JP3332195B2 - レーザ加工機 - Google Patents

レーザ加工機

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JP3332195B2 JP30375695A JP30375695A JP3332195B2 JP 3332195 B2 JP3332195 B2 JP 3332195B2 JP 30375695 A JP30375695 A JP 30375695A JP 30375695 A JP30375695 A JP 30375695A JP 3332195 B2 JP3332195 B2 JP 3332195B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザ加工機に関し、よ
り詳しくは、レーザ加工中に溶融部分から生じるレーザ
光線の波長と異なる波長の光を検出する検出手段を備え
たレーザ加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、レーザ加工機は、レーザ光
線を発振するレーザ発振器と、被加工物を載置する加工
テーブルと、上記レーザ発振器から発振されたレーザ光
線を被加工物にむけて照射するフォーカスヘッドと、上
記レーザ発振器を制御する制御装置とを備えている。上
記レーザ加工機によって被加工物を切断する際には、上
記制御装置はレーザ発振器をパルス発振制御してピアッ
シング加工を行なわせ、該ピアッシング加工により被加
工物に貫通孔が穿設されるのに充分な時間が経過した
ら、次にレーザ発振器を連続発振制御して切断加工を行
なわせるようになっている。しかしながらこの場合に
は、実際にはピアッシング加工が終了しているにも拘ら
ず、確実に被加工物に貫通孔が穿設されるのに充分な時
間が経過するまでピアッシング加工が行なわれるので無
駄な時間が多くなり、加工時間が長くなるという欠点が
ある。
【0003】このため従来、上述した基本的構成を有す
るレーザ加工機に、さらにレーザ光線の照射による溶融
部分から生じるレーザ光線の波長と異なる波長を有する
光を検出する検出手段を設けるとともに、制御装置に、
上記検出手段から入力される検出光量が予め設定したピ
アッシング終了判定光量以下となったら、ピアッシング
が終了したと判定するピアッシング終了判定部を設けた
ものが提案されている(特開平5−138375号公
報)。かかるレーザ加工機においては、ピアッシング終
了判定部によりピアッシングの終了を判定することがで
きるので、そのピアッシング終了後には直ちに切断加工
に移行することができ、したがって加工時間を短くする
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ピアッ
シング加工は被加工物に貫通孔があけられていない状態
から切断を行なう際に、その切断工程に先立って必要と
なるもので、既に貫通孔が穿設されている場合や、被加
工物の外周縁から切断を開始する場合等にはピアッシン
グ加工を行なわずに直ちに切断工程が実行されることが
望ましい。そのためには、例えば被加工物とフォーカス
ヘッドとの間隔を検出するためのセンサを利用して切断
開始位置に被加工物が存在するか否かを検出し、被加工
物が無い場合にはピアッシング加工を省略して直ちに切
断加工を開始させることが可能となる。しかしながら、
上記センサがタッチセンサからなる場合には、該タッチ
センサは切断開始位置の周囲の被加工物の有無を検出す
るようになっているので、切断開始位置には被加工物が
ないにも拘らず、被加工物があると判定することがあ
る。また、上記センサを備えていないレーザ加工機も存
在する。このような場合には、上述した前者のレーザ加
工機においては、ピアッシング加工が不要であるにも拘
らず所定時間が経過するまでピアッシング加工が行なわ
れることになるので、加工時間が長くなる。他方、後者
のレーザ加工機においては、上記ピアッシング終了判定
部は、検出光量がピアッシング終了判定光量以下となっ
たらピアッシングが終了したと判定するようになってい
るので、その判定のためには検出光量がピアッシング終
了判定光量以上となることが必要であり、最初から検出
光量が入力されない場合の使用は想定されていなかっ
た。本発明は、上記レーザ光線の照射による溶融部分か
ら生じるレーザ光線の波長と異なる波長を有する光を検
出する検出手段を利用して、ピアッシング加工を開始し
た後に該ピアッシング加工の必要性の有無を検出させ、
ピアッシング加工の必要性が無い場合にはピアッシング
加工を直ちに中止させることができるようにしたレーザ
加工機を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、レー
