JP3334936B2 - 新規なヘキサペプチド - Google Patents

新規なヘキサペプチド

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JP3334936B2
JP3334936B2 JP08208193A JP8208193A JP3334936B2 JP 3334936 B2 JP3334936 B2 JP 3334936B2 JP 08208193 A JP08208193 A JP 08208193A JP 8208193 A JP8208193 A JP 8208193A JP 3334936 B2 JP3334936 B2 JP 3334936B2
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/745Blood coagulation or fibrinolysis factors
    • C07K14/75Fibrinogen
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の背景】
【0001】本発明は、ヒット好中球によって発現する
白血球応答インテグリン(Leukocyte Res
ponse Integrin)〔LRI〕のリガンド
結合特異性を有する新規な合成ヘキサペプチドに関す
る。
【0002】食細胞は、細胞−マトリックス及び細胞−
細胞の接着を仲介する接着性受容体のインテグリン(i
ntegrin)超集団の幾つかの群を発現する(総説
として、本明細書の後に付けた引用文献1を参照のこ
と)。かかるインテグリンは、VLA(β1 )族(文献
2、3参照)及びよく記述されているLeu−CAM
(β2 )族(文献1参照)の両方の群を含む。
【0003】かかる分子種の外に、ヒト好中球(PM
N)及び単核細胞にて発現する新規のインテグリン(i
ntegrin)であって、白血球応答インテグリン
(Leukocyte Response Integ
rin)〔LRI〕として述べられている(文献4〜6
参照)新規なインテグリンがある。
【0004】LRIの構造的及び免疫学的特性は、これ
まで、述べられたことのないインテグリンであることを
示唆している。しかしながら、LRIはβ3 インテグリ
ン族〔細胞接着因子(cytoafhesin)〕に最
も関係している(文献4〜6参照)。それは、血小板抗
原gpIII a(β3 )と免疫学上の交差反応性があり、
β3 に対するモノクローナル抗体(mAb 7G2)
は、LRI関与の機能を止めることが出来る(文献6参
照)。
【0005】mAb 7G2は、基底膜蛋白であるエン
タクチン(文献7参照)から派生するArg−Gly−
Asp(RGD)含有ペプチドに対するPMNの接着と
化学走性(chemotaxis)と同じく、RGDに
刺激された(RGD−stimulated)、PMN
と単核細胞の両方による、食作用(phagocyto
sis)を抑制する(文献6参照)。更に、LRIは、
物理的にも機能的にも、別個の50Kdのプラズマ膜抗
原のインテグリン関連蛋白(Integrin−ass
ociated Protein)〔IAP〕と関連し
ている(文献6)。
【0006】mAb 7G2と同じく、IAPに対する
モノクローナル及びポリクローナルの抗体は、PMNと
単核細胞(文献5、6)のRGD刺激の食作用及びRG
Dエンタクチンペプチド(文献7)に対するPMNの接
着や化学走性を抑制する。
【0007】この様に、LRIとIAPは、複合体(c
omplex)として、RGD含有接着性蛋白による食
細胞の活性化のシグナル導入ユニット(signal
transduction unit)を構成している
と信じられている。
【0008】RGD配列を含む幾つかの接着性蛋白は、
LRI及びIAPを経由してPMN活性化のシグナルを
導入(transduce)出来る。エンタクチン(文
献7)の他に、かかる蛋白にフィブリノーゲン、フィブ
ロネクチン、フォンウィレブラント因子(von Wi
llebrand’s factor)、ヴィトロネク
チン(vitronectin)及びIV型コラーゲン
が挙げられる(文献5)。
【0009】LRI−IAPは活性化に必要なシグナル
(signals)を出す(transduce)一方
で、他の接着性受容体がリガント結合に関与しているか
も知れない。例えば、たとえ細胞結合ドメイン内のRG
D配列が単核細胞(文献8、9)及びPMN(文献5)
の両方による食作用の増加に係わっているとしても、細
胞結合ドメインより他のフィブロネクチン内のドメイン
が、食細胞接着(文献8)に関与しているようだ。更
に、フィブリノーゲン(Fg)の刺激による摂食(fi
brinogen−stimulated inges
tion)は、LRI及びIAPに対する抗体によって
完全に抑制されるが、Fgはまたβ2 インテグリン族の
一つのαmβ 2 (CD11b/CD18)(文献10−
12)にも結合する。
【0010】これらの事実は、食細胞の活性化にインテ
グリン受容体が協調しているという興味ある可能性を提
起するものである。
【発明の簡単な説明】
【0011】本発明によって、ヒト好中球にて発現する
白血球応答インテグリン(Leukocyte Res
ponse Integrin)〔LRI〕のリガンド
結合特異性を有する、新規な合成ヘキサペプチドが提供
される。
【0012】かかる新規ヘキサペプチドは次の配列を有
する、即ちLsy Gly AlaGly Asp V
al(KGAGDV)〔配列番号ID NO:1〕であ
る。
【0013】フィブリノーゲン(Fg)には、α鎖の内
とγ鎖、即γ384〜411、ここにアミノ酸配列AK
QAGDV〔配列番号ID NO:2〕(文献13〜1
5)があるが、このγ鎖のC末端領域の15アミノ酸ペ
プチドの内とに、2つのRGD配列がある。これらの領
域は双方とも血小板gpIIb/III a(αIIbβ3
(文献13−15)へのフィブリノーゲンの結合に関与
している。
【0014】Fgの幾つかのドメインが、γ鎖ペプチド
或いはαmβ2 (文献10)にて認識される領域部分の
如きPMNにリガンド結合するのに関与しているかも知
れないが、RGD配列はLRI活性化に特異的に作用す
るものであろうと仮定されて来た。
【0015】本明細書で述べる研究によると、実際、R
GDもγ鎖ペプチドの双方ともにLRIのリガンドであ
るということが明らかになった。更に天然のγ鎖配列の
KQAGDV〔配列番号ID NO:3〕が本発明の新
規なペプチドのKGAGDV〔配列番号ID NO:
1〕へ変異して、LRIリガンドの結合とPMN活性化
とは保たれていた。後者の配列は、これまでに唯一述べ
られている天然のFgのγ鎖ペプチドの受容体、αIIb
β3 、を含む他のいかなるインテグリン受容体に対して
もリガンドになり得ることは知られていない。
【0016】面白いことに、PMNが、FMLP(N−
フォルメル−メチル−ロイシル−フェニルアラニン〕又
は免疫複合物(immune complexes)で
刺激されると、LRIリガンドの結合特異性がアミノ酸
配列KGAGDVに対して著しく増大し、RGDに対し
て減少した。
【0017】即ち、天然の配列、KQAGDVが、アラ
ニンがアルギニンに1アミノ酸置換にる変異を受けペプ
チドKQRGDV〔配列番号ID NO:5〕となり、
核変異によってFgの刺激による摂食(Fg−stim
ulated ingestion)をペプチドの抑制
する能力が1/30以下に減少することが判った。
【0018】対照的に、グルタミンをグリシンへ1アミ
ノ酸置換して生じた本発明の新規ペプチド、KGAGD
Vで、驚くべきことにかつ予想外にもペプチドの能力が
4倍増した。
【0019】β1 及びβ2 のインテグリン族に対する抗
体は、LRIに対するKGAGDVの結合に何ら影響を
示さなかった、一方β3 とIAPの双方に対する抗体
は、LRIに対するKGAGDVの結合を抑制した。
【0020】これらのデータは、LRIが細胞の活性化
状態によって調節を受けるかも知れないペプチドリガン
ドの認識能力を表わしていることを示す。
【0021】その上、ユニークなアミノ酸配列KGAG
DVは、LRIに対する特異なリガンドを表わしてい
る。
【0022】本発明の詳細は、特別にさし示した特許請
求項や本発明を形づくっていると見なせる(主題内容
subject matter)を明確に述べることで
結論を下す一方で、本発明は次に述べる図とともに挙げ
るより好ましい具体例の詳細な記述によって一層よく理
解されるものと信じる。
【0023】即ち図1は、PMNによるフィブリノーゲ
ンの刺激によるEIgG摂食に対する、フィブリノーゲ
ンのγ鎖ペプチドとGRGDSC〔配列番号ID N
