JP3345245B2 - 耳組装置 - Google Patents
耳組装置Info
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- JP3345245B2 JP3345245B2 JP34716695A JP34716695A JP3345245B2 JP 3345245 B2 JP3345245 B2 JP 3345245B2 JP 34716695 A JP34716695 A JP 34716695A JP 34716695 A JP34716695 A JP 34716695A JP 3345245 B2 JP3345245 B2 JP 3345245B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無ひ織機における
耳組装置に関する。
耳組装置に関する。
【0002】
【従来の技術】耳組装置は、無ひ織機の給糸側と反給糸
側とにそれぞれ配置され、耳組糸が巻かれたボビンを保
持するための一対のボビンホルダを支持するセルベッジ
歯車を備える。前記無ひ織機には回転軸が支持され、ま
た、前記回転軸には該回転軸とともに回転する駆動歯車
が取り付けられている。前記セルベッジ歯車はブラケッ
トを介して前記無ひ織機に支持され、前記駆動歯車と噛
合している。
側とにそれぞれ配置され、耳組糸が巻かれたボビンを保
持するための一対のボビンホルダを支持するセルベッジ
歯車を備える。前記無ひ織機には回転軸が支持され、ま
た、前記回転軸には該回転軸とともに回転する駆動歯車
が取り付けられている。前記セルベッジ歯車はブラケッ
トを介して前記無ひ織機に支持され、前記駆動歯車と噛
合している。
【0003】前記セルベッジ歯車は、前記ブラケットに
支持された軸部材を介して前記ブラケットに回転可能に
支持されている。前記ブラケットと前記セルベッジ歯車
との間には太陽歯車とこれに噛合する一対の遊星歯車と
が配置され、前記太陽歯車は前記軸部材に固定され、ま
た、各遊星歯車は前記セルベッジ歯車に回転可能に支持
され、各遊星歯車の回転軸に各ボビンホルダが固定され
ている。
支持された軸部材を介して前記ブラケットに回転可能に
支持されている。前記ブラケットと前記セルベッジ歯車
との間には太陽歯車とこれに噛合する一対の遊星歯車と
が配置され、前記太陽歯車は前記軸部材に固定され、ま
た、各遊星歯車は前記セルベッジ歯車に回転可能に支持
され、各遊星歯車の回転軸に各ボビンホルダが固定され
ている。
【0004】前記駆動歯車の回転に伴って前記セルベッ
ジ歯車が前記軸部材の周りに回転されると、各遊星歯車
は前記太陽歯車の周りを公転しかつその軸線の周りに自
転する。したがって、各遊星歯車の回転軸に固定された
各ボビンホルダはその軸線の周りに自転しまた前記セル
ベッジ歯車とともに回転する。このようなボビンホルダ
の運動は、各ボビンホルダから引き出される耳組糸を開
口運動させてもじりを形成すると共に、各ボビンホルダ
のメールの位置の変化に伴う耳組糸の長さの変化を最小
限に抑える。
ジ歯車が前記軸部材の周りに回転されると、各遊星歯車
は前記太陽歯車の周りを公転しかつその軸線の周りに自
転する。したがって、各遊星歯車の回転軸に固定された
各ボビンホルダはその軸線の周りに自転しまた前記セル
ベッジ歯車とともに回転する。このようなボビンホルダ
の運動は、各ボビンホルダから引き出される耳組糸を開
口運動させてもじりを形成すると共に、各ボビンホルダ
のメールの位置の変化に伴う耳組糸の長さの変化を最小
限に抑える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、前記耳組装置
は、製織される織物幅(織幅)に合わせて配置されるた
め、反給糸側の耳組装置はその位置を織幅に合わせて調
整する必要がある。このため、反給糸側の耳組装置にお
いては、その支持部材であるブラケットが織機の幅方向
へ移動可能に支持されている。また、これに合わせて、
前記駆動歯車も前記織機の幅方向に関する位置の調整を
する必要があるため、前記駆動歯車を支持する前記回転
軸は比較的長尺のものとされ、前記駆動歯車は前記回転
軸に沿って移動可能とされている。したがって、前記耳
組装置の織幅調整は、前記反給糸側の耳組装置の移動す
なわち前記ブラケットの移動および前記駆動歯車の前記
回転軸に沿っての移動と、その後の前記セルベッジ歯車
および前記駆動歯車相互の再噛合とにより行なわれる。
は、製織される織物幅(織幅)に合わせて配置されるた
め、反給糸側の耳組装置はその位置を織幅に合わせて調
整する必要がある。このため、反給糸側の耳組装置にお
いては、その支持部材であるブラケットが織機の幅方向
へ移動可能に支持されている。また、これに合わせて、
前記駆動歯車も前記織機の幅方向に関する位置の調整を
する必要があるため、前記駆動歯車を支持する前記回転
軸は比較的長尺のものとされ、前記駆動歯車は前記回転
軸に沿って移動可能とされている。したがって、前記耳
組装置の織幅調整は、前記反給糸側の耳組装置の移動す
なわち前記ブラケットの移動および前記駆動歯車の前記
回転軸に沿っての移動と、その後の前記セルベッジ歯車
および前記駆動歯車相互の再噛合とにより行なわれる。
【0006】ところで、長尺の回転軸にあっては、前記
織機への据え付け時、僅かな据付け誤差の発生を余儀な
くされる。この据付け誤差のため、前記反給糸側の耳組
装置の位置を織幅に合わせて調整をすべく前記反給糸側
の耳組装置のブラケットを前記回転軸に沿って移動させ
たとき、その移動位置によって、前記回転軸と前記ブラ
ケットに支持された軸部材との間隔である軸間距離が異
なる。このため、前記回転軸に支持された駆動歯車と前
記軸部材に支持されたセルベッジ歯車との間のバックラ
ッシュは一定しない。バックラッシュの不適正は歯車の
早期摩耗、振動の発生等を招くため、その調整を必要と
する。バックラッシュの調整は、また、歯車の摩耗によ
る再調整あるいは取替え時、耳組装置の織機への組み付
け時において、給糸側および反給糸側を問わず必要とさ
れる。さらに、給糸側の耳組装置も織機上の装置の位置
に合わせて位置変更可能とする場合があるが、この場合
にも位置調整時にバックラッシュの調整が必要とされ
る。
織機への据え付け時、僅かな据付け誤差の発生を余儀な
くされる。この据付け誤差のため、前記反給糸側の耳組
装置の位置を織幅に合わせて調整をすべく前記反給糸側
の耳組装置のブラケットを前記回転軸に沿って移動させ
たとき、その移動位置によって、前記回転軸と前記ブラ
