JP3343900B2 - イオン風式空気清浄機 - Google Patents

イオン風式空気清浄機

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JP3343900B2 JP16335896A JP16335896A JP3343900B2 JP 3343900 B2 JP3343900 B2 JP 3343900B2 JP 16335896 A JP16335896 A JP 16335896A JP 16335896 A JP16335896 A JP 16335896A JP 3343900 B2 JP3343900 B2 JP 3343900B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電式のイオン風
式空気清浄機に関し、特に、集塵効率を向上させたイオ
ン風式空気清浄機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この種のクーロン力に
よるイオン風を利用したファンのないいわゆるイオン風
式空気清浄機は、例えば特開昭50−154875号公
報などに開示されるように、塵埃をイオン化するための
陰電極と、集塵するための陽電極とを各々有し、陰電極
によりイオン化された塵埃が、クーロン力によって陽電
極に吸い寄せられ、陽電極近傍の陰電極側に設けた集塵
紙などの誘電体からなるフィルターに捕らえられるよう
になっている。
【0003】そうした中で、イオン風式空気清浄機の集
塵効率を上げるための電極形状と配置に関する発明が、
特公平2−29386号公報に開示されている。その構
造は、図6における電極周辺の斜視図に示されるよう
に、清浄機本体31内の背面の平板32上に線状の陰電極33
を設け、この陰電極33を軸心として平行にかつ左右対称
に陽電極34を設けてある。なお、35は陰電極33を張設す
る一対の陰電極端子である。また、図7に模式的に示す
ように、陰電極33に対向する部位に開口部36を設けたフ
ロントパネル37が、壁Wに取り付けた平板32を覆うよう
にして開閉可能に設けられている。そして、陰電極33か
らの電気力線38は、この陰電極33を中心にして清浄機本
体31の内外に広範囲に発生し、イオン風がフロントパネ
ル37のほぼ中央にある開口部36から清浄機本体31の外周
にある開口部39に向かって流れることで、清浄機本体31
周辺の塵埃は集塵紙である紙フィルター40により集塵さ
れる。しかしながら、このイオン風式空気清浄機では、
陰電極33が陽電極34の中心にあるためイオン風は2方向
に分岐する。従って、イオン風の風力は各方向にそれぞ
れ1/2に落ちることになる。イオン風を使用したイオ
ン風式空気清浄機は、このイオン風力をいかに大きくす
るかが集塵能力に大きく影響するものであるので、この
公報に記載されたイオン風式空気清浄機は、集塵能力、
特に集塵速度に劣るという問題点があった。
【0004】ところで、この種のイオン風式空気清浄機
の集塵フィルターとしては、キッチンペーパーが安価な
ため一般的に用いられているが、この集塵フィルターに
要求される特性としては、フィルター内に静電気が溜ま
ると両電極間のクーロン力が弱まるので通気性が良く、
なるべく厚く繊維をけばだたせることにより、塵の吸着
表面積を上げることが望ましい。
【0005】これらのファンのないタイプのイオン風式
空気清浄機は、従来のファンを有する空気清浄機に比べ
て集塵効率は劣るが、ファンがない分だけ騒音および消
費電力が少なく、また、フィルターとして一般紙を使用
できランニングコストも安くなるという利点もあること
から、長時間連続して使用すればある程度クリーンな環
境が得られ、市場でも認められている。
【0006】しかしながら、このようなイオン風式空気
清浄機は、長時間連続運転することにより清浄機周辺の
塵を取り除くという性質のものである反面、短時間での
集塵効率が悪く、喫煙後などの特に塵の濃度が高いとこ
ろでの即効性に劣る。具体的には、日本電気工業規格の
JEM1467家庭用空気清浄機の集塵性能試験の適用
床面積能力で比較すると、ファン付の強制式空気清浄機
は一般的にカタログに表示されている床面積能力を発揮
するのに対し、イオン風式空気清浄機は前述したように