ザ光線を発振するレーザ発振器と、被加工物を載置する
加工テーブルと、上記レーザ発振器から発振されたレー
ザ光線を被加工物にむけて照射するフォーカスヘッド
と、上記レーザ光線の照射による溶融部分から生じるレ
ーザ光線の波長と異なる波長を有する光を検出する検出
手段と、上記レーザ発振器を制御するとともに、上記検
出手段で検出した検出光量を入力する制御装置とを備え
たレーザ加工機において、上記制御装置に、ピアッシン
グを開始しても上記検出手段から検出光量が入力されな
かったら該ピアッシングを中止させる被加工物有無判定
部を設けたものである。
【0006】
【作用】上述した構成によれば、制御装置は先ずピアッ
シングを開始するが、被加工物に既に貫通孔が穿設され
ている場合や、被加工物の外周縁から切断を開始する場
合等には、レーザ光線が被加工物に照射されることがな
い。この場合には、上記制御装置には検出手段から検出
光量が入力されることがないので、上記被加工物有無判
定部はピアッシングを中止させることができる。これに
より制御装置は、無駄な時間を消費することなく、直ち
に次の切断工程や、次の新たなピアッシング工程に移行
することができる。
【0007】
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、レーザ加工機は、レーザ光線Lを発
振放射するレーザ発振器1と、このレーザ発振器1から
発振されたレーザ光線Lを集光する集光レンズ2を収容
したフォーカスヘッド3とを備えており、上記レーザ発
振器1は制御装置4によって、ピアッシング加工時には
パルス発振制御され、引続く切断加工時にはパルス発振
若しくは連続発振されるようになっている。上記フォー
カスヘッド3は図示しない昇降機構によって昇降される
ようになっており、該フォーカスヘッド3と図示しない
加工テーブルに載置された被加工物5との間隔は、フォ
ーカスヘッド3と一体的に昇降されるタッチセンサ6に
よって測定されるようになっている。このタッチセンサ
6からの信号は上記制御装置4に入力され、この制御装
置4はフォーカスヘッド3と被加工物5との間隔を適宜
の間隔に調整するようになっている。また、フォーカス
ヘッド3と加工テーブルとを適宜の駆動機構によって水
平面内で相互に直交する方向に相対移動させることによ
り、上記被加工物5に所要のレーザ加工を施すことがで
きるようになっている。
【0008】上記フォーカスヘッド3には光ファイバコ
ネクタ7を取付けてあり、この光ファイバコネクタ7を
介してこれに接続した光ファイバ8の一端部をフォーカ
スヘッド3内に臨ませている。そして上記光ファイバ8
の他端部は光ファイバコネクタ9を介して検出手段とし
てのフォトダイオード10に望ませてあり、このフォト
ダイオード10で変換した電気信号を上記制御装置4に
入力するようにしている。したがって、上記制御装置4
によって発振制御されたレーザ発振器1からのレーザ光
線Lは、フォーカスヘッド3の集光レンズ2で集光され
て被加工物5に照射されるようになる。そして上記フォ
トダイオード10は連続して、例えばパルス発振制御さ
れるレーザ光線Lの照射時と停止時、さらに連続発振制
御されるレーザ光線Lの照射時においても、レーザ光線
Lの照射によって生じた光を受けるようになる。これら
の上記レーザ光線Lの波長は、一例として10,600
nmであり、また溶融部分から生じる光の波長は300
〜900nm程度であるので、例えば700nmの波長
を検出できるフォトダイオード10を用いれば、レーザ
光線Lを検出することなく溶融部分から生じる光のみを
検出することができる。
【0009】次に、上記制御装置4には、上記フォトダ
イオード10から入力される検出光量から、レーザ光線
Lの光軸上に被加工物5があるか否かを判定する被加工
物有無判定部12を設けている。この被加工物有無判定
部12は、上記ピアッシング加工時にレーザ光線Lを照
射しても上記フォトダイオード10から検出光量が入力
されなかったら、この場合にはレーザ光線Lの光軸上に
被加工物5が無い場合であるから、直ちに当該ピアッシ
ングを中止させるようになっている。
【0010】また上記制御装置4には、上記フォトダイ
オード10から入力される検出光量からピアッシングが
終了したと判定するピアッシング終了判定部13を設け
ている。このピアッシング終了判定部13には、予めピ
アッシング終了判定光量を設定してあり、上記検出光量
がピアッシング終了判定光量以下となったら、レーザ光
線Lが被加工物5を貫通して孔が穿設されたので、ピア
ッシングが終了したと判定するようになっている。上記
ピアッシング終了判定光量は、材料と板厚の異なる種々