ケットに支持された軸部材との間隔である軸間距離が異
なる。このため、前記回転軸に支持された駆動歯車と前
記軸部材に支持されたセルベッジ歯車との間のバックラ
ッシュは一定しない。バックラッシュの不適正は歯車の
早期摩耗、振動の発生等を招くため、その調整を必要と
する。バックラッシュの調整は、また、歯車の摩耗によ
る再調整あるいは取替え時、耳組装置の織機への組み付
け時において、給糸側および反給糸側を問わず必要とさ
れる。さらに、給糸側の耳組装置も織機上の装置の位置
に合わせて位置変更可能とする場合があるが、この場合
にも位置調整時にバックラッシュの調整が必要とされ
る。
【0007】従来、駆動およびセルベッジの両歯車のバ
ックラッシュの調整のため、前記ブラケットが前記織機
に接する部分(一方の部分)と、前記セルベッジ歯車を
支持する部分(他方の部分)とに分割され、両部分の接
続位置を変えることにより、両歯車を支持する軸相互の
距離を変更していた。
ックラッシュの調整のため、前記ブラケットが前記織機
に接する部分(一方の部分)と、前記セルベッジ歯車を
支持する部分(他方の部分)とに分割され、両部分の接
続位置を変えることにより、両歯車を支持する軸相互の
距離を変更していた。
【0008】しかし、前記ブラケットの一方の部分に対
する他方の部分の位置決め作業には細心の注意を必要と
し、また、煩雑であることから長時間を要した。しか
も、この位置決め作業には熟練を要した。
する他方の部分の位置決め作業には細心の注意を必要と
し、また、煩雑であることから長時間を要した。しか
も、この位置決め作業には熟練を要した。
【0009】本発明の目的は、耳組装置における駆動歯
車およびセルベッジ歯車相互のバックラッシュの調整を
容易にすることにある。
車およびセルベッジ歯車相互のバックラッシュの調整を
容易にすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、無ひ織機に支
持された回転軸を有する駆動歯車により駆動される耳組
装置に関する。耳組装置は、前記織機に支持されたブラ
ケットと、軸部材であって該軸部材と前記回転軸との軸
間距離を変更するための移動機構を介して前記ブラケッ
トに支持された軸部材と、前記軸部材に支持され前記駆
動歯車と噛合するセルベッジ歯車と、前記軸部材に支持
されかつ該軸部材に固定された太陽歯車と、前記セルベ
ッジ歯車に回転可能に支持され前記太陽歯車と噛合する
一対の遊星歯車と、前記セルベッジ歯車に各遊星歯車と
共に回転するように支持された耳組糸用ボビンホルダと
を備える。
持された回転軸を有する駆動歯車により駆動される耳組
装置に関する。耳組装置は、前記織機に支持されたブラ
ケットと、軸部材であって該軸部材と前記回転軸との軸
間距離を変更するための移動機構を介して前記ブラケッ
トに支持された軸部材と、前記軸部材に支持され前記駆
動歯車と噛合するセルベッジ歯車と、前記軸部材に支持
されかつ該軸部材に固定された太陽歯車と、前記セルベ
ッジ歯車に回転可能に支持され前記太陽歯車と噛合する
一対の遊星歯車と、前記セルベッジ歯車に各遊星歯車と
共に回転するように支持された耳組糸用ボビンホルダと
を備える。
【0011】前記セルベッジ歯車を支持する前記軸部材
のための移動機構は、その一例として、前記軸部材の軸
線方向に関する一部を受け入れかつ前記軸部材の軸線と
平行な軸線を有するブッシュと、該ブッシュの支持部材
であって前記ブッシュを受け入れる孔および該孔に連な
り該孔の一端から他端に伸びるスロットを有する本体と
該本体の前記スロットの相対する両縁部から伸びかつ互
いに間隔をおいて相対する一対のフランジ部とからなる
支持部材と、両フランジ部を互いに他の一方に向けて締
め付ける締付部材とからなる。
のための移動機構は、その一例として、前記軸部材の軸
線方向に関する一部を受け入れかつ前記軸部材の軸線と
平行な軸線を有するブッシュと、該ブッシュの支持部材
であって前記ブッシュを受け入れる孔および該孔に連な
り該孔の一端から他端に伸びるスロットを有する本体と
該本体の前記スロットの相対する両縁部から伸びかつ互
いに間隔をおいて相対する一対のフランジ部とからなる
支持部材と、両フランジ部を互いに他の一方に向けて締
め付ける締付部材とからなる。
【0012】好ましくは、前記ブッシュの端部が多角形
の平面形状を有する。さらに、好ましくは、前記太陽歯
車に固定され前記一対のフランジ部間に伸びるピンが設
けられる。前記ブッシュは合成樹脂材料からなり、ある
いは、その一端から他端まで伸びる溝を有する。
の平面形状を有する。さらに、好ましくは、前記太陽歯
車に固定され前記一対のフランジ部間に伸びるピンが設
けられる。前記ブッシュは合成樹脂材料からなり、ある
いは、その一端から他端まで伸びる溝を有する。
【0013】前記移動機構の他の例は、前記ブラケット
に設けられ前記軸部材が貫通する孔であって前記軸部材
の軸線と前記回転軸の軸線とを含む面に平行な互いに相
対する二面を有する孔と、前記軸部材に設けられ前記孔
の二面に接する二面を有しかつ前記孔の軸線に直角な方
向へ前記二面に沿って移動可能である係合部と、該係合
部を前記ブラケットに固定するための固定部材とからな
る。
に設けられ前記軸部材が貫通する孔であって前記軸部材
の軸線と前記回転軸の軸線とを含む面に平行な互いに相
対する二面を有する孔と、前記軸部材に設けられ前記孔
の二面に接する二面を有しかつ前記孔の軸線に直角な方
向へ前記二面に沿って移動可能である係合部と、該係合
部を前記ブラケットに固定するための固定部材とからな
る。
【0014】
【発明の作用および効果】本発明によれば、セルベッジ
歯車を支持する軸部材と前記回転軸との軸間距離を変更
可能である移動機構を介して前記ブラケットに支持した
ことから、前記移動機構を操作して前記軸部材と前記回
転軸との間の距離の調整、すなわち前記駆動歯車および
前記セルベッジ歯車相互間のバックラッシュの調整を容
易にまた正確に行なうことができる。
歯車を支持する軸部材と前記回転軸との軸間距離を変更
可能である移動機構を介して前記ブラケットに支持した
ことから、前記移動機構を操作して前記軸部材と前記回
転軸との間の距離の調整、すなわち前記駆動歯車および
前記セルベッジ歯車相互間のバックラッシュの調整を容
易にまた正確に行なうことができる。
【0015】したがって、また、前記駆動歯車および前
記セルベッジ歯車相互間のバックラッシュの調整が必要
とされる耳組装置の織機への組付け、これらの歯車の摩
耗に伴う該歯車の再調整、取替え、織幅変更の伴う機替
