JP3332192B2 - 磁気ヘッドの浮上特性計測方法 - Google Patents

磁気ヘッドの浮上特性計測方法

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JP3332192B2
JP3332192B2 JP20866495A JP20866495A JP3332192B2 JP 3332192 B2 JP3332192 B2 JP 3332192B2 JP 20866495 A JP20866495 A JP 20866495A JP 20866495 A JP20866495 A JP 20866495A JP 3332192 B2 JP3332192 B2 JP 3332192B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク装置に
おける磁気ヘッドの浮上特性計測方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高度な情報記憶媒体として磁気ディスク
装置(光磁気ディスク装置)が知られている。
【0003】磁気ディスク装置の高記録密度化のために
は、磁気ヘッドの浮上すき間量を低減させることが必要
であり、このためには磁気ヘッドの微小な浮上すき間量
計測技術(磁気ヘッドの浮上特性計測方法)の開発が必
要である。
【0004】これまで磁気ヘッドの浮上すき間量を測定
する方法としては、磁気ヘッドの書き込み・読み出し素
子部を搭載しているスライダと磁気記録媒体間の浮上時
のすき間に対して、ニュートンリングを用いて光干渉縞
あるいは干渉色を測定する方法、スライダと磁気記録媒
体間の静電容量を測定する方法、磁気記録媒体の代わり
に使用されるガラスディスクとスライダ間の光の多重干
渉光強度を測定する方法などが開発されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記ニュートンリング
を用いる光干渉法は静的な測定であり、スライダと磁気
記録媒体間の動的な浮上すき間量測定は困難であるこ
と、またサブマイクロメータの間隙に対しては光の干渉
縞、干渉色を生じないため、浮上すき間量の測定が困難
であること等の問題があった。
【0006】静電容量法に関しては、浮上すき間量の測
定値が電極全体の平均値としてしか得られないため空間
分解能が低いこと、スライダの底面に電極を形成しなけ
ればならず、実際のスライダと磁気記録媒体間の浮上す
き間量測定にはなっていないこと等の問題点があった。
【0007】また、ガラスディスクとスライダ間の光の
多重干渉光強度を測定する方法に関しては、微小な浮上
すき間量を高精度かつ広帯域で測定することを可能にし
たものの、媒体側にガラスディスクを用いるため実際の
スライダと磁気記録媒体の系に対する計測にはなってい
ないことの欠点があった。
【0008】さらに、最近はスライダにも保護膜を形成
する傾向にあり、保護膜付きスライダに対しては、保護
膜部分が光の多重干渉に影響を及ぼすため、浮上すき間
量測定で精度が得られない問題点も出てきた。
【0009】また、磁気ヘッドの浮上特性計測では浮上
すき間量の測定のみならず、浮上時の磁気ヘッド姿勢の
測定、すなわち磁気ヘッドの磁気記録媒体面に対するピ
ッチ角、ロール角等の傾き量の測定も重要である。
【0010】しかし、これらの磁気ヘッド姿勢計測には
上記の浮上すき間量測定装置とは別個の測定装置を用意
しなければならず、磁気ヘッドの浮上特性計測に手間が
かかっていた。
【0011】このため、磁気ヘッドの浮上特性計測に関
し、実際のスライダと磁気記録媒体の系で浮上すき間量
を測定でき、かつその測定系は高精度であり、保護膜付
きスライダに対しても適用可能であり、スライダのピッ
チ角、ロール角等の磁気ヘッド浮上時の姿勢計測にも共
用できるような計測方法、計測装置の実現が望まれてい
た。
【0012】本発明の目的は、磁気ヘッドの浮上すき間
量計測を高精度(高感度)に計測できる磁気ヘッドの浮
