JP3340197B2 - 自動引張試験装置 - Google Patents

自動引張試験装置

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JP3340197B2 JP19714993A JP19714993A JP3340197B2 JP 3340197 B2 JP3340197 B2 JP 3340197B2 JP 19714993 A JP19714993 A JP 19714993A JP 19714993 A JP19714993 A JP 19714993A JP 3340197 B2 JP3340197 B2 JP 3340197B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属材料等の自動引張
試験装置に関し、特に、試験片の位置決めが正確にでき
るものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動引張試験装置としては、図1
0に示す構造のものが知られている。同図において、1
は試験片で、中央の細い平行部1aの両端に把持用の拡
大部1bを有する板状をしている。この試験片1を多数
重ねて供給装置aの固定板a1の前に置く。固定板a1
には、対向する二つのガイド板a2,a2があり、ガイ
ド板の先端部a2′を矢印のように回動して試験片1の
積層体を固定板a1に押しつけて位置決めする。
【0003】bは搬送装置で、シリンダb1のロッド先
端に取り付けたクロスバーb2が左右のレールb3上を
走り、クロスバーb2の左右両端近傍の吸盤b4が供給
装置aにある積層体の一番上にある試験片1を吸着して
厚さ測定装置cに移動する。
【0004】厚さ測定装置cは、シリンダc1で駆動さ
れるリンク機構c2を有しており、搬送装置bで搬送さ
れてきた試験片1をリンクc1の先端間に図示のように
挟み、測長検出機c3により試験片1の厚さを測定す
る。
【0005】厚さ測定が終わると、セッティング装置d
が試験片1の中央近くを把持して、厚さ測定装置cから
試験片1を受け取る。試験片1は、セッティング装置d
により垂直な向きになるように回転され、同時に移動し
て引張試験機eに設けられた相対向するつかみ具e1,
e1間に挿入される。
【0006】以下、引張試験を例にとって説明する。各
つかみ具e1には、それぞれ二つの可動把持片e2があ
り、図示しない駆動手段により、図11に示すように接
近して試験片1の両端の拡大部を把持する。こうしてつ
かみ具e1,e1が、試験片1の拡大部を締めつけて把
持すると、移動台e3が、つかみ具e1,e1を図の上
下に相離反させるように移動し、試験片1に引張荷重を
加える。引張荷重は、荷重計e4で刻々と計測される。
【0007】fは接触式ひずみ計測装置で、上下の挟持
体f1,f1が、つかみ具e1,e1に把持されて引張
荷重が加わる前の試験片1の長手方向に離間した2か所
を挟む。引張荷重の増加に伴い、挟持体f1,f1間の
距離が広がるのを、例えばリニアエンコーダf2で測定
して、試験片1の伸びを測定する。こうして引張試験が
行われ、応力−歪み線図が得られる。なお、圧縮試験や
曲げ試験についても、同様に行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術における自動引張試験装置は、試験片の把持・解放を
繰り返し行うため、試験片の位置がずれ易く、たとえ
ば、厚さ測定装置にいったとき、測定位置がずれたり、
引張試験機のつかみ具間に挟む際に中心がずれることが
あり、測定誤差の原因となっていた。また、厚さ測定装
置では、リンク機構と単一の測長検出器により厚さを測
定する構成なので、リンク部分に多少のガタが必要であ
り、その反面ガタにより測定値に誤差が生じていた。
【0009】本発明は、試験片の位置ずれを防止して正
確なセッティングができる自動引張試験装置を提供する
ことを目的としている。また、他の目的として、試験片
の厚さ測定からガタツキの影響を排除して正確に測定で
きる自動引張試験装置を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、複数の試験片を積層して配置する供給装