O:4〕の影響を示す図表示である。
【0024】PMN(1.0×105 ヶ)はコントロー
ル用ペプチド(ペプチド32、GHGPGEQQLR)
〔配列番号ID NO:11〕)、GRGDSC、或い
は15アミノ酸のFgγ鎖ペプチドのいずれかの25μ
gを室温で15分間5,000ユニットのカタラーゼ存
在下にインキュベートした。洗浄することなく、反応混
合物をElgGと共に、バッファー或いは指示濃度のフ
ィブリノーゲンの存在下に115μlの容量でインキュ
ベートした。37℃で30分間反応後、摂食(inge
stion)を食細胞性指数(phagocytic
index)として定量した。PI=PMN100ヶに
て摂食されたEIgGの数。データは3回のテストの代
表である。GRGDSC及び15アミノ酸のFgγ鎖ペ
プチドの双方ともフィブリノーゲンの刺激による摂食を
阻止する能力があり、一方そのいずれも刺激されてない
PMNによる摂食レベルには何の影響もなかった。
【0025】図2は、mAbのAlA5(抗β1 )及び
7G2(抗β2 )の、ラミニンの刺激による摂食(la
minin−stimnulated ingesti
on)に対する影響を図2におけるAで示し、フィブリ
ノーゲンの刺激による摂食(fibrinogen−s
timulated ingestion)に対する影
響を図2におけるBで示す図表示である。
【0026】PMN(1.0×105 ヶ)をAlA5、
7G2、あるいは対照の抗体β3 F12のいずれかの
0.25μgと共にカタラーゼ5,000ユニットの存
在下で室温で15分間インキュベートした。洗浄するこ
となく、反応混合物は、ElgGと共に、バッファー又
は、指示濃度のラミン(図2におけるA)又はフィブリ
ノーゲン(図2におけるB)の存在下に、最終容量11
5μlでインキュベートした。37℃で30分間反応
後、摂食を評価した。PI=100ヶのPMNによって
摂食されたElgGの数。データは3回のテスト代表で
ある。
【0027】抗β1 は完全にラミンの刺激による摂食を
阻止したが、一方抗β3 は何の効果も示さなかった。対
照的に抗β3 はフィブリノーゲンの刺激による摂食を完
全に阻止したが、一方抗β1 はフィブリノーゲンに対す
る量応答カーブを右側へシフトさせた。
【0028】図3は、アミノ酸配列KQAGDV、KQ
RGDV、及びKQAGDVを含むペプチドの、フィブ
リノーゲンの刺激による摂食に対する影響を示す図表示
である。
【0029】PMN(1.0×105 ヶ)は三つのヘキ
サペプチド(KQAGDV、KQRGDV、又はKGA
GDV)の一つの濃度を増加させて(図3におけるA)
又は15アミノ酸のKQAGDVペプチド或いは12ア
ミノ酸のKGAGDVペプチドのいずれか(図3におけ
るB)と共に5,000ユニットのカタラーゼ存在下に
室温で15分間インキュベートした。洗浄することな
く、反応混合物を10μg/mlのフィブリノーゲン存在
下でElgGと共にインキュベートした。37℃30分
後に摂食を評価した。PI=PMN100ヶによって摂
食されたElgGの数。データは2回のテストを代表し
ている。
【0030】データはペプチド濃度の対数に対してFg
の刺激によるPI(PI=258)の百分率として示し
た。ペプチドのID50は、2.5μM(KGAGD
V)、10μM(KQAGDV)、316μM(KQR
GDV)、3.5μM(15アミノ酸KQAGDV)、
及び1.1μM(12アミノ酸KGAGDV)であっ
た。
【0031】対照ペプチドKGALEVA〔配列番号I
D NO:6〕は700μMの濃度でFgの刺激による
摂食に何の影響もなかった。700μMのKGALEV
Aに対するFgの刺激によるPIの百分率は120%で
あった。KGAGDVの配列を含むペプチドは、フィブ
リノーゲンの刺激による摂食の阻害能力が最も大きかっ
た。
【0032】図4は、アミノ酸配列のRGDとKQAG
DVとKGAGDVを含む多価ペプチドの、PMNによ
るElgG摂食に対する影響を示す図表示である。
【0033】PMN(1.0×105 ヶ)とElgG
を、バッファー又は指示濃度の多価の分岐ペプチド(b
r−RGD、br−KQAGDV、又はbr−KGAG
DV)と共に5,000ユニットのカタラーゼ存在下に
インキュベートした。37℃で30分後、摂食を評価し
た。PI=100PMNによるElgG摂食数。データ
は3回のテストの代表である。
【0034】アミノ酸配列KGAGDVを含む多価ペプ
チドが配列RGDを含む多価ペプチドと比べて、刺激摂
食(stimulating ingestion)に
てより強力でかつより広い量応答範囲を示した。
【0035】図5は、多価分岐RGDペプチド(図5に
おけるA)又は多価分岐KGAGDVペプチド(図5に
おけるB)による刺激を受けたElgGの摂食に対する
mAbのAlA5(抗β1 )の影響を示す図表示であ
る。
【0036】PMN(1.0×105 ヶ)を対照抗体
(3F12)又はAIA5のいずれかの0.25μgと
共にカタラーゼ5,000ユニット存在下に室温で15
分間、インキュベートした。洗浄することなく、反応混
合物をElgGと共に、バッファー又は指示濃度の分岐
ペプチドbr−RGD(図5におけるA)又はbr−K
GAGDV(図5におけるB)の存在下にインキュベー
トした。37℃で30分後、摂食を評価した。PI=1
00PMNによるElgG摂食数。データは2回のテス
トの代表である。
【0037】抗β1 は、フィブリノーゲンの刺激による
摂食への影響(図2)と同じ様に分岐RGDに対して量
応答カーブを右方へシフトさせた。対照的に、抗β1
分岐KGAGDVの刺激による摂食に何の影響も与えな
かった。抗β3 (7G2)は、両方の分岐ペプチドによ
る摂食を阻害した。
【0038】図6は、無刺激のPMN及びFMLPの刺
激によるPMNの、多価分岐KGAGDVペプチドでコ
ートしたラテックスビーズを結合する能力に対する、A
IA5(抗β1 )、7G2(抗β3 )及びポリクローナ
ル抗IAPの影響を示す棒グラフである。
【0039】PMN(3.0×105 ヶ)を、バッファ
ー、2μgのネズミIgG1、6μgのウサギIgG、
2μgのAIA5、2μgの7G2、又は6μgのポリ
クローナル抗B6H12のいずれかと共に、15,00
0ユニットのカタラーゼの存在下に室温で15分間イン
キュベートした。洗浄することなく、反応混合物を、H
SAでコート、KGALEVAでコート又は分岐KGA
GDVでコートした1.3μmのアルデヒド修飾ラテッ
クスビーズのいずれかと共に1μMのFMLP又はビー
クルコントロール(Vehiele control)
の存在下にインキュベートした。37℃で1時間後に、
接着性を付加指数(attachment inde
x)として評価した。AI=PMN100ヶによって結
合したビーズの数。
【0040】HSAでコートしたビーズに対するAIは
対照細胞に対し5であり、FMLPで刺激したPMNに
対し58であった。KGALEVAでコートしたビーズ
に対するAIは対照細胞に対し12であり、FMLPで
刺激したPMNに対し65であった。分岐KGAGDV
でコートしたビーズのFMLPで刺激したPMNに対す
る結合のAIは148〜468の範囲で変化した。FM
LPで刺激したPMNに結合する分岐KGAGDVビー
ズの平均AIは317±47SEM、n=7であった。
【0041】抗β1 も対照抗体のいずれも、分岐KGA
GDVでコートのビーズが対照細胞又はFMLPで刺激
したPMNのいずれかに結合するのに、何の影響もなか
った。対照的にLRI機能を阻害する二つの抗体7G2
及び抗IAPは、分岐KGAGDVでコートしたビーズ
の結合を阻害した。
【0042】図7は、mAbのIB4(抗β3 )とOK
MIO(抗dm)の多価KGAGDVペプチドコートの
ビーズ結合に対する効果(図7におけるA)及び多価K
GAGDVペプチドの刺激によるElgGの摂食に対す
る効果(図7におけるB)を示す図表示である。
【0043】図7におけるAでは:PMN(3.0×1
5 ヶ)を、バッファー又は指示濃度のmAbのいずれ
かと共に、15,000ユニットのカタラーゼの存在下
に室温で15分間インキュベートした。洗浄することな
く、反応混合物を分岐KGAGDVでコートしたラテッ
クスビーズと共に、1μMのFMLP存在下に37℃で
1時間インキュベートした。AI=PMN100ヶにて
結合したビーズの数。
【0044】図7におけるBでは:PMN(1.0×1
5 ヶ)をバッファー又は指示濃度のmAbのいずれか
と共に、5,000ユニットのカタラーゼの存在下に室
温で15分間インキュベートした。洗浄することなく、
反応混合物をElgGと共に、5μg/mlの分岐KGA
GDVの存在下にインキュベートした。37℃30分後
に、摂食を評価した。PI=PMN100ヶによって摂
