JP3332670B2 - 操船制御及び支援方法とその装置 - Google Patents

操船制御及び支援方法とその装置

Info

Publication number
JP3332670B2
JP3332670B2 JP15410995A JP15410995A JP3332670B2 JP 3332670 B2 JP3332670 B2 JP 3332670B2 JP 15410995 A JP15410995 A JP 15410995A JP 15410995 A JP15410995 A JP 15410995A JP 3332670 B2 JP3332670 B2 JP 3332670B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thrust
ship
disturbance
data
actuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15410995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08324493A (ja
Inventor
洋幸 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP15410995A priority Critical patent/JP3332670B2/ja
Publication of JPH08324493A publication Critical patent/JPH08324493A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3332670B2 publication Critical patent/JP3332670B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、推進プロペラ、舵、ス
ラスタなどの複数のアクチュエータを有する船舶若しく
は飛行船(以下飛行船を含めて船舶という)において、
一本のジョイスティックレバーの操作により、複数のア
クチュエータを同時に制御して操船する操船制御方法と
その装置に係り、特に操船の熟練度を必要とする事な
く、容易に所定位置若しくは所定方向に移動可能な、操
船制御方法とその装置に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】海洋調査船やケーブル敷設船等において
は、1本のレバーで複数のアクチュエータを同時に制御
して、船舶を任意の方向に移動操作させるために、ジョ
イスティックコントロールシステムを採用している。そ
してかかるジョイスティックコントロールシステムは、
1本のジョイスティックレバー等によりバウスラスタの
翼角(可変ピッチプロペラの場合であり、固定ピッチプ
ロペラの場合は回転数)、主推進器の翼角(または回転
数)、舵の舵角等を制御し、船体移動や旋回などの操船
を容易に実現し得るものである。
【0003】図9は、従来例のジョイスティックコント
ロールシステムを示している。図9に示すように、船舶
には、左右舷方向に推力を発生させるバウスラスタ92
Sと、前後方向に推力を発生させる主推進器92P(推
進プロペラ)と、主推進器92Pの前後方向推力を前後
・左右方向に配分させる舵92Rとからなる複数のアク
チュエータが装備されている。さらにこれらの複数のア
クチュエータを制御するために、バウスラスタ制御盤9
1S、主推進器制御盤91P、オートパイロット(舵制
御装置)91Rが装備されるとともに、センサとして、
船舶の船首方位を検知するジャイロコンパス83、翼角
センサ(または回転計)84、85、舵角計86等が装
備されている。なお、複数のアクチュエータの組み合わ
せはこれに限らず、たとえば、主推進器92Pおよび舵
92R等を2組設けたものも使用されている。
【0004】そして、1本のジョイスティックレバー等
の操作で複数のアクチュエータを制御するために、ジョ
イスティックレバー等を備えた操作盤1、およびジョイ
スティックレバー等の操作量に基づき、各制御盤91
S、91P、91Rへの各指令値を演算する主制御装置
02が配設されている。
【0005】操作盤1は一般的に船舶の操舵室に設置さ
れており、操作盤1には、ジョイスティックレバー1
1、旋回ダイヤル12、及び操作推力演算器13が組込
まれている。ジョイスティックレバー11には、回転軸
が互いに直行する2個の図示しない回転角検出器が連結
されており、ジョイスティックレバー11を任意の角度
方向に倒伏させることにより、倒伏角度のx、y成分を
2個の回転角検出器で検出して、操作推力演算器13に
出力する。又操作盤1には、ジョイスティックレバー1
1とともに、旋回ダイヤル12が備えられており、旋回
ダイヤル12を旋回させることにより、旋回角度を操作
推力演算器13に送付する。そして、操作推力演算器1
3では、ジョイスティックレバー11および旋回ダイヤ
ル12からの信号がA/D変換された後、船舶を移動、
旋回させるために必要な操作推力のΧ軸(船舶の前後方
向)座標成分FXo 、Y軸(左右舷方向)座標成分FY
o 、旋回モーメント成分FNo が演算される。
【0006】なお、旋回ダイヤル12はかならずしも必
要なものではなく、例えば特公平3−39878号の第
2図にその詳細が開示されているように、ジョイスティ
ックレバー11の先端に押釦スイッチを設け、押釦スイ
ッチの操作により2個の回転角検出器の内の一つを旋回
角度とするようにしてもよい。さらには、ジョイスティ
ックレバー11自体が回転できるようにして、旋回角度
を得るようにしてもよい。また操作推力演算器13はか
ならずしも操作盤1内に配置する必要はなく、後述する
主制御装置02内に配置してもよい。
【0007】また、操作盤1は必要に応じて複数台(た
とえば、船舶の操舵室の中央と、右舷と、左舷とに3
台)設けられ、使用する操作盤1を図示しない選択スイ
ッチ等により選択する。そして上述の操作推力(FXo
,FYo ,FNo )は、主制御装置02に送信され
る。
【0008】主制御装置02は、推力配分部4として、
各アクチュエータの配分推力を演算する推力配分回路4
1と、推力配分回路41からの各指令推力に基づく各ア
クチュエータの指令値を演算する指令値演算回路42