長時間のレンジで効果を発揮するものであるので、ファ
ン付の強制式空気清浄機と同じ規格で測定すると0に近
いものとなってしまう。
【0007】このようなイオン風式空気清浄機の問題点
を解決するものとして、別のタイプのイオン風式空気清
浄機が、実開平5−37352号公報に開示されてい
る。これは図8に示すように、円筒状の清浄機本体41の
外カバー42の内側にイオン化電極(陰電極)43を配置す
るとともにその内側に集塵紙44及び集塵電極(陽電極)
45を設けるとともに下側に流路46を形成し、この流路46
に排出ファン47を取り付けたものである。そして、前記
排出ファン47を駆動することにより、外側の陰電極43か
ら陽電極45を経由して流路46に流れるイオン風を増幅す
ることにより集塵紙44により効率よく集塵がなされる。
しかしながら、このイオン風式空気清浄機は、イオン化
電極43から集塵電極45に向かってイオン風が流れるが、
イオン化電極43に対して集塵電極45が広いため、イオン
風が一方向に流れない。また、ファン47による風は、集
塵紙44を通って流路46に流通する構造となっているため
圧力損失が大きすぎて、ファン47によるイオン風の増幅
効果が十分に期待できないという問題点がある。この対
策としてファン47の出力を大きくすることが考えられる
が、そうすると集塵効率は向上するものの騒音および消
費電力が大きくなるという問題が生じる。さらに場合に
よってはイオン風の流れる方向が図示上側を向くことも
あるが、この場合にはイオン風とファン47による風とが
干渉しあうためファン47の効果が期待できないという問
題点がある。
【0008】そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされ
たものであり、イオン風を使用した空気清浄機の特性を
損なうことなく集塵効率を向上させ、ある程度の即効性
を付与したイオン風式空気清浄機を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のイオ
ン風式空気清浄機は、清浄機本体内にほぼ平面状に形成
した集塵用の陽電極を配置するとともに前記陽電極と平
行に放電イオン化用の陰電極を配置し、前記集塵用の陽
電極に密着して集塵フィルターを設けるとともに、前記
陰電極と陽電極とにより発生するイオン風が流通する流
路を形成し、前記陰電極と陽電極とによりイオン化され
た塵埃を前記集塵フィルターで捕えるイオン風式空気清
浄機において、前記イオン風が流通する前記流路の順方
向であって、かつ前記陽電極及び集塵フィルターとほぼ
平行に送風するファンを設けたものである。
【0010】この請求項1の構成によれば、イオン化用
の陰電極と集塵用の陽電極とにより集塵イオン化された
塵埃を前記集塵フィルターで捕えるに際し、前記陰電極
と陽電極との間で発生するイオン風が流通する流路を設
け、この流路の順方向に向けてファンにより送風するこ
とにより、イオン風が増幅され集塵効率を高めることが
できる。特に前記集塵フィルターが前記陽電極に対して
密着しているのでイオン風がフィルターを通過すること
がないため圧力損失がほとんどなく、効果的に集塵効率
を高めることができる。
【0011】また、請求項2のイオン風式空気清浄機
は、請求項1の構成に加えて、前記ファンの駆動時の流
量が前記陰電極100mm長当たり0.22m3 /分から
0.32m3 /分であるものである。この請求項2の構
成によれば、集塵効率と消費電力及びファンのモータの
騒音との関係が良好なものとなっている。
【0012】請求項3のイオン風式空気清浄機は、請求
項1又は2の構成に加えて、前記集塵フィルターが、ポ
リエステルからなる不織布であるものである。この請求
項3の構成によれば、不織布のケバ立ちにより十分な厚
みを付与することができるので、塵の吸着表面積を上げ
ることができる一方、通気性が良好であるのでフィルタ
ー内に静電気が溜まることがないため集塵効率の向上を
図ることができる。
【0013】請求項4のイオン風式空気清浄機は、請求
項1〜3の構成に加えて、前記ファンが間欠的に駆動さ
れるものである。この請求項4の構成によれば、ある程
度空気が浄化されたらファンを停止させることにより、
低消費電力化及び平均レベルでの低騒音化を図ることが