食されたElgGの数。
【0045】菱形マークは無刺激のPMNによるElg
G摂食のレベルを表わしている。1.0×105 ヶのP
MNに対する0.5μgの抗体濃度で、mAbの7G2
のみが分岐KGAGDVコートのビーズの結合を十分に
抑制しており、一方三つの抗体すべてが、同じ濃度では
ElgGの分岐KGAGDVで刺激された摂食を抑制し
ている。
【0046】図8は、ヘキサペプチドKGAGDV及び
KQRGDVの、多価KGAGDVペプチドでコートし
たビーズの対照(図8におけるA)及びFMLPで刺激
したPMN(図8におけるB)による結合に対する、影
響を示した図表示である。
【0047】PMN(3.0×105 ヶ)を、バッファ
ーと又は濃度を高くして行ったペプチドと共に、15,
000ユニットのカタラーゼの存在下に室温で15分間
インキュベートした。洗浄することなく、反応混合物を
分岐KGAGDVでコートしたラテックスビーズと共
に、1μMのFMLP(図8におけるB)又はビークル
コントロール(Vehicle control)(図
8におけるA)の存在下に、37℃で1時間インキュベ
ートした。AI=PMN100ヶにて結合したビーズ
数。データは2回のテストの代表である。
【0048】対照PMNに結合するHSAでコートした
ビーズに対するAIは6で、FMLPで刺激したPMN
に結合するHSAでコートしたビーズに対するAIは2
8であった。データは百分率コントロールの分岐KGA
GDVビーズの結合〔(A)ではAI=162、(B)
ではAI=444〕としてペプチド濃度の対数に対して
プロットして表示した。
【0049】両ペプチドの、分岐KGAGDVでコート
したビーズのコントロールPMNへの結合の阻害に対す
るID50は約19μMであった。対照的にKQRGDV
の、分岐KGAGDVでコートしたビーズのFMLPで
刺激したPMNへの結合阻害に対する、ID50は60μ
Mであった。一方KGAGDVの、刺激を受けたPMN
へのビーズの結合阻害に対するID50は約2.5μMで
あった。コントロールのペプチドKGALEVAは、分
岐KGAGDVビーズの、コントロールPMN又は刺激
を受けたPMNのいずれかに結合することに700μM
の濃度でさえも影響しなかった。700μMのKGAL
EVAに対する百分率コントロールのビーズ結合はコン
トロールのPMNについて108%でありFMLPで刺
激されたPMNについては113%であった。
【0050】本明細書の中で括弧の中に挙げた引用文献
は本明細書の後にリストにして挙げた。
【0051】本明細書の中で使った省略語は次の通りで
ある。即ちAIは付着指数(attachment i
ndex);br−KGAGDVはアミノ酸配列KGA
GDVを含有する多価の分岐ペプチド;ElgGはIg
Gでオプソナイズ(opsonize)された羊の赤血
球;Fgはフィブリノーゲン;FMLPはN−フォルミ
ル−メチオニル−ロイシル−フェニルアラニン;IAP
はインテグリン関連蛋白;LADは白血球付着欠陥(l
eukocyte adhesion deficie
ncy);LRIは白血球応答インテグリン(leuk
ocyte response integrin);
PIは食細胞性指数(phagocytic inde
x);PMNは多形核白血球(polymorphon
uclear leakocyte);及びRGDはA
rg−Gly−Aspである。
【0052】本発明の新規ペプチドは、公知の溶液及び
個相のペプチド合成方によって調製できる。
【0053】通常の溶液相ペプチド合成では、ペプチド
鎖は、構成成分のアミノ酸を望ましい順序で伸長中のペ
プチド鎖に付加する様な一連のカップリング反応を行う
ことによって調製することができる。様々なN末端保護
基、例えばカルボベンゾイルオキシのグループ又はt−
ブチルオキシカルボニルのグループ(BOC)、様々な
カップリング剤、例えばジィシクロヘキシルカルボジイ
ミド又はカルボニル・ジミィダゾール、様々な活性エス
テル、例えばN−ヒドロキシフタルイミド又はN−ヒド
ロキシ−スクシィニイミドのエステル体、及び様々な開
裂試剤、例えばトリフルオロ酢酸(TFA)、ジオキサ
ン中の塩化水素、ボロン−トリス(トリフルオロアセテ
ート)やシアン化臭素、を使用し溶液で反応し、反応中
間体を分離し精製するのはよく知られた古典的なペプチ
ド調製の方法である。
【0054】ペプチド合成方は、より好ましくは通常の
メリフィールドの固相工程に従う。メリフィールド著
J.Amer.Chem.Soc.第85巻、2149
−54ページ(1963年)及びScience、第1
50巻、178−85ページ(1965年)を参照のこ
と。本工程は、多くの同じ化学反応及び古典的ペプチド
合成の保護基を使用しているにも係らず固相支持体、通
常は架橋ボリスチレン又はスチレン・ジビニルベンゼン
共重合体又は好ましくはペプチドのアミド合成用のp−
メチルベンズヒドリルアミンポリマーの固相支持体にカ
ルボキシ末端によってアンカーになっている伸長中のペ
プチド鎖を供給する。本方法は、各ステップで過剰の試
薬の除去を、単にポリマーを洗浄することで効率よく出
来るので、多くの工程上の操作を行ない易く簡素化して
いる。
【0055】確立された固相合成工程について更に背景
となる情報は、スチュワートとヤングによる論文「So
lid Phase Peptide Synthes
is」(W.H.フリーマン&Co.サンフランシス
コ、1969年版)やAdvances in Enz
ymology;第32巻、221〜296ページ
(F.F.ノールド編集、Interscience
Publishers出版、ニューヨーク、1969
年)エリックソンとメリーフィールド著「The Pr
oteins」1第2巻、255ページ及びその次のペ
ージ(ノイラースとヒル編集)〔Academic P
ress出版、ニューヨーク、1976年〕の参考文献
で得られる。
【0056】本発明を更に例示する為に、次の典型的な
実験室的な調製操作を実施した。しかしながら本発明は
これらの実施例や以下に詳述することに限られるもので
はない。
【実施例】
【材料と方法】試薬とペプチド
【0057】N−フォルミル−メチオニル−ロイシル−
フェニルアラニン(FMLP)とカタラーゼ(ボバイン
肝臓由来、52,000U/mg)はシグマ化学社(セン
トルイス、ミズーリ州)から購入した。FMLP(2
2.9mM)はMe2 SOのストック溶液(アルドリッ
チ製)として調製し、−70℃で保存し、使用直前に水
性溶媒に希釈した。
【0058】溶媒効果のコントロール(対照)として等
量濃度のビークル(vehicle)を使用した。
【0059】鶏卵アルブミン(オバルミン)はカルバイ
オケムーベリング・コープ(Calbiochem−B
ehring Corp.)、ラ・ホイア市、カリホル
ニア州から購入した。パイロジェン・フリーのヒト血清
アルブミン(HSA)は25%滅菌水溶液として米国赤
十字血液サービス(American Red Cro
ss Blood Services)、ワシントン、
DC.から入手した。ハンクの均衡塩溶液(Hank’
s balanced salt solution)
(HBSS)の10倍濃度ストック溶液はギブコ・ラボ
ラトリーズ、グランドアイランド市、ニューヨーク州、
から購入した。バッファー調製用のパイロジン・フリー
の水はケンダール・マックゴウ(Kendall Me
Gaw)、イルヴィーン市、カリホルニア州から入手し
た。精製ヒト・フィブリノーゲン(Fg)はアメリカン
・ダイアグノスティカ社(American Diag
nostica Inc.)、グリーンウィッチ市、コ
ネティカット州(CT.)から購入した。EHS肉腫細
胞株からの精製ネズミ・ラミニン(murinelam
inin)はヒンダ・クラインマン博士(Dr.Hyn
da Kleinmann)、ナショナル・インスティ
チュート・オブ・デンテル・リサーチ、ベセスダ市、メ
リーランド州から与えて貰った。精製したウサギIgG
抗牛血清(BSA)及び精製BSAはオルガノン・テク
ニカ社(Organon Teknika Cor
p.)ウエスト・チェスター市、ペンシルヴァニア州か
ら購入した。
【0060】次に挙げるペプチドは、以下に指示する如
くして得た。即ち、15アミノ酸のFgのγ鎖ペプチ
ド、GQQHHLGGAKQAGDV〔配列番号ID
NO:7〕、はバッケム社(Bachem In
c.)、トレンス市、カリホルニア州から購入した。ヘ
キサペプチドのGRGDSC、KQAGDV、KGAG
DV、KQRGDV、12アミノ酸のFgのγ鎖ペプチ
ドでHHLGGAKGAGDV〔配列番号ID NO:
8〕及びHHLGGAKQRGDV〔配列番号ID N
O:9〕へ変異したもの、及びコントロールペプチドK