置と、該供給装置から一つずつ試験片を取り出して移送
する搬送装置と、該搬送装置から試験片を受け取って試
験片の厚さを測定する厚さ測定装置と、該厚さ測定装置
から試験片を受け取って引張試験機に供給するセッティ
ング装置とからなり、該セットされた試験片に荷重を加
えてひずみを発生させ試験片の物性を測定する自動引張
試験装置において、前記供給装置が、試験片の長手方向
の位置を決めて固定する長手規制手段と、幅方向の位置
を決めて固定する幅規制手段と、積層された試験片を載
置すると共に最も上の試験片の高さを一定にする昇降台
とを有し、試験片の形状を登録することにより試験片の
中心位置を算出するシステム制御装置を設け、該システ
ム制御装置が試験片の形状変化による中心位置のずれ信
号を前記搬送装置に送り搬送装置が試験片の搬送位置と
セッティング位置とを修正可能な構成を特徴としてい
る。
【0011】また、前記厚さ測定装置が、試験片を所定
の位置に固定する保持機構と、試験片の厚さ測定がされ
る両面に接離自在に配置された二つの測長検出器とを有
する構成としたり、前記自動引張試験装置が、さらに試
験片に塗料を塗布する塗布装置と、該塗料を塗布された
部分に引張方向と直交する二本の平行な標線を記入する
ケガキ装置とを有し、これら塗布装置とケガキ装置も試
験片を所定の位置に固定する保持機構をそれぞれ有する
構成としたり、前記供給装置、塗布装置、ケガキ装置及
びセッティング装置が、一つの搬送装置の搬送路に沿っ
て配置され、該搬送装置が試験片を前記装置の前記所定
の位置に順次搬送可能な構成としてもよい。
【0012】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は、本発明の引張試験機の全体構成を示す
図である。試験片1は、従来例で説明したのと同じ形状
のものが使用されている。複数の試験片1が積層された
状態で、図の右端の供給装置2に置かれ、搬送装置3に
よって最も上の試験片1が取り上げられて、厚さ測定装
置4、塗布装置5、ケガキ装置6に順次送りこまれる。
そして、ケガキ装置6では、多関節ロボットからなるセ
ッティング装置7に渡され、引張試験機8にセットさ
れ、幅計測装置9で試験片の幅を測定した後、引張試験
が開始され、非接触形のひずみ計測装置10でひずみが
測定される。測定が完了した試験片1は、セッティング
装置7により取り出されて回収部11に回収される。1
2はシステム制御装置で、多種類の試験片サイズに対応
して試験片の供給から回収までを自動的に行うように構
成されたものである。引張試験に先立って一試験ロット
の試験片1について、その形状、試験条件、搬送装置3
の停止位置といった必要な事項を予め登録しておき、こ
れに基づいて引張試験を自動的に行う。
【0013】図2は、供給装置2の詳細を示す図であ
る。供給装置2は、直方体の中央を厚く左右両側を段差
を付けて薄くした形状の本体2aと、本体2aの上下を
左右に貫通する2本の水平なシャフト(図示せず)の両
端に取り付けられたベルト車2b,2cと、上下のベル
ト車間に張られたベルト2dと、両側のベルト2dに両
端を固定されて試験片1の積層体を載せる昇降台2e
と、本体2aの中央部に左右対称に設けられた柱状の長
手規制手段2f,2fと、この長手規制手段2fを左右
対象に保ちながらその間隔を拡げたり狭めたりする駆動
部2gと、長手規制手段2f,2fに対向して設けられ
軸2i回りに回動自在なL字形の扉2h,2hと、幅規
制手段2jとからなっている。
【0014】L字形の扉2h,2hを矢印と反対方向に
図示の位置から90°回動して開き、試験片1を多数重
ねた積層体を搬入して昇降台2e上に載せる。試験片1
の積層体の中央平行部を長手規制手段2f,2fに軽く
押しつけ、扉2h,2hを矢印方向に回動して図示の位
置にし、扉の屈曲した先端部で積層体を軽く押しつけて
保持する。次に駆動部2gで長手規制手段2f,2fを
矢印のように移動し、長手規制手段2fの丸くなった角
を試験片1の中央平行部1aと拡大部1bとの間の円弧
状側面(或いは斜面)1cに当接して試験片1の長手方
向の位置決めをする。この状態の積層体は、昇降台2e
により上下に移動自在である。
