JP3335971B2 - コンクリート舗装の補強方法および補強構造 - Google Patents
コンクリート舗装の補強方法および補強構造Info
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Description
装等における現場打ちコンクリート舗装において隣接す
る二つのコンクリート層の接合部(目地部分)に設けら
れ、荷重伝達の役割を担う補強方法および補強構造に関
するものである。
湾地区等で施工されているコンクリート舗装は、その上
を大重量である航空機やトレーラー等が通過することか
ら、コンクリート層とそれに隣接する他のコンクリート
層の接合部には、両コンクリート層を連結する状態で荷
重伝達の役割を担う棒鋼等の補強筋を配置している。こ
れらの補強筋がなければ、コンクリート舗装上を通過す
る飛行機等のために一つのコンクリート層の端部が上下
変位したときに、隣接する他のコンクリート層との間に
段差が生じ、コンクリート層の端部を傷めることとな
り、コンクリート舗装面が平滑でなくなってしまう。
数のコンクリート層を一定の長さづつ打設しなければな
らない。また、コンクリート硬化時に発生する収縮や、
気温変化によって発生する膨張収縮に対応できるよう
に、コンクリート層と隣接するコンクリート層との接合
部あるいはそれ以外の部分に一定間隔で目地を設ける必
要がある。そして、これらの目地には、荷重伝達用の補
強筋が必要となる。
つは、膨張目地(コンクリート層が気温の変化によって
膨張したときに、いわゆるブローアップを防ぐための目
地)や収縮目地(打設後の乾燥収縮や気温の低下によっ
て生じる収縮応力を低減するための目地)に設置するダ
ウエルバー(従来からの名称としてスリップバーとも呼
ぶが、以下ダウエルバーと称す)である。このダウエル
バーは、丸鋼で製造され、一方のコンクリート層に配置
される部分の表面に滑動材が塗布されており、荷重を有
効に伝達し、かつコンクリート層の伸縮を許容すること
ができるものである。
継ぎ目に設置するタイバーであり、異形の棒鋼等で製造
される。ちなみに、このタイバーは設置の方法により二
つに分けられる。コンクリート層が連続して打設される
部分に、一本の棒鋼から構成されるものを単にタイバー
と称している。これとは異なり、一方のコンクリート層
が硬化した後に隣接する他方のコンクリート層を打設す
る場合、中央部がオス、メスのネジでつながったもの
で、先に片側の棒鋼を設置しておき、コンクリートを打
設し、当該コンクリートが硬化後、もう片側の棒鋼をね
じ込んで一本にしたうえで、コンクリートを打設するも
のがある。このようなタイバーをネジ付きタイバーもし
くはソケット付きタイバーと称している。これらのタイ
バーは、両者ともコンクリート舗装では重要な部材とな
っている。
図9および図10を参照して説明する。図9に示すもの
は、コンクリート舗装7の収縮目地に用いられるダウエ
ルバー9とその周辺構造である。この目地は、コンクリ
ートの硬化収縮によるひび割れが無造作に発生するのを
防止するために設けられるものであり、中央部に、打設
後の早い時期にコンクリートカッターで形成したカッタ
ー溝10によって形成するものである。
て、当該カッター溝10の直下にひび割れが誘発されて
収縮目地となる。この場合、目地は広がる方向に動くた
め、ダウエルバー9の端部は隙間ができてもコンクリー
ト舗装7を形成するコンクリートにぶつかることはな
い。また、コンクリートの打設は連続して行われるた
め、当該設置位置に予めダウエルバー10の支え具と目
地の補強を兼ねる鉄筋チェア11を設置し、それにダウ
エルバー9を舗装面の通行方向に平行になるように結束
線で固定した後にコンクリートを打設する。
8に設置するダウエルバー9である。この場合、コンク