GALEVAは自動化固相合成によって調製した。多価
ペプチドの分岐したGRGDSPA(br−RGD)、
分岐したKGAGDVA(br−KGAGDV)、分岐
したKQAGDVA(br−KQAGDV)及び分岐し
たKGAGDVAで最後から2番目の所にカルボキシ末
端Y(a penultimate carboxy
terminal Y)を持ったもの(分岐Y−KGA
GDV)は、ポスネットら〔文献17〕の合成概念に基
づき、9−フルオレニルメチロキシカルボニル(fmo
c)化学とRAMPSシステム(デュポン社、ウィルミ
ントン市、デラウェア州〔DE〕)を用いて調製した。
ペプチドはすべてHPLCで純度80%以上に精製しア
ミノ酸組成を分析した。更にドデカペプチドのHHLG
GAKGAGDV及びHHLGGAKQRGDVは、ア
ミノ酸配列を解析して再度チェックした。
【0061】PMNの機能に及ぼすペプチドの非特異的
影響のコントロールとして、500〜700μM濃度の
一価ペプチドを、PDBuの刺激によるElgGの摂食
の抑制についてチェックした。分岐RGDの調製と構造
については以前に述べている(文献6)。分岐Y−KG
AGDVに於るYの位置で、受容体の結合部位から離れ
た部位に125 Iで放射線標識ができた。抗体
【0062】精製したmAb(モノクローナル抗体)は
次の様にして得た。即ち、OKM1(IgG−2b)及
びOKM10(IgG2a)(抗CD11b)はパトリ
シア・ラオ博士(R.W.ジョンソン・ファーマセェオ
ティカル・リサーチ・インスティチュート、ラリタン
市、ニュージャージィー州)から与えて貰った。IB4
(IgG2a抗CD18)は以前に記述した(文献1
8)通りであった。AIA5(IgG1抗β1 )はマー
ティン・ヘムラー(ダナ・ファーバー・キャンサーセン
ター、ハーバード・メディカル・スクール、ボストン
市、マサチューセッツ州)から与えて貰った。4B4
(IgG1抗β1 )はコウルター社(Coulter,
Inc.)〔マイアミ市、フロリダ州〕から購入した。
7G2(IgG1抗β3 )、B6H12(IgG1抗I
AP)及び3F12(IgG1抗dv)は以前に記述し
た(文献5)通りに調製した。IAP抗原に対するポリ
クローナルのウサギIgGは以前に記述した(文献6)
通りに産生・精製した。VLA5に対する(ヤギのポリ
クローナルIgGはルドルフ・ジュリア)博士(ノース
カロライナ大学、Chapell Hill市、ノース
カロライナ州)から与えて載いた。(ネズミIgG1、
ネズミIgG2a及びネズミIgG2bに対するコント
ロールの精製ウサギIgGはサザーン・バイオテクノロ
ジー・アソシエーツ社(バーミンガム市、アラバマ州)
から購入した。
【0063】抗β1 抗体、抗β2 抗体及び抗β3 抗体
の、非刺激のPMN及びFMLPの刺激によるPMNに
対する結合は蛍光フロー・マイクロサイトメトリー(文
献5)によってチェックした。
【0064】同型のコントロール抗体の平均蛍光強度
(mean fluorescence intens
itites)〔MF1〕を差し引いたテスト抗体での
MF1は次の様であった。即ち抗β1 (AIA5)は無
刺激PMNで41及び刺激PMNで39であった。抗β
2 (IB4)は無刺激PMNで116及び刺激PMNで
145であった。そして抗β3 (7G2)は無刺激PM
Nで42及び刺激PMNで74であった。
【0065】抗β1 でのデータは、β1 インテグリンの
発現がβ2 インテグリンと異なって、PMN刺激を増加
しないことを示したボーンサックらのデータ(文献2)
を確認するものである。7G2でのデータは、7G2が
PMNを認識しなかったことを示唆したブラウンとグッ
ドウインのデータ(文献4)とは異なっている。この矛
盾の主原因は技術的なことである。即ち7G2のPMN
との反応性をフロー・サイトメトリーで最もよく検出す
るには、精製した抗体、組織培養上清がないこと、及び
PMNの刺激が必要である。これらのデータは、7G2
が多価RGDに刺激されたPMNによる食作用を阻害す
るということを示す以前の公表データ(文献6)を確認
するものである。PMNの単離
【0066】PMNは、PMNに与えられそうなダメー
ジを避けるために、混入した赤血球が低張性溶血(hy
potonic lysis)しない様に正常のボラン
ティアから以前に記述した(文献19)と同じ方法で単
離した。血小板の計数はPMN調製で行ない、PMN1
00ヶ当たり血小板10ヶより少なかった。PMNは、
4.2mM NaHCO3 、10mM Hepes、
1.5mM Cacl2、1.5mM Mgcl2 及び
1%オバルミンを含んだHBSS〔pH7.4〕(HB
SS++−1%OVA)に懸濁させた。食作用アッセイ
【0067】PMN食作用は、先に記述した(文献5、
6)と同様にフル−イッド相アッセイ(fluid−p
hase assay)で評価した。反応混合物につい
ては、本明細書の前の図の説明箇所で簡単に述べてい
る。羊の赤血球(E)はウイタッカーM.A.バイオプ
ロダクツ(whittaker M.A.Bioprd
ucts)〔ウォーカースヴィレ市、メリーランド州〕
から購入した。IgGオプソナイズドEは先述(文献1
9)と同様に調製した。食作用は光学顕微鏡で評価し、
PMN100ヶ当たり摂食されたElgGの数を食作用
指数(PI)として定量した。血小板擬集アッセイ
【0068】ヒト血小板の多い血漿を用いた擬集試験
は、先に述べた(文献20)と同様に実施した。簡単に
述べると、過去2週間に抗小血板薬剤を服用していない
ボランティアの人から血液を、1/10容量のCCDバ
ッファー(100mMクエン酸ナトリウム、136mM
グルコース、pH6.5)に集めた。該血液を1000
xgで3分間遠心し、血小板リッチ血漿(platel
et rich plasma)〔PRP〕をプラスチ
ック・ピペットでプラスチックチューブへ移した。この
PRPは血小板プーア血漿(抗凝固血液を2000xg
で15分間遠心して調製したもの)で2×108 ヶ血小
板/mlに調製し、氷上に置いた。PRPとコントロー
ルの塩溶液又はテスト用ペプチド(500μl)を5μ
MのADPと共にシリコン処理したガラス製キュベット
の中で攪拌(毎分900回)し37℃でインキュベート
した。
【0069】凝集の広がりを、ADP添加後2分、ペイ
トン・アグリメーター(Payton aggreme
ter)でモニターした。各サンプルに対する凝集阻害
は次の式を用いて決定した。即ち、阻害%=(Tpep
−Tbase)/(Tagg−Tbase)×100、
ここでTbase=PRPでの光透過率(%)、Tag
g=ペプチド用の塩類のコントロールを含んだ擬集した
PRPサンプルでの光透過率(%)、及びTpep=ペ
プチド阻害剤を含んだ擬集PRPサンプルでの光透過率
(%)、である。阻害能力は、50%擬集阻害をもたら
す阻害濃度(ID50)として表現した。リガンド結合アッセイ
【0070】LRIへの多価リガンドの結合はフルーイ
ッド・フェーズ・アッセイで評価した。リガンドでコー
トした粒子は1.3μmのアルデヒド修飾の蛍光ラテッ
クスビーズ(モリキュラープローブス社、ユージィーン
市、オレゴン州)の4.0×108 ヶ/mlで500μg
/mlのHSA又は分岐KGAGDV又はコントロールペ
プチドKGALEVAのいずれか一つと共にHBSS++
の中でインキュベートした。37℃で30分後、ビーズ
を2000xgで5分間遠心し、未反応の部位をクエン
チ(quench)する為に1%HSAを含む1mlのH
BSS++に再懸濁し、更に30分間37℃でインキュ
ベートした。
【0071】コート用の蛋白の約9〜11μgが、BC
A蛋白質試薬アッセイ(ピアース社、ロックフォード
市、イリノイ州)で評価された様に、ビーズに結合して
いた。擬集を防ぐ為に、ビーズ混合物はPMNへ加える
前に1〜2秒間超音波にかけた。PMN(3.0×10
5 ヶ)はバッファー又はペプチド又は抗体(本明細書の
前で図の簡単な説明で示した様に)のいずれか一つと共
に15,000ユニットのカタラーゼの存在下に室温で
15分間インキュベートした。洗浄することなく、反応
混合物は、45μlのHSAでコートしたビーズ又はK
GALEVAでコートしたビーズ又は分岐KGAGDV
でコートしたビーズのいずれか一つと共に1μM FM
LP又はビィークル(vehicle)の存在下に37
℃で1時間インキュベートした。FMLPの他に免疫複
合物(BSA−抗BSA)をPMNの刺激に使用した。
テストによっては未結合ビーズを、反応混合物を400
μlのハイパーク−フィコール(Hypaque−Fi
coll)に重層し遠心することによってPMN−結合
ビーズから除去した。ペレットにPMN結合ビーズが含
まれていて、未結合ビーズは境界層に残っていた。付着