上特性計測方法を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、スライダと磁気記録
媒体間の磁気ヘッドの浮上すき間量計測を動的に行える
磁気ヘッドの浮上特性計測装置およびその計測方法を提
供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、実際のスライダと磁
気記録媒体の系で計測が達成できる磁気ヘッドの浮上特
性計測方法を提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、保護膜付きスライダ
に対しても磁気ヘッドの浮上すき間量計測を高精度に計
測できる磁気ヘッドの浮上特性計測方法を提供すること
にある。
【0016】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0018】(1)光ビームを被測定部に照射させ、そ
の反射光を4分割フォトディテクタで検出し、4種の検
出出力を入力として演算処理して磁気ヘッドの浮上特性
を計測する磁気ヘッドの浮上特性計測方法であって、前
記光ビームを磁気ヘッドのスライダの浮上すき間部分に
斜め上方から照射させて前記4分割フォトディテクタで
照射光ビームの全反射光量を求め、前記全反射光量の4
種の出力の和とあらかじめ設定したオフセット値の差か
ら磁気ヘッドの浮上すき間量を求める段階とを有する。
【0019】前記(1)による磁気ヘッドの浮上特性計
測方法では、偏光ビームスプリッタで反射したs偏光の
直線偏光ビームを4分の1波長板で円偏光ビームとして
スライダの浮上すき間部分に斜め上方から照射させ、反
射した円偏光ビームを前記4分の1波長板でp偏光の直
線偏光に直して4分割フォトディテクタの中心で検出す
るようになっている。
【0020】4分割フォトディテクタでは、ある反射体
(被測定部)の姿勢位置で4分割フォトディテクタの各
フォトディテクタの出力が等しくなるように4分割フォ
トディテクタの位置を調整しておくと、反射体の姿勢が
変化したとき、各フォトディテクタの出力にはアンバラ
ンスが生じる。
【0021】ここで反射体にスライダ上面を考えると、
スライダが浮上したときの媒体回転方向に沿ったスライ
ダのリーディングエッジとテイリングエッジの高さの差
がピッチ角に比例し、スライダのインナ側とアウタ側の
高さの差がロール角に比例する。これらは各フォトディ
テクタの出力の和と差の組み合わせを演算することによ
って求めることができる。
【0022】また、小さな開口部をもつ反射面に光を照
射してその反射光を検出する場合、開口部に照射された
部分は損失となって反射光には含まれないため、反射光
量の測定から開口部の大きさを知ることができる。
【0023】この原理を応用すれば、浮上すき間量の測
定が可能である。反射光の全光量は4分割フォトディテ
クタの各フォトディテクタ出力の和になるため、スライ
ダの姿勢計測に用いる測定系がそのまま、浮上すき間量
の測定にも共用できる。
【0024】これら両者の測定の差異は、(1)スライ
ダ姿勢計測の場合は光をスライダ上面に垂直方向から照
射するのに対し、浮上すき間量計測の場合は浮上すき間
部に対して斜め上方、例えば45度の角度で光を照射す
ること、(2)4分割フォトディテクタの各フォトディ
テクタ出力演算でスライダ姿勢計測の場合は各フォトデ
ィテクタを2種ずつ組み合わせて出力の和と差を演算す
るのに対し、浮上すき間量計測の場合は各フォトディテ
クタ出力の和を演算することである。
【0025】さらに、4分割フォトディテクタは原子間
力顕微鏡のカンチレバー変位検出に広く用いられている
ように、その検出感度はμradに達し非常に高感度で
ある。そのため、スライダ姿勢計測および浮上すき間量
計測とも高感度で測定が可能である。
【0026】また、スライダ姿勢計測方法および浮上す
き間量計測方法は、スライダの上面と側面および磁気記
録媒体表面を反射面(被測定部)とするため、動的に計
測が行えるとともに、実際の磁気ヘッドのスライダと磁
気記録媒体の系でも適用可能であり、保護膜付きスライ
