JP3341929B2 - カメラのハウジング構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はカメラのハウジング構造
に係り、特にカメラを収納した状態で撮影することがで
きるカメラのハウジング構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のカメラのハウジングは、
カメラを出し入れする開口部がハウジング本体の側面、
又は背面、若しくは上面に形成されており、この開口部
はハウジング本体にヒンジを介して回動自在に設けられ
た蓋によって開閉される。また、前記蓋は、開口部を閉
じた時にボルトによって封着され、水滴や塵埃が開口部
からカメラに付着するのを阻止している。

【０００３】図４、図５に、従来の側面開閉タイプのカ
メラハウジング１を示す。このカメラハウジング１の側
面には開口部２が形成され、この開口部２から図５中二
点鎖線で示すカメラ３を出し入れすることができる。ま
た、蓋４が前記開口部２の下縁部にヒンジ５を介して回
動自在に設けられ、図中矢印方向に回動することによ
り、開口部２を開閉することができる。この蓋４は、開
口部２を閉じた時に、その両側に形成されたボルト孔
６、６から挿入された図示しないボルトを開口部２の内
側に固着された一対のナット７、７のネジ孔８、８にネ
ジ込むことにより開口部２に封着される。また、カメラ
ハウジング１の前板１Ａには保護ガラス９が固着され、
この保護ガラス９にカメラ３のレンズ部３Ａが向き合う
ようにカメラ３が収納される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
カメラのハウジング構造では、ナット７、７が開口部２
に突設されているので、例えば長さがｌ寸法のカメラ３
を収納する場合、そのｌ寸法にナット７、７の幅寸法ｔ
×２分の余裕を持たせた長さＬ寸法の収納長さを持つハ
ウジング１が必要となる。従って、従来のカメラのハウ
ジング構造では、カメラ３の大きさに対してハウジング
１の大きさが非常に大きくなるという欠点がある。

【０００５】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、収納するカメラの大きさに対して大きさを最小
限に抑えることができるカメラのハウジング構造を提供
することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、カメラを出し入れする開口部が形成され
たハウジング本体と、前記ハウジング本体にヒンジを介
して回動自在に設けられ、回動することにより前記開口
部を開閉する蓋部と、少なくとも一部が前記ハウジング
本体に回動自在又はスライド自在に支持され、前記蓋部
が開状態の時に前記ハウジング本体の前記開口部から退
避移動するとともに、前記蓋部が閉状態の時に前記開口
部内に進出移動し、前記蓋部の封着位置で前記蓋部をボ
ルトによって開口部に封着するためのネジ孔が形成され
たナット部と、前記ハウジング本体に着脱自在に取り付
けられ、前記蓋部の封着位置に前記ナット部を位置決め
規制する規制手段と、を備えたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】本発明によれば、カメラをハウジング本体に収
納する際には、蓋部を開いて開口部を露出させると共
に、ナット部を前記開口部から退避させる。これによ
り、前記開口部全体をカメラの挿入スペースとして有効
利用できるので、ハウジング本体の大きさを、収納する
カメラの大きさに対して最小限に抑えることができる。

【０００８】また、前記開口部を閉じる場合には、ナッ
ト部を開口部に進出させて蓋部の封着位置に規制手段に
よって位置決め規制する。そして、蓋部をヒンジを介し
て閉方向に回動させて開口部を閉じたのち、ボルトによ
って前記ナット部に固定する。

【０００９】

【実施例】以下添付図面に従って本発明に係るカメラの
ハウジング構造の好ましい実施例を詳述する。図１は、
本発明に係るカメラのハウジング構造が適応されたカメ
ラハウジング１０の斜視図、図２はカメラハウジング１
０の正面図、図３はカメラハウジング１０の側面図であ
る。

【００１０】前記カメラハウジング１０は、保護ガラス
１２が取り付けられた前板１４から奥行き方向に長い箱
型に形成され、その側面には図３中二点鎖線で示すカメ
ラ１６を出し入れするための開口部１８が形成される。
前記開口部１８には、断面Ｌ字状の蓋２０が取り付けら
れている。この蓋２０は、前記開口部１８の下縁部にヒ
ンジ２２、２２を介して回動自在に設けられ、図２中矢
印方向に往復回動することにより、開口部１８を開閉す
ることができる。また、前記蓋２０は、開口部２を閉じ
た時に、図示しないボルト孔から挿入された図１に示す
ボルト２４、２４を図３に示す一対のナット２６、２６
のネジ孔２８、２８にネジ込むことにより開口部１８に
封着される。