え等を迅速に行なうことができる。
記セルベッジ歯車相互間のバックラッシュの調整が必要
とされる耳組装置の織機への組付け、これらの歯車の摩
耗に伴う該歯車の再調整、取替え、織幅変更の伴う機替
え等を迅速に行なうことができる。
【0016】前記機替えのため、前記織機の反給糸側に
配置される耳組装置の回転軸は比較的長尺のものが用い
られ、また、前記ブラケットおよび前記駆動歯車は前記
回転軸に沿って移動可能に支持される。前記機替えにあ
っては、長尺の回転軸の前記織機に対する据付け誤差の
存在のため、前記機替えの際に前記回転軸に沿って移動
される前記駆動歯車および前記セルベッジ歯車相互間に
バックラッシュの変動が生じるが、これもまた、前記移
動機構の操作により容易かつ正確に修正することができ
る。
配置される耳組装置の回転軸は比較的長尺のものが用い
られ、また、前記ブラケットおよび前記駆動歯車は前記
回転軸に沿って移動可能に支持される。前記機替えにあ
っては、長尺の回転軸の前記織機に対する据付け誤差の
存在のため、前記機替えの際に前記回転軸に沿って移動
される前記駆動歯車および前記セルベッジ歯車相互間に
バックラッシュの変動が生じるが、これもまた、前記移
動機構の操作により容易かつ正確に修正することができ
る。
【0017】前記セルベッジ歯車を支持する前記軸部材
のための移動機構の一例における前記ブッシュはこれに
受け入れられた前記軸部材の軸線と平行な軸線を有し、
両軸線が一致しないことから、前記ブッシュをその軸線
の周りに回転させると前記軸部材は前記ブッシュと共に
該ブッシュの軸線の周りに回転される。その結果、前記
軸部材と前記回転軸との間の間隔が変化し、前記軸部材
に支承されたセルベッジ歯車と前記回転軸に支承された
駆動歯車との間のバックラッシュが調整される。バック
ラッシュの調整後、前記ブッシュの支持部材の両フラン
ジ部を前記締め付け部材で締め付けることにより、前記
ブッシュを保持する前記支持部材の本体で前記ブッシュ
を締め付け、前記ブッシュの回転位置を維持することが
できる。
のための移動機構の一例における前記ブッシュはこれに
受け入れられた前記軸部材の軸線と平行な軸線を有し、
両軸線が一致しないことから、前記ブッシュをその軸線
の周りに回転させると前記軸部材は前記ブッシュと共に
該ブッシュの軸線の周りに回転される。その結果、前記
軸部材と前記回転軸との間の間隔が変化し、前記軸部材
に支承されたセルベッジ歯車と前記回転軸に支承された
駆動歯車との間のバックラッシュが調整される。バック
ラッシュの調整後、前記ブッシュの支持部材の両フラン
ジ部を前記締め付け部材で締め付けることにより、前記
ブッシュを保持する前記支持部材の本体で前記ブッシュ
を締め付け、前記ブッシュの回転位置を維持することが
できる。
【0018】前記ブッシュが六角形のような多角形の平
面形状を有する端部を有するものとすれば、前記端部を
工具で回し、前記ブッシュをその軸線の周りに容易に回
転させることができる。また、前記太陽歯車に固定され
前記ブッシュの支持部材の両フランジ部間に伸びるピン
は、前記ブッシュの回転操作の際に前記軸部材にその軸
線の周りの回転が生じるとき、前記ピンが前記両フラン
ジ部の一方に当たる。このため、前記軸部材およびこれ
に固定された前記太陽歯車の回転は阻止され、これに伴
って、前記太陽歯車に噛合する各遊星歯車の回転軸に支
持されたボビンホルダの回転が阻止される。この回転阻
止により、織機の回転角とボビンホルダのメールの位相
とのずれの発生が防止され、この位相ずれにより生じる
耳締まり不良や耳組糸の開口不良による緯入れミスの発
生を防止することができる。
面形状を有する端部を有するものとすれば、前記端部を
工具で回し、前記ブッシュをその軸線の周りに容易に回
転させることができる。また、前記太陽歯車に固定され
前記ブッシュの支持部材の両フランジ部間に伸びるピン
は、前記ブッシュの回転操作の際に前記軸部材にその軸
線の周りの回転が生じるとき、前記ピンが前記両フラン
ジ部の一方に当たる。このため、前記軸部材およびこれ
に固定された前記太陽歯車の回転は阻止され、これに伴
って、前記太陽歯車に噛合する各遊星歯車の回転軸に支
持されたボビンホルダの回転が阻止される。この回転阻
止により、織機の回転角とボビンホルダのメールの位相
とのずれの発生が防止され、この位相ずれにより生じる
耳締まり不良や耳組糸の開口不良による緯入れミスの発
生を防止することができる。
【0019】合成樹脂材料からなる前記ブッシュはこれ
を締め付けると弾性変形することから、締め付けられた
前記ブッシュはその内部の前記軸部材を締め付ける。こ
の締め付けにより、前記軸部材の前記ブッシュに対する
相対回転を阻止することができる。また、前記ブッシュ
がその一端部から他端部まで伸びる溝を有するものとす
れば、前記ブッシュの締め付けにより該ブッシュの前記
回転軸を受け入れた孔を減径する。これにより、前記軸
部材を締め付け、これらを一体にすることができる。
を締め付けると弾性変形することから、締め付けられた
前記ブッシュはその内部の前記軸部材を締め付ける。こ
の締め付けにより、前記軸部材の前記ブッシュに対する
相対回転を阻止することができる。また、前記ブッシュ
がその一端部から他端部まで伸びる溝を有するものとす
れば、前記ブッシュの締め付けにより該ブッシュの前記
回転軸を受け入れた孔を減径する。これにより、前記軸
部材を締め付け、これらを一体にすることができる。
【0020】他の例の移動機構によれば、前記ブラケッ
トの孔内において前記軸部材の係合部を該軸部材の軸線
と前記回転軸の軸線とを結ぶ方向へ前記面に沿って移動
させることにより、前記軸部材と前記回転軸との間の距
離を変更することができる。これにより、前記駆動歯車
と前記セルベッジ歯車とに関するバックラッシュを調整
することができ、また、前記軸部材の係合部を前記ブラ
ケットに固定することにより前記セルベッジの移動位置
を維持することができる。
トの孔内において前記軸部材の係合部を該軸部材の軸線
と前記回転軸の軸線とを結ぶ方向へ前記面に沿って移動
させることにより、前記軸部材と前記回転軸との間の距
離を変更することができる。これにより、前記駆動歯車
と前記セルベッジ歯車とに関するバックラッシュを調整
することができ、また、前記軸部材の係合部を前記ブラ
ケットに固定することにより前記セルベッジの移動位置
を維持することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1および図2を参照すると、無