ダの場合でも適用可能である。
【0027】以上により、本発明は磁気ヘッドの浮上特
性計測に関して、実際のスライダと磁気記録媒体の系で
高感度に測定が可能であること、保護膜付きスライダの
場合でも適用できること、高精度かつ簡便に測定できる
こと、浮上すき間量計測ができること等、発明の目的を
実現することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。なお、実施形態を説明するた
めの全図において、同一機能を有するものは同一符号を
付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0029】図1は、本発明の一実施形態である磁気ヘ
ッドの浮上特性計測装置を示す概略構成図、図2は本実
施形態の浮上特性計測装置における磁気ヘッド浮上すき
間量計測状態を示す概略構成図、図3は4分割フォトデ
ィテクタを説明する図、図4は4分割フォトディテクタ
の演算回路を説明する図である。
【0030】本実施形態の磁気ヘッドの浮上特性計測装
置は、図1および図2に示すように、被測定部となる磁
気ヘッドスライダ7の上面に垂直に、またはスライダ7
と磁気記録媒体8とのすき間(浮上すき間部分)に斜め
から照射光9aを照射させる照射光学系と、反射光9b
を4分割フォトディテクタ5に導く検出光学系とを有す
る。
【0031】すなわち、筐体10内には光ビーム9を出
射する発光素子1が配設されている。前記発光素子1と
しては、大きなパワーが得られることから半導体レーザ
が適しているが、発光ダイオードを用いてもよい。
【0032】前記発光素子1は、たとえば、光ビーム9
を水平方向に出射する。この光ビーム9の光軸上には、
発光素子1から発光された光ビーム9を集光して平行光
束とする集光レンズ2と、光ビーム9を偏光させかつ上
下に分光させる偏光ビームスプリッタ3が配設されてい
る。
【0033】前記偏光ビームスプリッタ3の下方には、
4分の1波長板4が配設され、上方には4分割フォトデ
ィテクタ5が配設されている。
【0034】偏光ビームスプリッタ3に進んだ光ビーム
9は、偏光ビームスプリッタ3によって上下方向に分光
される。そして、下方に進む光ビーム9は4分の1波長
板4を通って被測定部に照射される照射光9aとなる。
【0035】また、被測定部で反射した反射光9bは、
照射光9aが進んで来た光路を逆に進み、前記4分の1
波長板4,偏光ビームスプリッタ3と順次通過して4分
割フォトディテクタ5に至るようになっている。
【0036】このような光学系により、被測定部からの
反射光が発光素子1に戻ることを防ぐことができる。
【0037】前記筐体10は、図示しない制御手段に支
持されている。この制御手段は、一般に使用されている
支持機構であり、たとえば、筐体10はアームに支持さ
れている。アームは回転機構や上下左右動する機構に支
持され、光ビーム9(照射光9a)の照射位置を自由に
制御できるようになっている。前記制御手段の制御によ
って、図1に示すように、磁気記録媒体8の上に浮上す
る磁気ヘッドのスライダ7の上面に垂直に照射光9aを
照射することができるとともに、図2に示すように、ス
ライダ7の浮上すき間部分に、例えば45度斜めから照
射光9aを照射させることができる。
【0038】4分割フォトディテクタ5は、図3に示す
ように、矩形を中心から縦横に4分割してA,B,C,
Dとなる4つのフォトディテクタ11a,11b,11
c,11dを近接配置した構造となっている。そして、
スポット状の反射光9bは、前記4個のフォトディテク
タ11a,11b,11c,11dの略中心位置に入射
するように全体の光学系は調整される。
【0039】前記4分割フォトディテクタ5は、受光面
が微小間隔で分割されているフォトダイオードで構成さ
れ、その分割中心に検出光のスポット中心を合わせる
と、反射体の位置,姿勢が変化するとスポットが移動
し、各フォトダイオードの出力のアンバランスが生じる
ものである。
【0040】また、フォトディテクタ11a,11b,
11c,11dのうちのAとDの間の分割軸と、BとC
