JP3332367B2 - 空気の屈折率および光路長の影響を測定するための干渉測定器および方法 - Google Patents

空気の屈折率および光路長の影響を測定するための干渉測定器および方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(発明の属する技術分野) 本発明は、距離および屈折率を測定するための光学機器
に関する。本発明は、特に屈折率ゆらぎの効果を含む測
定経路中の気体の屈折率の光路長効果に左右されない干
渉測定的距離測定に関する。
【0002】(従来の技術) 計測学において頻繁に生じる課題は、円柱状の空気の屈
折率の測定である。空気円柱がサンプルセル中に含ま
れ、そして温度、圧力、および物理寸法について監視さ
れる場合のように高度に制御された環境下における屈折
率を測定するための方法はいくつか存在する。例えば、
題名が「An air refractometer
for interference length m
etrology」であるJ.Terrien、Met
rologia 第1(3)巻、80〜83頁(196
5年)の論文を参照のこと。
【0003】おそらく、空気の屈折率に関する最も困難
な測定は、制御されていない温度および圧力下で、未知
または可変の長さを有する測定経路にわたって屈折率ゆ
らぎを測定することである。大気がはっきりとは制御さ
れておらず、そして空気の密度および組成のばらつきの
ために屈折率が劇的に変化するような環境は、地球物理
学的および計測学的調査において頻繁に起こる。このよ
うな問題は、題名が「Effects of the
atmospheric phase fluctua
tion on long−distance mea
surement」であるH.Matsumotoおよ
びK.Tsukahara、Appl.Opt.第23
(19)巻、3388〜3394頁(1984年)の論
文、および題名が「Optical path len
gth fluctuation in the at
mosphere」であるG.N.Gibsonら、A
ppl.Opt.第23(23)巻、4383〜438
9頁(1984年)の論文において記載される。
【0004】 別の状況例は、集積回路のマイクロリソグラフィー製造
において使用されるような高精度距離測定干渉測定であ
る。例えば、題名が「Residual errors
in laser interferometry
from air turbulence and n
onlinearity」であるN.Bobroff、
Appl.Opt.第26(13)巻、2676〜26
82頁(1987年)の論文、および題名が「Rece
nt advances in displaceme
nt measuring interferomet
ry」であるやはりN.Bobroffの、Measu
rement Science&Tech.第4(9)
巻、907〜926頁(1993年)の論文を参照のこ
と。上記の引例において示されるように、空気中の干渉
測定的変位測定は、環境の不確定要素、特に空気圧力お
よび温度の変化;湿度の変化の結果などによる空気組成
の不確定性;および空気中の乱流の効果、に左右され
る。そのような要因は、変位を測定するために使用され
る光の波長を変化させる。通常の状態下では、空気の屈
折率は、およそ1.0003であり、ばらつきは1×1
-5から1×10-4のオーダーである。多くの応用にお
いて、空気の屈折率は、0.1ppm(百万分率)〜
0.003ppmより小さい相対精度でわからねばなら
ない、これらの2つの相対精度は、1メートルの干渉測
定的変位測定に対してそれぞれ100nmおよび3nm
の変位測定正確度である。
【0005】当該分野において頻繁に参照されるのは、
位相推定のヘテロダイン方法であり、そこでは位相が制
御された方法で時間とともに変化する。例えば、公知形
態の従来のヘテロダイン距離測定干渉測定器において、
供給源は、若干異なる光学周波数(例えば、2MHz)
を有する2つの直交偏光ビームを出射する。この場合の
干渉測定受信器は通常、経時変化干渉信号を測定するた
めに線形偏光器および光検出器を含む。信号は、うなり
周波数で発振し、そして信号の位相は、相対位相差に対
応する。ヘテロダイン距離測定干渉測定における従来の
さらなる代表的な例は、同一人に所有される、G.E.
SommargrenおよびM.Schahamに対し
て発行された米国特許第4,688,940号(198
7年)において教示される。しかし、これらの公知形態
の干渉測定計測は、屈折率のゆらぎによって制限され、
およびそれら単独では、次世代のマイクロリソグラフィ
ー機器に適さない。
【0006】距離測定のための別の公知形態の干渉測定
器は、J.D.RedmanおよびM.R.Wallに
発行された「Interferometric Met
hods And Apparatus For Me
asuring Distance To A Sur
face」という題名の米国特許第4,005,936
号(1977年)において開示される。Redmanお
よびWallによって教示される方法は、2つの異なる
波長を有するレーザビームを使用する工程を含む。その
各々のレーザは、2つの部分に分裂する。周波数シフト
は、それぞれのビームの片方の部分に導入される。各ビ
ームの片方の部分は、物体から反射し、そして光検出器
上で他方の部分と再結合する。異なる周波数で、検出器
で干渉信号から得られる位相は、表面への距離の尺度と
なる。差の周波数に関連する位相の等価波長は、2つの
レーザ波長の積を2つの波長の差で割ったものに等し
い。RedmanおよびWallのこの2波長技術は、
測定の曖昧性を低減するが、少なくとも単波長技術と同
程度に空気の屈折率ゆらぎの有害な効果に影響されやす
い。
【0007】RedmanおよびWallと同様の2波
長干渉測定器の別の例が、「Method And A
pparatus For Two−Waveleng
th Interferometry With Op
tical Heterodyne Processe
s And Use For Position Or
Range Finding」という題名のR.Da
ndlikerおよびW.Heerburggに発行さ
れた米国特許第4,907,886号(1990年)に
おいて開示される。このシステムはまた、題名が「Tw
o−Wavelength Laser Interf
erometry Using Superheter
odyne Detection」であるR.Dand
liker、R.Thalmann、およびD.Pro
ngue、Opt.Let.第13(5)巻、339〜
341頁(1988年)の論文、および題名が「Hig
h−Accuracy Distance Measu
rements With Multiple−Wav
elength Interferometry」であ
るR.Dandliker、K.Hug、J.Poli
tch、およびE.Zimmermannの論文におい
て開示される。Dandlikerらのシステムは、米
国特許第4,907,886号において教示されるよう
に、2つの波長を有するレーザビームを使用し、ビーム
の各々は、音響光学的変調によって周波数において分離
された2つの偏光成分を含む。これらのビームをマイケ
ルソン干渉測定器を同一線上に通って通過させた後に偏
光成分が混合され、その結果干渉信号、すなわちヘテロ
ダイン信号が生じる。ヘテロダイン信号が2つの波長の
各々に対して異なる周波数を有する場合、いわゆるスー
パーヘテロダイン信号がその結果生じ、そのスーパーヘ
テロダイン信号は、ヘテロダイン周波数における差に等
しい周波数および2つのレーザ波長の積を2つの波長の
差で割ったものに等しい等価波長に関連する位相を有す
る。米国特許第4,907,886号(上記)による
と、スーパーヘテロダイン信号の位相は、測定物体の位
置および等価波長のみに依存すると仮定される。したが
って、このシステムもまた、空気の屈折率おけるゆらぎ
を測定または補正するために設計されたものではない。
【0008】RedmannおよびWallによって、
ならびにDandlikerおよびHeerburgg
(上記)によって開発された2波長スーパーヘテロダイ
ン技術のさらなる例は、題名が「Two−wavele
ngth double heterodyne in
terferometry using a matc
hed grating technique」である
Z.Sodnik、E.Fischer、T.Ittn
er、およびH.J.Tiziani、Appl.Op
t.第30(22)巻、3139〜3144頁(199
1年)の論文、および題名が「Diode laser
and fiber optics for dua
l−wavelength heterodyne i
nterferometry」であるS.Manhar
tおよびR.Maurer、SPIE 第1319巻、
214〜216頁(1990年)の論文において見られ
る。しかし、これらの例のいずれも屈折率ゆらぎの問題
に対応していない。
【0009】前記から結論され得ることは、ヘテロダイ
ンおよびスーパーヘテロダイン干渉測定における従来例
は、測定経路中の空気の光路長効果、特に空気の屈折率
におけるゆらぎによる効果、を測定および補正するため
の高速方法および対応する手段を提供しない。従来技術
におけるこの欠点は、著しい測定不確定性を生じさせる
ため、例えば集積回路のマイクロリソグラフィー製造に
おいて見られるような干渉測定器などを使用するシステ
ムの精度にひどく影響を与える。将来の干渉測定器は、
変化する物理長を含む測定経路中のゆらぐ屈折率を測定
および補正するための発明的で新規の方法および手段を
組み込む必要がある。
【0010】屈折率ゆらぎを検出するための1つの方法
は、測定経路に沿って圧力および温度の変化を測定し、
測定経路の光路長に対する効果を計算することである。
この計算を行うための数式は、題名が「The Ref
ractivity Of Air」であるF.E.J
ones、J.Res.NBS 第86(1)巻、27
〜32頁(1981年)の論文において開示される。こ
の技術の実施については、題名が「High−Accu
racy Displacement Interfe
rometry In Air」であるW.T.Est
ler、Appl.Oct.第24(6)巻、808〜
815頁(1985年)の論文において開示される。残
念ながら、この技術は、近似値を提示するだけであり、
扱いにくく、そして空気密度におけるゆるやかで全体的
なゆらぎに対してのみ補正する。
【0011】あるいは、測定経路にわたってゆらぐ屈折
率の効果を検出するさらに直接的な方法は、複数の波長
距離測定によって行われる。基本原理は、以下のように
理解され得る。干渉測定器およびレーザレーダは、基準
物体と目的物体との間の光路長を測定する。その測定
は、開放空気中で行われる場合が最も多い。光路長は、
屈折率と測定ビームが通過する物理経路との積分であ
る。屈折率が波長によって変化するが、物理経路が波長
に左右されない場合、機器が少なくとも2つの波長を使
用するならば、一般に光路長、特に屈折率におけるゆら
ぎの寄与から物理経路長を決定し得る。波長による屈折
率のばらつきは、分散として当該技術分野において公知
であり、したがってこの技術は、以下において分散技術
と称される。
【0012】屈折率測定のための分散技術は、長い歴史
を有し、そしてレーザの導入より古い。題名が「Log
n−Path Interferometry Thr
ough An Uncontrolled Atmo
sphere」であるK.E.Erickson、JO
SA 第52(7)巻、781〜787頁(1962
年)の論文は、基本原理を説明し、そして地球物理測定
のための技術の可能性の分析を提供する。さらなる理論
的提唱は、題名が「Correction Of Op
tical Distance Measuremen
ts For The Fluctuating At
mospheric Index Of Refrac
tion」であるP.L.BenderおよびJ.C.
Owens、J.Geo.Res.第70(10)巻、
2461〜2642頁(1965年)の論文において見
られる。
【0013】屈折率補正のための分散技術に基づく市販
の距離測定レーザレーダは、1970年代に現れた。題
名が「Two−Laser Optical Dist
ance−Measuring Instrument
That Corrects For The At
omospheric Index Of Refra
ction」であるK.B.Earnshawおよび
E.N.Hernandez、Appl.Opt.第1
1(4)巻、749〜754頁(1972年)の論文
は、5〜10km測定経路にわたって動作するためのマ
イクロ波変調HeNeおよびHeCdレーザを使用する
機器を開示する。この機器のさらなる詳細は、題名が
「Field Tests Of A Two−Las
er(4416Aおよび6328A)Optical
Distance−Measuring Instru
ment Correcting For The A
tmospheric Index Of Refra
ction」であるE.N.Hernandezおよび
K.B.Earnshaw、J.Geo.Res.第7
7(35)巻、6994〜6998頁(1972年)の
論文において見られる。分散技術の応用のさらなる例
は、題名が「Distance Correction
s For Single− And Dual−Co
lor Lasers By Ray Tracin
g」であるE.BergおよびJ.A.Carter、
J.Geo.Res.第85(B11)巻、6513〜
6520頁(1980年)の論文、および題名が「A
Multi−Wavelength Distance
−Measuring Instrument For
Geophysical Experiments」
であるL.E.SlaterおよびG.R.Hugge
tt、J.Geo.Res.第81(35)巻、629
9〜6306頁(1976年)の論文において検討され
る。
【0014】地球地理測定のための機器は通常、強度変
調レーザレーダを使用するが、光干渉位相検出がより短
い距離についてより有利であることは、当該分野におい
て理解される。1972年にR.B.Zipinおよび
J.T.Zaluskyに発行された「Apparat
us For And Method Of Obta
ining Precision Dimension
al Measurements」という題名の米国特
許第3,647,302号において、温度、圧力、およ
び湿度などの周囲条件におけるばらつきを補正するため
に複数の波長を使用する干渉測定変位測定システムが開
示される。その機器は、可動物体で、すなわち可変物理
経路長で動作するように特別に設計される。しかし、Z
ipinおよびZaluskyの位相検出手段の正確さ
は、高精度測定に対しては不十分である。
【0015】より近代的かつ詳細な例は、Y.Zhu、
H.MatsumotoおよびT.O’ishiによる
論文、SPIE 第1319号、Optics in
Complex Systems、538〜539頁
(1990年)、題名「Long−Arm Two−C
olor Interferometer For M
easuring The Change Of Ai
r Refractive Index」に記載される
システムである。Zhuらのシステムは、1064nm
波長YAGレーザおよび632nmHeNeレーザを直
交位相検出(quadrature phase de
tection)といっしょに使用する。実質的に同じ
機器が、Zhuらによるさらに初期の論文である題名
「Measurement Of Atmospher
ic Phase And Intensity Tu
rbulence For Long−Path Di
stance Interferometer」、Pr
oc.3rd Meeting On Lightwav
e Sensing Technology、App
l.Phys.Soc.of Japan、39(19
89年)に日本語で記載される。しかし、Zhuらの干
渉測定器は、マイクロリソグラフィーのためのサブミク
ロン干渉測定などのすべての応用に対して不十分な解像
度を有する。
【0016】マイクロリソグラフィーのための高精度干
渉測定における最近の試みは、A.Ishidaに発行
された米国特許第4,948,254号(1990年)
によって代表される。同様のデバイスが、題名が「Tw
o Wavelength Displacement
−Measuring Interferometer
Using Second−Harmonic Li
ght To Eliminate Air−Turb
ulence−Induced Errors」、Jp
n.J.Appl.Phys.第28(3)巻、L47
3〜475(1989年)の論文においてIshida
によって説明される。その論文において、2波長分散検
出によって屈折率におけるゆらぎによるエラーを排出す
る変位測定干渉測定器が開示される。Ar+レーザ供給
源は、BBOとして当該分野に公知の周波数倍化結晶に
よって同時に両方の波長を提供する。BBO倍化結晶を
使用することによって、基本的に位相ロックされた2つ
の波長が生じ、屈折率測定の安定性および正確度を非常
に向上させる。しかし、単純なホモダイン直交検出を使
用する位相検出手段は、高精度位相測定に対しては不十
分である。さらに、位相検出および信号処理手段は、物
体の動きが正確な検出が困難である位相の急速なばらつ
きを生じる動的測定には適さない。
【0017】題名が「Interferometric
Measuring System With Ai
r Turbulence Compensatio
n」であるS.A.Lisに発行された米国特許第5,
404,222号(1995年)において、屈折率ゆら
ぎを検出および補正するための分散技術を使用する2波
長干渉測定器が開示される。同様のデバイスが、題名が
「An Air Turbulence Compen
sated Interferometer For
IC Manufacturing」である論文SPI
E 第2440巻(1995年)においてLisによっ
て説明される。S.A.Lisによる米国特許第5,4
04,222号の改良が、1996年7月に発行された
米国特許第5,537,209号において開示される。
Jpn.J.Appl.Phys.(上記)におけるI
shidaによって教示されることに関しこのシステム
が主に革新されたところは、第2のBBO倍化結晶を付
加して位相検出手段の精度を向上することである。さら
なるBBO結晶は、ちょうど2倍異なる波長を有する2
つのビームを光学的に干渉することを可能にする。その
結果の干渉は、屈折率に直接に依存するがステージ移動
には左右されない位相を有する。しかし、Lisによっ
て教示されるシステムは、複雑であるという欠点を有
し、そして測定経路ごとにさらなるBBO結晶が必要と
なる。マイクロリソグラフィーステージが頻繁に6以上
の測定経路の含み、そしてBBOが比較的高価であり得
る場合、さらなる結晶は、著しくコストがかかる。Li
sのシステムのさらなる欠点は、PZTトランスデュー
サの物理変位に基づいて低速度(32−Hz)位相検出
システムを使用することである。
【0018】前記から明らかなことは、従来技術は、空
気の屈折率を測定し、そして測定経路中の空気の光路長
効果、特に空気の屈折率におけるゆらぎによる効果を測
定および補正するための実用的で高速高精度の方法およ
びそれに対応する手段を提供しないことである。従来技
術の限界は、主に以下の未解決の技術的困難に起因す
る:(1)従来技術のヘテロダインおよびスーパーヘテ
