JP3339396B2 - 汚泥貯留槽 - Google Patents

汚泥貯留槽

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JP3339396B2 JP00137398A JP137398A JP3339396B2 JP 3339396 B2 JP3339396 B2 JP 3339396B2 JP 00137398 A JP00137398 A JP 00137398A JP 137398 A JP137398 A JP 137398A JP 3339396 B2 JP3339396 B2 JP 3339396B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、脱水汚泥を内部
に貯え、焼却処理などのため、必要に応じコンベアでダ
ンプトラックなどに搬出する汚泥貯留槽、通称脱水ケー
キホッパーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に汚泥貯留槽は、図2に示すよう
に、槽1の下半部に断面形状が逆ハ字形の左右の傾斜壁
2a,2bを有し、その左右の傾斜壁の下端間の間隔に
よって前後方向に細長い排泥口2が形成されている。そ
して、槽内に上から脱水汚泥がベルトコンベア3などで
投入される。槽内の汚泥をダンプトラックの荷台などに
積込むには排泥口2に沿って配置したスクリュコンベア
4を駆動して汚泥を外に取出す。尚、5は排泥口2に沿
って設けた樋で、スクリューコンベア4はこの樋内で回
転し、汚泥はスクリューコンベアの回転によって樋内を
移動し、樋の一端部の底に開設した排出孔6からダンプ
トラックの荷台などの上に落ちる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】汚泥貯留槽の下半部を
断面形状が逆ハ字形の左右の傾斜壁2a,2bで下向き
に絞り込むのは、槽内の汚泥を、左右の傾斜壁の下端間
の間隔によって形成された前後方向に細長い排泥口2に
滑り降ろし、コンベア4による排出を可能にするためで
あるが、コンベア4の運転で槽内の汚泥を排出する際、
左の傾斜壁2a上を滑って排泥口2に向かう汚泥と、右
の傾斜壁2b上を滑って排泥口2に向かう汚泥とが左右
の傾斜壁の途中で図2(A)に破線で示したようにブリ
ッジングを起し、汚泥が排泥口に落ちなくなることがあ
る。その場合は槽の上から排泥口に向かって棒でつつき
ブリッジングを無くする必要があり、非常に手数がかゝ
る。そして、脱水汚泥の含水率が低いと、その後の焼却
処理等のコスト低減になるので好ましいが、含水率が低
い汚泥は流動性も低いためブリッジングを起し易い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の汚泥貯留槽は、
上述した問題点を解消するために開発されたもので、断
面形状が逆ハ字形の左右の傾斜壁の下端に形成された前
後方向に細長い排泥口を有し、この排泥口に沿って設け
たコンベアにより槽内の汚泥を外に取出す汚泥貯留槽に
おいて、該貯留槽の内部に、上端部が貯留槽の前壁と後
壁の間に取付けられ、前記左右の傾斜壁の斜面に向かっ
て垂下する揺動可能な仕切りを設けたことを特徴とす
る。
【0005】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施形態を示
し、図2の従来例と同じ構成要素には同じ符号を付して
説明を省略する。
【0006】本発明では槽1の前壁10′と後壁10″
との間に、前記左右の傾斜壁2a,2bの斜面、好まし
くは斜面の下端(排泥口の側縁)に向かって垂下する2
つの仕切り11a,11bを取付けるのである。
【0007】図1の実施形態では槽1の前壁10′と後
壁10″との間に平行な2本の横桟12a,12bを架
設し、この各横桟に可撓なシートの上縁を固定して仕切
り11a,11bにする。横桟12a,12bを架設す
る位置は左右の傾斜壁2a,2bの斜面の下端の上方で
あり、各横桟12a,12bから垂れ下がるシートの下
縁は排泥口2の各側縁に接近する。可撓なシートの材質
はプラスチック、ゴム、布でよい。尚、仕切り11a,
11bは、槽1の前壁10′と後壁10″との間に架設
した平行な2本の横軸に上縁を固定されて揺動可能に垂
れ下がる板でもよく、板の場合、材質はプラスチック、
金属、木でよい。
【0008】シートや板からなる2つの仕切り11a,
11bが垂下することにより槽1の内部には仕切り11