の間の分割軸を磁気記録媒体8の回転方向20に合わせ
ておくものとする。
【0041】各A,B,C,Dなるフォトディテクタ1
1a,11b,11c,11dによる出力をa,b,
c,dとした場合、4分割フォトディテクタの演算回路
6は、図4に示すように構成されている。この4分割フ
ォトディテクタの演算回路6は、磁気ヘッドの姿勢計測
として磁気ヘッドの浮上すき間量(gap)を計測す
る。また、参考例であるが、この演算回路6は、磁気ヘ
ッドの姿勢計測としてピッチ(pitch)角およびロ
ール(roll)角を求めることができる。
【0042】磁気ヘッドのロール角は、4分割フォトデ
ィテクタ5の4種の出力(a,b,c,d)の和(a+
b+c+d)に対する2種出力の和同士の差の比で求め
る。すなわち、全出力に対する回転方向20のインナ側
A,Bのフォトディテクタ11a,11bによる出力和
(a+b)とアウタ側C,Dのフォトディテクタ11
c,11dによる出力和(c+d)の差の比で求める。
【0043】磁気ヘッドのピッチ角は、4分割フォトデ
ィテクタ5の4種の出力(a,b,c,d)の和(a+
b+c+d)に対する2種出力の和同士の差の比で求め
る。すなわち、全出力に対する磁気記録媒体8の回転方
向20に沿うスライダ7のリーディングエッジ側B,C
のフォトディテクタ11b,11cによる出力和(b+
c)とテイリングエッジ側D,Aのフォトディテクタ1
1d,11aによる出力和(d+a)の差の比で求め
る。
【0044】磁気ヘッドの浮上すき間量計測では、4種
の出力の和(a+b+c+d)とあらかじめ設定したオ
フセット電圧(オフセット値)の差から求める。
【0045】したがって、4分割フォトディテクタの演
算回路6は、初段に4つの加算回路12a,12b,1
2c,12dを設け、次段に1つの加算回路12eと2
つの減算回路15a,15bを設け、最終段に2つの割
り算回路13a,13bと1つの減算回路15cを設け
た構成となっている。また、最終段の減算回路15cに
はオフセット電圧発生回路14からオフセット電圧(オ
フセット値)が入力される。
【0046】加算回路12aには、A,Bの2つのフォ
トディテクタ11a,11bの出力a,bが入力され
る。
【0047】加算回路12bには、B,Cの2つのフォ
トディテクタ11b,11cの出力b,cが入力され
る。
【0048】加算回路12cには、C,Dの2つのフォ
トディテクタ11c,11dの出力c,dが入力され
る。
【0049】加算回路12dには、D,Aの2つのフォ
トディテクタ11d,11aの出力d,aが入力され
る。
【0050】次段の加算回路12eには、前記加算回路
12aと加算回路12cの出力が入力される。
【0051】次段の減算回路15aには、前記加算回路
12aと加算回路12cの出力が入力される。
【0052】次段の減算回路15bには、前記加算回路
12bと加算回路12dの出力が入力される。
【0053】最終段の割り算回路13aには前記減算回
路15aの出力と、加算回路12eの出力が入力され
る。割り算回路13aの出力端子はroll出力端子2
2となる。
【0054】最終段の割り算回路13bには前記減算回
路15bの出力と、加算回路12eの出力が入力され
る。割り算回路13bの出力端子はpitch出力端子
21となる。
【0055】最終段の減算回路15cには加算回路12
eの出力と、オフセット電圧発生回路14の出力(オフ
セット値)が入力される。減算回路15cの出力端子は
gap端子23となる。
【0056】つぎに、本実施形態の磁気ヘッドの浮上特
性計測方法について説明する。
【0057】発光素子1から出射した光ビーム9は集光
レンズ2でビーム径を絞られて偏光ビームスプリッタ3
に入射する。偏光ビームスプリッタ3では、光ビーム9
は偏光ビームスプリッタ3を透過するp偏光の直線偏光
と、偏光ビームスプリッタ3によって反射されるs偏光
の直線偏光に分離される。
【0058】偏光ビームスプリッタ3によって反射され
るs偏光の直線偏光は4分の1波長板4によって円偏光