ひ織機10の反給糸側に配置された耳組装置が全体を符
号12で示されている。
ひ織機10の反給糸側に配置された耳組装置が全体を符
号12で示されている。
【0022】耳組装置12は、織機10の一部をなすバ
ックトップステー14上に支持されている。図示のバッ
クトップステー14はL形の横断面形状を有する。バッ
クトップステー14は織機10の互いに相対する一対の
フレーム(但し、一方のフレーム16のみを示す。)間
にあってこれらに固定され、水平に伸びる。図示の耳組
装置12と対をなす他の耳組装置(図示せず)が前記他
方のフレームの側に配置され、該他方のフレームに固定
されている。
ックトップステー14上に支持されている。図示のバッ
クトップステー14はL形の横断面形状を有する。バッ
クトップステー14は織機10の互いに相対する一対の
フレーム(但し、一方のフレーム16のみを示す。)間
にあってこれらに固定され、水平に伸びる。図示の耳組
装置12と対をなす他の耳組装置(図示せず)が前記他
方のフレームの側に配置され、該他方のフレームに固定
されている。
【0023】バックトップステー14上にその長手方向
へ伸びる板状のスライドベース20が取り付けられてい
る。スライドベース20の上方にはこれと平行に伸びる
回転軸22が配置されている。回転軸22は、その両端
部において、スライドベース20に固定された一対の軸
受け部材23により回転可能に支承されている。
へ伸びる板状のスライドベース20が取り付けられてい
る。スライドベース20の上方にはこれと平行に伸びる
回転軸22が配置されている。回転軸22は、その両端
部において、スライドベース20に固定された一対の軸
受け部材23により回転可能に支承されている。
【0024】回転軸22は、一方の軸受け部材23を経
て一方のフレーム16に向けて伸び、織機10の駆動源
(図示せず)に接続された端部を有する。したがって、
耳組の際に回転軸22は前記駆動源によりその軸線の周
りに回転駆動される。回転軸22の駆動源は、織機10
内の前記駆動源に代えて、前記織機とは独立して配置さ
れるモータを駆動源とすることができる。
て一方のフレーム16に向けて伸び、織機10の駆動源
(図示せず)に接続された端部を有する。したがって、
耳組の際に回転軸22は前記駆動源によりその軸線の周
りに回転駆動される。回転軸22の駆動源は、織機10
内の前記駆動源に代えて、前記織機とは独立して配置さ
れるモータを駆動源とすることができる。
【0025】回転軸22には平歯車からなる駆動歯車2
4が回転軸22の軸線方向へ移動可能に取り付けられて
いる。駆動歯車24は回転軸22と共に回転する。
4が回転軸22の軸線方向へ移動可能に取り付けられて
いる。駆動歯車24は回転軸22と共に回転する。
【0026】耳組装置12はブラケット26を備える。
ブラケット26は、スライドベース20上にその長手方
向、したがって回転軸22に沿ってその軸線方向へ移動
可能に支持されている。ブラケット26は、スライドベ
ース20に接する基部28と、上方に向けて伸び、後記
移動機構を支持する立上り部30と、基部28および立
ち上り部30に連なり、横方向へ伸びる中間部31とを
有する。
ブラケット26は、スライドベース20上にその長手方
向、したがって回転軸22に沿ってその軸線方向へ移動
可能に支持されている。ブラケット26は、スライドベ
ース20に接する基部28と、上方に向けて伸び、後記
移動機構を支持する立上り部30と、基部28および立
ち上り部30に連なり、横方向へ伸びる中間部31とを
有する。
【0027】ブラケットの基部28は、回転軸22の貫
通を許す該回転軸より大径の孔32が設けられた部分3
4と、スライドベース20の互いに相対する一対の上方
縁部36の一方に接する凹部分38と、他方の上方縁部
36の上方においてスライドベース20に接する当接部
分40とを含む。したがって、ブラケット28は、回転
軸22の案内作用下において、基部28の凹部分38お
よび当接部分40と、スライドベース20の一方の上方
縁部36およびスライドベース20の上面との接触を維
持しつつ、スライドベース20上をその長手方向に摺動
させることができる。
通を許す該回転軸より大径の孔32が設けられた部分3
4と、スライドベース20の互いに相対する一対の上方
縁部36の一方に接する凹部分38と、他方の上方縁部
36の上方においてスライドベース20に接する当接部
分40とを含む。したがって、ブラケット28は、回転
軸22の案内作用下において、基部28の凹部分38お
よび当接部分40と、スライドベース20の一方の上方
縁部36およびスライドベース20の上面との接触を維
持しつつ、スライドベース20上をその長手方向に摺動
させることができる。
【0028】ブラケット26は、その基部の当接部分4
0の近傍において、一対の板状のピース42および一対
のボルト44を用いて、スライドベース20の長手方向
における所定の位置に固定されている。各ピース42は
ブラケットの基部28とスライドベース20の側面とに
接し、また、各ボルトは各ピース42を貫通し、基部2
8に螺合している。
0の近傍において、一対の板状のピース42および一対
のボルト44を用いて、スライドベース20の長手方向
における所定の位置に固定されている。各ピース42は
ブラケットの基部28とスライドベース20の側面とに
接し、また、各ボルトは各ピース42を貫通し、基部2
8に螺合している。
【0029】駆動歯車24は、他のピース46とボルト
48とを介して、回転軸22に対するその長手方向への
移動を阻止されている。ピース46は逆U形の全体形状
を有し、回転軸22に跨がりかつ駆動歯車24の片面
(前記他方のフレーム側の面)に接し、上端部において
ボルト(図示せず)で駆動歯車24に固定されている。
ピース46の互いに相対する両脚部の端部の一方には孔
が設けられ、また、他方の端部には雌ねじ部が形成され
貫通している。ボルト48は前記一方の端部の孔を貫通
し、前記他方の端部のめねじ部に螺合している。ボルト
48の螺合量を増大させるとピース46の両脚部の間隔
が減少し、回転軸22を締め付ける。これにより、ピー
ス46が回転軸22に固定され、駆動歯車24はピース
46を介して回転軸22に固定されている。
48とを介して、回転軸22に対するその長手方向への
移動を阻止されている。ピース46は逆U形の全体形状
を有し、回転軸22に跨がりかつ駆動歯車24の片面
(前記他方のフレーム側の面)に接し、上端部において
ボルト(図示せず)で駆動歯車24に固定されている。