【００１１】前記ナット２６、２６は、開口部１８の内
側に配置されたアーム３０、３０の上端部に各々固着さ
れ、このアーム３０、３０の下端部はカメラハウジング
１０の前記前板１４と後板３２とにピン３４、３４を介
して回動自在に取り付けられている。これにより、前記
ナット２６、２６は、開口部１８に対して進退移動可能
となっている。また、前記アーム３０、３０は、前記蓋
２０を封着する時に図２中二点鎖線で示す位置に移動さ
れ、その側面に形成されたネジ孔３６、３６にボルト３
８、３８を前板１４、後板３２を介してネジ込むことに
よってカメラハウジング１０に固定される。

【００１２】このように構成されたカメラハウジング１
０にカメラ１６を収納する際には、先ず、蓋２０を図２
に示すように開いて開口部１８を露出させる。次に、ア
ーム３０、３０をピン３４、３４を介して図２中実線で
示す位置まで回動させてアーム３０、３０とナット２
６、２６を開口部１８から退避させる。これにより、前
記開口部１８全体をカメラ１６の挿入スペースとして有
効利用できるので、カメラハウジング１０の大きさを、
収納するカメラ１６の大きさに対して最小限に抑えるこ
とができる。

【００１３】また、前記開口部１８を閉じる場合には、
先ず、アーム３０、３０を開口部１８に向けて回動し図
２中二点鎖線で示す位置に位置させる。そして、このア
ーム３０、３０をボルト３８、３８によってカメラハウ
ジング１０に固定してナット２６、２６を蓋２０の封着
位置に位置決めする。次に、蓋２０を閉方向に回動させ
て開口部１８を閉じたのち、ボルト２４、２４によって
前記ナット２６、２６に固定する。

【００１４】これにより、カメラハウジング１０のカメ
ラ収納部を確実に密閉できるので、カメラハウジング１
０の外部からカメラ１６に水滴や塵埃等が付着しない。
尚、本実施例では、ナット２６の位置決め規制手段とし
てボルト３８を使用したが、これに限られるものではな
く、ピンを用いて固定したり、ピンをナット２６の開方
向側に差し込んでアーム３０の回動を規制するようにし
ても良い。

【００１５】また、本実施例では、ナット２６をアーム
３０で回動させて開口部１８に対し進退移動させるよう
にしたが、これに限られるものではなく、スライド移動
させて進退移動させるようにしても良い。更に、本実施
例では、側面開閉タイプのカメラハウジング１０を説明
したが、背面開閉タイプ、及び上面開閉タイプのカメラ
ハウジングにも適用することができる。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るカメラ
のハウジング構造によれば、カメラをハウジング本体に
収納する際には、蓋部を開いて開口部を露出させると共
に、ナット部を開口部から退避させる。これにより、前
記開口部全体をカメラの挿入スペースとして有効利用で
きるので、ハウジング本体の大きさを、収納するカメラ
の大きさに対して最小限に抑えることができる。

【００１７】また、前記開口部を閉じる場合には、ナッ
ト部をヒンジを介して回動させ規制手段によって蓋部の
封着位置に位置決め規制し、そして、蓋部をヒンジを介
して閉方向に回動させボルトによって前記ナット部に固
定すれば良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るカメラのハウジング構造が適応さ
れたカメラハウジングの斜視図

【図２】図１に示したカメラハウジングの正面図

【図３】図１に示したカメラハウジングの側面図

【図４】従来のカメラハウジングの正面図

【図５】図４に示したカメラハウジングの側面図

【符号の説明】

１０…カメラハウジング １８…開口部 ２０…蓋 ２２…ヒンジ ２４…ボルト ２６…ナット ３０…アーム

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G03B 17/02 B65D 43/22 B65D 45/02

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カメラを出し入れする開口部が形成された
   ハウジング本体と、 前記ハウジング本体にヒンジを介して回動自在に設けら
   れ、回動することにより前記開口部を開閉する蓋部と、少なくとも一部が前記ハウジング本体に回動自在又はス
   ライド自在に支持され、前記蓋部が開状態の時に前記ハ
   ウジング本体の前記開口部から退避移動するとともに、
   前記蓋部が閉状態の時に前記開口部内に進出移動し、前
   記蓋部の封着位置で前記蓋部をボルトによって開口部に
   封着するためのネジ孔が形成されたナット部と、 前記ハウジング本体に着脱自在に取り付けられ、前記蓋
   部の封着位置に前記ナット部を位置決め規制する規制手
   段と、 を備えたことを特徴とするカメラのハウジング構造。