リートの温度膨張によってコンクリート舗装7を形成す
る一次側コンクリート層7aまたは二次側コンクリート
層7bが膨張した際、緩衝材としての役割を果たす目地
板8aと注入目地材8bを中央に位置させている。ダウ
エルバーは、この目地板8aにあけた穴に貫通し、両側
の支え具である鉄筋チェア11で支持され、かつ結束さ
れて固定されている。
層7a、7bが温度により膨張することで建設時より目
地の間隔が小さくなる場合がある。その場合、ダウエル
バー9の端部は移動するので、その移動を許容する空間
が当該ダウエルバー9の端部に必要となる。そのため、
ダウエルバー9の端部にキャップ12を被せ、その中に
バネや弾性材を挿入し一定の空間が保持されるようにし
ている。
設置方法を図11に示すと共に、その問題点について述
べる。当該ダウエルバー9の設置方法には、通常、一日
または一回の舗装の終わりに設置する場合と、打設を連
続して行う途中に設置する場合とがある。膨張目地8で
は、特に当該目地8をコンクリート舗装7上面の通行方
向に対して正しく垂直に設けることが重要である。すな
わち、ダウエルバー9はコンクリート舗装7面に平行に
設置しなければ、コンクリート層7a、7bの伸縮の際
にダウエルバー9がその伸縮を阻害してしまい、コンク
リート層7a、7bの端部にひび割れが生じ大きな問題
となる。
11に示すような複雑な構造として、目地板8a、仮挿
入物17、鉄ピン13、角材14、止め板15、コンク
リートのこぼれ落ち防止板16等の補強鋼材等を使用し
て強固に固定した状態でコンクリートを打設する必要が
ある。このような従来の方法によるコンクリート舗装の
打設工事では取付けが厄介であり、また、目地8の補強
鋼材や目地板8aなどの設置が最も煩雑で時間と労力を
要し、また重要部分であることから、技能や熟練を要す
ものであった。
されるコンクリート層に埋まる部分を目地板8aから突
出させた状態で全体を固定しなければならないので、大
きな作業スペースを必要とするばかりか、この突出した
ダウエルバー9に機材や物がぶつかり目地板8aや先に
打設した一次側コンクリート層7aを傷めたり、さらに
は作業員の作業上の安全性の観点からも好ましくなかっ
た。
の調査で明らかになったことであるが、コンクリート舗
装道路の目地8の損傷原因を調査したところ、荷重伝達
の補強筋が目地8の部分で破断しているおり、この破断
が原因でコンクリート舗装7が損傷したことが判明し
た。さらに、この補強筋の破断は錆による強度低下が原
因であることが判った。
部分はコンクリートのアルカリ成分によって防錆される
が、コンクリート中で動く部分には滑動剤18として歴
青系塗料やアスファルトが塗られている。さらに目地8
の部分は水の侵入による錆の発生を防ぐために防錆塗料
19が塗られている。しかしながら、これらの塗料等1
8、19はその厚みや種類にもよるが、ダウエルバー9
がコンクリート層7a、7bとの間で常時摩擦している
ので剥げてしまうことが考えられる。
した問題を根本から解決し、簡易な構成として取付けを
容易とすると共に高い補強効果を発揮し、かつ作業の安
全性を図ることのできるコンクリート舗装の補強方法お
よび補強構造を提供することにある。
めに、本発明の請求項1に記載のコンクリート舗装の補
強方法は、空港舗装や道路舗装等の現場打ちコンクリー
ト舗装におけるコンクリート層接合部の荷重伝達を担う
補強筋を用いた補強方法であって、目地板(8a)に貫
通して固定された円筒状のカプラー(40)の後端部に
設けられた着脱孔(4a)に、水平に延びる第一補強筋
(2)の前端部を嵌入して目地板(8a)から第一補強
筋(2)側の周囲に一次側コンクリート層(7a)を打
設して硬化させ、水平に延びる第二補強筋(3)の後端
部を、ソケット(1)の前端部に設けられた前部孔(1