【0015】幅規制手段2jは、積層体の一番上にある
試験片1の位置決めをするために、供給装置2の上方に
設けられている。一番上の試験片1が予め決められた高
さまで昇降台2eで持ち上げられると、幅規制手段2j
のロッドの先端の円板がシリンダにより前進して最上の
試験片1の中央平行部1aを側面から長手規制手段2
f,2fにしっかりと押しつけて正確な位置決めをす
る。
【0016】図3は、搬送装置の斜視図である。搬送装
置3は、長方形のフレーム3aの長手方向に沿って送り
ねじ3bを設け、フレーム3aの一端に収納された駆動
手段3cによりねじ3bを回転し、ねじ3bと螺合した
移送ブラケット3dを進退させるものである。駆動手段
3cとしては、定量的な制御が容易なステッピングモー
タ等を使用する。移送ブラケット3dの両側には、昇降
手段3eが取り付けられて、各昇降手段3eの下端には
それぞれ吸着パッド3fが設けられ、各吸着パッド3f
は、可撓チューブ3gにより真空源3hに接続されてい
る。この吸着パッド3f,3fは、ステッピングモータ
等で駆動される昇降手段3eによりH1だけ降下でき、
その高さにある試験片1の拡大部1b,1bを吸着し、
B軸に沿って試験片を移送する。
【0017】ここで、I軸は、図2で説明した供給装置
2の軸であり、図2において、試験片1が幅規制手段2
jによって長手規制手段2f,2fに押しつけられたと
きの最も上にある試験片1の中心軸Aである。II軸は厚
さ測定装置、III 軸は塗布装置、IV軸はケガキ装置にお
ける試験片1の中心軸を示す。
【0018】図2において、昇降台2eが、試験片1の
積層体を昇降して、最も上にある試験片の中心軸Aを、
図3のI軸と一致させる。次に、図3の搬送装置3がI
軸のH1上方に来る。吸着パッド3f,3fがH1だけ
降下して試験片1を吸着し、II軸の位置に移動する。
【0019】上記のように、供給装置2は試験片1の位
置を決めるにあたり、中央平行部1aの両側面を挟むこ
とにより位置決めしている。したがって、試験片1の形
状が異なると、試験片1の軸AがI軸とずれることにな
る。そこで、システム制御装置12に試験片の中央平行
部1aの幅等の必要なデータを予め入力しておき、それ
に基づいて停止位置をシステム制御装置12で演算制御
する構成とし、複数の試験片の形状に対応できる構成と
なっている。
【0020】図4は、II軸の位置にある厚さ測定装置4
を示す斜視図である。厚さ測1装置4は、フレーム内に
送りねじを備えた移動手段4aと、移動手段4aの送り
ねじに螺合して移動する移動台4bと、移動台4bの両
端に設けられた保持片4c,4cと、移動台4bの移動
先の上下固定位置に設けられた測長器4d,4d及び測
長器の可動軸4eを進退させる伸縮手段4f,4fとか
らなる。保持片4cは、支持軸を中心に矢印のように回
動できると共に、支持軸の方向に進退して移動台4bと
の間で試験片を挟めるようになっている。
【0021】供給装置2から搬送装置3によって搬送さ
れた試験片1は、図3のII軸の位置のH1だけ上方に達
するが、その位置が図4に示す試験片1の位置になる。
この後、吸着パッド3f,3fが、昇降手段3eにより
H1だけ降下して、試験片1はII軸の位置に来て移動台
4bの上に置かれるが、その前に保持片4c,4cは、
図示の位置から90°回転した位置にあって、試験片1
が上方から進入できるように開いている。吸着パッド3
fの真空が破られて試験片1が移動台上に載置され、吸
着パッド3fが元の位置に上昇すると、保持片4cが図
示の位置に90°回動し、引き続き下降して試験片1を
移動台との間で把持する。移動台4bの中央には、貫通
孔4gが穿設されており、試験片1の中央平行部1aが
この貫通孔4gの上にくる。
【0022】移動手段4aの送りねじが回転して試験片
1は、その中央平行部1aが上下の測長器の可動軸4
e,4e間に達する。上下の伸縮手段4f,4fが測長
器4dの可動軸4eを接近させると、上の可動軸4eは
試験片1の中央平行部1aの上面に当接する。一方、下
の可動軸4eは、貫通孔4gを通過して中央平行部1a
の下面に当接する。
【0023】測長器4dは、たとえば、マグネスケール
やレーザスケールからなるもので、可動軸4eの先端の