できる。
【0014】さらに、請求項5のイオン風式空気清浄機
は、請求項1〜4の構成に加えて、前記ファンに赤外線
センサが接続されており、該赤外線センサにより人を検
知すると前記ファンが駆動するものである。この請求項
5の構成によれば、空気は主に人の活動と共に汚れるも
のであり、また、人がいる時に空気を即効性をもって清
浄化することができればよいので、赤外線センサにより
人を検知した時にファンを回転させることができる。こ
のため、一層の低消費電力化を図ることができる。ま
た、イオン風式空気清浄機の操作性を向上できる。
【0015】
【発明の実施形態】以下、本発明の第1実施例につい
て、図1及び図2を参照して説明する。
【0016】図1は、第1実施例のイオン風式空気清浄
機のカバーを取り外した状態を示す斜視図であり、図1
において、空気清浄機1は、清浄機本体2の背板3の平
板部3Aに2枚の集塵用の陽電極4を平行に配置し、こ
の陽電極4に密着して例えばポリエステル製の不織布な
どで形成された集塵フィルター5が取り付けられてい
る。また、背板3の下端部には保持部3Bが形成されて
いて、この保持部3Bに前記陽電極4の下方に平行に放
電イオン化用の陰電極6が張設されている。そして、こ
の陰電極6の下方には上側に向けて陽電極4及び集塵フ
ィルター5面に対して平行に送風するようにファン7が
設けられている。このファン7は、図示しないタイマー
及び焦電型赤外線センサなどの赤外線センサに接続され
ている。なお、8,9は集塵フィルター5の端部を押え
るためのスリットである。
【0017】図2は、この第1実施例のイオン風式空気
清浄機1の壁掛け時における断面図であり、10は複数の
孔11を有し清浄機本体2を覆うように設けられる前カバ
ーであり、12は清浄機本体2が取り付けられる後カバー
である。そして、この前カバー10と後カバー12とにより
下側開口部13と上側開口部14とが形成され、前カバー10
と集塵フィルター5との間に形成される空間とにより陽
電極4及び集塵フィルター5面に対して平行な流路Rが
形成されている。また、15は清浄機本体2を任意の壁W
に取り付けるための取付金具である。本実施例では、取
付金具15により空気清浄機1を壁Wの垂直面に取り付け
てある。したがって、図2中に矢印で図示したようにイ
オン風Iは、流路Rを流通し前カバー10と後カバー12に
より形成された上部開口部14を通過することにより、清
浄機本体2の下側から上側に向かって流れ出し、部屋の
中を循環する。
【0018】上述したような空気清浄機1において、フ
ァン7の流量は、陰電極6の長さに応じて設定するのが
好ましい。また、送風量には適正な範囲があり、陰電極
6の単位長さ当たりの送風量が小さすぎる場合では、安
定した送風が困難となる一方、大きすぎる場合では、消
費電力が大きくファン7の駆動に伴う騒音が大きくなり
すぎるばかりか、かえって集塵効率も低下し経済的でな
い。ファン7の流量を陰電極6の長さ100mm当たり
0.22m3 /分〜0.32m3 /分の範囲内とするこ
とにより、ファン7を使用しない場合と比較して1.6
倍以上の集塵速度で集塵することができるとともに、消
費電力及びファン7の駆動に伴う騒音も抑制することが
できるので好ましい。
【0019】前記構成につきその作用について説明す
る。
【0020】主電源(図示せず)を入れると、陰電極6
において塵埃がイオン化される。このイオン化された塵
埃は、クーロン力によって陽電極4に吸い寄せられ、陽
電極4に密着して取り付けられた集塵フィルター5に捕
集される。この際、集塵フィルター5の裏側は後カバー
12となっているので、図2中に矢印で図示したようにイ
オン風Iは、流路Rを流通し前カバー10と後カバー12に
より形成された上部開口部14を通過することにより、清
浄機本体2の下側から上側に向かって流れ出し、部屋の
中を循環する。また、室内が汚れている場合には図示し
ないマニュアルスイッチによりファン7を駆動させる。
そうするとファン7により下側開口部13から空気が導入
され、イオン風Iが増幅されるため、集塵効率を高める
ことができる。特にファン7がイオン風Iの流路に対し
て順方向に送風するように設置されているのでイオン風
に乱れが生じることがなく、効果的に集塵効率が向上さ