a)又はソケット(1)に設けられた貫通孔の前部に嵌
入し、ソケット(1)の後半部をカプラー(40)の内
部に、ソケット(1)の中心部を目地(8)に位置させ
た状態で嵌入するとともに、ソケット(1)の後端部に
設けられた後部孔(1b)又はソケット(1)に設けら
れた貫通孔の後部に第一補強筋(2)の前端部を嵌入さ
せることによって第一補強筋(2)と第二補強筋(3)
とをソケット(1)を介して連結した後、目地板(8
a)から第二補強筋(3)側の周囲に二次側コンクリー
ト層(7b)を打設することを特徴とする。
の補強構造は、空港舗装や道路舗装等の現場打ちコンク
リート舗装(7)におけるコンクリート層接合部の荷重
伝達を担う補強筋を用いた補強構造であって、隣接する
二つのコンクリート層にまたがって埋設され、先に打設
される一次側コンクリート層(7a)と後に打設される
二次側コンクリート層(7b)との接合部に設けた目地
(8)に中心部が位置し、後半部が一次側コンクリート
層(7a)に埋設された円筒状のカプラー(40)の内
部に嵌入し、前半部が二次側コンクリート層(7b)に
埋設されるソケット(1)と、前端部がカプラー(4
0)を貫通しソケット(1)の後端部に形成された後部
孔(1b)又はソケット(1)に設けられた貫通孔の後
部に嵌入し、一次側コンクリート層(7a)に埋設され
る、水平に延びる第一補強筋(2)と、及び、後端部が
ソケット(1)の前端部に形成された前部孔(1a)又
はソケット(1)に設けられた貫通孔の前部に嵌入し、
二次側コンクリート層(7b)に埋設される、水平に延
びる第二補強筋(3)と、からなることを特徴とする。
する発明の実施の形態に記載された対応要素または対応
事項を示す。
装の補強方法および請求項2に記載の補強構造によれ
ば、その構造が簡易なので取付けが簡単であり、また目
地の形成も容易となる。また、二次側コンクリート層を
打設する直前に第二補強筋とソケットを取付けるまでは
従来のような突出部分が存在しないので、作業性が向上
すると共に安全である。さらに、ソケットの中心部を目
地に位置させており、当該中心部は第一補強筋および第
二補強筋よりも大径であるので、目地部分の強度が向上
する。これによって、コンクリート舗装の上下移動によ
る切断を防止することができる。
装を施す必要がないので、その場合には塗装が剥がれ、
その部分から腐食し、目地部分の強度が劣化するといっ
た心配をする必要もない。また、カプラーの使用によっ
て型枠に穴をあけなくてもよい。
殺し)カプラーだけを抜き出す必要はないので作業性が
向上する。また、カプラーと目地板とを固定すれば設置
位置を一層正確にすることができる。
の実施形態に係るコンクリート舗装の補強方法及び補強
構造について説明する。図1は補強構造を示す一部破断
分解側面図であり、図2はカプラー4と第一補強筋2が
一次側コンクリート層7aに埋設された状態(型枠があ
る状態)を示す側面断面図である。図3はカプラー4お
よびそれに対向位置する取外し具5を示す側面(断面)
図および正面図である。図4はカプラー4と第一補強筋
2が一次側コンクリート層7aに埋設された状態(型枠
を取外した状態)を示す側面断面図である。図5は第一
補強筋2に第二補強筋3をソケット1を介して連結し、
二次側コンクリート層7bを打設した状態を示す側面断
面図である。図6はコンクリート層と補強筋との適切な
位置関係を示す側面図である。従来例で示したものと同
一部分には同一符号を付した。
の補強構造は、空港舗装や道路舗装等の現場打ちコンク
リート舗装7におけるコンクリート層接合部の荷重伝達
を担う補強筋を用いたものであって、ソケット1、第一
補強筋2、第二補強筋3とで構成され、補強においてカ
プラー4が利用される。
ト層にまたがって埋設され、先に打設される一次側コン