は蛍光顕微鏡で評価し、付着指数(AI)として、PM
N100ヶにて結合したビーズ数を定量した。
【0072】可溶性リガンドの結合は、PMNに対する
123 I−cc−RGDSの結合について以前に記述した
(文献5)と同じ様に、放射性標識した(radiol
abelled)分岐Y−KGAGDVをPMNと共に
インキュベートすることによって評価した。分岐Y−K
GAGDV(1mg)の放射性標識は、酸化剤としてイオ
ドジェン(Iodogen)(Pierce社、ロック
フォード市、イリノイ州)を用いて行った(文献5)。
標識したペプチドの特異活性は4.6×105cpm/
μgであった。PMNを、標識したペプチド(3μg/
5.0×105PMN)と共に、カタラーゼの存在下に
1.5mlエッペンドルフチューブ中で37℃で30分
間インキュベートした。反応混合物はペレットに会合し
た放射能活性を評価する為にヴァーシィルーブ(Ver
silube)〔ジェネラル・エレクトリック社、ウィ
ルミントン市、マサチューセッツ州〕に重層し、12,
000×gで遠心した。特異結果は、100〜200μ
gの非標識の分岐Y−KGAGDVの存在下に結合した
放射能活性を、全結合から差し引くことで決定した。結果 RGD含有ペプチド及びFg γ鎖ペプチドは両方とも
にLRIにてもたらされるFg刺激摂食を止める。
【0073】LRIのリガンド結合特異性を調べ始める
のに、Fgに刺激された摂食が、RGD配列を含むペプ
チドと同様にγ鎖のアミノ酸配列を含むペプチドに影響
を受け得るかどうかが問題であった。以前に示した(文
献5)様に、Fgは二相様式(bi−phasic m
anner)でElgG摂食を3〜4倍に高める。PM
NをGRGDSC又は15アミノ酸のγ鎖ペプチドのい
ずれか一つとインキュベーションするとElgGの摂食
を刺激するFgの能力が完全に止められたが、他方いず
れのペプチドも、無刺激のPMNによるElgG摂食レ
ベルに何の影響も与えなかった(図1)。無関係のアミ
ノ酸配列のコントロール用ペプチド32(文献5)では
Fg刺激での摂食に何の影響もなかった(図1参照)。
【0074】これらのデータは、Fgの中の二つの別箇
のアミノ酸配列が食作用の増大に関与している可能性を
示していた。これらのデータを説明出来る一つの可能性
は、摂食の増大の為には二つの別箇の受容体が関与し、
この両方が、Fgによる信号導入に必須であろうという
ことであった。もう一つは、αIIbβ3 を用いた場合と
同じく、二つの部位が同じ受容体LRIによって認識さ
れ得るということであった。
【0075】これらのいずれであるかを調べる為に、β
1 及びβ3 に対するモノクローナル抗体の、Fgに刺激
された摂食に及ぼす影響を調べた。初めに、抗β1 のF
g刺激摂食に及ぼす影響を調べた。議論のあるところだ
が、β1 インテグリンはPMNの上に存在すると述べら
れており(文献2及び3)、抗β1 のPMNに対する結
合が確認された。(〔実験材料と方法〕の項を参照せ
よ)。
【0076】モノクローナル抗体AIA5(抗β1
が、PMNによるβ1 依存の機能を阻害出来るかどうか
を決定するのに、ラミニン刺激によるElgG摂食に及
ぼす抗β1 の影響を調べた。PMNはα6 β1 を経由し
てラミニンと相互作用している(文献2)。図2におけ
るAに示される様に、抗β1 は摂食を刺激するラミニン
の能力を完全に止めた。対照的に、抗β1 はFgの投与
量応答カーブを右方へシフトするにも係らず、Fg刺激
での摂食を阻害しなかった(図2におけるB)。
【0077】同じデータがβ1 に対する他のモノクロー
ナル抗体(4B4)やα5 β1 に対するポリクローナル
抗体でも得られた。対照的に抗β3 (モノクローナル抗
体7G2)はラミニン刺激摂食に影響することなく(図
2におけるA)Fg刺激摂食を完全に阻止した(図2に
おけるB)。
【0078】これらのデータはβ1 インテグリンがラミ
ニンによるPMN活性化に必須なることを示している。
更に、β1 族のあるものはFg結合に関与しているかも
知れない、しかしながらFgにて高められた摂食の為の
全シグナル導入(signal fransducti
on)はモノクローナル抗体7G2の阻害力あるβ3
インテグリンが必要なることを示している。
【0079】これらのデータは、モノクローナル抗体7
G2が、単核細胞とPMNの双方による多価RGDで刺
激された摂食を、阻害することを示した以前のデータ
(文献6)を確認するものである。LRIは抗β3 試薬
にて認識されるPMN上の唯一既知のインテグリンであ
る(文献6)故に、LRIは、FgがPMN食作用機能
を刺激(stimulate)するのに経由したインテ
グリンである。このことは、LRIがRGD配列及びF
gのγ鎖配列の両方を認識出来るという仮説を示持する
ものである。アミノ酸配列KGAGDVを含むペプチド
は、RGDペプチド類よりも、LRI介在の食作用増進
を特異的に阻害する
【0080】LRIによるγ鎖認識で重要なアミノ酸を
調べるのに、まずPMNを、三種のヘキサペプチド即ち
KQAGDVとKQRGDVとKGAGDVの濃度を高
くしてインキュベートし、Fg刺激によるElgG摂食
への効果を評価した。KQAGDVは、15アミノ酸γ
鎖ペプチド中の6ヶの最C末端(most carbo
xy terminal)アミノ酸を表わしていて、γ
鎖のαIIbβ3 認識に必要である(文献15)。このペ
プチドは、Fgに刺激された摂食を約10μMのID50
で阻害した(図3におけるA)。
【0081】LRIはアミノ酸配列RGDを認識するこ
とが知られているので、アラニンがアルギニンへ単−ア
ミノ酸置換したペプチドKQRGDVを調べた。驚くべ
きことに、この変異によってFgに刺激された摂食を阻
害するペプチドの能力が30倍以上減少した(図3にお
けるA)。対照的に、グルタミンをグリシンへ単一置換
し、本発明の新規ペプチドKGAGDVを作り出したも
のでは、4倍その能力を向上させた。このヘキサペプチ
ドのKGAGDVは、Fgに刺激された摂食を約2.5
μMのID50で阻害した(図3におけるA)。コントロ
ールのペプチドKGALEVAは、700μMの濃度で
さえも、Fgに刺激された摂食に何の影響もなかった。
700μMのKGALEVAに対する、Fgに刺激され
た百分率PIは120%であった。
【0082】KGAGDVへのアミノ酸末端に二つのヒ
スチジンを含む様にγ鎖ペプチドの長さを増すことで、
Fgに刺激された血小板凝集の阻害に対するγ鎖ペプチ
ドの能力が増加する(文献15)ので、KGAGDVの
アミノ酸配列は、ヒスチジンがあれば、LRIに刺激さ
れた摂食の阻害に対してより能力が大きくなるかどうか
が問われた。それ故に、15アミノ酸のKQAGDVペ
プチドのFg刺激摂食の阻害能力を12アミノ酸のKG
AGDVペプチド(両ペプチドともにヒスチジンを含ん
でいる)と比べた。
【0083】図3におけるBに於て示す様に、ヒスチジ
ン残基を付加しても、KGAGDV配列を含むペプチド
は、Fgに刺激された摂食の阻害で、15アミノ酸のK
QAGDVペプチドの場合より、3倍も能力が高かっ
た。12アミノ酸のKGAGDVペプチドは約1.2μ
MのID50でFgに刺激された摂食を阻害した。両ペプ
チドとも、その6アミノ酸の中核よりも2〜3倍の能力
があった。かかるデータは、ヘキサペプチド配列KGA
GDVがPMNのFg活性化の強力な阻害物質であるこ
とを示している。FgがLRIを通して食作用を刺激す
るので、かかるデータはKGAGDVがLRIに対する
ペプチドリガンドであることを示唆している。
【0084】LRIはβ3 インテグリンに密接に関係し
ていると思われるので、プロトタイプのβ3 インテグリ
ンに対するKGAGDV含有の配列の活性を確かめるこ
とが重要であった。αIIbβ3 をかかる研究に選んだ。
かかる目的を達成する為に、HHLGGAKQAGDV
とHHLGGAKQRGDVとHHLGGAKGAGD
Vについて、ヒト血小板富化血漿のADPで刺激された
凝集、即ちFgにも依存しているαIIbβ3 依存の機
能、の阻害能力を調べた。表Iに表わす様に、かかるF
gのγ鎖由来のペプチドは、Fgに刺激された血小板凝
集とFgに刺激されたPMNによる摂食の阻害能力につ
いて比較した。公表の値(文献22)に一致して、天然
のドデカペプチド配列は80μMのID50で血小板凝集
を阻害した。アルギニン置換ペプチドは血小板凝集のも
っと強力な阻害剤(ID50=28μM)であったが、他
方でFgに刺激された摂食への阻害効果は小さいもの
(80μMで0%阻害)であった。
【0085】著しく対照的に、グリシン置換ペプチド
は、血小板凝集の阻害剤としては完全に効果なし(10
0μMで0%阻害)であったが、他方ではFgに刺激さ