ピース46の互いに相対する両脚部の端部の一方には孔
が設けられ、また、他方の端部には雌ねじ部が形成され
貫通している。ボルト48は前記一方の端部の孔を貫通
し、前記他方の端部のめねじ部に螺合している。ボルト
48の螺合量を増大させるとピース46の両脚部の間隔
が減少し、回転軸22を締め付ける。これにより、ピー
ス46が回転軸22に固定され、駆動歯車24はピース
46を介して回転軸22に固定されている。
【0030】ブラケット26の立上り部30の頂部に
は、回転軸22の伸長方向へ伸びる円柱状の軸部材50
を支持しまたその軸線と直角な方向へ移動させ、回転軸
22と軸部材50との軸間距離を変えるための移動機構
52が取り付けられている。
は、回転軸22の伸長方向へ伸びる円柱状の軸部材50
を支持しまたその軸線と直角な方向へ移動させ、回転軸
22と軸部材50との軸間距離を変えるための移動機構
52が取り付けられている。
【0031】軸部材50は、平歯車からなるセルベッジ
歯車51を回転可能に支持する。軸部材50は、セルベ
ッジ歯車51を貫通しナット53が螺合された先端部を
有する。セルベッジ歯車51は駆動歯車24と噛合して
おり、駆動歯車24により軸部材50の周りに回転駆動
される。
歯車51を回転可能に支持する。軸部材50は、セルベ
ッジ歯車51を貫通しナット53が螺合された先端部を
有する。セルベッジ歯車51は駆動歯車24と噛合して
おり、駆動歯車24により軸部材50の周りに回転駆動
される。
【0032】セルベッジ歯車51と移動機構52との間
に、平歯車からなる太陽歯車54と、太陽歯車54に噛
合する、平歯車からなる一対の遊星歯車56とが配置さ
れている。太陽歯車54は軸部材50に固定されてお
り、回転しない。また、各遊星歯車56はセルベッジ歯
車51に回転可能に支持されている。
に、平歯車からなる太陽歯車54と、太陽歯車54に噛
合する、平歯車からなる一対の遊星歯車56とが配置さ
れている。太陽歯車54は軸部材50に固定されてお
り、回転しない。また、各遊星歯車56はセルベッジ歯
車51に回転可能に支持されている。
【0033】耳糸が巻かれたボビン57を保持するため
の一対のボビンホルダ(但し、一方のボビンホルダ58
のみを示し、他の一方は省略した。)がセルベッジ歯車
51に回転可能に支持されている。各ボビンホルダ58
は、各遊星歯車56と反対の側(前記他方のフレームの
側)にあって互いに相対する。各ボビンホルダ58と各
遊星歯車56とは、セルベッジ歯車51を貫通する支持
軸(図示せず)を介して、共に回転するように互いに連
結されている。
の一対のボビンホルダ(但し、一方のボビンホルダ58
のみを示し、他の一方は省略した。)がセルベッジ歯車
51に回転可能に支持されている。各ボビンホルダ58
は、各遊星歯車56と反対の側(前記他方のフレームの
側)にあって互いに相対する。各ボビンホルダ58と各
遊星歯車56とは、セルベッジ歯車51を貫通する支持
軸(図示せず)を介して、共に回転するように互いに連
結されている。
【0034】したがって、回転軸22と共に駆動歯車2
4が回転されると、これに噛合したセルベッジ歯車51
が軸部材50の軸線の周りに回転し、セルベッジ歯車5
1の回転に伴って各遊星歯車56が軸部材50の周りを
公転しかつ太陽歯車54と噛合しているために自転す
る。その結果、各遊星歯車56とともにボビンホルダ5
8が回転する。このように、各ボビンホルダ58を軸部
材50の周りに公転させることにより各ボビンホルダ5
8のメール60から引き出される耳組糸に上下の開口運
動をさせてもじりを形成すると共に、各ボビンホルダ5
8を自転させることにより、各ボビンホルダ58の公転
によるメール60の位置の変化に伴って生じる耳組糸の
変化が最小限に抑えられる。
4が回転されると、これに噛合したセルベッジ歯車51
が軸部材50の軸線の周りに回転し、セルベッジ歯車5
1の回転に伴って各遊星歯車56が軸部材50の周りを
公転しかつ太陽歯車54と噛合しているために自転す
る。その結果、各遊星歯車56とともにボビンホルダ5
8が回転する。このように、各ボビンホルダ58を軸部
材50の周りに公転させることにより各ボビンホルダ5
8のメール60から引き出される耳組糸に上下の開口運
動をさせてもじりを形成すると共に、各ボビンホルダ5
8を自転させることにより、各ボビンホルダ58の公転
によるメール60の位置の変化に伴って生じる耳組糸の
変化が最小限に抑えられる。
【0035】ところで、軸部材50と回転軸22とは互
いに平行であることが望ましい。しかし、回転軸22が
長尺であるため、これを織機10のスライドベース20
に据え付けるとき、不可避的に誤差(据付け誤差)が生
じる。このことから、実際には、軸部材50と回転軸2
2とは平行な関係にない。このため、機替えに際して変
更された織幅に合わせるべく、反給糸側の耳組装置12
を回転軸22に沿って移動させると、軸部材50と回転
軸22との間の距離(軸間距離)に変動が生じ、これが
両軸50,22にそれぞれ支持されたセルベッジ歯車5
1と駆動歯車24との噛み合い量すなわちバックラッシ
ュに変動を生じさせる。不適正なバックラッシュは、歯
車51,24の早期摩耗や振動を生じさせるためこれを
調整する必要がある。
いに平行であることが望ましい。しかし、回転軸22が
長尺であるため、これを織機10のスライドベース20
に据え付けるとき、不可避的に誤差(据付け誤差)が生
じる。このことから、実際には、軸部材50と回転軸2
2とは平行な関係にない。このため、機替えに際して変
更された織幅に合わせるべく、反給糸側の耳組装置12
を回転軸22に沿って移動させると、軸部材50と回転
軸22との間の距離(軸間距離)に変動が生じ、これが
両軸50,22にそれぞれ支持されたセルベッジ歯車5
1と駆動歯車24との噛み合い量すなわちバックラッシ
ュに変動を生じさせる。不適正なバックラッシュは、歯
車51,24の早期摩耗や振動を生じさせるためこれを
調整する必要がある。
【0036】前記バックラッシュの調整は、ブラケット
26の頂部に設けられた移動機構52を操作することに
より容易かつ正確に行なうことができる。
26の頂部に設けられた移動機構52を操作することに
より容易かつ正確に行なうことができる。
【0037】移動機構52は、回転軸22の長手方向へ
伸びるブッシュ62と、該ブッシュの保持部材または支
持部材64と、締め付け部材66とからなる。
伸びるブッシュ62と、該ブッシュの保持部材または支
持部材64と、締め付け部材66とからなる。
【0038】ブッシュ62は軸部材50の軸線方向に関