ロダイン干渉測定器は、空気の屈折率におけるゆらぎに
よって正確度が制限される;(2)屈折率ゆらぎを測定
するための従来技術の分散技術は典型的に、干渉位相測
定において極度に高い正確度を必要とし、その正確度は
高精度距離測定干渉測定器の通常の正確度のオーダーを
超える;(3)位相測定の正確度を向上させるための従
来技術の干渉測定器に対する明らかな変更は、近代的な
マイクロリソグラフィー機器におけるステージ移動の急
速さと相容れない程度に測定時間を増加させ得る;
(4)従来技術の分散技術は、少なくとも2つの極度に
安定なレーザ供給源、または複数の位相ロック波長を出
射する単一供給源を必要とする;(5)マイクロリソグ
ラフィー応用における従来技術の分散技術は、測定中の
ステージ移動に影響されやすく、その結果、統計的誤差
を生じる;および(6)倍化結晶(例えば、Lisへの
米国特許第5,404,222号)を検出システムの一
部として使用する従来技術の分散技術は、効果および複
雑である。
【0019】従来技術におけるこれらの欠点により、屈
折率のゆらぎおよび変化する物理長を含む測定経路が通
常存在する測定経路中に気体が存在する場合に、マイク
ロリソグラフィーのための変位測定を行うための実用的
な干渉測定システムがなんら存在しなかった。
【0020】したがって、本発明の目的は、屈折率がゆ
らぎ得るか、および/または測定経路の物理長が変化し
得る場合の、測定経路中の気体の屈折率および/または
気体の光路長効果を迅速および正確に測定および監視す
るための方法および装置を提供することである。
【0021】本発明の別の目的は、測定の正確度、およ
び気体の屈折率および/または気体の光路長効果の監視
と測定経路の物理長の急速な変化とが実質的に妥協点を
見いだせない場合に、測定経路中の気体の屈折率および
/または気体の光路長効果を迅速および正確に測定およ
び監視するための方法および装置を提供することであ
る。
【0022】本発明の別の目的は、方法および装置が温
度および圧力などの環境条件を測定および監視する必要
がない場合の、測定経路中の気体の屈折率および/また
は気体の光路長効果を迅速および正確に測定および監視
するための方法および装置を提供することである。
【0023】本発明の別の目的は、方法および装置が位
相ロックされた異なる波長を有する2つ以上の光ビーム
を使用し得るが必要というわけではない場合の、測定経
路中の気体の屈折率および/または気体の光路長効果を
迅速および正確に測定および監視するための方法および
装置を提供することである。
【0024】本発明の別の目的は、干渉測定的測定にお
ける測定経路の長さが実質的に気体の光路長効果の計算
に使用されない場合の、測定経路中の気体の光路長効果
を迅速かつ正確に測定および監視するための方法および
装置を提供することである。
【0025】本発明の他の目的は、部分的に明らかであ
り、そして以下に部分的に現れる。したがって、本発明
は、図面と併せて読む場合に以下の詳細な説明において
例示される構成、ステップ、エレメントの組み合わせ、
部品の配置を有する方法および装置を含む。
【0026】(発明の要旨) 本発明は一般に、例えば気体が乱流であるなどのように
気体の屈折率がゆらぎ得るか、および/または測定経路
の物理長が変化し得る場合の、測定経路中の気体の屈折
率および/または気体による測定経路の光路長における
変化を測定および監視するための装置および方法に関す
る。本発明はまた、電気光学的計測および他の応用にお
いて使用するための装置および方法に関する。より詳細
には、本発明は、屈折率の分散の測定および/または光
路長の分散の測定を提供するように動作し、屈折率の分
散は実質的には気体の密度に比例し、光路長の分散は、
屈折率の分散および測定経路の物理長に関連する。気体
の屈折率および/または気体の光路長効果は、屈折率の
測定された分散および/または光路長の測定された分
散、それぞれから引き続き計算される。本発明の装置に
よって生成された情報は、特に環境効果および急速なス
テージ回転速度によって誘発される乱流によってもたら
される測定経路中の気体の屈折率に関連するエラーを補
正するための干渉測定距離測定機器(DMI)における
使用に適している。
【0027】本発明のいくつかの実施態様が作製され
た。これらは、最終の測定において必要とされる精度の
多少によって大きく2つのカテゴリに分かれる。種々の
実施態様は、共通の特徴を有するが、個々の目的を達成
するために詳細において異なる。
【0028】一般に、本発明の装置は、第1および第2
の測定レッグを有する干渉測定手段を有し、そのうちの
少なくとも1つは長さが変化し、そのうちの少なくとも
1つは気体によって一部が占有される。好ましくは、好
ましい実施態様において基準レッグおよび測定レッグが
使用される。構成レッグは、好ましくは測定レッグが基
準レッグの光路長と実質的に同じである光路長の一部を
有するように構成および配置される。通常の干渉測定D
MI応用における測定レッグの光路の残りの部分中の気
体は、空気である。
【0029】異なる波長を有する少なくとも2つの光ビ
ームを生成するための手段が含まれる。好ましい実施態
様において、供給源は、1セットの光ビームを生成し、
該セットの光ビームは少なくとも2つの光ビームから構
成され、該セットの光ビームの各々は異なる波長を有す
る。該セットの光ビームの波長間の関係は、近似関係で
あるが、既知である。
【0030】1セットの周波数シフトした光ビームが、
該セットの周波数シフトした光ビームのいずれの2つの
ビームも同じ周波数差を有さないように該セットの光ビ
ームの各々のビームの2つの直交偏光成分に周波数差を
導入することによって該セットの光ビームから生成され
る。所定の実施態様に対して、波長の比は、選択された
動作波長および対応する既知の近似関係に依存する相対
精度に対する既知の近似関係と同じである。この波長依
存のために、これらの相対精度は、波長の比のそれぞれ
の相対精度と称される。多くの実施態様において、波長
の比のそれぞれの相対精度は、気体のそれぞれの分散
に、気体のそれぞれの屈折率の測定および/または気体
による測定レッグの光路長におけるそれぞれの変化の測
定に必要な相対精度をかけたものよりも1桁、またはそ
れ以上小さい。
【0031】実施態様のうちの所定のものにおいて、近
似関係は、それぞれの相対精度に対する比のシーケンス
として表現され、各比は、例えば2/1などの低次数非
ゼロ整数の比を含み、比のシーケンスのそれぞれの相対
精度、ここで比のシーケンスのそれぞれの相対精度のう
ちの1つの相対精度は、気体のそれぞれの分散に、気体
のそれぞれの屈折率の測定および/または気体による測
定レッグの光路長におけるそれぞれの変化の測定に必要
な相対精度をかけたものよりも1桁、またはそれ以上小
さい。
【0032】波長の比のそれぞれの相対精度が所望の値
に対して不適切である他の実施態様において、波長の比
を監視し、そして波長の比のそれぞれの相対精度を制御
するためのフィードバック、波長の比のそれぞれの相対
精度の波長の比の所望のそれぞれの相対精度からの望ま
しくないずれによって影響される次の計算を補正するた
めの情報、または両方の組み合わせのいずれかを提供す
るための手段が提供される。DMIの主な目的である測
定経路長における変化の決定において使用される波長を
監視するための手段がまた提供される。
【0033】周波数シフトした光ビームの各々の少なく
とも一部は、適当な光学手段によって干渉測定手段に導
入されることによって、周波数シフトした光ビームの各
々の少なくとも一部の第1の部分が基準レッグの所定の
経路に沿って基準レッグを通って進行し、そして周波数
シフトした光ビームの各々の少なくとも一部の第2の部
分が測定レッグの所定の経路に沿って測定レッグを通っ
て進行し、ここで周波数シフトした光ビームの各々の少
なくとも一部の第1および第2の部分が異なる。その
後、周波数がシフトした光ビームの各々の少なくとも一
部分の第1および第2の部分は、干渉測定手段から、基
準レッグ中の所定経路を通る光路長および測定レッグ中
の所定経路を通る光路長についての情報を含む射出ビー
ムとして出射する。
【0034】射出ビームを受信して、各周波数シフトし
た光ビームの少なくとも一部の第1および第2部分の射
出ビーム間の位相差に対応する情報を含む混合光学信号
を生成するための結合手段が提供される。次に混合光学
信号は、光検出器、好ましくは光電検出によって感知さ
れる。その光検出器は、異なるビーム波長での気体の屈
折率および異なるビーム波長での気体の屈折率による測
定レッグ中の光路長に対応する情報を含む電気干渉信号
を生成するように動作する。
【0035】所定の実施態様において、変更された電気
干渉信号は、次に電気干渉信号から、各々の電気干渉信
号の位相を所定の数で掛けるかまたは割るかのいずれか
によって生成される。その数の関数はそれぞれ、波長の
既知の近似関係と同じであるか、または波長の既知の近
似関係の逆数と同じであるかのいずれかである。
【0036】次に電気干渉信号、またはそれに対応す
る、実施態様に依存する変更された電気干渉信号が、気
体の屈折率の分散および/または気体の分散(ni
j)(ここでiおよびjは波長に対応する整数であり
互いに異なる)に実質的によって測定レッグの光路長の
分散を決定するように動作する電子手段によって解析さ
れる。この情報および気体の逆分散能から、気体の屈折
度、(nr−1)(ここでrは波長に対応する整数であ
る)および/または気体の屈折率による測定レッグの光
路長への寄与が電子手段によってまた決定され得る。r
の値は、iおよびjと異なり得るか、またはiまたはj
のいずれかと等しくなり得る。電子手段は、必要な計算
を行うために周知の方法で適切にプログラムされたマイ
クロプロセッサまたは汎用コンピュータの形態である電
子手段を含み得る。
【0037】好ましい形態において、電気干渉信号は、
気体の屈折率および測定レッグの光路長に対応する位相
情報を含むヘテロダイン信号を含み、そして装置は、ヘ
テロダイン信号の位相を決定して気体の屈折率の分散お
よび気体の屈折率の分散による測定レッグの光路長の分
散に対応する位相情報を生成する手段をさらに含む。所
定の実施態様において、装置は、変更された電気信号に
対応する修正したヘテロダイン信号を混合、すなわち掛
け合わせて、気体の屈折率の分散および気体の屈折率の
分散による測定レッグの光路長の分散に対応する位相を
含む少なくとも1つの修正したスーパーヘテロダイン信
号を生成する手段をさらに含む。ヘテロダイン信号、修
正したヘテロダイン信号、および所定の実施態様におい
て生成された修正したスーパーヘテロダイン信号の位相
曖昧性を解消するための手段がまた含まれる。種々の実
施態様の干渉測定手段を光ビームが進行する際に光ビー
ムの部分が経る光路の詳細に依存して、さらなるまたは
異なる電子機器が提供される。
【0038】開示される本発明の方法は、上記の好まし
い装置を使用して行われ得るが、他の周知の装置を使用
してもまた実施され得ることが明らかである。さらに、
ホモダイン信号を使用する装置も使用され得ることが示
される。
【0039】(発明の詳細な説明) 本発明の構造および動作は、他の目的および利点といっ
しょに、図面と併せて詳細な説明を読むことによって最
もよく理解され得る。ここで本発明の部品は、それらが
現れるすべての図面においてそれらを識別するために使
用される参照記号が割り当てられる。
【0040】本発明は、気体の屈折率および測定経路の
物理長のいずれかまたは両方が変化し得る場合の、少な
くとも1つの測定経路中の気体の屈折度および/または
気体による測定経路の光路長における変化を迅速に測定
し得、そしてその後のダウンストリームまたは同時の応
用において使用する装置および方法に関する。同時応用
の例は、干渉測定距離測定機器中に存在して測定経路中
の気体の屈折率の効果、特に環境条件の変化または急速
なステージ回転速度によって測定経路中に誘発される空
気乱流のために測定期間中に起こる光路長における変化
を補正することによって正確度を向上させる。
【0041】本発明の装置の多くの異なる実施態様が、
示されそして説明される。それらは、いくつかの詳細に
おいて異なるが、それ以外は、開示される実施態様は多
くの共通のエレメントを有し、そしてそれらの光源の要
求される制御の度合いに依存して2つのカテゴリに自然
に分かれる。理解されるように、各カテゴリ内の開示の
実施態様はまた、それらの干渉測定光路がどのように実
装されるか、および/または所定の情報信号がどのよう
に電子的に取り扱われるかの詳細において異なる。
【0042】説明されるべき第1のグループの実施態様
は、2つの実施態様およびその変形を含む。このグルー
プは、採用された光源の安定性が十分であり、そして採
用された光源によって生成された光ビームの波長の比
が、最終のエンド使用応用による出力データに必要であ
る精度を満たすのに十分なそれぞれの相対精度を有する
既知の比の値のシーケンスに一致するような応用を目的
とする。
【0043】第2のグループの実施態様はまた、2つの
実施態様およびその変形を含み、そしてそれらは、光源
の安定性を監視しそして正確度に対しての性能要件を満
たすために採用された光源によって生成された光ビーム
の波長の比を測定することが必要であるような使用に特
に適している。両方のグループに対して、ホモダイン、
ヘテロダイン、および/またはスーパーヘテロダイン信
号を解析する際に生じる位相曖昧性ならびに位相および
グループ遅延に対応するための装置が開示され、そして
本発明のステップを実施するための方法が開示される。
【0044】図1aおよび1bは、測定経路中の気体の
屈折度および/または気体による測定経路の光路長にお
ける変化を測定および監視するための本発明の1つの好
ましい実施態様を模式的に図示する。ここで、気体の屈
折率および測定経路の物理長のいずれかまたは両方が変
化し得、そして採用された光源の安定性が十分であり、
そして採用された光源によって生成された光ビームの波
長の比が、最終のエンド使用応用による出力データに必
要である精度を満たすのに十分な相対精度を有する既知
の比の値に一致する。装置が広い範囲の放射源のための
応用を有するが、以下の説明は、光測定システムについ
ての例によってなされる。
【0045】図1aを参照し、そして本発明の第1の好
ましい実施態様の装置および方法によると、供給源1か
ら出射された光ビーム7は、変調器3を通過して光ビー
ム9となる。変調器3は、ドライバ5によって励起され
る。供給源1は、好ましくはレーザまたは同様なコヒー
レント放射の供給源であり、好ましくは偏光され、そし
て波長λ1を有する。変調器3は、例えば、音響光学デ
バイスまたは音響光学デバイスとビーム7の偏光成分を
選択的に変調するためのさらなる光学機器との組み合わ
せである。変調器3は、好ましくは光ビーム7の線形偏
光成分の発振周波数を直交線形偏光成分に対して量f1
だけシフトする。ここで成分の偏光の方向は、xおよび
yとして示される。第1の実施態様の以下の説明におい
て、本発明の趣旨および範囲を逸脱せずに、ビーム9の
x偏光成分がビーム9のy偏光成分に対して量f1だけ
シフトした発振周波数を有することが仮定される。発振
周波数f1はドライバ5によって決定される。
【0046】次のステップにおいて、供給源2から出射
された光ビーム8は、変調器4を通過して光ビーム10
となる。変調器4は、変調器3およびドライバ5と同様
に、ドライバ6によって励起される。供給源2は、供給
源1と同様に、好ましくはレーザまたは同様な偏光した
コヒーレント放射の供給源であるが、好ましくは異なる
波長λ2である。ここで、波長比(λ1/λ2)は、既知
の近似比値l1/l2、すなわち、 (λ1/λ2)≒(l1/l2) (1) を有し、ここでl1およびl2は、整数および非整数の値
を有し得、そして波長比(λ1/λ2)は、気体の屈折率
の分散、(n2−n1)、に気体の屈折度または気体によ
る測定レッグの光路長における変化の測定に要される相
対精度εを掛けたものよりも1桁、またはそれ以上小さ
い相対精度で、比の値l1/l2と同じである。ビーム1
0のx偏光成分は、ビーム10のy偏光成分に対して量
2だけシフトした発振周波数を有する。発振周波数f2
は、ドライバ6によって決定される。さらに、ビーム9
および10のx成分の周波数シフトの方向は、同じであ
る。
【0047】ビーム7および8はあるいは、1つより多
い波長を放射する単一レーザ供給源によって、あるいは
周波数2倍化、3倍化、4倍化、などを達成するための
光周波数倍化手段を組み合わされた単一レーザ供給源、
和の周波数生成または差の周波数生成を組み合わされ
た、異なる波長を有する2つのレーザ供給源、または2
つ以上の波長を有する光ビームを生成することのできる
いずれかの等価な供給源構成によって提供され得ること
が当業者に理解される。
【0048】レーザ供給源は、例えば、当業者に公知の
種々の従来技術のいずれかにおいて安定化されるHeN
eなどの気体レーザである。例えば、T.Baerら、
「Frequency Stabilization
of a 0.633μm He−Ne−longit
udinal Zeeman Laser」、Appl
ied Optics、第19巻、3173〜3177
頁(1980年);Burgwaldら、米国特許第
3,889,207号、1975年6月10日発行;お
よびSandstromら、米国特許第3,662,2
79号、1972年5月9日発行を参照のこと。あるい
は、レーザは、当業者に公知の種々の従来技術の1つに
おいて安定化されたダイオードレーザ周波数であり得
る。例えば、T.OkoshiおよびK.Kikuch
i、「Frequency Stabilizatio
n of Semiconductor Lasers
for Heterodyne−type Opti
cal Communication System
s」、Electronic Letters、第16
巻、179〜181頁(1980年)、およびS.Ya
maqguchiおよびM.Suzuki、「Simu
ltaneous Stabilization of
the Frequency and Power
of an AlGaAs Semiconducto
r Laser by Use of the Opt
ogalvanic Effect of Krypt
on」、IEEE J. Quantum Elecr
onics、第QE−19巻、1514〜1519頁
(1983)を参照のこと。
【0049】ビーム9およびビーム10の2つの光周波
数が種々の周波数変調装置および/またはレーザのいず
れによっても生成され得ることもまた当業者に理解され
得る。(1)ゼーマンスプリットレーザの使用について
は、例えば、Bagleyら、米国特許第3,458,
259号、1969年7月29日発行;G.Bouwh
uis、「Interferometrie Mit
Gaslasers」、Ned.T.Natuurk、
第34巻、225〜232頁(1968年8月);Ba
gleyら、米国特許第3,656,853号、197
2年4月18日発行;およびH.Matsumoto、
「Recent interferometric m
easurements using stabili
zed lasers」、Precision Eng
ineering、第6(2)巻、87〜94頁(19
84年);(2)1組の音響光学ブラッグセルの使用に
ついて、例えば、Y.OhtsukaおよびK.Ito
h、「Two−frequency Laser In
terferometer for Small Di
splacement Measurements i
n a Low Frequency Range」、
Applied Optics、第18(2)巻、21
9〜224頁(1979年);N.Massieら、