に変換され、スライダ7(被測定部)の上面、すなわち
磁気記録媒体8の表面とは反対側の面に照射される。こ
のとき、スライダ7に照射する光ビーム9(照射光9
a)は、スライダ7の上面に対して垂直方向から照射す
るように光学系を調整しておく。
【0059】スライダ7での反射光9bが再び4分の1
波長板4を通過すると、円偏光からp偏光の直線偏光に
変換され、p偏光の直線偏光は偏光ビームスプリッタ3
を透過するため、スライダ7からの反射光9bは4分割
フォトディテクタ5に入射する。
【0060】4分割フォトディテクタ5による反射光9
bの検出によって、4分割フォトディテクタの演算回路
6が動作して磁気ヘッドの姿勢計測、すなわち、ピッチ
角およびロール角が求められる。
【0061】演算回路6では、まず初段の4つの加算回
路12a,12b,12c,12dによって(a+
b),(b+c),(c+d),(d+a)を出力し、
さらに次段の加算回路12eによって(a+b+c+
d)、次段の2つの減算回路15a,15bによって
(a+b)−(c+d)と(b+c)−(d+a)を出
力する。
【0062】pitch出力端子21では、最終段の一
方の割り算回路13bによって〔(b+c)−(d+
a)〕/(a+b+c+d)を出力する。
【0063】roll出力端子22では、最終段の他の
割り算回路13aによって〔(a+b)−(c+d)〕
/(a+b+c+d)を出力する。
【0064】磁気記録媒体8が回転するとき、スライダ
7は浮上するとともに前後左右に姿勢がわずかに変動す
るような運動を行う。スライダ7の運動に従って反射光
9bのスポットは4分割フォトディテクタ5の受光面上
で移動し、A,B,C,Dの4個のフォトディテクタ1
1a,11b,11c,11dで受光量のアンバランス
を生じる。
【0065】スライダ7が静止しているときにpitc
h出力端子21およびroll出力端子22が零となる
ように光学系を調整しておく。この状態から磁気記録媒
体8が回転してスライダ7が浮上すると、回転している
磁気記録媒体8の面ぶれ等に応じてスライダ7の浮上姿
勢が変動する。
【0066】このとき、4分割フォトディテクタ5の出
力で〔(b+c)−(d+a)〕は磁気記録媒体8の回
転方向に沿ったスライダ7のリーディングエッジとテイ
リングエッジの高さの差、すなわちピッチ角に比例した
出力を示し、〔(a+b)−(c+d)〕はスライダ7
の磁気記録媒体8の回転方向20に沿ったスライダ7の
インナ側とアウタ側の高さの差、すなわちロール角に比
例した出力を示す。
【0067】さらに、〔(b+c)−(d+a)〕およ
び〔(a+b)−(c+d)〕を全光量(a+b+c+
d)で割り算を行うと、発光素子1の光量変動に係わり
なく、〔(b+c)−(d+a)〕/(a+b+c+
d)、すなわちpitch出力端子21はピッチ角を、
〔(a+b)−(c+d)〕/(a+b+c+d)、す
なわちroll出力端子22はロール角を出力する。
【0068】つぎに、磁気ヘッドの浮上すき間量計測方
法について説明する。浮上すき間量計測においては、図
2に示すように、図示しない調整部を制御して、筐体1
0の位置をずらしかつ傾斜させて、磁気記録媒体8とス
ライダ7との浮上すき間に対して斜め45度の上方から
照射光9aを照射する。
【0069】ここで、スライダ7の浮上すき間部分およ
びその近傍に照射される光ビーム9(照射光9a)につ
いて考える。
【0070】光ビーム9のスポットは有限の大きさをも
っており、光ビームスポットは浮上すき間部分だけでな
く、スライダ7の側面および磁気記録媒体8の表面にも
照射される。光ビームスポットのうち、スライダ7の側
面に照射された部分の反射光は磁気記録媒体8の表面を
反射し、磁気記録媒体8の表面に照射された部分の反射
光はスライダ7の側面を反射して、両者は光ビーム9
(照射光9a)と同一の光路で4分の1波長板4に向か
う。
【0071】しかし、浮上すき間部分に照射された光ビ
ームはスライダ7と磁気記録媒体8の間の浮上すき間に
沿って伝播するために反射されず、照射光ビームの反射