座標を所望の精度で測定できるものである。そこで、た
とえば上下の可動軸4e,4eの先端が当接する位置
と、試験片1の上下の面に当接する位置を知ることによ
って、直接試験片の長手方向中心線における厚さtを測
定することができる。本発明の実施例では、試験片1の
長手方向に沿って場所を替え、3か所で厚さを測定し、
平均化することとしている。厚さのデータは、システム
制御装置12に登録される。上記実施例の構成によれ
ば、図10に示す従来例のようなリンク機構が無いの
で、リンク機構のガタツキ等の影響を受けずに、正確な
厚さの測定ができる。
【0024】厚さの測定が終了すると、上下の可動軸4
eは後退して元の位置に戻り、移動手段4aの送りねじ
が反対に回転して移動台4bが図4の位置に戻る。保持
片4c,4cが上昇及び90°回転して試験片1を解放
し、搬送装置3の吸着パッド3fが降下して再び試験片
1を吸着し、上方に持ち上げて、図3のIII 軸の位置、
すなわち、塗布装置5に運ぶ。
【0025】図5は、塗布装置5の詳細を示す。塗布装
置5は、固定台5aと、固定台5aの両端に設けられた
保持片5bと、この保持片5bを矢印のように回動及び
進退させる駆動手段5cと、試験片1の上方に設けられ
たノズル5dと、ノズル5dの固定具5eと、この固定
具5eを試験片1とほぼ平行に移動させる移動手段5f
と、ノズル5dに塗料を供給する可撓性の配管5gと、
配管5gの基端に設けられた塗料のタンク5hとからな
る。タンク5h内には、速乾性で光をよく反射する白色
系の塗料が充填されている。
【0026】図3において、試験片1を吸着して搬送し
てきた吸着パッド3fは、III 軸の上方に達し、H1下
降すると真空が破られIII 軸に試験片1を置く。このと
きの試験片1の位置は、図5の固定台5a上に示す試験
片1の位置である。保持片5bは、駆動手段5cにより
図4の保持片4cと同様に動いて試験片1を固定台5a
上に受入れ、固定する。
【0027】移動手段5fによりノズル5eは、固定台
5aの上方を試験片1に沿って移動する。そして、ノズ
ル5eが試験片1の中央部1aを移動する間、塗料が試
験片に吹きつけられ、試験片1の長手中心軸に沿ってあ
る幅を持った塗膜が形成される。塗布が終わると、保持
片5bが開き、吸着パッド3fが下降して試験片1を吸
着し、次のIV軸の上方に運ぶ。
【0028】図6は、ケガキ装置の斜視図である。ケガ
キ装置6は、大きく分けて試験片1を保持する保持部6
1と、試験片1の長手方向の位置を規制する長手位置規
制部62と、ケガキ部63との3つの部分からなる。
【0029】保持部61は、試験片1を載置する左右の
昇降台61aと、この昇降台を昇降させる駆動手段61
bと、昇降台の上にあって試験片を昇降台に押さえつけ
る保持片61cと、左右の昇降台61aの間に設けられ
た固着台61dと、昇降台61a上に設けられ試験片1
の幅方向の位置決めをする幅転がり規制手段61eとか
らなる。この内、駆動手段61bと固着台61dとは、
図示しないベース板に固定されている。
【0030】長手位置規制部62は、長方形の板状の長
手位置規制部材62aと、この上に摺動自在に設けられ
た一対の円弧部材62bと、直動部62cと、円弧部材
62bに一端が回動自在に連結され他端が直動部62c
の軸と摺動及び回動自在に連結された連接部材62dと
からなる。長手位置規制部材62a及び直動部62c
は、固着台61dと同じベース板に固定されている。
【0031】ケガキ部63は、固着台61dと同じベー
ス板に固定されたy軸移送手段63aと、このy軸移送
手段63aの送りねじに螺合するブラケット63bに結
合してy軸と直交するx軸方向に延びる送りねじを有す
るx軸移送手段63cと、x軸移送手段63cの送りね
じに螺合するブラケット63dに取り付けられ、x,y
軸の双方に直交するz軸方向に移動するz軸移送手段6
3eと、z軸移送手段63eに取り付けられたケガキ針
63fとからなる。
【0032】搬送装置3が、塗布装置5で塗布された試
験片1を搬送して、図3のIV軸上に来ると、吸着パッド
3fが下降して試験片をIV軸と重なる位置に置く。この
位置が図6に示す試験片1の位置で、このとき、昇降台