クリート層7aと後に打設される二次側コンクリート層
7bとの接合部に設けた、目地板8aと注入目地材8b
とからなる目地8(膨張目地)に中心部が位置し、後半
部が一次側コンクリート層7aに形成された連結孔6に
嵌入し、前半部が二次側コンクリート層7bに埋設され
るものである。
端部に形成された後部孔1bに嵌入し、一次側コンクリ
ート層7aに埋設されるもので水平に延びる。また、第
二補強筋3は、後端部がソケット1の前端部に形成され
た前部孔1aに嵌入し、二次側コンクリート層7bに埋
設されるもので水平に延びる。また、カプラー4は、カ
プラー4の後端部に設けられた着脱孔4aに第一補強筋
2の前端部を嵌入し、かつ前端部を露出した状態で一次
側コンクリート層7aに埋設され、一次側コンクリート
層7aの硬化後、抜き出されることによってその部分に
連結孔6を形成するものである。
ト1の前部孔1a及び後部孔1bの奥部に、ゴム、樹脂
あるいは鉛などの金属製の、材質的に弾力性のある緩衝
材1c、あるいはスプリングのように形状的に弾力性の
ある緩衝材1cを設け、第一補強筋2または第二補強筋
3がソケット1内で水平方向に移動できるようにすると
ともに、ソケット1の前後両端部に、同じくゴム、樹脂
あるいは鉛などの金属製の、材質的に弾力性のある緩衝
材1c、あるいはスプリングのように形状的に弾力性の
ある緩衝材1cを設け、一次側コンクリート層7aまた
は二次側コンクリート層7bが水平方向に移動する場合
の負荷を軽減するようにしている。
4bを形成し、取外し具5の突起片5aを係合孔4bに
係合して引っ張り、カプラー4を一次側コンクリート層
7aから抜き出すことができるようにしている。
の補強構造を詳しく説明する。この補強構造の特徴的な
部材は、第一補強筋2および第二補強筋3を打ち込んで
一体化できるソケット1と、このソケット1の後端部が
嵌入することのできるスペース(連結孔6)を形成する
ために使用される部材であるところのカプラー4であ
る。これらは従来のダウエルバーとは大きく異なり、こ
れら部材を用いることで荷重伝達筋である第一補強筋2
および第二補強筋3を一次側コンクリート層7aと二次
側コンクリート層7bとに分割して設置できることにな
る。
の径と一致する着脱孔4aを有している。また、その前
端部に係合孔4bを有し、取外し用の棒材(取外し具
5)を差し込んで回転させて内部の突条4cに引っ掛け
た後、当該棒材を引き抜くとカプラー4も同時に取り外
せる構造にしている。なお、この係合孔4bの上面には
コンクリートの流れ込みを防止するために被せるスポン
ジを嵌め込む溝が設けてある。カプラー4の材質は合成
樹脂製、ゴム製、金属製、木材系材料のいずれでもよ
く、繰り返して使える耐久性と取り外し易いように設定
されている。
管のいずれを用いても良い。このソケット1に鋳造物を
用いた場合には自由な形状に成形できるため、例えば、
外周面を略菱形でそろばん玉のような傾斜面とし、カプ
ラー4を取り外したスペース(連結孔6)に挿入し易く
することも可能である。
1aと後部孔1bには、荷重伝達を受け持つ第一補強筋
2および第二補強筋3をそれぞれ挿入するが、ソケット
1と両補強筋2、3は大きな力を受ければ水平方向に動
くように設定されており、緩衝材1cの肉厚分ほど自由
に移動することが出来る。なお、ソケット1の表面には
一次側コンクリート層7aおよび二次側コンクリート層
7bの内部で常に動いても錆が発生しないように、滑動
と防錆を兼ねた塗料を塗装することもできる。
せん断面の頂点から45度の角度の線と第一補強筋2お
よび第二補強筋3の中心線が交わる点が、前部孔1aお
よび後部孔1bの端部となるように設定すると良い。こ
うすることにより、補強構造に作用する曲げモーメント
をソケット1の肉厚部で全て受けもつことができるから
である。