光9bの中では損失となる。浮上すき間が微小なときは
浮上すき間と光損失量は比例するため、全反射光量を検
出することにより浮上すき間を測定することができる。
これは、4分割フォトディテクタ5の全光量(a+b+
c+d)を検出すればよく、図4におけるgap端子2
3に出力される。
【0072】なお、図4におけるgap端子23に全光
量(a+b+c+d)を出力する場合は、図4に示すよ
うに、オフセット電圧発生回路14からの電圧を加え、
全光量出力を零Vに近くすると増幅率を上げることがで
き、測定精度を上げることができる。
【0073】以上のように、スライダ7の浮上すき間量
計測が可能になる。
【0074】つぎに本発明による測定結果の1例を図5
に示す。図5は本実施形態の浮上特性計測方法によるオ
シロ観測結果を示すグラフであり、浮上すき間量を示す
グラフである。グラフの横軸は回転速度で、磁気記録媒
体8が回転を開始してから定常回転(測定例では600
0rpm)までの状況を示す。
【0075】図5の浮上すき間量の測定結果はフィルタ
なしの出力結果であり、回転始動時より回転数1100
rpmまでは出力がわずかに減少し、それ以降は回転数
の上昇とともに出力が上昇して、定常回転で一定値に達
する。回転始動時より回転数約1100rpmまでは出
力がわずかに減少するのはスライダ7の微妙な姿勢変化
によるものであり、回転数約1100rpm以降では出
力が上昇するのは、スライダ7が浮上したあと浮上すき
間が徐々に大きくなるためである。
【0076】図5の浮上すき間量の測定結果において、
縦軸のスケールは図中に示した通りであり、本発明が磁
気ヘッドの浮上特性計測を高精度で測定できることを示
している。
【0077】本実施形態の磁気ヘッドの浮上特性計測方
法は、被測定部に照射した照射光の反射光を4分割フォ
トディテクタで検出した後、4分割フォトディテクタの
演算回路で磁気ヘッドの浮上特性計測を行うことから、
高精度(高感度)の磁気ヘッドの浮上特性計測が達成で
きる。すなわち、4分割フォトディテクタは原子間力顕
微鏡のカンチレバー変位検出に広く用いられているよう
に、その検出感度はμradに達し非常に高感度であ
る。そのため、スライダ姿勢計測および浮上すき間量計
測とも高感度で測定が可能である。
【0078】本実施形態の磁気ヘッドの浮上特性計測方
法は、被測定部に照射した照射光の反射光を4分割フォ
トディテクタで検出した後、4分割フォトディテクタの
演算回路で磁気ヘッドの浮上特性計測を行うことから、
動的な計測が達成できる。すなわち、本実施形態で使用
した磁気ヘッドの浮上特性計測装置は、スライダの上面
と側面および磁気記録媒体表面を反射面(被測定部)と
するため、動的に計測が行える。
【0079】本実施形態で使用した磁気ヘッドの浮上特
性計測装置は、被測定部に照射する照射光の位置を自由
に設定できるため、簡便な測定が可能であるとともに汎
用性に優れている。たとえば、磁気ヘッドの浮上特性計
測装置は、磁気ヘッドスライダに照射光を照射して行う
磁気ヘッドの姿勢計測、磁気ヘッドスライダと磁気記録
媒体との浮上すき間に照射光を照射して行う磁気ヘッド
の浮上すき間量計測を行うことができる。
【0080】本実施形態の磁気ヘッドの浮上特性計測方
法は、磁気ヘッドスライダに照射光を照射して磁気ヘッ
ドの姿勢計測(ピッチ角,ロール角)を行うとともに、
磁気ヘッドスライダと磁気記録媒体との浮上すき間に照
射光を照射して磁気ヘッドの浮上すき間量計測を行うこ
とから、実際のスライダと磁気記録媒体の系で計測が行
える。
【0081】本実施形態の磁気ヘッドの浮上特性計測方
法は、磁気ヘッドスライダと磁気記録媒体との浮上すき
間に照射光を照射して磁気ヘッドの浮上すき間量計測を
行うことから、保護膜付きスライダに対しても高精度な
計測が達成できる。
【0082】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではない。