61aの上面と固着台61dの上面は同一平面になるよ
うにされる。保持片61cは、図4の保持片4cと同様
に回動と昇降ができる。
【0033】固着台61d上に試験片1が載置される
と、保持片61cが先ず軽く上から押圧して、試験片の
位置を仮に決める。次に、幅転がり規制手段61eの先
端の転がり部材61e′が前進して試験片1に当接して
幅方向の位置決めをする。次に、直動部62cが二つの
円弧部材62b,62bを中心D軸に対称な状態を保っ
て矢印の広がる方向(又は狭まる方向)に移動し、円弧
部材62bの先端円弧面を試験片1の円弧面(又は斜
面)1cに当接させて試験片1の長手方向の位置決めを
する。こうして正確な位置決めがされた後、保持片61
cがしっかりと押さえつけて位置決めがされる。
【0034】以上のようにして試験片1の位置決めがさ
れると、ケガキ部63のx軸移送手段63c、y軸移送
手段63a及びz軸移送手段63eが協同してケガキ針
63fを試験片1の塗布部1dの上に移動し、塗布部1
dの塗料を剥ぎ取って荷重方向、すなわち試験片1の長
手方向、と直交する2本の標線D1,D2を予め設定さ
れた位置に一本ずつケガク。標線のケガキが終わると、
幅転がり規制手段61eと円弧部材62bとが試験片1
から離れ、保持片61cが試験片1を昇降台及び固着台
から解放する。搬送装置3の吸着パッド3fが降下して
試験片1を吸着して持ち上げ、次のセッティング装置に
送る。
【0035】図7は、セッティング装置7、引張試験機
8、幅計測装置9及び回収部11を示す図である。セッ
ティング装置7は、基台7aと、その上に設けられz軸
と平行な軸回りに回動自在な旋回部7bと、旋回部7b
の上部に設けられたy軸と平行な軸7cと、この軸7c
に回動自在に取り付けられた上腕部7dと、上腕部7d
の先端に設けられ軸7cと平行な軸7eと、この軸7e
に回動自在に取り付けられた前腕部7fと、前腕部7f
の先端に軸7eと平行に設けられた軸7gと、軸7gに
回動自在に取り付けられた円板7hと、円板7hに取り
付けられ、円板7hの中心を通りx軸に平行な軸回りに
回動自在なハンド7iとからなり、基台7a及び各軸内
に内蔵された図示しないモータや制御機器と、システム
制御装置12の指示により作動する。以上の構成なの
で、セッティング装置7は、ハンド7iで把持した試験
片1を基台7aの回りのどの位置にも、またどんな姿勢
にも保持することができる。
【0036】ケガキ装置6で標線を入れられた試験片1
は、セッティング装置7と対向した状態となる。セッテ
ィング装置7のハンド7aは、システム制御装置12の
指示に基づき試験片1の形状に合わせてその中央部分を
把持するように動く。そして受け取った状態から、たと
えば、試験片をx軸回りに90°回転し、次にz軸回り
に180°回転し、上腕部7dと前腕部7fとを延ばせ
ば、試験片1を引張試験機8のつかみ具の向きに合わせ
て供給することができる。
【0037】引張試験機8は、従来例と同じ構造で、基
台8aの上に門形のフレーム8bを立設し、フレーム8
bの中間には基台と平行な移動台8cを昇降自在に設
け、固定台8aと移動台8cとに対向するつかみ具8
d,8dを設け、移動台8cのつかみ具と反対側に荷重
検出手段8eを設けた構成となっている。セッティング
装置7は、システム制御装置12の指示により、試験片
1の中心とつかみ具8dの中心とが一致するように試験
片1を送り込む。つかみ具8dには、可動把持片8d′
があり、従来例と同様に試験片1の拡大部を把持する。
【0038】幅計測装置9は、垂直移動手段9aと、こ
れに昇降自在に取り付けられた移動台9bと、移動台9
bの先端両側に向き合うようにして固定された投光器9
c及び検出器9dと、これら投光器9cと検出器9dと
の間に形成された凹部9eとからなり、幅計測装置9全
体が、図示しない駆動手段によりx軸方向及びy軸方向
に進退自在になっている。
【0039】引張試験機8のつかみ具8d,8d間に試
験片1が把持されると、幅計測装置9がその凹部9e内
に試験片1が入るように移動して来る。そして、凹部9
e内にある試験片1に対し、投光器9cから光束が照射
される。
【0040】図8は、この状態を説明する図である。投