れている。しかも、前述の集塵フィルター5と陽電極4
とを密着させているので、陰電極6から放出される電子
が陽電極4に吸着されないまま誘電体である集塵フィル
ター5に溜まることがなく、従って陽電極4と陰電極6
との間の電界強度が弱まらず、結果的にイオン風も弱ま
らないので集塵効果が下がることがない。つまり、集塵
フィルター5と陽電極4とを密着させて、集塵フィルタ
ー5に残留する電子をできるだけ早く陽電極4に逃がす
ことができる。そして、陰電極6によりイオン化された
塵埃は集塵フィルター5によって捕えられ、清浄な空気
のみが清浄機本体2から外部に循環するようになる。し
かも、本実施例においては流路Rが陽電極4及び集塵フ
ィルター5面に対して平行に形成されているので、イオ
ン風Iの集塵フィルター5による圧力損失がほとんどな
い。特に集塵フィルター5をポリエステルからなる不織
布とすることにより、不織布のケバ立ちにより十分な厚
みを付与することができるので、塵の吸着表面積を大き
くすることができる一方、通気性が良好であるのでフィ
ルター内に静電気が溜まることがないため集塵効率の向
上を図ることができる。さらに、ファン7は、タイマー
により所定時間運転したらオフとなって間欠的に駆動す
るように構成するのが望ましい。これは、ファン7を用
いることにより、短時間である程度空気を浄化すること
ができ、その後はファン7を運転しない状態でも十分な
空気清浄能力を発揮することができるためであり、これ
により低消費電力化及び平均レベルでの低騒音化を図る
ことができる。その上、本実施例においては、前記ファ
ン7に図示しない赤外線センサを接続し、該赤外線セン
サが人を検知すると前記ファン7が駆動するように構成
しているので、人を検知したら一定時間ファン7が運転
し、その後のセンシングをファン7の停止後、所定のイ
ンターバルをもって行うようにすることにより、空気を
即効性をもって清浄化するとともに、低消費電力化を図
ることができる。
【0021】次に、本発明の第2実施例について図3に
基づき説明する。第2実施例のイオン風式空気清浄機
は、前述した第1実施例と基本的には同じ構造を有する
ので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説
明を省略する。第2実施例においては、流路Rの中央に
横方向に集塵板17が設けられ、この集塵板17に陽電極4
が取り付けられており、この陽電極4に密着するように
集塵板17に集塵フィルター5が巻装されている。したが
って、集塵フィルター5の主要面は流路Rによる流通方
向に対して平行となっている。そして、この集塵板17の
下側に放電イオン化用の陰電極6及びファン7が設けら
れている。
【0022】このような構成とすることにより、前記第
1実施例の場合と同様に陰電極6においてイオン化され
た塵埃は、クーロン力によって陽電極4に吸い寄せら
れ、陽電極4に密着して取り付けられた集塵フィルター
5に捕集される。図3中に矢印で図示したようにイオン
風Iは、流路Rを流通し前カバー10と後カバー12により
形成された上部開口部14を通過することにより、清浄機
本体2の下側から上側に向かって流れ出し、部屋の中を
循環する。また、室内が汚れている場合には図示しない
マニュアルスイッチによりファン7を駆動させる。この
ように陽電極4は、前記第1実施例のように背板3側に
設ける必要はなく、本実施例のように流路Rを流通する
イオン風Iの圧力を損失しないように流路Rの中央に設
けることもできる。
【0023】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実
施が可能である。例えば、上述の各実施例では、ファン
7のスイッチをマニュアルとし、スイッチを入れた後、
空気が浄化するまでの一定時間運転したら停止する構成
としたが、一般的には空気清浄機1の起動時が最も空気
が汚れていることから、ファン7のスイッチを空気清浄
機1の主電源と連動させ、主電源を入れた後一定時間運
転したら停止するように構成してもよい。また、前記各
実施例においては陽電極4の下側に陰電極6を設けるこ
とによりイオン風Iが下から上に流通するようにし、こ
れに伴いファン7を陰電極6の下側に設けたが、イオン
風Iの順方向に送風する構成であればよく、例えば陰電