「Measuring Laser Flow Fie
lds With a 64−Channel Het
erodyne Interferometer」、A
pplied Optics、第22(14)巻、21
41〜2151頁(1983年);Y.Ohtsuka
およびM.Tsubokawa、「Dynamic T
wo−frequency Interferomet
ry for Small Displacement
Measurements”、Optics and
Laser Technology、第16巻、25
〜29頁(1984年);H.Matsumoto、前
出;P.Dirksenら、米国特許第5,485,2
72号、1996年1月16日発行;N.A.Riza
およびM.M.K.Howlader、「Acoust
o−Optic system for the ge
neration and control of t
unable low−frequency sign
als」、Opt.Eng.、第35(4)巻、920
〜925頁(1996年);(3)単一音響光学ブラッ
グセルの使用については、例えば、G.E.Somma
rgren、同一人所有の米国特許第4,684,82
8号、1987年8月4日発行;G.E.Sommar
gren、同一人所有の米国特許第4,687,958
号、1987年8月18日発行;P.Dirksen
ら、前出;(4)ランダム偏光HeNeレーザの2つの
長軸モードの使用については、例えば、J.B.Fer
gusonおよびR.H.Morris、「Singl
e Mode Collapse in 6328 Å
HeNe Lasers」、Applied Opt
ics、第17(18)巻、2924〜2929頁(1
978年);または(5)レーザ内部の複屈折エレメン
トなどの使用については、例えば、V.Evtuhov
およびA.E.Siegman、「A ‘Twiste
d−Mode’Technique for Obta
ining Axially Uniform Ene
rgy Density in a Laser Ca
vity」、Applied Optics、第4
(1)巻、142〜143頁(1965年)、を参照の
こと。
【0050】ビーム7および8の供給源のために使用さ
れる特定のデバイスは、それぞれビーム7および8の直
径および発散を決定する。ダイオードレーザなどのいく
つかの供給源について、以下のエレメントについての適
切な直径および発散を有するビーム7および8を提供す
るために従来の顕微鏡対物レンズなどの従来のビーム形
成光学を使用する必要がある可能性がある。例えば、供
給源がHeNeレーザである場合、ビーム形成光学は必
要でないこともある。
【0051】ビーム9および/またはビーム10のxお
よびy偏光成分の両方が、本発明の範囲および趣旨を逸
脱せずに周波数シフトされ得、ここでf1はビーム9の
xおよびy偏光成分の周波数における差のままであり、
そしてここでf2はビーム10のxおよびy偏光成分の
周波数における差のままであることが当業者によってさ
らに理解される。干渉測定器およびレーザ供給源のアイ
ソレーションを向上させることは、一般にビームxおよ
びy偏光成分の両方を周波数シフトさせることによって
可能であり、向上したアイソレーションの度合いは、周
波数シフトの生成のために使用される手段に依存する。
【0052】次のステップにおいて、ビーム9は、ミラ
ー253Aによって反射され、そして次にビーム9の一
部がビームスプリッタ253B、好ましくは非偏光タイ
プ、によって反射され、ビーム213の成分である、λ
1成分になる。ビーム10の一部は、ビームスプリッタ
253Bによって透過され、ビーム213の第2成分で
あるλ2成分となり、ここでλ2成分は、好ましくはλ1
成分に平行で同一の広がりを有する。さらなるステップ
において、ビーム213は、干渉測定器260に伝播す
る。干渉測定器260は、ビーム213のλ1成分の偏
光成分xおよびyの間に位相シフト
【0053】
【数11】 を、そしてビーム213のλ2成分の偏光成分xおよび
yの間に位相シフト
【数10】 を導入するための光学手段を含む。位相シフト
【数74】 の大きさは、以下の式によって測定経路298の往復の
物理長Lに関連する
【数75】 ここで、pは多重通過干渉測定器についてのそれぞれの
基準および測定レッグを通る通過回数であり、そしてn
jは端数kj=(2π)/λjに対応する測定経路298
中の気体の屈折率である。位相オフセットζjは、測定
通過298または基準経路に関連しない位相シフト
【数76】 に対するすべての寄与を含む。
【0054】図1aにおいて示されるように、干渉測定
器260は、基準逆反射器295、対物逆反射器29
6、1/4波位相リターデーション板221および22
2、および偏光ビームスプリッタ223を含む。この構
成は、偏光マイケルソン干渉測定器として当業者に公知
であり、そしてp=1を有する簡単な例として示され
る。
【0055】式(2)は、1つの波長に対する経路およ
び第2の波長に対する経路が実質的に同じ広がりを有す
る場合に対して有効であり、第1の実施態様における本
発明の関数を最も簡単な方法で例示するように選ばれ
る。当業者にとって、2つの異なる波長に対するそれぞ
れの経路が実質的に同じ広がりを有さない場合への一般
化は、ストレートフォーワード方法である。
【0056】距離測定干渉測定において非線形性を生成
する周期的エラー(Bobroffによる引例論文参
照)は、式(2)において省略された。干渉測定器にお
ける分離されたビームおよび/または各光ビーム供給源
から干渉測定器への光ビームのための送達システムにお
ける分離されたビーム[M.Tanaka、T.Yam
agami、およびK.Nakayama、「Line
ar interpolation of Perio
dic Error in a Heterodyne
Laser Interferometer at
Subnanometer Levels」、IEEE
Trans. Instrum. and Mea
s.、第38(2)巻、552〜554頁、1989
年]および低減された偏光および/または周波数混合を
有する光ビーム供給源を使用するなどの当業者に公知の
技術が、周期的エラーを無視できるレベルに低減する
か、または周期的エラーの存在を補正するために使用さ
れ得る。
【0057】干渉測定器260を通過した後、ビーム2
13は位相シフトビーム215となり、位相シフトビー
ム215は偏光器244を通過し、好ましくはビーム2
15の偏光成分xおよびyを混合するように配向され
る。好ましくは、従来の2色ビームスプリッタ280
は、波長λ1およびλ2に対応するビーム215の部分を
それぞれビーム217および218に分離する。
【0058】図1aに示すような次の工程において、位
相シフトしたビーム217および218が、それぞれ光
検出器85および86に衝突し、好適には光電検出によ
って、2つの電気干渉信号、それぞれヘテロダイン信号
1およびs2となる。信号s1は、波長λ1と対応し、信
号s2は、波長λ2と対応する。信号sjは、 sj=Ajcos[αj(t)]、ただし、j=1および2 (3) の形式を有する。ただし、時間依存性の独立変数α
j(t)は、
【数77】 によって与えられる。ヘテロダイン信号s1およびs
2は、それぞれ電子信号103および104として、デ
ジタルまたはアナログ形式のいずれか、好適にはデジタ
ル形式で、解析のため、電子プロセッサ109に送信さ
れる。
【0059】ヘテロダイン信号s1およびs2を電子的に
処理するための好適な方法を、l1および/またはl2
低位整数でない場合について、本明細書中において提案
する。l1およびl2が両方とも低位整数であり、相対精
度が最終用途によって出力データに課せられる必要な精
度を満たすのに十分であり、波長の比が比(l1/l2
と一致する場合、ヘテロダイン信号s1およびs2を電子
的に処理するための好適な手順は、本発明の第1の好適
な実施態様の第2の変形例について、後に規定されるも
のと同じである。
【0060】次に、図1bを参照すると、電子プロセッ
サ109は、さらに、電子プロセッサ1094Aおよび
1094Bを備え、デジタルまたはアナログ信号処理の
いずれか、好適にはデジタル処理によって、例えば、デ
ジタルヒルベルト変換位相検波器等(「Phase−l
ocked loops: theory, desi
gn, and applications」第2版、
McGraw−Hill(New York)199
3、R.E.Best著のセクション4.1.1.を参
照)のような、タイムベース位相検波ならびにドライバ
5および6の位相を用いて、それぞれ位相
【数78】 を決定する。
【0061】ドライバ5および6の位相は、デジタルま
たはアナログ形式のいずれか、好適には、デジタル形式
で、電気信号、基準信号101および102のそれぞれ
によって電子プロセッサ109へと送信される。基準信
号101および102の代替である基準信号は、また、
光ピックオフ手段および検出器(図示せず)によって、
ビームスプリッタ、好適には、非偏光ビームスプリッタ
でビーム9および10の部分を分割することによって生
成され得、分割されたビーム9の一部分およびビーム1
0の一部分を混合し、代替のヘテロダイン基準信号を生
成するように、混合された部分を検出する。
【0062】再び図1bを参照すると、位相
【数79】 は、次に、それぞれ電子プロセッサ1095Aおよび1
095Bにおいて、好適には、デジタル処理によって、
それぞれl1/pおよびl2/pで乗算され、それぞれ位
【数80】 となる。位相
【数81】 は、次に、好適にはデジタル処理によって、電子プロセ
ッサ1096Aにおいて加算され、電子プロセッサ10
97Aにおいて一方を他方から減算し、それぞれ位相
【0063】
【数12】 およびΦを作成する。形式的には、
【0064】
【数13】 で表される。位相
【数82】 およびΦは、信号105として、デジタルまたはアナロ
グ形式のいずれか、好適には、デジタル形式で、コンピ
ュータ110に送信される。
【0065】真空を備える測定路について、位相Φは、
実質的に、逆反射体296の運動に起因するドップラー
シフトから独立した定数であるべきである。これは、電
気信号s1およびs2によって経験される群遅延の違いの
ため、実際の場合とは、異なり得る。しばしば包絡線遅
延と呼ばれる群遅延は、周波数のパケットの遅延を記述
し、特定の周波数における群遅延は、特定の周波数にお
ける位相曲線の負の勾配として規定される(H.J.B
linchikoffおよびA.I.Zverev「F
iltering in the Time and
Frequency Domains」セクション2.
6、1976(Wiley、New York)参照の
こと)。位相Φが真空を備える測定路用の定数でない場
合、当業者にとって公知の技術が、定数からの位相Φの
出発点を補正するために、用いられ得る(Blinch
ikoffおよびZveriv、前掲書を参照のこ
と)。Φにおいて影響する群遅延が検出され得るだけで
なく、また、真空を備える測定路について、トランスレ
ータ267によって生成される逆反射体296の異なる
変換速度の関数として、Φを測定することによって決定
され得ることに留意することが重要である。また、Φに
おいて影響する群遅延は、続いてのアナログ信号処理お
よび/またはアナログ・デジタル変換ダウンストリーム
について、信号s1およびs2をアナログ信号として送信
することに対し、それぞれ検出器85および86内の光
検出器の可能な限りの近辺で、それぞれ信号s1および
2のアナログ・デジタル変換を行い、続いてデジタル
信号処理を行うことにより、大きく減少し得ることに留
意することも重要である。
【0066】特定の群遅延についての補正は、一般的
に、特定の群遅延を生成する処理要素の前または後、あ
るいは、部分的に前または部分的に後に、導入され得
る。
【0067】ガスの屈折度(n1−1)は、以下の式を
用いて計算され得る。
【0068】
【数14】 ただし、 χ=(l11+l22)/2 (8) K=(l11+l22)/2 (9) および
【0069】
【数15】 であり、量Γは、実質的に環境条件およびガスの乱流か
ら独立している、ガスの逆分散能である。オフセット項
Qは、 Q=ξ(K/χ)−Z (11) で規定される。ただし、
【0070】
【数16】 である。
【0071】 Γの値は、ガス組成の知見およびガス成分の波長依存屈
折度の知見から計算され得る。λ1=0.63μm、λ2
=0.32μm、標準大気の例において、Γ≒24であ
る。
【0072】さらに、式(7)は、好適な構成である、
1つの波長における光ビーム用の結合路が、実質的に第
2の波長における光ビーム用の結合路と同じ広がりを有
する場合について有効であり、これはさらに最も単純な
様式で本発明の機能を示すのに役立つ。当業者にとっ
て、1つの波長における光ビーム用の結合路が、実質的
に、第2の波長における光ビーム用の結合路と同じ広が
りを有する場合への一般化は、単純な手順である。
【0073】距離を測定する干渉測定に関する用途につ
いては、ヘテロダイン位相
【数83】 およびΦが用いられ得、以下の公式を用いて、距離測定
干渉計の測定路内のガスの屈折率の影響から独立してい
る、物理的な距離Lが規定される。
【0074】
【数17】 波長の比は、式(8)および(9)からの(K/χ)の
項で表され得、結果は、
【0075】
【数18】 となる。
【0076】
【数19】 の条件で動作する場合、位相Φおよび
【数84】 の比は、
【0077】
【数20】 の近似値を有する。従って、第1の好適な実施態様の場
合について、波長の比(λ1/λ2)が既知の近似の比の
値l1/l2(式(1)参照)を有する。ただし、l1
よびl2が整数および非整数の値をとり得、波長の比
(λ1/λ2)が、ガスの屈折率の分散(n2−n1)にガ
スの屈折率またはガスに起因する測定レッグの光路長の
変化の測定のために必要な相対精度εを掛けた値よりも
1桁、またはそれ以上小さい相対精度においては、比の
値l1/l2と同じである。この相対精度は、不等式によ
って、形式的に表される。
【0078】
【数21】 式(7)および(14)は、それぞれ、
【0079】
【数22】 のより単純な形式に戻る。また、n2について、n1の代
わりに、あるいは、n1に加えて、Lについて同様の計
算を行うことは、当業者にとって明らかである。
【0080】 (n2−1)=(n1−1)(1+1/Γ) (21) 次の工程において、電子的処理手段109は、
【数85】 およびΦを、電子信号105として、デジタルまたはア
ナログ形式のいずれか、好適には、デジタル形式で、
(n1−1)および/またはLの計算のために、コンピ
ュータ110に送信する。(1/l1)Φにおける位相
冗長の解消が、それぞれ式(19)または(20)のい
ずれかを用いる、(n1−1)または、ガスに起因する
Lの変化のいずれかの計算に必要である。さらに、
【数86】 における位相冗長の解消が、式を用いるLの計算に必要
であり、
【数87】 における位相冗長の解消が、χが時間によって変化する
場合、式(20)を用いる変化Lの計算に必要である。
【0081】(1/l1)Φを備える同等の波長は、波
長λ1およびλ2のいずれよりもかなり大きく、結果とし
て、(1/l1)Φにおける位相冗長の解消について実
現される手順を、大幅に簡略化する。(1/l1)Φに
ついて同等の波長
【0082】
【数23】 は、
【0083】
【数24】 である。λ1=0.63μm、λ2=0.32μm、標準
大気について(n2−n1)≒1×10-5の例において、
式(22)によって与えられる同等の波長は、
【0084】
【数25】 である。
【0085】いくつかの手順のうち、任意の1つが容易
に用いられ得、式(22)によって表される同等の波長
を与えられ、(1/l1)Φにおける位相冗長を解消す
る。測定路における変化が、干渉測定的に測定され得る
用途について、測定路における変化を測定するために用
いられる、距離測定干渉計に基づく用途の一例の特徴と
して、干渉計260の可動逆反射体296が、トランス
レータ267によって、所与の長さおよび記録された
(1/l1)Φにおける付随する変化について制御され
た様式で走査され得る。記録された(1/l1)Φにお
ける変化および走査された長さから、
【数88】 における変化によって記録されたように、同等の波長
【0086】
【数26】 が、計算され得る。同等の波長
【0087】
【数27】 について計算された値で、同等の波長
【0088】
【数28】 についての比較的大きい値の点において、(1/l1
Φにおける位相冗長は、容易に解消され得る。
【0089】屈折度および/または測定レッグのガスに
起因する光路長の変化が決定され、逆反射体296が、
上記の段落において考慮したような、走査能力を有さな
い用途について、他の手順が(1/l1)Φの位相冗長
の解消のために利用可能である。1つの手順が、用いら
れ得、逆反射体または測定路298の一連の位置に挿入
される一連の逆反射体の使用に基づき、(1/l1)Φ
における位相冗長を解消する。一連の位置のそれぞれに
おける逆反射体は、逆反射体296と同じ機能を果た
し、挿入された逆反射体の一連の位置のそれぞれの測定
レッグ用の往復物理長Lが、等比数列を形成する。一連
の位置における、最小の、または第1の物理長は、(1
/l1)Φの初期値が既知である、相対精度によって割
られた、近似的にλ1/[4(n2−n1)]である。一
連の位置の第2の位置の往復物理長は、ほぼ、一連の位
置の第1の位置を用いてΦが測定される、相対精度によ
って割られた、一連の位置の第1の位置の往復物理長で
ある。これは、等比数列の手順、すなわち、等比数列を
形成する往復物理長の結果のシーケンスであり、一連の
位置における位置の数が1ずつ増加する場合、屈折度ま
たはガスの屈折度に起因する光路長の変化を測定するた
めに用いられる逆反射体296の往復物理長が越えられ
るまで続けられる。
【0090】第3の手順は、一連の既知の波長のソース
(図1aおよび1bには図示せず)を用いることおよび
これらの波長についてのΦの測定に基づく。位相冗長の
解消のために必要な既知の波長の数は、
【0091】
【数29】 について、式(22)によって与えられる比較的大きな
値のため、一般的に小さいセットを備える。
【0092】(1/l1)Φにおける位相冗長を解消す
る他の手順は、(1/l1)Φにおける変化を、測定路
98がガスで充満している状態から空の状態に変化する
間(真空チャンバおよびポンプ、ならびに必要なガス取
り扱いシステムは、図1aおよび1bには図示せず)、
観察することである。通常、屈折度の絶対値、およびガ
ス圧を非ゼロ値から真空に変化することに部分的に基づ
く、ガスの屈折度に起因する光路長の変化の測定におけ
る問題点は、式(22)によって表される(1/l1
Φの比較的大きい同等の波長のため、第1の好適な実施
態様には、存在しない。
【0093】
【数89】 における位相冗長の解消は、必要である場合、本発明の
第4の実施態様およびその変形例において、必要な
【数90】 における位相冗長の解消について、続いての説明と同様
の問題点がある。結果として、第4の実施態様およびそ
の変形例について、
【数91】 における位相冗長の解消について説明する手順は、
【数92】 における位相冗長の解消の使用に適合され得る。
【0094】式(19)および(20)に存在し、式
(2)および(11)において規定される、ζ1および
/またはQを有するオフセット項は、χが時間によって
変化するかどうか、屈折度または/および長さLがそれ
ぞれ決定されるべきかどうか、あるいは、屈折度または
/および長さLの変化がそれぞれ決定されるべきかどう
かに依存する、決定および/または観測のあるコンビネ
ーションが必要な項である。必要なζ1および/または