する一部を受け入れる孔68を有する。孔68の軸線7
0は、ブッシュ62の軸線72すなわちブッシュ62の
外周面(円筒面)の軸線と一致せず、該軸線72と平行
である。すなわち、孔68の軸線70はブッシュ62の
軸線72から偏心している。このため、孔68に受け入
れられた軸部材50の軸線は孔68の軸線70に一致
し、ブッシュ62の軸線72とは平行関係にある。した
がって、ブッシュ62をその軸線72の周りに回転させ
ると、その孔68および軸部材50は該軸部材の軸線に
直角な方向へ移動される。これにより、軸部材50と回
転軸22との間の距離すなわち軸間距離が変更され、両
歯車51,24相互のバックラッシュが調整される。
する一部を受け入れる孔68を有する。孔68の軸線7
0は、ブッシュ62の軸線72すなわちブッシュ62の
外周面(円筒面)の軸線と一致せず、該軸線72と平行
である。すなわち、孔68の軸線70はブッシュ62の
軸線72から偏心している。このため、孔68に受け入
れられた軸部材50の軸線は孔68の軸線70に一致
し、ブッシュ62の軸線72とは平行関係にある。した
がって、ブッシュ62をその軸線72の周りに回転させ
ると、その孔68および軸部材50は該軸部材の軸線に
直角な方向へ移動される。これにより、軸部材50と回
転軸22との間の距離すなわち軸間距離が変更され、両
歯車51,24相互のバックラッシュが調整される。
【0039】図示のブッシュ62は六角形の平面形状を
有する端部74を有する。端部74は、ブッシュ62の
支持部材64から織機の一方のフレーム16の側に突出
している。このことから、端部74にスパナのような工
具を当ててブッシュ62をその軸線72の周りに容易に
回転させることができる。
有する端部74を有する。端部74は、ブッシュ62の
支持部材64から織機の一方のフレーム16の側に突出
している。このことから、端部74にスパナのような工
具を当ててブッシュ62をその軸線72の周りに容易に
回転させることができる。
【0040】ブッシュ62の支持部材64は、ブッシュ
62を受け入れる円筒状の孔78と、孔78に連なり該
孔の一端から他端に伸びるスロット(図示せず)とを有
する本体76を備える。したがって、孔78内のブッシ
ュ62は前記スロットに露出する。
62を受け入れる円筒状の孔78と、孔78に連なり該
孔の一端から他端に伸びるスロット(図示せず)とを有
する本体76を備える。したがって、孔78内のブッシ
ュ62は前記スロットに露出する。
【0041】支持部材64は、前記スロットの幅方向に
おける相対する両縁部から上方へ伸びかつ互いに間隔
(前記スロットの幅寸法)をおいて相対する一対のフラ
ンジ部80を有する。
おける相対する両縁部から上方へ伸びかつ互いに間隔
(前記スロットの幅寸法)をおいて相対する一対のフラ
ンジ部80を有する。
【0042】両フランジ部80の締め付け部材66は、
孔78の軸線と直角な方向へ伸び、一方のフランジ部8
0を貫通しかつ他方のフランジ部80に螺合されたボル
トからなる。前記ボルトを回転させてその螺合量を増大
させることにより、前記ボルトの頭部に接する一方のフ
ランジ部80と、他方のフランジ部80とが互いに他の
一方に向けて接近し、両フランジ部80の相互間隔が減
少する。両フランジ部80の相互間隔の減少に伴って本
体76が弾性変形し、その孔78の直径が減少する。そ
の結果、孔78内のブッシュ62がその周りから締め付
けられ、本体76に対する回転が生じないように本体7
6に固定される。これにより、軸部材50の移動後の位
置が維持される。
孔78の軸線と直角な方向へ伸び、一方のフランジ部8
0を貫通しかつ他方のフランジ部80に螺合されたボル
トからなる。前記ボルトを回転させてその螺合量を増大
させることにより、前記ボルトの頭部に接する一方のフ
ランジ部80と、他方のフランジ部80とが互いに他の
一方に向けて接近し、両フランジ部80の相互間隔が減
少する。両フランジ部80の相互間隔の減少に伴って本
体76が弾性変形し、その孔78の直径が減少する。そ
の結果、孔78内のブッシュ62がその周りから締め付
けられ、本体76に対する回転が生じないように本体7
6に固定される。これにより、軸部材50の移動後の位
置が維持される。
【0043】ブッシュ62は例えば合成樹脂材料で形成
される。合成樹脂材料からなるブッシュ62はその支持
部材の本体76による締め付け力を受けるときに弾性変
形し、ブッシュ62内の軸部材50を締め付けることが
できる。この締め付けにより、ブッシュ62に対する軸
部材50の回転を阻止し、軸部材50の非回転を維持す
ることができる。
される。合成樹脂材料からなるブッシュ62はその支持
部材の本体76による締め付け力を受けるときに弾性変
形し、ブッシュ62内の軸部材50を締め付けることが
できる。この締め付けにより、ブッシュ62に対する軸
部材50の回転を阻止し、軸部材50の非回転を維持す
ることができる。
【0044】また、前記ブッシュにその一端から他端に
伸びる溝またはスロット、すなわち一端部74の端面か
ら他端部の端面まで伸びる溝またはスロット(図示せ
ず)を設けることができる。これによれば、前記ブッシ
ュがその周りから前記締め付け力を受けるとき、前記溝
またはスロットの相対する縁部が互いに接近し、前記ブ
ッシュの孔が減径する。その結果、前記ブッシュ内の軸
部材50が締め付けられる。前記溝またはスロットを設
ける場合、前記ブッシュは、前記合成樹脂材料の他、鋼
材料で形成することができる。
伸びる溝またはスロット、すなわち一端部74の端面か
ら他端部の端面まで伸びる溝またはスロット(図示せ
ず)を設けることができる。これによれば、前記ブッシ
ュがその周りから前記締め付け力を受けるとき、前記溝
またはスロットの相対する縁部が互いに接近し、前記ブ
ッシュの孔が減径する。その結果、前記ブッシュ内の軸
部材50が締め付けられる。前記溝またはスロットを設
ける場合、前記ブッシュは、前記合成樹脂材料の他、鋼
材料で形成することができる。
【0045】ところで、軸部材50を移動させる場合、
締め付け部材68による締め付けを緩和してブッシュ6
2をその軸線の周りに回転させるため、軸部材50がそ
の軸線の周りに回転する恐れがある。このため、軸部材
50に固定された太陽歯車54が回転し、これに伴って
太陽歯車54に噛合する両遊星歯車56の回転軸に支持
されたボビンホルダ58が回転する。その結果、前記織
機の回転角とボビンホルダ58のメール60の位相との
ずれが発生し、これが耳組時に生じる耳締まり不良や耳