の被加工物に貫通孔が穿設された後の検出光量を実際に
測定し、その測定光量よりも若干低い値をピアッシング
終了判定光量として設定してある。
【0011】以上の構成を有するレーザ加工機におい
て、図1の状態は上記タッチセンサ6が被加工物5に接
触し、それによりタッチセンサ6からの信号でフォーカ
スヘッド3と被加工物5との間隔が所定の間隔に制御さ
れているが、上記フォーカスヘッド3から照射されるレ
ーザ光線Lの光軸上には被加工物5が存在しない状態を
示している。この状態では制御装置4は、上記タッチセ
ンサ6からの信号により被加工物5が有ると判定してい
るので、レーザ発振器1をパルス発振制御してピアッシ
ング加工時を開始させる。しかしながらレーザ光線Lの
光軸上には被加工物5が存在しないので、フォトダイオ
ード10は被加工物5の溶融部分から生じる光を検出す
ることができず、制御装置4にはフォトダイオード10
から検出光量が入力されることはない。すると上記被加
工物有無判定部12は直ちに、例えばピアッシング加工
時が開始されてから0.5秒後にはピアッシングを中止
させるようになる。これにより制御装置は上記ピアッシ
ング加工に続く加工を、例えば切断加工や新たなピアッ
シング加工を継続することになる。
【0012】他方、レーザ光線Lの光軸上に被加工物5
が存在する場合には、フォトダイオード10は被加工物
5の溶融部分から生じる光を検出するので、制御装置4
にフォトダイオード10から検出光量が入力されること
になる。この場合には、上記被加工物有無判定部12は
当該ピアッシングを中止させることはない。そして上記
ピアッシング加工が継続されると、フォトダイオード1
0から制御装置に入力される検出光量が上記ピアッシン
グ終了判定光量を上回るようになる。この後、上記ピア
ッシング加工により被加工物5に貫通孔が穿設される
と、被加工物5にレーザ光線が照射されなくなるので検
出光量が小さくなり、その光量が上記ピアッシング終了
判定光量以下となると、ピアッシング終了判定部13は
ピアッシング終了と判定してピアッシング加工を終了す
る。これにより制御装置は上記ピアッシング加工に続く
加工を、例えば切断加工や新たなピアッシング加工を継
続することになる。
【0013】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、被加工
物有無判定部によりピアッシングを行なう必要が無い場
合には直ちにピアッシングを中止させることができるの
で、無駄な時間を浪費するのを防止することができると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1…レーザ発振器 3…フォーカスヘッ
ド 4…制御装置 5…被加工物 10…フォトダイオード(検出手段)12…被加工物有
無判定部 13…ピアッシング終了判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−165886(JP,A) 特開 平5−138375(JP,A) 特開 平7−112348(JP,A) 特開 平7−116871(JP,A) 特開 昭60−210389(JP,A) 特開 平4−91880(JP,A) 特開 平3−124387(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/02 B23K 26/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光線を発振するレーザ発振器と、
    被加工物を載置する加工テーブルと、上記レーザ発振器
    から発振されたレーザ光線を被加工物にむけて照射する
    フォーカスヘッドと、上記レーザ光線の照射による溶融
    部分から生じるレーザ光線の波長と異なる波長を有する
    光を検出する検出手段と、上記レーザ発振器を制御する
    とともに、上記検出手段で検出した検出光量を入力する
    制御装置とを備えたレーザ加工機において、 上記制御装置に、ピアッシングを開始しても上記検出手
    段から検出光量が入力されなかったら該ピアッシングを
    中止させる被加工物有無判定部を設けたことを特徴とす
    るレーザ加工機。
  2. 【請求項2】 上記制御装置は、上記検出光量が予め定
    めたピアッシング終了判定光量を越えた後にそれ以下と
    なったら、ピアッシングが終了したと判定するピアッシ
    ング終了判定部を備えていることを特徴とする請求項1
    に記載のレーザ加工機。
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