補強筋2および第二補強筋3は、ソケット1にそれぞれ
の一端部を嵌め込むことができるものであって、荷重伝
達筋として所定の材質を持つ丸鋼あるいは異型棒鋼で構
成する。この両補強筋2、3はソケット1の前部孔1a
と後部孔1bに嵌入している部分以外はコンクリートに
密着しているので防錆塗装は不要である。
た補強方法を説明する。このコンクリート舗装の補強方
法は、空港舗装や道路舗装等の現場打ちコンクリート舗
装におけるコンクリート層接合部の荷重伝達を担う補強
筋を用いた補強方法である。
をカプラー4後端部に設けられた着脱孔4aに嵌入して
構成したカプラー組付物を、カプラー4の前端部を露出
した状態でその周囲に一次側コンクリート層7aを打設
して、一次側コンクリート層7aを硬化させる。その
後、カプラー4だけを抜き出してその部分に連結孔6を
形成する。続いて、水平に延びる第二補強筋3の後端部
をソケット1の前端部に設けられた前部孔1aに嵌入し
て構成したソケット組付物の、ソケット1の後半部を連
結孔6に嵌入してソケット1の後端部に設けられた後部
孔1bに第一補強筋2の前端部を嵌入する。これによっ
て第一補強筋2と第二補強筋3とをソケット1を介して
連結した後、一次側コンクリート層7aに目地8を挟ん
で隣接する二次側コンクリート層7bを、ソケット1の
中心部を目地8に位置させた状態で、露出したソケット
1の前半部及び第二補強筋3の周囲に打設する。
筋)は一体であり、分割されることなく設置されてい
た。そのため、先に打設する一次側コンクリート層7a
だけでなく、後から打設する二次側コンクリート層7b
側にも突き出た状態で設置していたため、設置に要する
部材も多く、スペースも大きく取っていた。あわせて、
作業の邪魔になり危険でもあった。本実施形態に係る補
強方法では、こうした問題が解決されることになる。
説明する。本実施形態では図2に示すように、第一補強
筋2にカプラー4を組み合わせたものを先に打つ一次側
コンクリート側に設置することとしており、この際、カ
プラー4は型枠20の面に接するように設置している。
この際、コンクリートを打設する場合にコンクリートの
セメントミルクがカプラー4の係合孔4bに入り込まな
いように、当該係合孔4bの周囲に設けた溝にスポンジ
などで成形した蓋4dを取付けると良い。
は、従来のように補強筋の突き出しもなく、部材も極め
てシンプルである。このことは施工の容易さ、迅速さに
つながり、人員削減、工期短縮につながるとともに、突
き出し部材がないので施工もし易く、危険性もない。
ト層7aが打設され、それが硬化した後には、二次側コ
ンクリート層7bを打設するために型枠20を取り外
し、型枠20を取り外し後、カプラー4を取り外すこと
としている。このカプラー4の取外しは、図3に示すよ
うに、第一補強筋2の差し込んである反対側に形成され
た係合孔4bに取外し具5を差し込んで回転させると、
突起片5aがカプラー4の中に設けた突条4cに引っか
かる。この状態で取外し具5を引けばカプラー4を容易
に抜き出すことができる。
示す。カプラー4を取り外すことによって形成された連
結孔6にソケット1を設置する。カプラー4はソケット
1の形状と同じに形成されているため、ソケット1をカ
プラー4を取り外したスペース(連結孔6)に差し込ん
で、ハンマーで叩けば容易に打ち込むことができる。
で、二次側コンクリート層7bを打設することによっ
て、本発明のコンクリート舗装の補強方法は完了する。
二次側コンクリート層7bが打設された後の状態を、図
5に示す。
達を最も受け持つ目地8部分の径は、当然に他の部分と
同じであったが、本発明の補強構造では、目地8に位置
するのは最も大径のソケット1であるため、従来のもの
より荷重伝達位置での強度が格段と向上する。
の作用をまとめると以下の通りである。 (1)構造が簡易なので取付けが簡単で、また目地8の