S、42P、42Rとから構成されている。
【0009】すなわち推力配分回路41では、操作盤1
からの操作推力(FXo ,FYo ,FNo )を下記1)
式により、図7に示すような、バウスラスタ92Sへの
指令推力(XS,YS,NS)、主推進器92Pへの指
令推力(XP,YP,NP)、舵92Rへの指令推力
(XR,YR,NR)に配分する。 (FXo ,FYo ,FNo )= (XS,YS,NS)+(XP,YP,NP)+(XR,YR,NR)…1)
【0010】次に、指令値演算回路42Sでは、指令推
力(XS,YS,NS)に基づきバウスラスタ92Sへ
の指令値φS(ピッチ角または回転数)を演算し、バウ
スラスタ制御盤91Sに送出する。同様に指令値演算回
路42Pでは、指令推力(XP,YP,NP)に基づき
主推進器92Pへの指令値φP(ピッチ角または回転
数)を演算し、主推進器制御盤91Pに送出する。更に
指令値演算回路42Rでは、指令推力(XR,YR,N
R)に基づき舵92Rへの指令値δR(舵角)を演算
し、オートパイロット91Rに送出する。
【0011】そしてバウスラスタ制御盤91Sでは、翼
角センサ84からフィードバック信号を取込みながら、
指令値φSに基づいてバウスラスタ92Sのピッチ角制
御を行う。又主推進器制御盤91Pでも、翼角センサ8
5からフィードバック信号を取込みながら、指令値φP
に基づいて主推進器92Pのピッチ角制御を行う。更に
オートパイロット91Rでは、ジャイロコンパス83よ
りの方位信号及び舵角計86からのフィードバック信号
を取込みながら、指令値δRに基づいて舵92Rの舵角
制御を行う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらかかる装
置による操船方法は、ジョイスティクレバーの倒し量及
び旋回ダイヤルの回転角等より大雑把にしか命令推力を
把握できず、又船舶は風や潮流などの外乱の影響を受け
るものであるから、前記レバー操作により船舶にどの位
の推力がどの方向に働くかよく分からなかった。この
為、操船者に操船上の不安と負担を与える結果にもなっ
ている。
【0013】この為かかる装置による操船方法は、操作
と船の動きの関係、応答性をトレーニング、経験などか
ら学習して修得する必要があり、操船者に一層の熟練度
が要求される。
【0014】本発明は上記課題を解決し、容易かつ安全
な操船を実現させようとするものである。即ち本発明は
操船者に不安や負担を与える事なく、又操船の熟練度を
必要とする事なく、精度よく容易に且つ確実に所定位置
若しくは所定方向に移動可能な操船制御及び支援方法と
その装置を提供する事を目的とする。
【0015】
【課題を解決する為の手段】本発明はジョイスティック
レバー等の船舶操船手段よりの操船信号に基づいて推力
演算し、該演算推力を推進プロペラ、舵、スラスタなど
の各アクチュエータに配分しながら操船制御を行う操船
制御及び支援方法およびその装置として適用されるもの
である。
【0016】即ち本発明の要旨とする所は、前記操作推
力演算器13よりの操作推力(FXo ,FYo ,FNo
)、又は前記推力を配分回路41で配分し、夫々の指
令値演算回路42S、42P、42Rにて演算された指
令値(φS、φP、δR)(以下これら両者を含めて演
算推力データという)若しくはアクチュエータ92より
取込んだ実際の推力データの内、選択された一のデータ
をベクトル加算してアクチュエータ若しくは船舶全体に
作用する推力を求め、該推力のベクトル方向とそのベク
トル量を表示装置7に表示させる事を特徴とする。
【0017】この場合船位測定装置87よりの検出信号
に基づいて未知外乱を推定し、又風向風速計81の検出
信号に基づいて既知外乱を推定し、該2つの外乱推定デ
ータに基づいて補償された推力データをベクトル加算し
て船舶全体に作用する推力を求め、該推力のベクトル方
向とそのベクトル量を表示部に表示させるのがよい。
【0018】尚好ましくは、前記外乱補償され船舶に加
わっている推力データに基づいてベクトル表示を行う
か、若しくは前記外乱補償を行う事なくアクチュエータ
の推力データに基づいてベクトル表示を行うかの選択を
可能にするのがよい。
【0019】そしてかかる発明を達成する装置構成とし
て、本発明は船舶操船手段11、12よりの操船信号に
基づいて操作推力を演算する操作推力演算手段13、該
演算推力を各アクチュエータに配分する推力配分手段4
と、該配分手段4よりの指令値に基づいて前記アクチュ
エータの推進制御を行うアクチュエータ推進制御手段9
1とを具えた船舶移動制御装置において、前記操作推力
演算手段13よりの操作推力、又は推力配分手段4より
の指令値、若しくは推進制御手段91又は検知手段84
〜86より取込んだ推力データの内、選択された一のデ
ータをベクトル加算してアクチュエータ92若しくは船
舶全体に作用する推力を求める船体運動演算手段6と、
それより得た推力をベクトル表示する表示装置部7から
なる事を特徴とする操船制御及び支援装置を提案する。
【0020】この場合、前記推力演算手段13と推力配
分手段4との間に、船位検出手段87よりの検出信号に
基づいて未知外乱を推定し、又風向風速計の検出信号に
基づいて既知外乱を推定し、該2つの外乱推定データに
基づいて操作推力の補償を行う補償手段31〜33を介
装するのがよい。
【0021】更に好ましくは前記外乱補償され船舶に加
わっている推力データに基づいてベクトル表示を行う
か、若しくは前記外乱補償を行う事なくアクチュエータ
の推力データに基づいてベクトル表示を行うかの選択を
行う選択回路63を設けるのがよい。
【0022】更に推力配分手段とアクチュエータ間に船
内発電機の負荷状態を監視し、前記負荷状況に応じて選
択された一又は複数のアクチュエータの推力を制限する
電力制限手段を介装し、該制限手段により前記負荷状況
に応じて選択された一又は複数のアクチュエータの推力
を制限するとともに、該制限手段通過後の演算推力デー
タに基づいてベクトル演算を行うのがよい。
【0023】
【作用】本発明によれば、図6及び図7に示すように、
ジョイスティックレバー等の操作に応じて船舶に作用す
るトータル推力がベクトル表示され、操船を行う上での
有効な情報となる。すなわち、現操作量が操船者の意図
した量及び方向と合致しているか、又操作量と実際の船