Qの決定ならびに/あるいは観測は、本発明の第2およ
び4の実施態様ならびにその変形例において、ζ3およ
び/またはQの決定ならびに/あるいは観測について、
続いて説明するのと同様の問題点がある。結果として、
本発明の第2および4の実施態様ならびにその変形例に
ついて、ζ3および/またはQの決定ならびに/あるい
は観測について説明する手順は、必要とされるようなζ
1および/またはQの決定ならびに/あるいは観測につ
いての第1の実施態様の使用に適合され得る。
【0095】第1の好適な実施態様の第1の変形例が、
開示され、第1の実施態様の第1の変形例の装置の説明
は、第1の実施態様の装置について示された説明と、図
1aに示す第1の実施態様のビーム217および218
の検出についての説明を除いて、同じである。第1の実
施態様の第1の変形例において、ビーム217の第1の
部分は、検出器(図示せず)によって検出され、s1
比例した信号、すなわちas1(ただし、aは定数)を
作成し、ビーム218、ならびにビーム217の第2の
部分は、第2の単一の検出器(図示せず)によって検出
され、信号Sb1+2=bs1+s2(ただし、bは定数)を
作成する。ヘテロダイン信号as1およびSb1+2は、デ
ジタルまたはアナログ形式のいずれか、好適には、デジ
タル形式で、それぞれ、電子信号1103および110
4として、解析のため線図形式で図1cに示す電子プロ
セッサ109Aに送信される。
【0096】次に図1cを参照すると、電子プロセッサ
109Aは、好適には、英数字で符号を割り当てられた
要素を備え、英数字符号のうちの数字の構成要素は、要
素の機能、すなわち、図1bに表す第1の実施態様の電
子的処理要素について説明したのと同じ数字の構成要素
/機能組み合わせを示す。位相
【数93】 およびΦについて、Sb1+2を備えるヘテロダイン信号b
1およびs2の処理において、電子プロセッサ109A
によって行われる工程の説明は、第1の実施態様のヘテ
ロダイン信号s1およびs2の処理における、電子プロセ
ッサ109によって行われる工程の説明の、要素の英数
字符号のうちの数字の構成要素による、対応する部分と
同じである。電子プロセッサ109Aによる、位相
【数94】 についてのヘテロダイン信号as1の処理においての工
程の説明は、電子プロセッサ109によって行われる、
第1の実施態様のヘテロダイン信号s1の処理の工程の
説明の、要素の英数字符号のうちの数字の構成要素によ
る、対応する部分と同じである。
【0097】電子プロセッサ109Aによって作成され
る位相
【数95】 およびΦは、形式的には、第2の実施態様の電子プロセ
ッサ109によって作成される、位相
【数96】 およびΦとそれぞれ同じ特性を有する。
【0098】有意な特徴となり得る第1の実施態様の第
1の変形例の特徴は、単一検出器による、ヘテロダイン
信号bs1およびs2を作成する光ビームの検出である。
第1の実施態様の第1の変形例における、単一検出器を
用いるという特徴が、第1の実施態様における、可能な
特定の群遅延の違いの影響の減少または消去において、
重要となり得ることが当業者にとって明らかである。第
1の実施態様の第1の変形例の残りの説明は、第1の実
施態様について与えられた説明の対応する部分と同じで
ある。
【0099】第1の好適な実施態様の第2の変形例が、
開示され、第1の実施態様の第2の変形例の装置の説明
は、第1の実施態様の装置について与えられた説明と、
図1aに示す、ドライバ5および6のそれぞれの周波数
1およびf2についてを除いて、同じである。第1の実
施態様の第2の変形例において、2つのドライバ5およ
び6の周波数は、同じ、すなわち、f1=f2である。第
1の実施態様の第2の変形例のこの特徴は、第1の実施
態様において、f1≠f2から生じる群遅延の違いの影響
を消去する。第1の実施態様の第2の変形例の残りの説
明は、第1の好適な実施態様について与えられた説明の
対応する部分と同じである。
【0100】次に、図1aおよび1bを参照すると、測
定路内のガスの屈折度および/またはガスに起因する測
定路の光路長の変化の測定ならびに観測のための、本発
明の第1の好適な実施態様の第3の変形例が、線図形式
で表される。ガスの屈折率および測定路の物理長のいず
れかあるいは両方が、変化し得、採用される光源の安定
性が、十分であり、採用される光源によって生成される
光ビームの波長が、最終的な最終用途によって出力デー
タに課される必要な精度を満たすのに十分な相対精度と
調和関係にある。波長がほぼ調和関係にある状態は、比
(l1/l2)が低位非ゼロ整数の比(p1/p2)として
表現可能である、すなわち、
【0101】
【数30】 である、第1の実施態様の特別な場合に対応する。
【0102】第1の実施態様の第2の変形例について、
光ビーム9および10のソースならびに光ビーム9およ
び10の説明は、第1の実施態様について与えられた、
光ビーム9および10のソースならびに光ビーム9およ
び10の説明と同じであるが、波長が最終的な最終用途
によって出力データに課される必要な精度を満たすのに
十分な相対精度と調和関係にあるという付加的な必要条
件がある。図1aに表す第1の実施態様の第2の変形例
についての装置の説明は、第1の実施態様について与え
られた説明の対応する部分と同じである。
【0103】次に、図1dを参照すると、電子的処理手
段109Bは、好適には、手段1092Aおよび109
2Bを備え、ヘテロダイン信号s1およびs2のそれぞれ
の時間依存性の独立変数α1(t)およびα2(t)を、
それぞれ係数p1およびp2によって、それぞれ、電子的
に乗算し、
【0104】
【数31】 の形式を有する、2つの修正されたヘテロダイン信号
【0105】
【数32】 を作成する。乗算は、信号適合化に続く電子的フィルタ
リングのような、この技術において周知の従来の周波数
乗算技術のうちの任意の1つによって、達成され得る。
【0106】再び図1dを参照すると、電子的処理手段
109Bは、好適には、手段1095Eを備え、アナロ
グまたはデジタル処理のいずれか、好適にはデジタル処
理として、修正されたヘテロダイン信号
【0107】
【数33】 を電子的に乗算し、
【0108】
【数34】 の数学的形式を有するスーパーヘテロダイン信号
【0109】
【数35】 を作成する。スーパーヘテロダイン信号
【0110】
【数36】 は、抑圧キャリヤを有する2つの側波帯を備え、
【0111】
【数37】 と書き直され得る。ただし、
【0112】
【数38】 である。従って、スーパーヘテロダイン信号
【0113】
【数39】 は、等しい振幅の2つの側波帯
【0114】
【数40】 を備え、1つの側波帯が、周波数
【0115】
【数41】 および位相
【0116】
【数42】 を有し、第2の側波帯が、周波数
【0117】
【数43】 および位相
【0118】
【数44】 を有する。
【0119】さらにもう1度、図1dを参照すると、電
子プロセッサ109Bは、好適には、プロセッサ109
3Aを備え、フィルタリングまたは任意の、周波数的に
分離された2つの信号を分離するための同様の技術を用
いて、2つの側波帯信号
【0120】
【数45】 を分離する。第1の実施態様の第3の変形例の残りの説
明において続いて説明されるように、スーパーヘテロダ
イン信号の、より低い周波数側波帯の周波数
【0121】
【数46】 は、スーパーヘテロダイン信号の、より高い周波数側波
帯の周波数
【0122】
【数47】 より非常に小さくなり得、プロセッサ1093Aの分離
するタスクを大幅に簡略化する。電子プロセッサ109
Bは、さらに、プロセッサ1094Fおよび1094G
を備え、ヒルベルト変換位相検波器(「Phase−l
ocked loops: theory, desi
gn, and applications」R.E.
Best、前掲書、セクション4.1.1.を参照)の
ような、タイムベース位相検波など、ならびにドライバ
5および6の位相を用いて、位相
【0123】
【数48】 を決定する。
【0124】ドライバ5および6の位相は、それぞれ、
基準信号101および102として用いるために、デジ
タルまたはアナログ形式のいずれか、好適には、デジタ
ル形式で、電気信号として電子プロセッサ109Bに送
信される。位相感知検波による位相
【0125】
【数49】 の決定のための基準信号は、基準信号101および10
2ならびに高域および低域フィルタリングを混合するこ
とによって、それぞれ生成される。電子プロセッサ10
9Bは、さらにプロセッサ1094Aを備え、位相シフ
【数97】 を、タイムベース位相検波等を用いて決定する。基準信
号101は、位相感知検波において基準信号として役立
つ。
【0126】基準信号101および102の代替である
基準信号は、また、光ピックオフ手段および検出器(図
示せず)によって、ビームスプリッタ、好適には、非偏
光ビームスプリッタでビーム9および10の部分を分割
し、分割されたビーム9の一部分およびビーム10の一
部分を混合し、ヘテロダイン基準信号を生成するよう
に、混合された部分を検出することによって、生成され
得る。
【0127】第1の実施態様の第3の変形例の量
【0128】
【数50】 は、形式的には、それぞれ、第1の実施態様の
【数98】 、Φ、ξ、およびZと同じである(l1=p1およびl2
2)。従って、測定路内のガスの屈折度(n1−1)ま
たはガスに起因するLの変化は、第1の実施態様の第3
の変形例において、この段落に記載した既知の関係を用
いること、ならびに式(11)、(12)、(13)、
(19)、および(20)を用いることによって得られ
る他の量を用いて、表され得る(式(24)に記載のl
1=p1およびl2=p2)。
【0129】本発明の好適な実施態様は、第1の実施態
様の第3の変形例の説明において開示され、第1の実施
態様の第3の変形例の利点は、以下の説明によってより
明らかになる。式(7)による屈折度の計算または式
(14)による光路におけるガスの屈折度の影響の計算
から、スーパーヘテロダイン側波帯位相
【0130】
【数51】 が決定されるべき、必要な精度は、波数Kおよびχの値
に関連することが明らかである。周波数
【0131】
【数52】 が、周波数
【0132】
【数53】 と比べてずっと小さい場合において、一般的に、より低
い周波数の電子信号の位相を高い分解能で計算するのが
より容易であるので、一般的に、スーパーヘテロダイン
側波帯位相
【0133】
【数54】 の高精度測定に依存することが、最も有益である。これ
は、本発明の装置において、式(16)によって、波数
Kおよびχが関連する場合、容易に達成され、式(1
9)による屈折度の計算、または式(20)による光路
におけるガスの屈折度の影響の計算は、実質的に、スー
パーヘテロダイン側波帯位相
【0134】
【数55】 を有さない。さらに、スーパーヘテロダイン側波帯位相
【0135】
【数56】 の大きさは、スーパーヘテロダイン側波帯位相
【0136】
【数57】 より小さく、式(17)によって表される、約(n2
1)/(n2+n1)倍だけ少ない。これは、一般的
に、特に、267におけるように、干渉測定装置に接続
され得るマイクロリソグラフ装置において、一般に遭遇
する移動物体について、式(7)および(14)に表れ
る量
【数99】 の位相検波精度を改良する。
【0137】 式(18)は、また、第1の実施態様の第3の変形例
について、ソース1および2の位相がロックされる必要
がないという結論の基礎を形成する。式(18)は、実
際には、ソース1および2についての位相のロックの必
要性という観点からは、弱い条件である。例として、ガ
スの屈折度(n1−1)の測定について、ε≒3×10
-6の望ましい精度を考え、ガスに起因する測定レッグの
光路長の変化について、距離測定干渉計における約1×
10-9の相対距離測定精度に対応する。(n1−1)≒
3×10-4および(n2−n1)≒1×10-5を考える。
例えば、波長λ1およびλ2の代わりに、それぞれ、ソー
ス周波数ν1およびν2によって書き込まれる、式(1
8)によって表される条件は、
【0138】
【数58】 である。スペクトルの可視部分におけるソース波長につ
いて、ならびにp1およびp2の低位整数について、式
(34)は、
【0139】
【数59】 の条件に変換される。式(35)に表される結果は、明
らかに、位相がロックされた条件と比べると、ソース1
および2の周波数において、かなり非限定的な条件であ
る。
【0140】第1の実施態様の第3の変形例の残りの説
明は、第1の実施態様について与えられた説明の対応す
る部分と同じである。
【0141】本発明の趣旨および範囲から逸脱すること
なしに、第1の実施態様の第3の変形例について、代替
のデータ処理が考えられ得ることが、当業者によって認
識される。例えば、それぞれ、係数p2およびp1によ
る、ヘテロダイン信号s1およびs2の時間依存性の独立
変数α1(t)およびα2(t)をそれぞれ電子的に分割
することによって修正されたヘテロダイン信号を生成
し、
【0142】
【数60】 の形式を有する2つの修正されたヘテロダイン信号
【0143】
【数61】 を作成することが有用であることが分かり得る。分割
は、位相をロックしたループを用いること、または独立
変数が2で割られている信号の1つおきのゼロ交差にお
いてサインを変える矩形波信号を生成すること等の、当
該技術分野において周知の従来の周波数分割技術のうち
の任意の1つによって、達成され得る。修正されたヘテ
ロダイン信号
【0144】
【数62】 に基づく第1の実施態様の変形例の続いての説明は、修
正されたヘテロダイン信号
【0145】
【数63】 に基づく第1の実施態様の第3の変形例の説明の対応す
る部分と同じである。
【0146】本発明の趣旨および範囲から逸脱すること
なしに、第1の好適な実施態様の第3の変形例につい
て、考えられ得る他の代替のデータ処理は、第1の実施
態様の第3の変形例におけるような乗算ではなく、修正
されたヘテロダイン信号
【0147】
【数64】 の加算であり、結果として、
【0148】
【数65】 の式になる。スーパーヘテロダイン信号は、二乗検波の
ような、当該分野において周知の従来技術によって、ま
たは信号調整(signal rectificati
on)によって、(Dandlikerら、前掲書、R
edmanとWall、前掲書参照)SAから得られ
る。さらに、
【0149】
【数66】 の他の代替の信号は、位相感知検波を用いることを通じ
て、(s1+s2p+qの二項展開式における適切な項を
選択することによって、生成され得る。
【0150】次に、図2a〜2fを参照すると、測定路
内のガスの屈折度および/またはガスに起因する測定路
の光路長の変化を測定および観測するための、本発明の
好適な第2の実施態様を線図形式で表す。ガスの屈折率
および測定路の物理長のいずれかまたは両方が、変化し
得、採用される光源の安定性が、十分であり、採用され
る光源によって生成される光ビームの波長の比が、最終
的な最終用途によって出力データに課される必要な精度
を満たすのに十分な相対精度で、既知の比の値と一致す
る。
【0151】ヘテロダイン信号s3およびs4を電子的に
処理する好適な方法は、本明細書中において、l1およ
び/またはl2が低位整数でない場合について、表され
ている。l1およびl2が両方とも低位整数であり、最終
用途によって出力データに課せられる必要な精度を満た
すのに十分な相対精度であり、波長の比が比(l1
2)と一致する場合、ヘテロダイン信号s1およびs2
を電子的に処理するための好適な手順は、本発明の第1
の好適な実施態様の第2の変形例について、続いて規定
されるものと同じである。
【0152】第1の実施態様は、偏光マイケルソン干渉
計を備え、本発明の第2の好適な実施態様は、示差平面
ミラー干渉計のセットを備え、示差平面ミラー干渉計
は、集積回路のマイクロリソグラフ製造の必要条件を満
たす。第2の実施態様についての光ビーム9および10
のソースならびに光ビーム9および10の説明は、本発
明の第1の好適な実施態様について与えられた光ビーム
9および10のソースならびに光ビーム9および10の
説明と同じである。
【0153】図2aに示すように、ビーム9は、示差平
面ミラー干渉計69に入射し、ビーム10は、ミラー5
4によって、示差平面ミラー干渉計70に入射するビー
ム12として反射される。示差平面ミラー干渉計69お
よび70、ビームスプリッタ65、および外部ミラーシ
ステム90によって備え付けられる外部ミラーは、ビー
ム9のxおよびy成分の間の位相シフト
【数100】 およびビーム12のxおよびy成分の間の位相シフト
【数101】 を導入する干渉測定手段を備える。
【0154】示差平面ミラー干渉計は、2つの外部平面
ミラーの間の光路の変化を測定する。さらに、干渉計ビ
ーム分割キューブおよび関連の光学的構成要素において
起こり得る熱的および機械的かく乱に対して、非感受性
である。図2bに示すように、示差平面ミラー干渉計6
9は、4つの射出/戻りビーム17、25、117、お
よび125を有する。ビーム9の1つの周波数成分から
生じるビーム17および25は、1つの測定レッグを備
え、ビーム9の第2の周波数成分から生じるビーム11
7および125は、第2の測定レッグを備える。ビーム
9の第1の周波数成分が単一の源であるビームを、図2
bにおいて、波線で示し、ビーム9の第2の周波数成分
が単一の源であるビームを、図2bにおいて、点線で示
す。
【0155】図2cに示すように、示差平面ミラー干渉
計70は、4つの射出/戻りビーム18、26、11
8、および126を有する。ビーム12の1つの周波数
成分から生じるビーム18および26は、1つの測定レ
ッグを備え、ビーム12の第2の周波数成分から生じる
ビーム118および126は、第2の測定レッグを備え
る。ビーム12の第1の周波数成分が単一の源であるビ
ームを、図2cにおいて、波線で示し、ビーム12の第
2の周波数成分が単一の源であるビームを、図2cにお
いて、点線で示す。
【0156】ビーム17、25、117、および125
は、ビームスプリッタ65に入射し、コーティング6
6、好適には、二色性コーティングによって、それぞ
れ、ビームE17、E25、E117、およびE125
として送信される。ビームE17、E25、E117、
およびE125は、図2dに示すように、外部ミラーシ
ステム90に入射し、図2bに示すビーム27および1
27になる。ビーム127および27は、それぞれ、波
長λ1における、外部ミラーシステム90の測定路内の
ガスを通じる光路長について、および基準路を通じる光
路長についての情報を含む。同様に、ビーム18、2
6、118、および126は、ビームスプリッタ65に
入射し、それぞれビームE18、E26、E118、お
よびE126として、二色性コーティング66によって
反射される。ビームE18、E26、E118、および
E126は、図2eに示すように、外部ミラーシステム
90に入射し、図2cに示すビーム28および128に
なる。ビーム128は、波長λ2における、外部ミラー
システム90の測定路内のガスを通じる光路長について
の情報を含み、ビーム28は、波長λ2における、基準
路を通じる光路長についての情報を含む。
【0157】図2bにおいて、ビーム27は、ミラー6
3Bによって反射され、その一部分が、好適には非偏光
タイプの、ビームスプリッタ63Aによって反射され、
ビーム29の一成分となる。ビーム127の一部分は、
ビームスプリッタ63Aによって伝達され、ビーム29
の第2の成分となる。ビーム29は、混合ビームであ
り、ビーム29の第1および第2の成分は、同じ直線偏
光を有する。ビーム29は、示差平面ミラー干渉計69
から、射出する。
【0158】図2cを参照すると、ビーム28は、ミラ
ー58Bによって反射され、その一部分が、好適には非
偏光ビームスプリッタである、ビームスプリッタ58A
によって反射され、ビーム30の第1の成分となる。ビ