れた摂食の強力な阻害剤(ID50=1.1μM)であっ
た。かかるデータはgly置換のペプチド(HHLGG
AKGAGDV)がαIIbβ3 と、もしあるとしても非
常に弱く結合しており、LRIとαIIbβ3 は、別々の
ペプチドリガンド結合の特異性を持つということを示し
ている。
【0086】Fgのγ鎖由来のペプチド阻害剤がLRI
に対するアゴニスト(agonist)としても働き得
るかどうかを決定する為に、RGD配列、KQAGDV
配列及びKGAGDV配列を含む多価の分岐ペプチドを
構築した。LRIを経たPMNのElgG摂食を刺激す
るのに多価ペプチドが必要であることは以前に示されて
いる(文献5及び6)。図4に示される様に、三つの分
岐ペプチドはすべてElgGの摂食を刺激(stimu
late)している。しかしながら、分岐KGAGDV
が最も強力で調べた量応答範囲が広いものであった。
【0087】分岐RGDと分岐KQAGDVは、Fgに
刺激された摂食の阻害に対し一価のペプチドとして示し
たのと同じ相関的な能力を、摂食の刺激で示した(図4
を図3におけるAと比べて見よ)。抗β1 がFgに刺激
された摂食の量応答曲線を右側にシフトさせたので、分
岐RGD及び分岐KGAGDVのElgG摂食を刺激す
る能力に及ぼすβ1 抗体の効果を調べた。Fgを用いた
場合の様に、抗β1 は分岐RGDペプチドの量応答曲線
を右側にシフトさせた(図5におけるA)。
【0088】対照的に、抗β1 は分岐KGAGDVの量
応答曲線に何の効果も示さなかった。抗LRI(モノク
ローナル抗体 7G2)は三つの分岐ペプチドの摂食刺
激能力を完全に阻害した。これらのデータは、多価RG
Dペプチドが、PMN上の少なくとも2つの別箇のイン
テグリン族と結合すること、を示している。多価KGA
GDVは、しかしながら、LRIに対して機能的な特異
性があるようだ。これらのペプチドのLRIに対する機
能的能力の順位はKGAGDV>KGAGDV>KQR
GDV=GRGDSPA〔配列番号ID NO:10〕
である。多価の分岐KGAGDVは特異的にLRIに結
合し、β1 インテグリともβ2インテグリンとも結合し
ない
【0089】分岐KGAGDVがLRIに対して特異的
なリガンドを表していたことを証明するために、二種類
のリガンド試験を行った。初めに、分岐KGAGDVで
コートしたラテックス、KGALEVAでコートしたラ
テックス及びHSAでコートしたラテックスの各ビーズ
のPMNに対する結合を調べて、抗LRI(7G2)及
び抗IAP(ポリクローナル)の結合阻害能力をテスト
した。
【0090】分岐KGAGDVビーズの無刺激PMNへ
の結合は中程度(modest)だが有意(signi
ficant)なものであり、FMLP(図6)又は免
疫複合物(文献21)のいずれかを用いてPMNを刺激
することで(かなり(significantly))
高められた。FMLP刺激のPMNに対する分岐KGA
GDVビーズの結合の平均AIは317±47SEM
(n=7)であった。かかる結合は、過剰のKGAGD
Vの包含で阻害出来る故に、特異的なものであった。
【0091】対照のPMN又は刺激されたPMNのいず
れかにHSAでコートしたビーズが結合するのが最小で
あった。対照のPMN及びFMLPに刺激されたPMN
に対するHSAビーズの結合のAI値は夫々5及び58
であった。対照用のペプチドKGALEVAでコートし
たビーズの結合のAI値は、対照のPMN及びFMLP
刺激のPMNに対して、夫々12及び65であり、HS
Aビーズの結合に対するものと充分に異なった数値であ
った。PMNがFMLPで刺激されようとされまいと、
抗LRI及び抗IAPの両方は、同型のコントロール用
抗体でないが、分岐KGAGDVビーズの結合を充分に
阻害した。(図6)
【0092】三つのテストからの抗体阻害研究を比べて
見ると、抗LRIは、分岐KGAGDVビーズの、FM
LPに刺激されたPMNへの結合を79%(p<0.0
2)阻害し、抗IAPは94%阻害した(p<0.00
6、t−テストによる)。更に、抗IAPを37℃で4
5分後添加すると、PMN結合ビーズの75%が除かれ
て、分岐KGAGDVビーズは主にプラズマ膜結合し摂
食されなかったことを示した。かかるデータは分岐KG
AGDVビーズが、LRI依存様式及びIAP依存様式
で、PMNに結合することを示している。
【0093】次に、放射線標識した分岐Y−KGAGD
VのPMNに対する結合を調べ、抗LRI及び抗IAP
の結合阻害能力をテストした。
【0094】PMNは特異的に分岐Y−KGAGDVに
結合し、分岐Y−KGAGDV37,463±3,43
6分子/PMNであった(表II)。抗LRI(7G2)
はPMNに対する特異結合分子数を7,212±5,6
62(p<0.01)へ平均阻害率80.8%で減少さ
せた。更に抗IAP(モノクローナル抗体B6H12)
はPMNに対する結合分子数を1,098±762(p
<0.001、t−テスト)へ平均阻害率97.1%で
減少させた。同型の対照用抗体は、特異的に放射性標識
したリガントの、LRIへの結合に影響しなかった。こ
れらのデータは、多価の分岐KGAGDVペプチドが刺
激を受けていないPMN及び刺激を受けたPMNの両方
によって発現するLRIに特異的に結合することを示し
ている。
【0095】β1 及びβ2 インテグリンの分岐KGAG
DV結合への寄与を調べるために、抗β1 (モノクロー
ナル抗体A1A5)と抗β2 (IB4)と抗αm (OK
MI及びOKM10)について、分岐KGAGDVビー
ズがFMLPに、刺激されたPMNに結合するのを、阻
害する能力を調べた。
【0096】図6に示される様に、抗β1 は、分岐KG
AGDVビーズを刺激PMNに結合する効果がなかっ
た。更にモノクローナル抗体IB4又は同型のモノクロ
ーナル抗体OKM10のいずれかの0.5μgと共にP
MNをインキュベートしても分岐KGAGDVビーズ結
合に何ら影響しなかった(図7におけるA)、またモノ
クローナル抗体OKMIも同じ結果を与えた。
【0097】対照的に、この同じ濃度のモノクローナル
抗体7G2(抗LRI)は、HSAビーズの場合に見ら
れるレベルに迄、分岐KGAGDVビーズの結合を完全
に阻害した。面白いことに、同じ濃度の抗αm β2 抗体
は、分岐KGAGDVビーズ結合を阻害しないが、分岐
KGAGDVのElgG摂食の刺激能力を完全に止めた
(図7におけるB)。これらのデータは、αm β2 が、
フォルボルエステルを含む沢山のPMN活性化剤により
刺激された食作用で、非リガント結合を演じるという以
前の観察(文献18及び21)と一致している。より高
濃度の抗体では、モノクローナル抗体7G2及びOKM
10の効果は同じにとどまっており、他方でモノクロー
ナル抗体IB4は、分岐KGAGDVビーズに結合する
のを24%阻害する結果であった(図7におけるA)。
この同じ濃度のモノクローナル抗体IB4で、無刺激の
PMNによるElgGの摂食も部分的に阻害された(図
7におけるB)。
【0098】かかるデータは、無刺激のPMNによる摂
食がβ2 インテグリンを必要としないが、αm (Mo
I)又はβ2 (IB4)を認識する抗体は、この摂食を
非特異的に阻害できるということを示した、以前の仕事
(文献21)と一致している。それ故に、かかるデータ
は、β1 インテグリンもβ2 インテグリンもともに、分
岐KGAGDVコートのビーズの結合に何ら重要な働き
をしないことを示している。PMNの刺激はLRIリガ
ンド結合特異性を調節する。
【0099】本データは、RGDアミノ酸配列とKGA
GDVアミノ酸配列の両方がLRIにて機能的に認識さ
れ得ること及び分岐KGAGDVビーズの非刺激PMN
への結合がLRIを経由していることを示したので、ヘ
キサペプチドのKGAGDVとKQRGDVとコントロ
ールペプチドKGALEVAの、分岐KGAGDVビー
ズの結合を阻害する能力を調べた。
【0100】両ペプチドとも、分岐KGAGDVビーズ
の非刺激PMNに結合するのを阻害する能力は等しく1
9μMのID50であった(図8におけるA)。はっきり
と対照的に、上のヘキサペプチドは分岐KGAGDVビ
ーズのFMLPに刺激されたPMNに結合するのを阻害
する能力に違いがあった(図8におけるB)。
【0101】刺激があると、KQRGDVの阻害能力
は、60μMのresultantID50で約3倍減少
した。面白いことに一価のKGAGDVの阻害能力は
2.5μMのresultant ID50でPMN刺激
にて約8倍増加した(図8におけるB)。事実、KGA
GDVのこの濃度は、Fg刺激での摂食を50%阻害す
るのに必要な(図3におけるAでの2.5μM)濃度と
同じであった。それ故に、KGAGDVのリガンド結合
阻害の能力とリガンド結合に刺激される機能を阻害する