【0083】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0084】(1)高精度な磁気ヘッドの浮上特性計測
が達成できる。
【0085】(2)実際の磁気ヘッドスライダと磁気記
録媒体の系で測定が可能であり、高精度な計測が達成で
きる。
【0086】(3)本発明による磁気ヘッドの浮上特性
計測方法によれば、1台の装置で磁気ヘッドの姿勢計測
および浮上すき間量計測が行え、測定作業が簡便とな
り、測定稼働率の向上が達成できる。
【0087】(4)非接触で光学的に磁気ヘッドの浮上
すき間量計測が可能であることから、保護膜付きスライ
ダでも計測が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である磁気ヘッドの浮上特
性計測装置を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態の浮上特性計測装置における磁気ヘ
ッド浮上すき間量計測状態を示す概略構成図である。
【図3】本実施形態の浮上特性計測装置における4分割
フォトディテクタを説明する図である。
【図4】本実施形態の浮上特性計測装置における4分割
フォトディテクタの演算回路を説明する図である。
【図5】本実施形態の浮上特性計測方法による浮上すき
間量のオシロ観測結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…発光素子、2…集光レンズ、3…偏光ビームスプリ
ッタ、4…4分の1波長板、5…4分割フォトディテク
タ、6…4分割フォトディテクタの演算回路、7…スラ
イダ(磁気ヘッドのスライダ)、8…磁気記録媒体、9
…光ビーム、9a…照射光、9b…反射光、10…筐
体、11a,11b,11c,11d…フォトディテク
タ、12a,12b,12c,12d,12e…加算回
路、13a,13b…割り算回路、14…オフセット電
圧発生回路、15a,15b,15c…減算回路、20
…回転方向、21…pitch出力端子、22…rol
l出力端子、23…gap端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣野 滋 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 審査官 竹中 辰利 (56)参考文献 特開 平5−99629(JP,A) 特開 平4−270934(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/21 G01B 11/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを被測定部に照射させ、その反
    射光を4分割フォトディテクタで検出し、4種の検出出
    力を入力として演算処理して磁気ヘッドの浮上特性を計
    測する磁気ヘッドの浮上特性計測方法であって、 前記光ビームを磁気ヘッドのスライダの浮上すき間部
    、スライダの側面、および磁気記録媒体の表面に対し
    て同時に、斜め上方から照射させる段階と、 前記光ビームのうち前記スライダの側面に照射された部
    分の反射光がさらに前記磁気記録媒体の表面で反射した
    第1の反射光の光量と、 前記光ビームのうち前記磁気記録媒体の表面に照射され
    た部分の反射光がさらに前記スライダの側面で反射した
    第2の反射光の光量との和を、 照射光ビームの全反射光量として、 前記4分割フォトデ
    ィテクタで前記4種の検出出力の和から求める段階と、 前記全反射光量である前記4種の検出出力の和とあらか
    じめ設定したオフセット値の差から磁気ヘッドの浮上す
    き間量を求める段階とを有し、 前記照射させる段階では、前記第1の反射光の光路と前
    記第2の反射光の光路が、いずれも前記光ビームの光路
    と同一となるように、前記光ビームの照射を行う ことを
    特徴とする磁気ヘッドの浮上特性計測方法。
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