ーム128の一部分は、ビームスプリッタ58Aによっ
て伝達され、ビーム30の第2の成分となる。ビーム3
0は、混合ビームであり、ビーム30の第1および第2
の成分は、同じ直線偏光を有する。
【0159】位相シフト
【数102】 の大きさは、以下の式による、測定路98の路i、およ
び図2a〜図2eに示す基準路の往復物理長の間の差L
iに関連する。
【0160】
【数67】 ただし、njiは、波数kjに対応する、測定路98の路
i内のガスの屈折率である。Liの公称値は、外部ミラ
ーシステム90内のミラー表面95および96の空間的
間隔の2倍に相当する(図2dおよび2e参照)。位相
オフセットζjが、測定路98または基準路に関連しな
い位相シフト
【数103】 への全ての寄与を含む。図2a〜2eにおいて、示差平
面ミラー干渉計69および70、ビームスプリッタ6
5、ならびに外部ミラーシステム90が構成され、本発
明の第2の好適な実施態様の装置の機能を最も単純な様
式で示すように、p=2である。
【0161】式(38)は、1つの波長用の路および第
2の波長用の路が、実質的に同じ広がりを有する場合、
すなわち、第2の実施態様における本発明の機能を最も
単純な様式で示すために選択された場合について有効で
ある。当業者にとって、2つの異なる波長用のそれぞれ
の路が、実質的に同じ広がりを有しない場合への一般化
は、単純な手順である。
【0162】距離測定干渉計(引用したBobroff
による記事を参照)において、非線形性を生成する周期
的誤差(cyclic error)が、式(38)に
おいて省略されていた。周期的誤差の無視できるレベル
までの削減について、または周期的誤差が存在すること
の補正についてのいずれかの、当業者にとって公知の技
術の説明は、第1の好適な実施態様について与えられた
説明の対応する部分と同じである。
【0163】図2aに示すように、次の工程において、
位相シフトしたビーム29および30は、それぞれ、光
検出器185および186に衝突し、好適には、光電検
出によって、2つの電気干渉信号、それぞれ、ヘテロダ
イン信号s3およびs4となる。信号s3は、波長λ1に対
応し、信号s4は、波長λ2に対応する。信号sjは、式
(3)によって表される形式と同じ形式を有する(j=
3および4)。ヘテロダイン信号s3およびs4は、解析
のため、それぞれ、電子信号203および204とし
て、デジタルおよびアナログ形式のいずれか、好適に
は、デジタル形式で、電子プロセッサ209に送信され
る。
【0164】次に、図2fを参照すると、電子プロセッ
サ209は、好適には、英数字で符号を割り当てられた
要素を備え、英数字符号のうちの数字の構成要素は、要
素の機能、すなわち、図1bに示す第1の実施態様の電
子的処理要素について説明したのと同じ数字の構成要素
/機能組み合わせを示す。位相
【数104】 およびΦについて、電子プロセッサ209によるヘテロ
ダイン信号s3およびs4の処理の工程の説明は、第1の
実施態様のヘテロダイン信号s1およびs2の電子プロセ
ッサ109による処理の工程の説明の、要素の英数字符
号のうちの数字の構成要素による、対応する部分と同じ
である。
【0165】電子プロセッサ209によって作成される
位相
【数105】 およびΦは、形式的には、第1の実施態様の電子プロセ
ッサ109によって作成される、位相
【数106】 およびΦとそれぞれ同じ特性を有する。従って、ガスの
屈折度(n1−1)および測定路内のガスに起因するL
の変化は、この段階に記載された既知の関係を用いるこ
とによって、ならびに式(19)および(20)を用い
ることによって、第2の実施態様において得られる他の
量を用いて表され得る。
【0166】
【数107】 における位相冗長の解消は、式(20)を用いるLの計
算において必要であり、
【数108】 における位相冗長の解消は、χが時間で変化する場合、
式(20)を用いる変化Lの計算に必要である。
【数109】 における位相冗長の解消は、必要である場合、本発明の
第4の実施態様において、
【数110】 における位相冗長の解消について、続いて説明されるの
と同様の問題点がある。結果として、第4の実施態様に
ついて、
【数111】 における位相冗長の解消について説明される手順は、
【数112】 における位相冗長の解消において、用いられるために適
合され得る。
【0167】式(19)および(20)に存在し、式
(2)および(11)において規定される、ζ3および
Qを有するオフセット項は、屈折度(n1−1)および
/またはLが測定されるかどうか、屈折度(n1−1)
および/またはLの変化が測定されるかどうか、ζ3
よび/またはQが時間によって変化するかどうか、なら
びに/あるいはχが時間によって変化するかどうかに依
存する決定および観測を必要とし得る項である。ζ3
よびQの決定についての1つの手順は、外部ミラーシス
テム90のミラー91を、波長λ1およびλ2の両方の反
射表面になるようにコートされた、ミラー91の表面9
3に対応する表面R93を有するミラーR91(図2d
および2eには図示せず)と替えること、ならびに
【数113】 およびΦの結果の値を測定することに基づく。
【数114】 およびΦの結果の値が、それぞれ、
【数115】 およびΦRとなるようにする。量ζ3およびQは、以下の
式によって式(2)および(19)から明白なように、
それぞれ、
【数116】 およびΦRに関連する。
【0168】
【数117】 ζ3およびQへの非電子的な寄与は、示差平面ミラー干
渉計69および70、ビームスプリッタ65、および外
部ミラーシステム90において起こる大幅なレベルの補
正のため、時間的に、実質的に一定であるべきである。
ζ3およびQへの電子的な寄与は、純粋に電子的手段
(図示せず)によって観測され得る。
【0169】第2の好適な実施態様においてビームスプ
リッタ65を組み込んだ結果として、ビームスプリッタ
71の偏光コーティング73および四分の一波リターデ
ーション板77が、λ1での性能仕様を満たすことだけ
が必要であり、ビームスプリッタ72の偏光コーティン
グ74および四分の一波リターデーション板78が、λ
2での性能仕様を満たすことだけが必要であることが、
当業者にとって、明らかである。第2の実施態様におい
て開示された、この波長による重大な動作の割り当て
は、特に、集積回路のマイクロリソグラフ製造の場合の
ような精度を必要とする用途において、本発明の重要な
局面である。しかし、波長による操作の割り当ては、第
2の好適な実施態様に開示されているように行われる必
要はなく、本発明の趣旨および範囲から逸脱することな
しに、例えば、ビームスプリッタ71および72の機能
は、適切に修正された偏光表面を有する単一のビームス
プリッタによって得られる。
【0170】図2bに、図2aに示す示差合平面ミラー
干渉計69の1つの実施態様を模式図で示す。これは、
以下の方法で動作する。ビーム9は、好適には偏光ビー
ムスプリッタである、ビームスプリッタ55Aに入射
し、ビーム9の一部分は、ビーム13として送信され
る。ビーム9の第2の部分は、ビームスプリッタ55A
によって反射され、続いてミラー55Bによって反射さ
れ、半波位相リターデーション板79によってビーム1
13として送信され、半波位相リターデーション板79
は、ビームスプリッタ55Aによって反射されるビーム
9の第2の部分の偏光の平面を90゜回転させる。ビー
ム13および113は、同じ偏光を有するが、異なる波
長をなお有する。ビームスプリッタ55Aおよびミラー
55Bの機能は、従来の偏光技術を用いてビーム9の2
つの周波数成分を空間的に分離することである。
【0171】ビーム13および113は、偏光コーティ
ング73を有する偏光ビームスプリッタ71に入射し、
それぞれ、ビーム15および115として、送信され
る。ビーム15および115は、四分の一波位相リター
デーション板77を通過し、それぞれ円偏光ビーム17
および117に変換される。ビーム17および117
は、二色性コーティング66を有するビームスプリッタ
65によって送信され、図2dに示すように外部ミラー
システム90のミラーによって、反射されて往路を戻
り、ビームスプリッタ65を通過して戻り、続いて四分
の一波リターデーション板77を通過して戻り、元の入
射ビーム15および115に対して直交偏光された直線
偏光ビームに変換される。これらのビームは、偏光コー
ティング73によって反射され、それぞれビーム19お
よび119となる。ビーム19および119は、逆反射
体75によって反射され、それぞれビーム21および1
21になる。ビーム21および121は、偏光コーティ
ング73によって反射され、それぞれビーム23および
123になる。ビーム23および123は、四分の一波
位相リターデーション板77を通過し、それぞれ円偏光
ビーム25および125に変換される。ビーム25およ
び125は、ビームスプリッタ65によって送信され、
図2dに示すように外部ミラーシステム90のミラーに
よって、反射されて往路を戻り、ビームスプリッタ65
を通過して戻り、続いて四分の一波リターデーション板
77を通過して戻り、元の入射ビーム15および115
の直線偏光と同じ直線偏光である、直線偏光ビームに変
換される。これらのビームは、偏光コーティング73に
よって送信され、それぞれビーム27および127にな
る。
【0172】ビーム27は、ミラー63Bによって反射
され、その後、一部分は、好適には非偏光タイプであ
る、ビームスプリッタ63Aによって、ビーム29の第
1の成分として反射される。ビーム127は、ビームス
プリッタ63Aに入射し、ビーム127の一部分は、ビ
ーム29の第2の成分として送信され、ビーム29の第
1および第2の成分は、同じ直線偏光を有するが、異な
る周波数をなお有する。位相シフトしたビーム29は、
混合ビームであり、ビーム29の第1および第2の成分
は、同じ直線偏光を有する。
【0173】図2cは、図2aに示す示差平面ミラー干
渉計70の1つの実施態様を模式図で表す。これは、以
下の方法で動作する。ビーム12は、好適には偏光ビー
ムスプリッタである、ビームスプリッタ56Aに入射
し、ビーム12の一部分は、ビーム14として送信され
る。ビーム12の第2の部分は、ビームスプリッタ56
Aによって反射され、続いてミラー56Bによって反射
され、半波位相リターデーション板80によってビーム
114として送信され、半波位相リターデーション板8
0は、ビームスプリッタ56Aによって反射されるビー
ム12の第2の部分の偏光の平面を90゜回転させる。
ビーム14および114は、同じ偏光を有するが、異な
る波長をなお有する。ビームスプリッタ56Aおよびミ
ラー56Bの機能は、部分的には、従来の偏光技術を用
いてビーム12の2つの周波数成分を空間的に分離する
ことである。
【0174】ビーム14および114は、偏光コーティ
ング74を有する偏光ビームスプリッタ72に入射し、
それぞれ、ビーム16および116として、送信され
る。ビーム16および116は、四分の一波位相リター
デーション板78を通過し、それぞれ円偏光ビーム18
および118に変換される。ビーム18および118
は、二色性コーティング66を有するビームスプリッタ
65によって反射され、図2eに示すように外部ミラー
システム90のミラーによって、反射されて往路を戻
り、ビームスプリッタ65の表面66によって2度目に
反射され、続いて四分の一波リターデーション板78を
通過して戻り、元の入射ビーム16および116に対し
て直交偏光された直線偏光ビームに変換される。これら
のビームは、偏光コーティング74によって反射され、
それぞれビーム20および120となる。ビーム20お
よび120は、逆反射体76によって反射され、それぞ
れビーム22および122になる。ビーム22および1
22は、偏光コーティング74によって反射され、それ
ぞれビーム24および124になる。ビーム24および
124は、四分の一波位相リターデーション板78を通
過し、それぞれ円偏光ビーム26および126に変換さ
れる。ビーム26および126は、ビームスプリッタ6
5の表面66によって反射され、図2eに示すように外
部ミラーシステム90のミラーによって、反射されて往
路を戻り、ビームスプリッタ65の表面66によって2
度目に反射され、続いて四分の一波リターデーション板
78を通過して戻り、元の入射ビーム16および116
の直線偏光と同じ直線偏光である、直線偏光ビームに変
換される。これらのビームは、偏光コーティング74に
よって送信され、それぞれビーム28および128にな
る。ビーム28および128は、それぞれ、波長λ2
おける、ガスの屈折度の影響が決定されるべき測定路9
8内のガスを通じる光路長について、および基準レッグ
を通じる光路長についての情報を含む。
【0175】ビーム28は、ミラー58Bによって反射
され、その後、一部分は、好適には非偏光タイプであ
る、ビームスプリッタ58Aによって、ビーム30の第
1の成分として、反射される。ビーム128は、ビーム
スプリッタ58Aに入射し、ビーム128の一部分は、
ビーム30の第2の成分として送信され、ビーム30の
第1および第2の成分は、同じ直線偏光を有するが、異
なる周波数をなお有する。位相シフトしたビーム30
は、混合ビームであり、ビーム30の第1および第2の
成分は、同じ直線偏光を有する。
【0176】第2の好適な実施態様の残りの説明は、第
1の好適な実施態様に関して行った説明の対応する部分
と同一である。
【0177】第2の好適な実施態様には3つの変形が存
在し、第2の好適な実施態様の3つの変形のそれぞれの
説明は、第1の好適な実施態様の3つの変形に関して行
った説明の対応する部分と同一である。
【0178】第1の好適な実施態様の説明は、図1aに
示す干渉計の構成がマイケルソン干渉計として当該分野
で公知であることを記載していた。第2の好適な実施態
様の説明は、図2a〜2eに示す干渉計の構成が示差平
面ミラー干渉計として当該分野で公知であることを記載
していた。他の形式の示差平面ミラー干渉計、および平
面ミラー干渉計または角度補正干渉計など他の干渉形の
形式、あるいはC.Zanoniによる「Differ
ential interferometer arr
angements for distance an
d angle measurements: Pri
nciples,advantages and ap
plications」VDI Berichte N
r.749、93〜106頁、(1989)と題する文
献に記載の同様の装置は、集積回路のマイクロリソグラ
フィー製造で共通して遭遇するステージを取り扱うとき
に、本発明の趣旨および範囲から大きく逸脱することな
く、本発明の第1の実施態様の装置に好適に組み込まれ
る。
【0179】図3a〜3bおよび図4a〜4cにそれぞ
れ示す本発明の第3および第4の好適な実施態様ならび
にそれらの変形は、第1および第2の好適な実施態様な
らびにそれらの変形に対して、方程式(18)によって
定められる条件が満たされない場合、すなわち以下であ
る場合、
【0180】
【数68】 気体の屈折度および/または気体による測定経路の光路
長の変化を測定するための実施態様である。式(41)
において設定される条件の下では、気体の屈折度および
/または気体による測定経路の光路の変化の決定におい
て要求される精度を達成するために、本発明の第3およ
び第4の実施態様ならびにそれらの変形に対しては、既
に説明した量に加えて、近似比、好適には比率(K/
χ)が既知であるか、式(7)および(14)により測
定されなければならない。
【0181】第1および第2の好適な実施態様ならびに
それらの変形のそれぞれは、気体の屈折度および/また
は気体による測定経路の光路の変化の測定のための装置
および方法から、χおよび/または比率(K/χ)を測
定するための装置および方法に変換され得る。以下の説
明に示されるように、この変換は、それぞれの測定経路
298および98における気体を介した測定経路を所定
の媒体、好ましくは真空により置換し、それぞれの測定
レッグが固定の物理長を有するように、第1のおよび第
2の実施態様ならびにそれらの変形の測定レッグを変え
ることによって達成される。従って、第3の実施態様お
よびその変形は、第1の実施態様またはその変形からの
改変無しおよび改変された装置および方法で構成され、
第4の実施態様およびその変形は、第2の実施態様また
はその変形からの改変無しおよび改変された装置および
方法で構成され、改変された装置および方法は、改変さ
れた測定レッグを伴うそれぞれ改変無しの装置および方
法で構成される。
【0182】次に、本発明の第3の好適な実施態様を模
式的に描いた図3a〜3bを参照する。第3の実施態様
の光ビーム9のソースの説明は、第1の好適な実施態様
の光ビーム9のソースの説明と同一であり、第3の実施
態様の光ビーム10のソースの説明は、第1の好適な実
施態様の光ビーム10のソースの説明と同一である。但
し、式(18)により表現される波長λ1およびλ2の条
件が、式(41)において設定される条件で置換され
る。光ビーム9はミラー253Aにより反射され、好適
には非偏光型であるビームスプリッタ253Bにより反
射される第1の部分が、ビーム213の1成分であるλ
1成分となる。ミラー253Aにより反射されるビーム
9の第2の部分は、ビームスプリッタ253Bにより伝
達され、ミラー253Cにより反射されて、ビーム21
3bの1成分であるλ1成分となる。光ビーム10はビ
ームスプリッタ253Bに入射し、第1の部分が伝達さ
れて、ビーム213の第2の成分であるλ2成分とな
る。ビーム10の第2の部分はビームスプリッタ253
Bにより反射され、ミラー253cにより反射されて、
ビーム213bの第2の成分であるλ2成分となる(図
3a参照)。ビーム213および213bのλ1および
λ2成分は、好適にはそれぞれ並行かつ同一の広がりを
有する。
【0183】第3の好適な実施態様における要求は、χ
および/または比率(K/χ)を測定することなので、
先の段階で説明した第3の好適な実施態様は、部分的に
第1の好適な実施態様と同一の装置および方法、ならび
にχおよび/または比率(K/χ)の決定のための追加
の手段で構成される。χおよび/または比率(K/χ)
の決定のための追加の手段は、測定経路298を除き、
第1の好適な実施態様の装置および方法と同一である。
従って、図3a〜3bに示される、χおよび/または比
率(K/χ)の決定のための装置の多数のエレメント
は、χおよび/または比率(K/χ)の決定のための装
置を表すときの末尾記号「b」を除き、第1の好適な実
施態様の、気体の屈折度および/または気体による測定
経路の光路長の変化の決定のための装置と類似の動作を
実行する。
【0184】干渉計260bの説明は、測定経路298
bにおける気体および測定経路298bの往復物理長に
関する以外、干渉計260の説明と同一である。第3の
好適な実施態様の干渉計260bにおける測定レッグ
は、図3aに示すような測定経路298bを含み、測定
経路298bは好適には固定長(Lb/2)の真空容積
である。
【0185】測定経路298bと298とには差がある
ので、位相シフト
【数118】 にそれぞれ対応する位相シフト
【数119】 の大きさが、それぞれ測定経路298bの往復物理長L
bおよび図3aに示す基準経路に関連して、式
【数120】 に従うように、式(2)の改変を行う。
【0186】図3aに示す次の工程では、位相シフトさ
れたビーム217bおよび218bが、それぞれ光検出
器85bおよび86bに衝突し、2つの干渉信号である
ヘテロダイン信号s1bおよびs2bをそれぞれ、好適には
光電検出により生成する。信号s1bは波長λ1に対応
し、信号s2bは波長λ2に対応する。信号sjbは形式 sjp=Ajpcos[αjb(t)]、但しj=1および2 (43) を有し、ここで時間依存の独立変数αjb(t)は、
【数121】 により与えられる。ヘテロダイン信号s1bおよびs