の効きが操船者のイメージと合っているかを明確に判断
することが出来る。
【0024】そして表示装置を前記操船手段1の隣接位
置に配設して構成することにより、操船者は操作手段に
隣接した表示部を見ながら容易に且つ確実に制御させる
事が出来、精度よく且つ安全に操船出来る。
【0025】又本発明は、風向風速の既知外乱のみなら
ず潮流や波浪、船の経年変化などによる未知外乱が生じ
ても、これを一括して推力信号として捕え、該信号を演
算して得られた未知外乱補正データを加減して演算推力
の生成を行うために、常に精度よいベクトル表示が可能
となる。
【0026】更に前記外乱補償され実際に船舶に加わっ
ている推力データに基づいてベクトル表示を行うか、若
しくはアクチュエータの推力データに基づいてベクトル
表示を行うかの選択を行う選択スイッチを設ける事によ
り操船の自由度が増す。
【0027】又船内発電機の負荷状態に応じてアクチュ
エータ92の推力を制限する電力制限手段43を設け、
該電力制限手段43通過後の指令値に基づいてベクトル
演算を行うことにより精度よいベクトル演算が可能とな
る。
【0028】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特
に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれの
みに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0029】図1は本発明の実施例に係る操船制御装置
の概略図、図2は本発明の第1実施例に係る操船制御装
置の全体構成を示すブロック図、図3は本発明の第2実
施例に係る操船制御装置の全体構成を示すブロック図、
図4は本発明の第3実施例に係る操船制御装置の全体構
成を示すブロック図、図5は本発明の第4〜8実施例に
係る操船制御装置の全体構成を示すブロック図、図6は
第1実施例及び第3以降の実施例における表示例を示す
図、図7は第2実施例以降における表示例を示す図、図
8は本発明の実施例に用いる船体に作用する力を示すグ
ラフ図である。
【0030】すなわち、第1の実施例は図2に図示のよ
うに、表示演算部6において、推力合成演算回路61を
設け、図6に示す図を表示するようにしたものである。
第2の実施例は、図3に図示のように、図2に示す第1
の実施例に替えて、表示演算部6において、加速度演算
回路62、到達度演算回路63を設け、図7に示す図を
表示するようにしたものである。第3の実施例は、図4
に図示のように、推力配分部4等からの各アクチュエー
タへの指令値を逆変換して推力を演算するために、主制
御装置2において推力加算部5を追加したものである。
【0031】第4の実施例は、図5に部分的に図示のよ
うに、表示装置7において、ジョイスティックレバー1
1の傾斜角表示器75および方向角表示器76を追加し
たものである。第5の実施例は、図5に部分的に図示の
ように、推力配分部4において、電力制限回路43等を
追加したものである。第6の実施例は、図5に部分的に
図示のように、主制御回路2において、外乱補償回路3
等を追加したものである。第7の実施例は、図5に部分
的に図示のように、表示演算部6において、選択回路6
4を追加したものである。第8の実施例は、図5に部分
的に図示のように、指令値演算回路42S、42P、4
2Rおよび推力演算回路51S、51P、51Rにおけ
る演算において、船速計82からのデータを考慮したも
のである。
【0032】なお、図9に示す従来技術と同一符号のも
のは、均等構成部材であり、従来技術との差異を中心に
説明する。また、図2、3、4、5において各アクチュ
エータについては、その代表回路例を示すものであり、
各アクチュエータを1台ずつでも良いが、それに限定さ
れるものではなく、図1に示すようにスラスタを2台設
けてもよく、さらには、これに代えて(バウ)スラスタ
を1台とし主推進器及び舵を2台ずつ設けるようにして
も良い。
【0033】第1実施例について説明する。第1実施例
は、図2に示すように、アクチュエータとしてスラスタ
92S、主推進器92P、舵92Rが必要数設けられて
おり、これに対応して、各アクチュエータの各制御盤9
1S、91P、オートパイロット91R、翼角センサ8
4、85、及び舵角計86も対応する数だけ設ける。ま
たジャイロコンパス83も設けられている。
【0034】尚本実施例においては、スラスタ92Sは
スラスタ制御盤91Sを介してその翼角または回転数
を、又主推進器92Pは主推進器制御盤91Pを介して
その翼角または回転数を夫々可変制御する。
【0035】そして、1本のジョイスティックレバー等
の操作で複数のアクチュエータを制御するために、ジョ
イスティックレバー等を備えた操作盤1、およびジョイ
スティックレバー等の操作量に基づき、各制御盤91
S、91P、91Rへの各指令値を演算するために、主
制御装置2に推力配分部4が配設されている。船舶の操
舵室に設置された操作盤1には、従来のものと同様にジ
ョイスティックレバー11、旋回ダイヤル12、及び操
作推力演算器13が組込まれているが、その構成及び作
用は前述した通りである。
【0036】操作盤1には、表示装置7が隣接して配置
されており、表示装置7には、操作推力、方位、船位等
を表示するために、液晶表示装置若しくはCRTからな
る表示器73と、画像合成回路71と、画像メモリ若し
くはCD−ROM等からなる海図記憶器72とが組込ま
れており、海図記憶器72内には、航路の始点から終点
に至るまで若しくは必要とする海域及び港付近の海図4
0が記憶されている。なお、海図記憶器72内に記憶さ
れている多数の海図40データは、各海図40のデータ
毎に、該当海域における陸地、桟橋、航行可能航路、座
礁危険区域等の情報と、該当海域の最大/最小の緯度/
経度と、縮尺度とにより構成されている。
【0037】なお、操作盤1および表示装置7は、従来
例と同様に必要に応じて複数組設置される。
【0038】主制御装置2には、従来のものと同様に、
推力配分部4として、推力配分回路41及び、複数のア
クチュエータに対応する指令値演算回路42S:42
P:42Rが設けられているが、その構成及び作用は前
述した通りである。この主制御装置2には、表示演算部