組糸の開口不良による緯入れミスを生じさせる原因とな
る。
締め付け部材68による締め付けを緩和してブッシュ6
2をその軸線の周りに回転させるため、軸部材50がそ
の軸線の周りに回転する恐れがある。このため、軸部材
50に固定された太陽歯車54が回転し、これに伴って
太陽歯車54に噛合する両遊星歯車56の回転軸に支持
されたボビンホルダ58が回転する。その結果、前記織
機の回転角とボビンホルダ58のメール60の位相との
ずれが発生し、これが耳組時に生じる耳締まり不良や耳
組糸の開口不良による緯入れミスを生じさせる原因とな
る。
【0046】これを防止するため、図示の例では、太陽
歯車54に固定され、ブッシュ62の支持部材64の両
フランジ部80相互間を軸部材50と平行に伸びるピン
82が設けられている。これによれば、支持部材の孔7
8内のブッシュ62の回転操作時における軸部材50の
回転は回転方向のフランジ部80へのピン82の衝突に
よって阻止される。軸部材50の回転の完全阻止を図る
ため、締め付け後の両フランジ部80相互間の間隔をピ
ン82の直径と同一に設定することが望ましい。
歯車54に固定され、ブッシュ62の支持部材64の両
フランジ部80相互間を軸部材50と平行に伸びるピン
82が設けられている。これによれば、支持部材の孔7
8内のブッシュ62の回転操作時における軸部材50の
回転は回転方向のフランジ部80へのピン82の衝突に
よって阻止される。軸部材50の回転の完全阻止を図る
ため、締め付け後の両フランジ部80相互間の間隔をピ
ン82の直径と同一に設定することが望ましい。
【0047】移動機構52は、図1および図2に示す例
に変えて、例えば、図3および図4に示すように、ブラ
ケット26に設けられ軸部材50が貫通する孔90と、
軸部材50に設けられ孔90の内壁92に接する係合部
94と、係合部94をブラケット26に固定するための
固定部材96とからなるものとすることができる。
に変えて、例えば、図3および図4に示すように、ブラ
ケット26に設けられ軸部材50が貫通する孔90と、
軸部材50に設けられ孔90の内壁92に接する係合部
94と、係合部94をブラケット26に固定するための
固定部材96とからなるものとすることができる。
【0048】ブラケット26の頂部に設けられた図示の
孔90は矩形の緯断面形状を有し、軸部材50の軸線と
回転軸22の軸線とを含む面に平行な互いに相対する二
面すなわち両内壁面92を有する。また、図示の係合部
94は軸部材50の一端部にあって矩形の横断面形状を
有し、その相対する二面98が孔90のニ面92に接し
ている。係合部94は孔90の二面92に沿って移動可
能であり、したがって軸部材50は、孔90の軸線と直
角な方向、すなわち軸部材50の軸線から回転軸22の
軸線に向けて、または、回転軸22の軸線から軸部材5
0の軸線に向けて移動可能である。係合部94に連なり
孔90から突出する、太陽歯車54およびセルベッジ歯
車51を支持する軸部材50の他の部分99は、円形の
横断面形状を有する。
孔90は矩形の緯断面形状を有し、軸部材50の軸線と
回転軸22の軸線とを含む面に平行な互いに相対する二
面すなわち両内壁面92を有する。また、図示の係合部
94は軸部材50の一端部にあって矩形の横断面形状を
有し、その相対する二面98が孔90のニ面92に接し
ている。係合部94は孔90の二面92に沿って移動可
能であり、したがって軸部材50は、孔90の軸線と直
角な方向、すなわち軸部材50の軸線から回転軸22の
軸線に向けて、または、回転軸22の軸線から軸部材5
0の軸線に向けて移動可能である。係合部94に連なり
孔90から突出する、太陽歯車54およびセルベッジ歯
車51を支持する軸部材50の他の部分99は、円形の
横断面形状を有する。
【0049】固定部材96は、図3に示すように、ブラ
ケット26に螺合され孔90内をその二面92と平行に
伸びかつ互いに他の一方に向けて伸びる一対のボルト1
00とすることができる。両ボルトの先端部は、軸部材
50の係合部、より詳細には二面98に連なる他の二面
101に当接する。これによれば、両ボルト100の一
方を進めかつ他方を後退させることにより、軸部材50
を二面92に沿ってすなわちボルト100の軸線方向へ
移動させることができる。これにより、軸部材50と回
転軸22との間の間隔を変え、軸部材50と共に移動す
るセルベッジ歯車51と駆動歯車24とのバックラッシ
ュを調整することができる。各ボルト100にはブラケ
ット26に対する螺合位置を維持するためのロックナッ
ト102が螺合されている。
ケット26に螺合され孔90内をその二面92と平行に
伸びかつ互いに他の一方に向けて伸びる一対のボルト1
00とすることができる。両ボルトの先端部は、軸部材
50の係合部、より詳細には二面98に連なる他の二面
101に当接する。これによれば、両ボルト100の一
方を進めかつ他方を後退させることにより、軸部材50
を二面92に沿ってすなわちボルト100の軸線方向へ
移動させることができる。これにより、軸部材50と回
転軸22との間の間隔を変え、軸部材50と共に移動す
るセルベッジ歯車51と駆動歯車24とのバックラッシ
ュを調整することができる。各ボルト100にはブラケ
ット26に対する螺合位置を維持するためのロックナッ
ト102が螺合されている。
【0050】また、固定部材96は、図4に示すよう
に、ブラケット26を孔90内に伸び二面92と平行な
ボルト104であって係合部94を貫通しかつこれと螺
合したボルト104と、該ボルトと平行なボルト106
であって、ブラケット26に螺合され孔90内をその二
面92と平行に伸びかつ係合部94に当接可能であるボ
ルト106とすることができる。これによれば、一方の
ボルト104の係合部94に対する螺合位置を変えるこ
とにより、軸部材50を二面92に沿ってすなわち軸部
材50の軸線と直角な方向へ移動させることができる。
移動後、他のボルト106を回して係合部94に突き当
てることにより、移動後の軸部材50の位置を維持する
ことができる。各ボルト104,106にはブラケット
26に対する位置および螺合位置をそれぞれ維持するた
めのロックナット108が螺合されている。
に、ブラケット26を孔90内に伸び二面92と平行な
ボルト104であって係合部94を貫通しかつこれと螺
合したボルト104と、該ボルトと平行なボルト106
であって、ブラケット26に螺合され孔90内をその二
面92と平行に伸びかつ係合部94に当接可能であるボ
ルト106とすることができる。これによれば、一方の