形成も容易となり、それに伴い作業性が向上する。 (2)二次側コンクリート層7bを打設する直前に第二
補強筋3とソケット1を取付けるまでは従来のような突
出部分が存在しないので、作業性が向上すると共に安全
である。 (3)ソケット1の中心部を目地8に位置させており、
当該中心部は第一補強筋2および第二補強筋3よりも大
径であるので、目地8部分の強度が向上する。 (4)この補強構造には必ずしも塗装を施す必要がない
ので、その場合には塗装が剥がれ、その部分から腐食
し、目地8部分の強度が劣化するといった心配をする必
要もない。
bの奥部に緩衝材1cを設けているので、第一補強筋2
または第二補強筋3がソケット1内で水平方向に自由に
移動することができ、一次側コンクリート層7aおよび
二次側コンクリート層7bの膨張に対応することができ
る。 (6)ソケット1の前後両端部にも緩衝材1cを設けて
いるので、一次側コンクリート層または二次側コンクリ
ート層が水平方向に自由に移動することができ、これに
よっても両コンクリート層の膨張に対応することができ
る。 (7)カプラー4の前端部に係合孔4bを形成し、取外
し具5の突起片5aを係合孔4bに係合して引っ張り、
カプラー4を一次側コンクリート層7aから抜き出すこ
ととしているので、カプラー4の抜き出し作業が容易と
なり、作業性が向上する。 (8)カプラー4は取り外した後、次のコンクリート打
設のときに再利用できるので廃棄物処理の問題を引き起
こさない。
ート舗装の補強方法および補強構造について説明する。
上述した第1実施形態(図1〜図6)と同一部分には同
一符号を記した。これは、円筒状のカプラー40を埋め
殺しにする構造で、その補強方法は、以下に示すとおり
である。すなわち、空港舗装や道路舗装等の現場打ちコ
ンクリート舗装におけるコンクリート層接合部の荷重伝
達を担う補強筋を用いた補強方法であって、図7及び図
8に示すように、目地板8aに貫通して固定された円筒
状のカプラー40の後端部に設けられた着脱孔4aに、
第一補強筋2の前端部を嵌入して目地板8aから第一補
強筋2側の周囲に一次側コンクリート層7aを打設して
硬化させる。
つ後端部に後部孔1bが設けられたソケット1の、前部
孔1aに、第二補強筋3の後端部を嵌入し、ソケット1
の後半部をカプラー40の内部に、ソケット1の中心部
を目地8に位置させた状態で嵌入するとともに後部孔1
bに第一補強筋2の前端部を嵌入させることによって第
一補強筋2と第二補強筋3とをソケット1を介して連結
する。その後、目地板8aから第二補強筋3側の周囲に
二次側コンクリート層7bを打設することによって補強
が完了する。
態(埋め殺し状態)にするものでカプラー40だけを抜
き出す必要はないので作業性が向上する。なお、カプラ
ー40は目地板8aに螺子止めされることによって固定
されている。つまり、カプラー40に設けられたフラン
ジ41とワッシャー42との間に目地板8aを挟み込む
ようにして固定される。
態では、ソケット1の前端部に前部孔1aと後端部に後
部孔1bをそれぞれ設けるようにしたが、これらを貫通
させた孔としてもよい。この場合には、設けられた貫通
孔の前部に第二補強筋3の後端部が嵌入され、貫通孔の
後部に第一補強筋2の前端部が嵌入される。また、この
ように貫通孔をソケット1に形成した場合に、その中央
部にゴム、樹脂あるいは鉛などの金属製の、弾力性のあ
る緩衝材1cを充填するようにしてもよい。かかる場
合、緩衝材1cは補強材としての役割も果たす。
舗装の補強方法および請求項2に記載の補強構造によれ
ば、その構造が簡易なので取付けが簡単であり、また目
地の形成も容易となる。また、二次側コンクリート層を
打設する直前に第二補強筋とソケットを取付けるまでは
従来のような突出部分が存在しないので、作業性が向上