光器9cから幅Woの光束が照射されると、試験片1の
幅Wに相当する光束が遮られて、検出器9dではWo−
Wに相当する減少した光束を検出する。したがって、検
出器9dの出力からWを知ることができる。
【0041】なお、試験片1の幅Wは一箇所で測定して
もよいが、測定精度を上げるために、本発明の実施例で
は移動台9bを試験片の長手方向に走査して幅を測定
し、平均化して精度を上げるようにしている。システム
制御装置12は、この幅と前述の厚さのデータから、試
験片1の断面積を算出する。
【0042】図9は、非接触形のひずみ計測装置10を
示す。(a) に示す試験片1は、引張試験機8にセットさ
れた状態で、説明の都合上つかみ具8d,8dを省略し
ている。10aはカメラで、結像面にz軸方向に配列さ
れたCCDエリアセンサやCCDラインセンサ等からな
るセンサ10bを設けている。カメラ10aの光軸は、
試験片1の標線D1,D2が描かれた面に対してαの角
度を持ち、かつ試験片1の長手方向軸線に対し直交する
向きになっている。
【0043】カメラ10aで標線D1,D2を含む試験
片1の塗布部のある面を撮影し、センサ10b上に結像
させる。図9(b) は、センサ10bの各素子の出力を示
した図である。同図から分かるように、塗布部に対応す
る部分の素子は塗布部以外の素子よりも全体に出力が大
きくなっており、標線D1,D2に対応する素子C1,
C2の出力は、極小値を示していることが分かる。この
極小値を示す二つの素子C1,C2間の距離から実際の
標線D1,D2間の距離が分かり、ひずみを測定するこ
とができる。
【0044】引張試験機8のつかみ具8d,8d間に試
験片1を把持し、荷重をかけない状態における試験片1
の幅と標線間の距離を測定し、測定が終わると、データ
をシステム制御装置12に登録し、幅計測装置9を引張
試験機8から離して元の位置に退避させる。その後、シ
ステム制御装置12に登録された試験条件にしたがっ
て、引張試験が実施される。すなわち、移動台8cが上
昇を開始して試験片1に引張荷重を加える。荷重検出手
段8eが逐一引張荷重を検出しシステム制御装置12に
データを送る。また、非接触形ひずみ計測装置10は標
線D1,D2間の距離の測定を再開し、引張荷重に対応
した伸びを逐一求め、システム制御装置12にデータを
送る。システム制御装置12では、これらのデータか
ら、例えば応力−歪み線図を作る、等の必要なデータの
整理やグラフ化を行う。
【0045】移動台8cが上昇を続けていくと、やがて
試験片1が破断し、移動台が停止して引張試験が完了す
る。その後、セッティング装置7のハンド7iが、まず
上方のつかみ具8dがつかんでいる試験片を受け取り、
回収部11の箱に入れ、次に、下方のつかみ具8dから
試験片を受け取り回収部11に入れる。以上で一つの試
験片についての引張試験は完了し、各装置は初期状態に
戻り、次の試験片について上記の動作を繰り返し、積層
体が無くなるまで行うことができる。
【0046】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
自動引張試験装置において、供給装置が、試験片の長手
方向の位置を決めて固定する長手規制手段と、幅方向の
位置を決めて固定する幅規制手段と、積層された試験片
を載置すると共に最も上の試験片の高さを一定にする昇
降台とを有する構成としたので、試験片の位置決めがし
っかりとかつ正確にできるようになり、引張試験機にセ
ットする際、位置ずれを生じることがなくなり、正確な
測定が可能になった。
【0047】厚さ測定を、二つの測長検出器で直接測定
する構成とすれば、リンク機構を排除でき、リンク機構
のガタツキによる誤差の発生を防止でき、正確な測定が
できる。塗布装置やケガキ装置等を設ける場合、これら
の装置にも試験片を保持する手段を設ける構成とすれ
ば、多数の装置を設けても試験片の位置のずれを起こさ
ないようにすることができる。さらに、一つの搬送装置
の搬送路に沿って各装置を配置する構成とすれば、試験
片の搬送を制御し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動引張試験装置の全体構成を示す概
略図である。