極6を陽電極4の上側に設けた場合にはファン7を上側
に設けてもよいし、さらに、場合によっては吸気ファン
を用いてもよい。
【0024】
【実施例】以下の具体的実施例により、本発明を更に詳
細に説明する。
【0025】実施例1 ファン風量依存性テスト 前述した第1実施例において陰電極6の長さが220mm
の空気清浄機1を試作し、集塵フィルター5としてポリ
エステル不織布を用い電圧±8kVとして、3m3 の体
積を有する室内にたばこにより0.3ミクロン以上の塵
を1×106 個/リットルの環境に設定し、ファン7に
よる流量を0.5〜0.7m3 /分(No.1)、0.3m
3 /分(No.2)、1.2m3 /分(No.3)とした場合及
びファンを運転しない場合(No.4)についてそれぞれ残
塵率を測定した。結果を図4に示す。なお、従来例1
は、特公平2−29386号公報に記載されたファンの
ないイオン風式空気清浄機による残塵率を測定した結果
である。
【0026】図4から明らかなとおりファン7を駆動し
ないNo.4の場合と比較してファン7を駆動したNo.1〜N
o.3の残塵率が向上しているのがわかる。特に流量が
0.5〜0.7m3 /分であるNo.1は、No.4の場合と比
較して1.6倍以上速く集塵している。また、No.2とN
o.3とはほとんど同じ結果でありグラフ上は重複して記
載しているが、このことから、流量を多くしてもかえっ
て残塵率の向上が得られないことがわかる。しかも、フ
ァン7による流量が1.2m3 /分では、消費電力と騒
音が好ましいレベルに比して大きいものであることが確
認された。さらに、従来例1とNo.4を比較すれば明らか
なとおり本発明のイオン風式空気清浄機によれば、ファ
ン7を駆動しなくても従来例1のイオン風式空気清浄機
よりも大幅に残塵率が向上しており、集塵速度が約2倍
となっているのがわかる。これは、従来例1のイオン風
式空気清浄機は、図7に示すように陰電極33が陽電極34
の中心にあるためイオン風が2方向に分岐するため、イ
オン風の風力が各方向にそれぞれ1/2に落ち込むため
であると考えられる。
【0027】実施例2 フィルター依存性テスト 前述した第1実施例において陰電極6の長さが220mm
で空気清浄機1を試作し、電圧±8kV、流量0.5m
3 /分の条件において集塵フィルター5としてポリエス
テル不織布(No.5)、キッチンフィルター(No.6)を用
いた場合、及びファン7を運転せず集塵フィルター5と
してポリエステル不織布(No.7)、キッチンフィルター
(No.8)を用いた場合について、実施例1と同様にして
残塵率を測定した。結果を図5に示す。
【0028】図5から明らかなとおりファン7を駆動し
ない場合であるNo.7とNo.8とでは、両者の残塵率に大き
な差は認められないが、ファン7による流量0.5m3
/分とした場合であるNo.5とNo.6とでは、ポリエステル
不織布を使用したNo.5の方が30%も向上しているのが
わかる。これは、不織布のケバ立ちにより通気性が良好
で電界を弱めずに塵を集塵するためであり、本発明のイ
オン風式空気清浄機の集塵フィルター5としては、ポリ
エステル不織布が好適であることがわかる。
【0029】
【発明の効果】本発明の請求項1のイオン風式空気清浄
機は、清浄機本体内にほぼ平面状に形成した集塵用の陽
電極を配置するとともに前記陽電極と平行に放電イオン
化用の陰電極を配置し、前記集塵用の陽電極に密着して
集塵フィルターを設けるとともに、前記陰電極と陽電極
とにより発生するイオン風が流通する流路を形成し、前
記陰電極と陽電極とによりイオン化された塵埃を前記集
塵フィルターで捕えるイオン風式空気清浄機において、
前記イオン風が流通する前記流路の順方向であって、か
つ前記陽電極及び集塵フィルターとほぼ平行に送風する
ファンを設け、イオン風の流路の順方向に向けてファン
により送風することにより、イオン風が増幅され集塵効
率を高めることができる。また、前記集塵フィルターが
前記陽電極に対して密着しているのでイオン風がフィル
ターを通過することがなく、効果的に集塵効率を高める
ことができる。
【0030】また、請求項2のイオン風式空気清浄機
は、前記ファンの駆動時の流量が、前記陰電極100mm
長当たり0.22m3 /分から0.32m3 /分である