2bは、それぞれ電子信号103bおよび104bとし
て、デジタル形式またはアナログ形式のいずれか、好適
にはデジタル形式で分析されるために、電子プロセッサ
109bに伝達される。
【0187】ヘテロダイン信号s1bおよびs2bを電子的
に処理するための好適な方法を、l1および/またはl2
が低オーダー整数でない場合についてここに提示する。
1およびl2がともに低オーダー整数であり、エンドユ
ースアプリケーションによる出力データに課せられる要
求精度に合致するのに十分な相対精度を有する比率(l
1/l2)に、波長の比率が適合する場合については、ヘ
テロダイン信号s1およびs2を電子的に処理するための
好適な手順は、本発明の第3の好適な実施態様の第3の
変形に関して続いて後述するものと同一である。
【0188】以下、図3bを参照して、電子プロセッサ
109bは、デジタルプロセスまたはアナログプロセス
のいずれか、好適には、デジタルヒルベルト変換位相検
出器(R.E.Best、前掲書)などの時間基準位相
検出ならびにドライバ5および6を用いたデジタルプロ
セスによって、位相
【数122】 をそれぞれ決定するための電子プロセッサ1094Ab
および1094Bbをさらに含む。
【0189】図3bを再び参照して、位相
【数123】 が次に、それぞれ電子プロセッサ1095Abおよび1
095Bbにおいてそれぞれ、好適にはデジタルプロセ
ッシングにより、l1/pおよびl2/pによりそれぞれ
乗算され、それぞれ位相
【数124】 を生成する。位相
【数125】 は次に、好適にはデジタルプロセスにより、電子プロセ
ッサ1096Abにおいて加算され、電子プロセッサ1
097Abにおいて、一方から他方が減算され、それぞ
れ位相
【数126】 およびΦ1bを生成する。公式では、
【数69】 となる。位相
【数127】 およびΦ1bは、デジタル形式またはアナログ形式のいず
れか、好適にはデジタル形式で、信号105bとしてコ
ンピュータ110に伝達される。 量χおよびKは、式
【数128】 K=(Φb−Zb)/(2Lb) (48) に従い、位相
【数129】 およびΦbに関連づけられる。ここで、
【0190】
【数70】 である。方程式(47)および(48)は、乗法因子
[1/(2Lb)]ならびに位相オフセット項ξbおよび
bの範囲内では、χおよびKは位相
【数130】 および位相Φbにそれぞれ等しいことを示す。
【0191】比率(K/χ)は、方程式(47)および
(48)を用いて、式、
【0192】
【数71】 により表現され得る。従って比率(K/χ)は、(K/
χ)に対して要求されるのと同じ精度までLの正確な測
定を要さずに、実質的にはΦb
【数131】 で除算することにより求められる。Φbの位相冗長は、
第3の好適な実施態様の一部として組み込まれた第1の
好適な実地態様の改変無しの装置および方法における、
Φの位相冗長を除去するのに用いたのと同じ手順の一部
として決定され得る。
【0193】位相オフセットξbおよびZbの決定は、第
4の好適な実施態様におけるξbおよびZbの決定に関し
て説明したものと同様の問題である。従って、第4の好
適な実施態様に対するξbおよびZbの決定のために説明
した手順を、第3の好適な実施態様におけるξbおよび
bの決定に適用し得る。
【0194】続いて、気体の屈折度および/または気体
による測定経路の光路長の変化が方程式(7)および/
または(14)を用いてそれぞれ求められる。方程式
(7)および(14)における
【数132】 の無視できない影響のため、
【数133】 の位相冗長の解消に加えて
【数134】 の位相冗長も解消しなければならない。第3の好適な実
施態様の残りの説明は、
【数135】 の位相冗長の解消のための手順の説明に関する以外、第
1の好適な実施態様に関して行った説明の対応する局面
と同一である。
【数136】 の位相冗長の解消は、本発明の第4の実施態様において
要求される
【数137】 の位相冗長の解消に関して後述するものと類似の問題で
ある。従って、本発明の第4の実施態様に関して
【数138】 の位相冗長の解消のために説明する手順を、第3の実施
態様に対する
【数139】 の位相冗長の解消における使用に適用し得る。
【0195】第3の実施態様には3つの変形が存在し、
第3の実施態様の3つの変形のそれぞれの説明は、第1
の好適な実施態様の3つの変形に関して行った説明の対
応する部分と同一である。
【0196】次に、本発明の第4の好適な実施態様を模
式的に描いた図4a〜4cを参照する。第4の実施態様
の光ビーム9および9bのソースの説明は、第2の好適
な実施態様の光ビーム9のソースの説明と同一であり、
第4の実施態様の光ビーム10および10bのソースの
説明は、第2の好適な実施態様の光ビーム10のソース
の説明と同一である。但し、式(18)により表現され
る波長λ1およびλ2の条件が、式(41)において設定
される条件で置換される。第4の実施態様の光ビーム9
および9bは、好適には非偏光型であるビームスプリッ
タ153Aならびにミラー153Bにより共通の光ビー
ムから誘導され、第4の実施態様の光ビーム10および
10bは、好適には非偏光型であるビームスプリッタ1
54Aならびにミラー154Bにより共通の光ビームか
ら誘導される(図4a参照)。
【0197】第4の好適な実施態様による要求は、χお
よび/または比率(K/χ)を測定することなので、第
4の好適な実施態様は、部分的に第2の好適な実施態様
と同一の装置および方法、ならびにχおよび/または比
率(K/χ)の決定のための追加の手段で構成される。
χおよび/または比率(K/χ)の決定のための追加の
手段は、外部ミラーシステム90bを除き、第2の好適
な実施態様の装置および方法と同一である。従って、図
4a〜4cに示される、χおよび/または比率(K/
χ)の決定のための装置の多数のエレメントは、χおよ
び/または比率(K/χ)の決定のための装置を表すと
きの末尾記号「b」を除き、第2の好適な実施態様の、
気体の屈折度および/または気体による測定経路の光路
長の変化の決定のための装置と類似の動作を実行する。
【0198】第4の好適な実施態様の外部ミラーシステ
ム90bを図4bおよび4cに示す。外部ミラーシステ
ム90bの説明は、測定経路98における気体および測
定経路98の往復物理長に関する以外、外部ミラーシス
テム90の説明と同一である。第4の好適な実施態様の
外部ミラーシステム90bにおける測定レッグは、図4
bおよび4cに示すような測定経路98bを含み、測定
経路98bは、好適にはミラー91bおよび92bなら
びに固定長(Lb/2)のシリンダ99bにより規定さ
れる真空容積である。図4bおよび4cを参照して、表
面95bが、高効率ビームE17b、E25b、E18
b、およびE26bを反射し、高効率ビームE117
b、E125b、E118b、およびE126bを伝達
するようにコーティングされる。表面96bは、高効率
ビームE117b、E125b、E118b、およびE
126bを反射するようにコーティングされる。
【0199】外部ミラーシステム90bと90とには差
があるので、位相シフト
【数140】 にそれぞれ相当する位相シフト
【数141】 の大きさが、測定経路98bの経路iの往復物理長Lbi
および図4bおよび4cに示す基準経路に関連して、式
【0200】
【数72】 に従うように、式(38)の改変を行う。
【0201】測定経路の変化が干渉測定的に測定され得
るアプリケーションでは、アプリケーションの例に関す
る特徴が測定経路における測定の変化に対して使用され
る距離測定干渉計に基づいており(第2の好適な実施態
様参照)、外部ミラーシステム90の可動ミラー92
が、トランスレータ67によりゼロ位置から所与の長さ
にわたり制御的様態で走査されるに従い、
【数142】 の変化を記録することにより
【数143】 の位相冗長が解消され得る。ゼロ位置は、測定および基
準レッグの物理長が実質的に同じとなる位置である。ゼ
ロ位置の決定に要求される精度は、典型的には、以下の
例に例示される他のパラメータに対して要求される精度
ほど正確ではなく:λ1=0.633μm、(n1−1)
≒3×10-4、(n2−n1)≒1×10-5、ε≒1
-9、そして方程式(17)において設定される条件で
は、ゼロの位置の決定に対して要求される所望の精度
が、±3のオーダーの
【数144】 における不確実性に対応する。
【0202】屈折度および/または測定レッグ内の気体
による光路長の変化の決定が実行され、外部ミラーシス
テムのミラー92が先の段階で考察した様な走査能力を
有さない場合のアプリケーションでは、
【数145】 の位相冗長の解消に対し他の手順が利用される。
【数146】 の有効波長は実質的に同一であるので、
【数147】 のいずれかの位相冗長の解消に対する手順のみ説明すれ
ばよい。
【0203】
【数148】 の位相冗長の解消には、第2の実施態様の説明における
Φの位相冗長の解消に関して説明された第2の手順が適
用され得る。第2の手順は、90b型の一連の外部ミラ
ーシステムの使用に基づく。90b型の一連の外部ミラ
ーシステムでは、一連の外部ミラーシステムの一連の往
復物理長が、等比数列を形成する。一連の往復物理長の
最小または第1の往復物理長は、
【数149】 の初期値が既知である相対的精度で除算された約λ1
8である。一連の往復物理長の第2の往復物理長は、一
連の往復物理長の第1の往復物理長を用いて
【数150】 が測定された相対精度により除算される一連の往復物理
長における第1の往復物理長の長さにほぼ等しい。これ
も再び等比数列手順である。これにより生成された一連
の往復物理長は、一連の往復物理長における数が1だけ
増加された場合に、屈折度または気体の屈折度における
光路長の変化を測定するのに用いられる外部ミラーシス
テム90bの物理長を超えるまで連続される等比数列を
形成する。
【数151】 の位相冗長の解消には、一連の往復物理長における第1
の往復物理長に対する典型的な往復物理長が0.5mm
のオーダーであり、一連の往復物理長における第2の往
復物理長に対する典型的な往復物理長が50mmのオー
ダーであり、必要ならば、一連の往復物理長における第
3の往復物理長に対する典型的な往復物理長は5000
mmのオーダーである。Φbの位相冗長の解消に用いら
れる一連の物理長における物理長は、典型的には、
【数152】 の位相冗長の解消に用いられる一連の物理長における物
理長よりも大きい大きさのオーダーである。
【0204】第3の手順は、一連の既知の波長のソース
(図4a〜4cには図示せず)の使用およびこれらの波
長に対する
【数153】 の測定に基づく。位相冗長の解消に必要な既知の波長の
数は、一般的に小集合により構成される。
【0205】
【数154】 の位相冗長を解消するための別の手順は、測定経路98
bが気体から真空状態(真空ポンプおよび必須気体処理
システムは、図4a〜4cには図示せず)に変更される
に従い、
【数155】 の変化を観測するものである。第3の好適な実施態様で
は、気体圧を非ゼロ値から真空まで変化することに部分
的に基づく、屈折度および気体の屈折度による光路長の
変化に対する絶対値を測定する際に通常遭遇する問題が
存在しない。なぜなら、±3のオーダーの比較的大きな
不確実性が、
【数156】 の決定において典型的に許容されているからである。
【0206】方程式(51)に存在し、方程式(47)
および(48)にそれぞれ定義されるオフセット項ξb
およびZbは、時間を経て可変である場合、決定を必要
とし得、監視を必要とし得る項である。ξbおよびZb
決定のための1つの手順は、外部ミラーシステム90b
のミラー91bを、波長λ1およびλ2の両方に対する反
射面となるようにコーティングされたミラー91bの表
面93bに対応する表面Z93bを有し、そして得られ
【数157】 およびΦbを測定するミラーZ91b(図4a〜4cに
は図示せず)で置換することに基づく。それにより得ら
れる
【数158】 およびΦbの値を、それぞれ、
【数159】 およびΦbRとする。方程式(47)および(48)から
明らかなように、式、
【数160】 b=ΦbR (54) よって、量ξbおよびZbは、それぞれ
【数161】 およびΦbRに関連している。ξbおよびZbに対する非電
子的関与は、示差平面ミラー干渉計69bおよび70
b、ビームスプリッタ65b、ならびに外部ミラーシス
テム90bにおいて行われる補正の程度が大きいので、
時間を経て実質的に一定であるべきである。ξbおよび
bに対する電子的関与は、純粋な電子的な手段(図示
せず)により監視される。
【0207】波数χは、方程式(47)ならびに
【数162】 およびξbに対する測定値を用いたコンピュータにより
計算される。比率K/χは、方程式(51)を用いたコ
ンピュータにより計算される。
【0208】気体の屈折度および/または気体による測
定経路の光路長における変化は、それぞれ方程式(7)
および/または(14)を用いて、実質的に求められ
る。第4の好適な実施態様の説明の残りは、第2および
第3の好適な実施態様の対応する部分に対して説明した
ものと同一である。
【0209】第4の実施態様には3つの変形が存在す
る。第4の実施態様において、3つの変形のそれぞれの
説明は、第2の好適な実施態様の3つの変形の対応する
部分に対しての説明と同一である。
【0210】方程式(14)および(20)において
【数163】 の決定に用いられる光ビームの波長λ1が、本発明の範
囲および趣旨から逸脱することなく、測定経路における
気体による測定経路の光路長の変化を決定するのに用い
られる2つの波長の両方と異なり得ることは当業者に理
解される。必須の逆分散能Γ3は、式、
【0211】
【数73】 に従い、3つの波長λ1、λ2、およびλ3(但しλ3<λ
2)それぞれでの気体の屈折率n1、n2、およびn3によ
り定義される。
【0212】ビーム9および10のいずれかまたは両方
の2つの周波数成分が、本発明の範囲および趣旨から逸
脱することなく、周波数シフトを導入するための手段以
降かつ説明した好適な実施態様のそれぞれの干渉計に入
る以前の任意の点で空間的に分離され得ることも、さら
に当業者により理解される。2つのビームのいずれかの
2つの周波数成分が、それぞれの干渉計から任意の大幅
な距離だけ空間的に分離される場合、第1の実施態様に
おいて説明されたような代替基準ビームを使用する必要
があり得る。
【0213】また、第4の好適な実施態様におけるχお
よび/または比率(K/χ)の決定のための追加手段の
示差平面ミラー干渉計および外部ミラーシステムは、特
許請求の範囲に規定される本発明の範囲および趣旨から
逸脱することなく、波長の1つに対応する光ビームの1
つが外部ミラーシステムの1端から入射かつ出射し得、
異なる第2の波長に対応する光ビームの第2が、第4の
好適な実施態様で開示されるような同一端ではなく、外
部ミラーシステムの対向する端から入射かつ出射し得る
ことも当業者により理解される。外部ミラーシステムの
再構成では、ビームスプリッタ65bが明らかに省略さ
れ得、異なる波長の光ビームは、ミラー表面95bおよ
び96b上に反射および伝達コーティングを有するよう
に再構成されたミラー91bおよび92bを介して入射
および出射する。
【0214】図2a〜2eおよび図4a〜4cは、実施
態様でのすべての光学ビームが単一平面内に存在する、
本発明の2つの好適な実施態様を図示している。明らか
に、複数平面を用いた改変が、これら2つの好適な実施
態様およびそれらの変形の1つ以上に対して、本発明の
範囲および趣旨から逸脱することなく行われ得る。
【0215】本発明の第2および第4の好適な実施態様
は、λ1およびλ2に対する測定経路が同一の往復物理長
を有し、λ1およびλ2に対する基準経路が同一の往復物
理長を有する外部ミラーシステム90bおよび/または
90を有する。特許請求の範囲に規定される本発明の範
囲および趣旨から逸脱することなく、λ1およびλ2に対
する測定経路が異なる物理長を有し得、λ1およびλ2
対する基準経路が異なる物理長を有し得ることは、当業
者により理解される。特許請求の範囲に規定される本発
明の範囲および趣旨から逸脱することなく、λ1および
λ2に対する測定経路が互いに物理的に置換され得、λ1
およびλ2に対する基準経路が互いに物理的に置換あれ
得ることは、当業者によりさらに理解されるが、例え
ば、測定経路内の気体の屈折度における空間的勾配によ
り、実施態様の周波数応答に関する性能における何らか
の劣化および/または計算される量の精度をにおける何
らかの劣化が存在し得る。
【0216】本発明の範囲および趣旨から逸脱すること
なく、本発明の4つの好適な実施態様およびそれらの変
形に対して、代替のデータ処理が考慮され得ることは、
当業者により理解される。
【0217】本発明の4つの実施態様およびそれらの変
形はすべて、ヘテロダイン検出を使用するように構成さ
れている。特許請求の範囲に規定される本発明の範囲お
よび趣旨から逸脱することなく、4つの好適な実施態様
およびそれらの変形のそれぞれにおいて、ホモダイン検
出を使用し得ることは当業者により理解される。P.d
e Groot名義で1997年9月2日に発行され、
本出願人が所有する“Homodyne Interf
erometric Receiver and Me
thod”と題される米国特許第5,663,793号
に開示されるようなホモダイン受信器が使用される。気
体の屈折度および/または気体による測定経路の光路長
の変化の計算は、例えば第1の好適な実施態様のホモダ
イン形において、ホモダイン位相
【数164】 から直接求められる。ホモダイン位相
【数165】 は、第1の好適な実施態様の位相
【数166】 の相当物であり、方程式(7)および(14)のホモダ
イン形を伴う。
【0218】本発明の第3および第4の好適な実施態様
は、比率(K/χ)および/またはχを測定し、気体の
屈折度および/または気体による測定経路の光路長の変
化の計算において、(K/χ)および/またはχの測定
値を使用する。特許請求の範囲に規定される本発明の範
囲および趣旨から逸脱することなく、方程式(18)に
より表現される条件が満たされ、そして/またはχが定
数であるようなフィードバックシステムにおいて、(K
/χ)および/またはχの測定値を誤差信号として用い
得ることは、当業者により理解される。フィードバック
システムにおける(K/χ)および/またはχの測定値
は、ソース1および/またはソース2のいずれかに送ら
れ、例えば、ダイオードレーザーの注入電流および/ま
たは温度、あるいは外部キャビティダイオードレーザー
のキャビティ周波数を制御することにより、ソース1お
よび/またはソース2のいずれかのそれぞれの波長を制
御するために使用される。
【0219】特許請求の範囲に規定される本発明の範囲
または趣旨から逸脱することなく、比率(K/χ)およ
び/またはχを測定するための第3および第4の好適な
実施態様の手段の組み合わせ、ならびに第1および第2
の好適な実施態様の手段の組み合わせが、第3および第
4の好適な実施態様において使用される組み合わせ以外
に、気体の屈折度および/または気体による測定経路の
光路長の変化を決定するために用いられ得ることは、当
業者により理解される。
【0220】次に、図5を参照する。図5は、ブロック
500〜526を介して測定経路における気体の屈折度
および/または気体による測定経路の光路長の変化を測
定し監視するための本発明の方法を実現するための様々
な工程を示す全般的なフローチャートである。本方法で
は、気体の屈折度が変化し得るか、そして/または、測
定経路の物理長が変化し得る。図5に示す本発明の方法
が、本明細書に上述した本発明の装置を用いて実施され
得ることは明白であるが、本方法が開示された以外の装
置により実施され得ることも、当業者には明白である。
例えば、好適な実施態様において使用されている示差平