すると共に安全である。さらに、ソケットの中心部を目
地に位置させており、当該中心部は第一補強筋および第
二補強筋よりも大径であるので、目地部分の強度が向上
する。これによって、コンクリート舗装の上下移動によ
る切断を防止することができる。またさらに、この補強
構造には必ずしも塗装を施す必要がないので、その場合
には塗装が剥がれ、その部分から腐食し、目地部分の強
度が劣化するといった心配をする必要もない。また、カ
プラーの使用によって型枠に穴をあけなくてもよい。
殺し)カプラーだけを抜き出す必要はないので作業性が
向上する。また、カプラーと目地板とを固定すれば設置
位置を一層正確にすることができる。
断分解側面図である。
一次側コンクリート層に埋設された状態(型枠がある状
態)を示す側面断面図である。
向位置する取外し具を示す側面断面図および正面図であ
る。
一次側コンクリート層に埋設された状態(型枠を取外し
た状態)を示す側面断面図である。
をソケットを介して連結し、二次側コンクリート層を打
設した状態を示す側面断面図である。
適切な位置関係を示す側面図である。
第二補強筋をソケットを介して連結し、二次側コンクリ
ート層を打設した状態を示す側面断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】空港舗装や道路舗装等の現場打ちコンクリ
ート舗装におけるコンクリート層接合部の荷重伝達を担
う補強筋を用いた補強方法であって、 目地板に貫通して固定された円筒状のカプラーの後端部
に設けられた着脱孔に、水平に延びる第一補強筋の前端
部を嵌入して前記目地板から第一補強筋側の周囲に一次
側コンクリート層を打設して硬化させ、 水平に延びる第二補強筋の後端部を、ソケットの前端部
に設けられた前部孔又はソケットに設けられた貫通孔の
前部に嵌入し、ソケットの後半部をカプラーの内部に、
ソケットの中心部を目地に位置させた状態で嵌入すると
ともに、ソケットの後端部に設けられた後部孔又はソケ
ットに設けられた貫通孔の後部に第一補強筋の前端部を
嵌入させることによって第一補強筋と第二補強筋とをソ
ケットを介して連結した後、 前記目地板から第二補強筋側の周囲に二次側コンクリー
ト層を打設することを特徴とするコンクリート舗装の補
強方法。 - 【請求項2】空港舗装や道路舗装等の現場打ちコンクリ
ート舗装におけるコンクリート層接合部の荷重伝達を担
う補強筋を用いた補強構造であって、 隣接する二つのコンクリート層にまたがって埋設され、
先に打設される一次側コンクリート層と後に打設される
二次側コンクリート層との接合部に設けた目地に中心部
が位置し、後半部が一次側コンクリート層に埋設された
円筒状のカプラーの内部に嵌入し、前半部が二次側コン
クリート層に埋設されるソケットと、 前端部が前記カプラーを貫通しソケットの後端部に形成
された後部孔又はソケットに設けられた貫通孔の後部に
嵌入し、一次側コンクリート層に埋設される、水平に延
びる第一補強筋と、及び、 後端部がソケットの前端部に形成された前部孔又はソケ
ットに設けられた貫通孔の前部に嵌入し、二次側コンク
リート層に埋設される、水平に延びる第二補強 筋と、か
らなることを特徴とするコンクリート舗装の補強構造。
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JP34528899A JP3335971B2 (ja) | 1999-12-03 | 1999-12-03 | コンクリート舗装の補強方法および補強構造 |
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-
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