能力は同じものであった。
【0102】700μMの濃度でも、コントロール用ペ
プチドKGALEVAは、非刺激PMN又はFMLP刺
激のPMNのいずれかに分岐KGAGDVビーズが結合
するのに影響を与えなかった。700μMのKGALE
VAに対するコントロール用ビーズの結合は非刺激PM
Nで108%であり、FMLP刺激PMNで113%で
あった。かかるデータは、PMNの活性化状態がLPI
のリガンド結合の特異性を調節していることを示す。こ
の様にして、IgGオプソナイズ化標的又はカモタクテ
ック(chamotactic)ペプチドの存在下で起
こるのと同様のPMN刺激で、KGAGDV配列をRG
D配列と比べられる位にLRIが好ましく認識する能力
はかなり増加していて、他方刺激のない場合には、両ア
ミノ酸配列は等しく認識される。
【0103】本明細書のデータは、白血球応答インテグ
リンLRIに対する独特なリガンド結合特異性を述べて
いる。以前の仕事では、LRIが、細胞接着因子族β3
(gpIII a)(文献4〜6)のβ鎖と免疫学的に交差
反応することを示す新規でまだ記述されたことのないイ
ンテグリンであることを示した。クローン化したβ3
ンテグリンの様に、LRIはペプチド配列Arg−Gl
y−Aspを認識する。(文献5)。本明細書で、LR
Iが、αIIbβ3 の様にFgのγ鎖のC末端ペプチドを
認識することを示した。該ペプチドはKGAGDV配列
を含み、αIIbのアミノ酸294番〜314番にクロス
リンクすることが示された(文献23)。面白いこと
に、発表された研究では、他の細胞接着因子族のαv β
3 はFg内で該アミノ酸配列を認識しないことを示して
いる(文献14)。
【0104】本発明で、KQAGDV配列を含む15ア
ミノ酸のペプチドとPMNのインキュベーションは、F
g刺激によるElgGの摂食を著しく阻害することを開
示した。該応答のID50は3.5μMであった(図3に
おけるB)。比較として天然のγ鎖のドデカペプチドは
αIIbβ3 依存の血小板凝集を80μMのID50で阻害
した(表I)。かかるデータは、αIIbβ3 の様に、L
RIがFgのγ鎖ペプチドを認識することを示してい
る。更に、他に知られているインテグリンとは異って、
LRIはアミノ酸配列KGAGDVも認識する。このこ
とは、一価のKGAGDVによるLRI機能の阻害(図
3において、ID50=2.5μM)によって示される、
また該アミノ酸配列を含む多価の分岐したペプチド(分
岐 KGAGDV)がLRIに特異的に結合し、LRI
依存の食作用の増大を刺激出来る(表II、図5及び図6
を参照)という事実によって示される。かかることは、
KGAGDVペプチドがαIIbβ3 依存の血小板凝集を
阻害出来ない(表I)ことと直接対照的なことである。
【0105】Fgのγ鎖由来ペプチドのLRI依存性機
能を阻害する能力の順はKGAGDV>KQAGDV>
KQRGDVであり、他方これらの配列を含むドデカペ
プチドのFg依存性血小板凝集を阻害する能力の順は逆
順番を示す(表I)。これらのデータは、本発明の新規
配列KGAGDVが、LRIによって好ましく認識され
ることを示唆し、既知の細胞接着因子類(cytoad
hesin family members)と一層区
別するものである。
【0106】分岐KGAGDVがLRIに対し特異なリ
ガンドであって、PMNによって発現する他のインテグ
リンには認識されなかったことを証明するために、分岐
KGAGDVでコートされたビーズのPMN結合を阻害
する、インテグリン認識の幾つかの抗体の能力(図6及
び図7)や、分岐KGAGDVで刺激されたElgGの
摂食を阻害するインテグリンを認識する抗体の能力(図
5におけるB及び図7におけるB)、を調べた。
【0107】β1 族の少なくとも2つの、α5 β1 (文
献3)及びα6 β1 (文献2)はPMN上に検出されて
いて、β1 に対する抗体はこれら両方のインテグリンの
機能を抑制することが出来るので、β1 を認識する三つ
の抗体(2つのモノクローナル抗体と1つのポリクロー
ナル抗体)の、分岐KGAGDVコートのビーズの結合
を阻害する能力を調べた。
【0108】これら三つの抗体はFg刺激の摂食の量依
存曲線を変化させてラミン刺激の摂食を抑制する(図
2)一方で、分岐KGAGDVリガンド結合(図6)又
は分岐KGAGDV刺激の摂食(図5)には何の影響も
なかった。白血球インテグリンのαm β2 はFgを認識
することが知られていて、α鎖(文献10)及びβ鎖
(文献12)の両方に対する抗体は、PMNのFgとの
相互作用を抑制出来る。OKM1とOKM10(抗
αm )のいずれも、分岐KGAGDVビーズのFMLP
に刺激されたPMNとの結合に何ら影響を与えなかった
(図7)。対照的に、OKM1は、FgのDペプチドの
3OKD領域がFMLPに刺激されたPMNに結合する
のを抑制することが先に示されて来た(文献10)。更
にモノクローナル抗体IB4(抗β2 )は、サイトカイ
ンに刺激されたPMNのFgとの接着を抑制することが
示されており(文献12)、他方では、本実験でテスト
した最高の濃度でさえも、分岐KGAGDVビーズの結
合は24%抑制されたのみであった(図7における
A)。
【0109】かかるデータは、β2 インテグリンがLR
Iによるリガンドの結合に必要でないことを示した以前
のデータ(文献5)と一致している。更にLADの患者
から得たPMNの、放射性標識した分岐KGAGDV
と、結合する能力を調べて、LADのPMNは、正常な
PMNと同様に分岐KGAGDVに特異的な結合が等し
く出来ることが分った。面白いことに、たとえかかる抗
αm β2 抗体がリガンドの結合を余り抑制しなくても、
三つともすべて、分岐にKGAGDVにて刺激されたE
lgGの摂食を抑制した(図7におけるB)。
【0110】αm β2 は、細胞外マトリックス蛋白やホ
ルボールエステル類を含む様々な試剤で刺激された食作
用で非リガンド結合(non−ligand bind
ing)の役割をしていると以前から提案されている
(文献18、19及び21)。本発明のデータは、αm
β2 のリガンド結合の機能を、食作用における役割から
更に分化させることによって前述の仮説を確かなものに
している。
【0111】以前の研究で、LRIはRGD配列を含む
接着蛋白を認識すること及び多価ペプチドのcc−RG
DSは特異的にPMNに結合しFIgGの摂食を刺激出
来ることが示された(文献5)。それ故に、本発明のデ
ータに照らし、LRIによるリガンド認識の為のRGD
ペプチドとKGAGDVペプチドの関係を理解すること
が重要となった。非刺激のPMNは両アミノ酸配列を等
しく認識し(図8におけるA)、他方、FMLPあるい
は免疫複合物のいずれかで刺激されたPMNはRGDに
較べられる程に、よくKGAGDVを認識した(図8に
おけるB)。
【0112】かかるデータは、RGDとKGAGDVの
両配列がLRIに認識されて、PMNの活性化状態がこ
れら二つのアミノ酸配列に対するLRIのリガンド結合
の特異性を調節していることを示している。かかる態様
で、αIIbβ3 インテグリン(文献1及び13)やβ2
インテグリン(文献1)の如きLRIはリガンド結合の
刺激依存性の調節を示す。
【表1】 表I PMNによるFg刺激血小板凝集とFg刺激摂食の 阻害の為のγ鎖由来ペプチドの比較 ──────────────────────────────────── ペプチド 血小板ID50 a PMNID50 b ──────────────────────────────────── GQQHHLGGAKQAGDV N.D. 3.5μM HHLGGAKQAGDV 80μM N.D. HHLGGAKQGDV 28μM >80μMc HHLGGAKAGDV >100μMd 1.1μM ──────────────────────────────────── a 小血板凝集は「材料と方法」で述べた如く評価し
た。 b PMNによるFg刺激のFIgG摂食は「材料と方
法」で述べた如く評価した。 c 80μMで 0%の阻害 d 100μMで 0%の阻害
【表2】 表II 放射性標識した分岐Y−KGAGDVのPMNへの結合 ──────────────────────────────────── 特異分子数/PMNa 阻害率(%) ──────────────────────────────────── バッファー 37,463±3,436 0 MIgG1 34,412±1,879 8.1 MIgG2b 37,219±4,122 0.6 7G2 7,212±5,662 80.8 B6H12 1,098± 762 97.1 ──────────────────────────────────── a.PMN(5.0×105 ヶ)をバッファー又は2.