面ミラー干渉計を使用する必要はなく、必要とされる基
準および測定レッグが存在する限り、従来の他の干渉計
配置を使用し得る。さらに、ホモダインアプローチ、ま
たはヘテロダイン技術が有利に利用されるアプローチの
いずれかを使用し得ることは明白である。さらに理解さ
れるように、図5の多くの工程は、汎用コンピュータま
たは適切にプログラムされたマイクロプロセッサ上で起
動される適切なソフトウエアを介して実施され得、これ
らはいずれも、必要に応じて、システムの他の要素を制
御するのに使用され得る。
【0221】図5に示すように、好適には先述したよう
に近似関係を有する異なる波長を有する2つ以上の光ビ
ームを提供することにより、ブロック500から開始す
る。ブロック502では、光ビームは成分に分離され、
分離された成分は、ブロック504において、偏光また
は空間符号化、あるいは周波数シフトのいずれか、また
は両方により、好適には変換される。あるいは、光ビー
ムは、単に変換されないままにされ得、ブロック506
へ渡され得る。
【0222】ブロック522および524において示す
ように、光ビームの波長の関係は監視され得、これらの
波長が先述した制限内でない場合、修正手段を採用し
て、所望の波長の関係とこの波長の関係との偏差を補正
し得る。光ビームソースの波長の制御のためのフィード
バックを提供するのに偏差が用いられ得るか、修正が確
立されて、偏差により影響される後続の計算において使
用され得るか、あるいは両方のアプローチの何らかの組
み合わせが実施され得る。
【0223】ブロック500における光ビームの生成と
並行して、または同時存在的に、ブロック526に示す
ように、2つのレッグを有する干渉計も提供される。2
つのレッグの1つは基準レッグであり、もう一つは測定
レッグであって、測定経路の一部は、気体の屈折度およ
び/または測定経路の光路長への影響が測定される気体
中に存在する。
【0224】ブロック506および508で示すよう
に、先行して生成された光ビーム成分は、それぞれの成
分が割り当てられたレッグの物理長を通じて伝播する際
に経験する光路長に基づきシフトされた位相を有するよ
うに、干渉計レッグに導入される。
【0225】ビームは、ブロック508から現れた後、
ブロック510で結合され、混合光学信号を生成する。
これらの混合光学信号は、次にブロック512に送ら
れ、ここで、電気信号に対応する光検出手段によって、
好適にはヘテロダインが生成され、これらの電気信号
は、光ビーム成分間の相対位相に関する情報を含む。好
適には、電子信号は、先行する周波数シフト処理により
もたらされたヘテロダイン信号である。
【0226】ブロック514では、次にブロック516
〜520に渡され得る相対位相情報を抽出するために電
気信号が直接分析され得るか、あるいはスーパーヘテロ
ダイン信号が生成されるか、修正したヘテロダイン信号
が生成されてからスーパーヘテロダイン信号が生成され
るか、または修正したヘテロダイン信号が生成され、次
にこれらが相対位相情報に関して分析される。
【0227】ブロック516では、ホモダイン、ヘテロ
ダイン、および/またはスーパーヘテロダイン信号の任
意の位相曖昧性が、好適には、好適な実施態様の説明に
関連して先に詳述した手段および計算により解消され
る。
【0228】ブロック518では、気体の屈折率および
/または測定経路の光路長に対する気体の屈折率の影響
が計算され、先述したように修正が適用され、後続する
下流のアプリケーションまたはデータ形式要求に対して
出力信号が生成される。
【0229】当業者は、本発明の教示の範囲から逸脱す
ることなく、本発明の装置および方法に対して他の変更
を行い得る。従って、図示説明された実施態様は、例示
的であり、限定の意味ではないと見なされることを意図
している。
【0230】上記の干渉測定システムは、コンピュータ
チップなどの大規模集積回路の製造に使用される、(例
えば、267に表されるような)リソグラフィーアプリ
ケーションにおいて特に有用であり得る。リソグラフィ
ーは、半導体製造産業にとって鍵となる技術の先導役で
ある。オーバーレイの改良は、100nm線幅かそれ以
下に下げるための最も困難な5つの課題の1つである
(デザインルール)。例えば、Semiconduct
or Industry Roadmap,p82(1
997)を参照されたい。オーバーレイは、ウェハおよ
びレチクル(またはマスク)ステージを位置づけるのに
用いられる距離測定干渉計の性能、即ち、確度(acc
uracy)および精度(precision)に直接
依存する。リソグラフィー工具は、年間5000万〜1
億ドルの製品を生産し得るので、改良された性能の距離
測定干渉計の経済価値は相当である。リソグラフィー工
具の終了が1%増加する毎に、集積回路製造業者に年間
約100万ドルの経済利益をもたらし、リソグラフィー
工具販売者に相当な競争上の優位性をもたらす。
【0231】リソグラフィー工具の機能は、空間的にパ
ターン化された放射をフォトレジストでコーティングさ
れたウェハ上に方向付けることである。このプロセス
は、ウェハのどの位置が放射を受け取るかを決定し(位
置合わせ)、その位置でフォトレジストに放射を付与す
る(露光)ことを含む。
【0232】ウェハを適切に配置するためには、ウェハ
は、専用のセンサにより測定され得る位置合わせマーク
をウェハ上に含む。位置合わせマークの測定位置は、工
具内でのウェハの位置を決定する。この情報は、ウェハ
表面の所望のパターニングの仕様とともに、空間的にパ
ターン化された放射に関連してウェハの位置合わせを誘
導する。そのような情報に基づき、フォトレジストコー
ティングされたウェハを支持する書き込み可能なステー
ジは、ウェハの適切な位置を放射が露光するようにウェ
ハを可動する。
【0233】露光の間、放射源は、パターン化されたレ
チクルを照射し、レチクルが放射を散乱して空間的にパ
ターン化された放射を生成する。レチクルはマスクとも
称され、これらの用語を以下では交換可能に用いる。縮
小リソグラフィーの場合、縮小レンズが散乱した放射を
収集してレチクルパターンの縮小像を形成する。あるい
は、プロキシミティー焼付の場合は、散乱された放射
は、ウェハに接触する前に小さな距離(典型的にはミク
ロンのオーダー)を伝播し、レチクルパターンの1:1
像を生成する。放射は、放射パターンをフォトレジスト
内の潜像に変換する光化学プロセスをフォトレジスト内
で開始する。
【0234】上述した干渉計システムは、ウェハおよび
レチクルの位置を制御し、ウェハ上のレチクル像を記録
する位置決め機構の重要な要素である。
【0235】一般的に、リソグラフィーシステムは、露
光システムとも呼ばれ、典型的には、照射システムおよ
びウェハ位置決めシステムを含む。照射システムは、紫
外線、可視光線、X線、電子、またはイオン放射などの
放射を提供するための放射源、およびパターンを放射に
与えるためのレチクルまたはマスクを含み、これによ
り、空間的にパターン化された放射を生成する。さら
に、縮小リソグラフィーの場合では、照射システムは、
空間的にパターン化された放射をウェハ上に投影するた
めのレンズアセンブリを含み得る。結像された放射は、
ウェハ上にコーティングされたフォトレジストを露光さ
せる。照射システムは、マスクを支持するためのマスク
ステージ、およびマスクを介して方向付けられる放射に
関連してマスクステージの位置を調節する位置決めシス
テムも含む。ウェハ位置決めシステムは、ウェハを支持
するためのウェハステージ、および結像された放射に関
連してウェハステージの位置を調節するための位置決め
システムを含む。集積回路の製造は、複数の露光工程を
含み得る。リソグラフィーの一般的な文献としては、例
えば、その内容を参照として本願に援用する、J.R.
SheatsおよびB.W.SmithのMicrol
ithography: Science and T
echnology (Marcel Dekker,
Inc.,New York,1998)を参照された
い。
【0236】上述の干渉測定システムは、各ウェハステ
ージおよびマスクステージの位置を、レンズアセンブ
リ、放射ソース、または支持構造など露光システムの他
の要素に関連して、正確に測定するのに使用され得る。
そのような場合には、干渉測定システムが静止構造に取
り付けられ得、測定物が、マスクおよびウェハステージ
の1つなどの可動要素に取り付けられ得る。あるいは、
状況を逆転し、干渉測定システムを可動物に取り付け、
測定物を静止物に取り付けてもよい。
【0237】より一般的には、干渉測定システムは、露
光システムの任意の要素の1つの位置を露光システムの
他の任意の要素に関連して測定するのに用いられ得る。
ここで干渉測定システムは、要素の1つに取り付けられ
るか、または要素の1つにより支持され、測定物は別の
要素に取り付けられるか、または別の要素により支持さ
れる、干渉測定システム626を用いたリソグラフィー
スキャナ600の例を図6aに示す。干渉測定システム
は、露光システム内のウェハの位置を正確に測定するの
に用いられる。ここで、ステージ622は、露光ステー
ションに関連してウェハを位置決めするのに用いられ
る。スキャナ600は、フレーム602を含み、フレー
ム602は、他の支持構造およびそれらの構造に積載さ
れる様々な要素を積載する。露光基盤604はその頂部
にレンズ収納部606を搭載し、レンズ収納部606の
上には、レチクルまたはマスクを支持するのに用いられ
るレチクルまたはマスクステージ616が搭載される。
露光ステーションに関連してマスクを位置決めするため
の位置決めシステムを、要素617として模式的に示
す。位置決めシステム617は、例えば、圧電変換要素
および対応する制御エレクトロニクスを含み得る。本説
明の実施態様では含まれていないが、マスクステージの
位置、およびリソグラフィー構造を製造するためのプロ
セスにおいてその位置を正確に監視されなければならな
い他の可動要素の位置を正確に測定するために、上述の
干渉測定システムを1つ以上用いてもよい(前掲書、S
heatsおよびSmith、Microlithog
raphy: Science and Techno
logyを参照のこと)。
【0238】露光基盤604の下に懸垂されるのはウェ
ハステージ622を積載する支持基盤613である。ス
テージ622は、干渉測定システム626によりステー
ジに方向付けられる測定ビーム654を反射するための
平面ミラーを含む。干渉測定システム626に関連して
ステージ622を位置決めするための位置決めシステム
は、要素619として模式的に示してある。位置決めシ
ステム619は、例えば、圧電変換要素および対応する
制御エレクトロニクスを含み得る。測定ビームは反射し
て、露光基盤604に積載されている干渉測定システム
に戻る。干渉測定システムは、先述した実施態様のいず
れかであり得る。
【0239】動作中は、例えばUVレーザからの紫外線
(UV)ビーム(図示せず)などの放射ビーム610
が、ビーム整形光学アセンブリ612を通過し、ミラー
614で反射した後、下に向かって伝達する。その後、
放射ビームはマスクステージ616に積載されるマスク
(図示せず)を通過する。マスク(図示せず)は、レン
ズ収納部606に積載されるレンズアセンブリ608を
介して、ウェハステージ622上のウェハ(図示せず)
に結像される。基盤604および基盤604により支持
される様々な要素は、スプリング620として示す減衰
システムにより、環境振動から隔離される。
【0240】リソグラフィースキャナの他の実施態様で
は、先述した干渉測定システムの1つ以上が、複数軸お
よび角度に沿って距離を測定するために用いられ得る。
複数軸および角度は、例えば、ウェハおよびレチクル
(またはマスク)ステージに関連するが、これらに限定
されない。また、ウェハを露光するには、UVレーザビ
ーム以外に、例えば、X線ビーム、電子ビーム、イオン
ビーム、可視光線ビームを含む他のビームを用いてもよ
い。
【0241】さらに、リソグラフィースキャナは、干渉
測定システムの内部の基準経路以外に、干渉測定システ
ム626が基準ビームをレンズ収納部606、または放
射ビームを方向付ける他の何らかの構造に方向付けるカ
ラム基準を含み得る。ステージ622から反射された測
定ビーム654とレンズ収納部606から反射された基
準ビームとを組み合わすとき、干渉測定システム626
により生成される干渉信号は、放射ビームに関連してス
テージの位置の変化を示す。さらに、他の実施態様で
は、干渉測定システム626が、レチクル(またはマス
ク)ステージ616またはスキャナシステムの他の可動
要素の位置の変化を測定するように位置づけられ得る。
最後に、干渉測定システムは、スキャナに加え、または
スキャナ以外に、ステッパーを含むリソグラフィーシス
テムを有する同様の様態で用いられ得る。
【0242】当該分野で周知のように、リソグラフィー
は、半導体素子を形成するための製造方法の重要な部分
である。例えば、米国特許第5,483,343号は、
そのような製造方法に関する工程を概説している。図6
bおよび図6cを参照して以下にこれらの工程を説明す
る。図6bは、半導体チップ(例えば、ICまたはLS
I)、液晶パネル、またはCCDなどの半導体素子を製
造する手順のフローチャートである。工程651は、半
導体素子の回路を設計するための設計プロセスである。
工程652は、回路パターン設計の基礎のマスクを製造
するためのプロセスである。工程653は、シリコンな
どの材料を用いることによりウェハを製造するためのプ
ロセスである。
【0243】工程654は、前工程と呼ばれるウェハプ
ロセスであって、そのように準備されたマスクおよびウ
ェハを用いることにより、リソグラフィーを通じてウェ
ハ上に回路を形成する。工程655は、後工程と呼ばれ
る組み立て工程であって、工程654により加工された
ウェハが半導体チップに形成される。この工程は、組み
立て(ダイシングおよびボンディング)およびパッケー
ジング(チップ封入)を含む。工程656は検査工程で
あって、工程655により製造された半導体素子の動作
性検査、耐久性検査などが実行される。これらのプロセ
スにより、半導体素子が完成され出荷される(工程65
7)。
【0244】図6cは、ウェハプロセスの詳細を示すフ
ローチャートである。工程661は、ウェハの表面を酸
化するための酸化プロセスである。工程662は、ウェ
ハ表面上に絶縁膜を形成するためのCVDプロセスであ
る。工程663は、蒸着によりウェハ上に電極を形成す
るための電極形成プロセスである。工程664は、ウェ
ハにイオンを注入するイオン注入プロセスである。工程
665は、ウェハにフォトレジスト(光感受性材料)を
添加するためのフォトレジストプロセスである。工程6
66は、上述した露光装置を介して露光によりマスクの
回路パターンをウェハ上にプリントするための露光プロ
セスである。工程667は、露光したウェハを現像する
ための現像プロセスである。工程668は、現像された
フォトレジスト像以外の部分を除去するためのエッチン
グプロセスである。工程669は、エッチグプロセスを
施した後、ウェハ上に残存するフォトレジスト材料を分
離するフォトレジスト分離工程である。これらのプロセ
スを反復することにより、ウェハ上に回路パターンが形
成され積層される。
【0245】上述した干渉測定システムは、物体の相対
位置が正確に測定される必要のある他のアプリケーショ
ンにも使用し得る。例えば、基板またはビームのいずれ
かが移動するにしたがい、レーザ、X線、イオン、また
は電子ビームなどの書き込みビームが基板上にパターン
を印すアプリケーションでは、基板と書き込みビームと
の間の相対動作を測定するために干渉測定システムを使
用し得る。
【0246】一例として、ビーム書き込みシステム70
0の概略を図7に示す。ソース710が書き込みビーム
712を生成し、ビーム集束アセンブリ714が、可動
ステージ718により支持された基板716に放射ビー
ムを方向付ける。ステージの相対位置を決定するには、
干渉測定システム720が、ビーム集束アセンブリ71
4に搭載されたミラー724に基準ビーム722を方向
付け、ステージ718に搭載されたミラー728に測定
ビーム726を方向付ける。干渉測定システム720
は、先述した干渉測定システムのいずれであってもよ
い。干渉測定システムにより測定される位置の変化は、
基板716上の書き込みビーム712の相対位置の変化
に対応する。干渉測定システム720は、基板上716
上の書き込みビーム712の相対位置を示す制御器73
0に測定信号732を送る。制御器730は、ステージ
718を支持し位置決めする基盤736に出力信号73
4を送る。さらに、制御器730は、信号738をソー
ス710に送り、書き込みビーム712の強度を変化さ
せるか、または書き込みビーム712を遮断して、書き
込みビームが基板の選択された位置のみに光物理学的ま
たは光化学的変化を生じさせるのに十分な強度で基板と
接触する。さらに、いくつかの実施態様では、制御器7
30により、ビーム集束アセンブリ714が、例えば、
信号744を用いて、基板上の領域にわたり書き込みビ
ームを走査する。その結果、制御器730は、システム
の他の要素を方向付け、基板をパターニングする。パタ
ーニングは典型的には、制御器内の格納される電子設計
パターンに基づく。書き込みビームが基板上にコーティ
ングされたフォトレジストをパターンニングするアプリ
ケーションもあれば、書き込みビームが、例えばエッチ
ングなど、直接基板にパターニングするアプリケーショ
ンもある。
【0247】そのようなシステムの重要なアプリケーシ
ョンは、先述のリソグラフィー方法に用いられるマスク
およびレチクルの製造である。例えば、リソグラフイー
マスクを製造するためには、クロムコーティングされた
ガラス基板をパターニングするように電子ビームが用い
られ得る。書き込みビームが電子ビームである場合に
は、ビーム書き込みシステムが真空中で電子ビーム経路
を包囲する。また、例えば書き込みビームが電子または
イオンビームである場合には、ビーム集束アセンブリ
は、四極型レンズなど、荷電された粒子を真空下で基板
に集束し方向付けるための電場発生器を含む。書き込み
ビームが、例えば、X線、UV、または可視光線放射な
どの放射ビームである他の場合には、ビーム集束アセン
ブリは、放射を基板に集束し方向付けるための対応する
オプティクスを含む。
【0248】本発明にはさらに別の変更を行い得る。例
えば、特定のアプリケーションでは、干渉計の測定レッ
グ内および基準レッグの両方に含まれる気体の屈折率を
監視することが望ましいであろう。この例には、周知の
カラム基準型干渉計が含まれる。カラム基準型干渉計で
は、基準レッグが機械システム内のある位置に配置され
た標的オプティクスを含み、測定レッグが、同じ機械シ
ステム内の別の位置に配置された標的オプティクスを含
む。別の例のアプリケーションは、小さい角度の測定に
関し、測定および基準ビームの両方が同一の標的オプテ
ィクスに、小さな物理的オフセットで当てられ、これに
より、標的オプティクスの角度方向の感度の高い測定を
提供する。これらのアプリケーションおよび構成は、当
業者に周知であり、必要な改変は本発明の範囲内である
と意図される。
【0249】ヘテロダイン干渉計におけるドップラーシ
フトに対する実質的非感受性を達成するさらに代替の手
段は、ドップラーシフトを追跡し、(1)基準および測
定ビームの間の周波数差を調節する、(2)電子A/D
モジュールの一方または両方のクロック周波数を調節す
る、または(3)駆動または検出エレクトロニクスの能
動的調節により、2つの波長の見かけのヘテロダインう
なり周波数を連続的に一致させる任意の同様の手段、の
いずれかにより補正するものである。
【0250】本発明をその詳細な説明を参照して説明し
てきたが、上述の説明は本発明を例示することを意図し
ており、その範囲の限定を意図するものではなく、本発
明の範囲は添付の特許請求の範囲により規定されること