6も設けられており、表示演算部6には、船舶に作用す
る推力を演算するための推力合成演算回路61が設けら
れている。
【0039】まず、船舶に作用する推力の演算、船位、
方位も含めた表示について、以下に詳細に説明する。表
示演算部6には、操作推力演算器13から操作推力(F
Xo ,FYo ,FNo )が送信されると共に、ジャイロ
コンパス83から船舶の方位(ψ)が、船位測定装置8
7から船位(緯度、経度)(Xo 、Yo )が送信されて
いる。
【0040】その内、推力合成演算回路61では、入力
された操作推力(FXo ,FYo )に基づいて、下記の
1)、2)式により、船舶全体に作用する推力Fθ(絶
対値)とその作用する方向θ(船首方向を零とした)と
が演算される。 Fθ・Fθ=(FXo ・FXo +FYo ・FYo ) …1) θ=tan-1(FYo /FXo ) …2)
【0041】このようにして、推力合成演算回路61で
求めた船舶全体に作用する推力(絶対値)Fθおよびそ
の作用する方向θと、ジャイロコンパス83から船舶の
方位(ψ)と、船位測定装置87から船位(緯度、経
度)(Xo 、Yo )とを、表示装置7の画像合成回路7
1に送信する。
【0042】画像合成回路71では、海図記憶器72に
記憶されている多くの海図の中から、現在の船位(Xo
、Yo )が存在する海図を選出し、この海図と上記デ
ータ(Fθ、θ、ψ、Xo 、Yo )を重畳処理して画像
を合成し、図6に示すごとく、表示器73に表示する。
なお、重畳処理する場合、海図40は船舶の方位(ψ)
に応じて傾けられると共に、縮尺度に応じて拡大縮小さ
れる。また必要に応じて、合成された画像は、拡大縮小
が可能なようにしても良い。このようにして、表示装置
7を操作盤1に隣接して配設することにより、操作量と
その方向を視覚で確認することができ、安全な操船が可
能となる。
【0043】つぎに、第2に実施例について説明する。
第2に実施例は、図3に示すように、表示演算部6にお
いて、加速度演算回路62及び到達度演算回路63を設
けたものである。加速度演算回路62へは、操作推力演
算器13から操作推力(FXo ,FYo,FNo )が送
信されると共に、到達度演算回路63へはジャイロコン
パス83から船舶の方位(ψ)が、船位測定装置87か
ら船位(緯度、経度)(Xo 、Yo )が、船速計82か
ら船速(Uo ,Vo )が送信されている。
【0044】加速度演算回路62において、操作推力
(FXo ,FYo ,FNo )を下記3)〜5)式に代入
して、操作推力(FXo ,FYo ,FNo )が船舶に作
用した時に発生する加速度の前後方向成分(dU)、左
右舷方向成分(dV)を演算して、到達度演算回路63
に送信する。 (M+mx )・dU−(M+my )V・γ =FXo …3) (M+my )・dV+(M+mx )U・γ =FYo …4) (I+J) ・dγ =FNo …5) この場合、Mは船の質量、 γは回頭速
度、 dγは回頭加速度、mx は前後方向の負荷質
量、 Iは船体重心周りの慣性モーメント、my は左右
舷方向の負荷質量、Jは船体重心周りの付加モーメン
ト、である。なお、上述の各質量、モーメントは、積み
荷の量に応じて(予め手動により、または船舶の喫水等
に比例して自動的に)設定される。
【0045】一方、到達度演算回路63では、表示装置
7から入力された目標位置(XT,YT)と船位測定装
置87から送付された船位(Χo 、Yo )とを、下記
6)〜8)式に代入して、目標値までの距離のX,Y成
分(dΧ,dY)及び距離Dを求める。 dΧ = Χo − XT …6) dY = Yo − YT …7) D・D= dΧ・dΧ + dY・dY …8)
【0046】さらに、到達度演算回路63では、加速度
演算回路62から送信された加速度の前後方向成分(d
U)、左右舷方向成分(dV)と、船速計82から入力
された船速(Uo ,Vo )とを、下記9)〜10)式に
代入して、到達時間Tを求める。 dΧ=Uo ・T +(1/2)dU・T・T …9) dY=Vo ・T +(1/2)dV・T・T …10)
【0047】このようにして求めた目標値までの距離
D、到達時間T、船位測定装置87からの船位(緯度、
経度)(Χo 、Yo )、ジャイロコンパス83からの方
位(ψ)を、表示装置7の画像処理器71に送出する。
なお、船位測定装置87からは、数秒間隔で常に新しい
船位(Χo 、Yo )が送付されており、それに応じて目
標値までの距離D、到達時間Tも数秒間隔で更新され
る。
【0048】なお、第2の実施例では、さらにこれに加
えて以下に示すように、目標値での予測船速(UT,V
T)を求め、表示するようにしてもよい。すなわち、下
記11)〜12)式により、目標値での予測船速(U
T,VT)を求め、表示装置7の画像処理器71に送出
する。 UT = Uo + dU・T …11) VT = Vo + dV・T …12) 実際には、目標距離が大きい時には、船速が増すにつれ
船体抵抗が増加しある船速でつりあうことになるため、
その補正が行われるが、上記の計算のみでも、目標に近
づくにつれ実際の船速に近いものとなる。
【0049】そして、画像合成回路71では、海図記憶
回路72に記憶されている多くの海図の中から、現在の
船位(Xo 、Yo )が存在する海図を選出し、この海図
と上記データ(D、T、ψ、Xo 、Yo 、XT,YT)
(及びUT,VT)を重畳処理して画像を合成し、図7
に示すごとく、表示器73に表示する。なお、重畳処理
する場合、海図40は船舶の方位(ψ)に応じて傾けら
れると共に、縮尺度に応じて拡大縮小される。また必要
に応じて、合成された画像は、拡大縮小が可能なように
しても良い。
【0050】このようにして、表示装置7を操作盤1に
隣接して配設することにより、現操作推力(FXo ,F
Yo ,FNo )における、目標値までの到達時間(T)
及び距離(D)(及び目標値での予測船速(UT,V
T))を視覚で確認することができ、安全な操船が可能
となる。
【0051】なお、上記の第1の実施例における操作量
とその方向の表示(図6)と、第2の実施例における目
標値までの到達時間、距離D、目標値での予測船速の表
示(図7)とは、個別に表示する例について説明した
が、両者を合わせた表示としてもよい。
【0052】第3の実施例について説明する。第3の実
