を均一に処理できる一方、処理速
度を更に向上させることができる。
面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係るマ
イクロ波プラズマ処理装置を示す模式的側断面図であ
り、図中1は中空直方体の反応器である。反応器1は、
その全体がアルミニウムで形成されている。反応器1の
周囲壁は二重構造であり、内部に冷却水用の通流路11が
形成されている。反応器1の上部にはマイクロ波導入窓
が開設してあり、該マイクロ波導入窓を取り囲む上部壁
には、マイクロ波導入板(封止板)4を支持する支持枠
5が前記上部壁の上に載置されたOリング9を挾持する
ように固定されている。
波導入板4を示す斜視図である。支持枠5は、反応器1
の上部壁の形状に応じた環状正四辺形の外枠部材5aと、
該外枠部材5aに内嵌し外枠部材5aにて囲まれた領域を4
等分する内枠部材5bとによって形成される正四辺形の4
つの小枠部を備えており、各小枠部上にはそれぞれ、正
方形のマイクロ波導入板4,4,4,4が載置してあ
る。なお、支持枠5は、所要の強度を確保すべくアルミ
ニウムといった金属で形成してある。支持枠5とマイク
ロ波導入板4,4,4,4との間には、各小枠部を囲む
ようにOリング8,8,8,8が配置してあり、減圧時
にOリング8,8,8,8が支持枠5とマイクロ波導入
板4,4,4,4とによって挾持されることによって反
応器1の上部が封止される。なお、各マイクロ波導入板
4,4,4,4は、耐熱性及びマイクロ波透過性を有
し、誘電損失が小さい石英ガラス(SiO2 ),アルミ
ナ(Al2 O3 )等の誘電体にて形成されている。
下方、好ましくは20〜30mm下方には、マイクロ波
導入窓と略同じ大きさの正方形のアルミニウム板に複数
の穴が開設してある分離板6が反応器1の内周壁にネジ
止めしてある。この分離板6によって反応器1の内部が
上下に2分されており、上側はプラズマが生成される生
成室2であり、下側はプラズマ処理を行う処理室3であ
る。
あり、該金属製容器20の内部には、マイクロ波導入板
4,4,4,4と対向して、反応器1の上面を覆う誘電
体線路21が形成してある。誘電体線路21の一方の矩形側
面には、導波管22を介してマイクロ波発振器23を連結し
てあり、マイクロ波発振器23から発振されたマイクロ波
は導波管22を経て誘電体線路20に導入され、ここから反
応器1内にプラズマ発生に必要な電界が形成される。
管7が連結してあり、該ガス導入管7から反応ガスが生
成室2に供給される。処理室3の底部壁中央を貫通する
昇降棒16の上端には被処理材Sを載置する載置台15がマ
イクロ波導入板4,4,4,4と平行に設けられてお
り、処理室3の底部壁には図示しない排気装置に接続さ
れる排気口10が開設してある。
は、支持枠5から所要距離を隔てて被処理材Sを載置台
15上に載置した後、通流路11内に冷却水を循環させつ
つ、排気口10から排気を行って生成室2及び処理室3内
を所要の真空度に設定して、ガス導入管7から反応ガス
を供給する。そして、マイクロ波発振器23にてマイクロ
波を発振させ、これを導波管22を介して誘電体線路21に
導き、誘電体線路21の下方に電界を形成する。この電界
はマイクロ波導入板4,4,4,4から生成室2内へ導
入されてプラズマが生成される。生成したプラズマは分
離板6を通過して処理室3内へ導かれ、載置台15上に載
置した被処理材Sの表面がプラズマ処理される。
電位であるため、プラズマ中に含まれる荷電粒子が分離
板6によって除去され、原子のみが処理室3に供給され
るため、下地との高選択エッチング,チャージアップフ
リーのアッシングを行うことができる。一方分離板6
は、支持枠5から10〜40mm下方、好ましくは20
〜30mm下方に、より詳しくは、分離板6と支持枠5
との対向面の間の離隔距離を、10〜40mmとし、好
ましくは20〜30mmとして設けてあるため、生成室
2において生成されたプラズマの拡散効率が高く、支持
枠5と被処理材Sとの間の距離を短くしても被処理材S
の全面を均一に処理することができ、均一なプラズマ処
理を速い処理速度で行うことができる。
波プラズマ処理装置にあっては、大きな寸法の被処理材
を処理すべく支持枠が設けてあっても、前記被処理材の
全面を均一にプラズマ処理することができると共に、処
理速度を向上させることができる等、本発明は優れた効
果を奏する。
す模式的側断面図である。
す斜視図である。
シングした場合のアッシング特性を示すグラフである。
的側断面図である。
シング特性を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 マイクロ波を導入する窓、該窓を封止す
る封止板及び該封止板の物理的強度を確保するために前
記封止板を支持する支持枠を備え、導入されたマイクロ
波によってプラズマを生成する反応器内に、プラズマ中
の荷電粒子を分離する分離板が設けてあり、該分離板を
通過したプラズマによって反応器内に配置した被処理材
をアッシング処理するマイクロ波プラズマ処理装置にお
いて、 前記分離板は、該分離板と前記支持枠との対向面の間の
離隔距離が10〜40mmの範囲となる位置に設けてあ
ることを特徴とするマイクロ波プラズマ処理装置。 - 【請求項2】 前記分離板と前記支持枠との対向面の間
の離隔距離が、20〜30mmの範囲に設定してある請
求項1記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31206596A JP3345799B2 (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | マイクロ波プラズマ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31206596A JP3345799B2 (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | マイクロ波プラズマ処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10154695A JPH10154695A (ja) | 1998-06-09 |
JP3345799B2 true JP3345799B2 (ja) | 2002-11-18 |
Family
ID=18024815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31206596A Expired - Fee Related JP3345799B2 (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | マイクロ波プラズマ処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3345799B2 (ja) |
-
1996
- 1996-11-22 JP JP31206596A patent/JP3345799B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10154695A (ja) | 1998-06-09 |
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