【図2】供給装置の構成を示す斜視図である。
【図3】搬送装置の構成を示す斜視図である。
【図4】厚さ測定装置の構成を示す斜視図である。
【図5】塗布装置の構成を示す斜視図である。
【図6】ケガキ装置の構成を示す斜視図である。
【図7】セッティング装置、幅測定装置及び引張試験機
の構成を示す斜視図である。
【図8】幅測定装置の作用を説明する図である。
【図9】(a) は非接触ひずみ計測装置の構成を示す図、
(b) はセンサ素子の出力状態を示す図である。
【図10】従来の自動引張試験装置の構成を示す斜視図
である。
【図11】図10の引張試験機におけるつかみ具が試験
片を把持した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 試験片 2 供給装置 3 搬送装置 4 厚さ測定装置 4d 測長器 5 塗布装置 5d 塗布具 5f 駆動装置 6 ケガキ装置 63f ケガキ針 63 駆動装置 7 セッティング装置 8 引張試験機 8d つかみ具 10 非接触形ひずみ計測装置
フロントページの続き (72)発明者 石井 勇三 愛知県豊橋市北島町北島202番地 株式 会社東京試験機製作所 豊橋工場内 (72)発明者 川合 弘忠 愛知県豊橋市北島町北島202番地 株式 会社東京試験機製作所 豊橋工場内 (56)参考文献 特開 昭51−89485(JP,A) 特開 昭56−4033(JP,A) 特開 平5−157669(JP,A) 特開 昭48−95285(JP,A) 特開 平2−120640(JP,A) 実開 昭60−83948(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 3/04 G01L 1/00 G01N 3/08 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の試験片を積層して配置する供給装
    置と、該供給装置から一つずつ試験片を取り出して移送
    する搬送装置と、該搬送装置から試験片を受け取って試
    験片の厚さを測定する厚さ測定装置と、該厚さ測定装置
    から試験片を受け取って引張試験機に供給するセッティ
    ング装置とからなり、該セットされた試験片に荷重を加
    えてひずみを発生させ試験片の物性を測定する自動引張
    試験装置において、 前記供給装置が、試験片の長手方向の位置を決めて固定
    する長手規制手段と、幅方向の位置を決めて固定する幅
    規制手段と、積層された試験片を載置すると共に最も上
    の試験片の高さを一定にする昇降台とを有し、試験片の
    形状を登録することにより試験片の中心位置を算出する
    システム制御装置を設け、該システム制御装置が試験片
    の形状変化による中心位置のずれを算出し、前記搬送装
    置を制御して試験片の搬送位置とセッティング位置とを
    修正することを特徴とする自動引張試験装置。
  2. 【請求項2】 前記厚さ測定装置が、試験片を所定の位
    置に固定する保持機構と、試験片の厚さ測定がされる両
    面に接離自在に配置された二つの測長検出器とを有する
    ことを特徴とする請求項1記載の自動引張試験装置。
  3. 【請求項3】 前記自動引張試験装置が、さらに試験片
    に塗料を塗布する塗布装置や、該塗料を塗布された部分
    に引張方向と直交する二本の平行な標線を記入するケガ
    キ装置等を有し、これらの装置にも試験片を所定の位置
    に固定する保持機構をそれぞれ設けたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の自動引張試験装置。
  4. 【請求項4】 前記供給装置、塗布装置、ケガキ装置及
    びセッティング装置が、一つの搬送装置の搬送路に沿っ
    て配置され、該搬送装置が前記システム制御装置からの
    試験片中心位置のずれ信号に基づき補正しながら試験片
    を前記装置の前記所定の位置に順次搬送可能なことを特
    徴とする請求項3記載の自動引張試験装置。
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