施例は、図4に図示のように主制御装置2に推力加算部
5が追加されている。そして操作推力演算器13よりの
操作推力(FXo ,FYo ,FNo )を表示演算部6の
入力データとするのではなく、推力配分部4にて演算さ
れた指令値(φS、φP、δR)を、推力加算部5にて
逆算して、表示演算部6の入力データとしている。な
お、その他の構成(操作盤1、推力配分部4、表示演算
部6、表示装置7、アクチュエータ等)は、図2、3に
示す第1、2の実施例と同じである。
【0053】第3の実施例では、主制御装置2には、推
力演算回路51S,51P,51Rと推力加算回路52
とにより構成されている推力加算部5を設けている。推
力演算回路51S,51P,51Rでは、指令値演算回
路42S,42P,42Rと逆の演算を行い、推力配分
部4で演算された指令値(φS、φP、δR)を、各推
力(dXS,dYS,dNS)(dXP,dYP,dN
P)(dXR,dYR,dNR)に逆変換する。
【0054】次に推力加算回路52では、下記13)〜
14)式により、合計推力(dFXFYo,dFNo )を
求めて、表示演算部6に送付する。 dFXo =dXS +dXP +dXR …13) dFYo =dYS +dYP +dYR …14) dFNo =dNS +dNP +dNR …15)
【0055】表示演算部6において、推力合成演算回路
61では、第1実施例における操作推力演算器13から
の操作推力(FXo ,FYo ,FNo )の代わりに、推
力加算部5からの合計推力(dFXo,dFYo,dFNo
)を入力値として、第1実施例と同様の演算処理を行
う。
【0056】また、加速度演算回路62および到達度演
算回路63でも、第1実施例における操作推力演算器1
3からの操作推力(FXo ,FYo ,FNo )の代わり
に、推力加算部5からの合計推力(dFXo,dFYo,d
FNo )を入力値として、第2実施例と同様の演算処理
を行う。
【0057】このような構成により、表示装置7におい
て第1、2実施例とほぼ同様の形態の表示がおこなわれ
る。なお、上記は、操作量とその方向の表示(図6)
と、目標値までの到達時間、距離D、目標値での予測船
速の表示(図7)とを、重畳した表示となるが、どちら
か一方のみを表示するようにしてもよい。
【0058】かかる実施例によれば、実際にアクチュエ
ータ92がどのように作動しているかの推力配分回路4
1と指令値演算回路42S、42P、42Rの演算デー
タに基づいて演算、表示が行われるために、演算ミス、
誤差を考慮した表示とすることができる。また従来例に
おいて、ジョイスティック11を操作したにも係わら
ず、各演算器の故障等により実際に推力が発生しなかっ
たことにより発生する事故等を未然に防止できる。
【0059】なお、推力配分部4よりの指令値(φS、
φP、φR)を推力加算部5の入力データとするのでは
なく、図4に点線で図示のように、各アクチュエータ9
2の各制御盤91若しくは翼角センサ84、85又は舵
角計86のアクチュエータセンサより取込んだ実際の指
令値(φS’、φP’、φR’)を推力加算部5へ入力
してもよい。
【0060】第4の実施例について説明する。第4の実
施例は、図5に部分的に図示のように、他の実施例に対
し、表示装置7に、ジョイスティックレバー11の傾斜
角表示器75および方向角表示器76が設けられてい
る。なお、傾斜角表示器75および方向角表示器76の
追加は図5に図示のものに限定されるものではなく、図
2、図3、図4および図9に図示のものにも追加可能で
ある。
【0061】従来例で説明のごとく、ジョイスティック
レバー11には、回転軸が互いに直行する2個の図示し
ない回転角検出器が連結されているが、この2個の回転
角のデータは、操作推力演算器13を介して、表示装置
7に設けられた傾斜角表示器75および方向角表示器7
6に送信される。傾斜角表示器75および方向角表示器
76では、このデータに基づいて各々傾斜角および方向
角を演算し、アナログ若しくはデジタル表示するもので
ある。上述の構成により、実際に操作したジョイスティ
ックレバー11の操作量を、視覚にて確認できる。
【0062】第5の実施例について説明する。第5の実
施例は、図5に部分的に図示のように、他の実施例に対
し、推力配分部4において、電力制限回路43等を追加
したものである。なお、電力制限回路43等の追加は図
5に図示のものに限定されるものではなく、図2、図
3、図4および図9に図示のものにも追加可能である。
【0063】推力配分部4において、指令値演算回路4
2S、42P、42Rと、スラスタ制御盤91S及び主
推進機制御盤91Pとの間には、電力制限回路43を介
装し、船内発電機の負荷状態に応じてスラスタ92Sと
主推進機92Pの推力を制限可能に構成している。すな
わち、スラスタを例にとって説明すると、スラスタ制御
盤91Sには、スラスタ駆動電動機への現在の消費電力
(PW2)を計測する電力計が設けられている。一方発
電機制御盤90には、船内の消費電力、供給可能電力お
よび余剰電力(PW1)等が計測、演算されている。
【0064】推力配分部4の電力制限回路43では、ス
ラスタ制御盤91Sから現在の消費電力(PW2)が送
信され、発電機制御盤90から余剰電力(PW1)が送
付されるとともに、スラスタ指令値演算回路42Sで演
算されたバウスラスタの指令値φSo に必要な電力(P
Wo)を演算する。そして、指令値φSo に必要な電力
(PWo)と、余剰電力(PW1)および現在の消費電
力(PW2)の加算値(PW1+PW2)とを比較し、
PWo<(PW1+PW2)のときは、電力制限回路4
3より出力されるスラスタへの指令値φSを、φS=φ
So とする。同様に主推進器への指令値φPも、φP=
φPo とする。
【0065】一方PWo>(PW1+PW2)のとき
は、電力制限回路43より出力されるスラスタ指令値φ
S及び主推進機92Pの指令値φPを、 φS=(比例関係)(PW1 +PW2 )/PWo・φSo …16) φP=(比例関係)(PW1 +PW2 )/PWo・φPo …17) とする。なお、上式では、単純に正比例するという意味
ではなく(例えば回転数制御の場合、電力(=馬力)は
回転数の3乗に比例)、電力の加算値に応じた指令値φ
S、φPとするという意味である。