ボルト104の係合部94に対する螺合位置を変えるこ
とにより、軸部材50を二面92に沿ってすなわち軸部
材50の軸線と直角な方向へ移動させることができる。
移動後、他のボルト106を回して係合部94に突き当
てることにより、移動後の軸部材50の位置を維持する
ことができる。各ボルト104,106にはブラケット
26に対する位置および螺合位置をそれぞれ維持するた
めのロックナット108が螺合されている。
【0051】前記移動機構による軸部材50の位置の変
更により、前記機替え時の他、歯車51,24の取替
え、前記耳組装置の織機10への組み付け時等において
も、両歯車のバックラッシュの調整を容易かつ正確に行
なうことができる。
更により、前記機替え時の他、歯車51,24の取替
え、前記耳組装置の織機10への組み付け時等において
も、両歯車のバックラッシュの調整を容易かつ正確に行
なうことができる。
【図1】耳組装置および織機の一部を示す概略的な正面
図である。耳組装置の移動機構についてはその上半分が
断面で示されている。
図である。耳組装置の移動機構についてはその上半分が
断面で示されている。
【図2】図1の先2−2に沿って得た横断面図である。
但し、太陽歯車および遊星歯車は図の煩雑を避けるため
に省略されている。
但し、太陽歯車および遊星歯車は図の煩雑を避けるため
に省略されている。
【図3】(a)は軸部材の移動機構の他の例の側面図で
あり、(b)は(a)の線3−3に沿って得た断面図で
ある。
あり、(b)は(a)の線3−3に沿って得た断面図で
ある。
【図4】(a)は移動機構のさらに他の例の側面図であ
り、(b)は(a)の線4−4に沿って得た断面図であ
る。
り、(b)は(a)の線4−4に沿って得た断面図であ
る。
10 無ひ織機 12 耳組装置 22 回転軸 24 駆動歯車 26 ブラケット 50 軸部材 51 セルベッジ歯車 52 軸部材の移動機構 54 太陽歯車 56 遊星歯車 58 ボビンホルダ 62 ブッシュ 64 ブッシュの支持部材
Claims (6)
- 【請求項1】 無ひ織機に支持された回転軸を有する駆
動歯車により駆動される耳組装置であって、前記織機に
支持されたブラケットと、軸部材であって該軸部材と前
記回転軸との軸間距離を変更するための移動機構を介し
て前記ブラケットに支持された軸部材と、前記軸部材に
支持され前記駆動歯車と噛合するセルベッジ歯車と、前
記軸部材に支持されかつ該軸部材に固定された太陽歯車
と、前記セルベッジ歯車に回転可能に支持され前記太陽
歯車と噛合する一対の遊星歯車と、前記セルベッジ歯車
に各遊星歯車と共に回転するように支持された耳組糸用
ボビンホルダとを含み、前記移動機構が、前記軸部材の
軸線方向に関する一部を受け入れかつ前記軸部材の軸線
と平行な軸線を有するブッシュと、該ブッシュの支持部
材であって前記ブッシュを受け入れる孔および該孔に連
なり該孔の一端から他端に伸びるスロットを有する本体
と該本体の前記スロットの相対する両縁部から伸びかつ
互いに間隔をおいて相対する一対のフランジ部とからな
る支持部材と、両フランジ部を互いに他の一方に向けて
締め付ける締付部材とからなる、耳組装置。 - 【請求項2】 前記ブッシュが多角形の平面形状を有す
る端部を備える、請求項1に記載の耳組装置。 - 【請求項3】 さらに、前記太陽歯車に固定され前記一
対のフランジ部間に伸びるピンを含む、請求項1に記載
の耳組装置。 - 【請求項4】 前記ブッシュが合成樹脂材料で形成され
ている、請求項1に記載の耳組装置。 - 【請求項5】 前記ブッシュがその一端から他端まで伸
びる溝を有する、請求項1に記載の耳組装置。 - 【請求項6】 無ひ織機に支持された回転軸を有する駆
動歯車により駆動される耳組装置であって、前記織機に
支持されたブラケットと、軸部材であって該軸部材と前
記回転軸との軸間距離を変更するための移動機構を介し
て前記ブラケットに支持された軸部材と、前記軸部材に
支持され前記駆動歯車と噛合するセル ベッジ歯車と、前
記軸部材に支持されかつ該軸部材に固定された太陽歯車
と、前記セルベッジ歯車に回転可能に支持され前記太陽
歯車と噛合する一対の遊星歯車と、前記セルベッジ歯車
に各遊星歯車と共に回転するように支持された耳組糸用
ボビンホルダとを含み、前記移動機構が、前記ブラケッ
トに設けられ前記軸部材が貫通する孔であって前記軸部
材の軸線と前記回転軸の軸線とを含む面に平行な互いに
相対する二面を有する孔と、前記軸部材に設けられ前記
孔の二面に接する二面を有しかつ前記孔の軸線と直角な
方向へ前記二面に沿って移動可能である係合部と、該係
合部を前記ブラケットに固定するための固定部材とから
なる、耳組装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34716695A JP3345245B2 (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 耳組装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34716695A JP3345245B2 (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 耳組装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09170142A JPH09170142A (ja) | 1997-06-30 |
JP3345245B2 true JP3345245B2 (ja) | 2002-11-18 |
Family
ID=18388366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34716695A Expired - Fee Related JP3345245B2 (ja) | 1995-12-15 | 1995-12-15 | 耳組装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3345245B2 (ja) |
-
1995
- 1995-12-15 JP JP34716695A patent/JP3345245B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09170142A (ja) | 1997-06-30 |
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