a,11bの間隔を幅とするコンベア4の上方の中間室
14と、仕切り11aの外側の左側室15と、仕切り1
1bの外側の右側室16とが槽の幅方向に形成される。
【0009】槽の幅にほゞ等しい幅のベルトコンベア3
を使用し、中間室14、その左右の左側室15、右側室
16にほゞ均等に脱水汚泥を供給する(図1A)。そし
てスクリューコンベア4を駆動すると、スクリューコン
ベアの上の中間室14に入っている脱水汚泥が先に取出
される。スクリューコンベア4による取出しを行ってい
るときも、ベルトコンベア3で槽内に脱水汚泥の供給を
続けてもよい。
【0010】仕切り11a,11bがシートで形成され
ている場合は、中間室14内の脱水汚泥が少なくなり、
脱水汚泥の上面が桟12a,12bよりも下がると、シ
ートの上部は左側室、右側室に入っている脱水汚泥が加
える圧力で内向きに撓まされる。そして、中間室内の脱
水汚泥が全量取出されると、左右のシートの下部は図1
(B)に示すように接触してV字形になり、その後は左
側室と右側室に入っている脱水汚泥が傾斜壁2a,2b
の斜面を滑って排泥口2に入り、スクリューコンベア4
で取出される。この場合、傾斜壁2aの斜面を滑り降り
る脱水汚泥と、傾斜壁2bの斜面を滑り降りる脱水汚泥
の間には仕切り11a,11bのシートの下部が介在す
るのでブリッジングは生じない。ブリッジングが生じる
とすれば排泥口2の付近であるが、こゝでブリッジング
が生じてもコンベア4の回転で崩されるため支障は無
い。
【0011】前述したように、スクリューコンベア4に
よる取出しを行っているときも、ベルトコンベア3で槽
内に脱水汚泥の供給を続けてもよいが、例えば図1
(B)に示したように仕切り11a,11bが下端部を
接触してV形になったとき、そのV形の内部に供給され
た脱水汚泥は、左側室15、右側室16の内部の脱水汚
泥が取出されて仕切り11a,11bの下端が開かない
限り取出すことができなくなる。従って、図1(A)の
ように槽内にほゞ満杯に脱水汚泥を供給したら、その後
は供給を止め、槽内の脱水汚泥を全量取出して2つの仕
切り11a,11bが垂直に垂れ下がったら脱水汚泥の
供給を再開し、こうして槽内への脱水汚泥の供給と、脱
水汚泥の外への取出しをバッチ式に行うことが好まし
い。
【0012】更に仕切り11a,11bは、槽の前壁1
0′と後壁10″との間に1枚宛設けることに限らず、
図1(C)に破線で示したように横桟12a,12bや
横軸に前後方向に分割して取付けた複数枚で構成しても
よい。
【0013】尚、以上の実施形態では、排泥口2に設け
られた樋5内のスクリューコンベア4の回転により槽1
内の汚泥を排出口6から排出するものとして説明した
が、汚泥の排出はこれに限るものではない。例えば、排
泥口2の全面が開放され、その下部がカットゲートやス
ライドゲートにより塞がれて居り、必要時にゲートを開
き排泥するものでもよい。
【0014】
【発明の効果】以上で明らかなように、本発明によれば
左右の傾斜壁の斜面に向かって垂れ下がる揺動可能な二
つの仕切りにより、排泥口から槽内の汚泥を取出す際
に、汚泥がブリッジングを起すのを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の汚泥貯留槽の一実施形態の、
槽内に脱水汚泥をほゞ満杯に供給した状態の縦断正面
図、(B)は二枚の仕切りの間の脱水汚泥を外に取出し
た状態の縦断正面図、(C)は(A)の縦断側面図であ
る。
【図2】(A)は従来の汚泥貯留槽がブリッジングを起
した状態を示す縦断正面図、(B)は同上の縦断側面図
である。
【符号の説明】
1 汚泥貯留槽 2a,2b 傾斜壁 3 脱水汚泥の供給コンベア 4 脱水汚泥の取出しコンベア 10′ 汚泥貯留槽の前壁 10″ 汚泥貯留槽の後壁 11a,11b 二つの仕切り 12a,12b 横桟

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面形状が逆ハ字形の左右の傾斜壁の下
    端に形成された排泥口を有し、この排泥口より槽内の汚
    泥を外に取出す汚泥貯留槽において、該貯留槽の内部
    に、上端部が貯留槽の前壁と後壁の間に取付けられ、前
    記左右の傾斜壁の斜面に向かって垂下する揺動可能な仕
    切りを設けたことを特徴とする汚泥貯留槽。
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