【0066】そして電力制限回路43で補正された指令
値(φS、φP、δR)を、アクチュエータ92側の各
制御盤91S、91P、オートパイロット91R(およ
び推力加算部5)に送出する。一方、表示装置7の電力
制限表示器77では、電力制限が行われていること、お
よび(または)その割合(PW1 +PW2 )/PWo等
を表示する。なお、一般的に船舶における力率は平均
0.8であることを考慮すると、各電流値に基づいて上
述の演算、処理を行うものも、実質的に本実施例の各電
力値に基づいて演算、処理を行うものに含まれるもので
ある。また、上記の実施例は、スラスタを例にとって説
明したが、その他に主推進器が電動機により駆動される
場合も、同様に電力制限を行うことができる。
【0067】本実施例によれば、スラスタの負荷が急激
に増加し、船内の必要電力が発電機の供給可能電力をオ
ーバーし、発電機がトリップし、主推進機が停止して、
船舶の操船が不能になるといった状態が事前に回避でき
る。
【0068】第6の実施例について説明する。第6の実
施例は、図5に部分的に図示のように、第2以降の実施
例に対し、主制御装置2に外乱補償部3を組込んだもの
である。外乱補償部3は、既知(風)外乱推定回路3
1、外乱補償回路32、未知外乱推定回路33および予
測位置演算回路34とにより構成されている。
【0069】既知(風)外乱推定回路31では、風向風
速計81より得た、船体Hに対する相対風速、相対風向
きを基に、空気密度、船体Hの正面及び側面投影面積、
風圧力係数を考慮して、既知(風)外乱が船体Hに及ぼ
す推力のΧ軸(船舶の前後方向)座標成分(XA)、Y
軸(左右舷方向)座標成分(YA)、旋回モーメント成
分(NA)を推定して、既知外乱力(XA,YA,N
A)を外乱補償回路32へ送信する。
【0070】つぎに、予測位置演算回路34では、加速
度演算回路62から送信された加速度の前後方向成分
(dU)、左右舷方向成分(dV)と、船速計82から
入力された船速(Uo ,Vo )とを、下記18)〜1
9)式に代入して、所定時間(s後の移動距離のX成分
(dΧs)、Y成分(dYs)を演算する。 dΧs=Uo ・s +(1/2)dU・s・s …18) dYs=Vo ・s +(1/2)dV・s・s …19) そして移動距離(dΧs、dYs)を座標変換(ψ)し
た後、船位(Xo,Yo)に加算して所定時間(s)後
の船体Hの予測位置(Xs,Ys)を演算する。
【0071】未知外乱推定回路33では、予測位置演算
回路34から、所定時間(s)後の船体Hの予測位置
(Xs,Ys)が入力され、それを記憶しておく。所定
時間(s)後に船位測定装置87より、現在の船位(X
o,Yo)が入力されると、記憶されていた予測位置
(Xs,Ys)と現在の船位(Xo,Yo)との距離差
(Xs−Xo,,Ys−Yo)を求める。そして、その
距離差を座標変換(ψ)した後、所定時間(s)で距離
差をゼロにするために必要な推力のΧ軸(船舶の前後方
向)座標成分(XE)、Y軸(左右舷方向)座標成分
(YE)、旋回モーメント成分(NE)を推定し、未知
外乱力(XE,YE,NE)として外乱補償回路32へ
送信する。
【0072】外乱補償回路32では、操作盤1の操作推
力演算器13より送出した操作推力を、下記20)式に
示すように、未知外乱推定回路33より得た未知外乱力
(XE,YE,NE )、及び既知(風)外乱推定回路31よ
り得た既知外乱力(XA,YA,NA )の補償を行い、該補
償された演算推力(FX,FY,FN)を推力配分部4
の推力配分回路41に送出する。 (FX,FY,FN)= (FXo ,FYo ,FNo )+(XA,YA,NA )+(XE,YE,NE )…20)
【0073】推力配分部4以降では、この演算推力(F
X,FY,FN)に基づいて第3〜5の実施例に記載の
処理、演算、表示が行われる。なお、外乱補償部3を設
ける場合、推力加算部5に外乱力加算回路52bを追加
し、推力加算過程において未知外乱力(XE,YE,NE )
及び既知外乱力(XA,YA,NA )を加算する必要があ
る。また、外乱力加算回路52bから表示演算部6の加
速度演算回路62及び推力合成演算回路61へは、図5
に点線で図示のように送信される。なお、第6実施例の
外乱補償は、図9に示す従来例にも適用可能である。す
なわち、図9に示す従来例に、図4に示す推力配分部5
と、加速度演算回路62と、外乱力加算回路52bと、
上述の外乱補償部3とを、組み合わせることにより、表
示装置7がなくても外乱補償を行うことができる。
【0074】第7の実施例について説明する。第7の実
施例は、図5の表示演算部6に図示のように、第6の実
施例に対し、さらに表示演算部6において選択回路64
を追加したものである。そして、外乱力加算回路52b
からの外乱力を加算した推力と、推力加算回路52aか
らの合計推力(dFXo,dFYo,dFNo )と、操作推
力演算器13からの操作推力(FXo,FYo,FNo )と
の3種類の推力について、少なくともいずれか2種類の
推力を、選択回路64に入力し、表示装置7に設けた選
択スイッチ78により、外乱力を加算した推力と、外乱
力を加算していない合計推力と、操作推力との少なくと
も2種類に付き、いずれか一方を表示演算部6へ送信す
る。選択回路63を設けることにより、外乱力の量等を
知ることが出来る。
【0075】第8の実施例について説明する。一般的に
船速が遅い場合はあまり問題とならないが、船速が速く
なると、スラスタ92Sおよび舵92Rの各推力は、同
じ指令値(φSまたはδR)でも停船時の推力と異なっ
たものとなる。そこで、船速計82より船速(Uo,V
o)を、指令値演算回路42S、42Rおよび推力演算
回路51S、51Rに送信し、船速に応じた指令値(φ
SまたはδR)および推力(dXS,dYS,dN
S)、(dXR,dYR,dNR)を演算する。また、
対水船速(Uo、Vo)を指令値演算回路42P及び推
力演算回路51Pに送信し、対水船速に応じた指令値
(φP)及び推力(dXP,dYP,dNP)を演算す
ることもできる。
【0076】
【効果】以上記載した如く本発明によれば、操船の簡便
化、操船の負担の軽減、及び操船の安全性の向上が図ら
れ、これにより操船者に不安や負担を与える事なく、又
操船の熟練度を必要とする事なく、精度よく容易に且つ
確実に所定位置若しくは所定方向に移動可能な操船制御