5μgの精製抗体と共にカタラーゼの存在下に室温で1
5分間インキュベートした。100〜200μgの放射
性非標識の分岐Y−KGAGDVの存在下及び非存在下
で、「材料と方法」で述べた如く細胞に関連した特異的
結合を決定する為に放射性標識の分岐Y−KGAGDV
(3μg)を加えた。データは三通りのサンプル(tr
iplicate samples)の平均値±SEM
として表わした。日毎に結合の変化がある故に、一回の
実験からのデータは叙述(depict)されている。
PMNに結合する特異な分岐Y−KGAGDV分子数
は、平均の二通り又は三通りのサンプルから平均=2
7,475±5,471SEM、n=4で16,100
〜37,463の範囲であった。抗体の影響は、全実験
で定性的には同じものであった。
【0113】本発明の言わんとするところの精神と範囲
(spirit and scope)から逸脱しない
限り、本発明の開示していることを読むことにより、本
発明で挙げた例の外の様々な例も当業界の技術に慣れた
者にとっては明らかなものである。かかる外の例もすべ
て、本発明で付記した特許請求の範囲内に包含されるべ
きである。引用文献 配列表 (1) 一般情報: (i)出願人: グレシャム, ハッティ・ディー Gresham,Hattie,D. ブラウン,エリック・ジェー Brown,Eric J アグムス,スチィーヴン・ピー Adams,Steven P (ii) 発明の名称:新規なヘキサペプチド (iii )配列の数:11個 (iv)通信住所: (A)名受人:スコット・ジャー、メイヤー、モンサン
ト社,A3SG (B)町 名:800N.リンドバーフ(Lindbe
rgh) (C)都市名:セントルイス (D)州 名:ミズリー (E)国 名:アメリカ合衆国 (F)郵便番号:63167 (v)コンピューターでの読み取り型式: (A)媒体の型:フロッピーディスク (B)コンピュータ:IBM PCコンパチブル (C)操作システム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウェア:パテントイン・リリース(Pat
entInRelease)♯1.0,ヴァージョン♯
1.25 (vi) 最新出願データ: (A)出願番号: (B)ファイル日: (C)分類 (viii)弁護人/代理人 情報 (A)名前:メイヤー,スコット・ジェー (B)登録番号:25,275 (C)照会/内容要旨 番号:07−24(867)A (iv)電話通信情報: (A)電話番号:(314)694−3117 (2) 配列番号ID NO:1の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:6アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:1: Lys Gly Ala Gly Asp Val 1 5 (2) 配列番号ID NO:2の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:7アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:2 Ala Lys Gln Ala Gly Asp Val 1 5 (2) 配列番号ID NO:3の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:6アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:3: Lys Gln Ala Gly Asp Val 1 5 (2) 配列番号ID NO:4の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:6アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:4: Gly Arg Gly Asp Ser Cys 1 5 (2)配列番号ID NO:5の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:6アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:5: Lys Gln Arg Gly Asp Val 1 5 (2)配列番号 ID NO:6の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:7アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:6: Lys Gly Ala Leu Glu Val Ala 1 5 (2)配列番号 ID NO:7の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:15アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:7: Gly Gln Gln His His Len Gly Gly 1 5 Ala Lys Gln Ala Gly Asp Val 10 15 (2)配列番号 ID NO:8の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:12アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:8: His His Leu Gly Gly Ala Lys Gly 1 5 Ala Gly Asp Val 10 (2)配列番号 ID NO:9の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:12アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:9: His His Leu Gly Gly Ala Lys Gln 1 5 Arg Gly Asp Val 10 (2)配列番号 ID NO:10の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:7アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:10: Gly Arg Gly Asp Ser Pro Ala 1 5 (2)配列番号 ID NO:11の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:10アミノ酸 (B)型 :アミノ酸 (D)形態:線状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記述:配列番号ID NO:11: Gly His Gly Pro Gly Glu Gln Gln 1 5 Leu Arg 10
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はPMNによるフィブリノーゲンの刺激に
よるElgG摂食に対する、フィブリノーゲンのγ鎖ペ
プチドとGRGDSC〔配列番号 ID NO:4〕の
影響を示す。
【図2】図2は、mAbのAIA5(抗β1 )及び7G
2(抗β2 )の、ラミニンの刺激による摂食(lami
nin−stimulated ingestion)
に対する影響を図2におけるAで示し、フィブリノーゲ
ンの刺激による摂食(fibrinogen−stim
ulated ingestion)に対する影響を図
2におけるBで示す。
【図3】図3は、アミノ酸配列KQAGDV,KQRG
DV,及びKGAGDVを含むペプチドの、フィブリノ
ーゲンの刺激による摂食に対する影響を示す。
【図4】図4は、アミノ酸配列のRGDとKQAGDV
とKGAGDVを含む多価ペプチドの、PMNによるE
lgG摂食に対する影響を示す。
【図5】図5は、多価分岐PGDペプチド(図5におけ
るA)又は多価分岐KGAGDVペプチド(図5におけ
るB)による刺激を受けたElgGの摂食に対するmA
bのAIA5(抗β1 )の影響を示す。
【図6】図6は、無刺激のPMN及びFMLPの刺激に
よるPMNの、多価分岐KGAGDVペプチドでコート
したラテックスビーズを結合する能力に対する、AIA
5(抗β1 )、7G2(抗B3 )及びポリクローナル抗
IAPの影響を示す棒グラフである。
【図7】図7は、mAbのIB4(抗B3 )とOKM1
0 (抗αm )の多価KGAGDVペプチドコートのビー
ズ結合に対する効果(図7におけるA)及び多価KGA
GDVペプチドの刺激によるElgGの摂食に対する効
果(図7におけるB)を示す。
【図8】図8は、ヘキサペプチドKGAGDV及びKQ
RGDVの、多価KGAGDVペプチドでコートしたビ
ーズの対照(図8におけるA)及びFMLPで刺激した
PMN(図8におけるB)による結合に対する、影響を
示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハッティー ダーデン グレッシャム アメリカ合衆国ミズーリ州コロンビア, サウス エッジウッド アベニュー 602 審査官 冨永 みどり (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 7/06 CA(STN) REGISTRY(STN) BIOSIS/WPI(DIALOG) PubMed

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次のアミノ酸配列 Lys Gly ALa GLy Asp Val
    〔配列番号ID NO:1〕を有するヘキサペプチド。
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