ので、集塵効率と消費電力及びファンモータの騒音との
関係が良好なものとなっている。
【0031】請求項3のイオン風式空気清浄機は、前記
集塵フィルターが、ポリエステルからなる不織布である
ものであるので、不織布のケバ立ちにより十分な厚みを
付与することができるため、塵の吸着表面積を上げるこ
とができる一方、通気性が良好であるのでフィルター内
に静電気が溜まることがないため集塵効率の向上を図る
ことができる。
【0032】請求項4のイオン風式空気清浄機は、前記
ファンが間欠的に駆動されるものであるので、ある程度
空気が浄化されたらファンを停止させることにより、低
消費電力化及び平均レベルでの低騒音化を図ることがで
きる。
【0033】さらに、請求項5のイオン風式空気清浄機
は、前記ファンに赤外線センサが接続されており、該赤
外線センサにより人を検知すると前記ファンが駆動する
ものであるので、一層の低消費電力化を図ることができ
る。また、イオン風式空気清浄機の操作性の向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるイオン風式空気清浄
機のカバーを取り外した状態を示す斜視図である。
【図2】同上イオン風式空気清浄機を壁に掛けた状態を
示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施例によるイオン風式空気清浄
機を壁に掛けた状態を示す断面図である。
【図4】前記第1実施例のイオン風式空気清浄機のファ
ン風量による残塵率を示すグラフである。
【図5】前記第1実施例のイオン風式空気清浄機の集塵
フィルターによる残塵率を示すグラフである。
【図6】従来例のイオン風式空気清浄機を示す電極周辺
の概略構成をあらわした斜視図である。
【図7】前記従来例のイオン風式空気清浄機を示す断面
図である。
【図8】他の従来例のイオン風式空気清浄機を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1 空気清浄機 2 清浄機本体 4 陽電極 5 集塵フィルター 6 陰電極 7 ファン R 流路 I イオン風
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B03C 3/36 B03C 3/47 3/47 3/68 Z 3/68 3/14 C

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 清浄機本体内にほぼ平面状に形成した集
    塵用の陽電極を配置するとともに前記陽電極と平行に放
    電イオン化用の陰電極を配置し、前記集塵用の陽電極に
    密着して集塵フィルターを設けるとともに、前記陰電極
    と陽電極とにより発生するイオン風が流通する流路を形
    成し、前記陰電極と陽電極とによりイオン化された塵埃
    を前記集塵フィルターで捕えるイオン風式空気清浄機に
    おいて、前記イオン風が流通する前記流路の順方向であ
    って、かつ前記陽電極及び集塵フィルターとほぼ平行に
    送風するファンを設けたことを特徴とするイオン風式空
    気清浄機。
  2. 【請求項2】 前記ファンの駆動時の流量が前記陰電極
    100mm長当たり0.22m3 /分から0.32m3
    分であることを特徴とする請求項1記載のイオン風式空
    気清浄機。
  3. 【請求項3】 前記集塵フィルターが、ポリエステルか
    らなる不織布であることを特徴とする請求項1又は2記
    載のイオン風式空気清浄機。
  4. 【請求項4】 前記ファンが間欠的に駆動されることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のイオン風
    式空気清浄機。
  5. 【請求項5】 前記ファンに赤外線センサが接続されて
    おり、該赤外線センサにより人を検知すると前記ファン
    が駆動することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項記載のイオン風式空気清浄機。
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