方法とその装置を得る事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る操船制御装置の概略図
【図2】本発明の第1実施例に係る操船制御装置の全体
構成を示すブロック図
【図3】本発明の第2実施例に係る操船制御装置の全体
構成を示すブロック図
【図4】本発明の第3実施例に係る操船制御装置の全体
構成を示すブロック図
【図5】本発明の第4〜8実施例に係る操船制御装置の
全体構成を示すブロック図
【図6】第1及び第3以降の実施例における表示例を示
す図
【図7】第2実施例以降における表示例を示す図
【図8】本発明の実施例に用いる船体に作用する力を示
すグラフ図
【図9】従来例に係る操船制御装置の全体構成を示すブ
ロック図
【符号の説明】
1 操作盤 11 ジョイスティックレバー 12 旋回ダイヤル 13 操作推力演算器(操作推力演算手段) 2 主制御装置 3 外乱補償部 31 既知外乱推定回路 32 外乱補償回路 33 未知外乱推定回路 34 船位予測演算回路 4 推力配分部 41 推力配分回路 42S、42P、42R 指令値演算回路 43 電力制限回路 5 推力加算部 51S、51P、51R 推力演算回路 52、52a 推力加算回路 52b 外乱力加算回路 6 表示演算部 61 推力合成演算回路 62 加速度演算回路 63 到達度演算回路 64 選択回路 7 表示装置 71 画像合成回路 72 海図記憶器 73 表示器 75 傾斜角表示器 76 方向角表示器 77 電力制限表示器 78 選択スイッチ 40 海図 81 風向風速計 82 船速計(船体運動検出手段) 83 ジャイロコンパス 84〜86 検知手段 87 船位測定装置(船位測定値検出手段) 90 発電機制御盤 91S、91P、91R 制御盤(アクチュエータ
推進制御手段) 92S、92P、92R アクチュエータ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶操船手段よりの操船信号に基づいて
    操作推力を演算し、該演算操作推力を配分手段を介して
    各アクチュエータに配分しながら操船制御及び支援を行
    う船舶移動制御方法において、船位検出手段よりの検出信号に基づいて未知外乱を推定
    し、又風向風速計の検出信号に基づいて既知外乱を推定
    し、該2つの外乱推定データに基づいて補償された推力
    データをベクトル加算して船舶全体に作用する外乱補償
    された推力を求め 前記配分手段による配分前又は配分後
    の前記外乱補償された演算推力データ若しくはアクチュ
    エータより取込んだ実際の推力データの内、選択された
    一の推力データをベクトル加算してアクチュエータ若し
    くは船舶全体に作用する推力を求め、該推力のベクトル
    方向とそのベクトル量を表示部に表示させる事を特徴と
    する操船制御及び支援方法。
  2. 【請求項2】 船舶操船手段よりの操船信号に基づいて
    操作推力を演算し、該演算操作推力を配分手段を介して
    各アクチュエータに配分しながら操船制御及び支援を行
    う船舶移動制御方法において、船位検出手段よりの検出信号に基づいて未知外乱を推定
    し、又風向風速計の検出信号に基づいて既知外乱を推定
    し、該2つの外乱推定データに基づいて補償された推力
    データをベクトル加算して船舶全体に作用する外乱補償
    された推力を求め、 前記外乱補償され船舶に加わってい
    る推力データに基づいてベクトル表示を行うか、若しく
    は前記外乱補償を行う事なくアクチュエータの推力デー
    タに基づいてベクトル表示を行うかの選択を可能にした
    ことを特徴とする操船制御及び支援方法。
  3. 【請求項3】 船舶操船手段よりの操船信号に基づいて
    操作推力を演算する操作推力演算手段、該演算推力を各
    アクチュエータに配分する推力配分手段と、該配分手段
    よりの指令値に基づいて前記アクチュエータの推進制御
    を行うアクチュエータ推進制御手段とを具えた船舶移動
    制御装置において、 前記操作推力演算手段よりの操作推力、又は推力配分手
    段よりの指令値、若しくは推進制御手段又は検知手段よ
    り取込んだ推力データの内、選択された一のデータをベ
    クトル加算してアクチュエータ若しくは船舶全体に作用
    するベクトル推力を求める推力合成演算手段と、前記推
    力合成演算手段より得たベクトル量を表示する表示部か
    なり、前記推力演算手段と推力配分手段との間に、船
    位検出手段よりの検出信号に基づいて未知外乱を推定
    し、又風向風速計の検出信号に基づいて既知外乱を推定
    し、該2つの外乱推定データに基づいて操作推力の補償
    を行う補償手段を介装した事を特徴とする操船制御及び
    支援装置。
  4. 【請求項4】 前記外乱補償され船舶に加わっている推
    力データに基づいてベクトル表示を行うか、若しくは前
    記外乱補償を行う事なくアクチュエータの推力データに
    基づいてベクトル表示を行うかの選択を行う選択回路を
    設けた請求項記載の操船制御及び支援装置。
  5. 【請求項5】 推力配分手段とアクチュエータ間に船内
    発電機の負荷状態を監視し、前記負荷状況に応じて選択
    された一又は複数のアクチュエータの推力を制限する電
    力制限手段を介装し、該制限手段により前記負荷状況に
    応じて選択された一又は複数のアクチュエータの推力を
    制限するとともに、該制限手段通過後の演算推力データ
    に基づいてベクトル演算を行うことを特徴とする請求項
    3若しくは4記載の船舶移動制御及び支援装置。
JP15410995A 1995-05-30 1995-05-30 操船制御及び支援方法とその装置 Expired - Fee Related JP3332670B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15410995A JP3332670B2 (ja) 1995-05-30 1995-05-30 操船制御及び支援方法とその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15410995A JP3332670B2 (ja) 1995-05-30 1995-05-30 操船制御及び支援方法とその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08324493A JPH08324493A (ja) 1996-12-10