が理解される。 [図面の簡単な説明]
【図1a】図1a〜1bは併せて、模式的に、本発明の
本第1の好ましい実施態様を例示し、図1aは、図示さ
れるエレメントである供給源1、変調器3、供給源2、
変調器4、干渉測定器260、検出器85および86、
ならびに並進器267の間の光路、および図示されるエ
レメントであるドライバ5、変調器3、ドライバ6、変
調器4、検出器85および86、電子プロセッサ10
9、ならびにコンピュータ110の間の電気信号の経路
を示す。
【図1b】処理電子機器109のブロック図を示す図面
である。
【図1c】第1の実施態様の第1の変形に対する処理電
子機器109Aのブロック図を示す図面である。
【図1d】第1の実施態様の第3の変形に対する処理電
子機器109Bのブロック図を示す図面である。
【図2a】図2a〜2fは併せて、模式的に、本発明の
本第2の好ましい実施態様を例示し、図2aは、図示さ
れるエレメントである供給源1、変調器3、供給源2、
変調器4、差動面ミラー干渉測定器69および70、ビ
ームスプリッタ65、外部ミラーシステム90、検出器
185および186、ならびに並進器67の間の光路、
および図示されるエレメントであるドライバ5、変調器
3、ドライバ6、変調器4、検出器185および18
6、電子プロセッサ209、ならびにコンピュータ11
0の間の電気信号の経路を示す。
【図2b】差動面ミラー干渉測定器69を例示する図で
ある。
【図2c】差動面ミラー干渉測定器70を例示する図で
ある。
【図2d】差動面ミラー干渉測定器69のための外部ミ
ラー、およびステージ並進器67を含む外部ミラーシス
テム90を例示する図である。
【図2e】差動面ミラー干渉測定器70のための外部ミ
ラー、およびステージ並進器67を含む外部ミラーシス
テム90を例示する図である。
【図2f】処理電子機器209のブロック図を示す図面
である。
【図3a】図3a〜3bは併せて、模式的に、本発明の
本第3の好ましい実施態様を例示し、図3aは、第1の
好ましい実施態様と同じ装置の一部に含まれる、気体の
屈折率および/または気体の光路長効果を決定するため
の装置の光路および電子経路、ならびにχおよび比K/
χを決定するための装置の光路および電子経路を示し、
χおよび比K/χを決定するための装置の多くのエレメ
ントは、χおよび比K/χを決定すうための装置を参照
する際に接尾語「b」を別にすると、第1の好ましい実
施態様の装置と類似の動作を行う。
【図3b】処理電子機器109bのブロック図を示す図
面である。
【図4a】図4a〜4cは併せて、模式的に、本発明の
本第4の好ましい実施態様を例示し、図4aは、第2の
好ましい実施態様と同じ装置の一部に含まれる、気体の
屈折率および/または気体の光路長効果を決定するため
の装置の光路および電子経路、ならびにχおよび比K/
χを決定するための装置の光路および電子経路を示し、
χおよび比K/χを決定するための装置の多くのエレメ
ントは、χおよび比K/χを決定するための装置を参照
する際に接尾語「b」を別にすると、第2の好ましい実
施態様の装置と類似の動作を行う。
【図4b】差動面ミラー干渉測定器69bのための外部
ミラーを含む外部ミラーシステム90bを例示する図で
ある。
【図4c】差動面ミラー干渉測定器70bのための外部
ミラーを含む外部ミラーシステム90bを例示する図で
ある。
【図5】本発明による方法を実施する際に実行される種
々のステップを図示する高レベルのフローチャートであ
る。
【図6a】図6a〜6cは、リソグラフィー、および集
積回路の製造に対するその応用に関する図である。ここ
で図6aは、干渉測定システムを使用するリソグラフィ
ー露出システムの模式図である。
【図6b】図6bは、集積回路を製造する際のステップ
を説明するフローチャートである。
【図6c】図6cは、集積回路を製造する際のステップ
を説明するフローチャートである。
【図7】干渉測定装置を使用するビーム書き込みシステ
ムの模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デマレスト, フランク シー. アメリカ合衆国 コネチカット 06457, ミドルタウン, イースト リッジ ロード 315 審査官 樋口 宗彦 (56)参考文献 特開 平10−90175(JP,A) 特開 平9−318310(JP,A) 特開 平7−225114(JP,A) 特開 昭62−233704(JP,A) 米国特許4685803(US,A) 米国特許44733967(US,A) 米国特許44813783(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 G01J 4/00 - 4/04 G01J 9/00 - 9/02 JOIS、WPI/L、EPAT、PA TOLIS

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定経路内のガスの屈折率の影響を測定
    するための装置であって、該装置は、 異なる波長を有する第1の光ビーム(7)および第2の
    光ビーム(8)を少なくとも発する1つ以上の光源と、 第1および第2の測定レッグを含む干渉計(260)で
    あって、該第1および第2の測定レッグは、少なくとも
    一方の測定レッグが可変物理長を有し、そして少なくと
    も一方の測定レッグが少なくとも部分的に前記ガスで満
    たされるように構成および配置された光路を有し、該第
    1および第2の測定レッグの間の光路長差は、該光路の
    それぞれの物理長の間の差および該ガスの特性に従って
    異なる、干渉計と、 該第1および第2の光ビームのそれぞれの第1および第
    2の所定の部分を、該第1および第2の測定レッグにそ
    れぞれ導入するための導入手段であって、これにより、
    所定部分の各々が、所定の光路に沿って該第1および第
    2の測定レッグを同じ通過回数で伝播し、該所定の部分
    は、該第1および第2の光ビームの波長での該第1およ
    び第2の測定レッグを通る該それぞれの光路長に関する
    情報を含む、出射ビーム(215)の成分として該干渉
    計から現れる、導入手段と、 該出射ビームの該成分を組み合わせて、該出射ビームの
    該成分のそれぞれの間の位相差に対応する情報を含む混
    合光学信号を生成するための混合手段(244)と、を
    含み、 該装置は、該混合光学信号を検出し、該異なるビーム波
    長での該ガスの該屈折率の影響、ならびに該第1および
    第2の測定レッグの物理経路長および変化の相対速度の
    差に対応する情報を含む電気干渉信号を生成するための
    検出手段(85、86)と、 該電気干渉信号を分析して、該第1および第2の測定レ
    ッグの該物理経路長が変化する相対速度を補償しつつ、
    少なくとも一方の測定レッグ内の該ガスの該影響を決定
    するための電子手段(109、または、109B)と、
    により特徴付けられる、装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の光ビームが、実質
    的な調和関係を有する波長を有し、そして直交偏光状態
    を有することを特徴とし、そして前記導入手段が、該第
    1および第2の光ビームの各々の該直交偏光状態の間に
    周波数差を導入するための第1の手段(3)および第2
    の手段(4);該第1および第2の光ビームを、同一の
    測定経路(298)に沿った単一の実質的に共線的なビ
    ーム(213)に整列させる手段(253A、253
    B);ならびに該測定経路の物理長と該測定経路内の前
    記ガスの屈折率との積に比例する位相シフトの大きさを
    有する、第1の位相シフトしたビーム(217)および
    第2の位相シフトしたビーム(218)を生成する手段
    (280)を含むことをさらに特徴とする、請求項1に
    記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記混合手段が、前記第1および第2の
    位相シフトしたビームの各々の偏光成分を混合して混合
    出射ビームを生成する手段(244)を含むことを特徴
    とし;そして前記検出手段が、前記検出した第1の位相
    シフトしたビームから第1のヘテロダイン電気信号と、
    前記検出した第2の位相シフトしたビームから第2のヘ
    テロダイン電気信号とを、前記第1および第2の光ビー
    ムの前記偏光状態間の周波数差に関するヘテロダイン周
    波数において振動を含み、ヘテロダイン位相を含む該混
    合出射ビームの強度から生成することをさらに特徴とす
    る、請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の装置であって、前記検
    出手段が、以下:前記ヘテロダイン電気信号から修正ヘ
    テロダイン信号を生成する手段(1092A、1092
    B)であって、該修正ヘテロダイン信号が、前記ヘテロ
    ダイン周波数に調和関係する修正ヘテロダイン周波数お
    よび前記ヘテロダイン位相に調和関係する修正ヘテロダ
    イン位相を含む、手段;該修正ヘテロダイン電気信号の
    少なくとも2つを混合して少なくとも1つのスーパーヘ
    テロダイン電気信号(S)を生成する手段(1095
    E)であって、該スーパーヘテロダイン電気信号が、2
    つの対応する修正ヘテロダイン周波数の差の半分に実質
    的に等しいスーパーヘテロダイン変調周波数(F)、お
    よび2つの対応する修正ヘテロダイン位相の間の差の半
    分に実質的に等しいスーパーヘテロダイン変調位相を含
    む、手段;ならびに前記測定経路にわたって屈折率のゆ
    らぎを決定するために、該スーパーヘテロダイン変調位
    相を分析する手段(1093A、1094A、1094
    F、1094G)を含むことを特徴とする、装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の光ビームのそれぞ
    れが、2つの直交偏光状態を有し、前記周波数差を導入
    する手段が、該第1および第2の光ビームの各々の該2
    つの直交偏光状態の間に周波数差を導入する手段を含
    み、該周波数差が、該少なくとも2つのビームについて
    異なることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の光ビームを整列さ
    せる手段が、該第1および第2の光ビームの全てを単一
    の光ビームに整列させる光学手段を含むことを特徴とす
    る、請求項4または5に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の位相シフトしたビ
    ームを生成する手段が、前記第1および第2の光ビーム
    の各々の前記偏光状態の間に位相シフトを導入する手段
    を含むことを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項
    に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2の位相シフトしたビ
    ームを生成する手段が、光学手段を含むことを特徴とす
    る、請求項4〜7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記修正ヘテロダイン電気信号のうち少
    なくとも2つの修正ヘテロダイン電気信号を混合する手
    段が、前記スーパーヘテロダイン変調周波数(F)を有
    する振幅変調キャリア(C)を含む、前記少なくとも1
    つのスーパーヘテロダイン電気信号(S)を生成するた
    めに、前記修正ヘテロダイン電気信号のうち任意の2つ
    の修正ヘテロダイン電気信号を混合する手段を含むこと
    を特徴とする、請求項4〜8のいずれか1項に記載の装
    置。
  10. 【請求項10】 前記1つ以上の光源が、コヒーレント
    放射の光源を含むことを特徴とする、請求項1〜9のい
    ずれか1項に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記修正ヘテロダイン信号を生成する
    手段が、電子的であることを特徴とする、請求項4〜9
    のいずれか1項に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記1つ以上の光源の波長のゆらぎに
    より生成する前記スーパーヘテロダイン変調位相におけ
    る誤差を補償する手段(260b)により特徴付けられ
    る、請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記補償手段が、固定された長さのモ
    ニター経路(298b)および制御された屈折率を有す
    るガスから構成される、測定経路を有する干渉計を含む
    ことを特徴とする、請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記補償手段が、モニターヘテロダイ
    ン信号を生成する手段(85b、86b)をさらに含
    み、該生成手段が、該モニターヘテロダイン信号から修
    正モニターヘテロダイン信号を生成する手段(109
    b)をさらに含むことを特徴とする、請求項12または
    13に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記修正モニターヘテロダイン信号を
    生成する手段が電子的であることを特徴とする、請求項
    12〜14のいずれか1項に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記補償手段が、モニタースーパーヘ
    テロダイン変調周波数を有する振幅変調キャリアを含
    む、少なくとも1つのモニタースーパーヘテロダイン電
    気信号を生成するために、前記モニター修正ヘテロダイ
    ン電気信号の任意の2つを混合する手段(109b)を
    さらに含むことを特徴とする、請求項12〜15のいず
    れか1項に記載の装置。
  17. 【請求項17】 測定経路内のガスの屈折率の影響を測
    定するための方法であって、該方法は、 異なる波長を有する第1の光ビーム(7)および第2の
    光ビーム(8)を提供する工程と、 第1および第2の測定レッグを含む干渉計(260)を
    提供する工程であって、該第1および第2の測定レッグ
    が、少なくとも一方の測定レッグが可変物理長を有し、
    そして少なくとも一方の測定レッグが少なくとも部分的
    に該ガスで満たされるように構成および配置された光路
    を有し、該第1および第2の測定レッグの間の光路長差
    は、それぞれの該光路の物理長間の差および該ガスの特
    性に従って変化する、工程と、 該第1および第2の光ビームのそれぞれの第1および第
    2の所定の部分を、第1および第2の測定レッグにそれ
    ぞれ導入する工程であって、これにより、所定部分のそ
    れぞれが、所定の光路に沿って該第1および第2の測定
    レッグを同じ通過回数で伝播し、該所定の部分が、該第
    1および第2の光ビームの波長での該第1および第2の
    測定レッグを通る該それぞれの光路長に関する情報を含
    む、該干渉計から出射ビームの成分として現れる、工程
    と、 該出射ビームの該成分を組み合わせて、該出射ビームの
    該成分のそれぞれの間の位相差に対応する情報を含む混
    合光学信号を生成する工程と、 を包含し、該方法が、以下: 該混合光学信号を検出し、該異なるビーム波長での該ガ
    スの該屈折率の影響、ならびに該測定レッグの物理経路
    長および変化の相対速度の差に対応する情報を含む電気
    干渉信号を生成する工程と、 該電気干渉信号を電子的に分析して、該第1および第2
    の測定レッグの該物理経路長が変化する相対速度を補償
    しつつ、少なくとも一方の測定レッグ内の該ガスの該影
    響を決定する工程と、により特徴付けられる、方法。
  18. 【請求項18】 前記第1および第2の光ビームが、実
    質的な調和関係を有する波長を有することを特徴とし、
    そしてさらに、前記光源の波長に基づいて修正ヘテロダ
    イン位相シフトを提供する工程であって、該位相シフト
    は、少なくとも部分的に前記ガスで満たされる前記測定
    経路に沿った動きに実質的に非感受性である、スーパー
    ヘテロダイン変調位相を提供するために、調和関係にあ
    る波長に対して類似の調和で関連する、工程により特徴
    付けられる、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記測定経路が、該測定経路に沿って
    移動可能なステージ(267)を有する干渉計に測定経
    路を含むことを特徴とし、前記スーパーヘテロダイン変
    調位相を提供する工程が、該測定経路でのステージの動
    きに実質的に非感受性である該スーパーヘテロダイン変
    調位相を提供する工程を包含する、請求項18に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】 前記測定経路に沿った距離Lを、屈折
    率nのゆらぎに独立して決定する工程により特徴付けら
    れる、請求項18または19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記距離を決定する工程が、式 【数7】 に従って前記距離Lを決定し、ここで 【数8】 は、前記位相シフトの大きさに等しく、k1は、該位相
    シフトの波数に等しく、n1は、屈折率に等しく、そし
    てζ1は、位相オフセットに等しく、該位相オフセット
    は、前記測定経路に関連しない該位相シフト 【数9】 への全ての寄与を含むことを特徴とする、請求項20に
    記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記第1および第2の光ビームの各々
    が、直交偏光状態を有し、そして該直交偏光状態間に周
    波数差を有し、そして前記修正ヘテロダイン位相シフト
    を提供する工程が、前記光源の光ビームの偏光状態間の
    周波数差に関連するヘテロダイン周波数において振動を
    含むヘテロダイン電気信号を生成する工程、および該修
    正ヘテロダイン位相シフトを含む該ヘテロダイン電気信
    号から修正ヘテロダイン信号を生成する工程を包含する
    ことを特徴とする、請求項18〜21のいずれか1項に
    記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記生成する工程が、前記修正ヘテロ
    ダイン信号を電子的に生成する工程、および前記スーパ
    ーヘテロダイン変調位相を含むスーパーヘテロダイン信
    号を生成するために、該修正ヘテロダイン信号を電子的
    に加算する工程を包含することを特徴とする、請求項2
    2に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記光源の波長のゆらぎにより生成す
    る前記スーパーヘテロダイン変調位相における誤差を補
    償する工程により特徴付けられる、請求項18〜23の
    いずれか1項に記載の方法。
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