JP3332670B2 true JP3332670B2 (ja) 2002-10-07

Family

ID=15577128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15410995A Expired - Fee Related JP3332670B2 (ja) 1995-05-30 1995-05-30 操船制御及び支援方法とその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3332670B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108490944A (zh) * 2018-04-09 2018-09-04 四方继保(武汉)软件有限公司 一种基于喷水推进器的船艇矢量控制系统及方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3513102B2 (ja) * 2000-11-06 2004-03-31 海洋科学技術センター 外力を利用した舶用定点保持方法とその装置
JP4716214B2 (ja) * 2004-11-12 2011-07-06 株式会社三井造船昭島研究所 船舶の入出港離着桟支援方法およびシステム
JP5107091B2 (ja) * 2008-02-26 2012-12-26 三菱重工業株式会社 船舶の推進制御装置
JP5479788B2 (ja) * 2009-06-23 2014-04-23 古野電気株式会社 自動操舵システム及び自動操舵装置
JP6946865B2 (ja) * 2017-08-31 2021-10-13 株式会社Ihi 航走制御装置及び航走制御方法
JP7386041B2 (ja) * 2019-10-17 2023-11-24 川崎重工業株式会社 操船支援システム及び方法
US20230406463A1 (en) * 2022-06-15 2023-12-21 Furuno Electric Co., Ltd. Disturbance estimating apparatus, method, and computer program

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6083915U (ja) * 1983-11-16 1985-06-10 古野電気株式会社 操船用表示装置
DE4003221A1 (de) * 1990-02-03 1991-08-08 Schottel Werft Fahrtzustandsanzeige fuer schiffe

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108490944A (zh) * 2018-04-09 2018-09-04 四方继保(武汉)软件有限公司 一种基于喷水推进器的船艇矢量控制系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08324493A (ja) 1996-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8326472B2 (en) Automatic vessel position holding control method and controller
US8145371B2 (en) Dynamic control system for a marine vessel
JP5481059B2 (ja) 操船支援装置およびそれを備えた船舶
EP1981757B1 (en) A method and arrangement for controlling a drive arrangement in a watercraft
JP6763073B2 (ja) 船舶の低速推進を制御するための方法およびシステム
WO2019011451A1 (en) ORDER ARRANGEMENT
US9114865B1 (en) Systems and methods for operator control of movements of marine vessels
JP3332670B2 (ja) 操船制御及び支援方法とその装置
JP2008107943A (ja) 航走体の安定ロバスト制御装置、安定ロバスト制御システム、その方法およびプログラム
JP3396381B2 (ja) ジョイスティック制御の予測位置表示装置
JP2961594B2 (ja) 船舶の航路保持制御方法及び装置
JP3396380B2 (ja) ジョイスティック制御の操作ベクトル表示装置
JP3493345B2 (ja) 自動操船装置
JP2548483B2 (ja) 推力偏向制御を用いた飛しょう体システムの性能評価装置
JPH08216989A (ja) 船舶の自動操船装置
JP2788199B2 (ja) 操縦レバーを具備した操縦装置
JP2004352007A (ja) 航走体の操縦方法及び操縦装置
WO2023022057A1 (ja) 一軸二舵船の操舵角補正機能を有する操舵システム
WO2022191191A1 (ja) 操船装置、及び船舶
WO2023153015A1 (ja) 自動着桟機能を有する一軸二舵船
JP2000001199A (ja) 操船装置
JPH11348890A (ja) 操船装置
JP2023159902A (ja) 一軸二舵船の船体運動制御装置
JP2023167025A (ja) 一軸二舵船の船位保持装置
JPH06344985A (ja) 自動操船装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020618

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees